JP4329283B2 - 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いてなる樹脂結合型磁石 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いてなる樹脂結合型磁石に関し、更に詳しくは、磁気特性が良好で、形状自由度があり、しかも耐錆特性、成形性、機械的強度、柔軟性、耐熱性などに優れた樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いてなる樹脂結合型磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フェライト磁石、アルニコ磁石、希土類磁石等が、一般家電製品、通信・音響機器、医療機器、一般産業機器をはじめとする種々の製品にモーターなどとして組込まれ、使用されている。これら磁石は、主に焼結法で製造されるが、脆く、薄肉化しにくいため複雑形状への成形は困難であり、また焼結時に15〜20%も収縮するため寸法精度を高められず、研磨等の後加工が必要で、用途面において大きな制約を受けている。
これに対し、樹脂結合型磁石(ボンド磁石ともいう)は、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の熱可塑性樹脂をバインダーとし、磁性粉末を充填して容易に製造できるため、新しい用途展開が繰り広げられている。しかし、製造工程で激しい剪断を受けるため、磁石粉末に新生面が現れやすく、特に鉄元素を含む希土類磁石材料では、塩水下で錆特性が極めて悪いとされている。
また、エポキシ樹脂、ビス・マレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を樹脂バインダーを用いた樹脂結合型磁石も提案されているが、バインダーの機能が弱いため、真水環境下でも極めて錆びやすく、しかも、圧縮成形による単純成形品のみであり、機械的強度が低いことから、粉落ち防止用、錆防止用に成形体コーティングが不可欠であった。
【0003】
このような状況下、特開1−111801号公報では、酪酸、カプロン酸などのモノカルボン酸、又はモノカルボン酸と多価アルコールとの反応生成物によって、希土類磁石の表面を被覆し、その耐酸化性、保存性等を改良する方法が提案され、また、特公平4−22007号公報では、燐酸亜鉛などで希土類系磁石の表面を処理した耐酸化性化成被膜に、樹脂層を被覆した永久磁石が提案されている。これらの方法によれば、錆防止性の向上を期待できるが、いずれも形状自由度がある樹脂結合型磁石への適用については言及していない。
【0004】
近年、小型モーター、音響機器、OA機器向けの樹脂結合型磁石には、機器の小型化に伴なって、優れた磁気特性、かつ高い形状自由度のある磁石用組成物が強く要請されているが、従来の樹脂結合型磁石には、これら条件を共に満たすものはなく、成形性、機械的強度、柔軟性、耐熱性などにも優れた、錆びにくい希土類系の樹脂結合型磁石用組成物の出現が切望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点に鑑み、磁気特性が良好で、形状自由度があり、しかも耐錆特性、成形性、機械的強度、柔軟性、耐熱性などに優れた樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いてなる樹脂結合型磁石を提供することにある。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、磁性粉末(A)及び樹脂バインダー(B)を含む樹脂結合型磁石用組成物において、磁性粉末(A)を、予め無機燐酸系化合物(C)で表面処理した後、更に特定な構造をもつ化合物(D1)又は(D2)の少なくとも1種によって被覆すると、磁気特性が良好で、形状自由度があって、しかも耐錆特性、成形性、機械強度、柔軟性、耐熱性に優れた樹脂結合型磁石用組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明の第1の発明によれば、磁性粉末(A)及び樹脂バインダー(B)を含む樹脂結合型磁石用組成物において、磁性粉末(A)は、予め無機燐酸系化合物(C)で表面処理された後、更にアビエチン酸系化合物(D1)、又はアビエチン酸系化合物(D1)及びアルコキシシラン系モノマー(D2)のいずれかで被覆されており、アビエチン酸系化合物(D1)は、下記の一般式(1)で示されるアビエチン酸、その異性体又はそれらの誘導体から選択される少なくとも1種の化合物であり、一方、アルコキシシラン系モノマー(D2)は、下記の一般式(2)で示される化合物であることを特徴とする樹脂結合型磁石用組成物が提供される。
C19HnCOOH (1)
(式中、nは25以上で、33以下の整数である。)
R(4−n)−Si−X(n) (2)
(式中、Rは直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基、Xは加水分解性基を表し、nは4未満の整数である。)
【0008】
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、磁性粉末(A)は、その異方性磁場(HA)が50kOe以上であることを特徴とする樹脂結合型磁石用組成物が提供される。
【0009】
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、磁性粉末(A)が、粒径100μm以下の磁性粉末を、磁性粉末(A)全量に対して30重量%以上含むことを特徴とする樹脂結合型磁石用組成物が提供される。
【0010】
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3の発明において、磁性粉末(A)が、希土類−鉄−窒素系であることを特徴とする樹脂結合型磁石用組成物が提供される。
【0013】
