JP4334281B2 - 決済サーバおよび携帯端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、決済処理サーバなどに関し、例えば、サーバ装置から携帯電話に記憶されているバリュー(電子マネー)を処理して決済を行うものに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子マネーの普及に伴い、電子マネーを用いた商取引が盛んに行われるようになってきた。
電子マネーによる商取引は、バリューと呼ばれる金銭と同等の交換価値を持つ電子情報を操作して価値の移動を行うことにより行われる。
一般に、バリューは、ICチップを内蔵した電子マネーカードに書き込まれており、このバリューの表す金額はリーダライタと呼ばれる装置を介して書き換えることができる。
このようなバリューの書き換えによる商品・サービスの購入は、バリューによる商取引を行う契約を結んでいる加盟店で行うことができる。加盟店は、店頭にリーダライタを備えており、ユーザの電子マネーカードに記憶されているバリューを代金分だけ減算して決済する。
また、ユーザは、加盟店に金銭を支払い、その金額分のバリューをリーダライタで電子マネーカードに書き込んでもらうこともできる。電子マネーカードにバリューを書き込む処理をチャージと呼ぶ。
この他、チャージは、現金入金機に現金を投入して行ったり、あるいは、銀行口座からの引き落としや、やクレジットカードによる決済を用いて、ネットワーク上に設置されたサーバ装置から行うことも可能である。
【0003】
インターネット上に開設した仮想店舗においても電子マネーカードを使って決済を行うことができる。
この場合、ユーザは、パーソナルコンピュータなどの端末にリーダライタを接続してこれに電子マネーカードをセットし、そして加盟店がインターネットを介してこの電子マネーカードからバリューを減算することにより決済を行っている。
【0004】
最近では、携帯電話の急激な普及に伴い、携帯電話にバリューを記憶し、携帯電話でバリューの決済を行うことも提案されている。
このような提案としては次の文献で開示されている携帯電話を用いた電子マネー決済システムがある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−352173
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、電子マネーを用いた決済をインターネット上で行う場合、ユーザは、インターネット接続可能なパーソナルコンピュータやリーダライタなどを準備する必要があり、大きな負担となっていた。
また、加盟店も、電子マネーによる決済を行うための専用のプログラムを販売システムに組み込まなければならず、負担となっていた。この作業は、大がかりで、時間とコストがかかるものである。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ネットワークを介した電子マネーによる決済を容易に行うことができる決済処理サーバなどを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報であるバリューを記憶する貨幣情報記憶手段と、決済サーバから取得した処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額であるバリューを変更する貨幣情報処理手段と、前記決済サーバに接続し決済処理を行う機能を備え、且つ固有の電子マネーIDが付与されており、前記決済処理を行う機能を発揮するため、所定の起動情報により起動されるアプリケーションを保持している携帯端末装置に対して、前記貨幣情報記憶手段に記憶されている貨幣情報が表す金額を減算させることにより決済処理を行う決済サーバであって、所定の加盟店サーバから、決済金額を特定する金額特定情報と、この金額特定情報による請求の送信先を特定するメールアドレスと、を受信する決済情報受信手段と、前記決済情報受信手段で受信した、各決済の案件を特定する決済案件特定情報を生成する決済案件特定情報生成手段と、前記決済案件特定情報生成手段で生成した各決済の案件を特定する情報を前記金額特定情報とメールアドレスとを対応付けて記憶する決済案件特定情報記憶手段と、前記決済情報受信手段により受信したメールアドレスに、前記決済案件特定情報生成手段で生成した決済案件特定情報、及び前記携帯端末装置が前記決済サーバに接続し決済するためのアプリケーションを起動する起動情報を送信する請求情報送信手段と、前記携帯端末装置が、前記請求情報送信手段で送信した起動情報を用いて接続してきた際に、当該携帯端末装置から読み出した電子マネーID及び貨幣情報記憶手段に記憶されたバリュー残高、及び前記請求情報送信手段により送信された前記決済案件特定情報を取得する決済依頼情報取得手段と、前記決済依頼情報取得手段で取得した決済案件特定情報を用いて前記決済案件特定情報記憶手段を検索することにより、決済案件を特定する決済案件特定手段と、前記決済案件特定手段で特定された決済案件の決済金額が、決済依頼情報取得手段で取得したバリュー残高より少なかった場合、前記決済金額を前記携帯端末装置に提示する決済金額提示手段と、前記決済金額提示手段により決済金額を提示後、前記決済金額分の減算命令を生成する減算命令生成手段と、前記減算命令生成手段で生成された減算命令を、前記決済依頼情報取得手段で取得した電子マネーIDが付与されている携帯端末装置に送信する減算命令送信手段と、を備えたことにより、前記目的を達成する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、決済処理を行う利用会員を当該会員のメールアドレスと対応付けて登録している会員データベースを備え、前記決済情報受信手段で請求の送信先を特定するメールアドレスを受信した際、前記会員データベースを検索し、利用会員として登録されていた場合、前記決済案件特定情報生成手段が各決済の案件を特定する決済案件特定情報を生成することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記決済情報受信手段で請求の送信先を特定するメールアドレスを受信した際、前記決済案件特定情報記憶手段を検索し、当該メールアドレスが記憶されていた場合、前記決済案件特定情報生成手段が各決済の案件を特定する決済案件特定情報を生成することを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1、請求項2または請求項3記載の発明において、前記決済金額提示手段で決済金額を提示した後、前記携帯端末装置から確認の情報を受信してから、前記減算命令生成手段が前記決済金額分の減算命令を生成することを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記請求情報送信手段が、決済案件特定情報と起動情報とを電子メールに埋め込んで送信することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報であるバリューを記憶する貨幣情報記憶手段と、決済サーバから取得した処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額であるバリューを変更する貨幣情報処理手段と、前記決済サーバに接続し決済処理を行う機能を備え、且つ固有の電子マネーIDが付与されており、前記決済処理を行う機能を発揮するため、所定の起動情報により起動されるアプリケーションを保持しており、所定の決済サーバから決済金額分の減算命令を受信して、前記貨幣情報記憶手段に記憶されている貨幣情報が表す金額を減算させることにより決済処理を行う携帯端末装置であって、前記決済サーバから決済を特定するための決済案件特定情報、及び前記決済サーバに接続し決済するためのアプリケーションを起動する起動情報を受信する決済確認メール受信手段と、前記起動情報が電子マネーID及び前記貨幣情報記憶手段に記憶されたバリュー残高を読み出し、前記受信した決済案件特定情報とともに前記決済サーバに送信する決済案件特定情報送信手段と、前記決済案件特定情報送信手段が、電子マネーID、バリュー残高及び決済案件特定情報を送信後、決済案件特定情報で特定される決済金額が前記バリュー残高より少なかった場合に生成される減算命令を受信する減算命令受信手段とを備えたことにより、前記目的を達成する。
請求項7記載の発明では、請求項6記載の発明において、前記決済案件特定情報送信手段が、電子マネーID、バリュー残高及び決済案件特定情報を送信後、前記減算命令受信手段が減算命令を受信する前に、当該決済を確認する確認情報を送信する決済確認情報送信手段を備えたことを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項7記載の発明において、前記決済確認情報送信手段は、前記決済サーバから確認画面を受信後、当該確認画面に応答することで確認情報を送信することを特徴とする。
請求項9記載の発明では、請求項6、請求項7または請求項8記載の発明において、前記決済確認メール受信手段が受信する決済確認メールは、起動情報と決済案件特定情報が埋め込まれていることを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項6から請求項9いずれか1項に記載の発明において、前記電子マネーIDは、ICチップに記憶されており、前記決済確認メール受信手段が受信した起動情報は、前記ICチップから電子マネーIDを読み出すことを特徴とする。
請求項11記載の発明では、請求項6から請求項10いずれか1項に記載の発明において、前記減算命令受信手段が減算命令を受信後、減算処理が行われた旨を通知する減算命令実行確認送信手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な第1の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態の概要]
図1は、本実施の形態の概要を説明するための図である。本実施の形態の決済システムは、インターネット上で店舗(商取引用の商用サイト)を開設する加盟店サーバ3と、電子マネーを管理する電子マネー処理サーバ4、及びインターネット接続機能とバリュー処理機能を備えた携帯電話5から構成されている。
携帯電話5は、通常のインターネット接続可能なデジタル式電話としての機能と、電子マネーカードと同等のバリュー処理機能を兼ね備えており、例えば、電子マネーカード内のICチップをデジタル式携帯電話に組み込むか、もしくは装着することにより実現することができる。
本実施の形態は、ユーザが決済先として携帯電話5を指定し、電子マネー処理サーバ4が携帯電話5に記録されているバリューを減算させることにより決済を行う。
以下、図中の括弧で囲んだ数字に対応させて説明する。
【0010】
(1)まず、ユーザは、加盟店サーバ3の商用サイトで、購入する商品を選択すると共に、携帯電話5の電子メールアドレスを加盟店サーバ3に送信する。
(2)加盟店サーバ3は、電子マネー処理サーバ4に携帯電話5の電子メールアドレスや、決済金額などの決済に必要な情報を送信し、電子マネー処理サーバ4に決済の依頼を通知する。
【0011】
(3)電子マネー処理サーバ4は、加盟店サーバ3から取得した電子メールアドレスに宛てて、代金の決済を確認する電子メール(以下、決済確認メール)を送信する。決済確認メールには、決済の対象となる商品や決済の代金など、決済に関する情報が含まれる他、決済する場合にクリックする決済URLと、決済をキャンセルする場合にクリックするキャンセルURLが選択可能に埋め込まれている。
ユーザは、決済確認メールによって決済に関する決済事項を確認し、決済URL、又はキャンセルURLをクリックすることにより決済を実行するか否かを判断することができる。
(4)ユーザが決済URLをクリックすると、携帯電話5は決済URLを用いて電子マネー処理サーバ4に接続し、携帯電話5と電子マネー処理サーバ4の間で通信回線が確立し、接続状態となる。
このように、決済URLを用いて電子マネー処理サーバ4に接続することにより、ユーザが決済を行う旨の意思表示が電子マネー処理サーバ4に対して行われる。
【0012】
(5)電子マネー処理サーバ4は、確立した通信回線を介して、携帯電話5に対し、加盟店サーバ3が請求している代金分だけバリューを減算する減算処理を行う。
携帯電話5は、記憶装置に記憶しているバリューを操作するための各種コマンドが用意されている。バリューの減算処理は、電子マネー処理サーバ4が、携帯電話5にバリューを減算する減算コマンドを送信し、携帯電話5が減算コマンドを実行してバリューを減算することにより行われる。
(6)決済が完了すると、電子マネー処理サーバ4は、加盟店サーバ3と携帯電話5に決済完了通知を送信する。
【0013】
このように、本実施の形態では、加盟店サーバ3に携帯電話5の電子メールアドレスを送信した後に電子マネー処理サーバ4から送信されてくる決済確認メールで決済URLを選択するだけで、携帯電話5に記憶されているバリューで決済を行うことができる。
なお、携帯電話5の電子メールアドレスさえ指定すれば、加盟店サーバ3に限らず小売店舗やタクシーその他の加盟店において、携帯電話5のバリューで決済を行うことができる。
【0014】
[第1の実施形態の詳細]
図2は、本実施の形態のバリュー決済システム1の構成の一例を示した図である。
バリュー決済システム1は、加盟店サーバ3、電子マネー処理サーバ4、携帯電話5、端末6、基地局8、これらを接続するインターネット7などから構成されている。
以下、これらの構成要素について詳細に説明する。
【0015】
端末6は、例えば、パーソナルコンピュータなどで構成された、インターネット7に接続可能な端末装置である。
端末6は、ブラウザを備えており、ブラウザ上でURL(Uniform Resource Locators)を入力することにより、インターネット7上に開設されている各種サイトに接続することができる。
端末6は、ディスプレイなどの出力装置や、キーボード、マウスなどの入力装置を備えており、サーバ装置から送信されてきた画面データを用いて画面を表示したり、ユーザが入力した情報をサーバ装置に送信することができる。
【0016】
携帯電話5は、インターネット接続機能と、バリュー処理機能を備えたデジタル式の携帯端末装置である。
携帯電話5は、画像データや文字データを表示するためのディスプレイ、数字や文字を入力するための文字キー、ディスプレイ上のカーソルを移動したり、ディスプレイ上に表示されたURLやボタンをクリックしたりなどの各種入力操作を行うための機能キー、通話を行うためのマイクロフォン、スピーカなどが装備されている。
