JP2007191789A - コア/シェル型粒子およびその製造方法 - Google Patents

コア/シェル型粒子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】融合や凝集がほとんどないコア/シェル粒子、その製造方法を提供する。
【解決手段】金属を含有するコア成分と、コア成分を被覆するシェル成分とを含み、シェル成分が下記一般式(I)で表される化合物の加水分解物及び/又はその部分縮合物を含むコア/シェル型粒子である。(R)−A(X)4−m・・・一般式(I)(Rは置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表す。AはSiまたはTiを表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。)また、還元剤を含む逆ミセル溶液(1)と金属塩を含む1種以上の逆ミセル溶液(2)とを混合し還元処理を施してコア成分を形成するコア形成工程と、コア形成工程後に、上記一般式(I)で表される化合物等をゾル組成物として含有する逆ミセル溶液を添加してコア成分をシェル成分で被覆する被覆工程とを含むコア/シェル型粒子の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ナノ粒子およびナノ粒子の製造方法に関し、特に、コア/シェル型粒子およびその製造方法に関する。
化学的もしくは物理的に不安定な物質を保護したり、物質に特別な機能を持たせたりすることを目的として、核となる物質(コア)を殻となる物質(シェル)によって被覆するという技術が知られている。そのようにして製造された粒子のことを一般にコア/シェル型粒子と呼ぶ。
コア/シェル型粒子の用途としては、写真感光材料におけるハロゲン化銀粒子や、熱硬化性樹脂におけるシリコーンエラストマー粒子など多くのものが知られているが、近年、磁性粒子、特に磁気記録媒体における磁性粒子としての用途が注目されている。
コンピュータ用の磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体は、記録容量の高密度化による小型化、高性能化が進み、それに伴って磁性体の粒子サイズの低下が進んでいる。強磁性体の質量が同じ場合は、粒子サイズを小さくしていったほうがノイズは下がる。
例えば、CuAu型および/またはCuAu型強磁性規則合金は規則化時に発生する歪みのために結晶磁気異方性が大きく、粒子サイズを小さくし、いわゆるナノ粒子といわれる状態にしても強磁性を示すことから、磁気記録密度の向上に有望な素材である。
金属ナノ粒子は、液相法により作製することができる。液相法としては、従来から知られている種々の方法を適用することができる。液相法としては、沈殿法で分類すると、(1)1級アルコールを用いるアルコール還元法、(2)2級、3級、2価または3価のアルコールを用いるポリオール還元法、(3)熱分解法、(4)超音波分解法、(5)強力還元剤還元法などがある。また、反応系で分類すると、(6)高分子存在法、(7)高沸点溶媒法、(8)正常ミセル法、(9)逆ミセル法などがある。液相法としては、これらに改良を加えた還元法を適用することが好ましく、還元法の中でも粒子径が制御し易い逆ミセル法が特に好ましい。
液相法で作製した金属ナノ粒子は、必要に応じてアニール処理を施す場合がある。例えば、CuAu型および/またはCuAu型強磁性規則合金の場合、前記方法で合成された合金ナノ粒子の構造は、面心立方晶となる。面心立方晶は通常、軟磁性あるいは常磁性を示す。軟磁性あるいは常磁性では、記録媒体用には適していない。磁気記録媒体に必要な95.5kA/m(1200Oe)以上の保磁力を有する強磁性規則合金を得るには、不規則相から規則相へ変態する変態温度以上でアニール処理を施す必要がある。しかし、前記方法で製造された合金ナノ粒子を支持体上に塗布し、アニール処理を施して磁気記録媒体を作製する場合、合金ナノ粒子同士が互いに凝集し易いため塗布適性が低下し、磁気特性が低下したり、得られる合金ナノ粒子の粒子径が不均一なため、熱処理を施しても完全に規則相とすることが困難で、所望の強磁性が得られなかったりすることがあった。
アニールによる金属ナノ粒子の融合を防ぐ方法としては、特許文献1〜3などが知られている。しかし、これらの方法においては、シェルとして用いる金属アルコキシド化合物の縮合が過度に進み、コア/シェル粒子の凝集が起きたり、副生成物として金属アルコキシド化合物のみの粒子が発生したりすることがあった。
特開2003−132519号公報 特開2003−217108号公報 特表2003−533363号公報
従って、本発明は上記従来の課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、アニール処理による融合がほとんどなく、かつ、シェル成分を被覆した後にも凝集がほとんどないコア/シェル粒子およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題に対し、鋭意検討の結果、以下に示す本発明により当該課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、金属を含有するコア成分と、前記コア成分を被覆するシェル成分とを含み、前記シェル成分が下記一般式(I)で表される化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物を含むことを特徴とするコア/シェル型粒子である。
(R)−A(X)4−m・・・一般式(I)
上記一般式(I)中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。AはSiまたはTiを表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。