また、本発明の第5の発明によれば、第1の発明において、無機燐酸系化合物(C)、アビエチン酸系化合物(D1)又はアルコキシシラン系モノマー(D2)の含有量は、磁性粉末(A)100重量部に対して、それぞれ0.01〜10重量部であることを特徴とする樹脂結合型磁石用組成物が提供される。
【0014】
一方、本発明の第6の発明によれば、第1〜5の発明に係り、樹脂結合型磁石用組成物を、射出成形法、圧縮成形法、押出成形法又は圧延成形法から選ばれるいずれかの成形法により成形してなる樹脂結合型磁石が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いてなる樹脂結合型磁石について詳細に説明する。
【0016】
1.樹脂結合型磁石用組成物(原料成分)
A 磁性粉末
磁性粉末は、希土類磁性粉末、フェライト、アルニコなど通常、樹脂結合型磁石の原料となる各種の磁性粉末を使用でき、特に制限されない。
これらは混合物(ハイブリッド)でもよく、異方性磁性粉末だけでなく、等方性磁性粉末も対象となるが、異方性磁場(HA)が、50kOe以上の磁性粉末が好ましい。また、粒径が100μm以下の磁石粉末を、磁性粉末(A)全量に対して30重量%以上、特に50重量%以上含む磁性粉末が好ましい。
希土類−遷移金属系、例えば、希土類コバルト系、希土類−鉄−ほう素系、希土類−鉄−窒素系の磁性粉末等を使用でき、中でも希土類−鉄−窒素系の磁性粉末が好適である。希土類元素としては、Sm,Nd,Pr,Y,La,Ce,Gd等が挙げられ、単独もしくは混合物として使用できる。これらの中では、特にSm又はNdを、4〜40at.%、Feを50〜90at.%含有するものが好ましい。
【0017】
B 樹脂バインダー
本発明の樹脂バインダーは、磁性粉末の結合材として働く成分であり、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を問わず、その種類に限定されることはない。樹脂の形状は、パウダー、ビーズ、ペレット等、特に限定されないが、磁性粉末と均一に混合できるパウダー状が望ましい。
【0018】
熱可塑性樹脂としては、例えば、6ナイロン、66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、612ナイロン、芳香族系ナイロン、これらを一部変性、又は共重合化した変性ナイロン等のポリアミド樹脂;直鎖型ポリフェニレンサルファイド樹脂、架橋型ポリフェニレンサルファイド樹脂、セミ架橋型ポリフェニレンサルファイド樹脂;低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂、アイオノマー樹脂、ポリメチルペンテン樹脂;ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、メタクリル樹脂;ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリ三フッ化塩化エチレン樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂、エチレン・四フッ化エチレン共重合樹脂、四フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂;ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリルエーテルアリルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアリレート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、酢酸セルロース樹脂、これら樹脂のエラストマー等が挙げられる。
【0019】
これらは、単量体でも、他種モノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、これらの末端基変性物などでもよい。
中でも、得られる成形体の特性、製造容易性の面から、12ナイロン、その変性ナイロン、ナイロン系エラストマー又はポリフェニレンサルファイド樹脂が好ましい。これら熱可塑性樹脂の2種類以上をブレンドすることもできる。
【0020】
これら熱可塑性樹脂の分子量は、所望の機械的強度が得られる範囲であれば低い方が望ましく、例えば12ナイロンの場合、平均分子量で15000以下が好ましい。
【0021】
また、熱硬化性樹脂系バインダーとしては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂やメラミン樹脂等のアミノ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ビス・マレイミドトリアジン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が使用される。
【0022】
比較的低温で、かつ速やかな硬化反応性を示す不飽和ポリエステル樹脂など、ラジカル反応型熱硬化性樹脂は、射出成形によって容易に樹脂結合磁石が得られ、好ましい樹脂といえる。
不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、不飽和多塩基酸及び/又は飽和多塩基酸とグリコール類を予備的に重合させ、オリゴマー化やプレポリマー化することで、平均分子量5000程度以下の樹脂に調製できる。不飽和ポリエステル樹脂には、例えばエポキシ樹脂を原料としたノボラック型やビスフェノール型のビニルエステル樹脂類など、前記の各種熱硬化性樹脂等の各反応性樹脂類を混合できる。
これらを主剤とし、架橋剤を兼ねるモノマー類、反応を開始させる硬化剤、長期保存性を確保する重合防止剤などを配合すれば、本発明の樹脂バインダーが構成される。
【0023】
