JP4324015B2 - 電子写真感光体を有する電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体を有する電子写真装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4324015B2
JP4324015B2 JP2004157522A JP2004157522A JP4324015B2 JP 4324015 B2 JP4324015 B2 JP 4324015B2 JP 2004157522 A JP2004157522 A JP 2004157522A JP 2004157522 A JP2004157522 A JP 2004157522A JP 4324015 B2 JP4324015 B2 JP 4324015B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrophotographic
general formula
layer
photosensitive member
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004157522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005338470A (ja
Inventor
正人 田中
淳史 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2004157522A priority Critical patent/JP4324015B2/ja
Publication of JP2005338470A publication Critical patent/JP2005338470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4324015B2 publication Critical patent/JP4324015B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真感光体を有する電子写真装置に関し、詳しくは画像の高解像度化が可能な短波長の半導体レーザーに適した電子写真感光体を備えた電子写真装置に関する。
現在、レーザープリンター等に代表されるレーザーを光源として使用している電子写真装置において使用されているレーザーは、800nm付近又は680nm付近に発振波長を有する半導体レーザーが主流である。近年、出力画像の高画質化に対するニーズの高まりから、高解像度化に向けた様々なアプローチがなされている。レーザーの波長もこの高解像度化に深く関わっており、レーザーの発振波長が短くなるほどレーザーのスポット径を細くすることが可能となり、高解像度の潜像形成が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
レーザー発振波長の短波長化にはいくつかの手法が挙げられる。
一つは、非線形光学材料を利用し、第2高調波発生(SHG)を用いてレーザー光の波長を2分の1にするものである(例えば、特許文献2〜4参照)。この系は、一次光源として、既に技術が確立し高出力可能なGaAs系レーザーやYAGレーザーを使用することができるため、長寿命化や大出力化が可能である。
もう一つは、ワイドギャップ半導体を用いるもので、SHG利用のデバイスと比べ装置の小型化が可能である。ZnSe系半導体(例えば、特許文献5及び6参照)や、GaN系半導体(例えば、特許文献7及び8参照)を用いたレーザーが、その発光効率の高さから、以前から多くの研究の対象となっている。
しかし、これらの半導体レーザーは、素子構造、結晶成長条件、電極等の最適化が難しく、結晶中の欠陥等により、実用化に必須である室温での長時間発振が困難である。
これに対し、基盤等の技術革新が進み、1997年10月には日亜化学工業(株)から、GaN系半導体を用いたレーザーで1150時間連続発振(50℃条件)が報告される等、実用化が目前に迫っている状態である。
一方、従来のレーザーを用いた電子写真装置に使用される電子写真感光体では、700〜800nm付近の波長域に大きな吸収帯を持ち実用的な感度特性を発現する材料が用いられている。具体的には無金属フタロシアニン、銅フタロシアニン及びチタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、及び一部のアゾ顔料等である。しかし、従来のこうした長波長レーザー用の電荷発生材料は、400〜450nm付近には十分な吸収帯が無く、また有っても波長依存性が強く安定して十分な感度を得ることが難しい等の問題がある。
400〜500nmのレーザーに適した電子写真感光体として、α型チタニルフタロシアニンを用いた単層又は電荷発生層を最表面層とした積層電子写真感光体が開示されているが(特許文献9参照)、本発明者等の検討によれば、この材料を用いた場合、感度が悪い上に、特に400nm付近の光に対するメモリーが非常に大きいため、繰り返し使用した際の電子写真感光体の電位変動が大きいという問題があることが判った。
また、バルビツール酸誘導体を電子写真感光体に使用している例があるが(例えば、特
許文献10〜13参照)、400〜450nmの波長域で実用的な感度特性を得るに至っていない。
特開平9−240051号公報 特開平9−275242号公報 特開平9−189930号公報 特開平5−313033号公報 特開平7−321409号公報 特開平6−334272号公報 特開平8−088441号公報 特開平7−335975号公報 特開平9−240051号公報 特開昭57−119355号公報 特開昭57−212454号公報 特開平3−12660号公報 特開平3−12661号公報
本発明の目的は、400〜450nmの波長域でも高い感度特性を有する電子写真感光体を有する電子写真装置を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討をした結果、400〜450nmの範囲に発振波長を有する露光光源を用いた場合でも、特定の化合物を電荷発生材料として電子写真感光体の感光層に含有させることで、高い感度特性をもたせることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置において、前記露光手段は、400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザーを露光光源として有し、
