JP4333797B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

車両用制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4333797B2
JP4333797B2 JP2007306452A JP2007306452A JP4333797B2 JP 4333797 B2 JP4333797 B2 JP 4333797B2 JP 2007306452 A JP2007306452 A JP 2007306452A JP 2007306452 A JP2007306452 A JP 2007306452A JP 4333797 B2 JP4333797 B2 JP 4333797B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
driver
concentration
degree
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007306452A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008213823A (ja
Inventor
敏之 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2007306452A priority Critical patent/JP4333797B2/ja
Priority to US12/012,981 priority patent/US8068968B2/en
Priority to DE102008007555A priority patent/DE102008007555A1/de
Publication of JP2008213823A publication Critical patent/JP2008213823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4333797B2 publication Critical patent/JP4333797B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、運転者によるアクセルペダルやブレーキペダルの運転操作によらず、車両を自動的に走行させる、いわゆるクルーズ制御を行なう装置を備えた車両において、クルーズ制御を行なっている際の安全性を向上することが可能な車両制御装置に関する。
上述したクルーズ制御を行なう装置として、運転者が設定した設定車速で車両を走行させるオートクルーズ制御装置(例えば特許文献1参照)や、所定の車間距離を保ちながら先行車両に追従するように車両を走行させるアダプティブクルーズ制御装置(例えば特許文献2参照)が知られている。このようなクルーズ制御装置を装備した車両は、運転者によるアクセルペダルやブレーキペダルの操作を不要としたり、その操作頻度を低減したりすることができるため、運転者の運転操作負荷を軽減することができる。
また、クルーズ制御を行なうものではないが、車両の運転操作の1つであるステアリング操作の負荷を軽減するための運転支援装置として、特許文献3に記載のものも知られている。この特許文献3に記載の運転支援装置では、運転者の運転操作に対する集中度合いを判定し、この集中度合いに応じて、ステアリング操作の支援を強化したり、緩和したりする。すなわち、運転者の運転操作に対する集中度合いが高い場合には、運転支援を行なう必要性が乏しく、また運転支援を行なうと反って運転者に違和感を与えるとの知見に基づき、運転者の集中度合いが高い場合には、運転支援のために車両のステアリング装置に付与する操舵補助力を減少させ、逆に集中度合いが低いときには、操舵補助力を増加させる。
特開2004−90712号公報 特開2003−272100号公報 特開2000−211543号公報
車両が上述したクルーズ制御装置を備える場合、運転者の運転操作負荷を軽減できる一方で、運転者には自ら操作しなくても走行可能なのではという車に対する過信が生じて、周囲環境への注意力低下などを引き起こすおそれがある。特に、クルーズ制御が長時間継続した場合、運転者の注意力が散漫になったり、低下したりするおそれが高くなる。
しかしながら、例えば、クルーズ制御によって一定車速で走行中に、自車両より速度の遅い他車が隣接車線から自車線に車線変更した場合、必要に応じて運転者が操作介入しなければならない。このように、クルーズ制御中、周囲環境の変化に応じて、運転者が操作介入しなければならない状況が生じるが、そのとき、運転者の集中度合いが低下していると、認知・判断・操作上の遅れや正確さの低下が生ずる可能性がある。
なお、上述した特許文献3に記載の運転支援装置は、運転者の運転操作に対する集中度合いが低い場合、ステアリング操作に関する運転支援を強化する。従って、運転者の運転操作に対する集中度合いが低くても、車両を所望の軌跡を描くように走行させることが可能となる。しかし、そのような状況で、運転者による操作介入が必要となる状況変化が生じた場合には、やはり、運転者による認知・判断・操作上の遅れや正確さの低下が生ずる可能性がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、クルーズ制御を行っている際の安全性を飛躍的に高めることが可能な車両制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の車両制御装置は、
運転者による自車両の走行速度を調整するための運転操作によらず、自車両を自動的に走行させる走行制御手段と、
運転者の状態に基づいて、運転者の実際の集中度を検出する実集中度検出手段と、
自車両の周囲環境に関する情報に基づいて、当該自車両を安全に走行させるために運転者に求められる要求集中度を取得する要求集中度取得手段と、
実集中度検出手段によって検出された実集中度と要求集中度取得手段によって取得された要求集中度との関係に基づき、走行制御手段における制御内容を変更する制御変更手段と、を備え、
要求集中度取得手段が取得する要求集中度は、自車両の走行速度が低下するほど、小さくなるものであり、
制御変更手段は、要求集中度が前記実集中度を上回るときには、走行制御手段が自車両を走行させる速度が、要求集中度が実集中度よりも所定値だけ下回るまで低下するように、走行制御手段における制御内容を変更することを特徴とする。
走行制御手段が実行するクルーズ制御においては、車両を自動的に走行させるため、周囲の状況変化が生じた場合、運転者は即座にその状況変化に対応するように操作介入することが求められる
例えば、周囲に他車両が存在しない状態で、複数車線からなる直進道路をクルーズ制御によって走行している場合と、前後左右を他車両によって取り囲まれた状態でクルーズ制御によって走行している場合とでは、運転者の操作介入が必要となる状況は、圧倒的に、後者の場合に発生する可能性が高い。つまり、他車両の存在の有無などの周囲環境によって、クルーズ制御によって車両を走行させている場合に、車両の安全性を十分に確保するために運転者に求められる集中度(要求集中度)は変化するのである。
この要求集中度は、例えば後述する請求項2に記載した手法などによって、周囲環境に関する情報に基づいて数値として取得することができる。一方、運転者の実際の集中度も、後述する請求項に記載した手法などによって、運転者の状態に基づいて上記要求集中度と対比できるように数値化して検出することができる。このようにして、要求集中度及び実集中度をともに数値化して求めたとき、運転者の実集中度が相対的に低い状態であっても、要求集中度を上回っていれば、安全性はおおむね確保できていると言える。逆に、運転者の実集中度が相対的に高い状態であっても、そのときの要求集中度がそれよりも高ければ、安全性の面が不十分であるおそれがある。
そこで、要求集中度と実集中度との関係に基づいて、走行制御手段における制御内容を変更する。これにより、要求集中度と実集中度との関係から、運転者の実集中度が安全性の面で不十分であるおそれが生じた場合には、安全性を高めるように制御内容を変更することが可能となるので、常に車両の走行安全性を確保することができる。
具体的には、走行制御手段が、自車両を一定の車速で走行させる、いわゆるオートクルーズ制御を行なう場合、制御変更手段が、要求集中度が実集中度を上回るとき、走行制御手段が自車両を走行させる速度が、要求集中度が実集中度よりも所定値だけ下回るまで低下するように、走行制御手段における制御内容を変更する。なお、要求集中度取得手段が取得する要求集中度は、自車両の走行速度が低下するほど、小さくなる。これにより、周囲環境の変化や運転者の実際の集中度の変化が生じても、自車両の走行速度の制御によって、実集中度が要求集中度を常に所定値だけ上回るようにすることができる。従って、より一層の安全性の向上を図ることができる。
請求項2に記載したように、要求集中度取得手段は、自車両の周囲環境に関する情報として、自車線上を走行する先行車両との車間距離を自車両の車速で除算した先行車両車間時間、カーブ進入地点までの距離を車速で除算したカーブ進入余裕時間、道路幅に基づいて設定される見通し距離を車速で除算した見通し距離時間、及び隣接車線上を走行する隣接車両との車間距離を自車両の車速で除算した隣接車両車間時間の少なくとも1つに基づいて、要求集中度を取得することが好ましい。オートクルーズ制御は、高速道路などの自動車専用道路において実施されることが多いが、そのような状況において、自車両の走行安全性を確保するために特に注意すべきことは、先行車両等の他車両との衝突や自車線からの逸脱である。上述したパラメータは、そのような他車両との衝突や車線逸脱のリスクに相関があるといえる。さらに、そのリスクが高まるほど、運転者が危険回避のための運転操作を適切に行なうことができるように、運転者に求められる要求集中度は高まる。従って、上記したパラメータに基づいて、自車両が置かれた周囲環境に応じた要求集中度を適切に算出して、取得することができる。
また、走行制御手段が、自車両を当該自車両の速度に応じた所定の車間距離をもって先行車両に追従するように走行させる、いわゆるアダプティブクルーズ制御を行なうものである場合、請求項3に記載したように、制御変更手段は、要求集中度が実集中度を上回るときには、走行制御手段によって制御される車間距離が、要求集中度が実集中度よりも所定値だけ下回るまで長くなるように、走行制御手段における制御内容を変更する。なお、要求集中度取得手段が取得する要求集中度は、先行車両との車間距離が長くなるほど、小さくなる。これにより、例えば隣接車両が車線変更して先行車両と自車両との間に入ったような周囲環境の変化や運転者の実際の集中度の変化が生じても、車間距離の制御によって、実集中度が要求集中度を常に所定値だけ上回るようにすることができる。従って、より一層の安全性の向上を図ることができる。
請求項4に記載したように、要求集中度取得手段は、自車両の周囲環境に関する情報として、自車線上を走行する先行車両との車間距離を自車両の車速で除算した先行車両車間時間、及び隣接車線上を走行する隣接車両との車間距離を自車両の車速で除算した隣接車両車間時間の少なくとも1つに基づいて、要求集中度を取得することが好ましい。いわゆるアダプティブクルーズ制御により、自車両が先行車両に追従走行している場合には、先行車両が急減速を行なったり、隣接車線から自車線へと隣接車両が車線変更を行なったりした場合に、運転者による操作介入が必要となる状況が生じうる。そのような運転者による操作介入が必要となるリスクは、先行車両との車間時間及び隣接車両との車間時間によって評価することができる。さらに、そのリスクが高くなるほど、運転者に求められる要求集中度も高くなる。従って、上記したパラメータに基づいて、自車両が置かれた周囲環境に応じた要求集中度を適切に算出して、取得することができる。
請求項5に記載したように、実集中度検出手段は、運転者の状態として、運転者のまぶたの開度を検出する開度検出手段を備え、運転者のまぶた開度に基づいて、実集中度を検出することができる。車両の運転中において、まぶた開度が低下した場合には、運転者が眠気を催していたり、注意力が低下していたりする状態と考えられるためである。