【0017】
携帯電話5は、ブラウザを備えており、基地局8と無線通信を行うことにより、インターネット7上に開設されている各種サイトに接続することができる。接続先のサイトは、ブラウザにURLを入力することにより特定することができる。
また、携帯電話5には固有の電子メールアドレスが設定されており、この電子メールアドレスに宛てて、電子メールを送信することにより、携帯電話5に電子メールを送信することができる。また、携帯電話5から他の電子メールアドレスに宛てて電子メールを送信することもできる。
携帯電話5は、基地局8を介して他の電話機に通話回線を確立し、通話を行うこともできる。
【0018】
ここで、携帯電話5の機能的な構成について図3を参照して説明する。
携帯電話5は、デジタル式携帯電話としての機能を有する電話機能部101と、バリュー処理機能を有する電子マネー機能部102から構成されている。
バリューとは、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報であり、金銭と同等の交換価値を持つ。貨幣情報を加減操作して価値の移動を生じさせることにより、バリューを決済に利用することができる。
電話機能部101は、他の電話機との通話を行うための通話モードと、インターネット7に接続するインターネット接続モードを有しており、ユーザが選択できるようになっている。
【0019】
電話機能部101は、無線通信手段(請求情報取得手段、提供手段)を備えており、何れのモードにおいても、電話機能部101は、無線通信により基地局8と通信して通話回線、又はインターネット7に接続する。
通話モードにて通話を行う場合は、電話機能部101で通話モードを選択した後、相手方の電話機の電話番号を入力する。すると、基地局8は、電話番号で特定される電話機と、携帯電話5との間に通話回線を確立し、ユーザは通話を行うことができる。
【0020】
インターネット接続モードにてインターネット7上のサービスを利用する場合は、電話機能部101でインターネット接続モードを選択し、ブラウザ上で(電話機能部101はブラウザ機能を備えている)サーバのURLを入力する。すると、基地局8を介して携帯電話5とURLで特定されるサーバとの通信回線が確立し、サーバが提供するサービスを携帯電話5で利用することができる。
サーバからプログラムを受信して、これを携帯電話5で実行することも可能である。
【0021】
また、インターネット接続モードにて電子メールによるサービスを利用することもできる。
電子メールを送信する場合は、電子メール作成画面上で送信する文章を作成し、送信先を特定する電子メールアドレスを入力して送信する。
携帯電話5の電子メールアドレスに宛てて送信された電子メールがあった場合、携帯電話5は、これを受信して内容をディスプレイに表示する。
電子メールにデータやプログラムを添付して送受信することも可能である。
【0022】
また、図示しないが、電話機能部101と電子マネー機能部102の間には通信を仲介するインターフェース(以下、バリュー情報インターフェース)が設けられている。そして、電話機能部101は、通話を行ったり、インターネットに接続する他、バリュー情報インターフェースを介して電子マネー機能部102にアクセスできるようになっている。
後述するように、電子マネー機能部102には、バリューのチャージや決済などのバリューの履歴が記憶されている。
【0023】
電話機能部101は、例えば、ブラウザを用いて、電子マネー機能部102に記憶されているバリュー残高やバリューの履歴をディスプレイに表示させることができる。
また、電話機能部101は、インターネット7を介して電子マネー処理サーバ4と接続し、電子マネー処理サーバ4と電子マネー機能部102との通信を仲介することもでき、電子マネー処理サーバ4通信を行いながら、電子マネー機能部102に送出するデータを選別して抽出する機能を備えている。
このように、電子マネー処理サーバ4は、電話機能部101を介して電子マネー機能部102を遠隔操作することができる。
【0024】
電子マネー機能部102と電子マネー処理サーバ4との通信を中継する場合、バリュー情報インターフェースは、プロトコルの変換やその他のデータ形式の変換を行う。
これは、後述するように電子マネー機能部102は、電子マネーカードに対応した電子マネー端末9(後述)と通信するように構成されており、電子マネー端末9が行う通信と、電子マネー処理サーバ4が行う通信とでは、プロトコルやその他のデータ形式が異なるためである。
【0025】
このように、バリュー情報インターフェースに、電話機能部101と電子マネー機能部102との間の通信を仲介させることにより、電話機能部101は、バリューを操作するための処理情報(以下、コマンド)を電子マネー処理サーバ4から受信して、これを電子マネー機能部102に入力したり、あるいは電子マネー機能部102が出力した情報を電子マネー処理サーバ4に送信することができる。
この場合、電話機能部101は、後述する電子マネー端末9と同様のリーダライタとしての機能を果たしている。
【0026】
電子マネー機能部102は、非接触型ICカードを用いた電子マネーカードと同等の機能を有する機能部であり、各種コマンドによりバリューに関する情報処理を行うバリュー情報処理部102a(貨幣情報処理手段)と、バリューに関する履歴をログデータとして記憶するバリュー情報記憶部102b(貨幣情報記憶手段)を備えている。
先に説明したようにバリュー情報処理部102aは、バリュー情報インターフェースを介して電話機能部101からコマンドを受信することができる(処理情報受信手段)。
ハードウェア的には、例えば、非接触型電子マネーカードのICチップをデジタル式の携帯電話に組み込んで、電話機のCPUとICチップを非接触型ICチップ用のインターフェース(バリュー情報インターフェースとしての機能を果たす)で接続することにより構成することができる。この場合、電話機のCPUからICチップを制御するプログラムを携帯電話にインストールしておく。
あるいは、携帯電話のCPU自身に、ICチップと同等の機能を実現させてもよい。
【0027】
バリュー情報処理部102aに情報処理を行わせるコマンドは、各種のものが用意されている。例えば、バリューを処理するためのコマンドとしては、残高参照コマンド、書き込みコマンド、減算コマンドなどがある。
残高参照コマンドをバリュー情報処理部102aに入力すると、バリュー情報処理部102aは、バリュー情報記憶部102bのログデータを検索して現在のバリュー残高を取得し、これを電話機能部101に出力する。これに対して、電話機能部101は、このバリュー残高をディスプレイに表示してユーザにバリューの残高を提示する。
なお、残高参照コマンドは、ユーザが携帯電話5のブラウザを操作して電子マネー機能部102に入力することができるようになっている。
【0028】
書き込みコマンドは、バリューをチャージするためのコマンドであり、書き込むバリューの金額をパラメータとして付属させることができる。書き込みコマンドをバリュー情報処理部102aに入力すると、バリュー情報処理部102aは、パラメータで指定された金額分のバリューをバリュー情報記憶部102bに書き込み(加算処理手段)、更にログデータを更新する。これにより、携帯電話5にバリューをチャージを行うことができる。
減算コマンドは、バリューの残高を減算するコマンドであり、減算するバリューの金額をパラメータとして付属させることができる。バリュー情報処理部102aに減算コマンドを入力すると、バリュー情報処理部102aは、パラメータで指定された金額分のバリューをバリュー情報記憶部102bから減算し(減算処理手段)、更にログデータを更新する。これにより、携帯電話5のバリューで決済を行うことができる。
加算コマンド、減算コマンドは、電子マネー処理サーバ4が電子マネー機能部102に入力するように設定されており、ユーザが独自にこれらのコマンドを操作することはできないようになっている。
【0029】
携帯電話5は、以上のように構成されており、電子マネー処理サーバ4が、インターネット7を介してコマンドを送信することにより携帯電話5に記憶されているバリューを遠隔操作することができる。
携帯電話5にバリューをチャージする場合、電子マネー処理サーバ4は、チャージする金額分だけバリューを加算する加算コマンドを生成し、携帯電話5に送信する。チャージした分の金額は、例えばユーザの銀行口座から引き落としたり、あるいはクレジットカードにより決済する。これにより、貨幣がバリューに交換され、貨幣の価値とバリューの価値が対応付けられる。
【0030】
携帯電話5に記憶されているバリューを減算して決済する場合は、電子マネー処理サーバ4が決済分のバリューを減算する減算コマンドを生成して携帯電話5に送信する。
このように、減算コマンドを携帯電話5に送信する具体的な手順としては、例えば次のようなものがある。
まず、電話機能部101に電子マネー処理サーバ4の決済用サイトのURLを入力し、携帯電話5を電子マネー処理サーバ4に接続する。ここで、URLに決済する金額をパラメータとして付属させておけば、電子マネー処理サーバ4は、決済金額を得ることができる。
また、このパラメータには、金額のほか、ユーザが決済を行う対象となっている加盟店の加盟店ID、商品ID、決済日時など、その他の情報を付属させることができる。この場合、電子マネー処理サーバ4は、決済金額とこれに対応する決済情報を取得することができる。
【0031】
次に、電子マネー処理サーバ4は、決済金額に相当するバリューを減算する減算コマンドを生成して携帯電話5に送信する。
携帯電話5では、電話機能部101がこの減算コマンドを受信し、これをバリュー処理インターフェースを介してバリュー情報処理部102aに出力する。
そして、バリュー情報処理部102aは、この減算コマンドにより、バリュー情報記憶部102bに記憶されているバリューを減算する。
次に、バリュー情報処理部102aは、減算が完了したことを電話機能部101に通知し、電子マネー機能部102は、これを電子マネー処理サーバ4に送信する。
バリューを書き込む場合も、携帯電話5を電子マネー処理サーバ4のバリュー書き込み用サイトに接続して同様に行うことができる。
【0032】
また、図2では図示しないが、電子マネー機能部102は、小売店舗や自動販売機などに設置した電子マネー端末9(図3)にセットしてバリューの書き換え処理(リードライト)を行うこともできる。
電子マネー端末9は、非接触型の電子マネーカードでの決済に対応した端末装置であって、電子マネーカードをリードライトするリーダライタを備えている。電子マネー端末9は、リーダライタ部にセットされた電子マネーカードに無線で電力を供給してこれを駆動しながら、書き込みコマンド、減算コマンドなどを無線送信して電子マネーカードに記憶されているバリューを操作する。
【0033】
電子マネー機能部102は、電子マネーカードと同様の電子マネー端末9用のアンテナを備えており、電子マネー端末9は、各種コマンドを電子マネー機能部102に直接送信してバリューのリードライトを行うことができる。
このように、携帯電話5のバリューの処理は、電話機能部101とバリュー情報インターフェースを介してインターネット7上のサーバから行う場合と、電子マネー端末9を用いる場合の2つが可能である。
【0034】
なお、本実施の形態では、一例として電子マネー機能部102が携帯電話5に一体として組み込まれているものとするが、携帯電話5の構成はこれに限定するものではなく、例えば、携帯電話5に電子マネー機能部102と接続するコネクタ(接続手段)を設け、電子マネー機能部102を着脱可能に構成することもできるし、あるいは、バリュー処理情報処理部102aは、携帯電話5に配設し、コネクタを介してバリュー情報記憶部102bを着脱可能に構成することもできる。
【0035】
次に加盟店システム(図2)について説明する。
加盟店サーバ3は、バリューによる決済を行うことができる商用サイトを運営するサーバ装置であり、例えば、Webサーバで構成されている。又は、認証サーバやその他の各種サーバ装置から構成されたシステムとしてもよい。
加盟店サーバ3が運営する商用サイトとしては、例えば、コンパクトディスクやおもちゃ、家具などの物販を行うものや、音楽ソフトやコンピュータプログラムなどのデジタルコンテンツをダウンロード販売するものなどがある。
【0036】
ユーザは、端末6から加盟店サーバ3の商用サイトにアクセスし、購入する商品を選択することができる。また、代金の決済方法も、携帯電話5のバリューで決済する場合の他、銀行振り込み、キャッシュカードによる支払いなど各種の決済方法を選択できるようになっている。
そして、携帯電話5のバリューでの決済を選択した場合は、決済確認メールの送信先の電子メールアドレス(送信先特定情報、通常は携帯電話5の電子メールアドレス)を入力して加盟店サーバ3に送信するようになっている。
【0037】
なお、本実施の形態では、端末6から加盟店サーバ3の商用サイトにアクセスする場合について説明するが、携帯電話5からアクセスしてもよい。この場合、加盟店サーバ3は、携帯電話用のサイトを用意しているものとする。
また、図2では加盟店サーバ3は、1つのみ図示されているが、通常は、各種のサービスサイトが複数存在する。
【0038】
ここで、ユーザが携帯電話5のバリューで商品を購入する手続きを、加盟店サーバ3が端末6に表示する画面の一例(図4〜図6)を用いて説明する。
何れの画面も、加盟店サーバ3が端末6に送信した画面データを端末6のブラウザがディスプレイに表示したものである。なお、これら画面データは、例えば、HTML(Hypertext Markup Language)などの言語により記述されている。
【0039】
図4は、加盟店サーバ3の商用サイトが提供する商品選択画面10の一例を示した図である。
商品選択画面10は、座布団を販売するための画面であり、商品表示エリア11、商品選択ボタン12、13、14などから構成されている。
商品表示エリア11には、値段や商品の外観など、ユーザが商品を選択するための情報が表示される。本実施の形態では、各座布団を選択するための番号、外観、価格が表示されている。
選択ボタン12、13、14は、購入する座布団を選択するためのボタンである。
【0040】
選択ボタン12、13、14の何れかをマウスを操作してクリックすると、該当する番号の座布団が選択された旨の情報が加盟店サーバ3に送信される。