前記コア成分に含まれる金属と前記シェル成分に含まれるAとの比(A/金属)は、原子百分率で30〜200%の範囲であることが好ましい。
また、本発明は、還元剤を含む逆ミセル溶液(1)と金属塩を含む1種以上の逆ミセル溶液(2)とを混合し還元処理を施してコア成分を形成するコア形成工程と、前記コア形成工程後に、下記一般式(I)で表される化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物をゾル組成物として含有する逆ミセル溶液(3A)を添加して前記コア成分をシェル成分で被覆する被覆工程と、を含むことを特徴とするコア/シェル型粒子の製造方法である。
(R)−Si(A)4−m・・・一般式(I)
上記一般式(I)中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。AはSiまたはTiを表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。
さらに本発明は、還元剤を含む逆ミセル溶液(1)と金属塩を含む1種以上の逆ミセル溶液(2)とを混合し還元処理を施してコア成分を形成するコア形成工程と、前記コア形成工程後に、上記一般式(I)で表される化合物を含有する逆ミセル溶液(3B)を添加し、前記化合物の加水分解および/または部分縮合を行なって、前記コア成分をシェル成分で被覆する被覆工程と、を含むことを特徴とするコア/シェル型粒子の製造方法である。
本発明によれば、アニール処理による融合がほとんどなく、かつ、シェル成分を被覆した後にも凝集がほとんどないコア/シェル型粒子およびその製造方法を提供することができる。
<コア/シェル型粒子>
本発明のコア/シェル型粒子は、金属を含有するコア成分と、コア成分を被覆するシェル成分とを含む粒子である。シェル成分は下記一般式(I)で表される化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物を含む。
(R)−A(X)4−m・・・一般式(I)
上記一般式(I)中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。AはSiまたはTiを表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。RおよびXについての詳細は、コア/シェル型粒子の製造方法で言及する。
本発明のコア/シェル型粒子における金属を含有するコア成分としては、例えば、Au、Ag、Cu、Pd、Pt、CuO、FeS、AgS、CuS、BaTiO、SrTiO、ZnO、ZnS、FePt、FePd、CoPt、CoAu、FeNi、FeCo、Feなどが挙げられ、その中でも、磁性材料として、FePt、FePd、CoPt、CoAu、FeNi、FeCo、Feなどが好ましい。
コア成分に含まれる金属と前記シェル成分に含まれるAとの比(A/金属)が、原子百分率で30〜200%の範囲であることが好ましく、50〜100%であることがより好ましい。上記範囲で30%以上とすることで、金属ナノ粒子表面を均一に被覆することができる。また、上記範囲で200%以下とすることで、副生成物であるシェル成分の化合物の凝集粒子の発生を防ぐことができる。
上記「A/金属」(AはSiもしくはTiを表す)は、電子線を細く絞ることができるFE−TEMにEDAXを付けて粒子の元素マッピングを行うことで求めることができる。また、コア/シェル型粒子の粒径評価には、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いることができる。アニール処理により強磁性化したコア/シェル型粒子の結晶系を決めるには、TEMによる電子線回折でもよいが、精度高く行うにはX線回折を用いた方が良い。強磁性化したコア成分の組成分析には、上記と同様にEDAXを付けたFE−TEMにより評価することができる。強磁性化したコア/シェル型粒子の磁気的性質の評価は、VSMを用いて行うことができる。
コア/シェル構造の有無は、TEMによって確認することができる。そして、コア成分の粒径は、1〜20nmであることが好ましい。シェル成分からなるシェル層の厚みは、1〜5nmであることが好ましい。
本発明のコア/シェル型粒子のシェル成分は耐熱性が高いため、加熱処理を施しても粒子同士が融合することはほとんどない。また、シェル成分を構成する組成物がアルキル基を有することにより、溶媒との親和性が高く、溶媒への分散性も良好である。
以下において、本発明のコア/シェル型粒子の製造方法について詳細に説明する。以下に記載する種々の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることであるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
<コア/シェル型粒子の製造方法>
本発明のコア/シェル型粒子の製造方法は、下記の(a)または(b)を特徴とする製造方法である。すなわち、
(a)還元剤を含む逆ミセル溶液(1)と金属塩を含む1種以上の逆ミセル溶液(2)とを混合し還元処理を施してコア成分を形成するコア形成工程と、前記コア形成工程後に、既述の一般式(I)で表される化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物をゾル組成物として含有する逆ミセル溶液(3A)を添加して前記コア成分をシェル成分で被覆する被覆工程と、を含む。
(b)還元剤を含む逆ミセル溶液(1)と金属塩を含む1種以上の逆ミセル溶液(2)とを混合し還元処理を施してコア成分を形成するコア形成工程と、前記コア形成工程後に、既述の一般式(I)で表される化合物を含有する逆ミセル溶液(3B)を添加し、前記化合物の加水分解および/または部分縮合を行なって、前記コア成分をシェル成分で被覆する被覆工程と、を含む。
以下、各工程について説明する。
(コア形成工程)