請求項6に記載したように、実集中度検出手段は、運転者の状態として、運転者のまぶたの開度を検出する開度検出手段を備え、検出されたまぶた開度が所定値未満であるとき、そのまぶた開度とその継続時間とに基づいて、実集中度を検出するようにしても良い。これにより、運転者の実集中度が低下している状態を精度良く検出することができる。
請求項7に記載したように、実集中度検出手段は、運転者の状態として、運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段を備え、検出された運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれているとき、その視線方向と継続時間とに基づいて、実集中度を検出するようにしても良い。運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれた状態が継続した場合、運転者は運転操作以外の対象に気を取られて、集中度が低下している状態であるとみなすことができるためである。
請求項8に記載したように、実集中度検出手段は、運転者の状態として、運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段を備え、所定の時間区間において、検出された運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれている時間割合に基づいて、実集中度を検出するようにしても良い。運転者が、車両の進行方向以外の方向を見ている時間割合が多いほど、運転者の運転操作に対する集中度は低下しているとみなすことができるためである。
請求項9に記載したように、実集中度検出手段は、運転者の状態として、当該運転者によって操作されるハンドル角を検出するハンドル角検出手段を備え、検出されたハンドル角のふらつき度合に基づいて、実集中度を検出するようにしても良い。運転者が運転に集中しているときには、運転者によるハンドル操作が適切に行なわれるが、運転者の集中度が低下してくると、ハンドル操作が不適切となる頻度が高まり、ハンドル角の修正が行われる。その際、ハンドルは、微小な角度範囲(例えば±10度)において左右両方向に繰り返し、所定の周波数(例えば0.1〜0.2Hz)で操舵され、ハンドル角のふらつきが発生する。そのため、ハンドル角のふらつき度合に応じて、どの程度、運転者の実集中度が低下しているかを検出することができる。
請求項10に記載したように、実集中度検出手段は、運転者の状態として、当該運転者の顔を撮影する撮影手段を備え、撮影手段によって撮影された運転者の顔の筋肉の弛緩度合に基づいて、実集中度を検出するようにしても良い。運転者の集中度が高いほど、顔の筋肉は緊張した状態を保つのに対し、集中度が低下するほど、顔の筋肉の緊張が解けて、弛緩する傾向があるためである。
請求項11に記載したように、要求集中度取得手段は、自車両の周囲環境に関する情報として、自車両前方に存在する人との距離に基づいて、要求集中度を取得するようにしても良い。歩行者や自転車に乗っている人が近くに存在する場合には、その人達の安全を確保できるように注意を払う必要があるためである。
請求項12に記載したように、要求集中度取得手段は、自車両の周囲環境に関する情報として、自車両前方に存在する信号機との距離に基づいて、要求集中度を取得するようにしても良い。信号機が前方に存在する場合、運転者は、その信号機の信号灯に注意を払い、信号灯が赤に変わったときには、即座に車両を停止するための操作を行なう必要が生じる場合があるためである。
請求項13に記載したように、要求集中度取得手段は、自車両の周囲環境に関する情報として、自車両走行時の天候に基づいて、要求集中度を取得するようにしても良い。降雨時、降雪時、又は日暮れや夜間などは、路面が滑りやすくなったり、視界が悪くなったりするので、運転者はより慎重に車両の運転操作を行なうことが必要となるためである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による車両制御装置について、図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による車両制御装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、車両制御装置は、各種のセンサやスイッチ、オートクルーズECU20、及びエンジン制御ECU30などから構成される。なお、図1においては、オートクルーズECU20及びエンジン制御ECU30に関して、それぞれのECU20,30が実行する機能を機能ブロックとして示している。
エンジン制御ECU30には、各種のセンサの他、アクセル開度センサ1、ブレーキスイッチ2、及びクルーズ制御作動スイッチ3からの信号が入力される。アクセル開度センサ1は、自車両の運転者による、図示しないアクセルペダルの踏込量に応じた検出信号を出力する。ブレーキスイッチ2は、運転者によって図示しないブレーキペダルが踏み込まれたときに、ブレーキ操作信号を出力する。クルーズ制御作動スイッチ3は、クルーズ制御機能の開始もしくは終了を指示する信号を出力する。なお、クルーズ制御作動スイッチ3は、後述する車速設定レバー5におけるセットスイッチが操作されたとき、クルーズ制御の開始信号を出力する。
エンジン制御ECU30は、クルーズ制御作動判定部31を備え、このクルーズ制御作動判定部31は、上述したアクセル開度センサ1、ブレーキスイッチ2、及びクルーズ制御作動スイッチ3からの信号に基づいて、クルーズ制御中であるか否かを判定し、その判定結果に応じて、クルーズ制御作動信号もしくは非作動信号を出力する。
具体的には、クルーズ制御作動スイッチ3からクルーズ制御の開始信号(ON信号)が入力されると、終了信号(OFF信号)が入力されるまで、エンジン制御ECU30は、クルーズ制御中であると判定し、クルーズ制御作動信号を出力する。ただし、クルーズ制御中であっても、例えば先行車両を追い越すために運転者がアクセルペダルを踏み込み操作した場合には、運転者によるアクセルペダル操作を優先すべきである。このため、運転者によるアクセル操作が検出された場合には、クルーズ制御作動判定部31において、クルーズ制御が一時的に中断されたものとみなされる。この場合、運転者によるアクセルペダル操作が終了すると、クルーズ制御が再開される。また、クルーズ制御中にブレーキペダルが操作された場合には、クルーズ制御作動判定部31は、クルーズ制御が終了指示されたものとして、それ以後、クルーズ制御非作動信号を出力する。
クルーズ制御作動判定部31からの信号は、スロットル開度演算部33に与えられる。スロットル開度演算部33は、エンジンの吸気管に設けられたスロットルバルブの指示開度を演算し、電子スロットル35に出力する。電子スロットル35は、スロットルバルブを回転駆動するモータを備え、当該モータによって、スロットル開度演算部33にて演算された指示開度となるようにスロットルバルブを駆動する。なお、電子スロットル35として、アクセルペダルとスロットルバルブとがリンクによって接続されたリンク付タイプ、及びリンクによる接続がなされないリンクレスタイプのいずれを用いても良い。
スロットル開度演算部33は、クルーズ制御作動判定部31からクルーズ制御作動信号が出力されている場合、オートクルーズECU20から出力される要求スロットル開度に基づいて、スロットルバルブの指示開度を演算する。一方、クルーズ制御作動判定部31からクルーズ制御非作動信号が出力されている場合、スロットル開度演算部33は、アクセル開度センサ1を含むエンジンの運転状態、車両の走行状態を検出する各種センサからの信号に基づいて、スロットルバルブの指示開度を演算する。
なお、エンジン制御ECU30は、噴射量演算部32なども備えている。噴射量演算部32は、エンジンの運転状態を検出する各種センサからの信号に基づいてエンジンに供給する燃料噴射量を演算し、その燃料噴射量に基づいて、吸気管内やシリンダ内に燃料を噴射するインジェクタ34へ駆動信号を出力する。
オートクルーズECU20は、原則として、ユーザによって設定された設定車速で、車両が定速走行するために必要なスロットル開度を演算し、これを要求スロットル開度としてエンジン制御ECU30に出力する。ただし、このオートクルーズECU20は、詳しくは後述するが、自車両の運転者の状態に基づいて検出される運転者の実際の集中度と、自車両の周囲環境から自車両を安全に走行させるために運転者に求められる要求集中度とに基づいて、上記設定車速で車両を走行させたときに車両の安全性が十分に確保できないおそれがあると判定すると、上記設定車速よりも低い制御車速を演算する。そして、オートクルーズECU20は、この制御車速にて車両を走行させるためのスロットル開度を演算して、エンジン制御ECU30に出力する。
オートクルーズECU20にて、上述した制御処理を実行するために、オートクルーズECU20には、ストッロル開度センサ4、車速設定レバー5、車速センサ6、ギヤ段センサ7、視覚状態検出カメラ8、ステアリングセンサ9、車線情報認識カメラ10、前方認識レーダ11、及びナビゲーションシステム12からの信号が入力される。
スロットル開度センサ4は、スロットルバルブの開度を示す検出信号を出力する。車速センサ6は、自車両の車軸等に設置され、自車両の走行速度を示す検出信号を出力する。ギヤ段センサ7は、自車両のトランスミッションにおけるギヤ位置を示す検出信号を出力する。
車速設定レバー5は、クルーズ制御における設定車速を決定するためのものである。この車速設定レバー5は、例えば、操作されたときの自車両の走行速度を設定車速としてセットするセットスイッチ、設定車速を増速するアクセルスイッチ、設定車速を減速するコーストスイッチ、及びクルーズ制御が解除された後に、以前の設定車速にてクルーズ制御の再開を指示するリジュームスイッチなどを備える。これらのスイッチを操作することで、自車両の運転者は、所望の設定車速を設定して、クルーズ制御を実行させることができる。
視覚状態検出カメラ8は、車室内に設置され、運転者の視線やまぶたの開度などの視覚状態を検出するため、運転者の顔を撮影した撮影信号を出力する。ステアリングセンサ9は、自車両のステアリングホイールの操舵角度を示す検出信号を出力する。車線情報認識カメラ10は、自車両の進行方向前方を撮影した撮影信号を出力する。この車線情報認識カメラ10は、自車両が走行している走行路線を区画する白線や、自車線や隣接車線を走行している他車両を撮影範囲として含むように、自車両の車室内に設置される。
前方認識レーダ11は、例えばスキャン式のレーザレーダであり、自車両の前バンパー部、あるいはその近傍に設けられる。前方認識レーダ11は、進行方向の所定角度範囲にわたってレーザビームを自車両前方に送出してその反射光から自車両前方の所定範囲(スキャン範囲)に存在する他車両を検出する。なお、この前方認識レーダ11として、ミリ波を用いたミリ波レーダ等を採用しても良い。
ナビゲーションシステム12は、GPS受信機など自車両の現在位置を検出する検出器と、道路地図データを記憶する記憶媒体(ハードディスク等)とを備えている。ナビゲーションシステム12は、自車両の現在位置と道路地図データとに基づいて、自車両が走行している道路の前方がカーブ路となっていると判定した場合、そのカーブ路までの距離を算出して、オートクルーズECU20に出力する。
オートクルーズECU20は、実集中度演算部23を備え、この実集中度演算部23が、運転者の視覚状態に基づいて運転者の実際の集中度を演算により検出する。以下、運転者の実集中度の検出方法について詳しく説明する。
実集中度演算部23には、運転者のまぶた開度を検出するまぶた開度検出部21からの信号と、運転者の視線の方向を検出する視線検出部22からの信号とが入力される。まぶた開度検出部21は、視覚状態検出カメラ8の撮影信号に対して画像認識処理を施すことにより、まぶたが最も開いたときのまぶた位置を基準として、現在のまぶた位置の割合を示すまぶた開度信号を出力する。視線検出部22は、ステアリングセンサ9の検出信号に基づいて車両の進行方向を定めるとともに、視覚状態検出カメラ8の撮影信号に対して画像認識処理を施すことにより、車両の進行方向に対する運転者の視線方向のずれ角度を算出し、そのずれ角度を示す視線方向信号を出力する。実集中度演算部23は、これらのまぶた開度信号、視線方向信号に基づき、図2〜図5のグラフに示す関係に従って運転者の実集中度をそれぞれ算出する。
