JPH07304046A - 注型品の成形装置と製造方法 - Google Patents

注型品の成形装置と製造方法

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JPH07304046A
JPH07304046A JP9899294A JP9899294A JPH07304046A JP H07304046 A JPH07304046 A JP H07304046A JP 9899294 A JP9899294 A JP 9899294A JP 9899294 A JP9899294 A JP 9899294A JP H07304046 A JPH07304046 A JP H07304046A
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JP
Japan
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mold
thermosetting resin
cast product
curing
resin
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Application number
JP9899294A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Yanagisawa
寛高 柳澤
Yukinori Aoki
幸典 青木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成型される注型品にひけやクラックが発生す
るのを防止した注型品の成形装置とその製造方法を提供
することを第1の目的とする。 【構成】 金型11の側壁面と底面に複数のヒータ12a,12
b,12c,12d を細分して設置し、これら複数のヒータ12a,
12b,12c,12d を温度制御部15によって各別に制御して熱
硬化性樹脂13を金型11の底部から順次硬化させる。この
ように、熱硬化性樹脂13を金型11の底部から順次硬化さ
せることにより、熱硬化性樹脂13の補給経路が確保さ
れ、注型品に発生するひけやクラックを防止することが
でき、注型品の品質の向上が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば変電機器などに
使用されるエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いた注
型品の成形装置とその製造方法に係り、特に、注型品に
発生するクラック、ボイド、局所的な収縮、未充填など
を防止した注型品の成形装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、大容量のコンデンサや絶縁スペ
ーサなどの注型品は、エポキシなどの熱硬化性樹脂を金
型に注入した後、加熱炉内で金型をヒータで加熱して熱
硬化性樹脂を硬化させている。この注型品の製造プロセ
スの例を図10(a)および図11(a)に示す。
【0003】図10(a)において、まず、エポキシな
どの熱硬化性樹脂(以下、樹脂と称す)1 を金型2 に注
入可能な粘度になるまで加熱し硬化剤3 と所定の割合で
混合する。また、縦据え型の有底中空体をなす金型2 に
は少なくとも対向する2か所の内側壁2aに棒状あるいは
板状のヒータ4 が予め設置されており、このヒータ4に
よって樹脂1 が硬化しない程度に予熱されている金型2
に樹脂1 と硬化剤3 の混合物5 が金型2 の上部開口部か
ら注入される。(注入工程)。
【0004】続いて、金型2 を加熱炉6 内に設置すると
ともに、ヒータ4 に印加する電圧を樹脂1 が硬化する温
度に設定し、ヒータ4 による金型2 の加熱と加熱炉6 内
の雰囲気の温度により硬化剤5 によって樹脂1 を硬化さ
せる。(硬化工程)。
【0005】樹脂1 に十分な高度が得られた後に、金型
2 を離型すると、円筒状に成型された注型品7 が得られ
る。(離型工程)。
【0006】また、図11(a)に示す金型8 は側壁に
樹脂1 と硬化剤3 の混合物5 を注入口8aが形成されてい
る円柱状の横据え型であり、金型8 の少なくとも対向す
る2か所の外側壁には棒状あるいは板状のヒータ9 が予
め設置されている。
【0007】この金型8 に製造手順は上記した図10
(a)と同様であり、エポキシなどの樹脂1 を金型8 に
注入可能な粘度になるまで加熱し硬化剤3 と所定の割合
で混合する。また、金型8 はヒータ9 により樹脂1 が硬
化しない程度に予熱され、樹脂1 と硬化剤3 の混合物5
が金型2 の注入口8aから注入される。(注入工程)。
【0008】続いて、金型8 を加熱炉10内に設置すると
ともに、ヒータ9 に印加する電圧を樹脂1 が硬化する温
度に設定し、ヒータ9 による金型8 の加熱と加熱炉10内
の雰囲気の温度および硬化剤5 によって樹脂1 を硬化さ
せる。(硬化工程)。
【0009】樹脂1 に十分な高度が得られた後に、図示
しない離型工程において、金型8 から円柱状に成型され
た注型品(不図示)が得られる。
【0010】ところで、良質な注型品7 を得るために
は、注型品7 内部のボイドやクラックをなくす、注型品
7 の形状精度を確保する、樹脂1 の未充填を防止する、
などが要求され、また、樹脂1 を加熱すると化学反応に
よって発熱するが、注型品7 の品質や信頼性は製造プロ
セスでの温度や粘度の変化と密接に関連している。この
ため、使用する樹脂1 の反応や粘度変化に関する特性を
把握した上で、樹脂1 を硬化させる順序を最適化する、
すなわち、樹脂1 や金型2,8 の温度を高精度に制御する
必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
10(a)に示した製造プロセスにおいては、ヒータ4
が棒状あるいは板状であるため、硬化工程時の硬化反応
は、図10(b)に示すように、金型2 のヒータ4 側の
側壁の中段部から樹脂1 の硬化が始って硬化部1aが発生
し(プロセスP1)、その硬化部1aがその周辺に拡大され
て硬化が進行する(プロセスP2)。樹脂1 の硬化反応が
進むにつれて樹脂1 の収縮も大きくなり、そのため金型
2 の下段に必要とする樹脂1 の補給が上段から樹脂1 の
自重による流動によって行なわれるが、樹脂1 の硬化が
金型2 の中断部の側壁間まで進行すると、金型2 の下段
への樹脂1 の補給経路が断たれてしまい、注型品7 の下
方にひけ11やクラックが発生するという問題がある。
(プロセスP3)。
【0012】また、使用される樹脂1 によっては硬化時
の反応熱量が大きく、図12に示すように、ヒータ4 に
よる加熱温度と比較して温度が数十℃以上も上昇するこ
とがある。加熱炉6 内の雰囲気と接する金型2 の外壁側
では熱が周囲の雰囲気に伝達して温度が大幅には上昇し
ないが、金型2 内の樹脂1 あるいは樹脂1 の硬化部1aで
は温度上昇が著しくなり、このため、注型品7 にボイド
やクラックが発生するという問題がある。
【0013】さらに、従来、図11(a)に示す金型8
に注入された樹脂1 から気泡や未充填を避けるために、
図11(b)に示すように、金型8 を所定角度、例えば
5°〜15°傾斜させる方法が用いられている。金型8
の形状が図11に示すような単純な形状で、かつ小型で
ある場合には、金型8 を傾斜させる方法により気泡12が
注入口8aから除去され、樹脂1 の未充填もある程度防止
することができる。