まず、界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と、還元剤水溶液とを混合した逆ミセル溶液(1)を調製する。
前記界面活性剤としては、油溶性界面活性剤が用いられる。具体的には、スルホン酸塩(例えば、エーロゾルOT(東京化成製))、4級アンモニウム塩型(例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)、エーテル型(例えば、ペンタエチレングリコールドデシルエーテル)などが挙げられる。
前記界面活性剤を溶解する非水溶性有機溶媒として好ましいものは、アルカン類およびエーテル類である。アルカン類は、炭素数7〜12のものが好ましく、具体的には、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンが好ましい。エーテル類は、具体的には、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルが好ましい。非水溶性有機溶媒中の界面活性剤量は、20〜200g/リットルであることが好ましい。
還元剤水溶液中の還元剤としては、アルコール類;ポリアルコール類;H;HCHO、S 2−、HPO 、BH 、N 、HPO 、などを含む化合物;を単独で使用、または2種以上を併用することが好ましい。水溶液中の還元剤量は、金属塩1モルに対して3〜50モルであることが好ましい。
ここで、逆ミセル溶液(1)中の水と界面活性剤との質量比(水/界面活性剤)は、20を超えると、沈殿が起きやすく、粒子も不揃いとなりやすいといった問題が生じる。質量比は15以下とすることが好ましく、0.5〜10とすることがより好ましい。
上記とは別に、界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と金属塩水溶液とを混合した逆ミセル溶液(2)を調製する。界面活性剤および非水溶性有機溶媒の条件(使用する物質、濃度など)については、逆ミセル溶液(1)の場合と同様である。なお、逆ミセル溶液(1)と同種の条件または異種の条件を使用することができる。また、逆ミセル溶液(2)中の水と界面活性剤との質量比も逆ミセル溶液(1)の場合と同様であり、逆ミセル溶液(1)の質量比と同一としてもよく、異なっていても良い。
金属塩水溶液に含有される金属塩としては、具体的には、HAuCl、AgNO、CHCOOAg、(CHCOO)Cu、TiCl、BaCO、BaCl、SrCOSrCl、(CHCOO)Zn、ZnSO、HPtCl、KPtCl、Pt(CHCOCHCOCH、NaPdCl、Pd(OCOCH、PdCl、Pd(CHCOCHCOCH、Fe(SO、Fe(NO、(NHFe(C、Fe(CHCOCHCOCH、(CHCOO)Fe、NiSO、CoCl、Co(OCOCHなどが挙げられるが、本発明で使用できる金属塩はこれらに限定されるものではない。
金属塩水溶液中の濃度(金属塩濃度として)は、0.1〜1000μmol/mlであることが好ましく、1〜100μmol/mlであることがより好ましい。
以上のようにして、調製した逆ミセル溶液(1)と(2)とを混合する。混合方法としては、特に限定されるものではないが、還元の均一性を考慮して、逆ミセル溶液(1)を撹拌しながら、逆ミセル溶液(2)を添加していって混合することが好ましい。混合終了後、還元反応を進行させて金属を含むコアを形成することになるが、その際の温度は、−5〜30℃の範囲で、一定の温度であることが好ましい。還元温度が−5℃未満では、水相が凝結して還元反応が不均一になるといった問題が生じ、30℃を超えると、凝集または沈殿が起こりやすく系が不安定となる場合がある。より好ましい還元温度は0〜25℃であり、さらに好ましくは5〜25℃である。ここで、前記「一定温度」とは、設定温度をT(℃)とした場合、当該TがT±3℃の範囲にあることをいう。なお、このようにした場合であっても、当該Tの上限および下限は、上記還元温度(−5〜30℃)の範囲にあるものとする。なお、逆ミセル溶液(1)は、混合後にさらに添加してもよい。
コア形成工程の時間は、逆ミセル溶液の量等により適宜設定する必要があるが、1〜30分とすることが好ましく、5〜20分とすることがより好ましい。
コア形成工程における還元反応は、粒径分布の単分散性に大きな影響を与えるため、できるだけ高速攪拌しながら行うことが好ましい。好ましい攪拌装置は高剪断力を有する攪拌装置であり、詳しくは、攪拌羽根が基本的にタービン型あるいはパドル型の構造を有し、さらに、その羽根の端もしくは、羽根と接する位置に鋭い刃を付けた構造であり、羽根をモーターで回転させる攪拌装置である。具体的には、ディゾルバー(特殊機化工業製)、オムニミキサー(ヤマト科学製)、ホモジナイザー(SMT製)などの装置が有用である。これらの装置を用いることにより、単分散な金属を含有するコア粒子を安定な分散液として合成することができる。
(被覆工程)
さらに上記とは別に、界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と、既述の一般式(I)で表される化合物、もしくは、一般式(I)で表される化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物をゾル組成物として含有する水溶性有機溶媒とを混合した逆ミセル溶液(3A)を調製する。界面活性剤および非水溶性有機溶媒の条件(使用する物質、濃度など)については、逆ミセル溶液(1)の場合と同様である。なお、逆ミセル溶液(1)と同種の条件または異種の条件を使用することができる。また、逆ミセル溶液(3A)の代わりに、既述の一般式(I)で表される化合物を含有する逆ミセル溶液(3B)を添加し、当該化合物について、上記加水分解および/または部分縮合を行なって、コア成分をシェル成分で被覆してもよい。以下、逆ミセル溶液(3A)および(3B)をまとめて、逆ミセル溶液(3)という。