まず、図2に示すグラフは、運転者のまぶた開度と実集中度との関係を示すものである。図2に示すグラフにより、第1実集中度として、まぶた開度にほぼ比例する実集中度が求められる。これは、車両の運転中において、まぶた開度が低い場合には、運転者が眠気を催しているか、注意力が低下している状態と考えられ、逆に、まぶた開度が高い場合には、運転者は、しっかりした意識を持ち、車両の運転に対する集中度も高いと考えられるためである。
図3は、まぶた開度のみでなく、その継続時間も考慮して、実集中度との関係を定めたグラフである。この図3のグラフに示す関係に従い、まぶた開度及びその継続時間に基づいて第2実集中度を算出する。このように、まぶた開度とともに継続時間を考慮することにより、運転者の実集中度が低下している状態をより精度良く検出することができる。
なお、図3に示すグラフでは、運転者のまぶた開度が所定開度(80%)よりも低下しているとき、まぶた開度の状態を3つの領域(30%未満、30%以上50%未満、50%以上80%未満)に分割し、まぶた開度が低い領域ほど、短い継続時間でより低い実集中度を算出するようにしている。まぶた開度が低いほど、その継続時間が僅かであっても、運転者が車両の運転に集中していない状態であることが明らかとなるためである。
図4は、運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれているとき、その視線方向及び継続時間と実集中度との関係を定めたグラフである。この図4のグラフに示す関係に従い、運転者の視線方向とその継続時間とに基づいて、第3実集中度が算出される。運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれた状態が継続した場合、運転者は運転操作以外の対象に気を取られて、運転に対する集中度が低下している状態であるとみなすことができるためである。なお、運転者の視線方向が車両の進行方向に一致しているとき、視線方向の角度はゼロとなり、車両の進行方向に対して視線方向が左右にずれたとき、そのずれ角を視線方向の角度絶対値とする。
図4に示すグラフにおいても、運転者の視線方向の角度絶対値が所定角度(30deg)以上であるときに、その視線方向の角度絶対値を3つの領域(30deg以上50deg未満、50deg以上70deg未満、70deg以上)に分割し、視線方向の角度絶対値が大きい領域ほど、短い継続時間でより低い実集中度を算出するようにしている。視線方向の角度絶対値が大きいほど、その継続時間が僅かであっても、運転者が車両の運転に集中していない状態であることが明らかであるためである。
図5は、所定の時間区間(例えば10秒間)において、運転者の視線方向の角度絶対値が車両の進行方向から所定角度(例えば30deg)以上ずれている時間割合と、実集中度との関係を示すグラフである。この図5のグラフに示す関係に従い、運転者の視線方向の角度絶対値が所定角度以上である時間割合に基づいて、第4実集中度が算出される。
ある時間区間において、運転者が運転に集中している場合、運転者は自車両の前方のみでなく、左右方向にも注意を払うので、通常、運転者の視線方向の角度絶対値は、何度か上述した所定角度を超える。換言すれば、常に、車両前方の狭角度範囲に視線を向けていたり、あるいは所定角度を超えて車両の左右方向に視線を向ける時間割合が多くなるほど、運転者の運転に対する集中度は相対的に低くなっているといえる。従って、図5のグラフでは、運転者の視線方向の角度絶対値が所定角度を超えた時間割合が、およそ10%位であるとき、最も高い実集中度を算出し、時間割合が10%からずれるほど、より低い実集中度を算出するように、実集中度との関係が定められている。
実集中度演算部23は、図2〜図5に示すグラフに従って、それぞれ第1〜第4実集中度を求め、これらを統合して最終的な実集中度を得る。本実施形態では、第1〜第4実集中度の最小値を選択し、その最小実集中度を最終的な実集中度とすることにより、第1〜第4実集中度を統合する。これにより、運転者の実集中度を、実際の集中度よりも高く算出してしまうことを極力防止することができる。ただし、複数の実集中度を統合するために、最小値を選択する以外にも、例えば平均値を求めたり、複数の実集中度の合計値を求めたりしても良い。
オートクルーズECU20は、さらに、要求集中度演算部26を備え、この要求集中度演算部26が、自車両の周囲環境から自車両を安全に走行させるために運転者に求められる要求集中度を算出する。以下、要求集中度の算出方法について詳しく説明する。
要求集中度演算部26には、車速センサ6によって検出される自車両の車速と、道路幅検出部24によって検出された自車両が走行する道路幅と、隣接車両車間距離検出部25によって検出された隣接車線を走行する隣接車両との車間距離と、ナビゲーションシステム12から出力されたカーブ路開始地点までの距離と、前方認識レーダ11によって検出された自車線上を走行する先行車両との車間距離とが入力される。
道路幅検出部24は、車線情報認識カメラの撮影信号に対して画像認識処理を施すことにより、自車両が走行している道路の道路幅を検出して出力する。なお、道路幅検出部24は、車道に加えて歩道も設けられている場合には、その歩道も含めた横断方向の長さを道路幅として検出する。道路幅に関しては、ナビゲーションシステム12の道路地図データに各道路の道路幅が記憶されている場合、ナビゲーションシステム12から道路幅に関するデータを取得しても良い。
隣接車両車間距離検出部25は、車線情報認識カメラの撮影信号に対して画像認識処理を施すことにより、隣接車線を走行する隣接車両を認識するとともに、撮影信号における隣接車両の位置に基づいて、自車両と隣接車両との車間距離を算出する。
この隣接車両との車間距離に関しては、前方認識レーダ11の検出結果に基づいて求めることも可能である。すなわち、隣接車線を走行する隣接車両は、自車両の進行方向から左右方向に車線幅分ずれた位置において検出されるので、前方認識レーダ11が他車両を検出したとき、左右方向における検出位置から、自車線上を走行する先行車両か隣接車線を走行する隣接車両かを識別でき、その隣接車両までの車間距離も検出できる。ただし、自車両の走行する道路が前方でカーブしている場合には、単なる左右方向の検出位置のみから先行車両か隣接車両かを識別することが困難となる。そのため、ステアリングセンサやヨーレートセンサの検出信号に基づいて、自車両がカーブ走行中であることを検出したり、ナビゲーションシステム12から自車両前方の道路形状に関するデータを得ることが好ましい。これにより、道路形状にかかわらず、前方認識レーダ11の検出結果に基づいて、先行車両との車間距離、及び隣接車両との車間距離を求めることができる。
また、本実施形態では、前方認識レーダ11により先行車両との車間距離を検出しているが、車線情報認識カメラ10の撮影信号より、隣接車両との車間距離に加え、先行車両との車間距離を求めることも可能である。
要求集中度演算部26は、車速、道路幅、先行車両及び隣接車両との車間距離、カーブ路までの距離に基づき、図6〜図10のグラフに示す関係に従って、要求集中度をそれぞれ演算する。
まず、道路幅に関しては、図6のグラフに示す関係に従って、検出した道路幅に対応する見通し可能距離を求める。そして、求めた見通し可能距離を車速で除算することによって、その見通し可能距離を自車両が走行するのに要する時間である見通し距離時間を求める。図7は、この見通し距離時間と要求集中度との関係を示すグラフであり、求めた見通し距離時間を図7のグラフに示す関係に当て嵌めることにより、見通し距離時間による第1要求集中度を求めることができる。
見通し距離時間が短くなるほど、自車両の運転者は、例えば先行車両が急減速したような突発的な事象が生じた場合に、それを認識してからより短い時間で、突発的事象に対処する運転操作を行なう必要が生じる。従って、見通し距離時間が短くなるほど、運転者には高い集中度が求められ。このため、図7のグラフに示す関係は、見通し距離時間が短くなるほど、高い要求集中度が算出されるように定められている。
なお、第1要求集中度、及び後述する第2〜第4要求集中度は、最低でも0.1以上の値となるように、要求集中度と各パラメータとの関係を示す関係が定められている。見通しの良い道路であったり、周囲に他車両が存在しない場合でも、車両の運転にはある程度の集中度が求められるためである。
先行車両との車間距離に関しては、当該車間距離を自車両の車速で除算して、自車両が先行車両の位置に到達するのに要する時間である先行車両車間時間を求める。図8は、先行車両との車間時間と要求集中度との関係を示すグラフであり、求めた先行車両車間時間を図8のグラフに示す関係に当て嵌めることにより、先行車両車間時間による第2要求集中度を求めることができる。
先行車両車間時間と要求集中度との関係は、見通し距離時間と要求集中度との関係と同様に、先行車両車間時間が短くなるにつれて、要求集中度が高くなるように定められている。これは、先行車両車間時間が短くなるほど、先行車両と衝突するリスクが高まるためである。
隣接車両との車間距離についても、先行車両との車間距離と同様の手法で、要求集中度を求めることができる。すなわち、隣接車両との車間距離を自車両の車速で除算することによって隣接車両車間時間を求め、図9のグラフに示す関係に従って、隣接車両車間時間による第3要求集中度を算出する。隣接車線を走行している隣接車両は、常に自車線上に車線変更してくる可能性があり、隣接車両が車線変更した場合には、その時点から隣接車両が先行車両となる。従って、隣接車両に関しても、先行車両に準じて、隣接車両車間時間が短くなるほど高い要求集中度を算出する。
最後に、カーブ路進入地点までの距離に関して、自車両の車速で除算することにより、自車両がカーブ路に進入するまでの時間であるカーブ進入余裕時間を求める。そして、求めたカーブ進入余裕時間を図10のグラフに示す関係に当て嵌めることによって、カーブ進入余裕時間に対応する第4要求集中度を求めることができる。
カーブ路を走行する場合には、路外逸脱を防止するため、運転者には直線路走行時よりも高い集中度が求められる。従って、図10のグラフでは、カーブ進入余裕時間が短くなるにつれて要求集中度も高まるように、カーブ進入余裕時間と要求集中度との関係が定められている。
オートクルーズ制御は、高速道路などの自動車専用道路において実施されることが多いが、そのような状況において、自車両の走行安全性を確保するために特に注意すべきことは、先行車両等の他車両との衝突や自車線からの逸脱である。上述した見通し距離時間、先行車両車間時間、隣接車両車間時間、及びカーブ進入余裕時間は、そのような他車両との衝突や車線逸脱のリスクの大きさと相関があるパラメータである。そのようなリスクが高まる状況であるほど、危険回避のための運転操作を適切に行なうことができるように、運転者に求められる要求集中度は高くなる。従って、上記したパラメータに基づいて、自車両が置かれた周囲環境に応じた要求集中度を適切に算出することができる。
要求集中度演算部26は、図6〜図10に示すグラフに従って、それぞれ第1〜第4要求集中度の算出を試みる。ただし、道路幅に基づいて算出される第1要求集中度を除く他の要求集中度が算出されるか否かは、先行車両が存在するか否か等、周囲環境に依存する。要求集中度演算部26は、要求集中度が1つのみ算出された場合には、その算出された要求集中度を最終的な要求集中度とする。しかし、複数の要求集中度が算出された場合には、それらを統合処理して、最終的な要求集中度を求める。
本実施形態では、複数の要求集中度が算出された場合、その中から最大となる要求集中度を選択し、その最大要求集中度を最終的な要求集中度とすることにより、複数の要求集中度を統合する。これにより、周囲環境から運転者に求められる要求集中度を、誤って低く算出することを防止することができる。ただし、複数の要求集中度を統合するために、最大値を選択する以外にも、例えば平均値を求めたり、複数の要求集中度の合計値を求めたりしても良い。
制御車速演算部27は、実集中度演算部23によって算出された実集中度と、要求集中度演算部26によって算出された要求集中度との関係に基づいて、車両を安全に走行させることが可能なオートクルーズ制御における制御車速を演算する。
具体的には、まず、実集中度が要求集中度よりも所定値(例えば0.1)以上大きいか否かを判定する。この判定において、実集中度が要求集中度よりも所定値以上大きいと判定されると、自車両を設定車速で走行させた場合であっても、そのときの自車両の周囲環境において、自車両の運転者は、車両の安全性を十分に確保できる集中度を備えているとみなすことができる。従って、この場合は、制御車速演算部27は、設定車速と異なる制御車速を演算しない。
