JP4342720B2 - モールドコイルの製造方法および成形型 - Google Patents

モールドコイルの製造方法および成形型 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形型内に収納されたコイルに通電することによるジュール熱によって、前記コイルの予熱乾燥および前記成形型内に充填された樹脂の加熱硬化を行なうようにしたモールドコイルの製造方法およびこの製造方法に用いられる成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】
モールド形変圧器においては、樹脂でモールドされたモールドコイルが用いられている。このモールドコイルを製造するには、通常、コイルを成形型内に収納してその成形型内に熱硬化性樹脂を加圧注入して充填し、しかる後、樹脂を加熱硬化させる方法が採用されている。この場合、コイルは、コイル導体にエナメル被膜や絶縁紙等の絶縁物をその周囲を覆うように施して構成されており、その絶縁物は、水分を含有していたり或いは表面に水分を吸着していたりして、その水分が硬化樹脂にとっては絶縁不良等の原因となるので、成形型内に熱硬化性樹脂を充填する前にコイルを乾燥させる工程が必要になる。
【0003】
このため、従来においては、コイルを成形型内に収納する前に高温炉で乾燥させる成形型外乾燥方法と、コイルを収納した成形型をヒータにより加熱するとともに成形型内から真空引きにより排気しながらコイルを乾燥させる成形型内乾燥方法とが行なわれている。しかしながら、前者の成形型外乾燥方法では、高温炉が必要であり、また、後者の成形型内乾燥方法では、真空に耐え得る堅牢な成形型を用いなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、高温炉、堅牢な成形型を用いることなく、モールドコイルを製造する方法として、最近では、薄い鋼板で構成された成形型内にコイルを収納し、収納されたコイルに通電することによるジュール熱によって、前記コイルの予熱乾燥および前記成形型内に充填された樹脂の加熱硬化を行なうようにすることが考えられている。しかしながら、この方法によれば、予熱乾燥時に成形型内から排気する必要があるが、成形型は薄い鋼板製で堅牢ではないので、真空引きによる排気は不可能であり、従って、排気は成形型上部の空気抜き口からの自然流出に頼らざるを得ず、効果的な排気の方法の開発が望まれている。
【0005】
また、成形型内に溶融樹脂を加圧注入により充填するときには、空気抜き口から内部の空気を抜くようにしているが、樹脂充填完了時には空気抜き口から溶融樹脂が噴出する前にその空気抜き口を塞ぐ必要があり、空気抜き口を自動的に塞ぐ技術の開発も望まれている。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、コイルに通電することによるジュール熱によりコイルを予熱乾燥する場合に、真空引きによらずに効果的に排気を行なうことができるモールドコイルの製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明の第2の目的は、内部への樹脂の充填進行にともなって空気抜き口を自動的に塞ぐことができる成形型を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、下部に樹脂の注入口を有し上部に複数の空気抜き口を有する成形型内に収納されたコイルに通電することによるジュール熱によって、前記コイルの予熱乾燥および前記成形型内に充填された樹脂の加熱硬化を行なうようにしたモールドコイルの製造方法において、
前記コイルの予熱乾燥時に、前記複数の空気抜き口のうちの1つの空気抜き口より排気ファンを介して排気を行なわせるとともに、残りの空気抜き口及び前記注入口から吸気を行なわせるようにし、
少なくとも成形型内への樹脂充填時に、前記成形型を傾斜して設置し、空気抜き口が少なくとも水平面と平行になるコイルの辺部側の中央部対応して位置するように設定されているところに特徴を有する。
【0009】