既述の一般式(I)中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表し、例えば、アルコキシ基(炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましい。例えばメトキシ基、エトキシ基等が挙げられる)、ハロゲン(例えば塩素、臭素、ヨウ素等)、またはRCOO(Rは水素原子またはアルキル基が好ましい。例えばCHCOO、CCOO等が挙げられる)が挙げられ、好ましくはアルコキシ基であり、特に好ましくはメトキシ基またはエトキシ基である。mは1〜3の整数を表す。RもしくはXが複数存在するとき、複数のRもしくはXはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。mとして好ましくは1、2であり、特に好ましくは1である。
Rに含まれる置換基としては特に制限はないが、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素等)、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、アルキル基(メチル基、エチル基、i−プロピル基、プロピル基、tert−ブチル基、オクタデシル基等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、芳香族ヘテロ環基(フリル基、ピラゾリル基、ピリジル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、i−プロポキシ基、ヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基等)、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(フェニルチオ基等)、アルケニル基(ビニル基、1−プロペニル基等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(フェノキシカルボニル基等)、カルバモイル基(カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N−メチル−N−オクチルカルバモイル基等)、アシルアミノ基(アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アクリルアミノ基、メタクリルアミノ基等)等が挙げられ、これら置換基はさらに置換されていても良い。
既述の一般式(I)で表される化合物は2種類以上を併用しても良い。一般式(I)で表される化合物の具体例として、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ)シラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルメトキシジエトキシシラン、グリシドキシプロピルジメトキシシラン、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2、2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル)チタネート、および以下の(1)〜(41)の化合物が挙げられるが、本発明で用いることができる化合物はこれらに限定されるものではない。
Figure 2007191789
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Figure 2007191789
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逆ミセル溶液(3)中の一般式(I)で表される化合物が、その加水分解物および/またはその部分縮合物のゾル組成物として含有されている場合、一般式(I)で表される化合物の加水分解・縮合反応は、無溶媒でも溶媒中でも行うことができるが、成分を均一に混合するために有機溶媒を用いることが好ましい。例えば、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが好適である。溶媒はシラン化合物と触媒を溶解させるものが好ましい。また、溶媒を塗布液あるいは塗布液の一部として用いることが工程上好ましい。
このうち、アルコール類としては、例えば1価アルコールまたは2価アルコールを挙げることができ、このうち1価アルコールとしては炭素数1〜8の飽和脂肪族アルコールが好ましい。これらのアルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルなどを挙げることができる。
芳香族炭化水素類の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを、エーテル類の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど、ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどを、エステル類の具体例としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレンなどを挙げることができる。
これらの有機溶媒は、1種単独であるいは2種以上を混合して使用することもできる。該反応における固形分の濃度は特に限定されるものではないが通常1質量%〜90質量%の範囲であり、好ましくは20質量%〜70質量%の範囲である。