一方、実集中度と要求集中度との差が所定値未満であったり、要求集中度が実集中度を超えていると判定されると、設定車速にて自車両を走行させた場合、自車両の運転者の集中度は、例えば周囲環境が変化したときにそれに適切に対処可能である集中度に対して不足しているおそれがある。このため、このような場合、最終的に要求集中度を算出する基礎となった要求集中度を特定する。そして、その特定された要求集中度が、実集中度よりも所定値以下となるまで低下するように、制御車速を演算する。
上述したように、第1〜第4要求集中度は、すべて自車両の車速によって変化するパラメータ(見通し距離時間、先行車両車間時間、隣接車両車間時間、及びカーブ進入余裕時間)に基づいて算出される。自車両の車速はいずれ制御車速に一致するので、運転者の実集中度よりも所定値以下となる要求集中度に対応する車速を求めれば、それを上記制御車速として用いることができる。このようにして制御車速が演算されると、制御車速が演算されたことを示すフラグ信号とともに制御車速が、要求スロットル開度演算部28に与えられる。
要求スロットル開度演算部28は、上記制御車速、フラグ信号の他、スロットル開度センサ4、車速設定レバー5、車速センサ6、ギヤ段センサ7からの検出信号に基づいて、エンジン制御ECU30に出力すべき要求スロットル開度を演算する。具体的には、上述したフラグ信号がオフされているときには、要求スロットル開度演算部28は、自車両が車速設定レバー5にて設定された設定車速で走行できるように、現在のスロットルバルブの開度、ギヤ位置、車速に基づいて、要求スロットル開度を算出する。すなわち、設定車速と現在の車速との偏差に応じて、現状のギヤ位置において、その偏差をゼロに近づけるための要求スロットル開度を、現在のスロットル開度を基準として求めるのである。一方、フラグ信号がオンされた場合には、制御車速演算部27にて演算された制御車速にて自車両が走行するように、現在のスロットルバルブの開度、ギヤ位置、車速に基づいて、要求スロットル開度を算出する。この制御車速に対応する要求スロットル開度も、設定車速に対応するスロットル開度と同様にして求めることができる。
図11は、本実施形態による車両制御装置のエンジン制御ECU30における制御処理を示すフローチャートである。また、図12は、オートクルーズECU20における制御処理を示すフローチャートである。以下、これらのフローチャートに基づいて、各々のECU20,30において実行される制御処理について説明する。
エンジン制御ECU30は、図11に示すように、まずステップS100において、アクセル開度センサ1、ブレーキスイッチ2、及びクルーズ制御作動スイッチ3などからの信号を読み込む。続くステップS110では、これらの信号に基づいて、クルーズ制御中であるか否かを判定する。
クルーズ制御中ではないと判定した場合には、ステップS120に進み、アクセル開度センサ1を含むエンジンの運転状態、車両の走行状態を検出する各種センサから信号に基づいて、スロットルバルブの指示開度を演算する。一方、クルーズ制御中であると判定した場合には、ステップS130に進み、オートクルーズECU20から出力される要求スロットル開度を読み込む。
ステップS140では、ステップS120にて演算されたスロットルバルブの指示開度、又はステップS130にて読み込んだ要求スロットル開度のいずれかに基づいて、電子スロットル35に対してスロットル開度の指令信号を出力する。
オートクルーズECU20は、図12に示すように、まず、ステップS200にて、実集中度及び要求集中度を算出するために必要な情報を取得するため、車速センサ6、視覚状態検出カメラ8、ステアリングセンサ9、車線情報認識カメラ10、前方認識レーダ11及びナビゲーションシステム12からの信号を読み込む。
続くステップS210では、まず、図2〜図5のグラフに示す関係に従って、第1〜第4実集中度を算出する。次に、算出された第1〜第4実集中度の中の最小実集中度を、最終的な実集中度として選択する。ステップS220では、図6〜図10のグラフに示す関係に従い、第1〜第4要求集中度の算出を試みる。このとき、見通し距離時間による第1要求集中度以外に、第2〜第4要求集中度の少なくとも1つが算出された場合、最終的な要求集中度として、複数の要求集中度の中の最大要求集中度を選択する。
ステップS230では、実集中度が要求集中度よりも所定値(0.1)以上大きいか否か判定される。この判定処理において、実集中度が要求集中度よりも所定値以上大きいと判定されると、ステップS240に進んで、実集中度と要求集中度との関係に基づいて制御車速が算出されたことを示すフラグをオフする。一方、要求集中度が実集中度から所定値だけ小さい値よりも大きい場合には、ステップS250に進んで、最終的に要求集中度を算出する基礎となった要求集中度が、第1〜第4要求集中度のいずれであるかを特定する。そして、ステップS260において、特定された要求集中度が、実集中度から所定値(0.1)だけ小さい値未満となるまで低下するように、制御車速を演算する。ステップS270では、制御車速が演算されたことを示すフラグをオンする。
ステップS280では、要求スロットル開度の演算に必要な情報を取得するため、スロットル開度センサ4、車速設定レバー5、車速センサ6、ギヤ段センサ7からの信号を読み込む。ステップS290では、フラグがオンになっているか否かを判定する。この判定処理においてフラグがオフとなっていると判定した場合には、ステップS300の処理に進み、フラグがオンであると判定した場合には、ステップS310の処理に進む。
ステップS300では、車速設定レバー5によって設定された設定車速を、要求スロットル開度を算出するための車速として設定する。一方、ステップS310では、ステップS260にて演算された制御車速を、要求スロットル開度を算出するための車速として設定する。ステップS320では、ステップS300又はS310にて設定された設定車速又は制御車速に基づいて、エンジン制御ECU30に出力する要求スロットル開度を演算する。
次に、本実施形態の車両制御装置による制御例を、図13から図16の波形図に基づいて説明する。なお、図13〜図16において、(a)には、クルーズ制御作動スイッチ3によるクルーズ制御のON/OFF状態、自車両の車速の変化、設定車速、実集中度、及び要求集中度が示され、(b)には、自車両が走行する道路の道路幅と、先行車両との車間距離、隣接車両との車間距離、及びカーブ進入地点までの距離が示され、(c)には、運転者のまぶた開度及び視線方向が示されている。視線方向に関しては、車両の進行方向に対して左側の角度を正の値、右側の角度を負の値によって示している。
まず、図13(a)〜(c)に示すシーン1は、運転者の操作によってオートクルーズ制御を開始した状況を示している。このような場合、オートクルーズ制御を開始することを意識することで、運転者は、周囲の交通状況等に注意を払うなど、高い集中度を保っていることがほとんどである。従って、図13(c)に示すように、まぶた開度はほぼ最大値に近く、視線方向も基本的には車両の進行方向を注視しながら定期的に左右方向に視線を向けて周囲の状況も確認しているため、高い実集中度が算出されている。そして、図13(a)に示すように、実集中度は、要求集中度よりも所定値以上大きいため、車両は設定車速にてクルーズ制御される。
図13(a)〜(c)に示すシーン2は、オートクルーズ制御中において、隣接車線を走行する隣接車両との車間距離が短くなった状況を示している。例えば、自車両が複数車線からなる道路を走行するとき、自車両の数m先に隣接車両が存在すると、図13(b)に示すように、非常に短い隣接車両との車間距離が検出される。これにより、実集中度は、シーン1の状況に比較してそれほど低下していなくとも、要求集中度が増加することに起因して、実集中度と要求集中度との差が小さくなり、ときには要求集中度が実集中度を上回ってしまう場合がある。
このため、隣接車両との車間距離に基づいて(すなわち、隣接車両車間時間に基づいて)演算される要求集中度を、実集中度よりも所定値以下に低下させるための制御車速が演算され、その制御車速に一致するように自車両の車速が制御される。この結果、図13(a)に示すように、自車両の車速が低下することになる。自車両の車速が低下することにより、隣接車両との車間距離に基づいて演算される要求集中度も低下傾向を示す。さらに、自車両の車速が低下することに伴って、隣接車両との車間距離も徐々に長くなっていくので、やがて、要求集中度は、実集中度の所定値以下まで低下することになる。
図14(a)〜(c)に示すシーン3は、オートクルーズ制御中に、道路幅が狭くなり、また、カーブ路が連続的に現れる状況を示している。この場合、道路幅が狭くなったため見通し可能距離時間が短くなることによって要求集中度と実集中度との差が小さくなったり、要求集中度が実集中度を上回ったりする。さらにカーブ路が連続的に現れることにより、カーブまでの距離(カーブ路進入余裕時間)による要求集中度も高頻度で高まり、実集中度との差を小さくさせる。
従って、見通し距離時間あるいはカーブ進入余裕時間によって算出されたいずれかの要求集中度を対象として、その要求集中度を実集中度の所定値以下まで低下させるための制御車速が演算される。その結果、その制御車速に一致するように自車両の車速が制御されるため、自車両の走行速度は設定車速よりも低下する。それにより、要求集中度が徐々に低下するため、制御車速が増加に転じ、最終的には、実収集度が要求集中度よりも所定値以上大きくなったことに応じて、制御車速は設定車速に一致するようになる。
図14(a)〜(c)に示すシーン4は、オートクルーズ制御中に、自車線を走行する先行車両との車間距離が短くなった状況を示している。すなわち、図14(b)に示すように、車両が走行する車線と同一車線上に先行車両がいて、その先行車両との車間距離が短くなるにつれて、図14(a)に示すように、要求集中度が増加する。これにより、実集中度と要求集中度との差が小さくなり、場合によっては、要求集中度が実集中度を上回る。
このため、先行車両車間時間に基づいて演算される要求集中度を実集中度よりも所定値以下に低下させるための制御車速が演算され、その制御車速に一致するように自車両の車速が制御される。この結果、図14(a)に示すように、自車両の車速が低下することになる。自車両の車速が低下することにより、先行車両車間時間に基づいて演算される要求集中度も低下傾向を示す。さらに、自車両の車速が低下することに伴って、先行車両との車間距離も徐々に長くなっていくので、やがて、要求集中度は、実集中度の所定値以下まで低下し、それにより制御車速は設定車速に収束する。
図15(a)〜(c)に示すシーン5は、オートクルーズ制御中に、運転者がわき見をした状況を示している。この場合、図15(c)に示すように、視線方向の角度が継続的に大きくなり、また、その時間割合も増加するので、図15(a)に示すように、演算される実集中度が大きく低下する。この結果、実集中度が要求集中度よりも低下したりするため、要求集中度を実集中度の所定値以下まで低下させるように、設定車速よりも低い制御車速が演算される。自車両は制御車速に一致するように制御される結果、自車両の走行速度が低下し、安全性の向上が図られる。
図15(a)〜(c)に示すシーン6は、オートクルーズ制御中に、自車両の運転者がまぶたをしっかり開いていない状況を示している。この場合、まぶた開度が低下するとともに、自車両の周囲を確認するための視線方向の変化が生じないため、図15(a)に示すように、低い実集中度が算出されるようになる。この結果、実集中度が要求集中度を下回ることになるので、要求集中度を低下させるべく、設定車速よりも低い制御車速が演算される。これにより、自車両は、より低い速度で走行することになる。
図16(a)〜(c)に示すシーン7は、オートクルーズ制御中、運転者は高い集中度を維持した状態を示している。この場合、運転者のまぶた開度や視線方向に基づいて演算される実集中度は高い値を保つので、図16(a)に示すように、実集中度は要求集中度に対して十分大きくなっている。このため、自車両においては、通常のオートクルーズ制御が実施され、自車両の車速は、設定車速にほぼ等しくなっている。