これに対し、加盟店サーバ3は、図示しない決済方法選択画面を端末6で提示し、ユーザは、決済方法を選択することができる。ここでは、携帯電話5のバリューでの決済を選択したものとする。
【0041】
決済方法を選択すると、加盟店サーバ3は、ユーザが必要事項を入力するための購入情報入力画面を端末6で提示する。
図5は、端末6で表示された購入情報入力画面18の一例を示した図である。
購入情報入力画面18は、購入商品欄19、電子メールアドレス入力欄20、性別入力欄21、生年月日入力欄22、職業入力欄23、確認ボタン24、キャンセルボタン24などから構成されている。
購入商品欄19には、ユーザが商品選択画面で選択した商品の名称やコード番号など、ユーザが購入しようとする商品を確認するための情報が表示される。図5では、1番の座布団が選択されたことを示している。
【0042】
電子メールアドレス入力欄20は、決済確認メールの送付先の電子メールアドレスを入力する欄である。後述するように、受信した決済確認メールは、転送することが可能であり、転送先の端末装置からバリューによる決済を行うこともできるため、この欄に入力する電子メールアドレスが送信される端末は、必ずしもバリューの処理を行えるものでなくてもよい。
しかし、一般的には、決済するためのバリューが記憶されている携帯電話の電子メールアドレスを入力する。通常は、自分が所有する携帯電話5の電子メールアドレスを入力する。
【0043】
なお、ユーザが誤入力などにより、他の携帯電話5の電子メールアドレスを入力したとしても、この他の携帯電話5の所有者は、電子メールの内容を確認することにより自分が行った買い物でないことを知ることができ、決済を拒否することができる。これにより、電子メールアドレスの誤入力による決済トラブルを防ぐことができる。
【0044】
性別入力欄21は、ユーザの性別を入力する欄であり、男性、女性の何れかをラジオボタンで選択できるようになっている。
ラジオボタンとは、何れか一方が選択された場合、他の選択状態が解除されるように構成されたボタンである。
生年月日入力欄22は、ユーザの生年月日を入力する欄である。
職業入力欄23は、ユーザの職業を入力する欄である。
確認ボタン24は、購入情報入力画面18で入力した事項を加盟店サーバ3に送信するためのボタンである。
【0045】
ユーザが各欄に入力した事項は、購入情報として一時的に端末6のRAM(Random Access Memory)に格納され、ユーザが確認ボタン24をクリックすると、端末6から加盟店サーバ3に送信される。
キャンセルボタン25は、ユーザが入力した事項をキャンセルするためのボタンであり、このボタンをクリックすると、RAMに格納された入力事項が消去され、端末6の表示は商品選択画面10に戻る。
ユーザが確認ボタン24をクリックすると、加盟店サーバ3は、端末6からユーザが入力した事項を受信し、支払いの手続きを行うための支払い手続き画面を端末6で提示する。
【0046】
図6は、端末6で表示された支払い手続き画面28の一例を示した図である。これは、加盟店サーバ3が、端末6から受信した購入情報を用いて作成し、端末6に送信したものである。
支払い手続き画面28は、購入情報確認エリア30、支払い手続きボタン31、キャンセルボタン32などを備えている。
購入情報確認エリア30には、ユーザが購入情報入力画面18で入力した事項が表示され、ユーザは、これを確認することができる。
【0047】
支払い手続きボタン31は、ユーザが、購入情報確認エリア30で示された商品を購入するとの意思表示を行うボタンである。このボタンをクリックするとユーザが購入する意思を確認した旨の信号が端末6から加盟店サーバ3に送信され、加盟店サーバ3は、バリューによる支払いを請求するための処理を開始する。キャンセルボタン32は、加盟店サーバ3に送信した購入情報を取り消すためのボタンである。このボタンをクリックすると、ユーザが購入情報を取り消す旨の信号が端末6から加盟店サーバ3に送信され、これにより、加盟店サーバ3は、先に端末6から受信した購入情報を消去する。
【0048】
加盟店サーバ3は、ユーザの購入意思を確認すると、端末6から取得した購入情報を確定し、電子マネー処理サーバ4に決済依頼通知を送信する。
決済依頼通知の内容は、確定した購入情報の他、決済依頼通知の作成日時、加盟店サーバ3を特定する加盟店IDなど、予め電子マネー処理サーバ4との間で取り決められている。
【0049】
次に、電子マネー処理サーバ4(図2)について説明する。
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5や電子マネーカードなどを用いたバリュー処理に関する情報の収集と整理を行っている。
なお、本実施の形態で用いる電子マネーシステムは、所謂センター管理型電子マネーではなく、バリューは各携帯電話5や各電子マネーカードに記憶される。そのため、バリューを処理する際に、リアルタイムで電子マネー処理サーバ4にアクセスする必要が無く、高速に処理を行うことができる。
電子マネー処理サーバ4は、バリューに関する情報を整理するための各種の情報処理を行うが、ここではこれら情報処理のうち、携帯電話5を用いた決済に関する事項について説明する。
なお、電子マネー処理サーバ4は、認証サーバ、Webサーバなど、複数のサーバ群から構成されるシステムとして構成することもできる。
【0050】
電子マネー処理サーバ4は、加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信すると、バリューによる支払いを確認する決済確認メールを作成し、決済依頼通知で指定された電子メールアドレスに宛ててこれを送信する。決済確認メールは、ユーザにバリューによる決済を求める請求書としての役割も有している。
図7は、電子マネー処理サーバ4が携帯電話5に送信し、携帯電話5のディスプレイに表示された決済確認メールの一例を示した図である。なお、この表示処理は、電話機能部101のブラウザにより行われる。
【0051】
決済確認メールは、取引情報表示エリア35、メッセージエリア36、決済URL37、キャンセルURL38、有効期限エリア39から構成されている。
取引情報表示エリア35は、バリューによる決済の対象となる商取引の取引情報を表示し、ユーザに確認を促すためのエリアであり、例えば、取引を行った取引日時、購入した商品の商品名、商品の購入を行った加盟店の店名、決済金額など、ユーザが商取引を把握するための情報が表示される。
ユーザは、取引情報表示エリア35に表示された内容を確認することにより、身に覚えのない商取引に関する決済確認メールが送られてきた場合に決済を拒否することができる。
【0052】
メッセージエリア36には、取引情報表示エリア35に表示された内容を確認した上、決済するか否かの選択を行うように促す表示がなされる。
決済URL37(接続情報)と、キャンセルURL38は、それぞれ決済用サイト、キャンセル用サイトに接続するためのURLであり、ユーザが選択可能に表示されている。
ユーザは携帯電話5の機能キーやテンキーなどの入力手段を用いて何れかを選択することができるようになっており、決済を行う場合は決済URL37をクリックし、決済を行わない場合はキャンセルURL38をクリックする。
決済URL37、キャンセルURL38のうち何れかがクリックされると、電話機能部101は自動的に選択されたURLにて携帯電話5を電子マネー処理サーバ4に接続して通信回線を確立するようになっている。
【0053】
決済URL37は、電子マネー処理サーバ4の決済用サイトのURLと、決済内容を特定するパラメータから構成されている。パラメータで特定される内容としては、決済する金額、加盟店ID、商品ID、決済日時などがあり、これらパラメータは、携帯電話5を決済サイトに接続した際に電子マネー処理サーバ4に送られる。
電子マネー処理サーバ4は、これらのパラメータにより決済金額などの決済に関する情報を取得することができ、携帯電話5のバリューを減算するための減算コマンドを作成することができる。
また、パラメータは一定のアルゴリズムで暗号化されており、ユーザなどが判読できないようになっている。そのため、パラメータを偽造するのが困難であり、セキュリティを高めることができる。
【0054】
なお、本実施の形態では、減算コマンドを生成するための金額情報などをパラメータとしたが、これに限定せず、決済に関する情報は電子マネー処理サーバ4で保管し、この情報を特定するための特定情報を決済URL37のパラメータとすることもできる。例えば、決済確認用メールにIDをパラメータにて設定しておき、このIDから決済コマンドを生成するための金額情報などを検索するように構成することができる。
また、決済URL37に時間などを埋め込むなどして、決済の有効期限を設定することも可能である。
【0055】
更に、決済URL37にワンタイムパスワードなどのパスワードを設定してセキュリティを高めることも可能である。
加えて、誤送信やなりすましなどのトラブルを防ぐために、決済確認メールを送信するために、事前にユーザに心当たりがあるかを問い合わせる事前確認用の電子メールを送信してもよい。特に、携帯電話5の電子メールアドレスが、初めて決済で使用されるものの場合は、ユーザの誤入力の可能性が高いので、事前確認用の電子メールを送信することが望ましい。
【0056】
キャンセルURL38は、電子マネー処理サーバ4のキャンセル用サイトのURLに、キャンセルする取引を特定するための暗号化された情報がパラメータとして付属して構成されている。
有効期限エリア39には、決済有効期限が表示される。この期限を過ぎると、電子マネー処理サーバ4は、この決済確認メールによる決済を受け付けない。
【0057】
電子マネー処理サーバ4(図2)は、携帯電話5から決済URL37にて接続を受け付けると、決済URL37に付属するパラメータを用いて、代金分のバリューを減算する減算コマンドを生成し、携帯電話5に送信する。
携帯電話5が決済URLで接続することにより携帯電話5と電子マネー処理サーバ4との間で通信回線が確立しており、電子マネー処理サーバ4は、この通信回線を介して携帯電話5に減算コマンドを送信する他、減算処理に必要な他の通信を行う。
【0058】
このように、携帯電話5から電子マネー処理サーバ4に接続するように構成したのは、電子マネー処理サーバ4の側から携帯電話5を特定して通信回線を確立することは困難なので、携帯電話5から電子マネー処理サーバ4に接続することにより、電子マネー処理サーバ4は、減算処理の対象である携帯電話5を特定することができるようにしたものである。
携帯電話5は、電子マネー処理サーバ4との通信によりバリューを代金分だけ減算する減算処理を行う。また、携帯電話5で減算処理中であることを表示する画面は、携帯電話5側で用意したアプリケーションプログラムにより表示される。
【0059】
減算処理が成功すると携帯電話5は、電子マネー処理サーバ4に対して減算完了通知を送信する。これにより、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5での減算処理が完了したことを確認することができる(確認手段)。
電子マネー処理サーバ4は、減算処理の完了を確認すると、決済が完了した旨を表す決済完了通知を加盟店サーバ3に送信すると共に、決済の完了を通知する電子メール(以下、決済完了通知メール)を携帯電話5に送信する。
また、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5からキャンセルURL38にて接続を受け付けると、バリューによる決済を行わないと共に、決済を行わなかった旨の通知を加盟店サーバ3に送信する。
【0060】
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5に決済完了通知メールを送信する場合に、決済完了通知メールに取引に関する付加情報を付加することができる。このような情報としては、加盟店ID、決済金額、加盟店から送信された取引番号、ダウンロードキーなど、ユーザが取引対象を入手するために必要となる情報などが可能である。
【0061】
物販の場合は、携帯電話5の決済完了通知の受信を持って取引完了とする。この場合、付加情報として取引番号を表示させ、ユーザにこの取引番号を商用サイトから入力させることにより、ユーザを確認することが可能である。
デジタルコンテンツの販売の場合は、付加情報としてダウンロードキーを表示させることにより、このダウンロードキーを商用サイトに入力させてこれを認証することができる。
ダウンロードキーが認証された場合は、加盟店サーバ3は、デジタルコンテンツのダウンロード、閲覧を可能とし、認証されなかった場合は、デジタルコンテンツの利用をできないようにすることができる。
【0062】
図8に、携帯電話5で表示された決済完了通知メールの一例を示す。
決済完了通知メールは、取引情報表示エリア43、メッセージエリア44、付加情報エリア45などから構成されている。
取引表示情報エリア43には、ユーザが購入した商品を確認するための確認情報が表示される。
メッセージエリア44には、ユーザへの挨拶のほか、広告、お知らせなど、各種メッセージ情報が表示される。
付加情報エリア45には、取引に関わる付加情報を表示するためのエリアであり、この場合はデジタルコンテンツをダウンロード購入するためのダウンロードキーが表示されている。
ここで、このダウンロードキーを用いてデジタルコンテンツをダウンロード購入する場合について図9を用いて説明する。
【0063】
図9は、加盟店サーバ3の商用サイトが用意した、購入したデジタルコンテンツをダウンロードするためのダウンロード画面48の一例を示した図である。
ユーザは、携帯電話5で図8に示した決済完了通知メールを受信した後、端末6から加盟店サーバ3に再び接続し、購入したデジタルコンテンツのダウンロードを行う。
ダウンロード画面48は、会員ID入力欄49、パスワード入力欄50、ダウンロードキー入力欄51、送信ボタン52などから構成されている。
会員ID入力欄49、パスワード入力欄50には、ユーザは、それぞれ自分の会員IDとパスワードを入力する。
【0064】
ダウンロードキー入力欄51には、付加情報エリア45(図8)で表示されたダウンロードキーを入力する欄である。
これらの事項を入力した後、送信ボタン52をクリックすると、端末6は入力事項を加盟店サーバ3に送信する。
これに対し、加盟店サーバ3は、端末6から受信した会員ID、パスワード、ダウンロードキーを用いて認証処理を行い、認証が適正に行われた場合、ダウンロードキーに対応するデジタルコンテンツを端末6に送信する。認証が適正に行われなかった場合は、デジタルコンテンツの送信を行わない。