このような構成によれば、コイルの予熱乾燥時には、1つの空気抜き口から排気することにより他の空気抜き口及び注入口から吸気された空気は成形型内を強制的に循環されて前記1つの空気抜き口から排出されるようになるので、排気を効果的に行なうことができ、コイルを短時間で乾燥させることができる。また、成形型内への樹脂充填時には、成形型における水平面と平行になるコイルの辺部側に樹脂がその両端側より流入してきても、その辺部側の空気をスムーズに空気抜き口から外部に排出することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、少なくとも成形型内への樹脂充填時に、複数の空気抜き口のうちの1つ以上の空気抜き口が最上部になるように前記成形型を傾斜して設置したところに特徴を有する。
このような構成によれば、成形型内への樹脂充填時に成形型内の空気が滞りなく空気抜き口から外部に排出されるようになり、従って、充填された樹脂が空気を巻き込んでボイドを発生するようなことはない。
【0012】
そして、第2の目的を達成するために請求項記載の発明は、請求項1または2記載のモールドコイルの製造方法に用いる成形型であって、空気抜き口に、他の部位より小で溶融樹脂の流通抵抗となる抵抗孔部が形成されているところに特徴を有する。
このような構成によれば、成形型内への樹脂の充填が進行して若しくは樹脂の充填が完了して樹脂が空気抜き口の抵抗孔部に達すると、樹脂が流通抵抗により流通しにくくなり、更に、樹脂は空気抜き口を介し外気により冷やされて粘度が高くなり、以て、樹脂の流通が停止されて空気抜き口が自動的に塞がれることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をモールド形変圧器のモールドコイルの製造方法に適用した一実施例について、図面を参照しながら説明する。
まず、図2および図3において、成形型1は、薄い鋼板製で、略矩形筒状の内型2と、この内型2を包囲するように位置され左右に二分割された略矩形筒状の外型3と、これらの内型2および外型3をパッキン4を介して受ける下型5と、前記内型2および下型3上にパッキン6を介して装着される上型7とから構成されている。そして、上型2と外型3とが形成するキャビティ8の下端部および上端部には、それぞれ端部型9および10が配置されている。
【0014】
下型5には、キャビティ8の短辺部たる左辺部の中央部に対応して円筒状の注入口11が装着されており、下型5、パッキン4および端部型9には注入口11と対応して注入孔5a,4aおよび9aが形成されていて、これらを介して注入口11がキャビティ8の左辺部の中央部に連通されている。
【0015】
上型7には、キャビティ8の短辺部たる左辺部の中央部に対応して有底円筒状の空気抜き口12(図4参照)が装着されており、その底部には他の部位12aより小なる寸法を有するスリット状の抵抗孔部12b(図5参照)が形成されており、この抵抗孔部12bがキャビティ8の左辺部の中央部に連通されている。この場合、空気抜き口12の抵抗孔部12bの短辺の寸法は、0.5mm以下に設定されている。更に、上型7には、キャビティ8の短辺部たる右辺部の中央部に対応して有底円筒状の空気抜き口13が装着されており、その底部には空気抜き口12と同様に他の部位13aより小なる寸法を有するスリット状の抵抗孔部13bが形成されており、この抵抗孔部13bがキャビティ8の右辺部の中央部に連通されている。この場合、空気抜き口13の抵抗孔部13bの短辺の寸法は、抵抗孔部12bと同様に0.5mm以下に設定されている。
【0016】
尚、上型7には、キャビティ8の長辺部たる前辺部および後辺部の中央部に対応して空気抜き口14および15がそれぞれ装着されており、これらも空気抜き口12および13と同一構成で、キャビティ8の前辺部および後辺部の中央部に連通されている。
【0017】
内型2の外周にはこれと所定の間隔を存するようにしてコイル16が装着されており、従って、コイル16はキャビティ8内に位置することになる。この結果、空気抜き口12および13は、コイル16の短辺部たる左辺部および右辺部の中央部の上方側に位置し、空気抜き口14および15は、コイル16の長辺部たる前辺部および後辺部のの中央部の上方側に位置するようになる。
【0018】