以上説明したように、本実施形態の車両制御装置によれば、オートクルーズ制御中に、運転者の集中度を示す実集中度と、周囲環境から求められる要求集中度との関係に基づいて、自車両の置かれた周囲環境において、運転者の実集中度が安全性の面で不十分であるおそれが生じたか否かを判定する。そして、運転者の実集中度が不十分であるおそれが生じた場合には、安全性を高めるため、オートクルーズ制御中であっても、設定車速よりも低い制御車速に一致するように、自車両の速度を制御する。これにより、運転者の状態や周囲環境が変化しても、常に車両を安全に走行させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による車両制御装置について説明する。上述した第1実施形態による車両制御装置は、運転者が設定した設定車速にて自車両を走行させるオートクルーズ制御を行なうものであったが、本実施形態による車両制御装置は、先行車両が存在する場合、その先行車両に所定の車間距離で追従するように制御する、いわゆるアダプティブクルーズ制御を行なうものである。
本実施形態による車両制御装置の構成を図17に示す。なお、図17では、上述した第1実施形態と同様の構成については同じ参照番号を付与することにより、その説明を省略する。
図17に示すように、車両制御装置は、アダプティブクルーズ制御装置としてのACC−ECU20a、及びエンジン制御ECU30aに加え、ブレーキ制御ECU40を備える。これは、先行車両に対して所定の車間距離で追従するために、自車両を加速させるだけでなく、減速させることも必要になるためである。
エンジン制御ECU30aの構成及び、エンジン制御ECU30aに入力される信号は、ほぼ上述した第1実施形態におけるエンジン制御ECU30の場合と同様である。ただし、本実施形態による車両制御装置は、アダプティブクルーズ制御を実施するものである。従って、自車両には、アダプティブクルーズ制御の開始・終了を指示する指示信号を出力するアダプティブクルーズ制御作動スイッチ3aが設けられ、エンジン制御ECU30に入力されている。
エンジン制御ECU30aは、アダプティブクルーズ制御作動判定部31aにおいて、アダプティブクルーズ制御作動スイッチ3aの他、アクセル開度センサ1及びブレーキスイッチ2からの信号に基づいて、アダプティブクルーズ制御中であるか否かを判定し、その判定結果をスロットル開度演算部33に出力する。エンジン制御ECU30aのその他の構成は、第1実施形態と同様である。
ACC−ECU20aは、自車線に先行車両が存在するとき、原則として、車速に応じて決定される設定車間距離で、先行車両に追従するように、自車両の加速度(減速度も含む)を算出し、当該加速度を実現するための要求スロットル開度を演算して出力するとともに、ブレーキ作動指令信号を出力する。ただし、運転者の実際の集中度と、自車両の周囲環境から自車両を安全に走行させるために運転者に求められる要求集中度とに基づいて、上記設定車間距離で自車両を追従走行させたときに自車両の安全性が十分に確保できないと判定すると、上記設定車間距離よりも長い制御車間距離を演算し、この制御車間距離にて自車両を先行車両に追従走行させるように、アダプティブクルーズ制御の制御内容を変更する。
ACC−ECU20aにて、上述した制御処理を実行するために、ACC−ECU20aには、車間距離設定レバー5a、車速センサ6、ギヤ段センサ7、視覚状態検出カメラ8、ステアリングセンサ9、車線情報認識カメラ10、及び前方認識レーダ11からの信号が入力される。
車間距離設定レバー5aは、運転者の好みに応じて、先行車両に追従走行する際の設定車間距離を調整するためのものである。設定車間距離は、上述したように、原則として自車両の車速によって決定されるが、例えば、車間距離設定レバー5aの操作によって、その設定車間距離を短めに調節したり、長めに調節したりすることができる。なお、車速センサ6、ギヤ段センサ7、視覚状態検出カメラ8、ステアリングセンサ9、車線情報認識カメラ10、及び前方認識レーダ11は、上述した第1実施形態において説明したものと同様である。
ACC−ECU20aも、第1実施形態におけるオートクルーズECU20と同様に、実集中度演算部23を備え、この実集中度演算部23が、運転者の視覚状態に基づいて運転者の実際の集中度を演算により検出する。その実集中度の検出方法は、第1実施形態の場合と同一であるため説明を省略する。
一方、ACC−ECU20aの要求集中度演算部26aは、自車両の周囲環境に関する情報として、先行車両との車間距離に基づく先行車両者時間と、隣接車両との車間距離に基づく隣接車両車間時間とを用い、これらの情報(パラメータ)から自車両を安全に走行させるために運転者に求められる要求集中度を算出する。アダプティブクルーズ制御は、自車両を先行車両に追従走行させるものである。従って、先行車両が急減速を行なったり、隣接車線から自車線へと隣接車両が車線変更を行なったりした場合に、運転者による操作介入が必要となる状況が生じうる。そのような運転者による操作介入が必要となるリスクの大きさは、先行車両との車間時間及び隣接車両との車間時間によって評価することができるためである。なお、先行車両車間時間及び隣接車両車間時間から要求集中度を求める手法、さらに、複数の要求集中度が求められた場合にそれらを統合して、最終的に1つの要求集中度を算出する手法は、第1実施形態において説明した手法と同じである。
制御車間距離演算部27aは、実集中度演算部23によって算出された実集中度と、要求集中度演算部26aによって算出された要求集中度との関係に基づいて、自車両を先行車両に安全に追従走行させることが可能な制御車間距離を演算する。
具体的には、まず、実集中度が要求集中度よりも所定値(例えば0.1)以上大きいか否かを判定する。この判定において、実集中度が要求集中度よりも所定値以上大きいと判定されると、設定車間距離で自車両を追従走行させた場合であっても、そのときの先行車両との車間距離や隣接車両との車間距離において、自車両の運転者は自車両の安全性を十分に確保できる集中度を備えているとみなすことができる。従って、この場合は、制御車間距離演算部27aは、設定車間距離と異なる制御車間距離を演算することはない。
しかし、実集中度と要求集中度との差が所定値未満であったり、要求集中度が実集中度を超えていると判定された場合、設定車間距離にて自車両を追従走行させた場合、自車両の運転者の集中度は、例えば先行車両が急減速したり、隣接車両が車線変更するなどの周囲環境の変化が生じたときに、それに適切に対処可能である集中度に対して不足しているおそれがある。このため、制御車間距離演算部27aは、最終的に要求集中度を算出する基礎となった要求集中度を特定する。そして、その特定された要求集中度が、実集中度よりも所定値以下となるまで低下させるための、制御車間距離を演算する。
先行車両車間時間及び隣接車両車間時間は、上述したように、先行車両と自車両との車間距離に応じて変化するもの、もしくは変化することが予想されるものである。自車両と先行車両との実際の車間距離は、いずれ制御車間距離に一致する。従って、運転者の実集中度よりも所定値以下となる要求集中度に対応する制御車間距離を求め、その制御車間距離に一致するように制御を行なうことにより、運転者の実集中度が要求集中度よりも所定値以上大きくなる状況を得ることができる。なお、制御車間距離演算部27aは、制御車間距離を演算したとき、制御車間距離とともに、制御車間距離を演算したことを示すフラグ信号を要求加速度演算部29に出力する。
要求加速度演算部29は、上記制御車間距離、フラグ信号の他、車間距離設定レバー5a、車速センサ6、ギヤ段センサ7、前方認識レーダ11からの検出信号に基づいて、先行車両との現在の車間距離を設定車間距離もしくは制御車間距離に一致させるための要求加速度を算出する。具体的には、上述したフラグ信号がオフされているときには、要求加速度演算部29は、自車両と先行車両との車間距離を、自車両の車速によって決定され、車間距離設定レバー5aにて調節される設定車間距離に一致させるための要求加速度を算出する。つまり、設定車間距離と現在の車間距離との偏差に応じて、現状のギヤ位置において、その偏差をゼロに近づけるための要求加速度を、自車両と先行車両との相対速度を考慮しつつ求めるのである。一方、フラグ信号がオンされた場合には、自車両と先行車両との車間距離が制御車間距離演算部27aにて演算された制御車間距離に一致するように、要求加速度演算部29は、現在の車間距離、相対速度、ギヤ位置に基づいて、要求加速度を算出する。
要求加速度演算部29において、要求加速度として正の加速度が算出された場合には、要求スロットル開度演算部28において、その要求加速度を実現するためのスロットル開度が演算され、要求スロットル開度としてエンジン制御ECU30aに出力される。一方、要求加速度として負の加速度が算出された場合には、要求スロットル開度演算部28において、その負の加速度を得るための要求スロットル開度が演算されるとともに、要求加速度演算部29は、必要に応じて、ブレーキ作動指令信号をブレーキ制御ECU40に出力する。
ブレーキ制御ECU40は、エンジン制御ECU30aと同様に、アダプティブクルーズ制御中であるか否かを判定するアダプティブクルーズ制御作動判定部41を備える。このアダプティブクルーズ制御作動判定部41において、アダプティブクルーズ制御中と判定された場合には、ブレーキアクチュエータ作動指令値演算部42に対して、作動許可信号を出力する。
ブレーキアクチュエータ作動指令値演算部42は、その作動許可信号を受信している間に、ACC−ECU20aからブレーキ作動指令信号を受け取ると、そのブレーキ作動指令信号に基づいて、ブレーキアクチュエータ43に対して駆動信号を出力する。
ブレーキアクチュエータ43は、自車両の各車輪に設けられたブレーキ装置を作動させるためのブレーキフルード圧を発生させ、各車輪のブレーキ装置に印加するものであり、自車両に制動力を発生させ、自車両を比較的大きな減速度で減速させる。なお、ブレーキアクチュエータ43におけるブレーキフルード圧やその印加時間が、ACC−ECU20aからのブレーキ作動指令信号に応じて制御される。
次に、車両制御装置の各ECU20a,30a、40において実行される制御処理を図18〜図20のフローチャートに基づいて説明する。図18は、エンジン制御ECU30aにおける制御処理を示すフローチャートであり、図19はブレーキ制御ECU40における制御処理を示すフローチャートであり、また、図20は、ACC−ECU20aにおける制御処理を示すフローチャートである。
エンジン制御ECU30aは、図18に示すように、まずステップS400において、アクセル開度センサ1、ブレーキスイッチ2、及びアダプティブクルーズ制御作動スイッチ(ACCスイッチ)3aからの信号を読み込む。続くステップS410では、これらの信号に基づいて、アダプティブクルーズ制御中(ACC制御中)であるか否かを判定する。
ACC制御中ではないと判定した場合には、ステップS420に進み、アクセル開度センサ1を含むエンジンの運転状態、車両の走行状態を検出する各種センサから信号に基づいて、スロットルバルブの指示開度を演算する。一方、ACC制御中であると判定した場合には、ステップS430に進み、ACC−ECU20aから出力される要求スロットル開度を読み込む。
ステップS440では、ステップS420にて演算されたスロットルバルブの指示開度、又はステップS430にて読み込んだ要求スロットル開度のいずれかに基づいて、電子スロットル35に対してスロットル開度の指令信号を出力する。
ブレーキ制御ECU40は、図19に示すように、まずステップS500において、アクセル開度センサ1、ブレーキスイッチ2、及びACCスイッチ3aからの信号を読み込む。続くステップS510では、これらの信号に基づいて、ACC制御中であるか否かを判定する。
ACC制御中ではないと判定した場合には、そのまま処理を終了する。一方、ACC制御中であると判定した場合には、ステップS520に進み、ACC−ECU20aから出力されるブレーキ作動指令信号を読み込む。続くステップS530において、読み込んだブレーキ作動指令信号に基づいて、ブレーキアクチュエータ43に対して、駆動信号を出力して、自車両に制動力を発生させる。
ACC−ECU20aは、図20に示すように、まず、ステップS600にて、実集中度及び要求集中度を算出するために必要な情報を取得するため、車速センサ6、視覚状態検出カメラ8、ステアリングセンサ9、車線情報認識カメラ10、及び前方認識レーダ11からの信号を読み込む。