【0014】しかしながら、金型8 の形状が大型形状あ
るいは複雑な形状である場合には、金型8 を傾斜させる
だけでは気泡12の一部が金型8 内に残留し、樹脂1 の未
充填の防止にも限界があるという問題があった。
【0015】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、成型される注型品にひけやクラックが発生するのを
防止した注型品の成形装置とその製造方法を提供するこ
とを第1の目的とし、また、熱硬化性樹脂の硬化工程時
の樹脂温度の過度な温度上昇を抑制し、注型品にボイド
やクラックが発生するのを防止した注型品の成形装置と
その製造方法を提供することを第2の目的とし、さらに
は、金型に注入された熱硬化性樹脂から気泡を強制的に
排出し、熱硬化性樹脂の未充填を防止した注型品の成形
装置とその製造方法を提供することを第3の目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、熱硬化性樹脂を有底中空体をなす金型に
注入し注型品を成形する注型品の成形装置において、上
記金型の側壁面と底面に細分して設置され上記金型を加
熱する複数のヒータと、これらヒータを各別に制御する
ことにより上記熱硬化性樹脂を上記金型の底部から順次
硬化させる温度制御部とを具備したことを特徴とする。
【0017】また、本発明の注型品の成形装置は、複数
のヒータを金型の内壁に細分して設置したことを特徴と
する。
【0018】また、本発明の注型品の成形装置は、複数
のヒータを金型の外壁に細分して設置したことを特徴と
する。
【0019】また、本発明の注型品の成形装置は、金型
に放熱フィンを設置したことを特徴とする。
【0020】また、本発明の注型品の成形装置は、熱硬
化性樹脂の硬化時に発生する反応熱に対応して放熱効率
の異なる放熱フィンを金型に設置したことを特徴とす
る。
【0021】また、本発明の注型品の成形装置は、金型
を熱硬化性樹脂に圧力を印加する加圧炉に設置し、熱硬
化性樹脂の硬化状況に応じて熱硬化性樹脂を加圧しなが
ら金型の底面方向に流動させることを特徴とする。
【0022】また、本発明の注型品の成形装置は、熱硬
化性樹脂より低温の熱風を供給し循環させる熱風源を具
備したことを特徴とする。
【0023】また、本発明は、熱硬化性樹脂を有底中空
体をなす金型に注入し注型品を成形する注型品の製造方
法において、上記熱硬化性樹脂を上記金型に注入する注
入工程と、上記金型の側壁面と底面に細分して設置され
ている複数のヒータを各別に制御して上記金型を加熱し
上記熱硬化性樹脂を硬化する硬化工程と、上記熱硬化性
樹脂の硬化後に上記金型から上記注型品を離型する離型
工程とを具備し、上記硬化工程においては上記ヒータは
上記金型の上記底面から開口端側の方向に昇温速度を遅
くすることにより、上記熱硬化性樹脂を上記底面から上
記開口端に向かって順次硬化させることを特徴とする。
【0024】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程においてはヒータは金型の底面から開口端側の方向
に設定温度を低くすることにより、熱硬化性樹脂を底面
から開口端に向かって順次硬化させることを特徴とす
る。
【0025】また、本発明の注型品の製造方法は、金型
を熱硬化性樹脂に圧力を印加する加圧炉に設置し、硬化
工程時に、熱硬化性樹脂の硬化状況に応じて熱硬化性樹
脂を加圧し金型の底面方向に流動させる加圧工程を具備
したことを特徴とする。
【0026】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程時に、熱風源から加熱炉内に熱硬化性樹脂より低温
の熱風を供給し循環させる熱風循環工程を具備したこと
を特徴とする。
【0027】また、本発明は、熱硬化性樹脂を有底中空
体をなす金型に注入し注型品を成形する注型品の成形装
置において、上記金型を加熱する加熱流体と、上記金型
の側壁と底壁に細分して設置され上記加熱流体の流路を
形成する複数の配管と、これら配管に上記加熱流体を供
給し且つ供給する上記加熱流体を各別に温度制御するこ
とにより上記熱硬化性樹脂を上記金型の底部から順次硬
化させる温調器とを具備したことを特徴とする。
【0028】また、本発明の注型品の成形装置は、加熱
流体は蒸気であることを特徴とする。
【0029】また、本発明は、熱硬化性樹脂を有底中空
体をなす金型に注入し注型品を成形する注型品の製造方
法において、上記熱硬化性樹脂を上記金型に注入する注
入工程と、上記金型の側壁と底壁に細分して設置されて
いる複数の配管に上記金型を加熱する加熱流体を温調器
から供給する供給工程と、上記複数の配管に供給される
上記加熱流体を各別に制御して上記金型を加熱し上記熱
硬化性樹脂を硬化する硬化工程と、上記熱硬化性樹脂の
硬化後に上記金型から上記注型品を離型する離型工程と
を具備し、上記硬化工程においては上記加熱流体は上記
金型の上記底面から開口端側の方向に昇温速度を遅くす
ることにより、上記熱硬化性樹脂を上記底面から上記開
口端に向かって順次硬化させることを特徴とする。
【0030】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程においては加熱流体は金型の底面から開口端側の方
向に設定温度を低くすることにより、熱硬化性樹脂を底
面から開口端に向かって順次硬化させることを特徴とす
る。
【0031】また、本発明は、熱硬化性樹脂により注型
品を成形する注型品の成形装置において、軸方向に2分
割された側型と底型とからなる有底中空体をなす金型
と、この金型の一方の側型に設置されたヒータと、この
ヒータが設置されている上記一方の側型に対向する他方
の側型と上記底型との間に配設され上記他方の側型と上
記底型を熱的に遮断する断熱材とを具備したことを特徴
とする。
【0032】また、本発明は、熱硬化性樹脂により一軸
回転対称体をなす注型品を成形する注型品の成形装置に
おいて、断面が円状に形成された外型およびこの外型の
内面に接して回転自在に配設された内型とからなる金型
と、この金型の外型の外面に設置されたヒータと、この
ヒータによる上記熱硬化性樹脂の加熱時あるいは上記熱
硬化性樹脂の上記金型への注入時のうちの少なくともい
ずれか一方の時に上記金型の内型を回転駆動する駆動部
とを具備したことを特徴とする。
【0033】また、本発明は、熱硬化性樹脂により一軸
回転対称体をなす注型品を成形する注型品の成形方法に
おいて、断面が円状に形成された外型およびこの外型の
内面に接して回転自在に配設された内型とからなる金型
を所定角度傾斜させて設置する設置工程と、上記熱硬化
性樹脂を上記金型に注入口から注入する注入工程と、上
記金型の外型の外面に設置されたヒータにより上記熱硬
化性樹脂を加熱し硬化する硬化工程と、この硬化工程あ
るいは上記注入工程の少なくともいずれか一方の工程時
に上記金型の内型を回転させる回転工程と、上記熱硬化
性樹脂の硬化後に上記金型から上記注型品を離型する離
型工程とを具備し、上記回転工程においては上記熱硬化
性樹脂中に存在する気泡を上記注入口から排出すること
を特徴とする。
【0034】
【作用】本発明の注型品の成形装置は、温度制御部が金
型の側壁面と底面に細分して設置された複数のヒータを
各別に制御して熱硬化性樹脂を金型の底部から順次硬化
させることにより、熱硬化性樹脂の補給経路が確保され
て、注型品に発生するひけやクラックを防止することが
でき、注型品の品質の向上が可能となる。
【0035】また、本発明の注型品の成形装置は、複数