【0065】
次に、電子マネー処理サーバ4のハードウェア的な構成の一例について、図10を用いて説明する。
電子マネー処理サーバ4は、CPU(Central ProcessingUnit)55、ROM(Read Only Memory)56、RAM57、通信制御部58、記憶部59などがバスライン62で接続されて構成されている。
【0066】
CPU55は、所定のプログラムに従って情報処理を行う他、電子マネー処理サーバ4全体の制御などを行う。
ROM56は、読み出し専用のメモリであり、電子マネー処理サーバ4を動作させるための基本的なプログラムやパラメータなどが記憶されている。
RAM57は、読み書き可能なメモリであって、CPU55のワーキングメモリを提供したり、記憶部59に記憶されたプログラムやデータをロードして記憶したりなどする。
【0067】
通信制御部58(請求情報取得手段、請求情報送信手段、処理情報送信手段)は、インターネット7を介して加盟店サーバ3や携帯電話5などと通信を行う機能部である。CPU55は、通信制御部58を介して加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信したり、携帯電話5に決済確認メールを送信したり、携帯電話5との通信回線を確立してバリューの減算処理を行ったりする。
記憶部59は、例えばハードディスクやその他の不揮発性のメモリなどによって構成されており、各種プログラムを格納したプログラム格納部60、データを格納したデータ格納部61などから構成されている。
【0068】
プログラム格納部60には、電子マネー処理サーバ4を機能させるための基本的なプログラムであるOS(Operating System)や、バリューによる決済機能をCPU55に実現させるバリュー決済プログラムなどが格納されている。
CPU55は、バリュー決済プログラムを実行することにより、加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信してデータ格納部61に格納する決済依頼通知受信機能や、決済依頼通知を用いて決済確認メールを生成し、携帯電話5に送信する決済確認メール生成機能や、携帯電話5から決済URLにて接続を受け付けた場合に、決済URLに付属するパラメータからバリューを減算するためのコマンドを生成して携帯電話5と通信し、携帯電話5のバリューを減算する減算処理機能などを発揮する。
【0069】
データ格納部61には、バリューによる決済を行うために必要な各種データベースが格納されている。
これらのうち、取引履歴を記録した取引履歴データベースには、加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信した日時、加盟店サーバ3の加盟店ID、受信した決済依頼通知、決済完了の有無などが記録されている。
CPU55は、この決済依頼通知を用いて決済確認メールを作成することができ、また、決済完了の有無を管理することができる。
【0070】
次に、携帯電話5のバリューで決済する手順について図11、12フローチャートを用いて説明する。
なお、以下の処理は、それぞれ携帯電話5のCPU及びICチップ、加盟店サーバ3のCPU、電子マネー処理サーバ4のCPUが所定のプログラムに従って行うものである。
図11において、ユーザが端末6から加盟店サーバ3の商用サイトにアクセスし、購入する商品を選択する(ステップ100)。
これに対し、加盟店サーバ3は、バリューによる決済、振り込み、キャッシュカードの利用など、決済方法をユーザが選択可能なように端末6で表示させる(ステップ202)。
【0071】
ユーザは、端末6に表示された決済方法から、バリューによる決済を選択したものとする(ステップ102)。この場合、ユーザは、端末6から携帯電話5の電子メールアドレスなどを含む取引情報を加盟店サーバ3に送信する。
次に、加盟店サーバ3は、端末6から取引情報を受信して、決済依頼通知を生成して電子マネー処理サーバ4に送信し、バリューの決済を申し込む(ステップ204)。このとき、加盟店サーバ3は、必要があれば、物販の場合の取引番号やデジタルコンテンツ販売の場合のダウンロードキーなどの付加情報を生成して電子マネー処理サーバ4に送信する(ステップ206)。これは、後に決済完了通知メールでユーザに通知される。
【0072】
電子マネー処理サーバ4は、加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信し、これを加盟店サーバ3の加盟店IDなどと共に取引履歴データベースに格納して決済依頼を受け付ける(ステップ300)。
そして、電子マネー処理サーバ4は、加盟店サーバ3に対して、決済依頼を受理した旨の決済受付通知を送信し、加盟店サーバ3は、この通知を受信する(ステップ208)。
次に、電子マネー処理サーバ4は、決済依頼通知に含まれる電子メールアドレスが、初めてバリュー決済の対象となるものか否かを確認する(ステップ302)。
【0073】
初めての場合は(ステップ302;Y)、ユーザが間違えて電子メールアドレスを入力した可能性があるので、この電子メールアドレスに宛てて事前確認用の電子メールを送信する(ステップ304)。
なお、バリュー決済システム1の利用を会員制とし、携帯電話5のバリューでの決済を会員に限定すれば、会員データベースとの照合によって、無関係の第三者が電子メールを受け取る可能性を排除するように構成することもできる。
この電子メールに該当する携帯電話5が存在しないなどの理由で事前確認用の電子メールが不達となった場合(ステップ306)、電子マネー処理サーバ4はエラー処理を行う(ステップ308)。
初めてでない場合は(ステップ302;N)、決済を行うための処理Aを続行する。処理Aについては図12を用いて後ほど説明する。
【0074】
事前確認用の電子メールが携帯電話5に適切に送達された場合は、携帯電話5のユーザは、この決済が身に覚えがあるか無いかを確認し、確認結果を電子マネー処理サーバ4に送信する(ステップ104)。
確認結果が、ユーザに身に覚えのないものであった場合(ステップ104;N)、当該決済依頼通知に関してエラー処理を行う(ステップ308)。
確認結果が、ユーザに身に覚えのあるものであった場合は(ステップ104;Y)、決済を行うための処理Aを続行する。
なお、電子マネー処理サーバ4がステップ308のエラー処理を行う場合、エラーが発生した旨の通知を加盟店サーバ3に対して行い、これに対して加盟店サーバ3もエラー処理を行う(ステップ210)。
【0075】
次に、図12で処理A以降の処理手順について説明する。
電子マネー処理サーバ4は、決済依頼通知に含まれる情報を用いて決済確認メールを生成し、携帯電話5に送信する(ステップ310)。決済確認メールには決済URL、キャンセルURLが埋め込まれ、更に有効期限が設定されている。携帯電話5は、決済確認メールを電子マネー処理サーバ4から受信し、ディスプレイに表示する。これに対して、ユーザは、決済を実行するか否かを判断し、決済URLかキャンセルURLの何れかを選択する(ステップ106)。
【0076】
ユーザが決済を実行しないと判断してキャンセルURLを選択した場合(ステップ106;N)、このURLにて携帯電話5は電子マネー処理サーバ4にアクセスする。これにより、電子マネー処理サーバ4は、バリューによる決済をキャンセルするキャンセル処理を行う(ステップ312)。また、電子マネー処理サーバ4は加盟店サーバ3にキャンセル処理を行う旨を通知し、これを受けて加盟店サーバ3も決済依頼をキャンセルするキャンセル処理を行う(ステップ212)。
【0077】
ユーザが携帯電話5のバリューでの決済を実行すると判断した場合(ステップ106;Y)、携帯電話5でユーザは決済URLをクリックする(ステップ108)。
すると、携帯電話5は、URLを用いて電子マネー処理サーバ4にアクセスし、携帯電話5と電子マネー処理サーバ4の間に通信回線が確立する。
電子マネー処理サーバ4は、決済URLに付属しているパラメータを用いて代金分のバリューを減算処理するコマンドを生成し、これを携帯電話5に送信して決済処理を行う(ステップ314)。一方、携帯電話5は、このコマンドによりバリューの減算処理を行う。
【0078】
決済処理の間に、携帯電話5と電子マネー処理サーバ4との通信が途絶した場合(ステップ316;Y)、電子マネー処理サーバ4は携帯電話5に再度決済URLを選択するように通知するリトライ処理を行う(ステップ318)。このように、決済確認メールに決済URLが記載されているため、通信が途絶しても再度決済URLを選択するだけでリカバリすることができる。
通信が途絶せず、決済が完了した場合(ステップ316;N)、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5との通信回線を切断すると共に、決済完了に関する情報を取引履歴データベースに記録してこれを更新する(ステップ320)。
【0079】
そして、電子マネー処理サーバ4は、決済完了通知を加盟店サーバ3に送信する(ステップ322)。
次に、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5に宛てて決済完了通知メールを電子メールにて生成して送信する(ステップ324)。このとき、必要があれば、ステップ206で加盟店サーバ3が生成した付加情報をこの電子メールに埋め込む(ステップ326)。
携帯電話5は、決済完了通知メールを受信して、これをディスプレイに表示する(ステップ110)。
【0080】
以上に説明した本実施の形態では、以下のような効果を得ることができる。
ユーザは、携帯電話5にバリューを記録すると共に、携帯電話5の電子メールアドレスを加盟店サーバ3に通知するだけで、バリューによる決済を行うことができ、電子マネーカードや、電子マネーカードをリードライトするリーダライタなどを用意する必要がなく、操作性がよい。
また、加盟店サーバ3側も電子マネー処理サーバ4とのサーバ間通信が行えればよいので、加盟店サーバ3にバリュー決済用のシステムを組み込む必要がなく、またOSにも依存せず、システムの構築が容易であり、また加盟店の開発負担が少なくて済む。
例えば、加盟店サーバ3と電子マネー処理サーバ4の間では、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用いた通信を行い、電子マネー処理サーバ4と電話機能部101の間の通信はTCAPを用いた通信を行う。
また、電子マネー機能部102と電話機能部101、及び電子マネー機能部102と電子マネー端末9との間の通信は、一般的なプロトコルを用いてもよいし、電子マネー機能部102を構成するICチップに固有なプロトコルを用いてもよい。
また、端末6と加盟店サーバ3の間の通信は特に問わないが、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)や他のプロトコルを用いて行うことができる。
【0081】
ユーザは、携帯電話5で取引の内容を確認した後、決済を行うか否かを判断することができるので、セキュリティを高めることができる。
電子メールアドレスのレイアウトと様式を調整すれば、携帯電話5の運用を行う複数の会社(キャリア)に容易に対応することができる。
また、バリュー決済システム1は、様々なゲートウェイに応用できる汎用性を備えている。
【0082】
なお、本実施の形態では、端末6で商品を選択し、携帯電話5のバリューで決済する場合について説明したが、商品の選択とバリューの決済方法に関して以下のようなバリエーションが存在する。
(1)携帯電話5で加盟店サーバ3の商用サイトにアクセスし、商品を選択することもできる。
この場合、ユーザは携帯電話5に電子メールアドレスを入力して加盟店サーバ3に送信する。
【0083】
(2)端末6に電子マネーカードのリーダライタを設置し、このリーダライタにセットした電子マネーカードからバリューの決済を行う。
この場合、端末6は、電子マネー処理サーバ4から決済URL付きの決済確認メールを受信する。そして、ユーザは電子マネーカードをリーダライタにセットして決済URLをクリックする。すると、端末6と電子マネー処理サーバ4の間でバリュー減額処理が行われ、決済することができる。なお、電子マネー処理サーバ4との通信により、電子マネーカードにチャージしたりバリューの減額処理を行うためのプログラムを端末6にインストールしておく。
(3)端末6が実装する記憶装置(例えば、ハードディスク)にバリューを記憶させておき、このバリューで決済する。
(4)電子マネー処理サーバ4に、決済受け付け用のサイトを用意しておき、ユーザにここに必要な情報を入力してもらうように構成することもできる。この場合、加盟店が行う決済を電子マネー処理サーバ4が代行するため、加盟店は加盟店サーバ3を設置する必要がない。
【0084】
また、本実施の形態では、決済確認メールの決済URLがクリックされた端末に対してバリューの決済が行われるため、電子マネー処理サーバ4から受信した決済確認メールを他の端末に転送することにより、他の端末でバリューを決済することも可能である。
例えば、携帯電話5で受信した決済確認メールを端末6に転送し、端末6にセットした電子マネーカードで決済したり、あるいは、他の携帯電話5に転送して他の携帯電話5で決済することが可能である。
【0085】
決済を行う端末は、端末6、携帯電話5の代わりに、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)や、ページャなど、他の携帯端末装置を用いることができる他、例えば、電子マネー処理サーバ4から電子メールもしくはこれと同等の通知が受信可能で、バリューを記憶する記憶手段を備えたデジタル式テレビジョンなどを用いることもできる。
【0086】
また、本実施の形態は、決済の確認をとる手段として電子メールによる決済確認メールをユーザに送信したが、決済確認の通知手段は電子メールに限定するものではなく、他の手段を用いることもできる。例えば、電子マネー処理サーバ4に各ユーザごとのプライベートなサイトを設定し、ユーザが自分のサイトにアクセスする際にユーザに決済の確認をとるように構成することもできる。
【0087】
また、加盟店サーバ3から電子マネー処理サーバ4への決済依頼は、サーバ間通信なので、API(Application Program Interface)を必要とせず、また、加盟店サーバ3から電子マネー処理サーバ4への決済依頼は、商品情報と携帯電話5の電子メールアドレスがわかれば行うことができるので、加盟店サーバ3が開設するサイトは、携帯電話5用に限定せず、EC(Electronic Commerce)サイト、テレフォンショッピング、デジタルテレビジョンの双方向通信を用いたショッピング、リアル店舗でのショッピングなどに利用することもできる。
