JP4335770B2

JP4335770B2 - 建設機械のバッテリ保護装置

Info

Publication number: JP4335770B2
Application number: JP2004269219A
Authority: JP
Inventors: 博之鎌田; 浩之磯部; 修司田畑
Original assignee: Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Current assignee: Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date: 2004-09-16
Filing date: 2004-09-16
Publication date: 2009-09-30
Anticipated expiration: 2024-09-16
Also published as: KR20060051325A; KR101033267B1; JP2006082682A; CN1749491A

Description

本発明は、油圧ショベルのような建設機械のバッテリ保護装置に関する。

従来油圧ショベルのような建設機械には、電源としてバッテリが搭載されており、１２Ｖ仕様の建設機械の場合は１個ないし複数のバッテリを単独または並列接続して使用しており、２４Ｖ仕様の建設機械の場合は、直列接続した２個のバッテリを１組として、１組または複数組のバッテリを使用している。
何れの建設機械の場合も、重量が重く、かつ嵩ばるバッテリは、エンジン室の近傍やエンジン室内等に横に並べたり（以下横置きという）、縦に並べたり（以下縦置きという）して設置されている。
また建設機械のエンジン室近傍やエンジン室内に設置されたバッテリは、整備作業を行う際足場に使用したり、作業中工具をバッテリ上に誤って落下させることがあることから、従来ではバッテリ上に保護カバーを設けて、バッテリが作業靴等により破損されたり、落下した工具の衝撃により破損されるのを防止している（例えば特許文献１）。

前記特許文献１に記載されたバッテリ保護装置は、横置きされた２個のバッテリの上面をカバーで覆うと共に、ホルダに設けたフックとカバーに設けたキーロック手段を係止するようにしたもので、部外者による悪戯や盗難からバッテリを保護できるように構成されている。
特開２００２−８６１３号公報

しかし建設機械に搭載されるバッテリは、前述したように建設機械の種類により搭載方法が異なる。
特に小旋回型の油圧ショベルのように、旋回体上にバッテリを搭載できるスペースが限られているものでは、スペースに応じてバッテリを横置きにしたり、縦置きにする等搭載方法が異なる。
このため前記特許文献１に記載されたバッテリ保護装置のように、横置きされた２個のバッテリの上面をカバーで覆うようにしたものでは、バッテリの数が増えたり、バッテリの置き方が変わった場合、その都度バッテリの置き方に応じた専用のカバーを製作しなければならないため、費用が嵩む問題がある。
またバッテリを覆うカバーは、端子が短絡するのを防止するため絶縁性を有する樹脂成形品が通常使用されているが、カバーの形状が変わる毎にカバーを成形する金型を作り直す必要があるため、バッテリの置き方に応じてカバーを製作する場合、部品コストが高くなる問題がある。

本発明はかかる問題を改善するためになされたもので、バッテリの置き方や数が変わっても対応できる保護カバーを有する建設機械のバッテリ保護装置を提供することを目的とするものである。

本発明の建設機械のバッテリ保護装置は、車体に搭載された電源用のバッテリを保護する建設機械のバッテリ保護装置であって、バッテリの置き方に応じて縦方向及び横方向に連結自在な絶縁材料よりなる平板状の保護カバーと、バッテリを車体側に固定する固定杆と、保護カバーの一方の面の周辺部に形成され、かつ保護カバーの板厚のほぼ１／２の板厚の段差部と、段差部に形成され、かつ固定杆の上部に嵌挿自在な複数の取り付け孔と、固定杆の上部にバッテリを覆うようにして取り付けた前記保護カバーを、固定杆に固定する固定手段とから構成したものである。

前記構成により、バッテリ上に保護カバーが固定されるため、エンジン等を整備する際、バッテリの上に足を乗せても、保護カバーがバッテリを保護するため、作業靴によりバッテリに接続された端子やバッテリ自体が破損されるのを未然に防止できる上、作業中誤って工具等をバッテリ上に落下させても、保護カバーがバッテリを保護するため、落下した工具等によりバッテリが破損されたり、短絡されるのを確実に防止することができる。
またバッテリの置き方に応じて保護カバーを縦方向や横方向へ連結して使用できるため、スペースの関係でバッテリの置き方が変わったり、使用するバッテリの数が変わった場合でも、バッテリの置き方や数が変わる毎に保護カバーを成形する金型を作り直す必要がないため、バッテリ保護装置が安価に得られると共に、小旋回油圧ショベルのようにバッテリを搭載するスペースが限られているために、スペースに応じてバッテリを横置きにしたり、縦置きにする必要がある建設機械のバッテリ保護装置に特に有効である。