不飽和多塩基酸としては、例えば無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等を、また、飽和多塩基酸としては、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ヘット酸、テトラブロム無水フタル酸等が挙げられる。
また、グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、ジブロムネオペンチルグリコール、ペンタエリスリットジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0024】
架橋剤を兼ねるモノマー類としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル等のビニルモノマー類、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート、等のアリルモノマー類、フェノキシエチルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート等のアクリル酸エステル類等が挙げられる。
【0025】
硬化剤としては、一般に有機過酸化物が用いられ、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルセトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノニルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、サクシニック酸パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、トルオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペロキシジカーボネート、ジ−n−プロピルペロキシジカーボネート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペロキシジカーボネート、ジ−ミリスチルペロキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルペロキシジカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルペロキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)ペロキシジカーボネート、ジアリルペロキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類;t−ブチルペロキシアセテート、t−ブチルペロキシイソブチレート、t−ブチルペロキシピバレート、t−ブチルペロキシネオデカノエート、クミルペロキシネオデカノエート、t−ブチルペロキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペロキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルペロキシラウレート、t−ブチルペロキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペロキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2、5−ジ(ベンゾイルペロキシ)ヘキサン、t−ブチルペロキシマレイックアシッド、t−ブチルペロキシイソプロピルカーボネート、クミルペロキシオクトエート、t−ヘキシルペロキシネオデカノエート、t−ヘキシルペロキシピバレート、t−ブチルペロキシネオヘキサノエート、t−ヘキシルペロキシネオヘキサノエート、クミルペロキシネオヘキサノエート等のパーオキシエステル類;アセチルシクロヘキシルスルフォニルペロキサイドや、t−ブチルペロキシアリルカーボネート等が挙げられる。
【0026】
有機過酸化物は、炭化水素溶液類、フタル酸エステル類に希釈し、もしくは固形粉末に吸収させて使用してもよい。半減期が10時間となる分解温度が120℃以下である過酸化物、特に、この分解温度が40〜100℃の過酸化物が好ましい。この分解温度が120℃を超える有機過酸化物を用いると、成形体の硬化温度が高くなる。また、40℃未満の有機過酸化物は、取扱い性が悪く、磁石用組成物の保管特性、生産性を低下させる。
これら有機過酸化物の添加量は、希釈率や活性酸素量にもよるが、不飽和ポリエステル樹脂に対して0.01〜5重量%添加すればよい。また、ナフテン酸コバルトやオクチル酸コバルト等のコバルト有機酸塩、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、ジメドン等のβ−ジケトン類、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン類、メルカプタン類、トリフェニルホスフィン、2−エチルヘキシルホスファイト等の燐化合物類、第4級アンモニウム塩類等の促進剤やアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、芳香族カルボニル化合物、ピナコロン誘導体等と併用してもよい。
【0027】