前記電子写真感光体は、導電性支持体及び該導電性支持体上に感光層を有し、該感光層が下記一般式(I)又は(II)で示される化合物を含有することを特徴とする電子写真装
置:
Figure 0004324015
(上記一般式(I)中、R 1 は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基、又は置換若しくは無置換の複素環基を示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示す)
Figure 0004324015
(上記一般式(II)中、Xは以下のいずれかを示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示し、
Figure 0004324015
上記式中のAは、置換若しくは無置換の二価の炭化水素基、又は置換若しくは無置換の二価の複素環基を示す)。
本発明によれば、400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザーを露光光源として有する電子写真装置に好適に用いられる、上記波長範囲の光を露光光に対して高い感度特性を有する電子写真感光体を提供することが出来る。また、該電子写真感光体を用いることにより、高い感度特性を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
本発明に係る電子写真感光体は、導電性支持体及び該導電性支持体上に感光層を有し、400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザーを露光光源として有する電子写真装置に用いられる電子写真感光体であって、前記感光層が下記一般式(I)又は(II)で示される化合物を含有している:
Figure 0004324015

(上記一般式(I)中、R1は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基、又は置換若しくは無置換の複素環基を示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示す。)
Figure 0004324015

(上記一般式(II)中、Xは以下のいずれかを示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示す。
Figure 0004324015

なお、式中のAは、置換若しくは無置換の二価の炭化水素基、又は置換若しくは無置換の二価の複素環基を示す。)
上記一般式(I)中のRのアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル及びブチ
ル等の基が挙げられる。上記一般式(I)中のRの芳香族炭化水素環基としては、フェ
ニル、ナフチル、フルオレニル、ピレニル及びビフェニル等の基が挙げられる。上記一般式(I)中のRの複素環基としては、フリル、チエニル、ピリジル、イソキノリル及び
カルバゾリル等の基が挙げられる。
上記一般式(I)中のRのアルキル基、芳香族炭化水素環基、複素環基が有してもよ
い置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基;メトキシ基及びエトキシ基等のアルコキシ基;メチルアミノ基、ジメチルアミノ基及びジエチルアミノ基等のアルキルアミノ基;フェニルアミノ基及びジフェニルアミノ基等のアリールアミノ基;フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;ニトロ基;シアノ基;トリフルオロメチル等のハロメチル基;等が挙げられる。
上記一般式(II)中のXで表される基中のAとしては、メチレン、エチレン、フェニレン及びフェナンスレン等の二価の炭化水素基;フラン、チオフェン、ピリジン、イソキノリン、カルバゾリン等の複素環の環原子である水素を任意に2つ除去した二価の複素環基が挙げられる。
上記一般式(II)中のXで表される基中のAとしての二価の炭化水素基及び二価の複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、上記一般式(I)中のRのアルキ
ル基、芳香族炭化水素環基、複素環基が有してもよい置換基と同様のものが挙げられる。
上記一般式(I)又は(II)で示される化合物が、従来用いられる電荷発生材料に比べ
て短波長域でも感度がいいのは、バルビツール酸骨格と置換アミド基を有することで短波長に対して吸光度が高くなり、理由は定かではないが高い電荷発生能を有しているためと考えられる。
以下に、上記一般式(I)又は一般式(II)で示される化合物の例として、下記一般式
(1)〜(14)で示される化合物(以下、それぞれ「化合物(1)〜(14)」という)を挙げる。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004324015
Figure 0004324015
Figure 0004324015
上記一般式(I)又は(II)で示される化合物は公知の方法により合成することができ
る。即ち、下記一般式(III)若しくは(IV)で示されるアルデヒド又は下記一般式(V)若しくは(VI)で示されるアセタールと、下記一般式(VII)で示される(チオ)バルビ
ツール酸とを必要に応じて縮合剤として少量の二級若しくは三級のアミン(ピペリジン、N−メチルモルホリン及びトリエチルアミン等)又は酢酸アンモニウムを添加し、溶剤中で反応させることにより合成することができる。溶剤としてはトルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;メタノール、プロパノール及びブタノール等のアルコール系溶剤;テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホ
ルムアルデヒド等のアミド系溶剤;酢酸等が挙げられる。
Figure 0004324015
上記一般式(III)、(IV)及び(VII)中、R、X及びYは、前記一般式(I)又は
(II)に於けるR、X及びYと同じ置換基を示し、上記一般式(V)及び(VI)中のR
はメチル基、エチル基等のアルキル基を示す。
なお、上記一般式(V)又は(VI)で示されるアセタール化合物は、下記一般式(VIII