前記構成により、隣接する保護カバーの表裏を逆にすることにより、各保護カバーの表裏面に段差を生じることなく各保護カバーを連結することができるため、見栄えがよい上、保護カバーの下面が均一にバッテリの上面に当接するため、保護カバー上に作業者が乗っても、荷重が局部的にバッテリに加わることがないので、バッテリの破損が防止できる上、保護カバーがガタツクこともない。

本発明の建設機械のバッテリ保護装置は、自走自在な走行体と、走行体上に旋回自在に設けられた旋回体と、旋回体に設けられ、かつ動力用エンジンが収容されたエンジン室と、エンジン室内に縦置きまたは横置きされた複数の電源用バッテリと、バッテリを車体側に固定する複数の固定杆とを備えた建設機械のバッテリ保護装置であって、バッテリの置き方に応じて縦方向及び横方向に連結自在な絶縁材料よりなる平板状の保護カバーと、保護カバーの一方の面の周辺部に形成され、かつ保護カバーの板厚のほぼ１／２の板厚の段差部と、段差部に形成され、かつ固定杆の上部に嵌挿自在な複数の取り付け孔と、バッテリを固定する固定杆の上部にバッテリを覆うようにして取り付けた保護カバーを、固定杆に固定する固定手段とから構成したものである。

前記構成により、バッテリ上に保護カバーが固定されるため、エンジン等を整備する際、バッテリの上に足を乗せても、保護カバーがバッテリを保護するため、作業靴によりバッテリに接続された端子やバッテリ自体が破損されるのを未然に防止できる上、作業中誤って工具等をバッテリ上に落下させても、保護カバーがバッテリを保護するため、落下した工具等によりバッテリが破損されたり、端子が短絡されるのを確実に防止することができる。
またバッテリの置き方に応じて保護カバーを縦方向や横方向へ連結して使用できるため、スペースの関係でバッテリの置き方が変わったり、使用するバッテリの数が変わった場合でも、バッテリの置き方や数が変わる毎に保護カバーを成形する金型を作り直す必要がないため、バッテリ保護装置が安価に得られると共に、小旋回油圧ショベルのようにバッテリを搭載するスペースが限られているために、スペースに応じてバッテリを横置きにしたり、縦置きにする必要がある建設機械のバッテリ保護装置に特に有効である。

本発明の建設機械のバッテリ保護装置によれば、バッテリの置き方に応じて保護カバーを縦方向や横方向へ連結して使用できるため、スペースの関係でバッテリの置き方が変わったり、使用するバッテリの数が変わった場合でも、バッテリの置き方や数が変わる毎に保護カバーを成形する金型を作り直す必要がないため、バッテリ保護装置が安価に得られるようになる。

本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
図１は油圧ショベルよりなる建設機械の側面図、図２は同一部切欠平面図、図３は図２のＡ−Ａ線に沿う拡大断面図、図４は保護カバーの平面図、図５は同側面図、図６は同端面図、７は使用例を示す分解斜視図、図８は使用例を示す平面図、図９は同側面図、図１０は同斜視図である。

図１及び図２に示す油圧ショベルよりなる建設機械は、自走自在な走行体１と、走行体１上に旋回自在に設置された旋回体２とよりなる。
走行体１は、センタフレーム３ａと、その両側に互に平行するよう設けられた一対のサイドフレーム３ｂよりなるトラックフレーム３を有していて、各サイドフレーム３ｂの一端側にはアイドラ４が前後移動自在に支承されており、他端側には油圧モータよりなる走行モータ５により回転駆動されるスプロケット６が設けられている。
アイドラ４とスプロケット６の間には無端状の履帯７が巻装されていて、この履帯７をスプロケット６で駆動することにより、走行体１が自走できるようになっていると共に、サイドフレーム３ｂの上下部には、複数の転輪８が回転自在に支承されている。

トラックフレーム３のセンタフレーム３ａ上に旋回自在に設置された旋回体２は、底部が車体フレーム１０により構成されていて、この車体フレーム１０の前部中央に作業機１１が装着されている。
作業機１１は図１及び図２に示すように、基端が車体フレーム１０に枢着され、かつブームシリンダ１３により起伏自在なブーム１２と、ブーム１２の先端に基端側が枢着され、かつアームシリンダ１４により回動自在なアーム１５と、アーム１５の先端に枢着され、かつバケットシリンダ１６により回動自在なバケット１７とより構成されている。
車体フレーム１０の前部には、作業機１１の左側に運転室１８が設置され、車体フレーム１０の後部にはエンジン室１９が設置されていて、このエンジン室１９内に動力用のエンジン２０が収容されており、車体フレーム１０の後端にはカウンタウエイト２１が取り付けられている。