逆ミセル溶液(3)中の一般式(I)で表される化合物が、その加水分解物および/またはその部分縮合物のゾル組成物として含有される場合、該化合物の加水分解・縮合反応は、触媒の存在下で行われることが好ましい。触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;シュウ酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基類;トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類;トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム等の金属アルコキシド類等が挙げられるが、ゾル液の製造安定性やゾル液の保存安定性の点から、酸触媒(無機酸類、有機酸類)が好ましい。無機酸では塩酸、硫酸、有機酸では、水中での酸解離定数(pKa値(25℃))が4.5以下のものが好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が3.0以下の有機酸がより好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸がさらに好ましく、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸がさらに好ましく、メタンスルホン酸、シュウ酸、フタル酸、マロン酸がさらに好ましく、シュウ酸が特に好ましい。
加水分解/縮合反応は、通常、一般式(I)で表される化合物の加水分解性基1モルに対して0.3〜2モル、好ましくは0.5〜1モルの水を添加し、上記溶媒の存在下あるいは非存在下に、そして好ましくは触媒の存在下に、25〜100℃で、撹拌することにより行われる。
加水分解性基がアルコキシドで触媒が有機酸の場合には、有機酸のカルボキシル基やスルホ基がプロトンを供給するために、水の添加量を減らすことができる。一般式(I)で表される化合物のアルコキシド基1モルに対する水の添加量は、通常0〜2モル、好ましくは0〜1.5モル、より好ましくは0〜1モル、特に好ましくは0〜0.5モルである。アルコールを溶媒に用いた場合には、実質的に水を添加しない場合も好適である。
触媒の使用量は、触媒が無機酸の場合には加水分解性基に対して通常0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%であり、触媒が有機酸の場合には、水の添加量によって最適な使用量が異なるが、水を添加する場合には加水分解性基に対して通常0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%であり、実質的に水を添加しない場合には、加水分解性基に対して通常1〜500モル%、好ましくは10〜200モル%であり、より好ましくは20〜200モル%であり、さらに好ましくは50〜150モル%であり、特に好ましくは50〜120モル%である。反応は通常25〜100℃で撹拌することにより行われるが、一般式(I)で表される化合物の反応性により適宜調節されることが好ましい。
一般式(I)で表される化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物のゾル組成物は、コア形成工程で形成された金属核の表面に吸着することでゲル化し、ゲル膜となって金属核を被覆する。
コア形成工程終了後の逆ミセル溶液(1)と(2)の混合液に、コア形成工程時の高速撹拌を続けたまま逆ミセル溶液(3)を添加する。高速撹拌を行うことにより、金属ナノ粒子を含有する逆ミセルとシェル成分を形成する化合物を含有する逆ミセルとの衝突回数が増え、均一に被覆することができる。撹拌が不十分だと、シェル成分を形成する化合物のみが凝集した粒子が発生することがあるため、好ましくない。
逆ミセル溶液(3)を添加した後に、アミノ基またはカルボキシ基を1〜3個有する少なくとも1種の分散剤を、作製しようとする合金ナノ粒子1モル当たり、0.001〜10モル添加することが好ましい。
かかる分散剤を添加することで、より単分散で、凝集の無いコア/シェル型粒子を得ることが可能となる。添加量が0.001モル未満では、コア/シェル型粒子の単分散性をより向上させることできない場合があり、10モルを超えると凝集が起こる場合がある。
分散剤としては、コア/シェル型粒子表面に吸着する基を有する有機化合物が好ましい。具体的には、アミノ基、カルボキシ基、スルホン酸基またはスルフィン酸基を1〜3個有するものであり、これらを単独または併用して用いることができる。構造式としては、R−NH、NH−R−NH、NH−R(NH)−NH、R−COOH、COOH−R−COOH、COOH−R(COOH)−COOH、R−SOH、SOH−R−SOH、SOH−R(SOH)−SOH、R−SOH、SOH−R−SOH、SOH−R(SOH)−SOHで表される化合物であり、式中のRは直鎖、分岐または環状の飽和、不飽和の炭化水素である。
(加熱処理工程)
被覆工程は、逆ミセル溶液(3)の添加後に、コア形成工程よりも高い温度で加熱する加熱処理工程を含むものであることが好ましい。加熱処理を施すことで粒子を被覆するシェル成分をより強固にすることができる。加熱処理温度は、30〜90℃で一定の温度であることが好ましく、加熱処理時間は、5〜180分が好ましい。加熱処理温度および時間が上記範囲より高温長時間側にずれると、凝集または沈殿が起きやすく、逆に低温短時間側にずれると、反応が完結しなくなり組成が変化しやすい。より好ましい加熱処理温度および時間は40〜80℃および10〜150分であり、さらに好ましい加熱処理温度および時間は40〜70℃および20〜120分である。
ここで、前記「一定温度」とは、設定温度をT(℃)とした場合、当該TがT±3℃の範囲にあることをいう。特に、上記加熱処理温度の範囲(30〜90℃)内で、前記コア形成工程の温度より5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。5℃未満では、処方通りの組成が得られないことがある。