重合防止剤としては、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、トルキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン等のキノン類;ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、モノ−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン等のハイドロキノン類;ジ−t−ブチル・パラクレゾールハイドロキノンモノメチルエーテル、アルファナフトール等のフェノール類、ナフテン酸銅等の有機ならびに無機の銅塩類;アセトアミジンアセテート、アセトアミジンサルフェート等のアミジン類;フェニルヒドラジン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩等のヒドラジン類;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルピリジニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムオキザレート、ジ(トリメチルベンジルアンモニウム)オキザレート、トリメチルベンジルアンモニウムマレエート、トリメチルベンジルアンモニウムタータレート、トリメチルベンジルアンモニウムグリコレート等の第4級アンモニウム塩類;フェニル−β−ナフチルアミン、パラベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン等のアミン類;ニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸等のニトロ化合物;キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;ピロガロール、タンニン酸、レゾルシン等の多価フェノール類;トリエチルアミン塩酸塩、ジメチルアニリン塩酸塩、ジブチルアミン塩酸塩等のアミン塩酸塩類等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上を混合して使用できる。
【0028】
C 無機燐酸系化合物
無機燐酸系化合物は、上記の磁性粉末に予め処理することで、被覆剤成分の効力を高め、その表面の耐候性を高める化合物である。無機燐酸系化合物の代表ともいうべき無機燐酸には、燐酸の他に、亜燐酸、次亜燐酸、ピロ燐酸、直鎖状のポリ燐酸、環状のメタ燐酸が含まれる。
また無機燐酸以外には、燐酸一アンモニウム、燐酸アンモニウムマグネシウムなど、更には磁性粉末表面でホパイト、フォスフォフェライト等を形成する燐酸亜鉛系、ショルツァイト、フォスフォフィライト、ホパイト等を形成する燐酸亜鉛カルシウム系、マンガンヒューリオライト、鉄ヒューリオライト等を形成する燐酸マンガン系、ストレンナイト、ヘマタイト等からなる燐酸鉄系などの被膜を形成する化合物が挙げられる。上記の無機燐酸系化合物は、通常、キレート剤、中和剤等と混合して処理剤とされる。これら燐酸系化合物のうち、燐酸、燐酸マンガン系、燐酸鉄系化合物が好ましく、これらは単独でも複数を組合せてもよい。
【0029】
燐酸系化合物は、湿式処理法、乾式処理法のいずれかで表面処理され、その後、100℃前後で10〜30時間、加熱処理されれば、より安定して磁性粉末に定着する。
無機燐酸系化合物の添加量は、その種類や濃度により異なるが、磁性粉末100重量部に対して0.01〜10重量部とする。0.05〜7重量部、特に0.1〜5重量部が好ましい。これによって、磁性粉末に、厚さ5〜100nm程度の燐酸系化合物の膜を形成できる。添加量が0.01重量部未満の場合は、膜が十分に形成されず、また10重量部を超えると磁性粉末の密度が低下し、磁気特性、機械的強度が低下する。
磁性粉として希土類−鉄−窒素系の合金粉末を用いた場合、無機燐酸系化合物で表面を処理すれば、樹脂バインダー中に85重量%以上もの割合で高充填化でき、特に優れた耐錆特性を有する樹脂結合型磁石が得られるものと期待される。
【0030】
しかしながら、かかる燐酸系化合物による表面処理だけでは、耐錆特性の向上が困難であることが究明され、その理由は、無機物による表面処理は、膜欠陥が多い上に、樹脂バインダーとの親和性が充分でないためと考えられる。
【0031】
D1 アビエチン酸系化合物
燐酸系化合物で表面処理された磁性粉末は、次に、一般式(1)で表されたアビエチン酸、その異性体又はそれらの誘導体で被覆される。
C19HnCOOH……(1)
(式中、nは25以上で、33以下の整数である。)
【0032】
これらの化合物としては、例えば、ジテルペンであるアビエチン酸、ネオアビエチン酸、レボピマール酸、バルストリン酸、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラアビエチン酸、デキストロピマール酸、イソデキストロピマール酸等の樹脂酸;及びこれらの水添加物、不均化物、重合物、例えばフェノール類やアルコール類とのエステル化物、グリセリン類とのエーテル、マレイン化物、金属イオン類との反応物などが挙げられる。
これらの樹脂酸類、その各種化合物は、一般にロジンと称され、自然界に存在するマツ科植物から得られる樹脂油のうち、精油などの揮発性物質を留去、或いは抽出除去したあとの残留樹脂であって、アビエチン酸化合物、その異性体又はそれらの誘導体を主体とする混合物である。
例えば、荒川化学工業(株)の、商品名「スーパーエステルA−100」は、ロジンエステルを主成分とし、商品名「エステルガムAAG」は、モノグリセリンアビエチンエーテル、ジグリセリンアビエチンエーテル及びトリグリセリンアビエチンエーテル等の混合体であって、商品名「マルキードNo.2」は、例えば、マレオピマール酸−マレイン化ロジンなどや、これらのエステル化物の混合体である。
これらアビエチン酸系化合物を、湿式処理法又は乾式処理法によって、前記表面処理した磁性粉末に被覆すれば、より性能が安定した磁性粉末となる。
【0033】
アビエチン酸系化合物の添加量は、磁性粉末100重量部に対して0.01〜10重量部とする。0.05〜7重量部、更には0.1〜5重量部がより好ましい。これによって、磁性粉末にアビエチン酸系化合物の好適な膜を形成できる。添加量が0.01重量部未満では、耐錆性効果が十分でなく、また10重量部を超えると磁性粉末の密度が低下して、磁気特性、機械的強度も低下する。
アビエチン酸系化合物が、いかなる理由によって、磁性粉末を好適に被覆できるのかは、未だ完全には究明されていないが、一般式(3)のように二重結合を含む多環炭化水素構造と、1個のカルボキシル基をもつアビエチン酸の特異な立体構造に起因するものと推測される。