一方エンジン室１９は、前後が前面カバー１９ａと後面カバー１９ｂにより、また両側面が側面カバー１９ｃにより、そして上面が上面カバー１９ｄにより覆われたほぼ密閉構造となっており、このエンジン室１９内にエンジン２０が進行方向に対してほぼ直角に設置されていると共に、エンジン室１９内には、エンジン２０により駆動される油圧ポンプの他に各種のエンジン補機（ともに図示せず）が設置されており、エンジン室１９の両側面を開閉自在に覆う側面カバー１９ｃの一方には、上部に多数のスリットからなる吸気口２２が開口され、他方には上部に排気口２３が開口されている。
吸気口２２が設けられた側面カバー１９ｃの内面と対向する位置には、エンジン２０により回転駆動される冷却ファン２４が設けられていて、この冷却ファン２４の回転に伴い、側面カバー１９ｃの上部に開口された吸気口２２よりエンジン室１９内へ外部空気が吸入されるようになっており、側面カバー１９ｃと冷却ファン２４の間には、冷却ファン２４側に寄った位置にラジエータやオイルクーラ、インタークーラ等の熱交換器２５が設置されている。

またエンジン室１９内の熱交換器２５と側面カバー１９ｃとの間に形成された空気流入路１９ｆとの底部には、電源用のバッテリ２７が設置されている。
建設機械の仕様が１２Ｖの場合は、複数のバッテリ２７を並列接続して使用され、２４Ｖ仕様の場合は、直列接続した２個のバッテリ２７を１組として、１組または複数組のバッテリ２７が空気流入路１９ｆの底部に設けられた載置台２８上に図７に示すように縦置きされていて、各バッテリ２７毎に下端部が載置台２８に係止された一対の固定杆２９により固定されている。
固定杆２９は各バッテリ２７の両側に、バッテリ２７を挟んで対向するよう設けられていて、上端側に形成されたねじ部２９ａにバッテリ押え３０の両端に穿設された取り付け孔３０ａが嵌合されている。
バッテリ押え３０の下面には、バッテリ２７の上面側角部に当接するアングル３０ｂが固着されていて、ねじ部２９ａに螺挿したナット２９ｂを締め付けることにより、載置台２８上に縦置きしたバッテリ２７を固定できるようになっている。

一方バッテリ２７上には、バッテリ２７を保護する保護カバー３２が設けられている。
保護カバー３２は、バッテリ２７の上面よりやや大きい長方形状の平板によりなり、絶縁材料である樹脂により一体成形されていると共に、縦置きしたバッテリ２７にも、また横置きしたバッテリ２７にも対応できるように、図４ないし図６に示すように構成されている。
すなわち保護カバー３２の下面には、バッテリ２７の上面とほぼ同面積の陸部３２ａを残して周辺部に段差部３２ｂが形成されており、段差部３２の隅角部と長辺方向の中間部に固定杆２９よりやや大径な取り付け孔３２ｃが形成されている。
これら取り付け孔３２ｃの短辺方向の間隔は、互いに対をなす固定杆２９の間隔とほぼ同一となっていて、バッテリ２７の上方より各固定杆２９のねじ部２９ａに各取り付け孔３２ｃを嵌合して、ねじ部２９ａに螺挿した蝶ナットよりなる固定手段２９ｃを締め付けることにより、バッテリ２７上に保護カバー３２が固定できるようになっている。
また段差部３２ｂの板厚は、保護カバー３２の板厚の１／２となっていて、一方の保護カバー３２を上向きにして図７に示すように隣接する保護カバー３２の段差部３２ｂを重ねることにより、隣接する保護カバー３２の上面及び下面が同一平面となるように構成されている。

次に前記構成された建設機械のバッテリ保護装置の作用を説明する。
エンジン室１９内に設けられた空気流入路１９ｆの底部に図７に示すように縦置きされた２個のバッテリ２７の上面に保護カバー３２を取り付けるに当たって、２枚の保護カバー３２の一方を上向きにして短辺側の段差部３２ｂを互いに重ね合わせ、この状態で各保護カバー３２の長辺の中間部に形成された取り付け孔３２ｃを、各バッテリ２７を固定している固定杆２９のねじ部２９ａに上方より嵌挿する。