のヒータを金型の内壁あるいは外壁に細分して設置した
ので、簡単な構成で注型品に発生するひけやクラックを
防止することができる。
【0036】また、本発明の注型品の成形装置は、金型
に放熱フィンを設置したので、熱硬化性樹脂の過度な温
度上昇が抑制され、注型品に発生するボイドやクラック
を防止することができ、注型品の歩留まりや信頼性の向
上を図ることができる。
【0037】また、本発明の注型品の成形装置は、熱硬
化性樹脂の硬化時に発生する反応熱に対応して放熱効率
の異なる放熱フィンを金型に設置したので、温度上昇が
著しくない箇所での温度の低下も抑制することができ、
成型完了時に熱硬化性樹脂が充分硬化しないために発生
する離型不良などを防止することが可能となる。
【0038】また、本発明の注型品の成形装置は、金型
を熱硬化性樹脂に圧力を印加する加圧炉に設置し、熱硬
化性樹脂の硬化状況に応じて熱硬化性樹脂を加圧しなが
ら金型の底面方向に流動させるので、より強い圧力で熱
硬化性樹脂が押圧されることにより、熱硬化性樹脂の補
給が容易になるとともに金型形状の転写性が向上し、熱
硬化性樹脂のひけを防止することができるとともに注型
品の寸法精度の向上を図ることができる。
【0039】また、本発明の注型品の成形装置は、熱硬
化性樹脂より低温の熱風を供給し循環させるので、熱硬
化性樹脂の過度な温度上昇が抑制され、注型品に発生す
るボイドやクラックを防止することができ、注型品の歩
留まりや信頼性の向上を図ることができる。
【0040】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程においてはヒータは金型の底面から開口端側の方向
に昇温速度を遅くし、熱硬化性樹脂を底面から開口端に
向かって順次硬化させることにより、硬化工程時におけ
る熱硬化性樹脂の補給経路が確保されて、注型品に発生
するひけやクラックを防止することができ、注型品の品
質の向上を図ることができる。
【0041】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程においてはヒータは金型の底面から開口端側の方向
に設定温度を低くし、熱硬化性樹脂を底面から開口端に
向かって順次硬化させることにより、硬化工程時におけ
る熱硬化性樹脂の補給経路がより容易に確保されて、注
型品に発生するひけやクラックを防止することができ、
注型品の品質の向上を図ることができる。
【0042】また、本発明の注型品の製造方法は、金型
を熱硬化性樹脂に圧力を印加する加圧炉に設置し、硬化
工程時に、熱硬化性樹脂の硬化状況に応じて熱硬化性樹
脂を加圧し金型の底面方向に流動させる加圧工程を具備
したので、より強い圧力で熱硬化性樹脂が押圧されるこ
とにより、熱硬化性樹脂の補給が容易になるとともに金
型形状の転写性が向上し、熱硬化性樹脂のひけを防止す
ることができるとともに注型品の寸法精度の向上を図る
ことができる。
【0043】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程時に、熱風源から加熱炉内に熱硬化性樹脂より低温
の熱風を供給し循環させる熱風循環工程を具備したの
で、熱硬化性樹脂の過度な温度上昇が抑制され、注型品
に発生するボイドやクラックを防止することができ、注
型品の歩留まりや信頼性の向上を図ることができる。
【0044】また、本発明の注型品の成形装置は、温調
器が金型の側壁面と底面に細分して設置された配管に供
給する加熱流体を各別に温度制御して熱硬化性樹脂を金
型の底部から順次硬化させることにより、熱硬化性樹脂
の補給経路が確保されて、注型品に発生するひけやクラ
ックを防止することができ、さらには、金型の温度が設
定値よりも高くなり過ぎた場合でも金型の熱が加熱流体
に移動することにより、金型の温度を設定した温度プロ
グラム通りに高精度に制御することができ、注型品の品
質の向上を図ることが可能となる。
【0045】また、本発明の注型品の成形装置は、加熱
流体は蒸気であるので、簡単な構成で注型品に発生する
ひけやクラックを防止することができる。
【0046】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程においては加熱流体は金型の底面から開口端側の方
向に昇温速度を遅くし、熱硬化性樹脂を底面から開口端
に向かって順次硬化させることにより、硬化工程時にお
ける熱硬化性樹脂の補給経路が確保されて、注型品に発
生するひけやクラックを防止することができ、さらに
は、金型の温度が設定値よりも高くなり過ぎた場合でも
金型の熱が加熱流体に移動することにより、金型の温度
を設定した温度プログラム通りに高精度に制御すること
ができ、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0047】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程においては加熱流体は金型の底面から開口端側の方
向に設定温度を低くし、熱硬化性樹脂を底面から開口端
に向かって順次硬化させることにより、硬化工程時にお
ける熱硬化性樹脂の補給経路がより容易に確保されて、
注型品に発生するひけやクラックを防止することがで
き、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0048】また、本発明の注型品の成形装置は、軸方
向に2分割された側型と底型との間に側型と底型を熱的
に遮断する断熱材を配設したことにより、硬化時に発生
する熱硬化性樹脂の反応熱による温度上昇を抑制するこ
とが可能となり、熱硬化性樹脂の分解を防止することが
できるとともに注型品に発生するボイドを防止すること
ができ、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0049】また、本発明の注型品の成形装置は、駆動
部が熱硬化性樹脂の加熱時あるいは熱硬化性樹脂の注入
時のうちの少なくともいずれか一方の時に金型の内型を
回転駆動することにより、金型の内部に滞留していた気
泡が金型の外部に排出されて熱硬化性樹脂の未充填を防
止することができ、例えば絶縁機器用の注型品の電気破
壊を軽減することが可能となり、注型品の品質の向上を
図ることができる。
【0050】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程あるいは注入工程の少なくともいずれか一方の工程
時に金型の内型を回転させる回転工程を設けることによ
り、金型の内部に滞留していた気泡が金型の外部に排出
されて熱硬化性樹脂の未充填を防止することができ、例
えば絶縁機器用の注型品の電気破壊を軽減することが可
能となり、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0051】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の第1の実施例を示す図、図2は本
発明の第1の実施例の硬化工程を示す図で、図2(a)
は温度プログラムを示す図および図2(b)は硬化プロ
セスを示す図、図3は本発明の第1の実施例の他の硬化
工程を示す図で、図3(a)は他の温度プログラムを示
す図および図3(b)は硬化プロセスを示す図、図4は
本発明の第1の実施例の第1の他の実施例を示す図、お
よび図5は本発明の第1の実施例の第2の他の実施例を
示す図で、図5(a)は金型が平坦な場合を示す図およ
び図5(b)は金型に肉厚部と肉薄部が共存する場合を
示す図である。