)又は(IX)で示される酸クロライド化合物と下記一般式(X)で示されるアミノアセタ
ール化合物とを塩基(ピリジン及びトリエチルアミン等)存在下、反応させることにより合成することができる。
Figure 0004324015
上記一般式(VIII)、(IX)及び(X)中のR、X及びRは、前記一般式(I)、(II)及び(V)に於けるR、X及びRと同じ置換基を示す。
次に、上記化合物を電子写真感光体における電荷発生材料として適用する場合を説明する。
本発明に係る電子写真感光体は、導電性支持体上に上記化合物を含有した感光層が形成されている。前記感光層は電荷発生層、電荷電送層をこの順に積層した構成又は逆に電荷輸送層、電荷発生層をこの順に積層した構成、電荷発生材料と電荷輸送材料をバインダー樹脂中に分散した単層型感光層より構成されるもののいずれの構成をとることも可能である。なかでも、電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層した積層型感光層の構成が電子写真特性的に好ましい。
導電性支持体は、導電性を有するものであればいずれのものでもよい。例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、バナジウム、モリブデン、クロム、チタン、ニッケル、インジウム、金及び白金等の金属からなる導電性支持体が挙げられる。その他には、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム、酸化スズ又は酸化インジウム−酸化スズ合金等の被膜が真空蒸着法によって形成されたプラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂及びポリフッ化エチレン等)からなる導電性支持体;導電性粒子(例えば、アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化スズ粒子、酸化亜鉛粒子、カーボンブラック粒子及び銀粒子等)を適当なバインダー樹脂と共にプラスチック又は金属からなる支持体の上に被覆した導電性支持体;導電性粒子をプラスチックや紙に含浸させた支持体;導電性ポリマーを含むプラスチック等からなる支持体;等が挙げられる。
導電性支持体の形状としては円筒状又はフィルム状等が挙げられる。特に、円筒状のアルミニウムが機械強度、電子写真特性及びコストの点で優れていることから好ましい。円筒状のアルミニウムは、粗管のまま導電性支持体として用いてもよいが、ホーニング等の物理処理、陽極酸化処理又は酸等を用いた化学処理を施したものを用いてもよい。
導電性支持体と感光層の間には、バリヤー機能と接着機能を持つ下引き層を設けることもできる。下引き層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エ
チルセルロース、メチルセルロース、カゼイン、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロン及びN−アルコキシメチル化ナイロン等)、ポリウレタン、にかわ、酸化アルミニウム及びゼラチン等が挙げられる。その膜厚は0.1〜10μmが好ましく、特に0.3〜3μmが好ましい。下引き層は、これらの材料をそれぞれ適した溶剤に溶解して得た下引き層用塗布液を導電性支持体上に塗布し、乾燥することによって形成される。
単層型の感光層を形成する場合、電荷発生材料としての上記一般式(I)又は(II)で
示される化合物と電荷輸送材料とを過当なバインダー樹脂溶液中に混合して塗布液を得、該塗布液を導電性支持体(又は下引き層)上に塗布し乾燥させて単層型感光層を形成する。
積層型感光層を形成する場合、上記一般式(I)又は(II)で示される化合物を適当な
バインダー樹脂と共に溶液に分散させ、この分散液を導電性支持体(又は下引き層)上に塗布しそれを乾燥させて電荷発生層を形成し、次いで電荷輸送層を形成する方法が挙げられる。上記一般式(I)又は(II)で示される化合物を蒸着させ蒸着膜として電荷発生層の膜形成をしてもよい。
上記一般式(I)又は(II)で示される化合物を電荷発生材料として用いる場合、その
目的に応じて他の電荷発生材料と混合して用いることもできる。他の電荷発生材料としては、通常、電荷発生材料として用いられるものが挙げられ、具体的には、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、及びガルウムフタロシアニン等のフタロシアニン化合物;ジスアゾ及びトリスアゾ等のアゾ化合物;ペリレン化合物;多環キノン化合物;シアニン化合物等が用いられる。この場合、上記一般式(I)又は(II)で示される化合物の
割合は、電荷発生材料全体の50質量%以上となることが好ましい。
単層型感光層の場合、電荷発生材料(上記一般式(I)又は(II)で示される化合物、
及び必要により他の電荷発生材料の合計)の含有量は、感光層全体の3〜30質量%が好ましい。積層型感光層の場合、電荷発生材料の含有量は、電荷発生層全体の20〜90質量%が好ましく、更には50〜80質量%が好ましい。
積層型感光層の電荷輸送層は、主として電荷輸送材料とバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗布液を電荷発生層上に塗布し乾燥させて形成する。本発明に用いられる電荷輸送材料としては、一般的に電荷輸送材料として用いられる各種のトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物及びトリアリルメタン系化合物等が挙げられる。
単層型感光層の場合、電荷輸送材料の含有量は、感光層全体の30〜70質量%が好ましい。積層型感光層の場合、電荷輸送材料の含有量は、電荷輸送層全体の20〜80質量%が好ましく、更には30〜70質量%が好ましい。
単層型感光層の場合、膜厚は5〜40μmが好ましく、特に10〜30μmが好ましい。また、積層型感光層の場合、電荷発生層の膜厚は0.01〜10μmが好ましく、特に0.1〜3μmが好ましく、電荷輸送層の膜厚は5〜40μmが好ましく、特に10〜30μmの範囲が好ましい。
単層型感光層、積層型感光層の電荷発生層及び電荷輸送層の各層に用いるバインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、メラミン樹脂、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリサルホン、ポリアリレート、塩化ビニリデン、アクリロニトリル共重合体及びポリビニルベンザール等の樹脂が挙げられる。