その後各ねじ部２９ａに固定手段２９ｃを螺挿して締め付けると、一方の保護カバー３２の陸部３２ａがバッテリ２７の上面に当接し、また他方の保護カバー３２の陸部３２ａと反対側の面がバッテリ２７の上面に当接した状態で各バッテリ２７上に保護カバー３２が固定されるため、エンジン等を整備する際、バッテリ２７の上に足を乗せても、保護カバー３２がバッテリ２７を保護するようになり、これによって作業靴によりバッテリ２７に接続された端子３３やバッテリ２７自体が破損されるのを未然に防止できる。
また作業中誤って工具等をバッテリ２７上に落下させても、保護カバー３２がバッテリ２７を保護するため、落下した工具等によりバッテリ２７が破損されたり、端子３３間が短絡されるのも確実に防止することができる。

以上はエンジン室１９内に２個のバッテリ２７を縦置きした場合であるが、エンジン室のスペースの関係で、２個のバッテリ２７を横置きに設置した建設機械もある。
このような建設機械の場合は、２枚の保護カバー３２の一方を上向きにして長辺側の段差部３２ｂを図８及び図９に示すように互いに重ね合わせる。
そしてこの状態で、重ね合った段差部３２ｂの両端部に形成された取り付け孔３２ｃをバッテリ２７を固定している固定杆２９のねじ部２９ａに上方より図１０に示すように嵌挿して、ねじ部２９ａに螺挿した固定手段２９ｃを締め付けることにより、横置きされた２個のバッテリ２７上に保護カバー３２を取り付けることができるため、縦置きしたバッテリ２７の場合と同様に、整備等の作業中にバッテリ２７上に乗ったり、工具等を誤って落下させた場合でも、バッテリ２７が破損されたり、工具等により端子３３間が短絡されるのを確実に防止できるようになる。

なお以上は、２個のバッテリ２７を縦置きまたは横置きした場合について説明したが、３個以上のバッテリ２７を縦置きまたは横置きした場合でも、バッテリ２７の数に応じた保護カバー３２を順次連結することにより対応することができる。

本発明の実施の形態になるバッテリ保護装置が設けられた建設機械の側面図である。本発明の実施の形態になるバッテリ保護装置が設けられた建設機械の一部切欠平面図である。図２のＡ−Ａ線に沿う断面図である。本発明の実施の形態になる建設機械のバッテリ保護装置を構成する保護カバーの平面図である。本発明の実施の形態になる建設機械のバッテリ保護装置を構成する保護カバーの側面図である。本発明の実施の形態になる建設機械のバッテリ保護装置を構成する保護カバーの端面図である。本発明の実施の形態になる建設機械のバッテリ保護装置を構成する保護カバーの使用状態を示す分解斜視図である。本発明の実施の形態になる建設機械のバッテリ保護装置を構成する保護カバーの使用例を示す平面図である。本発明の実施の形態になる建設機械のバッテリ保護装置を構成する保護カバーの使用例を示す端面図である。本発明の実施の形態になる建設機械のバッテリ保護装置を構成する保護カバーの使用例を示す斜視図である。

符号の説明

１走行体
２旋回体
１９エンジン室
２０エンジン
２７バッテリ
２９固定杆
２９ｃ固定手段
３２保護カバー
３２ｂ段差部
３２ｃ取り付け孔

Claims

車体に搭載された電源用のバッテリを保護する建設機械のバッテリ保護装置であって、前記バッテリの置き方に応じて縦方向及び横方向に連結自在な絶縁材料よりなる平板状の保護カバーと、前記バッテリを車体側に固定する固定杆と、前記保護カバーの一方の面の周辺部に形成され、かつ前記保護カバーの板厚のほぼ１／２の板厚の段差部と、前記段差部に形成され、かつ前記固定杆の上部に嵌挿自在な複数の取り付け孔と、前記固定杆の上部に前記バッテリを覆うようにして取り付けた前記保護カバーを、前記固定杆に固定する固定手段とを具備したことを特徴とする建設機械のバッテリ保護装置。
自走自在な走行体と、前記走行体上に旋回自在に設けられた旋回体と、前記旋回体に設けられ、かつ動力用エンジンが収容されたエンジン室と、前記エンジン室内に縦置きまたは横置きされた複数の電源用バッテリと、前記バッテリを車体側に固定する複数の固定杆とを備えた建設機械のバッテリ保護装置であって、前記バッテリの置き方に応じて縦方向及び横方向に連結自在な絶縁材料よりなる平板状の保護カバーと、前記保護カバーの一方の面の周辺部に形成され、かつ前記保護カバーの板厚のほぼ１／２の板厚の段差部と、前記段差部に形成され、かつ前記固定杆の上部に嵌挿自在な複数の取り付け孔と、前記バッテリを固定する固定杆の上部に前記バッテリを覆うようにして取り付けた前記保護カバーを、前記固定杆に固定する固定手段とを具備したことを特徴とする建設機械のバッテリ保護装置。