被覆工程終了時に、キレート剤を添加して未反応の金属イオンを除去することが好ましい。金属イオンが残ったままの状態では、後述する洗浄・分散工程において未反応の金属イオンが還元されて不純物が生成する可能性がある。ここで用いるキレート剤の具体例としては、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸四ナトリウム塩、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、1,3−プロパンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸、ヒドロキシエチリデン二ホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、ホスホノブタン三酢酸、N,N,N’,N’−テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミンなどが挙げられる。
前記被覆工程を行った後は、水と1級アルコールとの混合溶液で前記被覆工程後の溶液を洗浄し、その後、1級アルコールで沈殿化処理を施して沈殿物を生成させ、該沈殿物を有機溶媒で分散させる洗浄・分散工程を設けることが好ましい。かかる洗浄工程を設けることで、不純物が除去され、本発明のコア/シェル型粒子を含む層を塗布により形成する際の塗布性をより向上させることができる。上記洗浄および分散は、少なくともそれぞれ1回、好ましくは、それぞれ2回以上行う。
洗浄で用いる1級アルコールとしては、特に限定されるものではないが、メタノール、エタノール等が好ましい。体積混合比(水/1級アルコール)は、10/1〜2/1の範囲にあることが好ましく、5/1〜3/1の範囲にあることがより好ましい。水の比率が高いと、界面活性剤が除去されにくくなることがあり、逆に1級アルコールの比率が高いと、凝集を起こしてしまうことがある。
以上のようにして、溶液中に分散したコア/シェル型粒子が得られる。コア/シェル型粒子は優れた単分散性を示し、凝集することがほとんどなく、均一に分散した状態を保つことができる。
アニール前のコア/シェル型粒子の粒径は、1〜20nmであることが好ましく、3〜10nmであることがより好ましい。本発明のコア/シェル型粒子の粒径の変動係数は10%未満が好ましく、より好ましくは5%以下である。
(アニール処理工程)
本発明のコア/シェル型粒子の製造方法においては、前記被覆工程の後にアニール処理を施すことが好ましい。アニール処理を施す場合、加熱する方法としては特に限定されない。支持体上に塗布した後に加熱する方法、分散液の状態でオートクレーブにより加熱する方法、溶媒を蒸発させて粉末にしたあとに加熱炉で処理する方法などによりアニールを行うことができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前記のアニール処理を施した後の本発明のコア/シェル型粒子は磁性を有することが好ましい。この場合の保磁力は、95.5〜636.8kA/m(1200〜8000Oe)であることが好ましく、磁気記録媒体に適用した場合、記録ヘッドが対応できるという観点から、95.5〜398kA/m(1200〜5000Oe)であることがより好ましい。
以下、実施例をもとに本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<ゾル組成物の合成>
(オルガノシランのゾル組成物Aの調製)
撹拌機、還流冷却器を備えた反応器に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(化合物例14)48g、シュウ酸37g、エタノール124gを加え混合した後、70℃で5時間反応させて加水分解を行った後室温まで冷却し、シラン化合物が部分縮合したゾル組成物Aを得た。
(オルガノシランのゾル組成物Bの調製)
撹拌機、還流冷却器を備えた反応器に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン48g、アルミニウムジイソプロポキシドエチルアセトアセテート0.84g、メチルエチルケトン60g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.06g、水11.1gを加え混合した後、60℃で4時間反応させて加水分解を行った後室温まで冷却し、透明なシラン化合物が部分縮合したゾル組成物Bを得た。
(オルガノシランのゾル組成物Cの調製)
ゾル組成物Bの調製において、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランをメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(化合物例15)に置き換えた以外は、ゾル組成物Bの調製と同様の操作で透明なシラン化合物が部分縮合したゾル組成物Cを得た。
(オルガノシランのゾル組成物Dの調製)
ゾル組成物Bの調製において、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランをテトラエトキシシランに置き換えた以外は、ゾル組成物Bの調製と同様の操作で透明なシラン化合物が部分縮合したゾル組成物Dを得た。
<実施例1>
(コア/シェル型粒子の合成)
高純度Nガス中で下記の操作を行った。
NaBH(和光純薬製)0.48gをHO(脱酸素処理済み)18mlに溶解した還元剤水溶液に、エーロゾルOT(東京化成製)12.4gをデカン(和光純薬製)120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(1)を調製した。
三シュウ酸アンモニウム鉄(Fe(NH(C(和光純薬製)0.44gと塩化白金酸カリウム(KPtCl)(和光純薬製)0.41gとをHO(脱酸素処理済み)18mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT12.4gをデカン120mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(2)を調製した。