このコイル16において、その左辺部の一端部(上端部)および他端部(下端部)からは電源口出し線16aおよび16bが導出されている。この場合、電源口出し線16aおよび16bは、同一方向たる外型3の左端部側に導出されている。そして、図3に示すように、外型3において、主コイル16の電源口出し線16aおよび16bと対応する部位(左端部)には、絶縁材17aおよび18aを介して導電端子たる電源端子17および18が装着されていて、この電源端子17および18に電源口出し線16aおよび16bが接続されている。
【0019】
次に、本実施例の作用につき、図1および図6ないし図8をも参照して説明する。
図1および図7は、図3に相当する断面図であるが、説明の便宜上、内型2およびコイル16は外観図として示して作用説明図としている。ここで、複数の空気抜き口12ないし15のうちの1つの空気抜き口13には、図示はしないが、排気ファンが着脱可能に装着されており、また、注入口11は開放されている。そして、成形型1のキャビティ8内にコイル16を収納した状態において、電源端子17、18間に図示しない可変電圧形直流電源がら直流電源電圧を印加すると、直流電源電圧は、コイル16の全体に印加されることになる。コイル16に直流電源電圧が印加されると、コイル16にその抵抗分に応じて電流が流れ、抵抗分によりジュール熱を発生し、コイル16が自己加熱されて予熱乾燥が開始される。
【0020】
更に、空気抜き口13に装着された排気ファンを動作させると、空気抜き口13が排気口として作用してキャビティ8内の空気を吸引して外部に排出し、これにともなって、残りの空気抜き口12、14および15が吸気口として作用して外部の空気をキャビティ8内に吸気し、以て、キャビティ8内の空気は図1の矢印で示すように循環して強制的に排気される。このとき、開放された注入口11からもキャビティ8内に吸気が行なわれる。
【0021】
以上のような予熱乾燥工程が所定時間行われると樹脂充填工程が行なわれる。この樹脂充填工程では、図6および図7に示すように、成形型1は、その設置面Aが水平面Bに対して所定の角度αを存するように傾斜して設置されるようになっている。これは、例えば、成形型1が設置される基台(図示せず)を傾斜させることにより実施される。この場合、成形型1は、キャビティ8の右辺部が左辺部よりも高い位置となるように傾斜して配置されており、この状態では、注入口11は、成形型1の最も低い部位に位置するようになる。この結果、キャビティ8の右辺部の中央部に対応する空気抜き口13は、成形型1の最上部に位置するようになり、また、キャビティ8の左辺部および右辺部の中央部に対応する空気抜き口12および13は、コイル16における水平面Bと平行になる辺部たる左辺部および右辺部の中央部上方側に位置するようになる。
【0022】
このような状態において、成形型1の注入口11に図示しない樹脂供給装置を連結して動作させると、加熱溶融した熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)19が加圧された状態で注入口11からキャビティ8内に注入充填される。このようにキャビティ8内に樹脂19が注入充填されると、図7に示すように、樹脂19の上面は水平面Bと平行になるので、樹脂充填の進行にともなって樹脂19の上面がキャビティ8内の空気を押し上げるようになり、その空気は空気抜き口12ないし15から外部に排出される。
【0023】
さて、キャビティ8内への樹脂充填が進行すると、まず、図8に示すように、空気抜き口12ないし15のうちの最下部に位置する空気抜き口12内に溶融した樹脂19が流入するようになる。この場合、樹脂19は空気抜き口12の抵抗孔部12bに流入し始めるが、この抵抗孔部12は短辺が0.5mm以下のスリット状をなしているので、樹脂19にとっては流通抵抗になる。これにより、樹脂19は、抵抗孔部12bにおいて他の部位12a方向へ流通しにくくなり、しかも、空気抜き口12を介して外気により冷却されて粘度が高くなるので、抵抗孔部12b内で流通が停止されるようになり、以て、空気抜き口12が樹脂19により自動的に塞がれることになる。
【0024】