続くステップS610では、第1実施形態において説明したように、図2〜図5のグラフに示す関係に従って、第1〜第4実集中度を算出する。次に、算出された第1〜第4実集中度の中の最小実集中度を、最終的な実集中度として選択する。ステップS620では、図8、図9のグラフに示す関係に従い、先行車両車間時間による要求集中度を算出するとともに、隣接車両車間時間による要求集中度の算出を試みる。
自車両を先行車両へ追従制御しているとき、必ず先行車両が存在することになるが、隣接車両について、存在することもあれば、存在しないこともある。そのため、先行車両車間時間による要求集中度のみ算出された場合には、それを最終的な要求集中度とし、両方の要求集中度が算出された場合には、大きい方の要求集中度を選択して、それを最終的な要求集中度とする。
ステップS630では、実集中度が要求集中度よりも所定値(0.1)以上大きいか否か判定される。この判定処理において、実集中度が要求集中度よりも所定値以上大きいと判定されると、ステップS640に進んで、実集中度と要求集中度との関係に基づいて制御車間距離が算出されたことを示すフラグをオフする。一方、要求集中度が実集中度から所定値だけ小さい値よりも大きい場合には、ステップS650に進んで、最終的に要求集中度を算出する基礎となった要求集中度を特定する。そして、ステップS660において、特定された要求集中度が、実集中度から所定値(0.1)だけ小さい値未満となるまで低下するように、制御車間距離を演算する。ステップS670では、制御車間距離が演算されたことを示すフラグをオンする。
ステップS680では、要求加速度を演算するために必要な情報を取得するため、車間距離設定レバー5a、車速センサ6、ギヤ段センサ7、前方認識レーダ11からの信号を読み込む。ステップS690では、フラグがオンになっているか否かを判定する。この判定処理においてフラグがオフとなっていると判定した場合には、ステップS700の処理に進み、フラグがオンであると判定した場合には、ステップS710の処理に進む。
ステップS700では、自車両の車速によって決定され車間距離設定レバー5aによって調整された設定車間距離を、要求加速度を算出するための車間距離として設定する。一方、ステップS710では、ステップS660にて演算された制御車間距離を、要求加速度を算出するための車間距離として設定する。
ステップS720では、現在の車間距離をステップS600又はS610にて設定された設定車間距離又は制御車間距離に一致させるための要求加速度を演算する。ステップS730では、その要求加速度に基づいて、エンジン制御ECU30aに出力する要求スロットル開度を演算する。さらに、ステップS740では、要求加速度に基づいて、ブレーキ制御ECU40に出力するためのブレーキ作動指令を生成する。
以上説明したように、本実施形態の車両制御装置によれば、自車両を所定の車間距離をもって先行車両に追従するように走行させるアダプティブクルーズ制御を行なう場合に、運転者の実集中度と先行車両車間時間などによって求められる要求集中度との関係に基づき、車両の安全性が不十分であるおそれがあると考えられるときには、車間距離が長くなるようにアダプティブクルーズ制御の制御内容を変更する。これにより、アダプティブクルーズ制御を行なっているときの車両の走行安全性を高めることができる。
なお、上述した第2実施形態では、自車両が先行車両に追従走行していることを前提として説明したが、自車両の前方に先行車両が存在しない場合も当然発生しえる。この場合には、車両制御装置が、第1実施形態にて説明したオートクルーズ制御を実行し、実集中度と要求集中度との関係に基づいて、自車両の車速を制御するように構成することが好ましい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができる。
例えば、上述した第1及び第2実施形態では、運転者の実際の集中度を示す実集中度と、周囲環境から求められる要求集中度との関係に基づいて、車両の安全性が不十分であるおそれがあると考えられるときには、車両の走行速度を低下させたり、先行車両との車間距離を長くしたりするように制御内容を変更した。
しかしながら、運転者の実集中度を検出し、その実集中度のみに基づいて、制御内容を変更するようにしても良い。オートクルーズ制御やアダプティブクルーズ制御においては、運転者のアクセル操作によらず車両を自動的に走行させることが可能であるため、運転者の運転操作負荷が大幅に軽減される。その一方で、周囲の状況変化が生じた場合、運転者は即座にその状況変化に対応するように操作介入することが求められる。このような観点において、運転者の実集中度が、即座に操作介入を行ない得ないほど低下している場合には、車両の走行安全性を高めるべく、車両の走行速度を低下させたり、先行車両との車間距離を長くしたりするなどの制御内容の変更を行なっても良い。この場合も、オートクルーズ制御やアダプティブクルーズ制御を行なう際の安全性を高めることが可能になる。
また、上述した第1及び第2実施形態では、運転者の実際の集中度である実集中度を、運転者のまぶた開度、まぶた開度と継続時間、運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれているときにおける視線方向と継続時間、及び運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれている時間割合などの運転者の視覚状態に基づいて演算により検出した。
しかしながら、運転者の実集中度は、上記運転者の視覚状態とともに、もしくは運転者の視覚状態に代えて、他のパラメータに基づいて検出することも可能である。例えば、運転者が運転に集中しているときには、運転者によるハンドル操作が適切に行なわれる。一方、運転者の集中度が低下してくると、ハンドル操作が不適切となる頻度が高まり、ハンドル角の修正が行われることになる。その結果、ハンドルは、微小な角度範囲(例えば±10度)において左右両方向に繰り返し、所定の周波数(例えば0.1〜0.2Hz)で操舵され、ハンドル角のふらつきが発生する。そのため、ハンドル角のふらつきの発生頻度に応じて、どの程度、運転者の実集中度が低下しているかを検出することができる。
また、運転者の集中度は、運転者の顔の筋肉の弛緩度合から検出することも可能である。集中度が高いほど、顔の筋肉は緊張した状態を保つのに対し、集中度が低下するほど、顔の筋肉の緊張が解けて、弛緩する傾向があるためである。運転者の顔の筋肉の弛緩度合は、運転者の顔を撮影した映像信号から運転者の表情をパターンマッチングによって読み取ったり、運転者の顔の一部の特徴的な位置関係から判断することができる。その位置関係としては、例えば顔における右目又は左目の外端と、顔の上下方向の中心線との距離を用いることができる。そして、右目又は左目の外端と、顔の上下方向の中心線との距離が所定値以上である場合には、実集中度が低いとみなすことができる。また、位置関係として、右眉毛と右目間の距離、または左眉毛と左目間の距離を用いても良い。この場合にも、それらの距離が所定値以上である場合には、実集中度が低いとみなすことができる。
さらに、上述した第1実施形態では、オートクルーズ制御は、高速道路などの自動車専用道路において実施されることが多いため、自車線上を走行する先行車両との車間距離を自車両の車速で除算した先行車両車間時間、カーブ進入地点までの距離を車速で除算したカーブ進入余裕時間、道路幅に基づいて設定される見通し距離を車速で除算した見通し距離時間、及び隣接車線上を走行する隣接車両との車間距離を自車両の車速で除算した隣接車両車間時間などに基づいて、要求集中度を演算により取得した。
しかしながら、オートクルーズ制御が自動車専用道路のみで使用されるとは限らず、また、アダプティブクルーズ制御の場合、比較的低速域でも、先行車両に追従走行可能になっている。そのため、上述した各パラメータに加えて、もしくはそれらのパラメータに代えて、下記に示すパラメータに基づいて要求集中度を求めても良い。
まず、歩行者や自転車に乗っている人が近くに存在する場合には、その人達の安全を確保できるように注意を払う必要がある。そのため、車両の前方の所定距離範囲(例えば30m〜100m)に、歩行者や自転車に乗っている人を検出した場合、その距離が近くなるほど要求集中度を高くしても良い。さらに、歩行者や自転車に乗っている人との距離を、自車両の車速で除算した距離時間に応じて、要求集中度を算出しても良い。なお、歩行者や自転車に乗った人は、車両の前方を撮影するカメラの映像信号に対して、画像認識処理を施すことにより検出することができ、その人までの距離も映像信号から算出できる。
また、信号機が前方に存在する場合、運転者は、その信号機の信号灯に注意を払い、信号灯が赤に変わったときには、即座に車両を停止するための操作を行なう必要が生じる場合がある。そのため、車両の前方の所定距離範囲(例えば30m〜100m)に、信号機を検出した場合、その距離が近くなるほど要求集中度を高くしても良い。さらに、信号機までの距離を自車両の車速で除算した信号機距離時間に応じて、要求集中度を求めても良い。なお、信号機も、車両の前方を撮影するカメラの映像信号に対して、画像認識処理を施すことにより検出することができ、その信号機までの距離も映像信号から算出できる。
さらに、車両が走行する際の天候によって、運転者に要求される要求集中度を変化させても良い。降雨時、降雪時、又は日暮れや夜間などは、路面が滑りやすくなったり、視界が悪くなったりするので、運転者はより慎重に車両の運転操作を行なうことが必要となるためである。降雨や降雪は、例えば、ワイパの動作状態から検知することができ、ワイパが動作しているときには、所定値まで要求集中度を増加させたり、ワイパの動作速度に応じて、他段階に要求集中度を変化させたりしても良い。また、夜間であることは、ヘッドライトの点灯状態から検出することができ、ヘッドライトが点灯されている場合には、要求集中度を高めれば良い。
第1実施形態による車両制御装置の全体構成を示すブロック図である。 運転者のまぶた開度と実集中度との関係を示すグラフである。 運転者のまぶた開度に加えて、その継続時間も考慮して、実集中度との関係を定めたグラフである。 運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれているとき、その視線方向及び継続時間と実集中度との関係を定めたグラフである。 所定の時間区間において、運転者の視線方向の角度絶対値が車両の進行方向から所定角度以上ずれている時間割合と、実集中度との関係を示すグラフである。 道路幅と、その道路幅に対応する見通し可能距離との関係を示すグラフである。 見通し可能距離を自車両の車速で除算した見通し距離時間と要求集中度との関係を示すグラフである。 先行車両との車間距離を自車両の速度で除算した先行車両車間時間と要求集中度との関係を示すグラフである。 隣接車両との車間距離を自車両の速度で除算した隣接車両車間時間と要求集中度との関係を示すグラフである。 カーブ路進入地点までの距離を自車両の車速で除算したカーブ進入余裕時間と要求集中度との関係を示すグラフである。 第1実施形態による車両制御装置のエンジン制御ECUにおける制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態による車両制御装置のオートクルーズECUにおける制御処理を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、第1実施形態の車両制御装置による制御例を説明するためのものであって、運転者の操作によってオートクルーズ制御を開始した状況(シーン1)及びオートクルーズ制御中において、隣接車線を走行する隣接車両との車間距離が短くなった状況(シーン2)における制御例を示すものである。 (a)〜(c)は、第1実施形態の車両制御装置による制御例を説明するためのものであって、オートクルーズ制御中に、道路幅が狭くなり、また、カーブ路が連続的に現れる状況(シーン3)、及びオートクルーズ制御中に、自車線を走行する先行車両との車間距離が短くなった状況(シーン4)における制御例を示すものである。 (a)〜(c)は、第1実施形態の車両制御装置による制御例を説明するためのものであって、オートクルーズ制御中に、運転者がわき見をした状況(シーン5)、及びオートクルーズ制御中に、自車両の運転者がまぶたをしっかり開いていない状況(シーン6)における制御例を示すものである。 (a)〜(c)は、第1実施形態の車両制御装置による制御例を説明するためのものであって、オートクルーズ制御中、運転者が高い集中度を維持した状態における制御例を示すものである。 第2実施形態による車両制御装置の全体構成を示すブロック図である。 第2実施形態による車両制御装置のエンジン制御ECUにおける制御処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による車両制御装置のブレーキ制御ECUにおける制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態による車両制御装置のACC−ECUにおける制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…アクセル開度センサ、2…ブレーキスイッチ、3…クルーズ制御作動スイッチ、4…スロットル開度センサ、5…車速設定レバー、6…車速センサ、7…ギヤ段センサ、8…視覚状態検出カメラ、9…ステアリングセンサ、10…車線情報認識カメラ、11…前方認識レーダ、12…ナビゲーションシステム、20…オートクルーズECU、21…まぶた開度検出部、22…視線検出部、23…実集中度演算部、24…道路幅検出部、25…隣接車両との車間距離検出部、26…要求集中度演算部、27…制御車速演算部、28…要求スロットル開度演算部、30…エンジン制御ECU、31…クルーズ制御作動判定部、32…噴射量演算部、33…スロットル開度演算部、34…インジェクタ、35…電子スロットル