また、本実施の形態では、携帯電話5が電話機能部101と電子マネー機能部102を備えているものとしたが、電子マネー機能部102は、アダプタ方式やアタッチメント方式により着脱可能とすることもできる。
電子マネー機能部102は、例えば、専用のICチップで構成することが可能であるが、これを着脱式とする場合、バリュー情報インターフェースは、携帯電話5側に設置してもよいし、ICチップ側に設置してもよい。あるいは、バリュー情報インターフェース自体を着脱式とし、電話機能部101と電子マネー機能部102の間に介在させてもよい。
【0088】
次に、第2の実施の形態について説明する。
[第2の実施の形態]
本実施の形態は、電子マネー処理サーバ4を介して、携帯電話5a(図13)から携帯電話5bにバリューを転送することにより送金を行うものである。このように、本実施の形態では、電子マネー処理サーバ4は、送金処理サーバとしての機能を発揮する。
これにより、例えば、友人に借りた金銭をバリューによる送金で返済することができる。
【0089】
図13は、本実施の形態のバリュー送金システム1aの概念的な構成を説明するための図である。バリュー送金システム1aの物理的な構成は第1の実施の形態と同様である。
バリュー送金システム1aは、電子マネー処理サーバ4、携帯電話5a、携帯電話5bを含んでいる。なお、図13では、電子マネー処理サーバ4と携帯電話5a、bを接続するインターネット7や基地局8は図示していない。
【0090】
電子マネー処理サーバ4は、第1の実施の形態で説明した決済機能に加え、携帯電話5aから携帯電話5bへの送金処理を行う機能を有しており、送金情報取得手段、減算処理情報送信手段、加算処理情報送信手段、第1の接続情報送信手段、第2の接続情報送信手段(以上、通信制御部58により構成される)や、送金元の携帯電話5でのバリューの減算処理を確認する減算処理確認手段、送金先の携帯電話5までのバリューの加算処理を確認する加算処理確認手段などを備えている。
携帯電話5a、5bの構成は、第1の実施の携帯の携帯電話5と同様であり、インターネット接続機能を有する電話機能部101(図3)と、電子マネー処理サーバ4から通信によりバリュー処理を行うことができる電子マネー機能部102を備えている。
【0091】
以上の様に構成されたバリュー送金システム1aでの送金手続きを図中の括弧で囲んだ数字に対応させて説明する。なお、携帯電話5aの所有者をユーザA(送金の依頼主)、携帯電話5bの所有者をユーザB(送金先)とし、ユーザAがユーザBにバリューを送って送金するものとする。
(1)まず、ユーザAが、携帯電話5aから電子マネー処理サーバ4にアクセスし、携帯電話5aに記憶されているバリューを携帯電話5bに送金(転送)したい旨の送金依頼通知を送信する。電子マネー処理サーバ4には、送金用サイトが開設されており、ユーザは、送金用サイトに接続して、必要事項を入力することにより送金を依頼することができる。
送金依頼通知には、ユーザAの認証情報、携帯電話5bの電子メールアドレス、送金したいバリューの金額などの送金情報が含まれている。
【0092】
ユーザAの認証情報としては、携帯電話5aの電話番号や、電子マネー機能部102を構成するICチップのICチップIDや、あるいは電子マネーサービスを受けるための電子マネー処理サーバ4に登録してある電子マネーIDを用いることができる。通常、電話番号は、電話機能部101に記憶され、ICチップID、電子マネーIDは、電子マネー機能部102に記憶されており、携帯電話5がこれらを読み出して送金依頼通知に添付する。
また、携帯電話bの電子メールアドレスとバリューの金額はユーザAが入力する。
【0093】
(2)電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5aからの送金依頼通知を受け付けると、携帯電話5bに対して、ユーザAからバリューの送金依頼通知を受けている旨の依頼受付通知を電子メールにて送信する(以下、依頼受付メール)。依頼受付メールには、ユーザAの認証情報などのユーザBがユーザAを認識することができる情報や、送金するバリューの金額などが表示される他、ユーザBが送金を承認する場合に選択する承認URLと、送金を承認しない場合に選択するキャンセルURLも表示される。
また、ユーザAの認証情報がICチップIDや電子マネーIDの場合、これらの情報をユーザBに直接提示しても、ユーザBが依頼主がユーザAであることを認識することは困難なので、電子マネー処理サーバ4でユーザBの氏名などに変換して携帯電話5bに送信する。この場合、ユーザA、ユーザB、…など各ユーザは認証情報と共に電子マネー処理サーバ4に登録してあるものとする。
【0094】
(3)ユーザBが承認URLをクリックすると、携帯電話5bは電子マネー処理サーバ4の承認サイトに接続し、ユーザBがバリューの送金依頼を承認した旨を表す承認通知を電子マネー処理サーバ4に送信する。
この際に携帯電話5bは、ユーザBの認証情報(電話番号、ICチップID、電子マネーIDなど)も電子マネー処理サーバ4に送信する。
また、ユーザBがキャンセルURLを選択した場合、携帯電話5bは、ユーザBがバリューの送金依頼を承認しなかった旨の通知を電子マネー処理サーバ4へ送信する。
(4)電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5bから承認通知を受信し、ユーザBが送金を承認したことを確認した確認通知を電子メールにて生成し(以下、確認メール)、携帯電話5aに送信する。
【0095】
(5)携帯電話5aは、確認メールを受信し(送金情報取得手段)、通知内容(ユーザBが送金を承認したか否か)をディスプレイに表示する。確認メールでは、ユーザBの認証情報が表示され、ユーザAは、確かにユーザBからの通知であることを確認することができる。
また、ユーザBの認証情報がICチップID、電子マネーIDなど、ユーザAに認識困難な情報であった場合は、電子マネー処理サーバ4でユーザBの氏名など、ユーザAが認識できる情報に変換する。
【0096】
ユーザBからの通知内容が、バリューの送金を承認しないものであった場合は、電子マネー処理サーバ4はバリューの送金を行わない。
ユーザBからの通知内容がバリューの送金を承認するものであった場合は、確認メールにバリューを携帯電話5bに送金するための送金URL(第1の接続情報、接続情報)が表示される。送金URLは、電子マネー処理サーバ4の送金サイトに接続するためのサイトであって、送信先である携帯電話5bを特定する情報(携帯電話5bの電子メールアドレスなど)や送金する金額などの情報が暗号化されたパラメータとして付属している。
送金サイトは、送金元から送金するバリューを受け付けるためのサイトである。
【0097】
ユーザAが送金URLをクリックすると、携帯電話5aは、送金用サイトに接続し、これにより携帯電話5aと電子マネー処理サーバ4の間で通信回線が確立し、更に送金URLに付属するパラメータを電子マネー処理サーバ4に送信する(金額特定情報送信手段)。
そして、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5aと通信しながら携帯電話5aに記憶されているバリューを送金分だけ減算する減算処理を行う。更に、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5aにおいて減算処理が完了したことを確認する(減算処理確認手段)。
【0098】
この処理は、電子マネー処理サーバ4が、送金URLに付属するパラメータから、バリューの送金先(この場合携帯電話5b)を特定する情報と、送金する金額を取得し、送金する金額分だけバリューを減算する減算コマンド(減算処理情報)を生成して携帯電話5aに送信したのに対し、これを受信した携帯電話5aにおいて、電子マネー機能部102がバリューの減算処理を行うことにより実行される。
これにより、携帯電話5aでは、送金分だけバリューが減算される。この時点では、減算したバリューは携帯電話5bに送信されていず、電子マネー処理サーバ4がこれを預かった状態となる。
【0099】
(6)次に、電子マネー処理サーバ4は、ユーザAからバリューを預かっている旨を通知する預かり通知を電子メールにて生成し(以下、預かりメール)、これを携帯電話5bに送信する。この際に、バリュー送金先を特定する情報を用いて携帯電話5bに預かりメールを送信する。そして、携帯電話5bは、これを受信する(受取金情報受信手段)。
預かりメールにはバリューを受け取るための受領URL(第2の接続情報)が表示されている。
受領URLは、電子マネー処理サーバ4の受領サイトに接続するためのURLである。受領サイトは、送金元から預かっているバリューを送信先の端末装置に転送するためのサイトである。
ユーザBが受領URLをクリックすると、携帯電話5bと電子マネー処理サーバ4の間で通信回線が確立し、携帯電話5bは、電子マネー処理サーバ4に受領URLに付属するパラメータ送信する(金額特定情報提供手段)。そして、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5bに対して携帯電話5aから預かっている金額だけバリューの書き込み処理(加算処理)を行う。更に、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5bにおいてバリューの書き込み処理が完了したことを確認する(加算処理確認手段)。
【0100】
この処理は、電子マネー処理サーバ4が、受領URLに付属するパラメータから、携帯電話5bに送金する金額を取得し、送金する金額分だけバリューを加算する書き込みコマンド(加算処理情報)を生成して携帯電話5bに送信したのに対し、これを受信した携帯電話5bにおいて、電子マネー機能部102がバリューの書き込み処理を行うことにより実行される。
【0101】
以上の処理により、携帯電話5bに記憶されているバリューの金額は、携帯電話5aで減算した分だけ増加し、この結果、携帯電話5aに記憶されていたバリューが携帯電話5bに送金されたことになる。
バリューの送金が完了すると、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5a、bにバリュー送金完了通知を送信する。
本実施の形態では、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5aからのバリューの入金を確認してから携帯電話5bへのバリューの送金を行うように構成されている。
なお、携帯電話5bにバリューを送金する際に、送金元又は送金先の少なくとも一方から手数料を徴収するように構成することができる。
送金元から手数料を徴収する場合は、携帯電話5aのバリューを減算する際に、手数料分のバリューを更に減算する。一方、送金先から手数料を徴収する場合は、携帯電話5bにバリューを書き込む際に手数料分だけ差し引いた金額のバリューを書き込む。
更に、送金元と送金先のうち、何れから手数料を徴収するか、ユーザが設定するように構成することもできる。
【0102】
以上の説明では、確認通知を携帯電話5aに送信し、預かり通知を携帯電話5bに送信し、携帯電話5aから携帯電話5bへ送金処理を行ったが、確認メール、預かりメールを、それぞれ他の端末装置に転送し、転送先の端末装置で送金処理を行うこともできる。
例えば、確認通知を携帯電話5aで受信した後、これをバリュー処理機能を有する他の端末装置に転送し、転送先の端末装置から送金URLを用いて電子マネー処理サーバ4に接続することができる。この場合、電子マネー処理サーバ4は、当該他の端末装置に対してバリューの減算処理を行う。
預かり通知を転送し、転送先の端末装置から受領URLを用いて電子マネー処理サーバ4に接続すると、電子マネー処理サーバ4は、この端末装置に対してバリューの書き込み処理を行う。
この場合、転送された確認メール、及び預かりメールを受信するメール受信手段がそれぞれ送金情報取得手段、受取金情報受信手段を構成する。
【0103】
以上の処理を図14のフローチャートを用いて説明する。以下の動作は、携帯電話5a、bのCPUとバリュー処理用のICチップ、及び電子マネー処理サーバ4のCPUが所定のプログラムに従って動作することにより行われるものである。
まず、ユーザAが携帯電話5aから電子マネー処理サーバ4に、ユーザBへのバリューの送金を依頼する送金依頼通知を送信する(ステップ400)。
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5aからバリュー送金依頼通知を受信し、ユーザAからバリューの送金依頼を受けている旨を表す依頼受付メールを携帯電話5bに送信する(ステップ500)。
【0104】
ユーザBは、依頼受付メールに備えられている承認URLをクリックし、送金を承認する承認通知を電子マネー処理サーバ4に送信する(ステップ600)。
次に、電子マネー処理サーバ4は、ユーザBがバリューによる送金を承認した旨を表す確認メールを携帯電話5aに送信する(ステップ502)。
これに対し、ユーザAは、携帯電話5aで確認メールに埋め込まれた送金URLをクリックして、携帯電話5aから電子マネー処理サーバ4にアクセスし、バリューの送金を開始する(ステップ402)。
【0105】
すると、電子マネー処理サーバ4は、通信回線を介して携帯電話5aのバリューを減算する減算処理を行う(ステップ404、504)。
次に、電子マネー処理サーバ4は、ユーザAからバリューを預かっている旨の預かり通知を携帯電話5bに送信する(ステップ506)。
ユーザBは、預かり通知を受信し、預かり通知に埋め込まれた受領URLをクリックし、バリューの受信を開始する(ステップ602)。
すると、電子マネー処理サーバ4は、通信回線を介して携帯電話5bにバリューを書き込むバリューの書き込み処理を行う(ステップ508、604)。
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5bにバリューの書き込み処理を完了すると、バリューの送金が完了した旨を通知する送金完了通知を携帯電話5a、bに送信して処理を終了する(ステップ510)。
そして、携帯電話5a、bは、この送金完了通知を受信して処理を完了する(ステップ406、606)。
【0106】