その後は、キャビティ8内への樹脂充填が進行するにともなってキャビティ8内の空気は空気抜き口13ないし15から排出されるが、樹脂19が空気抜き口14および15の抵抗孔部(図示せず)に達すると、空気抜き口12の場合と同様の原理で、空気抜き口114および15も樹脂19により自動的に塞がれる。そして、キャビティ8内への樹脂充填が更に進行すると、キャビティ8内の空気は空気抜き口13から排出されるようになるが、ここでも樹脂19が空気抜き口13の抵抗孔部13bに達すると、空気抜き口12の場合と同様の原理で、空気抜き口113も樹脂19により自動的に塞がれる。以上により、樹脂充填工程が終了する。
【0025】
尚、上記樹脂充填工程において、電源端子17、18間に図示しない可変電圧形直流電源から直流電源電圧を印加することにより、コイル16にジュール熱を発生させてキャビティ8内に注入充填された樹脂19を加熱して、温度低下により樹脂19の粘度が高くなることを防止するとよい。これは、樹脂19の粘度が高くなることにより、キャビティ8内での樹脂19の流通が阻害されるのを防止するためである。この場合、コイル16が発生するジュール熱が前記予熱乾燥時に発生するそれよりも低くなるように電源端子17、18間に印加される直流電源電圧が調整される。
【0026】
樹脂充填工程が終了すると、次に樹脂の加熱硬化工程に移行する。この加熱硬化工程では、成形型1は、予熱乾燥時と同様に水平状態に戻される。そして、電源端子17、18間に図示しない可変電圧形直流電源から直流電源電圧を印加することにより、コイル16にジュール熱を発生させてキャビティ8内に充填された樹脂19を加熱して硬化させる。この場合、コイル16が発生するジュール熱が前記予熱乾燥時に発生するそれと同等若しくはそれ以上になるように電源端子17、18間に印加される直流電源電圧が調整される。
【0027】
このような構成の本実施例によれば、コイル16に通電することによるジュール熱によってコイル16を予熱乾燥するときには、成形型1の上部たる上型7に設けられた複数の空気抜き口12ないし15のうちの1つの空気抜き口13から排気ファンにより排気し、これにともなって残りの空気抜き口12、14および15から吸気するようにしたので、キャビティ8内の空気を強制的に循環させて1つの空気抜き口13から排気することができ、従って、従来のような真空引きによらなくとも効果的に排気することができ、コイル16を短時間で乾燥させることができる。
【0028】
また、樹脂19のキャビティ8内への注入充填痔には、複数の空気抜き口12ないし15のうちの1つの空気抜き口13が最上部になるように前記成形型1を傾斜して設置するようにしたので、成形型1内への樹脂充填時に成形型1内の空気が空気抜き口12ないし15から外部に排出され、最終的には1つの空気抜き口13から外部に排出されるようになり、従って、成形型1内の空気が滞りなく排出されて、充填された樹脂19が空気を巻き込んでボイドを発生するようなことはない。
【0029】
更に、空気抜き口12ないし15に、他の部位(例えば12a、13a)より小で溶融樹脂の流通抵抗となる抵抗孔部(例えば12b、3b)が形成されているので、成形型1内への樹脂19の充填が進行して若しくは樹脂19の充填が完了して樹脂19が空気抜き口12ないし15の抵抗孔部に達すると、樹脂19が流通抵抗により流通しにくくなり、更に、樹脂は空気抜き口12ないし15を介し外気により冷やされて粘度が高くなり、以て、樹脂の流通が停止されて空気抜き口12ないし15が自動的に塞がれることになる。
【0030】
ところで、本実施例のように、成形型1内への樹脂充填時に、前記成形型1を、内部に収納されたコイル16の左辺部および右辺部が水平面Bに対して平行となるように傾斜して設置した場合には、注入口11からキャビティ8内に注入された樹脂19は、コイル16の左辺部側においては前後両端側から満たされ、コイル16の右辺部側においては前後両端側より流入するようになって、結果として空気がコイル16の左辺部および右辺部の上方部位特にその中央部に滞留し、これが樹脂に混入してボイド発生原因となることが考えられる。
【0031】
これに対して、本実施例によれば、空気抜き口12および13が水平面Bと平行になるコイル16の辺部側たる左辺部および右辺部の中央部上方に位置するように設定されているので、その左辺部および右辺部上方の空気をスムーズに空気抜き口12および13から外部に排出することができ、ボイドの発生を防止することができる。