Claims (13)

  1. 運転者による自車両の走行速度を調整するための運転操作によらず、当該自車両を一定の速度で自動的に走行させる走行制御手段と、
    前記運転者の状態に基づいて、前記運転者の実際の集中度を検出する実集中度検出手段と、
    前記自車両の周囲環境に関する情報に基づいて、当該自車両を安全に走行させるために前記運転者に求められる要求集中度を取得する要求集中度取得手段と、
    前記実集中度検出手段によって検出された実集中度と前記要求集中度取得手段によって取得された要求集中度との関係に基づき、前記走行制御手段における制御内容を変更する制御変更手段と、を備え、
    前記要求集中度取得手段が取得する前記要求集中度は、前記自車両の走行速度が低下するほど、小さくなるものであり、
    前記制御変更手段は、前記要求集中度が前記実集中度を上回るときには、前記走行制御手段が前記自車両を走行させる速度が、前記要求集中度が前記実集中度よりも所定値だけ下回るまで低下するように、前記走行制御手段における制御内容を変更することを特徴とする車両用制御装置。
  2. 前記要求集中度取得手段は、前記自車両の周囲環境に関する情報として、自車線上を走行する先行車両との車間距離を自車両の車速で除算した先行車両車間時間、カーブ進入地点までの距離を車速で除算したカーブ進入余裕時間、道路幅に基づいて設定される見通し距離を車速で除算した見通し距離時間、及び隣接車線上を走行する隣接車両との車間距離を自車両の車速で除算した隣接車両車間時間の少なくとも1つに基づいて、前記要求集中度を取得することを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
  3. 運転者による自車両の走行速度を調整するための運転操作によらず、前記自車両を当該自車両の速度に応じた所定の車間距離をもって先行車両に追従するように自動的に走行させる走行制御手段と、
    前記運転者の状態に基づいて、前記運転者の実際の集中度を検出する実集中度検出手段と、
    前記自車両の周囲環境に関する情報に基づいて、当該自車両を安全に走行させるために前記運転者に求められる要求集中度を取得する要求集中度取得手段と、
    前記実集中度検出手段によって検出された実集中度と前記要求集中度取得手段によって取得された要求集中度との関係に基づき、前記走行制御手段における制御内容を変更する制御変更手段と、を備え、
    前記要求集中度取得手段が取得する前記要求集中度は、前記先行車両との車間距離が長くなるほど、小さくなるものであり、
    前記制御変更手段は、前記要求集中度が前記実集中度を上回るときには、前記走行制御手段によって制御される車間距離が、前記要求集中度が前記実集中度よりも所定値だけ下回るまで長くなるように、前記走行制御手段における制御内容を変更することを特徴とする車両用制御装置。
  4. 前記要求集中度取得手段は、前記自車両の周囲環境に関する情報として、自車線上を走行する先行車両との車間距離を自車両の車速で除算した先行車両車間時間、及び隣接車線上を走行する隣接車両との車間距離を自車両の車速で除算した隣接車両車間時間の少なくとも1つに基づいて、前記要求集中度を取得することを特徴とする請求項3に記載の車両用制御装置。
  5. 前記実集中度検出手段は、前記運転者の状態として、前記運転者のまぶたの開度を検出する開度検出手段を備え、前記運転者のまぶた開度に基づいて、前記実集中度を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
  6. 前記実集中度検出手段は、前記運転者の状態として、前記運転者のまぶたの開度を検出する開度検出手段を備え、検出されたまぶた開度が所定値未満であるとき、そのまぶた開度とその継続時間とに基づいて、前記実集中度を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
  7. 前記実集中度検出手段は、前記運転者の状態として、前記運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段を備え、検出された前記運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれているとき、その視線方向と継続時間とに基づいて、前記実集中度を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
  8. 前記実集中度検出手段は、前記運転者の状態として、前記運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段を備え、所定の時間区間において、検出された前記運転者の視線方向が車両の進行方向から所定角度以上ずれている時間割合に基づいて、前記実集中度を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
  9. 前記実集中度検出手段は、前記運転者の状態として、当該運転者によって操作されるハンドル角を検出するハンドル角検出手段を備え、検出されたハンドル角のふらつき度合に基づいて、前記実集中度を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
  10. 前記実集中度検出手段は、前記運転者の状態として、当該運転者の顔を撮影する撮影手段を備え、前記撮影手段によって撮影された運転者の顔の筋肉の弛緩度合に基づいて、前記実集中度を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
  11. 前記要求集中度取得手段は、前記自車両の周囲環境に関する情報として、自車両前方に存在する人との距離に基づいて、前記要求集中度を取得することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
  12. 前記要求集中度取得手段は、前記自車両の周囲環境に関する情報として、自車両前方に存在する信号機との距離に基づいて、前記要求集中度を取得することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
  13. 前記要求集中度取得手段は、前記自車両の周囲環境に関する情報として、自車両走行時の天候に基づいて、前記要求集中度を取得することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用制御装置。
JP2007306452A 2007-02-06 2007-11-27 車両用制御装置 Active JP4333797B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007306452A JP4333797B2 (ja) 2007-02-06 2007-11-27 車両用制御装置
US12/012,981 US8068968B2 (en) 2007-02-06 2008-02-04 Vehicle travel control system
DE102008007555A DE102008007555A1 (de) 2007-02-06 2008-02-05 Fahrzeugfahr-Steuersystem

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007027186 2007-02-06
JP2007306452A JP4333797B2 (ja) 2007-02-06 2007-11-27 車両用制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008213823A JP2008213823A (ja) 2008-09-18
JP4333797B2 true JP4333797B2 (ja) 2009-09-16

Family

ID=39834359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007306452A Active JP4333797B2 (ja) 2007-02-06 2007-11-27 車両用制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4333797B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018005542A1 (de) 2017-08-10 2019-02-14 Omron Corporation Fahrerzustandserkennungsvorrichtung, fahrerzustandserkennungssystem und fahrerzustandserkennungsverfahren
DE102018005490A1 (de) 2017-08-10 2019-02-14 Omron Corporation Fahrerzustands-erkennungsapparat, fahrerzustands-erkennungssystem und fahrerzustands-erkennungsverfahren
DE102018005526A1 (de) 2017-08-10 2019-03-21 Omron Corporation Fahrerzustandserkennungsvorrichtung, Fahrerzustandserkennungssystem und Fahrerzustandserkennungsverfahren

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9292471B2 (en) 2011-02-18 2016-03-22 Honda Motor Co., Ltd. Coordinated vehicle response system and method for driver behavior
US8698639B2 (en) 2011-02-18 2014-04-15 Honda Motor Co., Ltd. System and method for responding to driver behavior
US9751534B2 (en) 2013-03-15 2017-09-05 Honda Motor Co., Ltd. System and method for responding to driver state
JP6199647B2 (ja) * 2013-07-31 2017-09-20 株式会社Soken ドライバ状態判定装置、車両制御装置及びドライバ状態判定方法
JP2016034810A (ja) * 2014-08-04 2016-03-17 株式会社デンソーアイティーラボラトリ 車両制御装置