以上に説明した本実施の形態により、以下のような効果を得ることができる。
(1)携帯電話5a、b間でバリューの送金を行うことができる。
(2)ユーザA、Bを認証する情報を用いることにより、本人間の確認を行うことができる。
(3)認証情報は、携帯電話5から自動的に読み出されて電子マネー処理サーバ4に送信されるため、ユーザが認証情報を入力する必要がない。
【0107】
以上では、一例として携帯電話間でのバリューの送金について説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、バリュー送金元と送金先の一方、又は両方をリーダライタを備えたパーソナルコンピュータとすることができる。
リーダライタに電子マネーカードをセットすることにより、この電子マネーカードに記憶されてるバリューを他の端末に送金したり、あるいは、他の端末から送金されてきたバリューを電子マネーカードに書き込んだりすることができる。
【0108】
また、携帯電話5aが電子マネー処理サーバ4にバリューの送金依頼をした際に、携帯電話5aからバリューを減算するように構成することもできる。
この場合、ユーザAは、携帯電話5aのブラウザから、送金用サイトのURLを入力して送金サイトに接続し、ユーザBの電子メールアドレス、送金金額などを入力することになる。この場合、ブラウザが送金情報取得手段を構成している。
【0109】
また、携帯電話5bに、書き込みコマンドを電子メールなどで送信し、ユーザBが受信した書き込みコマンドを実行させてバリューを加算するように構成することもできる。この場合、携帯電話5bはオフラインでバリューを加算することもできる。また、携帯電話5bから書き込みコマンドを他の端末装置に送金し、送金先の端末装置でバリューを加算することもできる。
【0110】
更に、携帯電話5aから携帯電話5bへバリューを送金する手順は、図14に示したフローチャートの他に、各種のものが考えられる。
例えば、以下の手順によってバリューの送金を行うこともできる。
(1)ユーザAが携帯電話5aから電子マネー処理サーバ4にバリューによる送金を申し込む。
(2)電子マネー処理サーバ4は、これを受けて携帯電話5aから送金金額分のバリューを減算する。
(3)電子マネー処理サーバ4がユーザBにバリュー受け取り用の電子マネーを送信する。
(4)ユーザBがこの電子メールを用いて携帯電話5bから電子マネー処理サーバ4に接続し、電子マネー処理サーバ4が携帯電話5bにバリューを書き込む。加えて、ユーザAがバリュー受け取り用のパスワードを設定することができるようにし、これをユーザAがこれを別途ユーザBに知らせるように構成することもできる。ユーザBは、このパスワードを用いて電子マネー処理サーバ4からバリューを受け取る。
【0111】
以上に説明した本実施の形態では、次のような送金処理サーバを提供することができる。
(1)貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶手段と、送金処理サーバから取得した減算処理情報、又は加算処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額を変更する貨幣情報処理手段と、を備えた端末装置に対して、1の端末装置から他の端末装置に送金処理を行う送金処理サーバであって、送金の依頼主から、送金する金額を特定する金額特定情報と、送金先を特定する送金先特定情報と、を取得する送金情報取得手段と、前記特定される送金先に送金する送金元の端末装置を特定する送金元端末特定手段と、前記特定した送金元の端末装置に、前記取得した金額特定情報で特定される金額分の貨幣情報を減算する処理を行うための減算処理情報を送信する減算処理情報送信手段と、前記取得した送金先特定情報で特定される送金先に、前記金額特定情報で特定される金額分だけ貨幣情報を加算する処理を行う加算処理情報を送信する加算処理情報送信手段と、を備えたことを特徴とする送金処理サーバを提供することができる(第1の構成)。
(2)前記送金の依頼主に送金処理サーバに接続するための第1の接続情報を送信する第1の接続情報送信手段を具備し、前記送金元端末特定手段は、前記送信した第1の接続情報を用いて接続してきた端末装置を送金元端末装置として特定することを特徴とする第1の構成の送金処理サーバを提供することができる(第2の構成)。
(3)前記取得した金額特定情報と送金処理サーバに接続するための第2の接続情報を前記送信先に送信する第2の接続情報送信手段を具備し、前記加算処理情報送信手段は、前記第2接続情報を用いて接続してきた端末装置に対して加算処理情報を送信することを特徴とする第1の構成、又は第2の構成の送金処理サーバを提供することができる(第3の構成)。
(4)前記送金元の端末装置で貨幣情報の減算処理が完了したことを確認する減算処理確認手段を具備し、前記加算情報送信手段は、前記減算処理確認手段で減算処理が完了していることが確認された場合に加算処理情報の送信を行うことを特徴とする第1の構成、第2の構成、又は第3の構成の送金処理サーバを提供することができる。
(5)前記送信した加算処理情報による貨幣情報の加算処理が完了したことを確認する加算処理確認手段と、前記加算処理確認手段により加算処理の完了が確認された場合に、前記送信先特定情報で特定される送信先、及び送金元端末装置の少なくとも一方に送金完了通知を送信することを特徴とする第1の構成から第4の構成までのうちの何れか1の構成の送金処理サーバを提供することができる(第5の構成)。
【0112】
また、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶手段と、送金処理サーバから取得した減算処理情報、又は加算処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額を変更する貨幣情報処理手段と、を備えた端末装置に対して、1の端末装置から他の端末装置に送金処理を行う送金処理方法であって、送金情報取得手段と、送金元端末特定手段と、減算処理情報送信手段と、加算処理情報送信手段と、を備えたコンピュータにおいて、送金の依頼主から、送金する金額を特定する金額特定情報と、送金先を特定する送金先特定情報と、を前記送金情報取得手段で取得する送金情報取得ステップと、前記特定される送金先に送金する送金元の端末装置を前記送金元端末特定手段で特定する送金元端末特定ステップと、前記特定した送金元の端末装置に、前記取得した金額特定情報で特定される金額分の貨幣情報を減算する処理を行うための減算処理情報を前記減算処理情報送信手段で送信する減算処理情報送信ステップと、前記取得した送金先特定情報で特定される送金先に、前記金額特定情報で特定される金額分だけ貨幣情報を加算する処理を行う加算処理情報を前記加算処理情報送信手段で送信する加算処理情報送信ステップと、から構成されたことを特徴とする送金処理方法を提供することができる。
【0113】
また、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶機能と、送金処理サーバから取得した減算処理情報、又は加算処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額を変更する貨幣情報処理機能と、を備えた端末装置に対して1の端末装置から他の端末装置に送金処理を行う送金処理機能をコンピュータで実現するための送金処理プログラムであって、送金の依頼主から、送金する金額を特定する金額特定情報と、送金先を特定する送金先特定情報と、を取得する送金情報取得機能と、前記特定される送金先に送金する送金元の端末装置を特定する送金元端末特定機能と、前記特定した送金元の端末装置に、前記取得した金額特定情報で特定される金額分の貨幣情報を減算する処理を行うための減算処理情報を送信する減算処理情報送信機能と、前記取得した送金先特定情報で特定される送金先に、前記金額特定情報で特定される金額分だけ貨幣情報を加算する処理を行う加算処理情報を送信する加算処理情報送信機能と、をコンピュータで実現するための送金処理プログラムを提供することができる。
【0114】
更に、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶手段と、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成の記載の送金処理サーバに接続するための接続情報と、送金先を特定する送金先特定情報と、を取得する送金情報取得手段と、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報と送金先特定情報を送信する金額特定情報送信手段と、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた減算処理情報を受信し、当該減算処理情報を用いて、前記貨幣情報記憶手段に記憶した貨幣情報を減算する減算処理手段と、を具備したことを特徴とする端末装置を提供することができる。
【0115】
また、本実施の形態は、貨幣情報記憶手段と、送金情報取得手段と、金額特定情報送信手段と、減算処理手段と、を備えたコンピュータにおいて、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を前記貨幣情報記憶手段で記憶する貨幣情報記憶ステップと、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成の送金処理サーバに接続するための接続情報と、送金先を特定する送金先特定情報と、を前記送金情報取得手段で取得する送金情報取得ステップと、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報と送金先特定情報を前記金額特定情報送信手段で送信する金額特定情報送信ステップと、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた減算処理情報を受信し、当該減算処理情報を用いて、前記貨幣情報記憶手段に記憶した貨幣情報を前記減算処理手段で減算する減算処理ステップと、から構成されたことを特徴とする端末方法を提供することができる。
ここで、前記コンピュータは、例えば、インターネット接続機能を持ったパーソナルコンピュータと、電子マネーカードと、パーソナルコンピュータ及び電子マネーカードを接続するインターフェースを用いて構成することができる。
【0116】
また、本実施の形態では、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶機能と、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成の送金処理サーバに接続するための接続情報と、送金先を特定する送金先特定情報と、を取得する送金情報取得機能と、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報と送金先特定情報を送信する金額特定情報送信機能と、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた減算処理情報を受信し、当該減算処理情報を用いて、前記貨幣情報記憶機能に記憶した貨幣情報を減算する減算処理機能と、をコンピュータで実現するための端末プログラムを提供することができる。
【0117】
更に、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶手段と、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成の送金処理サーバに接続するための接続情報と、を受信する受取金情報受信手段と、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報を提供する金額特定情報提供手段と、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた加算処理情報を受信し、当該加算処理情報を用いて、前記貨幣情報記憶手段に記憶した貨幣情報を加算する加算処理手段と、を具備したことを特徴とする端末装置を提供することができる。
【0118】
また、本実施の形態は、貨幣情報記憶手段と、受取金情報受信手段と、金額特定情報提供手段と、加算処理手段と、を備えたコンピュータにおいて、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を前記貨幣情報記憶手段で記憶する貨幣情報記憶ステップと、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成の送金処理サーバに接続するための接続情報と、を前記受取金情報受信手段で受信する受取金情報受信ステップと、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報を前記金額特定情報提供手段で提供する金額特定情報提供ステップと、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた加算処理情報を受信し、当該加算処理情報を用いて、前記貨幣情報記憶手段に記憶した貨幣情報を前記加算処理手段で加算する加算処理ステップと、から構成されたことを特徴とする端末方法を提供することができる。
【0119】
更に、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶機能と、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成の送金処理サーバに接続するための接続情報と、を受信する受取金情報受信機能と、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報を提供する金額特定情報提供機能と、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた加算処理情報を受信し、当該加算処理情報を用いて、前記貨幣情報記憶機能に記憶した貨幣情報を加算する加算処理機能と、をコンピュータで実現するための端末プログラムを提供することができる。
【0120】