【0052】図1において、11は有底中空体をなす金型
で、この金型11の内側壁面と底面に棒状あるいは板状の
ヒータ12(総称)が細分されて設置されている。すなわ
ち、従来のヒータは大型であるため、局所的な温度制御
が困難であるため、ヒータ12は細分化されて、金型11の
底面と内側壁面の軸対称の位置に、底面にはヒータ12a
が、および内側壁面には底面側から開口端側にヒータ12
b,12c,12d がそれぞれ対向して設置されている。細分化
された個々のヒータ12a,12b,12c,12d には、図2(a)
に示すように、それぞれ異なる設定温度と温度上昇速度
が設定されている。
【0053】また、エポキシなどの熱硬化性樹脂(以
下、樹脂と称す)13は金型11に注入可能な粘度になるま
で加熱され、図10に示すように、硬化剤と所定の割合
で混合されて、ヒータ12によって樹脂13が硬化しない程
度に予熱されている金型11に樹脂13と硬化剤の混合物が
金型11の上部開口部から注入される。(注入工程)。
【0054】樹脂13の注入後、金型11は加熱炉14内に設
置され、各ヒータ12a,12b,12c,12dは温度制御部15によ
って図2(a)に示す温度プログラムに従って各別に温
度制御される。ヒータ12による金型11の加熱と加熱炉14
内の雰囲気の温度および混合されている硬化剤によって
樹脂13が硬化される。(硬化工程)。
【0055】樹脂13に十分な高度が得られた後に、金型
11を離型すると、図10に示すような円筒状に成型され
た注型品が得られる。(離型工程)。
【0056】次に、上記構成の注型品の成形装置の作用
について説明する。
【0057】樹脂13が注入された金型11は加熱炉14内に
設置され、図2(a)に示す温度プログラムに従って温
度制御部15により加熱炉14内が所定温度Tに設定される
とともに金型11を加熱するヒータ12は細分化されたヒー
タ12a,12b,12c,12d 個別に制御される。すなわち、金型
11の底辺に設置されているヒータ12a は、曲線H1 に示
すように、設定温度が最も高くかつ昇温速度も最も速く
設定され、また、金型11の底辺側の内側壁に設置されて
いるヒータ12b,12c は、曲線H2 およびH3 に示すよう
に、ヒータ12a より設定温度を低くかつ昇温速度も遅
く、しかもヒータ12b の昇温速度がヒータ12c の昇温速
度より速く設定され、そして、金型11の開口端側に設置
されているヒータ12d が、曲線H4 に示すように、設定
温度が最も低くかつ昇温速度も最も遅く設定されてい
る。
【0058】上記のように各ヒータ12a,12b,12c,12d が
温度制御部15により制御されることにより、硬化工程が
開始されると、図2(b)に示すように、まず、樹脂13
は金型11の底辺周囲から硬化し始める。(プロセスP11
)。樹脂13の硬化が底辺から順次開口端側に上昇して
行くが、ヒータ12が設置されている内側壁面側の樹脂13
が先に硬化し収縮することにより、金型11の下方への樹
脂13の補給経路が断たれることなく、金型11の下方に必
要とする樹脂13の補給が上方から樹脂13の自重による流
動によってスムーズに行なわれ、金型11の底辺近傍の樹
脂13に発生するひけやクラックが防止される。(プロセ
スP12,P13 )。
【0059】上記したように、細分化された複数のヒー
タ12a,12b,12c,12d を各別に制御して樹脂13を金型11の
底部から順次硬化させることにより、樹脂13の補給経路
が確保されて、注型品に発生するひけやクラックを防止
することができ、注型品の品質を向上させることができ
る。
【0060】なお、上記実施例では、ヒータ12を金型11
の内側壁面に設置したが、金型11の外側壁面にヒータ12
を同様に細分化して設置しても同様の作用効果を得るこ
とができ、簡単な構成で注型品に発生するひけやクラッ
クを防止できる。
【0061】また、上記実施例では、加熱炉14を単に炉
内を所定温度に加熱するタイプとしたが、加熱炉14を炉
内を所定温度に加熱するとともに、樹脂13の硬化状況を
図2(a)に示す温度プログラムに従って細分化された
ヒータ12a,12b,12c,12d を制御する温度制御部15の制御
動作に対応させて樹脂13を加圧する加圧炉としてもよ
く、加圧炉とすることにより、樹脂13の補給が容易にな
るとともに金型11の形状の転写性が向上し、樹脂13のひ
けを防止することができるとともに注型品の寸法精度の
向上を図ることができる。
【0062】また、上記実施例では、細分化されたヒー
タ12a,12b,12c,12d の温度プログラムは異なる温度の設
定温度としたが、本発明の第1の実施例の他の硬化工程
を示す図3(a)の温度プログラムのように、ヒータ12
a,12b,12c,12d の設定温度を一定にして、昇温速度のみ
異ならせるようにしてもよい。このように温度プログラ
ムを設定した場合でも、図3(b)に示すように、樹脂
13は金型11の底辺周囲から硬化し始め、樹脂13の硬化は
底辺から順次開口端側に上昇して行くが、上記実施例と
同様に、金型11が設置されている内側壁面側の樹脂13が
先に硬化し収縮することにより、金型11の下方への樹脂
13の補給経路が断たれることなく、金型11の底辺近傍の
樹脂13に発生するひけやクラックが防止され、注型品の
品質を向上させることができるという効果を奏する。
【0063】次に、図4および図5を参照し、本発明の
第1の実施例の第1および第2の他の実施例について説
明する。
【0064】まず、図4に示す第1の他の実施例は図1
に示す第1の実施例に熱風源16を付加し、加熱炉14内に
熱風を循環させるようにしたものである。
【0065】すなわち、加熱炉14の底辺に熱風源16と加
熱炉14を連通する2個の連通管17を配設し、熱風源16か
ら樹脂13の温度より低温の熱風を連通管17を介して加熱
炉14に供給し炉内を循環させ、循環した熱風を熱風源16
に連通管17を介して戻すように構成されている。
【0066】このように、樹脂13より低温の熱風を供給
し循環させるので、熱交換作用によって樹脂13の過度な
温度上昇が抑制され、注型品に発生するボイドやクラッ
クを防止することができ、注型品の歩留まりや信頼性の
向上を図ることができる。
【0067】また、図5に示す第2の他の実施例は図4
に示す第1の他の実施例に放熱フィン18を付加し、金型
11から樹脂13の反応熱を放出させるようにしたものであ
る。なお、図5においては、金型11と加熱炉14の左半
分、および熱風源16と連通管17は省略してある。
【0068】図5(a)は平坦な金型11の外側壁面に放
熱フィン18を設置したもので、硬化工程時に発生する樹
脂13の反応熱に対応して、金型11の中段部の放熱フィン
18の形状は大きな形状とし、底辺部および開口端部の方
向に向かって漸次縮小した形状としている。また、図5
(b)は厚肉部11a と薄肉部11b が共存する金型11の外
側壁面に放熱フィン18を設置したもので、薄肉部11b の
外壁面に設置される放熱フィン18の形状が厚肉部11a の
外壁面に設置される放熱フィン18の形状より大きく設定
されている。
【0069】つまり、温度上昇が著しい箇所には形状の
大きな放熱フィン18を、また、温度上昇が著しくない箇
所には形状の小さな放熱フィン18をそれぞれ設置し、樹
脂13の硬化時に発生する反応熱に対応して放熱効率の異
なる放熱フィン18を金型11に設置している。
【0070】上記のように、金型11に放熱フィン18を設
置することにより、硬化時に発生する樹脂13の反応熱が
金型11を介して放熱フィン18により加熱炉14内に放出さ