JP6330601B2 (ja) 2014-09-18 2018-05-30 株式会社デンソー 運転負荷推定装置、運転負荷推定方法
JP6485057B2 (ja) 2015-01-19 2019-03-20 アイシン精機株式会社 運転支援装置
DE102016204878A1 (de) * 2015-03-23 2016-10-20 Continental Automotive Systems, Inc. Adaptiver Fahrerassistent
JP6597153B2 (ja) * 2015-10-14 2019-10-30 いすゞ自動車株式会社 運転状態判定装置
JP2017087940A (ja) * 2015-11-09 2017-05-25 マツダ株式会社 車速制御装置
JP6447468B2 (ja) 2015-11-17 2019-01-09 株式会社デンソー 運転支援装置
JP6365554B2 (ja) * 2016-01-14 2018-08-01 マツダ株式会社 運転支援装置
JP6489080B2 (ja) * 2016-08-04 2019-03-27 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置
JP2018024290A (ja) * 2016-08-08 2018-02-15 トヨタ自動車株式会社 車両走行制御装置
RU2704053C1 (ru) * 2016-08-09 2019-10-23 Ниссан Мотор Ко., Лтд. Способ управления (варианты) и устройство управления для автоматически управляемого транспортного средства
KR101996415B1 (ko) * 2016-12-30 2019-07-04 현대자동차주식회사 자세 정보 기반 보행자 탐지 및 보행자 충돌 방지 장치 및 방법
JP2018151683A (ja) * 2017-03-09 2018-09-27 オムロン株式会社 監視装置、方法、及びプログラム
DE112017007252T5 (de) 2017-03-14 2019-12-19 Omron Corporation Fahrerüberwachungsvorrichtung, fahrerüberwachungsverfahren, lernvorrichtung und lernverfahren
JP6555651B2 (ja) * 2017-03-30 2019-08-07 マツダ株式会社 車両運転支援システム及び車両運転支援方法
JP6555649B2 (ja) * 2017-03-30 2019-08-07 マツダ株式会社 車両運転支援システム及び車両運転支援方法
JP6555650B2 (ja) * 2017-03-30 2019-08-07 マツダ株式会社 車両運転支援システム及び車両運転支援方法
JP6555647B2 (ja) 2017-03-30 2019-08-07 マツダ株式会社 車両運転支援システム及び車両運転支援方法
JP6555646B2 (ja) * 2017-03-30 2019-08-07 マツダ株式会社 車両運転支援システム
JP6593712B2 (ja) 2017-03-30 2019-10-23 マツダ株式会社 車両運転支援システム
JP6555648B2 (ja) * 2017-03-30 2019-08-07 マツダ株式会社 車両運転支援システム
JP6863194B2 (ja) * 2017-09-19 2021-04-21 トヨタ自動車株式会社 自動運転システム
JP2019091283A (ja) * 2017-11-15 2019-06-13 オムロン株式会社 集中度判定装置、集中度判定方法及び集中度判定のためのプログラム
JP6805120B2 (ja) * 2017-12-13 2020-12-23 ヤマハ発動機株式会社 サウンドコントローラを備えた車両
JP6921734B2 (ja) * 2017-12-28 2021-08-18 本田技研工業株式会社 車両制御システム、車両制御方法、およびプログラム
CN108313054B (zh) * 2018-01-05 2019-08-02 北京智行者科技有限公司 自动驾驶自主换道决策方法和装置及自动驾驶车辆
JP7043925B2 (ja) * 2018-03-29 2022-03-30 株式会社アイシン 自動運転システムおよび自動運転プログラム
JP7146585B2 (ja) * 2018-11-13 2022-10-04 本田技研工業株式会社 視線検出装置、プログラム、及び、視線検出方法
KR102554023B1 (ko) * 2019-03-11 2023-07-12 현대모비스 주식회사 차량의 차로 변경 제어 장치 및 방법
WO2024053752A1 (ko) * 2022-09-06 2024-03-14 엘지전자 주식회사 차량의 운전자 모니터링 장치 및 그것의 동작방법

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3036155B2 (ja) * 1991-10-01 2000-04-24 日産自動車株式会社 車両用接近判定装置
JP3197307B2 (ja) * 1991-10-14 2001-08-13 マツダ株式会社 移動車の走行制御装置
JPH05325098A (ja) * 1992-05-18 1993-12-10 Honda Motor Co Ltd 車両用運転警告装置
JP3094834B2 (ja) * 1995-03-30 2000-10-03 三菱自動車工業株式会社 覚醒度低下警告装置
JPH11314534A (ja) * 1998-05-06 1999-11-16 Nissan Motor Co Ltd 車両用注意能力低下防止装置
JP4300339B2 (ja) * 1999-09-08 2009-07-22 日産自動車株式会社 車両用情報報知装置
JP2002127780A (ja) * 2000-08-15 2002-05-08 Nissan Motor Co Ltd 車両用警報装置
JP2004178367A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 注意配分制御装置
BRPI0411056A (pt) * 2003-06-06 2007-04-17 Volvo Technology Corp método e disposição para controlar subsistemas veiculares baseados na atividade interpretativa do condutor
JP2007001402A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Nissan Motor Co Ltd 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP2007265377A (ja) * 2006-03-01 2007-10-11 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 運転者状態判定装置及び運転支援装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018005542A1 (de) 2017-08-10 2019-02-14 Omron Corporation Fahrerzustandserkennungsvorrichtung, fahrerzustandserkennungssystem und fahrerzustandserkennungsverfahren
DE102018005490A1 (de) 2017-08-10 2019-02-14 Omron Corporation Fahrerzustands-erkennungsapparat, fahrerzustands-erkennungssystem und fahrerzustands-erkennungsverfahren
DE102018005526A1 (de) 2017-08-10 2019-03-21 Omron Corporation Fahrerzustandserkennungsvorrichtung, Fahrerzustandserkennungssystem und Fahrerzustandserkennungsverfahren

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008213823A (ja) 2008-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4333797B2 (ja) 車両用制御装置
US10688993B2 (en) Vehicle control system with traffic driving control
US8068968B2 (en) Vehicle travel control system
US7433772B2 (en) Target speed control system for a vehicle
US10967855B2 (en) Vehicle and method for controlling the same
US20180025643A1 (en) Inter-vehicle management apparatus and inter-vehicle management method
CN111497834B (zh) 驾驶辅助系统
WO2019188218A1 (ja) 運転支援システム、運転支援装置、運転支援方法
JP2002200930A (ja) 車両の走行制御装置
JP6844234B2 (ja) 車両の自動運転装置
JP2020064402A (ja) 表示装置
JP4232806B2 (ja) 車両制御装置
JP2018086874A (ja) 車両の追従発進制御装置
US20190256104A1 (en) Driver assistance control device of a vehicle, driver assistance control method of a vehicle and driver assistance system
CN109987090B (zh) 驾驶辅助系统和方法
KR20150051550A (ko) 성능이 개선된 운전보조시스템 및 그 제어방법
JP6646509B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法
JP2006143009A (ja) 車両の運転支援装置
WO2021235043A1 (ja) 車両制御装置
CN115440069A (zh) 信息处理服务器、信息处理服务器的处理方法、程序
JP4576922B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP2007290708A (ja) 車両用走行制御装置
US11136032B2 (en) Vehicle and method for controlling the same
US20230294674A1 (en) Driving assistance device, driving assistance method, and storage medium
US20230294675A1 (en) Driving assistance device, driving assistance method, and storage medium

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090615

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4333797

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130703

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250