【化1】
【0034】
D2 アルコキシシラン系モノマー
磁性粉末は、上記のアビエチン酸系化合物に代えて、アルコキシシラン系モノマーによって被覆してもよい。このアルコキシシラン系モノマーは、一般式(2)で示されるように、1〜3個の加水分解性基、即ちアルコキシ基と、1〜3個のアルキル基を含有するシランである。
R(4−n)−Si−X(n)……(2)
(式中、Rは直鎖又は分岐鎖のアルキル基、Xは加水分解性基を表し、nは4未満の整数である。)
【0035】
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどが挙げられ、アルキル基としては、炭素数1〜20であれば、直鎖でも分岐鎖でもよく、シクロヘキシル環を含んでいてもよい。特に好ましいのは、炭素数1〜17のアルキル基を1又は2個もつトリメトキシシラン又はジエトキシシランである。
【0036】
アルコキシシラン系モノマーを具体例で示すと、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ウンデシルトリメトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン等のトリメトキシシラン;ジペンチルジメトキシシラン、ジヘキシルジメトキシシラン、ジヘプチルジメトキシシラン、ジオクチルジメトキシシラン、ジノニルジメトキシシラン、ジデシルジメトキシシラン、ジドデシルジメトキシシラン、ジウンデシルジメトキシシラン、ジヘプタデシルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン等のジメトキシシラン;トリペンチルメトキシシラン、トリヘキシルメトキシシラン、トリヘプチルメトキシシラン、トリオクチルメトキシシラン、トリノニルメトキシシラン、トリデシルメトキシシラン、トリドデシルメトキシシラン、トリウンデシルメトキシシラン、トリヘプタデシルメトキシシラン、トリシクロヘキシルメトキシシラン等のモノメトキシシラン;メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン等のトリエトキシシラン;ジメチルジエトキシシラン、ジペンチルジエトキシシラン、ジヘキシルジエトキシシラン、ジヘプチルジエトキシシラン、ジオクチルジエトキシシラン、ジノニルジエトキシシラン、ジデシルジエトキシシラン、ジドデシルジエトキシシラン、ジウンデシルジエトキシシラン、ジヘプタデシルジエトキシシラン、ジシクロヘキシルジエトキシシラン等のジエトキシシラン;トリペンチルエトキシシラン、トリヘキシルエトキシシラン、トリヘプチルエトキシシラン、トリオクチルエトキシシラン、トリノニルエトキシシラン、トリデシルエトキシシラン、トリドデシルエトキシシラン、トリウンデシルエトキシシラン、トリヘプタデシルエトキシシラン、トリシクロヘキシルエトキシシラン等のモノエトキシシランが挙げられる。
【0037】
本発明においては、特にヘキシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランが好適であり、これらのアルコキシシラン系モノマーの1種又は2種以上を使用できる。
添加量は、磁性粉末100重量部に対して0.01〜10重量部とする。0.05〜7重量部、さらには0.1〜5重量部が好ましい。これによって、アルコキシシラン系モノマーの好適な膜を形成できる。添加量が0.01重量部未満では、耐錆特性が十分でなく、また10重量部を超えると磁性粉末の密度が低下し、磁気特性、機械的強度が低下する。
【0038】
上記のように、磁性粉末を、予め無機燐酸系化合物(C)で表面処理し、次いでアルコキシシラン系モノマー(D2)によって被覆すると、磁性粉末が疎水性のアルキル基をもったアルコキシシランの膜によって覆われるので、酸素、水分を寄せ付けず、耐錆特性に顕著な効果を与えるものと考えられる。
本発明では、磁性粉末が、予め無機燐酸系化合物(C)で表面処理され、次いでアビエチン酸系化合物(D1)で被覆されればよいので、製造工程が簡略に済む利点がある。しかしながら、磁性粉末をアビエチン酸系化合物、アルコキシシラン系モノマーの両成分により被覆すれば、更に大きな効果が得られる。この理由は、完全には究明されていないが、磁性粉末がアビエチン酸系化合物で被覆されておれば、その遊離した反応性基がアルコキシシラン系モノマーに接触すると、反応するか、お互いに作用し合って、磁性粉末に強く固着するためと考えられる。アビエチン酸系化合物、アルコキシシラン系モノマーの両方を用いて磁性粉末を被覆処理する方法は、特に限定されない。磁性粉末に各成分を同時に添加しても、逐次添加してもよい。溶媒等で希釈した後、溶媒を揮散する湿式処理法でも、撹拌中に直接、被覆成分を添加する乾式法でもよい。ただし、磁性粉末を均一に表面被覆するには、湿式法による逐次添加処理が好ましい。
【0039】
E.その他添加剤
樹脂バインダーには、樹脂結合型磁石の用途に応じて、反応性希釈剤、未反応性希釈剤、各種変性剤、増粘剤、滑剤、離型剤、紫外線吸収剤、難燃剤や種々の安定剤等を添加できる。
【0040】
反応性希釈剤としては、スチレン、脂肪酸ジグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
未反応性希釈剤としては、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールが挙げられる。
各種変性剤としては、液状ポリサルファイドポリマー、フェノール変性芳香族重合体などが挙げられる。
【0041】