れ、金型11の壁面近傍での樹脂13の温度を低下させるこ
とができる。このため、硬化時に発生する樹脂13の反応
熱は熱伝導によって金型11の壁面に向かって拡散しやす
くなり、樹脂13の過度な温度上昇が抑制され、注型品に
発生するボイドやクラックを防止することができ、注型
品の歩留まりや信頼性の向上を図ることができる。ま
た、樹脂13の硬化時に発生する反応熱に対応して放熱効
率の異なる放熱フィン18を金型11に設置することによ
り、温度上昇が著しくない箇所での温度の低下も抑制す
ることができ、成型完了時に樹脂13が充分硬化しないた
めに発生する離型不良などを防止することができる。
【0071】さらに、加熱炉14内を熱風源16から供給さ
れる熱風16a が循環しているので、金型11の壁面からの
放熱が促進されて放熱効果が大幅に向上され、樹脂13の
過度な温度上昇をより効率的に抑制することができる。
【0072】なお、上記第2の他の実施例はでは、熱風
16a を循環させるようにしたが、熱風16a を循環させな
いで、放熱フィン18のみで樹脂13の反応熱を放出するよ
うにしてもよく、所望の放熱効果を得ることができる。
【0073】次に、図6を参照して本発明の第2の実施
例について説明する。なお、注入工程と離型工程は第1
の実施例と同様につきその説明を省略する。
【0074】図6(a)において、21は注入工程で樹脂
22と硬化剤の混合物が開口端部から注入される有底中空
体をなす金型で、この金型21は硬化工程で樹脂22を硬化
させるために加熱炉23内に設置される。金型21の底壁と
一方の側壁には金型21を加熱する、例えば蒸気からなる
加熱流体が流れる流路を形成するパイプ24(総称)が細
分化されて埋設されている。すなわち、底壁にはパイプ
24a,24b が、また、側壁にはパイプ24c,24d,24e がそれ
ぞれ埋設されている。また、パイプ24は金型21と同一材
質で形成されており、パイプ24を流れる加熱流体の熱は
ロスなくパイプ24から金型21に伝導される。
【0075】また、25は各パイプ24に加熱流体を供給す
る温調器で、この温調器25と各パイプ24は熱放出の少な
い、例えばプラスチックからなる樹脂パイプ26(総称)
で結合されている。すなわち、温調器25とパイプ24a,24
b,24c,24d,24e は樹脂パイプ26a,26b,26c,26d,26e によ
ってそれぞれ結合されている。各パイプ24に供給される
加熱流体は図6(b)に示す温度プログラムに従って温
調器25によって細分化されたパイプ24a,24b,24c,24d,24
e 個別に対応して温度制御される。すなわち、底壁に埋
設されているパイプ24a,24b に供給される加熱流体は、
曲線H5 およびH6 に示すように、設定温度がともに最
も高くかつ昇温速度はパイプ24a に供給される加熱流体
が最も速く、パイプ24b に供給される加熱流体がその次
に速く設定され、また、底辺側の側壁に埋設されている
パイプ24c,24d に供給される加熱流体は、曲線H7 およ
びH8 に示すように、パイプ24a,24b に供給される加熱
流体より設定温度を低くかつ昇温速度も遅く、しかもパ
イプ24c に供給される加熱流体の昇温速度がパイプ24d
に供給される加熱流体の昇温速度より速く設定され、そ
して、金型21の開口端側に埋設されているパイプ24e に
供給される加熱流体が、曲線H9 に示すように、設定温
度が最も低くかつ昇温速度も最も遅く設定されている。
なお、加熱炉23内は温度Tに設定されている。
【0076】上記のように各パイプ24a,24b,24c,24d,24
e に供給される加熱流体の温度と昇温速度が温調器25に
より制御されることにより、硬化工程が開始されると、
図2(b)にと同様に、まず、樹脂22は金型21の底辺周
囲から硬化し始め、樹脂22の硬化が底辺から順次開口端
側に上昇して行く。パイプ24が埋設されている一方の側
壁側の樹脂22が先に硬化し収縮することにより、金型21
の下方への樹脂22の補給経路が金型22の他方の側壁側に
形成されて断たれることがなくなり、金型21の下方に必
要とする樹脂22の補給が上方から樹脂22の自重による流
動によってスムーズに行なわれ、金型21の底辺近傍の樹
脂22に発生するひけやクラックが防止される。また、樹
脂22の温度が加熱流体の設定温度以上に過熱すると、熱
交換作用により樹脂22の熱は金型21を介して加熱流体に
伝導されることにより、樹脂22、つまり金型21は設定し
た温度プログラム通りに高精度に制御される。
【0077】上記したように、細分化された複数のパイ
プ24a,24b,24c,24d,24e に供給される加熱流体の温度と
昇温速度を各別に制御して樹脂22を金型21の底部から順
次硬化させることにより、樹脂22の補給経路が確保され
て、注型品に発生するひけやクラックを防止することが
でき、注型品の品質を向上させることができる。
【0078】なお、上記第2の実施例では、細分化され
たパイプ24a,24b,24c,24d,24e に供給される加熱流体の
温度プログラムは異なる温度の設定温度としたが、前述
した図3(a)の温度プログラムのように、パイプ24a,
24b,24c,24d,24e に供給される加熱流体の設定温度を一
定にして昇温速度のみ異ならせるようにしてもよい。図
3(b)に示すように、樹脂22は金型21の底辺周囲から
硬化し始め、樹脂22の硬化は底辺から順次開口端側に上
昇して行くので、上記第2の実施例と同様に、金型21が
設置されている一方の側壁面側の樹脂22が先に硬化し収
縮することにより、金型21の下方への樹脂22の補給経路
が断たれることなく、金型21の底辺近傍の樹脂22に発生
するひけやクラックが防止され、注型品の品質を向上さ
せることができるという効果を奏する。
【0079】また、上記第2の実施例では、底壁に2個
のパイプ24a,24b を埋設したが、1個のパイプ24を埋設
するようにしてもよく、その場合には温度プログラムを
図2(a)あるいは図3(a)に示す温度プログラムと
することにより、同様の作用硬化を得ることができる。
【0080】次に、図7を参照して本発明の第3の実施
例について説明する。
【0081】図7(a)において、31は注入工程で樹脂
32と硬化剤の混合物が開口端部から注入される有底中空
体をなす金型で、この金型31は硬化工程で樹脂32を硬化
させるために加熱炉(不図示)内に設置される。金型31
は軸方向に側型31a と底型31b に2分割されており、一
方の側型31a に複数に細分化された、例えば2個に細分
化されたヒータ33a,33b が設置されている。また、ヒー
タ33( 総称)が設置されている一方の側型31a に対向す
る他方のに側型31a と底型31b との間には、他方の側型
31a と底型31b を熱的に遮断する、例えば など
からなる断熱材34が配設されている。
【0082】しかして、断熱材34の基準の厚さ(例え
ば、10mm)に対する断熱材34の厚さ比と他方の側型
31a における降下温度との関係を実験によって評価した
ところ、図7(b)に示すような結果が得られた。すな
わち、断熱材34の厚さを基準の厚さに設定すると、約1
0℃の温度降下があり、また、断熱材34の厚さを基準の
厚さの3倍に設定すると、約20℃の温度降下があるこ
とが判明した。
【0083】従って、所定の厚さの断熱材34を他方の側
型31a と底型31b との間に配設することにより、金型31
の他方の側型31a の温度が効率的に降下し、また、断熱