また、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶手段と、入力された処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額を変更する貨幣情報処理手段と、を備えた貨幣情報処理装置に接続する接続手段と、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成の記載の送金処理サーバに接続するための接続情報と、送金先を特定する送金先特定情報と、を取得する送金情報取得手段と、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報と送金先特定情報を送信する金額特定情報送信手段と、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた減算処理情報を受信し、前記受信した減算処理情報を前記接続手段を介して前記貨幣情報処理手段に入力する入力手段と、を具備したことを特徴とする端末装置を提供することができる。
【0121】
また、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する記憶媒体に接続する接続手段と、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成の送金処理サーバに接続するための接続情報と、送金先を特定する送金先特定情報と、を取得する送金情報取得手段と、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報と送金先特定情報を送信する金額特定情報送信手段と、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた減算処理情報を受信し、当該減算処理情報により前記記憶媒体に記憶した貨幣情報を前記接続手段を介して減算する減算処理手段と、を具備したことを特徴とする端末装置を提供することができる。
【0122】
また、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する貨幣情報記憶手段と、入力された処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額を変更する貨幣情報処理手段と、を備えた貨幣情報処理装置に接続する接続手段と、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成に記載の送金処理サーバに接続するための接続情報と、を受信する受取金情報受信手段と、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報を提供する金額特定情報提供手段と、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた加算処理情報を受信し、前記受信した加算処理情報を前記接続手段を介して前記貨幣情報処理手段に入力する入力手段と、を具備したことを特徴とする端末装置を提供することができる。
【0123】
また、本実施の形態は、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報を記憶する記憶媒体に接続する接続手段と、送金する金額を特定する金額特定情報と、第1の構成から第5の構成までのうちの何れか1の構成に記載の送金処理サーバに接続するための接続情報と、を受信する受取金情報受信手段と、前記接続情報を用いて前記送金処理サーバに接続し、前記送金処理サーバに前記取得した金額特定情報を提供する金額特定情報提供手段と、前記送信した金額特定情報に対応して送金処理サーバから送信されてきた加算処理情報を受信し、当該加算処理情報により前記記憶媒体に記憶した貨幣情報を加算する加算処理手段と、を具備したことを特徴とする端末装置を提供することができる。
【0124】
次に、第3の実施の形態について説明する。
[第3の実施の形態の概要]
第1の実施の形態では、決済金額や決済の対象となる商品などの決済に関する情報を決済用URLに付属させて携帯電話5に送信したが、第3の実施の形態では、これら決済の内容に関する情報は決済案件情報として電子マネー処理サーバ4で決済案件ごとに管理する。そして、決済確認メールに決済案件を特定する決済番号を貼付して携帯電話5に送信する。
一方、携帯電話5には、携帯電話5を電子マネー処理サーバ4に接続し、決済確認メールに添付されている決済番号やその他の情報を電子マネー処理サーバ4に送信する決済接続部をアプリケーションとして内蔵しておく。この決済接続部は、所定のタグ情報によって起動されるように構成されいる。
このタグ情報(以下、起動タグ情報)は、決済確認メールに埋め込まれており、ユーザが決済確認メールから決済接続部を起動することができるようになっている。
【0125】
決済が行われる手順は次の通りである。
ユーザが決済確認メールに表示された決済用タグを選択すると決済接続部が起動する。そして、決済接続部は、決済確認メールに添付されている決済番号と電子マネーIDなどの情報を取得して電子マネー処理サーバ4に送信する。
電子マネー処理サーバ4は、決済番号から決済案件を特定して決済金額を取得し、決済金額分のバリューを減算する減算コマンドを生成する。電子マネーIDは、携帯電話5を識別し、携帯電話5の履歴情報を更新するのに用いる。
次に、電子マネー処理サーバ4は、減算コマンドを携帯電話5に送信する。携帯電話5は、この減算コマンドを受信してバリューの減算処理を行い、請求金額の決済を行う。
このように、決済案件情報を電子マネー処理サーバ4で管理するように構成することにより、決済確認メールの容量を小さくすることができる。
【0126】
[第3の実施の形態の詳細]
以下に第3の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
電子マネー処理サーバ4が加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信するまでの情報処理手順は第1の実施の形態と同様である。以下では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明し、重複する説明は省略するものとする。
【0127】
図15(a)は、電子マネー処理サーバ4、決済確認メール110、及び携帯電話5の構成を説明するための図である。
図15(a)に示したように、電子マネー処理サーバ4では、取引履歴データベース120(決済案件情報記憶手段)で、加盟店サーバ3から受けた決済依頼通知など、決済案件に関する決済案件情報を決済案件ごとに管理している。
決済案件情報は、例えば、加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信した日時、加盟店サーバ3の加盟店ID、受信した決済依頼通知、決済完了の有無など、ユーザと加盟店サーバ3との取引を決済するために必要な情報から構成されている。
決済案件情報には、電子マネー処理サーバ4により決済番号(案件特定情報)が一意的に付与されており、決済番号により決済案件情報を特定できるようになっている(案件特定手段)。
【0128】
携帯電話5に送信する決済確認メール110(請求通知)は、電子マネー処理サーバ4により生成されて携帯電話5に送信される(請求通知送信手段)電子メールであり、ユーザに確認のため決済内容を提示するための決済内容114が含まれる他、起動タグ情報115(起動情報)と決済番号116が埋め込まれている。
ユーザは、携帯電話5で決済確認メール110を受信して(請求通知受信手段)決済内容114を確認した後、起動タグ情報115を用いて決済接続部105(決済接続手段)を起動する。
【0129】
携帯電話5の電話機能部101にはアプリケーションとして決済接続部105が組み込まれている。
なお、決済接続部105は、予め携帯電話5に組み込んでおいてもよいし、あるいは、後日ユーザが電子マネー処理サーバ4などからダウンロードして携帯電話5にインストールしてもよい。
【0130】
図15(b)は、決済接続部105の機能を説明するための図である。
携帯電話5は、決済確認メール110を受信してRAMなどの記憶装置に格納している。
決済接続部105は、決済確認メール110の起動タグ情報115により起動される。
【0131】
決済接続部105は、予め電子マネー処理サーバ4に接続するためのURLなどの接続情報を有しており、起動タグ情報115により起動されると携帯電話5を電子マネー処理サーバ4に接続する。
起動タグ情報115は、決済確認メール110から決済番号116を読み取って電子マネー処理サーバ4に送信し、更に、電子マネー機能部102から電子マネーIDやバリューの残高などの情報を読み出して電子マネー処理サーバ4に送信する。
【0132】
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5から決済番号を受信して(案件特定情報受信手段)これを取引履歴データベース120で照会することにより、決済に係る決済案件情報を特定することができる。
また、携帯電話5から受信した電子マネーIDから携帯電話5を識別することができ、決済に伴って、携帯電話5におけるバリューの履歴情報を更新することができる。
なお、電子マネー処理サーバ4では、各携帯電話5でのバリューのチャージや決済が行われた場合、これらの情報を収集して履歴情報として記憶している。
【0133】
図15(c)は、電子マネー処理サーバ4が携帯電話5のバリューを減算する機能を説明するための図である。
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5から受信した決済番号により決済案件情報を特定すると、この決済案件情報から決済金額を取得する。そして、この決済金額分のバリューを減算するための減算コマンドを生成し(処理情報生成手段)、携帯電話5に送信する(処理情報送信手段)。
【0134】
携帯電話5は、この減算コマンドを受信して、電子マネー機能部102に入力する。電子マネー機能部102は、入力された減算コマンドを実行し、バリューの減算処理を行う。
バリューの減算が行われた後、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5から減算処理が完了した旨の通知を受けてこれを確認し(確認手段)、先に特定した決済案件情報に対して決済が完了した旨の情報を書き込む所謂消し込み処理を行う。
【0135】
図16は、決済確認メール110の一例を示した図である。
決済確認メール110は、取引情報表示エリア135、メッセージエリア136、決済開始ボタン137、決済キャンセルボタン138、有効期限エリア139、及び決済番号エリア140から構成されている。
これらのうち、取引情報表示エリア135、メッセージエリア136、有効期限エリア139は、それぞれ第1の実施の形態の決済確認メール(図7)の取引表示エリア35、メッセージエリア36、有効期限エリア39と同様であるので説明を省略する。これらの情報は、決済確認メール110に決済内容114として設定されたものである。
【0136】
決済開始ボタン137と決済キャンセルボタン138は、決済を行うか否かをユーザが選択するためのボタンであり、決済を行う場合は決済開始ボタン137を選択し、決済を行わない場合は決済キャンセルボタン138を選択する様になっている。
決済キャンセルボタン138には、起動タグ情報115が対応付けてあり、ユーザが決済キャンセルボタン138を選択すると、起動タグ情報115により決済接続部105が起動するようになっている。なお、起動タグ情報115は、決済確認メール110の文面としては表示されていない。
決済キャンセルボタン138が選択されると決済は行われない。
【0137】
決済番号エリア140には、決済の対象となる決済案件情報を特定するための決済番号が表示される。
決済番号エリア140に表示された決済番号は、決済接続部105により読み込まれ、電子マネー処理サーバ4に送信される。
なお、本実施の形態では、決済番号を決済確認メール110の文面として表示し、例えば問い合わせを行う場合にユーザが読み取れるように構成したが、非表示となるように設定することもできる。
【0138】
図17は、電子マネー処理サーバ4が決済確認メール110を携帯電話5に送信する手順を説明するためのフローチャートである。
まず、電子マネー処理サーバ4は、取引履歴データベース120を参照し、いまだ決済確認メール110を送信していない決済案件に対して決済確認メール110を生成する(ステップ712)。
電子マネー処理サーバ4は、決済金額などの決済内容114で表示する情報や決済先の電子メールアドレスなどを決済案件情報から取得し、これらに決済番号を加えて決済確認メール110を生成する。
【0139】
この処理は、例えば、加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信した場合にこれを蓄積しておき、1日に一回程度バッチ処理として行うように構成してもよいし、あるいは、加盟店サーバ3から決済依頼通知を受信した場合にその都度行うように構成してもよい。
そして、電子マネー処理サーバ4は、生成した決済確認メール110を携帯電話5に送信する(ステップ714)。
【0140】
携帯電話5は、電子マネー処理サーバ4から決済確認メール110を受信し(ステップ702)、これを表示する(ステップ704)。
ユーザは、表示された決済確認メール110を参照することにより、決済の内容を確認することができ、決済するか否かを判断することができる。
【0141】
図18は、決済接続部105を起動して携帯電話5を電子マネー処理サーバ4と接続した後、携帯電話5で表示される一連の画面を説明するための図である。
図18(a)は、決済接続部105が携帯電話5を電子マネー処理サーバ4に接続した後に表示される決済初期画面の一例を示した図である。
決済初期画面では、決済処理を開始するための決済開始ボタンと決済を終了もしくは中断するための決済終了ボタンが表示されており、ユーザは何れかを選択するようになっている。
【0142】
図18(b)は、決済初期画面で決済開始ボタンを選択した場合に表示される決済前確認画面の一例を示した図である。
決済前確認画面では、決済処理を行う合計金額と、決済前に携帯電話5に記憶されているバリューの金額、及び決済後に携帯電話5に記憶されるバリューの金額が表示される。これらの金額は、電子マネー処理サーバ4が携帯電話5から現在のバリュー残高を受信して算出したものである。
ユーザは、これらの金額を確認して決済するか否かを選択する。
決済前確認画面は、実行ボタンと中止ボタンを備えており、決済する場合は実行ボタンを選択し、決済しない場合は中止ボタンを選択する。
【0143】
図18(c)は、決済前確認画面で実行ボタンを選択し、決済が完了した後に表示される決済後確認画面の一例を示した図である。