滑剤としては、例えばパラフィンワックス、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エステルワックス、カルナウバ、マイクロワックス等のワックス類、ステアリン酸、1,2−オキシステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の脂肪酸類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸カルシウム、リノール酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン酸亜鉛等の脂肪酸塩(金属石鹸類);ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ジオレイルアジピン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;ステアリン酸ブチル等の脂肪酸エステル;エチレングリコール、ステアリルアルコール等のアルコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及びこれら変性物からなるポリエーテル類;ジメチルポリシロキサン、シリコングリース等のポリシロキサン類;弗素系オイル、弗素系グリース、含弗素樹脂粉末といった弗素化合物;窒化珪素、炭化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、二酸化珪素、二硫化モリブデン等の無機化合物粉体が挙げられる。
【0042】
紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート、p−第3ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、3−2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第3ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系;蓚酸アニリド誘導体などが挙げられる。
難燃剤としては、三酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、有機臭素化合物、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレンなどが挙げられる。
安定剤としては、特に限定されないが、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系、フェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系などが挙げられる。
【0043】
2.樹脂結合型磁石組成物
被覆処理された磁性粉末は、最後に樹脂バインダーと混合され、その他添加剤を配合されて、樹脂結合型磁石用組成物となる。樹脂バインダーは、前記の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のいずれかである。
【0044】
熱可塑性樹脂系バインダー又は熱硬化性樹脂系バインダーは、磁性粉末100重量部に対して5〜50重量部の割合で添加される。添加量は、7〜30重量部、更には10〜15重量部が好ましい。添加量が5重量部未満では、著しく混練トルクが上昇し、流動性の低下を招き成形困難になる。また、50重量部を超えると所望の磁気特性が得られない。
その他添加剤である反応性希釈剤、未反応性希釈剤、各種変性剤、増粘剤、滑剤、離型剤、紫外線吸収剤、難燃剤や種々の安定剤は、樹脂結合型磁石の用途にもよるが、磁石粉末(A)100重量部に対して、0.01〜10重量%配合され、特に0.1〜5重量%が好ましい。
【0045】
上記の方法で樹脂バインダーが混合され、その他添加剤を配合された樹脂結合型磁石用組成物は、公知の方法で混合される。
混合方法は、特に限定されず、例えばリボンブレンダー、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機或いは、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、ニーダールーダー、単軸押出機、二軸押出機等の混練機を使用して混合できる。
【0046】
3.樹脂結合型磁石
上記の樹脂結合型磁石用組成物は、射出成形、圧縮成形法、押出成形法、圧延成形法、或いはトランスファー成形法等によって成形され、樹脂結合型磁石とすることができる。
熱可塑性樹脂では射出成形、押出成形法、或いはトランスファー成形法等によって成形され、磁気特性、形状自由度のみならず、耐錆特性、機械的強度、柔軟性、耐熱性などに優れた樹脂結合型磁石を容易に製造できる。
熱硬化性樹脂の場合、混合時の剪断発熱等によって硬化が進まないよう、剪断力が弱く、かつ冷却機能を有する混合機を使用することが好ましい。混合により樹脂結合型磁石用組成物が塊状となるので、これを射出成形法、圧縮成形法、押出成形法、圧延成形法、或いはトランスファー成形法等により成形する。
本発明では、樹脂の種類によらず、特に射出成形法が好ましい。熱硬化性樹脂は、成形時に高温の金型内で硬化する。
【0047】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0048】
樹脂結合型磁石組成物の原料に下記の材料を用いた。
A 磁性粉末
・磁粉1:SmFeN系磁性粉末、「商品名:SmFeN合金粉末」、住友金属鉱山(株)製、異方性磁場:210kOe、粒径100μm以下の粒径を99%含有。
・磁粉2:SmCo系磁性粉末、「商品名:RCo5合金」、住友金属鉱山(株)製、異方性磁場:246kOe、粒径100μm以下の粒径を99%含有。・磁粉3:NdFeB系磁性粉末、「商品名:MQP−B」、マグネクエンチインターナショナル製、異方性磁場:70kOe、粒径100μm以下の粒径を33%含有。
・磁粉4:ストロンチウムフェライト系磁性粉末、「商品名:MA−951」、戸田工業(株)製、異方性磁場:70kOe、粒径100μm以下の粒径を99%含有。
【0049】