材34の厚さを成型される注型品の大きさや採用される樹
脂32の種類に応じて最適の厚さに設定することにより、
硬化工程時の樹脂32の最高温度が最も低くなる。
【0084】上記したように、他方の側型31a と底型31
b との間に断熱材34を配設したことにより、樹脂32の硬
化時に発生する樹脂32の反応熱による温度上昇を抑制す
ることが可能となり、樹脂32の分解を防止することがで
きるとともに注型品に発生するボイドを防止することが
でき、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0085】次に、図8および図9を参照して本発明の
第4の実施例について説明する。
【0086】上記図において、41は樹脂42により一軸回
転対称体をなす注型品を成型する金型で、この金型41は
断面形状が円状に形成された外型43と、この外型43の内
面に接して回転自在に配設され実際に成型する注型品の
型となる内型44とからなり、外型43の一方の側壁面の外
面には内型44に着脱自在で内型44を回転駆動するモータ
からなる駆動部45が設置されている。また、外型43の他
方の側壁面側には注入工程時に樹脂42と硬化剤の混合物
を注入する注入口43a が形成され、内型44には注入口43
a に対応する位置に注入口43a の幅に相当する幅の溝44
a が複数個、例えば本第4の実施例では4個形成されて
いる。すなわち、樹脂42は注入口43a といずれかの溝44
a を介して内型44に注入されることになる。
【0087】また、外型43の上面および底面上には硬化
工程時に樹脂42を硬化させるため、金型41を加熱する棒
状あるいは板状のヒータ46が設置されている。
【0088】次に、上記構成の注型品の形成装置の作用
について説明する。
【0089】まず、注入工程において、樹脂42と硬化剤
の混合物が外型43の注入口43a と内型44の溝44a を介し
て内型44に注入されるが、このとき、後述する図9に示
すように、金型41を所定角度、例えば5°〜15°傾斜
させて設置するとともに、駆動部45を内型44に装着し駆
動部45によって内型44を回転させる。つまり、内型44を
回転させながら樹脂42を内型44に注入することになる。
内型44を回転させながら樹脂42を注入することにより、
樹脂44に対流が発生し、図9に示すように、内型44の内
部に停滞していた気泡47が注入される樹脂42と逆方向に
内型44の溝44aと外型43の注入口43a を介して注入口43a
から外部に排出される。
【0090】内型44を駆動部45によって回転させること
により、図8に示すような単純な形状の内型44は勿論の
こと、図9に示すような複雑な形状の内型44であって
も、内型44の内部に停滞していた気泡47は注入口43a か
ら外部に排出される。この気泡47の外部への排出によ
り、樹脂42の未充填を防止することができる。なお、図
9においてはヒータ46を省略してある。(注入工程、回
転工程)。
【0091】上記した気泡47を排出しながらの樹脂42の
内型44への注入が完了すると、駆動部45は内型44から脱
着され、金型41が加熱炉(不図示)内に設置される。金
型41が加熱炉内に設置されると、ヒータ46が温度制御部
(不図示)によって所定の加熱温度に制御されて金型41
を加熱し、樹脂42を硬化する。(硬化工程)。
【0092】硬化工程後、金型41から成型品を離型し、
成型された一軸回転対称体をなす注型品が得られる。
(離型工程)。
【0093】上記したように、樹脂42の注入工程時に、
駆動部45によって内型44を回転させることにより、内型
44の内部に停滞していた気泡47が注入口43a から外部に
排出され、樹脂42の未充填を防止することができ、例え
ば絶縁機器用の注型品の電気破壊を軽減することが可能
となり、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0094】なお、上記第4の実施例では、注入工程時
に内型44を回転駆動するようにしたが、駆動部45による
内型44の回転駆動は樹脂42を加熱・硬化する硬化工程時
に行なうようにしてもよく、同様の作用効果を得ること
ができる。
【0095】また、本発明は上記第1、第2、第3、お
よび第4の実施例に限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは勿論
である。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の注型品の
成形装置によれば、温度制御部が金型の側壁面と底面に
細分して設置された複数のヒータを各別に制御し熱硬化
性樹脂を金型の底部から順次硬化させるので、熱硬化性
樹脂の補給経路が確保されることにより、注型品に発生
するひけやクラックを防止することができ、注型品の品
質の向上が可能となる。
【0097】また、本発明の注型品の成形装置は、複数
のヒータを金型の内壁あるいは外壁に細分して設置した
ので、簡単な構成で注型品に発生するひけやクラックを
防止することができる。
【0098】また、本発明の注型品の成形装置は、金型
に放熱フィンを設置したので、熱硬化性樹脂の過度な温
度上昇が抑制されることにより、注型品に発生するボイ
ドやクラックを防止することができ、注型品の歩留まり
や信頼性の向上を図ることができる。
【0099】また、本発明の注型品の成形装置は、熱硬
化性樹脂の硬化時に発生する反応熱に対応して放熱効率
の異なる放熱フィンを金型に設置したので、温度上昇が
著しくない箇所での温度の低下も抑制することができ、
成型完了時に熱硬化性樹脂が充分硬化しないために発生
する離型不良などを防止することが可能となる。
【0100】また、本発明の注型品の成形装置は、金型
を熱硬化性樹脂に圧力を印加する加圧炉に設置し、熱硬
化性樹脂の硬化状況に応じて熱硬化性樹脂を加圧しなが
ら金型の底面方向に流動させるので、より強い圧力で熱
硬化性樹脂が押圧されることにより、熱硬化性樹脂の補
給が容易になるとともに金型形状の転写性が向上し、熱
硬化性樹脂のひけを防止することができるとともに注型
品の寸法精度の向上を図ることができる。
【0101】また、本発明の注型品の成形装置は、熱硬
化性樹脂より低温の熱風を供給し循環させるので、熱硬
化性樹脂の過度な温度上昇が抑制されることにより、注
型品に発生するボイドやクラックを防止することがで
き、注型品の歩留まりや信頼性の向上を図ることができ
る。
【0102】また、本発明の注型品の製造方法によれ
ば、硬化工程においてはヒータは金型の底面から開口端
側の方向に昇温速度を遅くし、熱硬化性樹脂を底面から
開口端に向かって順次硬化させるので、硬化工程時にお
ける熱硬化性樹脂の補給経路が確保されることにより、
注型品に発生するひけやクラックを防止することがで
き、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0103】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程においてはヒータは金型の底面から開口端側の方向
に設定温度を低くし、熱硬化性樹脂を底面から開口端に
向かって順次硬化させるので、硬化工程時における熱硬
化性樹脂の補給経路がより容易に確保されることによ
り、注型品に発生するひけやクラックを防止することが
でき、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0104】また、本発明の注型品の製造方法は、金型
を熱硬化性樹脂に圧力を印加する加圧炉に設置し、硬化