また、各層に用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジメトキシメタン、1,
4−ジオキサン及び1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶剤;シクロヘキサノン、
メチルエチルケトン、アセトン及びペンタノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル及び酢酸ブチル等のエステル系溶剤;トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;メタノール、プロパノール及びブタノール等のアルコール系溶剤;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン及びVクロロベンゼン等のハロゲン系溶剤等が挙げられる。
感光層の塗布方法としては、ディッピング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法及びビームコーティング法等の塗布方法を挙げることができる。
感光層上には、必要に応じて該感光層の削れやキズ付を防ぐ為の保護的な層(以下、「保護層」ともいう)をさらに設けてもよい。保護層は、例えばポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリカーボネート(ポリカーボネートZや変性ポリカーボネート等)ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー及びスチレン−アクリロニトリルコポリマー等の樹脂を適当な有機溶剤を用いて溶解して塗布液を得、該塗布液を感光層の上に塗布し乾燥させて形成される。
保護層の膜厚は、0.05〜20μmが好ましい。また、保護層中に導電性粒子や紫外線吸収剤、及び耐磨耗性改良剤等を含ませてもよい。導電性粒子としては、例えば、酸化錫粒子等の金属酸化物が好ましく用いられる。耐磨耗性改良剤としては、フッ素系樹脂微粉末、アルミナ、シリカ等が好ましく用いられる。
次に、本発明の電子写真感光体を用いた電子写真装置について説明する。
本発明の画像形成蔵置は、電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置において、前記露光手段が400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザー光を露光光源として有し、電子写真感光体として本発明の上述の電子写真感光体を用いる。
本発明の電子写真装置の一つの実施の形態を図1に示す。
図1において、ドラム型の電子写真感光体1は、軸1aを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動する。電子写真感光体1は、その回転過程で帯電手段2によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで露光部3にて不図示の露光手段により露光光L(レーザービーム走査露光等)を受ける。該露光光は、400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザー光である。これにより電子写真感光体周面に露光像に対応した静電潜像が順次形成されていく。その静電潜像は、次いで現像手段4によりトナー像として現像され、そのトナー像がコロナ転写手段5により、不図示の給紙部から電子写真感光体1とコロナ転写手段5との間に電子写真感光体1の回転と同期取りされて給送された転写材9の面に、順次転写されていく。像転写を受けた転写材9は、電子写真感光体1面から分離されて定着手段8へ導入されて定着を受けて複写物(コピー)として電子写真装置の機外へプリントアウトされる。像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段6により転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、前露光手段7により除電処理がされて、繰り返して像形成に使用される。
本発明の電子写真装置の露光手段(不示図)は、400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザー光を露光光源として有する。400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザー光を露光光源として有していれば、特に制限はないが、具体的には、例えばGaN系半導体レーザーが挙げられる。
また、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選択された少なくとも
一つの手段を感光体と一体に支持し、400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザー光を露光光源として有する電子写真装置本体に着脱自在としたプロセスカートリッジも本発明の範囲内である。本発明のプロセスカートリッジの一つの実施の形態を図2に示す。
図2に示すプロセスカートリッジは、電子写真感光体1、帯電手段2及び現像手段4を容器20に納めてプロセスカートリッジとし、このプロセスカートリッジは、レール等の案内手段12により電子写真装置本体に対して着脱自在に構成されている。クリーニング手段6は、容器20内に配置しても配置しなくてもよい。
本発明のプロセスカートリッジ及び電子写真装置の別の実施の形態を図3に示す。図3に示すように、本発明のプロセスカートリッジ及び電子写真装置は、帯電手段として直接帯電部材10を用い、電圧印加された直接帯電部材10を電子写真感光体1に接触させることにより電子写真感光体1の帯電を行ってもよい(この帯電方法を、以下、「直接帯電法」という)。また、図3に示す本発明の電子写真装置では、電子写真感光体1上のトナー像は直接帯電転写部材23により転写材9に転写される。即ち、電圧印加された直接帯電転写部材23を転写材9に接触させることにより、電子写真感光体1上のトナー像を転写材9に転写させる。