B1 熱可塑性樹脂
・ナイロン12(PA12と略す)、「商品名:ダイアミド A−1709P」、ダイセル・ヒュルス(株)製、平均分子量は15000以下。
・ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPSと略す)、「商品名:フォートロンKPS W−214」、呉羽化学工業(株)製。
B2 熱硬化性樹脂
・不飽和ポリエステル樹脂(UP樹脂と略す)
UP樹脂、「商品名:エポラックN−14B」、(株)日本触媒製。
・ビニルエステル樹脂(VE樹脂と略す)
「商品名:エポラックRF−1001H」、(株)日本触媒製。
【0050】
C 無機燐酸又は無機燐酸化合物(燐酸系化合物と略す)
・燐酸系化合物1:燐酸(試薬特級)、関東化学(株)製。
・燐酸系化合物2:燐酸マンガン系処理剤「商品名:ホスニン131」、理工協産(株)製。
・燐酸系化合物3:燐酸鉄系処理剤「商品名:ホスニン259E」、理工協産(株)製。
【0051】
D1 アビエチン酸系化合物(ロジンと略す)
・ロジン1:「商品名:スーパーエステルA−100」、荒川化学工業(株)製。
・ロジン2:「商品名:エステルガムAAG」、荒川化学工業(株)製。
・ロジン3:「商品名:マルキードNo.2」、荒川化学工業(株)製。
【0052】
D2 アルコキシシラン系モノマー(Siモノマーと略す)
・Siモノマー1:ヘキシルトリメトキシシラン、「商品名:KBM3063」、信越化学工業(株)製。
・Siモノマー2:デシルトリメトキシシラン、「商品名:KBM3103C」、信越化学工業(株)製。
・Siモノマー3:ジメチルジエトキシシラン、「商品名:KBE22」、信越化学工業(株)製。
【0053】
樹脂結合型磁石組成物は、次の方法で製造した。
▲1▼燐酸又は燐酸化合物での表面処理
磁性粉末(A)100重量部に対して、10重量部のIPA等のアルコール系有機溶媒に、所定量の燐酸又は燐酸化合物を溶解した後、当該溶液と磁性粉末とをプラネタリーミキサー中で、十分に混合撹拌(40rpm,20℃、保持・撹拌時間10分間)した後、−760mmHg、120℃の真空オーブン中で24時間乾燥させ、表面処理済み磁性粉末を得る。
【0054】
▲2▼アビエチン酸系化合物による被覆処理
上記の表面処理済み磁性粉末(A)100重量部に対して、10重量部のエタノール等の有機溶媒に、所定量のアビエチン酸系化合物を溶解した被覆溶液を用意し、これと磁性粉末とをプラネタリーミキサー中で十分に混合撹拌(40rpm,20℃、保持・撹拌時間10分間)した後、−760mmHg、120℃の真空オーブン中で24時間乾燥させ、被覆済み磁性粉末を得る。
【0055】
▲3▼アルコキシシラン系モノマーによる被覆処理
表面処理済み磁性粉末(A)100重量部、或いは、これを更にアビエチン酸系化合物で被覆した磁性粉末(A)100重量部に対して、10重量部のエタノール等の有機溶媒に、所定量のアルコキシシラン系モノマーを溶解した被覆溶液を用意し、これと磁性粉末とをプラネタリーミキサー中で十分に混合撹拌(40rpm,20℃、保持・撹拌時間10分間)した後、−760mmHg、120℃の真空オーブン中で24時間乾燥させ、被覆済み磁性粉末を得る。
【0056】
▲4▼樹脂バインダーの混合、樹脂結合型磁石用組成物の作製
被覆済み磁性粉末に、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を所定の比率になるよう添加し、プラネタリーミキサー中で十分に混合撹拌し樹脂結合型磁石用組成物を得る。
熱可塑性樹脂を用いる時は、20mmφシングル押出機(L/D=25、CR=2.0、回転数=20rpm、5mmφストランドダイ、シリンダー温度200〜320℃、ダイス温度190℃〜300℃)にて押出し、ホットカットペレタイザーにて、φ5mm×5mmの樹脂結合型磁石の成形用ペレットコンパウンドを作製する。
【0057】
▲5▼射出成形方法
こうして得た樹脂結合型磁石用組成物(ペレットコンパウンド)を、表1の条件にて射出成形機で横φ10mm×15mmに成形し、円柱状をした試験用の樹脂結合型磁石を得る。尚、NdFeB系以外の磁性粉末においては、15〜20kOeの磁場中、金型内にて成形する。
【0058】
【表1】
【0059】
磁性粉末を表面処理、被覆処理した後、樹脂バインダーを混合し、射出成形して得た樹脂結合型磁石試料(実施例)は、その特性を下記の要領で測定し、評価した。磁性粉末を表面処理しないか、表面処理後、被覆処理を実施しなかった試料(比較例)でも同様に測定、評価した。
【0060】
・磁気特性評価
チオフィー型自記磁束計により、試料の磁気特性を常温で測定した。
・耐湿特性
試料を温度80℃、湿度90%の恒温恒湿中に放置し、500時間後の磁気特性を測定した。500時間後、試料の保磁力の低下率が10%以内であれば実用上問題はない。
・耐錆特性
試料を温度80℃、湿度90%の恒温恒湿中に放置し、錆が発生するまでの時間を24時間単位で観察し、錆特性を評価した。48時間以上錆が発生しなければ実用上問題はない。
【0061】
(実施例1〜6)
磁性粉末として磁性粉1(SmFeN系磁性粉末)を用い、先ず燐酸系化合物1(燐酸)で表面処理し、次いでロジン1(アビエチン酸系化合物)又はSiモノマー1(アルコキシシラン系モノマー)で被覆し、最後にPA12(ナイロン12)を混合して、本発明の樹脂結合型磁石用組成物を調製し、これを射出成形して樹脂結合型磁石を製造した。この磁石の磁気特性などを調べ、この結果を表2に示した。同様にして、磁性粉1を燐酸系化合物1で表面処理した後、ロジン1及びSiモノマー1で被覆し、最後にPA12を混合し、射出成形した場合も実験した。更に、燐酸系化合物1(燐酸)の代わりに、燐酸系化合物2(燐酸マンガン系)、燐酸系化合物3(燐酸鉄系)を用いて実験した。これらの結果も表2に併記した。なお、実施例2は、参考例である。
【0062】
【表2】
【0063】
(比較例1〜5)