工程時に、熱硬化性樹脂の硬化状況に応じて熱硬化性樹
脂を加圧し金型の底面方向に流動させる加圧工程を具備
したので、より強い圧力で熱硬化性樹脂が押圧されるこ
とにより、熱硬化性樹脂の補給が容易になるとともに金
型形状の転写性が向上し、熱硬化性樹脂のひけを防止す
ることができるとともに注型品の寸法精度の向上を図る
ことができる。
【0105】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程時に、熱風源から加熱炉内に熱硬化性樹脂より低温
の熱風を供給し循環させる熱風循環工程を具備したの
で、熱硬化性樹脂の過度な温度上昇が抑制されることに
より、注型品に発生するボイドやクラックを防止するこ
とができ、注型品の歩留まりや信頼性の向上を図ること
ができる。
【0106】また、本発明の注型品の成形装置によれ
ば、温調器が金型の側壁面と底面に細分して設置された
配管に供給する加熱流体を各別に温度制御して熱硬化性
樹脂を金型の底部から順次硬化させるので、熱硬化性樹
脂の補給経路が確保されることにより、注型品に発生す
るひけやクラックを防止することができ、さらには、金
型の温度が設定値よりも高くなり過ぎた場合でも金型の
熱が加熱流体に移動することにより、金型の温度を設定
した温度プログラム通りに高精度に制御することがで
き、注型品の品質の向上を図ることが可能となる。
【0107】また、本発明の注型品の成形装置は、加熱
流体は蒸気であるので、簡単な構成で注型品に発生する
ひけやクラックを防止することができる。
【0108】また、本発明の注型品の製造方法によれ
ば、硬化工程においては加熱流体は金型の底面から開口
端側の方向に昇温速度を遅くし、熱硬化性樹脂を底面か
ら開口端に向かって順次硬化させるので、硬化工程時に
おける熱硬化性樹脂の補給経路が確保されることによ
り、注型品に発生するひけやクラックを防止することが
でき、さらには、金型の温度が設定値よりも高くなり過
ぎた場合でも金型の熱が加熱流体に移動することによ
り、金型の温度を設定した温度プログラム通りに高精度
に制御することができ、注型品の品質の向上を図ること
ができる。
【0109】また、本発明の注型品の製造方法は、硬化
工程においては加熱流体は金型の底面から開口端側の方
向に設定温度を低くし、熱硬化性樹脂を底面から開口端
に向かって順次硬化させるので、硬化工程時における熱
硬化性樹脂の補給経路がより容易に確保されることによ
り、注型品に発生するひけやクラックを防止することが
でき、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0110】また、本発明の注型品の成形装置によれ
ば、軸方向に2分割された側型と底型との間に側型と底
型を熱的に遮断する断熱材を配設したので、硬化時に発
生する熱硬化性樹脂の反応熱による温度上昇が抑制され
ることにより、熱硬化性樹脂の分解を防止することがで
きるとともに注型品に発生するボイドを防止することが
でき、注型品の品質の向上を図ることができる。
【0111】また、本発明の注型品の成形装置によれ
ば、駆動部が熱硬化性樹脂の加熱時あるいは熱硬化性樹
脂の注入時のうちの少なくともいずれか一方の時に金型
の内型を回転駆動するので、金型の内部に滞留していた
気泡が金型の外部に排出されることにより、熱硬化性樹
脂の未充填を防止することができ、例えば絶縁機器用の
注型品の電気破壊を軽減することが可能となり、注型品
の品質の向上を図ることができる。
【0112】また、本発明の注型品の製造方法によれ
ば、硬化工程あるいは注入工程の少なくともいずれか一
方の工程時に金型の内型を回転させる回転工程を設ける
ので、金型の内部に滞留していた気泡が金型の外部に排
出されることにより、熱硬化性樹脂の未充填を防止する
ことができ、例えば絶縁機器用の注型品の電気破壊を軽
減することが可能となり、注型品の品質の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の概略構成を示す図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施例の硬化工程を示す図で、
図2(a)は温度プログラムを示す図および図2(b)
は硬化プロセスを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例の他の硬化工程を示す図
で、図3(a)は他の温度プログラムを示す図および図
3(b)は硬化プロセスを示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例の第1の他の実施例を示
す図である。
【図5】本発明の第1の実施例の第2の他の実施例を示
す図で、図5(a)は金型が平坦な場合を示す図および
図5(b)は金型に肉厚部と肉薄部が共存する場合を示
す図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す図で、図6(a)
は概略構成を示す図および図6(b)は温度プログラム
を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す図で、図7(a)
は概略構成を示す図および図7(b)は断熱材の厚さ比
と降下温度との関係を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施例を示す図で、図8(a)
は概略構成を示す図および図8(b)は金型の断面を示
す図である。
【図9】本発明の第4の実施例の内型の変形例による気
泡の排出を示す図である。
【図10】従来の注型品の製造プロセスを示す図で、図
10(a)は注型プロセスを示す図および図10(b)
は硬化プロセスを示す図である。
【図11】従来の注型品の他の製造プロセスを示す図
で、図11(a)は注型プロセスを示す図および図11
(b)は従来の金型による気泡の排出を示す図である。
本発明の第3の実施例の他の実施例を示す図である。
【図12】熱硬化性樹脂の硬化時の反応熱を示す図で、
図12(a)は注型品の温度分布状態を示す図および図
12(b)はX方向の温度分布を示す図である。
【符号の説明】
11,21,31,41 …金型 11a …厚肉部 11b …薄肉部 12,12a,12b,12c,12d,33,33a,33b,46…ヒータ 13,22,32,42 …熱硬化性樹脂 14,23 …加熱炉 15…温度制御部 16…熱風源 18…放熱フィン 24,24a,24b,24c,24d,24e…パイプ(配管) 25…温調器 31a …側型 31b …底型 34…断熱材 43…外型 43a …注入口 44…内型 45…駆動部 47…気泡

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を有底中空体をなす金型に
    注入し注型品を成形する注型品の成形装置において、上
    記金型の側壁面と底面に細分して設置され上記金型を加
    熱する複数のヒータと、これらヒータを各別に制御する
    ことにより上記熱硬化性樹脂を上記金型の底部から順次
    硬化させる温度制御部とを具備したことを特徴とする注
    型品の成形装置。
  2. 【請求項2】 複数のヒータを金型の内壁に細分して設
    置したことを特徴とする請求項1記載の注型品の成形装
    置。
  3. 【請求項3】 複数のヒータを金型の外壁に細分して設
    置したことを特徴とする請求項1記載の注型品の成形装
    置。
  4. 【請求項4】 金型に放熱フィンを設置したことを特徴