NaBH(和光純薬製)0.12gをHO(脱酸素処理済み)4.5mlに溶解した還元剤水溶液に、エーロゾルOT3.1gをデカン30mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(2)’を調製した。
ゾル組成物Aのメチルエチルケトン分散液(22.9%)0.77mlをエトキシエタノール3.73mlに溶解した溶液に、エーロゾルOT3.1gをデカン30mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(3)を調製した。
Bicine(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン;同仁化学研究所製)0.01gをHO(脱酸素処理済み)4.5mlに溶解した水溶液に、エーロゾルOT3.1gをデカン30mlに溶解したアルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(4)を調製した。
逆ミセル溶液(1)を22℃でオムニミキサー(ヤマト科学製)で高速撹拌しながら、逆ミセル溶液(2)を瞬時に添加した(コア形成工程)。4分後、逆ミセル溶液(2)’を瞬時に添加した。さらに6分後、逆ミセル溶液(3)を瞬時に添加した(被覆工程)。さらに2分後、オレイルアミン3mlを瞬時に添加した。この2分後に、マグネチックスターラー撹拌に変更して、40℃に昇温したあと、110分間経過させ(加熱処理工程)、逆ミセル溶液(4)を瞬時に添加してさらに10分撹拌した。
室温に冷却後、オレイン酸(和光純薬製)3mlを添加、混合して、大気中に取り出した。逆ミセルを破壊するために、HO450mlとメタノール450mlとの混合溶液を添加して水相と油相とに分離した。油相側にアニール処理前のコア/シェル型粒子が分散した状態で得られた。油相側を取り出し、HO900mlとメタノール300mlとの混合液で1回洗浄した。その後、エタノール300mlを添加して遠心分離機にて3000rpm、10分の条件で遠心分離を行い、金属ナノ粒子を沈降させた。上澄み液を除去して、ヘプタン(和光純薬製)40mlを添加して再分散した。さらにエタノール40ml添加して遠心分離による沈降とヘプタン40ml分散を2回繰り返して、最後にヘプタン15mlを添加してアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。合金組成はFe/Pt=55/45%(原子百分率)であった。
<実施例2>
ゾル組成物Aをゾル組成物Bに置き換えた以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例3>
ゾル組成物Aをゾル組成物Cに置き換えた以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例4>
逆ミセル溶液(3)に含まれるゾル組成物Aを0.46ml、エトキシエタノールを3.54mlとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例5>
逆ミセル溶液(3)に含まれるゾル組成物Aを3.08ml、エトキシエタノールを0.92mlとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例6>
逆ミセル溶液(3)に含まれるゾル組成物Aを0.15ml、エトキシエタノールを3.85mlとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例7>
逆ミセル溶液(3)に含まれるゾル組成物Aを0.30ml、エトキシエタノールを3.70mlとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例8>
逆ミセル溶液(3)に含まれるゾル組成物Aを3.85ml、エトキシエタノールを0.15mlとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例9>
逆ミセル溶液(3)に含まれるゾル組成物Aに代えてオクタデシルトリメトキシシラン0.75g、エトキシエタノールに代えてヘキサノール4.5mlとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例10>
逆ミセル溶液(3)に含まれるゾル組成物Aに代えてイソプロピルトリイソステアロイルチタネート1.88g、エトキシエタノールに代えてヘキサノール4.5mlとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例11>
逆ミセル溶液(3)に含まれるゾル組成物Aに代えてアミノプロピルトリメトキシシラン0.36g、エトキシエタノールに代えてヘキサノール4.5mlとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例12>
逆ミセル溶液(2)に含まれる塩化白金酸カリウム(KPtCl)(和光純薬製)0.41gを添加せず、さらに40℃に昇温した後に1NのNaOH水溶液10mlを添加した以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<実施例13>
逆ミセル溶液(2)に含まれる金属塩を塩化金酸ナトリウム(NaAuCl)(和光純薬製)0.796gとした以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<比較例1>
ゾル組成物Aをゾル組成物Dに置き換えた以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液を得た。
<比較例2>
ゾル組成物を添加しない以外は、実施例1と同様の操作でアニール処理前の合金粒子含有液を得た。