磁性粉末1を、燐酸系化合物1で表面処理せず、ロジン1(アビエチン酸系化合物)及びSiモノマー1(アルコキシシラン系モノマー)のいずれでも被覆せずに、ナイロン12を混合して、比較用の組成物を調製し、これを射出成形した。磁気特性、錆発生までの時間を測定し、表3に示した。
磁性粉末1を、燐酸系化合物1で表面処理せず、ロジン1又はSiモノマー1のいずれかで被覆してから、ナイロン12を混合して射出成形した場合、また、燐酸系化合物1で表面処理してから、ロジン1又はSiモノマー1のいずれでも被覆せずに、ナイロン12を混合し、射出成形した場合も実験した。
一方、燐酸系化合物1のみで表面処理し、ロジン1又はSiモノマー1で被覆せずに、ナイロン12を混合し、射出成形した場合、更に、磁性粉1及び磁性粉4を混合した場合も実験した。これら結果も表3に併記した。
【0064】
【表3】
【0065】
(実施例7〜10)
上記の要領で、磁性粉末1を、先ず燐酸系化合物1(燐酸)で表面処理し、次いでロジン1(アビエチン酸系化合物)の量を変えて被覆し、更にSiモノマー1(アルコキシシラン系モノマー)で被覆し、ナイロン12を混合して、組成物を調製した。これを射出成形し、磁気特性、錆発生までの時間を測定した。この結果を表4に示した。
ロジン1の代わりに、ロジン2、ロジン3を用いた場合も実験した。結果は表4に併記した。
【0066】
【表4】
【0067】
(実施例11〜14)
上記の要領で、磁性粉末1を、先ず燐酸系化合物1(燐酸)で表面処理し、次いでロジン1(アビエチン酸系化合物)で被覆し、更にSiモノマー1(アルコキシシラン系モノマー)の量を変えて被覆した後、ナイロン12を混合し、組成物を調製した。これを射出成形し、その磁気特性、錆発生までの時間を測定し、結果を表5に示した。
同様にして、Siモノマー1の代わりに、Siモノマー2又はSiモノマー3を用いた場合も実験した。これら結果も表5に併記した。
【0068】
【表5】
【0069】
(実施例15〜20)
磁性粉末1を、上記実施例と同様にして、先ず燐酸系化合物1で表面処理し、次いでアビエチン酸系化合物(ロジン1)、更にアルコキシシラン系モノマー(Siモノマー1)で被覆し、バインダーとしてPA12の代わりに、PPSを混合して射出成形した。磁気特性、錆発生までの時間を測定して表6に示した。
バインダーがUP樹脂、VE樹脂の場合、更に磁性粉1の代わりに、磁性粉2、磁性粉3を用いた場合、或いは磁性粉1と磁性粉4を混合した場合も実験し、結果を表6に併記した。
【0070】
【表6】
【0071】
これら実施例の結果から、磁性粉末を、先ず燐酸系化合物で表面処理し、次いでアビエチン酸系化合物で被覆し、樹脂バインダーと混合すれば、磁気特性を低下させずに、耐錆特性を改良できることが分かる。先ず燐酸系化合物で表面処理し、次いでアビエチン酸系化合物及びアルコキシシラン系モノマーの両成分で被覆すれば、一層顕著な効果が発揮されることも理解される。これに対し、比較例の結果からは、磁性粉末を、燐酸系化合物で表面処理しないか、表面処理しても、次いでアビエチン酸系化合物で被覆しないと、所期の効果が発揮されないことが分かる。
【0072】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の樹脂結合型磁石用組成物によれば、磁気特性に優れ、形状自由度があり、これまで得られなかった錆特性を有し、機械強度、柔軟性、耐熱性等が改良された樹脂結合型磁石を提供できる。更に、この磁石は、一般家電製品、通信・音響機器、医療機器、一般産業機器にいたる幅広い分野で活用でき、その工業的価値は極めて大きい。
Claims (6)
- 磁性粉末(A)及び樹脂バインダー(B)を含む樹脂結合型磁石用組成物において、
磁性粉末(A)は、予め無機燐酸系化合物(C)で表面処理された後、更にアビエチン酸系化合物(D1)、又はアビエチン酸系化合物(D1)及びアルコキシシラン系モノマー(D2)のいずれかで被覆されており、アビエチン酸系化合物(D1)は、下記の一般式(1)で示されるアビエチン酸、その異性体又はそれらの誘導体から選択される少なくとも1種の化合物であり、一方、アルコキシシラン系モノマー(D2)は、下記の一般式(2)で示される化合物であることを特徴とする樹脂結合型磁石用組成物。
C19HnCOOH (1)
(式中、nは25以上で、33以下の整数である。)
R(4−n)−Si−X(n) (2)
(式中、Rは直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基、Xは加水分解性基を表し、nは4未満の整数である。) - 磁性粉末(A)は、その異方性磁場(HA)が50kOe以上であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂結合型磁石用組成物。
- 磁性粉末(A)は、粒径100μm以下の磁性粉末を、磁性粉末(A)全量に対して30重量%以上含むことを特徴とする請求項1に記載の樹脂結合型磁石用組成物。
- 磁性粉末(A)は、希土類−鉄−窒素系であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂結合型磁石用組成物。
- 無機燐酸系化合物(C)、アビエチン酸系化合物(D1)又はアルコキシシラン系モノマー(D2)の含有量は、磁性粉末(A)100重量部に対して、それぞれ0.01〜10重量部であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂結合型磁石用組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂結合型磁石用組成物を、射出成形法、圧縮成形法、押出成形法又は圧延成形法から選ばれるいずれかの成形法により成形してなる樹脂結合型磁石。
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