決済後確認画面では、決済処理を行った合計金額と、決済前に携帯電話5に記憶されていたバリューの金額、及び決済後に携帯電話5に記憶されたバリューの金額が表示される。
決済後確認画面は終了ボタンを備えており、ユーザがこれを選択することにより電子マネー処理サーバ4は、ユーザが決済が行われたことを確認したことを知ることができる。
【0144】
図19は、決済接続部105が携帯電話5を電子マネー処理サーバ4に接続してから決済が行われるまでの手順を説明するためのフローチャートである。
まず、ユーザが決済確認メール110に表示されている決済開始ボタン137を選択する(ステップ802)。
すると、決済確認メール110に埋め込まれていた起動タグ情報115により、携帯電話5において決済接続部105が起動される。そして決済接続部105は、携帯電話5を電子マネー処理サーバ4に接続する(ステップ804)。
【0145】
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5からの接続を受け付け、決済初期画面データを携帯電話5に送信する(ステップ852)。
携帯電話5は決済初期画面データを受信し、決済初期画面(図18(a))を表示する。
ユーザが決済初期画面で決済開始ボタンを選択すると、決済接続部105は、決済確認メール110から決済番号を取得し、更に電子マネー機能部102から電子マネーIDやバリューの現在残高などの情報を取得し、電子マネー処理サーバ4に送信する(ステップ806)。
【0146】
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5からこれらの情報を受信する。そして、受信した決済番号を取引履歴データベース120で検索し、決済の対象となっている案件の決済案件情報を特定する(ステップ854)。
次に、電子マネー処理サーバ4は、特定した決済案件情報から決済金額を取得し、更に、携帯電話5から受信したバリューの残高を用いて決済前後のバリュー残高を計算して決済前確認画面データを生成する。そして、生成した決済前確認画面データを携帯電話5に送信する(ステップ856)。
【0147】
携帯電話5は、決済前確認画面データを受信し、決済前確認画面(図18(b))を表示する。
ユーザが決済前確認画面で実行ボタンを選択すると(ステップ808)、実行ボタンが選択された旨の信号が携帯電話5から電子マネー処理サーバ4に送信され、電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5で実行ボタンが選択されたことを認識する。
【0148】
次に、電子マネー処理サーバ4は、決済金額分のバリューを減算する減算コマンド生成し、携帯電話5に送信する(ステップ858)。
携帯電話5は、バリュー減算コマンドを受信して、電子マネー機能部102においてこれを実行し、決済金額分のバリューを減算する(ステップ810)。
減算処理が終了した後、携帯電話5は、電子マネー処理サーバ4に減算処理が完了した旨の通知を行う(ステップ812)。
【0149】
電子マネー処理サーバ4は、この通知を受信して携帯電話5においてバリューの減算が行われたことを認識し、取引履歴データベース120の消し込みを行い、更に携帯電話5のバリューに関する履歴情報を更新する。
そして、電子マネー処理サーバ4は、決済後確認画面データを生成し、携帯電話5に送信する(ステップ860)。
【0150】
携帯電話5は、決済後確認画面データを受信し、決済後確認画面(図18(c))を表示する。
ユーザが決済後確認画面で終了ボタンを選択すると(ステップ814)、終了ボタンが選択された旨の信号が携帯電話5から電子マネー処理サーバ4に送信される。
電子マネー処理サーバ4は、携帯電話5からこの信号を受信し(ステップ862)、処理を終了する。
【0151】
以上に説明した第3の実施の形態では、次のような効果を得ることができる。
(1)決済確認メール110には、決済に関する情報そのものではなく、決済案件情報を特定するための決済番号を付属させるため、決済確認メール110のデータ量が小さくなる。
(2)決済確認メール110に埋め込んだ起動タグ情報115により、決済接続部105を起動することができ、更に決済接続部105により、決済確認メール110に付属させた決済番号を電子マネー処理サーバ4に送信することができる。
(3)決済接続部105は、電子マネー機能部102から電子マネーIDを読み取り、電子マネー処理サーバ4に送信するため、決済確認メール110が他の携帯電話5に転送された場合でも、電子マネー処理サーバ4は、転送先の携帯電話5を認識することができる。
【0152】
以上、本実施の形態について説明したが、第1の実施の形態と同様に代金が携帯電話5で決済されたことを確認した後、決済が終了した旨の通知を加盟店サーバ3や決済確認メール110の送信先である携帯電話5や、決済を行った携帯電話5(決済確認メール110が転送された場合、送信先と決済を行った携帯電話5は異なる)などに送信するように構成することができる。
また、第1の実施の形態と同様、この通知にダウンロードキーなど決済の対象となっている売買対象を入手するために必要な付加情報を付加するように構成することもできる。
【0153】
なお、第1の実施の形態で述べたのと同様に、携帯電話5に電子マネー機能部102と接続するコネクタ(接続手段)を設け、電子マネー機能部102を着脱可能に構成することもできるし、あるいは、バリュー処理情報処理部102aは携帯電話5に配設し、コネクタを介してバリュー情報記憶部102bを着脱可能に構成することもできる。
【0154】
【発明の効果】
本発明によれば、ネットワークを介した電子マネーによる決済を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の概要を説明するための図である。
【図2】本実施の形態のバリュー決済システムの構成の一例を示した図である。
【図3】携帯電話の機能的な構成の一例を示した図である。
【図4】商品選択画面の一例を示した図である。
【図5】購入情報入力画面の一例を示した図である。
【図6】支払い手続き画面の一例を示した図である。
【図7】決済確認メールの一例を示した図である。
【図8】決済完了通知メールの一例を示した図である。
【図9】ダウンロード画面の一例を示した図である。
【図10】電子マネー処理サーバのハードウェア的な構成の一例を示した図である。
【図11】携帯電話のバリューで決済する手順を説明するためのフローチャートである。
【図12】携帯電話のバリューで決済する手順を説明するためのフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態のバリュー送金システムの概念的な構成を説明するための図である。
【図14】バリュー送金処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【図15】第3の実施の形態に係る電子マネー処理サーバ、決済確認メール、及び携帯電話の構成について説明するための図である。
【図16】第3の実施の形態に係る決済確認メールの一例を説明するための図である。
【図17】電子マネー処理サーバが決済確認メールを携帯電話に送信する手順を説明するためのフローチャートである。
【図18】決済処理を行う際に携帯電話で表示される画面の一例を示した図である。
【図19】決済接続部が携帯電話を電子マネー処理サーバに接続してから決済が行われるまでの手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 バリュー決済システム
3 加盟店サーバ
4 電子マネー処理サーバ
5 携帯電話
7 インターネット
8 基地局
55 CPU
56 ROM
57 RAM
58 通信制御部
59 記憶部
101 電話機能部
102 電子マネー機能部
105 決済接続部
110 決済確認メール
120 取引履歴データベース
Claims (11)
- 貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報であるバリューを記憶する貨幣情報記憶手段と、決済サーバから取得した処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額であるバリューを変更する貨幣情報処理手段と、前記決済サーバに接続し決済処理を行う機能を備え、且つ固有の電子マネーIDが付与されており、前記決済処理を行う機能を発揮するため、所定の起動情報により起動されるアプリケーションを保持している携帯端末装置に対して、前記貨幣情報記憶手段に記憶されている貨幣情報が表す金額を減算させることにより決済処理を行う決済サーバであって、
所定の加盟店サーバから、決済金額を特定する金額特定情報と、この金額特定情報による請求の送信先を特定するメールアドレスと、を受信する決済情報受信手段と、
前記決済情報受信手段で受信した、各決済の案件を特定する決済案件特定情報を生成する決済案件特定情報生成手段と、
前記決済案件特定情報生成手段で生成した各決済の案件を特定する情報を前記金額特定情報とメールアドレスとを対応付けて記憶する決済案件特定情報記憶手段と、
前記決済情報受信手段により受信したメールアドレスに、前記決済案件特定情報生成手段で生成した決済案件特定情報、及び前記携帯端末装置が前記決済サーバに接続し決済するためのアプリケーションを起動する起動情報を送信する請求情報送信手段と、
前記携帯端末装置が、前記請求情報送信手段で送信した起動情報を用いて接続してきた際に、当該携帯端末装置から読み出した電子マネーID及び貨幣情報記憶手段に記憶されたバリュー残高、及び前記請求情報送信手段により送信された前記決済案件特定情報を取得する決済依頼情報取得手段と、
前記決済依頼情報取得手段で取得した決済案件特定情報を用いて前記決済案件特定情報記憶手段を検索することにより、決済案件を特定する決済案件特定手段と、
前記決済案件特定手段で特定された決済案件の決済金額が、決済依頼情報取得手段で取得したバリュー残高より少なかった場合、前記決済金額を前記携帯端末装置に提示する決済金額提示手段と、
前記決済金額提示手段により決済金額を提示後、前記決済金額分の減算命令を生成する減算命令生成手段と、
前記減算命令生成手段で生成された減算命令を、前記決済依頼情報取得手段で取得した電子マネーIDが付与されている携帯端末装置に送信する減算命令送信手段と、
を備えたことを特徴とする決済サーバ。 - 決済処理を行う利用会員を当該会員のメールアドレスと対応付けて登録している会員データベースを備え、
前記決済情報受信手段で請求の送信先を特定するメールアドレスを受信した際、前記会員データベースを検索し、利用会員として登録されていた場合、前記決済案件特定情報生成手段が各決済の案件を特定する決済案件特定情報を生成することを特徴とする請求項1記載の決済サーバ。 - 前記決済情報受信手段で請求の送信先を特定するメールアドレスを受信した際、前記決済案件特定情報記憶手段を検索し、当該メールアドレスが記憶されていた場合、前記決済案件特定情報生成手段が各決済の案件を特定する決済案件特定情報を生成することを特徴とする請求項1記載の決済サーバ。
- 前記決済金額提示手段で決済金額を提示した後、前記携帯端末装置から確認の情報を受信してから、前記減算命令生成手段が前記決済金額分の減算命令を生成することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の決済サーバ。
- 前記請求情報送信手段が、決済案件特定情報と起動情報とを電子メールに埋め込んで送信することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の決済サーバ。
- 貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報であるバリューを記憶する貨幣情報記憶手段と、決済サーバから取得した処理情報により前記記憶した貨幣情報が表す金額であるバリューを変更する貨幣情報処理手段と、前記決済サーバに接続し決済処理を行う機能を備え、且つ固有の電子マネーIDが付与されており、前記決済処理を行う機能を発揮するため、所定の起動情報により起動されるアプリケーションを保持しており、
所定の決済サーバから決済金額分の減算命令を受信して、前記貨幣情報記憶手段に記憶されている貨幣情報が表す金額を減算させることにより決済処理を行う携帯端末装置であって、
前記決済サーバから決済を特定するための決済案件特定情報、及び前記決済サーバに接続し決済するためのアプリケーションを起動する起動情報を受信する決済確認メール受信手段と、
前記起動情報が電子マネーID及び前記貨幣情報記憶手段に記憶されたバリュー残高を読み出し、前記受信した決済案件特定情報とともに前記決済サーバに送信する決済案件特定情報送信手段と、
前記決済案件特定情報送信手段が、電子マネーID、バリュー残高及び決済案件特定情報を送信後、決済案件特定情報で特定される決済金額が前記バリュー残高より少なかった場合に生成される減算命令を受信する減算命令受信手段と、
を備えたことを特徴とする携帯端末装置。 - 前記決済案件特定情報送信手段が、電子マネーID、バリュー残高及び決済案件特定情報を送信後、前記減算命令受信手段が減算命令を受信する前に、当該決済を確認する確認情報を送信する決済確認情報送信手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の携帯端末装置。
- 前記決済確認情報送信手段は、前記決済サーバから確認画面を受信後、当該確認画面に応答することで確認情報を送信することを特徴とする請求項7記載の携帯端末装置。
- 前記決済確認メール受信手段が受信する決済確認メールは、起動情報と決済案件特定情報が埋め込まれていることを特徴とする請求項6、請求項7または請求項8記載の携帯端末装置。
- 前記電子マネーIDは、ICチップに記憶されており、
前記決済確認メール受信手段が受信した起動情報は、前記ICチップから電子マネーIDを読み出すことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の携帯端末装置。 - 前記減算命令受信手段が減算命令を受信後、減算処理が行われた旨を通知する減算命令実行確認送信手段を備えたことを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
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