実施例1〜13および比較例1,2で作製したアニール処理前のコア/シェル型粒子含有液(比較例2の場合は合金粒子含有液)のそれぞれを、支持体としてのガラス基板上にスピンコートで塗布した。その後、空気中で250℃の乾燥を行った後、赤外線加熱炉中でN+H(5%)雰囲気で500℃、30分のアニール処理を行いコア/シェル型粒子からなる層(比較例2の場合は金属粒子からなる層)を形成した。
さらに、コア成分に含まれる金属とシェル成分に含まれるSiまたはTiとの比(SiまたはTi/金属)は、日立ハイテクノロジーズ製の透過型電子顕微鏡HF−2200により元素マッピングを行って求めた。結果を下記表1に示す。
Figure 2007191789
なお、上記表1中の平均粒径(体積平均粒径)の変動係数は、カールツァイス製の画像処理ソフトKS300により、コア/シェル型粒子のTEM観察写真の画像処理を行って求めた。
さらに、実施例1〜13および比較例1,2で得られたアニール処理後のコア/シェル型粒子または金属粒子について、日本電子製の透過型電子顕微鏡1200EXよりそれぞれの形態を観察したところ、実施例1〜13および比較例1のコア/シェル型粒子では、金属を含むコア成分の周りに一般式(I)で表される化合物に起因するシェル層が形成されていることが確認できた。
実施例1〜13のコア/シェル型粒子は、比較例1、2の粒子と比べ、アニールによる粒径および粒径変動係数の変化が非常に少なかった。とりわけ、金属に対するSiまたはTiの組成比が30〜200%(原子百分率)の範囲にある実施例1〜5、9〜13においてその効果が顕著であった。一方、比較例1ではシェル層同士の融合がみられ、比較例2では金属ナノ粒子の融合が見られ、粒子径は維持できていなかった。
さらに、実施例1〜11のアニール処理後のサンプルにおいて、支持体上に形成した層からコア/シェル型粒子をかきとり、それぞれについて磁気特性の評価を行った。磁気特性の評価(保磁力の測定)は、東英工業製の高感度磁化ベクトル測定機と同社製DATA処理装置を使用し、印加磁場790kA/m(10kOe)の条件で行った。結果を表2に示した。
Figure 2007191789
本発明のコア/シェル型粒子は表2に示すような磁性を示し、磁気記録媒体へ適用できる可能性を示した。

Claims (8)

  1. 金属を含有するコア成分と、前記コア成分を被覆するシェル成分とを含み、
    前記シェル成分が下記一般式(I)で表される化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物を含むことを特徴とするコア/シェル型粒子。
    (R)−A(X)4−m・・・一般式(I)
    (上記一般式(I)中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。AはSiまたはTiを表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。)
  2. 前記コア成分に含まれる金属と前記シェル成分に含まれるAとの比(A/金属)が、原子百分率で30〜200%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のコア/シェル型粒子。
  3. 磁性を示すことを特徴とする請求項1または2に記載のコア/シェル型粒子。
  4. 前記金属を含有するコア成分が、CuAu型およびCuAu型の少なくともいずれかの強磁性規則合金相を有することを特徴とする請求項3に記載のコア/シェル型粒子。
  5. 還元剤を含む逆ミセル溶液(1)と金属塩を含む1種以上の逆ミセル溶液(2)とを混合し還元処理を施してコア成分を形成するコア形成工程と、
    前記コア形成工程後に、下記一般式(I)で表される化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物をゾル組成物として含有する逆ミセル溶液(3A)を添加して前記コア成分をシェル成分で被覆する被覆工程と、
    を含むことを特徴とするコア/シェル型粒子の製造方法。
    (R)−A(X)4−m・・・一般式(I)
    (上記一般式(I)中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。AはSiまたはTiを表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。)
  6. 還元剤を含む逆ミセル溶液(1)と金属塩を含む1種以上の逆ミセル溶液(2)とを混合し還元処理を施してコア成分を形成するコア形成工程と、
    前記コア形成工程後に、下記一般式(I)で表される化合物を含有する逆ミセル溶液(3B)を添加し、前記化合物の加水分解および/または部分縮合を行なって、前記コア成分をシェル成分で被覆する被覆工程と、
    を含むことを特徴とするコア/シェル型粒子の製造方法。
    (R)−A(X)4−m・・・一般式(I)
    (上記一般式(I)中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。AはSiまたはTiを表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。)
  7. 前記被覆工程が、前記逆ミセル溶液(3A)または(3B)の添加後に、前記コア形成工程よりも高い温度で加熱する加熱処理工程を含むものであることを特徴とする請求項5または6に記載のコア/シェル型粒子の製造方法。
  8. 前記被覆工程後にアニール処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のコア/シェル型粒子の製造方法。
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