【0032】
尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形、拡張が可能である。
実施例では、成形型1を樹脂填時に傾斜させるようにしたが、予熱乾燥開始時から加熱硬化終了時まで傾斜させるようにしてもよく、要は、少なくとも樹脂填時に傾斜させればよい。
実施例では、樹脂充填時に1つの空気抜き口13が成形型1の最上部となるようにしたが、この他に最上部となる空気抜き口を設けるようにしてもよく、要は、最上部となる1つ以上の空気抜き口を設ければよい。
空気抜き口14および15は必要に応じて設ければよい。
注入口11は、下型5においてキャビティ8に連通する位置ならばどこに設けてもよい。
実施例では、空気抜き口の流通孔部をスリット状にしたが、これに限らず、例えば0.5mm以下の直径を有する円形状若しくは一辺が0.5mm以下の正方形状にしてもよい。
モールド形変圧器のモールドコイルに限らず、モールド形リアクトルのモールドコイルにも適用できる。
【0033】
【発明の効果】
本発明のモールドコイルの製造方法によれば、コイルの予熱乾燥時には、成形型の上部の1つの空気抜き口から排気ファンを介して排気することにより他の空気抜き口及び注入口から吸気させるようにしたので、他の空気抜き口及び注入口から吸気された空気は成形型内を強制的に循環されて前記1つの空気抜き口から排出されるようになり、従って、排気を効果的に行なうことができ、コイルを短時間で乾燥させることができる。
そして、成形型内への樹脂充填時には、成形型における水平面と平行になるコイルの辺部側に樹脂がその両端側より流入してきても、その辺部側の空気をスムーズに空気抜き口から外部に排出することができる。
【0034】
本発明の成形型によれば、空気抜き口に、他の部位より小で溶融樹脂の流通抵抗となる抵抗孔部を形成するようにしたので、成形型内への樹脂の充填が進行して若しくは樹脂の充填が完了して樹脂が空気抜き口の抵抗孔部に達すると、樹脂が流通抵抗により流通しにくくなり、更に、樹脂は空気抜き口を介し外気により冷やされて粘度が高くなり、以て、樹脂の流通が停止されて空気抜き口が自動的に塞がれることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す予熱乾燥時の作用説明図
【図2】コイルを収納した状態の一部破断して示す成形型の斜視図
【図3】コイルを収納した状態の成形型の縦断正面図
【図4】空気抜き口部分の拡大縦断正面図
【図5】空気抜き口の拡大平面図
【図6】樹脂充填時の図2相当図
【図7】樹脂充填時の図1相当図
【図8】樹脂充填時の図4相当図
【符号の説明】
図面中、1は成形型、2は内型、3は外型、5は下型、、7は上型、8はキャビティ、11は注入口、12ないし15は空気抜き口、16はコイル、19は樹脂を示す。

Claims (3)

  1. 下部に樹脂の注入口を有し上部に複数の空気抜き口を有する成形型内に収納されたコイルに通電することによるジュール熱によって、前記コイルの予熱乾燥および前記成形型内に充填された樹脂の加熱硬化を行なうようにしたモールドコイルの製造方法において、
    前記コイルの予熱乾燥時に、前記複数の空気抜き口のうちの1つの空気抜き口より排気ファンを介して排気を行なわせるとともに、残りの空気抜き口及び前記注入口から吸気を行なわせるようにし、
    少なくとも成形型内への樹脂充填時に、前記成形型を傾斜して設置し、空気抜き口が少なくとも水平面と平行になるコイルの辺部側の中央部対応して位置するように設定されていることを特徴とするモールドコイルの製造方法。
  2. 少なくとも成形型内への樹脂充填時に、複数の空気抜き口のうちの1つ以上の空気抜き口が最上部になるように前記成形型を傾斜して設置したことを特徴とする請求項1記載のモールドコイルの製造方法。
  3. 請求項1または2記載のモールドコイルの製造方法に用いる成形型であって、
    空気抜き口に、他の部位より小で溶融樹脂の流通抵抗となる抵抗孔部が形成されていることを特徴とする成形型
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