更に、本発明の電子写真装置は、図4に示すように、少なくとも電子写真感光体1及び直接帯電部材10を第1の容器21に納めた第1のプロセスカートリッジと、現像手段4を第2の容器22に納めた第2のプロセスカートリッジとを有し、これらプロセスカートリッジが電子写真装置本体に対して着脱自在に構成されている形態であってもよい。また、図4における第1のプロセスカートリッジ(少なくとも電子写真感光体1及び直接帯電部材10を第1の容器21に納めた形態)は、本発明のプロセスカートリッジの一つの形態である。第1のプロセスカートリッジは、クリーニング手段6を容器21内に配置しても配置しなくてもよい。
なお、図3及び図4に示す電子写真装置に用いる露光手段は、400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザー光Lを露光光源として有する。電子写真装置を複写機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過光を用いる、又は原稿を読み取り信号化に従って、この信号により400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザーの走査を行うことにより行われる。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、これにより本発明が限定されるものではない。なお、以下の例中における「部」は「質量部」を示す。
実施例において、IRスペクトル(赤外分光法)の測定は日本分光(株)製、FT/IR−420型により、UVスペクトルの測定は日本分光(株)製、V−570型によって行った。
<電荷発生材料の合成例1>
4−アセチルアミノベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)3.26部とチオバル
ビツール酸(キシダ化学(株)製)2.88部をエタノール100部に加えた後、ピペリ
ジン0.1部を滴下し、2時間加熱還流を行った。析出物をろ別し、エタノールで十分洗
浄を行い、黄色結晶の前記化合物(1)を5.3部得た。
化合物(1)のIRスペクトル分析、UVスペクトル分析の結果は以下の通りである。
IR(KBr):3327,1678,1655,1508cm−1
UV(CHCl):λmax=418nm
<電子写真感光体の製造例>
(実施例1)
メトキシメチル化ナイロン(平均分子量32000)5部とアルコール可溶性共重合ナイロン(平均分子量29000)10部をメタノール95部に溶解した塗布液をマイヤーバーでアルミニウム支持体上に塗布し、乾燥後の膜厚0.4μmの下引き層を形成した。
次に、合成例1で得た化合物(1)2部をテトラヒドロフラン43部中に、直径0.8
mmのガラスビーズ7.5部と共にペイントシェーカーで20時間攪拌して分散させ、こ
れにポリビニルベンザール樹脂(ベンザール化度80mol%)1部をテトラヒドロフラン10部に溶かした液を加え、更にペイントシェーカーで2時間攪拌して分散させ、これにテトラヒドロフラン40部とシクロヘキサノン40部を加えて希釈した。この分散液を電荷発生層用塗布液として、下引き層の上に乾燥後の膜厚が0.2μmとなるようにマイヤーバーで塗布し、電荷発生層を形成した。
次いで、下記構造式で示されるトリフェニルアミン化合物9.5部と、ポリカーボネー
ト樹脂(商品名:ユーピロンZ200、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)10部をクロロベンゼン70部に溶解して電荷輸送層用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層の上に乾燥後の膜厚が20μmとなるようにマイヤーバーで塗布し、電荷輸送層を形成し、実施例1の電子写真感光体を作製した。
Figure 0004324015
(実施例2〜7)
電荷発生層の電荷発生材料として表1に示す化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例2〜7の電子写真感光体を作製した。なお、実施例2〜7で用いた化合物(2)、(4)、(7)、(9)、(11)、(13)は、上述で例示した化合物(2)、(4)、(7)、(9)、(11)、(13)と対応したものである。
(比較例1)
電荷発生層の電荷発生材料として下記一般式で示される比較化合物(A)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0004324015
(比較例2)
電荷発生層の電荷発生材料として下記一般式で示される比較化合物(B)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0004324015
(比較例3)
電荷発生層の電荷発生材料として下記一般式で示される比較化合物(C)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0004324015
(比較例4)
電荷発生層の電荷発生材料として下記一般式で示される比較化合物(D)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0004324015
(比較例5)
電荷発生層の電荷発生材料として、特開昭57−204550号公報に開示されている方法に沿って合成した、下記一般式で示される比較化合物(E)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0004324015
<電子写真感光体の評価>
作製した電子写真感光体についてその電子写真特性を10cmの導電性ガラスを用いて光放電特性を測定することによって評価した。光源としてハロゲンランプを波長403nmの干渉フィルターで単色化したものを用いた。なお、試料である電子写真感光体への初期表面電位は−700Vになるように調整されている。このとき表面電位が半分に減衰するのに必要な露光量E1/2を測定した。この結果を表1に示す。
Figure 0004324015
表1に示した結果から、本発明に係る電子写真感光体は、403nmの波長の露光光に対して極めて高い感度を有していたことがわかる。
本発明の電子写真感光体を備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有する第1のプロセスカートリッジと、第2のプロセスカートリッジとを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
1a 軸