    とする請求項1〜3記載の注型品の成形装置。
  5. 【請求項5】 熱硬化性樹脂の硬化時に発生する反応熱
    に対応して放熱効率の異なる放熱フィンを金型に設置し
    たことを特徴とする請求項4記載の注型品の成形装置。
  6. 【請求項6】 金型を熱硬化性樹脂に圧力を印加する加
    圧炉に設置し、熱硬化性樹脂の硬化状況に応じて熱硬化
    性樹脂を加圧しながら金型の底面方向に流動させること
    を特徴とする請求項1〜5記載の注型品の成形装置。
  7. 【請求項7】 熱硬化性樹脂より低温の熱風を供給し循
    環させる熱風源を具備したことを特徴とする請求項1〜
    6記載の注型品の成形装置。
  8. 【請求項8】 熱硬化性樹脂を有底中空体をなす金型に
    注入し注型品を成形する注型品の製造方法において、上
    記熱硬化性樹脂を上記金型に注入する注入工程と、上記
    金型の側壁面と底面に細分して設置されている複数のヒ
    ータを各別に制御して上記金型を加熱し上記熱硬化性樹
    脂を硬化する硬化工程と、上記熱硬化性樹脂の硬化後に
    上記金型から上記注型品を離型する離型工程とを具備
    し、上記硬化工程においては上記ヒータは上記金型の上
    記底面から開口端側の方向に昇温速度を遅くすることに
    より、上記熱硬化性樹脂を上記底面から上記開口端に向
    かって順次硬化させることを特徴とする注型品の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 硬化工程においてはヒータは金型の底面
    から開口端側の方向に設定温度を低くすることにより、
    熱硬化性樹脂を底面から開口端に向かって順次硬化させ
    ることを特徴とする請求項8記載の注型品の製造方法。
  10. 【請求項10】 金型を熱硬化性樹脂に圧力を印加する
    加圧炉に設置し、硬化工程時に、熱硬化性樹脂の硬化状
    況に応じて熱硬化性樹脂を加圧し金型の底面方向に流動
    させる加圧工程を具備したことを特徴とする請求項8〜
    9記載の注型品の製造方法。
  11. 【請求項11】 硬化工程時に、熱風源から加熱炉内に
    熱硬化性樹脂より低温の熱風を供給し循環させる熱風循
    環工程を具備したことを特徴とする請求項8〜10記載
    の注型品の製造方法。
  12. 【請求項12】 熱硬化性樹脂を有底中空体をなす金型
    に注入し注型品を成形する注型品の成形装置において、
    上記金型を加熱する加熱流体と、上記金型の側壁と底壁
    に細分して設置され上記加熱流体の流路を形成する複数
    の配管と、これら配管に上記加熱流体を供給し且つ供給
    する上記加熱流体を各別に温度制御することにより上記
    熱硬化性樹脂を上記金型の底部から順次硬化させる温調
    器とを具備したことを特徴とする注型品の成形装置。
  13. 【請求項13】 加熱流体は蒸気であることを特徴とす
    る請求項12記載の注型品の成形装置。
  14. 【請求項14】 熱硬化性樹脂を有底中空体をなす金型
    に注入し注型品を成形する注型品の製造方法において、
    上記熱硬化性樹脂を上記金型に注入する注入工程と、上
    記金型の側壁と底壁に細分して設置されている複数の配
    管に上記金型を加熱する加熱流体を温調器から供給する
    供給工程と、上記複数の配管に供給される上記加熱流体
    を各別に制御して上記金型を加熱し上記熱硬化性樹脂を
    硬化する硬化工程と、上記熱硬化性樹脂の硬化後に上記
    金型から上記注型品を離型する離型工程とを具備し、上
    記硬化工程においては上記加熱流体は上記金型の上記底
    面から開口端側の方向に昇温速度を遅くすることによ
    り、上記熱硬化性樹脂を上記底面から上記開口端に向か
    って順次硬化させることを特徴とする注型品の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 硬化工程においては加熱流体は金型の
    底面から開口端側の方向に設定温度を低くすることによ
    り、熱硬化性樹脂を底面から開口端に向かって順次硬化
    させることを特徴とする請求項14記載の注型品の製造
    方法。
  16. 【請求項16】 熱硬化性樹脂により注型品を成形する
    注型品の成形装置において、軸方向に2分割された側型
    と底型とからなる有底中空体をなす金型と、この金型の
    一方の側型に設置されたヒータと、このヒータが設置さ
    れている上記一方の側型に対向する他方の側型と上記底
    型との間に配設され上記他方の側型と上記底型を熱的に
    遮断する断熱材とを具備したことを特徴とする注型品の
    成形装置。
  17. 【請求項17】 熱硬化性樹脂により一軸回転対称体を
    なす注型品を成形する注型品の成形装置において、断面
    が円状に形成された外型およびこの外型の内面に接して
    回転自在に配設された内型とからなる金型と、この金型
    の外型の外面に設置されたヒータと、このヒータによる
    上記熱硬化性樹脂の加熱時あるいは上記熱硬化性樹脂の
    上記金型への注入時のうちの少なくともいずれか一方の
    時に上記金型の内型を回転駆動する駆動部とを具備した
    ことを特徴とする注型品の成形装置。
  18. 【請求項18】 熱硬化性樹脂により一軸回転対称体を
    なす注型品を成形する注型品の成形方法において、断面
    が円状に形成された外型およびこの外型の内面に接して
    回転自在に配設された内型とからなる金型を所定角度傾
    斜させて設置する設置工程と、上記熱硬化性樹脂を上記
    金型に注入口から注入する注入工程と、上記金型の外型
    の外面に設置されたヒータにより上記熱硬化性樹脂を加
    熱し硬化する硬化工程と、この硬化工程あるいは上記注
    入工程の少なくともいずれか一方の工程時に上記金型の
    内型を回転させる回転工程と、上記熱硬化性樹脂の硬化
    後に上記金型から上記注型品を離型する離型工程とを具
    備し、上記回転工程においては上記熱硬化性樹脂中に存
    在する気泡を上記注入口から排出することを特徴とする
    注型品の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005031659A (ja) * 2003-06-20 2005-02-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバ接続部のモールド装置及びモールド方法
JP2006297828A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Omron Corp 近接センサの製造方法および製造装置ならびに近接センサ
JP2017052222A (ja) * 2015-09-11 2017-03-16 トヨタ自動車株式会社 タンクの製造方法およびタンクの製造装置
JP2018030363A (ja) * 2016-04-29 2018-03-01 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company 空洞内で材料を硬化するための方法及びシステム

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