2 帯電手段
3 露光部
4 現像手段
5 コロナ転写手段
6 クリーリング手段
7 前露光手段
8 定着手段
9 転写材
10 直接帯電部材
12 案内手段
20,21,22 容器
23 直接帯電転写部材
L レーザー光

Claims (1)

  1. 電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置において、
    前記露光手段は、400〜450nmの範囲に発振波長を有する半導体レーザーを露光光源として有し、
    前記電子写真感光体は、導電性支持体及び該導電性支持体上に感光層を有し、該感光層が下記一般式(I)又は(II)で示される化合物を含有することを特徴とする電子写真装
    置:
    Figure 0004324015
    (上記一般式(I)中、R 1 は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基、又は置換若しくは無置換の複素環基を示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示す)
    Figure 0004324015
    (上記一般式(II)中、Xは以下のいずれかを示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示し、
    Figure 0004324015
    上記式中のAは、置換若しくは無置換の二価の炭化水素基、又は置換若しくは無置換の二価の複素環基を示す)。
JP2004157522A 2004-05-27 2004-05-27 電子写真感光体を有する電子写真装置 Expired - Fee Related JP4324015B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004157522A JP4324015B2 (ja) 2004-05-27 2004-05-27 電子写真感光体を有する電子写真装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004157522A JP4324015B2 (ja) 2004-05-27 2004-05-27 電子写真感光体を有する電子写真装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005338470A JP2005338470A (ja) 2005-12-08
JP4324015B2 true JP4324015B2 (ja) 2009-09-02

Family

ID=35492124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004157522A Expired - Fee Related JP4324015B2 (ja) 2004-05-27 2004-05-27 電子写真感光体を有する電子写真装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4324015B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005338470A (ja) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4604106B2 (ja) ポルフィリナト亜鉛化合物の結晶
JP4384014B2 (ja) 電子写真感光体、及びそれを用いた電子写真装置及びプロセスカートリッジ
KR0156755B1 (ko) 전자사진 감광 부재, 이를 포함한 전자사진 장치 및 전자사진 장치 유닛
JP4134200B2 (ja) 電子写真感光体および画像形成装置
JPS61272754A (ja) 電子写真感光体
JP4136209B2 (ja) 電子写真装置
JP3881659B2 (ja) 画像形成装置
JP4174230B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP3601626B2 (ja) 電子写真用感光体
JP4324015B2 (ja) 電子写真感光体を有する電子写真装置
JP4418599B2 (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4164201B2 (ja) 電子写真装置
JP2001288188A (ja) フタロシアニン結晶、該フタロシアニン結晶の製造方法、該フタロシアニン結晶を用いた電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP3937602B2 (ja) 電子写真装置
JP3897665B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカ―トリッジおよび電子写真装置
JP2001066809A (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPS62250459A (ja) 電子写真感光体
JP2008281782A (ja) 電子写真感光体および画像形成装置
JP3789046B2 (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP5089152B2 (ja) ビスアゾ顔料、ビスアゾ顔料を有する電子写真感光体、並びに電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4495666B2 (ja) 電子写真感光体および画像形成装置
JP2006030865A (ja) 電子写真感光体とこれを備えるプロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH11184108A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3601624B2 (ja) 電子写真感光体
JP2003176276A (ja) エナミン化合物、それを用いた電子写真感光体および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090519

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees