JP2003176276A - エナミン化合物、それを用いた電子写真感光体および画像形成装置 - Google Patents

エナミン化合物、それを用いた電子写真感光体および画像形成装置

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JP2003176276A
JP2003176276A JP2001378918A JP2001378918A JP2003176276A JP 2003176276 A JP2003176276 A JP 2003176276A JP 2001378918 A JP2001378918 A JP 2001378918A JP 2001378918 A JP2001378918 A JP 2001378918A JP 2003176276 A JP2003176276 A JP 2003176276A
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JP2001378918A
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Takatsugu Obata
孝嗣 小幡
Akihiro Kondo
晃弘 近藤
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 帯電電位が高く高感度で、低温環境下および
高速プロセスにおいて十分な光応答性を有し、かつ耐久
性に優れ、電子写真感光体などに使用可能な有機光導電
性材料であるエナミン化合物、それを用いた電子写真感
光体および画像形成装置を提供する。 【解決手段】 一般式1で示されるエナミン化合物を合
成する。当該化合物を電荷輸送物質3として、導電性支
持体1上の電荷輸送層6に含有させ、電子写真感光体を
作製する。 (式中、Ar1およびAr2は、アリール基または複素環
基を示す。Ar3はアリール基、複素環基、アラルキル
基またはアルキル基を示す。Ar4は複素環基を示す。
Ar5およびAr6は、各々水素原子、アリール基、複素
環基、アラルキル基またはアルキル基を示す。Ar5
よびAr6は炭素原子と共に環を形成してもよい。R1
よびR2は、各々水素原子またはアルキル基を示す。n
は0〜2の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機光導電性材料、
それを用いた電子写真感光体および画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、有機光導電性材料は幅広く研究開
発され、電子写真感光体(以下、単に「感光体」とも称
す)に利用されるだけでなく、静電記録素子、センサ材
料、有機EL(EL:Electroluminescent)素子などへ
の応用が始まっている。また、有機光導電性材料を用い
た電子写真方式の利用は、複写機の分野に限らず、従来
では写真技術が使われていた印刷版材、スライドフィル
ム、マイクロフィルムなどの分野へも広がり、レーザ、
LED(Light Emitting Diode)、CRT(Cathode Ra
y Tube)を光源とする高速プリンタにも応用されてい
る。したがって、有機光導電性材料およびそれを用いた
電子写真感光体に対する要求は高度で幅広いものになり
つつある。
【0003】従来から、電子写真感光体としてはセレ
ン、酸化亜鉛、カドミウムなどの無機光導電性材料を主
成分とする感光層を有する無機感光体が広く用いられて
いる。該無機感光体は感光体としてのある程度の基礎特
性は備えているが、成膜が困難で、可塑性が悪く、製造
コストが高いなどの問題がある。また無機系の光導電性
材料は一般に毒性が強く、製造上および取扱い上、大き
な制約がある。
【0004】これに対し、有機系の光導電性材料を用い
た有機感光体は成膜性がよく、可撓性も優れている上
に、軽量で、透明性もよく、適当な増感方法により広範
囲の波長域に感度を示す感光体の設計が容易であるなど
の利点を有していることから、次第に電子写真感光体の
主力として開発されてきている。従来の有機感光体は感
度および耐久性に欠点があったが、電荷発生機能と電荷
輸送機能とをそれぞれ別々の物質に分担させた機能分離
型電子写真感光体によって著しく改善されている。この
ような機能分離型感光体は、電荷発生物質および電荷輸
送物質それぞれの材料選択範囲が広く、任意の特性を有
する電子写真感光体を比較的容易に作製できるという利
点も有している。
【0005】このうち、電荷発生機能を担当する物質で
ある電荷発生物質としては、フタロシアニン顔料、スク
アリリウム色素、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン
顔料、シアニン色素、スクアリン酸染料、ピリリウム塩
系色素などの多種の物質が検討され、耐光性が強く電荷
発生能力が大きい種々の材料が提唱されている。
【0006】一方、電荷輸送機能を担当する物質である
電荷輸送物質としては、たとえば特公昭52−4188
号公報に開示のピラゾリン化合物、特開昭54−591
43号公報、特開昭54−150128号公報、特公昭
55−42380号公報および特開昭55−52063
号公報に開示のヒドラゾン化合物、特公昭58−323
72号公報および特開平2−190862号公報に開示
のトリフェニルアミン化合物、特開昭54−15195
5号公報および特開昭58−198043号公報に開示
のスチルベン化合物などが知られている。最近では縮合
多環式炭化水素系をその中心母核に持つ、ピレン誘導
体、ナフタレン誘導体および特開平7−48324号公
報に開示のターフェニル誘導体なども開発されている。
【0007】これらの電荷輸送物質には、(1)光およ
び熱に対して安定であること、(2)コロナ放電により
発生するオゾン、NOx、硝酸などに対して安定である
こと、(3)高い電荷輸送能力を有すること、(4)有
機溶剤や結着剤との相溶性が高いこと、(5)製造が容
易で安価であることなどが要求される。しかし、従来の
電荷輸送物質は前記要求の一部は満足するが、すべてを
高いレベルで満足するには至っていない。
【0008】特に、高い電荷輸送能力を有することが強
く求められている。すなわち、電荷輸送物質をバインダ
樹脂とともに分散させて構成した電荷輸送層が感光体の
表面層となる場合、複写機やレーザビームプリンタに搭
載して用いる際に、クリーニングブレードや帯電ローラ
などの機能部材によってその一部を削取られることを余
儀なくされる。複写機やレーザビームプリンタの高耐久
化のためには、それらの機能部材に対して強い表面層が
求められる。そこで、表面層を強くして耐久性を向上さ
せるために、電荷輸送層中のバインダ樹脂の含有量を高
くすると、光応答性が低下してしまう。これは電荷輸送
物質の電荷輸送能力が低いためである。光応答性が悪い
と、感光体の表面電位が十分に減衰していない状態で繰
返し使用することとなり、残留電位上昇に伴う電位変化
が増大し、早期に画像品質の低下を招くなどの弊害を伴
う。このことから、十分な応答性を確保するために高い
電荷輸送能力を有する有機光導電性材料が求められてい
る。
【0009】また最近ではデジタル複写機およびプリン
タなどの電子写真装置の小型化、高速化が進み、感光体
特性として高速化に対応した高感度化も要求され、電荷
輸送物質としてはますます高い電荷輸送能力が求められ
ている。
【0010】また感光体の特性としては、低温環境下で
用いた場合にも感度が低下しないことも求められる。
【0011】このような要求を満たす電荷輸送物質とし
て、従来の電荷輸送物質よりも移動度の高い特開平2−
51162号公報および特開平10−69107号公報
に開示のエナミン化合物を挙げることができる。しかし
その性能は十分ではなく、前記要求をすべて満たすこと
はできず、要求されるすべての特性を実現する電荷輸送
物質は得られていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、帯電
電位が高く高感度で、低温環境下および高速プロセスに
おいて十分な光応答性を有し、かつ耐久性に優れ、電子
写真感光体、センサ材料、EL素子および静電記録素子
などにも使用可能な有機光導電性材料であるエナミン化
合物、それを用いた電子写真感光体および画像形成装置
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1)で示されるエナミン化合物である。
【0014】
【化5】
【0015】(式中、Ar1およびAr2は、各々置換基
を含んでもよいアリール基または置換基を含んでもよい
複素環基を示す。Ar3は置換基を含んでもよいアリー
ル基、置換基を含んでもよい複素環基、置換基を含んで
もよいアラルキル基または置換基を含んでもよいアルキ
ル基を示す。Ar4は置換基を含んでもよい複素環基を
示す。Ar5およびAr6は、各々水素原子、置換基を含
んでもよいアリール基、置換基を含んでもよい複素環
基、置換基を含んでもよいアラルキル基または置換基を
含んでもよいアルキル基を示す。Ar5およびAr6は炭
素原子と共に環を形成してもよい。R1およびR2は、各
々水素原子または置換基を含んでもよいアルキル基を示
す。nは0〜2の整数を示す。)
【0016】本発明に従えば、前記一般式(1)で示さ
れる構造、特に分子骨格内に電子密度の高い複素環を含
む構造を有することによって、電荷移動度の高い有機光
導電性材料であるエナミン化合物を得ることができる。
このように移動度の高いエナミン化合物を有機光導電性
材料として電子写真感光体、センサ材料、EL素子およ
び静電記録素子などに使用すれば、応答性の優れたデバ
イスを提供することができる。
【0017】また本発明は、前記一般式(1)で示され
るエナミン化合物が、下記一般式(2)で示されること
を特徴とする。
【0018】
【化6】
【0019】(式中、a、b、cおよびdは、各々置換
基を含んでもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を
含んでもよい炭素数1〜3のアルコキシ基、置換基を含
んでもよい炭素数1〜3のアルキル鎖を含むジアルキル
アミノ基、ハロゲン原子または水素原子を示し、jは1
または2、k、lおよびmは1〜5の整数を示す。ただ
し、j、k、lおよびmが2以上のとき、対応する複数
のa、b、cおよびdは同一でも異なってもよく、互い
に環を形成してもよい。Xは酸素原子または硫黄原子を
示す。Ar5、Ar6、R1、R2およびnは前記一般式
(1)において定義したものと同義である。)
【0020】また本発明は、前記一般式(1)で示され
るエナミン化合物が、下記一般式(3)で示されること
を特徴とする。
【0021】
【化7】
【0022】(式中、a、bおよびcは、各々置換基を
含んでもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含ん
でもよい炭素数1〜3のアルコキシ基、置換基を含んで
もよい炭素数1〜3のアルキル鎖を含むジアルキルアミ
ノ基、ハロゲン原子または水素原子を示し、k、lおよ
びmは1〜5の整数を示す。ただし、k、lおよびmが
2以上のとき、対応する複数のa、bおよびcは同一で
も異なってもよく、互いに環を形成してもよい。Xは酸
素原子または硫黄原子を示す。R3は置換基を含んでも
よい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい
炭素数1〜3のアルコキシ基、置換基を含んでもよい炭
素数1〜3のアルキル鎖を含むジアルキルアミノ基、ハ
ロゲン原子または水素原子を示す。Ar5、Ar6
1、R2およびnは前記一般式(1)において定義した
ものと同義である。)
【0023】また本発明は、前記一般式(1)で示され
るエナミン化合物が、下記一般式(4)で示されること
を特徴とする。
【0024】
【化8】
【0025】(式中、a、b、cおよびeは、各々置換
基を含んでもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を
含んでもよい炭素数1〜3のアルコキシ基、置換基を含
んでもよい炭素数1〜3のアルキル鎖を含むジアルキル
アミノ基、ハロゲン原子または水素原子を示し、iは1
〜3の整数、k、lおよびmは1〜5の整数を示す。た
だし、i、k、lおよびmが2以上のとき、対応する複
数のa、b、cおよびeは同一でも異なってもよく、互
いに環を形成してもよい。Xは酸素原子または硫黄原子
を示す。Ar5、Ar6、R1、R2およびnは前記一般式
(1)において定義したものと同義である。)
【0026】本発明に従えば、前記一般式(2)、
(3)または(4)で示される構造を有することによっ
て、電荷移動度の高い有機光導電性材料であるエナミン
化合物を低コストで得ることができる。このように移動
度の高いエナミン化合物を有機光導電性材料として電子
写真感光体、センサ材料、EL素子および静電記録素子
などに使用すれば、応答性の優れたデバイスを提供する
ことができる。
【0027】また本発明は、導電性支持体上に設けられ
た感光層中に、電荷輸送物質として前記エナミン化合物
を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0028】本発明に従えば、前記一般式(1)〜
(4)で示される電荷移動度の高いエナミン化合物を電
荷輸送物質として感光層中に含有させることによって、
高感度で、低温環境下および高速プロセスにおいても十
分な光応答性を有する電子写真感光体を得ることができ
る。また、そのような移動度の高いエナミン化合物を用
いることによって、従来公知の電荷輸送物質を用いる場
合より高い比率でバインダ樹脂を加えることができ、耐
刷性が向上した耐久性の高い電子写真感光体を得ること
ができる。
【0029】また本発明は、前記感光層が、少なくと
も、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、前記電荷輸
送物質を含有する電荷輸送層とを有する積層構造である
ことを特徴とする。
【0030】本発明に従えば、前記一般式(1)〜
(4)で示される電荷移動度の高いエナミン化合物を電
荷輸送層に含有させることによって、高感度で耐久性に
優れた積層型の電子写真感光体を提供することができ
る。
【0031】また本発明は、前記導電性支持体と感光層
との間に中間層を設けたことを特徴とする。
【0032】本発明に従えば、導電性支持体と感光層と
の間に中間層を設けることによって、感光層の保護機能
を付与するとともに、感光層と導電性支持体との接着性
および感光層の塗工性を高めることができる。また、導
電性支持体から感光層への電荷注入、レーザ光の基板反
射が主原因と考えられる干渉縞の発生などを防止するこ
とができる。
【0033】また本発明は、前記電子写真感光体を備え
ていることを特徴とする画像形成装置である。
【0034】本発明に従えば、前述のようなエナミン化
合物を電荷輸送物質として含有する電子写真感光体を備
えることによって、高感度で耐久性に優れ、低温環境下
および高速プロセスで用いた場合にもその電気特性が低
下しない画像形成装置を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明のエナミン化合物は、下記
一般式(1)で示される。
【0036】
【化9】
【0037】前記一般式(1)において、Ar1および
Ar2は、各々置換基を含んでもよいアリール基または
置換基を含んでもよい複素環基を示す。具体例として
は、フェニル、トリル、メトキシフェニル、ナフチルお
よびビフェニルなどのアリール基、ならびにベンゾフリ
ル、ベンゾチエニル、N−メチルインドリルおよびN−
エチルカルバゾリルなどの複素環基を挙げることができ
る。
【0038】また前記一般式(1)において、Ar3
置換基を含んでもよいアリール基、置換基を含んでもよ
い複素環基、置換基を含んでもよいアラルキル基または
置換基を含んでもよいアルキル基を示す。具体例として
は、フェニル、トリル、メトキシフェニル、ナフチル、
ピレニルおよびビフェニルなどのアリール基、ベンゾフ
リル、ベンゾチエニル、N−メチルインドリル、ベンゾ
チアゾリル、ベンゾオキサゾリルおよびN−エチルカル
バゾリルなどの複素環基、ベンジル、p−メトキシベン
ジルおよび1−ナフチルメチルなどのアラルキル基、な
らびにn−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、シク
ロヘキシルおよびシクロペンチルなどのアルキル基を挙
げることができる。
【0039】また前記一般式(1)において、Ar4
置換基を含んでもよい複素環基を示す。具体例として
は、チエニレン、フリレン、N−フェニルピロリレン、
チアゾリレン、オキサゾリレン、イミダゾリレン、ベン
ゾフリレン、ベンゾチエニレン、N−メチルインドリレ
ン、ベンゾチアゾリレン、ベンゾオキサゾリレンおよび
N−エチルカルバゾリレンなどを挙げることができる。
【0040】また前記一般式(1)において、Ar5
よびAr6は、各々水素原子、置換基を含んでもよいア
リール基、置換基を含んでもよい複素環基、置換基を含
んでもよいアラルキル基または置換基を含んでもよいア
ルキル基を示す。具体例としては、フェニル、トリル、
メトキシフェニル、ナフチル、ピレニルおよびビフェニ
ルなどのアリール基、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、
N−メチルインドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキ
サゾリルおよびN−エチルカルバゾリルなどの複素環
基、ベンジル、p−メトキシベンジル、1−ナフチルメ
チルおよび1−チエニルメチルなどのアラルキル基、な
らびにn−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、シク
ロヘキシルおよびシクロペンチルなどのアルキル基を挙
げることができる。なお、Ar5およびAr6は炭素原子
と共に環を形成してもよい。その環を形成するために原
子群を介してもよい。原子群の具体例としては、メチレ
ン鎖、エチレン鎖およびジメチルメチレン鎖などのアル
キレン鎖、ビニレン鎖およびプロぺニレン鎖などの不飽
和アルキレン鎖、ならびに硫黄原子、酸素原子、セレン
原子、およびアルキル基などの置換基を有する窒素原子
やシリコン原子などのヘテロ原子などを挙げることがで
きる。
【0041】また前記一般式(1)において、R1およ
びR2は、各々水素原子または置換基を含んでもよいア
ルキル基を示す。具体例としては、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピルおよびトリフルオロメチルな
どのアルキル基ならびに水素原子を挙げることができ
る。
【0042】また前記一般式(1)において、nは0〜
2の整数を示す。前記一般式(1)で示されるエナミン
化合物に含まれる化合物としては、具体的には、下記一
般式(2)〜(4)で示されるエナミン化合物を挙げる
ことができる。
【0043】
【化10】
【0044】前記一般式(2)において、a、b、cお
よびdは、各々置換基を含んでもよい炭素数1〜5のア
ルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルコ
キシ基、置換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル
鎖を含むジアルキルアミノ基、ハロゲン原子または水素
原子を示し、jは1または2、k、lおよびmは1〜5
の整数を示す。ただし、j、k、lおよびmが2以上の
とき、対応する複数のa、b、cおよびdは同一でも異
なってもよく、互いに環を形成してもよい。
【0045】また前記一般式(2)において、Xは酸素
原子または硫黄原子を示す。また前記一般式(2)にお
いて、Ar5、Ar6、R1、R2およびnは前記一般式
(1)において定義したものと同義である。
【0046】前記一般式(3)において、R3は置換基
を含んでもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含
んでもよい炭素数1〜3のアルコキシ基、置換基を含ん
でもよい炭素数1〜3のアルキル鎖を含むジアルキルア
ミノ基、ハロゲン原子または水素原子を示す。
【0047】また前記一般式(3)において、Ar5
Ar6、R1、R2、n、a、b、c、k、l、mおよび
Xは前記一般式(1)および(2)において定義したも
のと同義である。
【0048】前記一般式(4)において、eは置換基を
含んでもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含ん
でもよい炭素数1〜3のアルコキシ基、置換基を含んで
もよい炭素数1〜3のアルキル鎖を含むジアルキルアミ
ノ基、ハロゲン原子または水素原子を示し、iは1〜3
の整数を示す。ただし、iが2以上のとき、複数のeは
同一でも異なってもよく、互いに環を形成してもよい。
【0049】また前記一般式(4)において、Ar5
Ar6、R1、R2、n、a、b、c、k、l、mおよび
Xは前記一般式(1)および(2)において定義したも
のと同義である。
【0050】前記一般式(2)、(3)および(4)に
おいて、a、b、c、d、eおよびR3の具体例として
は、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のアルキル基で
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ト
リフルオロメチル、1,1,1−トリフルオロエチル、
フルオロメチルおよび1−メトキシエチルなど、炭素数
1〜3のアルコキシ基では、メトキシ、エトキシ、n−
プロポキシおよびイソプロポキシなど、炭素数1〜3の
アルキル鎖を含むジアルキルアミノ基では、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノおよびジイソプロピルアミノな
ど、ハロゲン原子では、フッ素原子、塩素原子および臭
素原子などを挙げることができる。
【0051】前記一般式(2)、(3)または(4)で
示される構造を有することによって、電荷移動度の高い
有機光導電性材料であるエナミン化合物を低コストで得
ることができる。
【0052】前記一般式(2)〜(4)で示されるエナ
ミン化合物は、前述のように前記一般式(1)で示され
るエナミン化合物に含まれる化合物である。これらのエ
ナミン化合物を具体的に挙げると、表1〜35に示す化
合物を例示することができるが、これらによって本発明
のエナミン化合物が限定されるものではない。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
【0065】
【表13】
【0066】
【表14】
【0067】
【表15】
【0068】
【表16】
【0069】
【表17】
【0070】
【表18】
【0071】
【表19】
【0072】
【表20】
【0073】
【表21】
【0074】
【表22】
【0075】
【表23】
【0076】
【表24】
【0077】
【表25】
【0078】
【表26】
【0079】
【表27】
【0080】
【表28】
【0081】
【表29】
【0082】
【表30】
【0083】
【表31】
【0084】
【表32】
【0085】
【表33】
【0086】
【表34】
【0087】
【表35】
【0088】本発明のエナミン化合物は、従来公知の方
法を用いて、たとえば以下のようにして容易に低コスト
で製造することができる。
【0089】まず、下記一般式(5)で示されるアルデ
ヒド化合物またはケトン化合物と、ウルマン反応および
特開平10−310561号公報に開示の反応などで合
成した下記一般式(6)で示される2級アミン化合物と
を、脱水縮合反応させることにより、下記一般式(7)
で示されるエナミン中間体を製造する。
【0090】
【化11】
【0091】(前記一般式(5)〜(7)において、A
1、Ar2、Ar3、Ar4およびR1は前記一般式
(1)において定義したものと同義である。)
【0092】この脱水縮合反応は、たとえば以下のよう
にして行う。前記一般式(5)で示されるアルデヒド化
合物またはケトン化合物と、等モル量の前記一般式
(6)で示される2級アミン化合物とを、無極性溶媒、
アルコール類、エーテル類およびケトン類などの溶媒に
溶解して溶液を調製する。用いる溶媒の具体例として
は、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ブタノー
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびメチ
ルイソブチルケトンなどを挙げることができる。調製し
た溶液に、たとえばp−トルエンスルホン酸、カンファ
ースルホン酸およびピリジニウム−p−トルエンスルホ
ン酸などの酸触媒を加え、加熱反応させる。加える酸触
媒の量は、前記アルデヒド化合物またはケトン化合物に
対して、1/10〜1/1000モル当量、好ましくは
1/25〜1/500モル当量であり、1/50〜1/
200モル当量が最適である。反応中に水が副成し反応
を妨げるため、生成した水を溶媒と共沸させ系外に取除
く。これによって、前記一般式(7)で示されるエナミ
ン中間体を高収率で製造することができる。
【0093】次に、前記一般式(7)で示されるエナミ
ン中間体をフォルミル化することにより、下記一般式
(8)で示されるエナミン−アルデヒド中間体を製造す
る。
【0094】
【化12】
【0095】(式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4およ
びR1は前記一般式(1)において定義したものと同義
である。)
【0096】このフォルミル化反応は、たとえば以下の
ようにして行う。N,N−ジメチルホルムアミドおよび
1,2−ジクロロエタンなどの溶媒中、オキシ塩化リン
とN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−N−フ
ェニルホルムアミドまたはN,N−ジフェニルホルムア
ミドとによって、ビルスマイヤー試薬を調製する。前記
一般式(7)で示されるエナミン中間体に対して1.0
当量から1.3当量のビルスマイヤー試薬を含む溶液中
に、前記一般式(7)で示されるエナミン中間体1.0
当量を加え、60〜110℃で、2〜8時間加熱撹拌す
る。その後、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムな
どの1〜8規定のアルカリ水溶液で加水分解を行う。こ
れによって、前記一般式(8)で示されるエナミン−ア
ルデヒド中間体を高収率で製造することができる。
【0097】最後に、前記一般式(8)で示されるエナ
ミン−アルデヒド中間体と下記一般式(9)で示される
Wittig試薬とを塩基性条件下で反応させることに
より、本発明の前記一般式(1)で示されるエナミン化
合物を製造することができる。
【0098】
【化13】
【0099】(式中、Ar5およびAr6は前記一般式
(1)において定義したものと同義である。R4は置換
基を含んでもよいアルキル基または置換基を含んでもよ
いアリール基を示す。)
【0100】このWittig−Horner反応は、
たとえば以下のようにして行う。ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールジメ
チルエーテルおよびジメチルスルホキシドなどの溶媒
中、前記一般式(9)で示されるWittig試薬1.
0〜1.20当量と、カリウム−t−ブトキシド、ナト
リウムエトキシドおよびナトリウムメトキシドなどの金
属アルコキシド塩基1.0〜1.5当量とから、安定W
ittigイリドを生成させる。この溶液中に前記一般
式(8)で示されるエナミン−アルデヒド中間体1.0
当量を加え、室温または30〜60℃で、2〜8時間加
熱撹拌する。これによって、前記一般式(1)で示され
るエナミン化合物を高収率で製造することができる。
【0101】前記一般式(1)〜(4)で示されるエナ
ミン化合物は、分子骨格内に電子密度の高い複素環を有
する構造であるので、電荷移動度が高く、高感度で十分
な光応答性を示し、この性質は低温環境下でも維持され
る。したがって、このような特性を有するエナミン化合
物を有機光導電性材料として電子写真感光体、センサ材
料、EL素子および静電記録素子などに使用することに
よって、応答性の優れたデバイスを提供することができ
る。
【0102】特に、前述のエナミン化合物のうち、特
性、コストおよび製造などの観点から優れたものとして
は、Ar1およびAr2はフェニル基またはp−メトキシ
フェニル基、Ar3はフェニル基、ナフチル基、ビフェ
ニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニル基、チエ
ニル基またはチアゾリル基、Ar4はチエニレン基、チ
アゾリレン基、オキサゾリレン基またはベンゾチアゾリ
レン基、Ar5およびAr6はフェニル基、ナフチル基、
ビフェニル基、m−トリル基、p−メトキシフェニル基
または水素原子、R1またはR2は水素原子、nは0であ
るものを挙げることができる。
【0103】本発明による電子写真感光体は、前記一般
式(1)〜(4)で示されるエナミン化合物を電荷輸送
物質として用いるものであり、種々の実施形態がある。
以下、図を参照して詳細に説明する。
【0104】図1は、電荷発生層5上に電荷輸送層6を
有する積層型感光層を有する電子写真感光体の一例を模
式的に示す断面図である。導電性支持体1上に、感光層
4として、電荷発生物質2を主成分としてバインダ樹脂
中に分散させた電荷発生層5と、電荷輸送物質3を主成
分としてバインダ樹脂中に分散させた電荷輸送層6とを
積層した積層から成る積層型感光体である。電荷発生層
5の表面に電荷輸送層6が形成され、この電荷輸送層6
の中に電荷輸送物質3として、前述のエナミン化合物が
含有される。
【0105】図2は、図1の電子写真感光体において中
間層8を有する例を示す断面図である。導電性支持体1
と図1と同様の感光層4との間に中間層8を設けた積層
から成る積層型感光体の構成を示す。
【0106】図3は、同一層中に電荷発生物質2および
電荷輸送物質3を有する単層型感光層を有する電子写真
感光体において中間層8を有する例を模式的に示す断面
図である。導電性支持体1上に、中間層8を設け、その
上に分散型の感光層7として、電荷発生物質2と電荷輸
送物質3とをバインダ樹脂中に分散させた単層から成る
単層型感光体の構成を示す。
【0107】本発明の実施の形態による電子写真感光体
は、図1〜3を代表的な構成として、種々の層構成を採
ることができる。
【0108】導電性支持体1としては、アルミニウム、
アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス鋼およびチタ
ンなどの金属製ドラムやシート、ポリエチレンテレフタ
レート、ナイロンおよびポリスチレンなどの高分子材
料、硬質紙ならびにガラス上に、金属箔ラミネートや金
属蒸着処理を施したり、導電性高分子、酸化スズおよび
酸化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着または塗
布したドラム、シートおよびシームレスベルトなどが挙
げられる。
【0109】また導電性支持体1の表面には、必要に応
じて画質に影響のない範囲で陽極酸化皮膜処理、薬品お
よび熱水などによる表面処理、着色処理、ならびに導電
性支持体の表面を粗面化するなどの乱反射処理を施し
て、波長の整ったレーザ光の干渉による画像欠陥を防止
するようにしてもよい。これは、レーザを露光光源とし
て用いる電子写真プロセスでは、入射したレーザ光と電
子写真感光体内で反射する光とが干渉を起こし、この干
渉縞が画像上に現れて画像欠陥を引起こすからである。
【0110】中間層8は、反転現像プロセスにおける画
像欠陥を防止し、導電性支持体表面の欠陥の被覆、帯電
性の改善、感光層の接着性の向上、および感光層の塗工
性改善などを目的として、導電性支持体1と感光層4ま
たは7との間に設けられる。特に、反転現像プロセスを
用いて画像を形成する場合には、露光部の表面電荷が減
少した部分にトナー像が形成されるので、露光以外の要
因で表面電荷が減少すると、白地にトナーが付着する黒
ポチなどの画像のカブリが発生し、画質の著しい劣化を
生じる。すなわち、導電性支持体1や感光層4または7
の欠陥に起因して微小な領域での帯電性の低下が生じる
ことにより、白地にトナーが付着する微小黒点(黒ポ
チ)と呼ばれる画像のカブリが発生するなど著しい画像
欠陥となるので、中間層8により防止する。
【0111】中間層8の材料としては、各種樹脂材料、
金属粒子および金属酸化物粒子などを含有する樹脂材料
が用いられる。金属酸化物粒子の具体例としては、たと
えば酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウ
ムおよび酸化スズなどが挙げられる。樹脂単一層で中間
層8を形成する場合に用いられる材料としては、ポリエ
チレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、
アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラ
ミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂
およびポリアミド樹脂などの樹脂材料、これらの樹脂を
構成するモノマーのうちの2つ以上を含む共重合体樹
脂、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、なら
びにエチルセルロースなどが知られている。これらのう
ち、特にポリアミド樹脂が好ましく、より好ましいポリ
アミド樹脂として、アルコール可溶性ナイロン樹脂を用
いることができる。たとえば6−ナイロン、66−ナイ
ロン、610−ナイロン、11−ナイロンおよび12−
ナイロンなどを共重合させた、いわゆる共重合ナイロ
ン、ならびに、N−アルコキシメチル変性ナイロンおよ
びN−アルコキシエチル変性ナイロンのように、ナイロ
ンを化学的に変性させたタイプが好ましい。
【0112】中間層8には、酸化チタンなどの金属酸化
物を含有させ、中間層8中の体積抵抗値を調節し、導電
性支持体1からの電荷の注入を防止するとともに各種環
境下での感光体の電気特性を維持する場合がある。この
場合、前述の樹脂を溶剤に溶解させた溶液中で、酸化チ
タンなどの金属酸化物を分散し、中間層用塗布液を調製
することができる。溶剤としては、水および各種有機溶
剤を用いる。特に水、メタノール、エタノールおよびブ
タノールの単独溶剤、ならびに、水とアルコール類、2
種類以上のアルコール類、アセトンやジオキソランなど
とアルコール類、および、ジクロロエタン、クロロホル
ムやトリクロロエタンなどの塩素系溶剤とアルコール類
の混合溶剤が好ましい。
【0113】中間層用塗布液の分散方法としては、ボー
ルミル、サンドミル、アトライタ、振動ミルおよび超音
波分散機などによる一般的な方法が適用できる。中間層
用塗布液中の樹脂および金属酸化物の合計含有量Aは、
中間層用塗布液に使用されている溶剤の含有量Bに対
し、A/Bが3/97〜20/80の重量比であること
が好ましい。樹脂/金属酸化物は、重量比で90/10
〜1/99であることが好ましく、70/30〜5/9
5がさらに好ましい。
【0114】このように分散して調製した中間層用塗布
液を導電性支持体1上に塗布することにより中間層8を
形成することができる。塗布方法としては、スプレイ
法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リン
グ法および浸漬法などが挙げられる。これらの塗布方法
のうちから、塗布の物性および生産性などを考慮に入れ
て最適な方法を選択することができる。このうち浸漬塗
布法では、中間層用塗布液を満たした塗布槽に、導電性
支持体1を浸漬した後、一定速度または逐次変化する速
度で引上げることにより中間層8を形成する。このよう
に、該浸漬塗布法は、比較的簡単で、生産性および原価
の点で優れているので、電子写真感光体を製造する場合
に多く利用されている。なお、浸漬塗布法に用いる装置
には、塗布液の分散性を安定させるため、超音波発生装
置に代表される塗布液分散装置を設けてもよい。
【0115】中間層8の膜厚は、好ましくは0.01μ
m以上20μm以下、より好ましくは0.05μm以上
10μm以下の範囲である。中間層8の膜厚が0.01
μmより薄ければ実質的に中間層8として機能しなくな
る。すなわち、導電性支持体1の欠陥を被覆して均一な
表面性を得ることができず、導電性支持体1からの電荷
の注入を防止することができなくなり、帯電性の低下が
生じる。また、中間層8の膜厚を20μmよりも厚くす
ることは、中間層8を浸漬塗布する場合、感光体の製造
が困難になり、感光体の感度が低下するので好ましくな
い。
【0116】電荷発生物質2として有効な物質として
は、モノアゾ、ビスアゾおよびトリスアゾ系顔料などの
アゾ系顔料、インジゴおよびチオインジゴなどのインジ
ゴ系顔料、ペリレンイミドおよびペリレン酸無水物など
のペリレン系顔料、アントラキノンおよびピレンキノン
などの多環キノン系顔料、金属フタロシアニンおよび非
金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系化合物、ス
クアリリウム色素、ピリリウム塩およびチオピリリウム
塩類、トリフェニルメタン系色素、ならびに、セレンお
よび非晶質シリコンなどの無機材料が挙げられる。これ
らの電荷発生物質は単独で用いても2種類以上組合わせ
て用いてもよい。
【0117】前記電荷発生物質2は、メチルバイオレッ
ト、クリスタルバイオレット、ナイトブルーおよびビク
トリアブルーなどに代表されるトリフェニルメタン系染
料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、ア
クリジンオレンジおよびフラペオシンなどに代表される
アクリジン染料、メチレンブルーおよびメチレングリー
ンなどに代表されるチアジン染料、カプリブルーおよび
メルドラブルーなどに代表されるオキサジン染料、その
他シアニン染料、スチリル染料、ピリリウム塩染料、な
らびにチオピリリウム塩染料などの増感染料と組合わせ
てもよい。
【0118】電荷発生層5の形成方法としては、前記電
荷発生物質2を、真空蒸着することによって形成する方
法、および、バインダ樹脂を溶解した有機溶剤中に混合
分散して成膜する方法がある。これらのうち、バインダ
樹脂溶液中に電荷発生物質2を公知の方法にて分散した
後、塗布する方法が好ましい。
【0119】電荷発生層5のバインダ樹脂としては、ポ
リエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹
脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂および
ポリビニルホルマール樹脂などの樹脂、ならびに、これ
らの樹脂の繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体
樹脂が用いられる。該共重合体樹脂としては、たとえば
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂およびアクリロ
ニトリル−スチレン共重合体樹脂などの絶縁性樹脂を挙
げることができる。バインダ樹脂は、これらに限定され
るものではなく、一般に用いられるすべての樹脂を単独
または2種以上混合して使用することができる。
【0120】これらのバインダ樹脂を溶解する溶剤とし
ては、ジクロロメタンおよびジクロロエタンなどのハロ
ゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトンおよび
シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチルおよび酢
酸ブチルなどのエステル類、THFおよびジオキサンな
どのエーテル類、1,2−ジメトキシエタンなどのセロ
ソルブ類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳
香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミドおよび
N,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロトン性極性
溶媒、ならびにこれらの混合溶剤などを用いることがで
きる。
【0121】電荷発生物質2とバインダ樹脂との配合比
は、電荷発生物質2の割合が10重量%〜99重量%の
範囲が好ましい。電荷発生物質2の割合がこの範囲より
少ない場合は感度が低下し、多い場合は電荷発生層5の
膜強度が低下するだけでなく、分散性が低下するために
粗大粒子が増大することから画像欠陥、特に黒ポチが多
くなる。
【0122】バインダ樹脂溶液中に電荷発生物質2を混
合分散処理する前に、予めバインダ樹脂を粉砕機によっ
て粉砕処理してもよい。その粉砕に用いられる粉砕機と
しては、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミ
ルおよび超音波分散機などが挙げられる。分散条件とし
ては、用いる容器および分散メディアの摩耗などによる
不純物の混入が起こらないように適当な条件を選択す
る。
【0123】電荷発生物質2を混合分散処理したバイン
ダ樹脂溶液の塗布方法としては、スプレイ法、バーコー
ト法、ロールコート法、ブレード法、リング法および浸
漬法などが挙げられる。特に浸漬塗布法は、前述したよ
うに比較的簡単で、生産性および原価の点で優れている
ので、電荷発生層5を形成する場合にも多く利用され
る。
【0124】電荷発生層5の膜厚は、好ましくは0.0
5μm以上5μm以下、より好ましくは0.1μm以上
1μm以下の範囲である。
【0125】電荷輸送層6は、前記一般式(1)〜
(4)で示されるエナミン化合物を1種類以上、バイン
ダ樹脂に含有させることによって得られる。該エナミン
化合物は、前述のように電荷移動度が高く、高感度で光
応答性がよい。また、低温環境下においても十分な光応
答性を示し、繰返し使用してもそれらの特性は変化しな
い。したがって、前記エナミン化合物を電荷輸送物質3
として用いることによって、帯電電位が高く高感度で、
かつ耐久性に優れ、低温環境下および高速プロセスで用
いた場合にも感度が低下しない電子写真感光体を提供す
ることができる。
【0126】電荷輸送層6には、前記一般式(1)〜
(4)で示されるエナミン化合物だけでなく、場合によ
って他の電荷輸送物質3を混合して用いてもよい。他の
電荷輸送物質3としては、カルバゾール誘導体、オキサ
ゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘
導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イ
ミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジ
ン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合
物、ヒドラゾン化合物、多環芳香族化合物、インドール
誘導体、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベン
ズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラ
ン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミ
ノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、トリ
アリールメタン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、ス
チルベン誘導体およびベンジジン誘導体が挙げられる。
また、これらの化合物から成る基を主鎖または側鎖に有
するポリマー、たとえばポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリ−1−ビニルピレンおよびポリ−9−ビニルア
ントラセンなど、ならびにポリシランなども挙げられ
る。
【0127】電荷輸送層6のバインダ樹脂としては、電
荷輸送物質3と相溶性を有するものが選ばれる。たとえ
ばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニルなどのビニル重合体およびその共重合体、ならび
に、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
ステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フェノキ
シ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアリレー
ト樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアク
リルアミド樹脂およびフェノール樹脂などの樹脂が挙げ
られる。これらは単独または2種以上混合して使用して
もよく、また部分的に架橋した熱硬化性樹脂を使用して
もよい。特に、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
アリレートおよびポリフェニレンオキシドなどの樹脂
は、体積抵抗値が1013Ω以上であり、皮膜性、電位特
性などにも優れている。
【0128】前記バインダ樹脂(C)とエナミン化合物
(D)との電荷輸送層6中への添加比率D/Cは、一般
的には重量比で10/12程度である。前述のエナミン
化合物は高い移動度を有しているので、高感度を維持し
たままエナミン化合物/バインダ樹脂の重量比D/Cを
10/12〜10/30として、バインダ樹脂の含有率
を高くすることができる。このようにバインダ樹脂の含
有率を高くすることにより、電荷輸送層6の耐刷性が向
上し、本実施の形態による電子写真感光体の耐久性を向
上させることができる。なお、重量比D/Cが10/3
0よりも小さく、すなわちバインダ樹脂の比率が高くな
ると塗布液の粘度増大を引起こすため、浸漬塗布法にて
感光体ドラムを作製する場合に塗布速度低下を招き、生
産性が著しく悪くなる。一方、重量比D/Cが10/1
2よりも大きく、すなわちバインダ樹脂の比率が低くな
ると塗布液の粘度減少を引起こすため、浸漬塗布法にて
感光体ドラムを作製する場合に塗布速度を調整しても適
正膜厚を確保することが困難となるという問題が発生す
る。また、膜厚を確保できたとしても、バインダ樹脂の
比率が高いときに比べて摩耗量の増加度合いが大きいた
め、耐摩耗性を確保することができなくなる。
【0129】電荷輸送層6には、必要に応じて従来公知
の可塑剤およびシリコーン系レベリング剤を添加し、感
光層の加工性および可撓性を付与したり、表面平滑性を
向上させることもできる。該可塑剤としては、たとえば
二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、
フタル酸エステル、塩素化パラフィンおよびエポキシ型
可塑剤などがある。
【0130】また電荷輸送層6には、無機または有機化
合物の微粒子を添加して機械的強度の増加や電気的特性
の向上を図ることもできる。
【0131】さらに電荷輸送層6には、必要に応じて酸
化防止剤および増感剤などの各種添加剤を含んでもよ
い。特に酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール誘
導体およびヒンダードアミン誘導体が好適である。ヒン
ダードフェノール誘導体は、電荷輸送物質3に対して
0.1重量%以上50重量%以下含まれることが好まし
く、ヒンダードアミン誘導体は、電荷輸送物質3に対し
て0.1重量%以上50重量%以下含まれることが好ま
しい。これによって電位特性が向上し、塗布液としての
安定性も高まる。
【0132】電荷輸送層6の形成は、前述の中間層8お
よび電荷発生層5と同様に、たとえば適当な有機溶剤を
用いて、スプレイ法、バーコート法、ロールコート法、
ブレード法、リング法および浸漬法で行うことができ
る。特に浸漬塗布法は前述したように種々の点で優れて
いるので多く利用されている。塗布溶剤としては、ベン
ゼン、トルエン、キシレンおよびモノクロロベンゼンな
どの芳香族炭化水素、ジクロロメタンおよびジクロロエ
タンなどのハロゲン化炭化水素、THF、ジオキサン、
ジメトキシメチルエーテル、ならびにN,N−ジメチル
ホルムアミドなどの単独溶剤または2種以上の混合溶剤
が用いられ、必要に応じてアルコール類、アセトニトリ
ルおよびメチルエチルケトンなどの溶剤をさらに加えて
使用することができる。
【0133】電荷輸送層6の膜厚は、5〜50μmが好
ましく、より好ましくは膜厚10〜40μmである。
【0134】単層型感光体の場合には、前記電荷発生物
質2、前記電荷輸送物質3および前記バインダ樹脂を前
述の適当な溶剤に溶解および混合分散させて塗布液を調
製し、該塗布液を前記浸漬塗布法などによって塗布する
ことにより単層の感光層7を形成する。前記バインダ樹
脂とエナミン化合物との感光層7への添加比率、および
感光層7の膜厚は、前述の積層型感光体の場合と同様で
ある。
【0135】感光層4または7に、さらに1種以上の電
子受容物質や色素を含有させて感度の向上を図り、繰返
し使用時の残留電位の上昇および疲労などを抑えるよう
にしてもよい。該電子受容物質としては、たとえば無水
コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸および4−ク
ロロナフタル酸無水物などの酸無水物、テトラシアノエ
チレンおよびテレフタルマロンジニトリルなどのシアノ
化合物、4−ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド
類、アントラキノンおよび1−ニトロアントラキノンな
どのアントラキノン類、2,4,7−トリニトロフルオ
レノンおよび2,4,5,7−テトラニトロフルオレノ
ンなどの多環または複素環ニトロ化合物、ジフェノキノ
ン化合物、ならびにこれら電子吸引性材料を高分子化し
たものを用いることができる。前記色素としては、たと
えばキサンテン系色素、チアジン色素、トリフェニルメ
タン色素、キノリン系顔料および銅フタロシアニンなど
の有機光導電性化合物を光学増感剤として用いることが
できる。
【0136】また感光層4または7の表面に保護層を設
けることにより、感光層4または7の摩耗性の改善、な
らびにオゾンおよび窒素酸化物などによる化学的悪影響
を防止することができる。
【0137】感光体の各層には、必要に応じて酸化防止
剤、紫外線吸収剤および増感剤などの各種添加剤を適量
添加してもよい。特に酸化防止剤としては、フェノール
系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系
化合物およびアミン系化合物などが挙げられる。これら
の酸化防止剤は、電荷輸送物質3に対して0.1重量%
以上50重量%以下含まれることが好ましい。これによ
って電位特性が向上し、塗布液としての安定性も高ま
り、感光体を繰返し使用した際の疲労劣化を軽減した
り、耐久性を向上させることができる。
【0138】次に、以上のように構成された電子写真感
光体を備える画像形成装置について説明する。なお、本
発明の実施の形態による画像形成装置は、以下の記載内
容に限定されるものではない。
【0139】図4は、本発明の実施の形態による電子写
真感光体を備える画像形成装置の概略構成を示す構成図
である。電子写真感光体11の周囲に、帯電器32、半
導体レーザ31、現像器33、転写帯電器34、定着器
35およびクリーナ36が順に配置されている。
【0140】ドラム状の電子写真感光体11は、図示し
ない駆動手段によって矢符41の方向に所定の周速度で
回転駆動される。感光体11は、回転過程において、接
触式または非接触式の帯電器32によりその周面に正ま
たは負の所定電位の均一帯電を受ける。次いで、半導体
レーザ31からのレーザビームが、感光体11の表面に
対してその長手方向(主走査方向)に繰返し走査され、
感光体11の周面に静電潜像が順次形成されていく。形
成された静電潜像は、半導体レーザ31による結像点よ
りも回転方向下流側に設けられた現像器33により、ト
ナー像として現像される。
【0141】感光体11への露光と同期して、転写紙5
1が矢符42の方向から現像器33のさらに回転方向下
流側に設けられた転写帯電器34に与えられ、転写紙5
1にトナー像が転写される。転写紙51は搬送ベルトに
よって定着器35に搬送されて、トナー像が転写紙51
に定着される。このようにして画像が形成された転写紙
51は排紙される。感光体11表面に残留するトナー
は、転写帯電器34のさらに回転方向下流側であって帯
電器32の回転方向上流側に、図示しない除電ランプと
ともに設けられるクリーナ36によって清掃される。さ
らに感光体11を回転させることによって以上の回転過
程が繰返され、画像が形成される。
【0142】前述のエナミン化合物を電荷輸送物質とし
て含有する電子写真感光体を搭載することによって、高
感度で耐久性に優れ、低温環境下および高速プロセスで
用いた場合にもその電気特性が低下しない画像形成装置
を提供することができる。
【0143】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではな
い。
【0144】(合成例1) 例示化合物No.4の合成 トルエン70mlに下記構造式(10)で示されるアミ
ン化合物20.5g(1.0当量)、下記構造式(1
1)のジフェニルアセトアルデヒド20.6g(1.0
5当量)およびDL−10−カンファースルホン酸0.
23g(0.01当量)を加えて加熱し、副成した水を
トルエンと共沸させて系外に取り除きながら6時間反応
を行った。反応終了後、反応混合物を1/10程度に濃
縮し、激しく撹拌したヘキサン100ml中に徐々に滴
下し、結晶化させた。生成した結晶をろ過して洗浄し、
下記構造式(12)で示されるエナミン中間体31.4
gを淡黄色粉末化合物として得た(収率82%)。得ら
れたエナミン中間体をLC−MS(液体クロマトグラフ
ィー−質量分析法)で分析した結果、純度99.1%、
(M+H)+=384.6(Calcd=383.5
1)であった。
【0145】
【化14】
【0146】次に、無水N,N−ジメチルホルムアミド
100ml中に、氷冷下、オキシ塩化リン9.2g
(1.2当量)を徐々に加え、約30分間撹拌し、ビル
スマイヤー試薬を調製した。この溶液中に、氷冷下、前
記反応で得られた前記構造式(12)で示されるエナミ
ン中間体19.2g(1.0当量)を徐々に加えた。添
加後、徐々に加熱して反応温度を80℃まで上げ、この
温度で3時間加熱撹拌した。反応終了後、この反応溶液
を放冷し、冷やした4N−水酸化ナトリウム水溶液80
0ml中に徐々に加え、沈殿を生じさせた。生じた沈殿
を濾別し、十分に水洗した後、エタノール/酢酸エチル
溶媒で再結晶を行うことにより、下記構造式(13)で
示されるエナミン−アルデヒド中間体19.1gを黄色
粉末化合物として得た(収率93.0%)。得られたエ
ナミン−アルデヒド中間体をLC−MSで分析した結
果、純度99.3%、(M+H)+=412.6(Ca
lcd=411.52)であった。
【0147】
【化15】
【0148】次に、カリウム−t−ブトキシド3.4g
(1.5当量)をTHF15mlに溶解し、氷浴にて0
℃に冷却し、その溶液中に、p−メトキシベンジルホス
ホン酸ジエチル5.2g(1.0当量)をTHF20m
lに溶かした溶液を徐々に加え、0℃に保ったまま、約
10分間撹拌し、安定Wittigイリドを生成させ
た。この溶液に、前記反応で得られた前記構造式(1
3)で示されるエナミン−アルデヒド中間体8.2g
(1.0当量)をTHF30mlに溶かした溶液を徐々
に加えた。その後、氷浴を外し、反応温度を室温まで上
げ、約2時間撹拌して反応させた。反応終了後、常法に
より抽出し、溶媒を留去した後、エタノール/酢酸エチ
ル溶媒で再結晶を行うことにより、表1に示した例示化
合物No.4のエナミン化合物9.8gを得た(収率9
5%)。得られたエナミン化合物をLC−MSで分析し
た結果、純度99.1%、(M+H)+=516.6
(Calcd=515.19)であった。
【0149】(合成例2) 例示化合物No.60の合
成 合成例1において、前記構造式(10)で示されるアミ
ン化合物に代えて、下記構造式(14)で示されるアミ
ン化合物4.1gを出発原料として、合成例1と同様に
エナミン化、アルデヒド化およびスチリル化を行った結
果、表8に示した例示化合物No.60のエナミン化合
物7.2gを淡黄色粉末化合物として得た(3段階収率
70%)。得られたエナミン化合物をLC−MSで分析
した結果、純度99.2%、(M+H)+=517.6
(Calcd=516.19)であった。
【0150】
【化16】
【0151】(実施例1)下記構造式(15)で示され
るアゾ化合物1重量部を、THF99重量部にフェノキ
シ樹脂(ユニオンカーバイド社製PKHH)1重量部を
溶解させた樹脂溶液に加えた後、ペイントシェーカで2
時間分散させ、電荷発生層用塗布液を調製した。この電
荷発生層用塗布液をアルミニウム蒸着のポリエステルフ
ィルム(膜厚80μm)上に、ベーカアプリケータにて
乾燥後の膜厚が0.3μmになるように塗布して電荷発
生層を形成した。
【0152】
【化17】
【0153】次いで、表1に示した例示化合物No.4
のエナミン化合物8重量部とポリカーボネート樹脂(帝
人化成社製C−1400)10重量部とを、THF80
重量部に溶解させて電荷輸送層用塗布液を調製した。こ
の電荷輸送層用塗布液を先に形成した電荷発生層上に、
ベーカアプリケータにて乾燥後の膜厚が10μmになる
ように塗布して電荷輸送層を形成した。
【0154】このようにして図1に示した層構成を有す
る積層型の電子写真感光体を作製した。
【0155】(実施例2〜6)実施例1において、例示
化合物No.4に代えて、表1〜35に示した例示化合
物No.60、116、152、223および252の
エナミン化合物を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、5種類の電子写真感光体を作製した。
【0156】(比較例1)実施例1において、例示化合
物No.4に代えて、下記構造式(16)で示される比
較化合物Aを用いた以外は、実施例1と同様にして電子
写真感光体を作製した。
【0157】
【化18】
【0158】(評価1)以上の実施例1〜6および比較
例1で作製した電子写真感光体について、表面分析装置
(理研計器社製AC−1)を用いてイオン化ポテンシャ
ルを測定した。また、これらの電子写真感光体の上部表
面に金を蒸着した後、室温、減圧下でTime−of−
Flight法によって移動度を測定した。これらの評
価結果を表36に示す。なお移動度については、電界強
度が2.5×105V/cmのときの値を示す。
【0159】
【表36】
【0160】表36の結果から、実施例のエナミン化合
物は、従来のエナミン化合物である比較化合物Aおよび
代表的な電荷輸送物質であるTPD(Triphenylamine d
imer;移動度=1.2×10-6cm2/V・sec)な
どと比較して、同程度のイオン化ポテンシャルでありな
がら、1〜3オーダー高い移動度を有していることが判
った。
【0161】(実施例7)Al23およびZrO2で表
面処理を施した樹枝状形状の酸化チタン(石原産業社製
TTO−D−1)9重量部と、共重合ナイロン樹脂(東
レ社製CM8000)9重量部とを、1,3−ジオキソ
ラン41重量部とメタノール41重量部との混合溶剤に
加え、ペイントシェーカを用いて12時間分散させ、中
間層用塗布液を調製した。調製した中間層用塗布液をア
ルミニウム基板上に、ベーカアプリケータにて乾燥後の
膜厚が1μmになるように塗布し、中間層を形成した。
【0162】次いで、下記構造式(17)で示されるア
ゾ化合物2重量部を、THF97重量部にポリビニルブ
チラール樹脂(積水化学社製BX−1)1重量部を溶解
させた樹脂溶液に加えた後、ペイントシェーカで10時
間分散させ、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷
発生層用塗布液を先に形成した中間層の上に、ベーカア
プリケータにて乾燥後の膜厚が0.3μmになるように
塗布して電荷発生層を形成した。
【0163】
【化19】
【0164】次いで、表1に示した例示化合物No.4
のエナミン化合物10重量部と、ポリカーボネート樹脂
(三菱瓦斯化学社製Z200)14重量部と、2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.2重量部と
を、THF80重量部に溶解させて電荷輸送層用塗布液
を調製した。この電荷輸送層用塗布液を先に形成した電
荷発生層上に、ベーカアプリケータにて乾燥後の膜厚が
18μmになるように塗布して電荷輸送層を形成した。
【0165】このようにして図2に示した層構成を有す
る積層型の電子写真感光体を作製した。
【0166】(実施例8〜12)実施例7において、例
示化合物No.4に代えて、表1〜35に示した例示化
合物No.60、116、152、223および252
のエナミン化合物を用いた以外は、実施例7と同様にし
て、5種類の電子写真感光体を作製した。
【0167】(比較例2)実施例7において、例示化合
物No.4に代えて、前記構造式(16)で示される比
較化合物Aを用いた以外は、実施例7と同様にして電子
写真感光体を作製した。
【0168】(比較例3)実施例7において、例示化合
物No.4に代えて、下記構造式(18)で示される比
較化合物Bを用いた以外は、実施例7と同様にして電子
写真感光体を作製した。
【0169】
【化20】
【0170】(実施例13)実施例7と同様にして中間
層用塗布液を調製し、これをアルミニウム基板上に乾燥
後の膜厚が1μmになるように塗布し、中間層を形成し
た。
【0171】次に、前記構造式(17)で示されるアゾ
化合物1重量部、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学
社製Z−400)12重量部、例示化合物No.4の1
0重量部、3,5−ジメチル−3′,5′−ジ−t−ブ
チルジフェノキノン5重量部、2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェノール0.5重量部およびTHF65
重量部をボールミルで12時間分散し、感光層用塗布液
を調製した。調製した感光層用塗布液を先に形成した中
間層上にベーカアプリケータにて塗布した後、110℃
で1時間、熱風乾燥し、乾燥膜厚20μmで感光層を形
成した。
【0172】このようにして図3に示した層構成を有す
る単層型の電子写真感光体を作製した。
【0173】(実施例14)実施例7において、電荷発
生物質として前記構造式(17)で示されるアゾ化合物
に代えて、X型無金属フタロシアニンを用いた以外は、
実施例7と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0174】(実施例15〜19)実施例7において、
電荷発生物質として前記構造式(17)で示されるアゾ
化合物に代えて、X型無金属フタロシアニンを用い、電
荷輸送物質として例示化合物No.4に代えて、表1〜
35に示した例示化合物No.60、116、152、
223および252のエナミン化合物を用いた以外は、
実施例7と同様にして、5種類の電子写真感光体を作製
した。
【0175】(比較例4および5)実施例7において、
電荷発生物質として前記構造式(17)で示されるアゾ
化合物に代えて、X型無金属フタロシアニンを用い、電
荷輸送物質として例示化合物No.4に代えて、前記構
造式(16)で示される比較化合物Aおよび前記構造式
(18)で示される比較化合物Bを用いた以外は、実施
例7と同様にして、2種類の電子写真感光体を作製し
た。
【0176】(評価2)以上の実施例7〜19および比
較例2〜5で作製した電子写真感光体を、静電複写紙試
験装置(川口電機社製EPA−8200)を用いて評価
した。測定は、22℃/65%RHの常温/常湿環境下
(N/N環境下)、および、5℃/20%RHの低温/
低湿環境下(L/L環境下)のそれぞれにおいて行っ
た。初期特性の評価として、露光によって電位を半減さ
せるのに要した露光量である感度(E1/2[μJ/c
2])、感光体に−5kVを印加したときの帯電電位
(V0[V])、および、露光10秒後の残留電位(Vr
[V])を測定した。露光には、電荷発生物質として前
記構造式(17)で示されるアゾ化合物を用いた感光体
の場合は1μW/cm2の白色光を用い、X型無金属フ
タロシアニンを用いた感光体の場合はモノクロメータに
て分光した波長780nm、1μW/cm2の光を用い
た。さらに、繰返し特性の評価として、帯電および露光
を5000回繰返した後の感度(E1/2)、帯電電位
(V0)および残留電位(Vr)を測定した。これらの評
価結果を表37に示す。
【0177】
【表37】
【0178】(実施例20)Al23およびZrO2
表面処理を施した樹枝状形状の酸化チタン(石原産業社
製TTO−D−1)9重量部と、バインダ樹脂として共
重合ナイロン樹脂(東レ社製CM8000)9重量部と
を、1,3−ジオキソラン41重量部とメタノール41
重量部との混合溶剤に加えた後、ペイントシェーカにて
8時間分散させ、中間層用塗布液を調製した。調製した
中間層用塗布液を塗工槽に満たし、直径40mm、全長
340mmのアルミニウム製の円筒状支持体を導電性支
持体として、浸漬塗布法によって、膜厚1.0μmの中
間層を導電性支持体上に形成した。
【0179】次いで、電荷発生物質であるオキソチタニ
ルフタロシアニンとして、CuKα特性X線回折におい
て、ブラッグ角(2θ±0.2°)で、少なくとも2
7.3°に明確な回折ピークを有するオキソチタニルフ
タロシアニン顔料2重量部と、ポリビニルブチラール樹
脂(積水化学社製エスレックBM−S)1重量部と、メ
チルエチルケトン97重量部とを混合し、ペイントシェ
ーカにて分散処理して電荷発生層用塗布液を調製した。
調製した電荷発生用塗布液を前述の中間層と同様の方法
で塗布し、膜厚0.4μmの電荷発生層を先に形成した
中間層上に形成した。
【0180】次いで、表2に示した例示化合物No.1
6のエナミン化合物10重量部と、ポリカーボネート樹
脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製ユーピロン
Z200)20重量部と、2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール1重量部と、ジメチルポリシロキサ
ン(信越化学工業社製KF−96)1重量部とを、TH
Fに溶解して固形分23重量%の電荷輸送層用塗布液を
調製した。調製した電荷輸送層用塗布液を浸漬塗布法に
より先に形成した電荷発生層上に塗布した後、110℃
で1時間乾燥して膜厚23μmの電荷輸送層を形成し、
電子写真感光体を作製した。
【0181】(実施例21および22)実施例20にお
いて、例示化合物No.16に代えて、表1〜35に示
した例示化合物No.73および247のエナミン化合
物を用いた以外は、実施例20と同様にして、2種類の
電子写真感光体を作製した。
【0182】(比較例6)実施例20において、例示化
合物No.16に代えて、前記構造式(16)で示され
る比較化合物Aを用いた以外は、実施例20と同様にし
て電子写真感光体を作製した。
【0183】(実施例23)実施例20において、電荷
輸送層用塗布液のポリカーボネート樹脂を25重量部と
した以外は、実施例20と同様にして電子写真感光体を
作製した。
【0184】(実施例24および25)実施例20にお
いて、電荷輸送層用塗布液のポリカーボネート樹脂を2
5重量部とし、例示化合物No.16に代えて、表1〜
35に示した例示化合物No.73および247のエナ
ミン化合物を用いた以外は、実施例20と同様にして、
2種類の電子写真感光体を作製した。
【0185】(評価3)以上の実施例20〜25および
比較例6で作製した電子写真感光体を、プロセススピー
ドを117mm/secとしたデジタル複写機(シャー
プ社製AR−C150)に搭載し、耐久性試験として、
初期の膜厚と40,000枚の実写Aging終了後の
膜厚を測定し、その差である膜減り量Δdを求めた。ま
た、電気特性の安定性試験として、22℃/65%RH
のN/N環境下における帯電電位V0およびレーザ露光
後の表面電位VL、ならびに5℃/20%RHのL/L
環境下にしたときの表面電位を測定し、これとN/N環
境下の表面電位VLとの差である電位変動ΔVLを求め
た。ΔVLの欄に示した負符号は電位の絶対値の低下を
表す。これらの評価結果を表38に示す。
【0186】
【表38】
【0187】表37および表38の結果から、実施例の
電子写真感光体は比較例に比べ、実施例のエナミン化合
物が高い移動度を有するため、高感度であることが判っ
た。また、L/L環境下においても各種電気特性は良好
で、電荷輸送物質であるエナミン化合物に対するバイン
ダ樹脂の比率を高くしても良好な電気特性を有すること
が判った。
【0188】以上の結果から、本発明のエナミン化合物
を用いれば、高感度、高耐久性を有する電子写真感光体
を提供することができることが判った。
【0189】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、特定の構
造、特に分子骨格内に電子密度の高い複素環を含む構造
を有することによって、電荷移動度の高い有機光導電性
材料であるエナミン化合物を得ることができる。
【0190】また本発明によれば、前記特定の構造を有
するエナミン化合物を電荷輸送物質として感光層中に含
有させることによって、高感度で耐久性に優れ、低温環
境下および高速プロセスで用いた場合にもその電気特性
が低下しない電子写真感光体および画像形成装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電荷発生層5上に電荷輸送層6を有する積層型
感光層を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す断
面図である。
【図2】図1の電子写真感光体において中間層8を有す
る例を示す断面図である。
【図3】同一層中に電荷発生物質2および電荷輸送物質
3を有する単層型感光層を有する電子写真感光体におい
て中間層8を有する例を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態による電子写真感光体を備
える画像形成装置の概略構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生物質 3 電荷輸送物質 4,7 感光層 5 電荷発生層 6 電荷輸送層 8 中間層 11 電子写真感光体 31 半導体レーザ 32 帯電器 33 現像器 34 転写帯電器 35 定着器 36 クリーナ 51 転写紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 333/36 C07D 333/36 G03G 5/06 316 G03G 5/06 316A 318 318B 5/14 101 5/14 101 Fターム(参考) 2H068 AA20 AA33 AA35 AA41 BA13 BA16 4C023 GA01 4C033 AD13 AD17 AE01 AE13 AE17 4C056 AA01 AB01 AC02 AD01 AE03 BA04 BB11 BC01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるエナミン化
    合物。 【化1】 (式中、Ar1およびAr2は、各々置換基を含んでもよ
    いアリール基または置換基を含んでもよい複素環基を示
    す。Ar3は置換基を含んでもよいアリール基、置換基
    を含んでもよい複素環基、置換基を含んでもよいアラル
    キル基または置換基を含んでもよいアルキル基を示す。
    Ar4は置換基を含んでもよい複素環基を示す。Ar5
    よびAr6は、各々水素原子、置換基を含んでもよいア
    リール基、置換基を含んでもよい複素環基、置換基を含
    んでもよいアラルキル基または置換基を含んでもよいア
    ルキル基を示す。Ar5およびAr6は炭素原子と共に環
    を形成してもよい。R1およびR2は、各々水素原子また
    は置換基を含んでもよいアルキル基を示す。nは0〜2
    の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)で示されるエナミン化
    合物が、下記一般式(2)で示されることを特徴とする
    請求項1記載のエナミン化合物。 【化2】 (式中、a、b、cおよびdは、各々置換基を含んでも
    よい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい
    炭素数1〜3のアルコキシ基、置換基を含んでもよい炭
    素数1〜3のアルキル鎖を含むジアルキルアミノ基、ハ
    ロゲン原子または水素原子を示し、jは1または2、
    k、lおよびmは1〜5の整数を示す。ただし、j、
    k、lおよびmが2以上のとき、対応する複数のa、
    b、cおよびdは同一でも異なってもよく、互いに環を
    形成してもよい。Xは酸素原子または硫黄原子を示す。
    Ar5、Ar6、R1、R2およびnは前記一般式(1)に
    おいて定義したものと同義である。)
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)で示されるエナミン化
    合物が、下記一般式(3)で示されることを特徴とする
    請求項1記載のエナミン化合物。 【化3】 (式中、a、bおよびcは、各々置換基を含んでもよい
    炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい炭素
    数1〜3のアルコキシ基、置換基を含んでもよい炭素数
    1〜3のアルキル鎖を含むジアルキルアミノ基、ハロゲ
    ン原子または水素原子を示し、k、lおよびmは1〜5
    の整数を示す。ただし、k、lおよびmが2以上のと
    き、対応する複数のa、bおよびcは同一でも異なって
    もよく、互いに環を形成してもよい。Xは酸素原子また
    は硫黄原子を示す。R3は置換基を含んでもよい炭素数
    1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜
    3のアルコキシ基、置換基を含んでもよい炭素数1〜3
    のアルキル鎖を含むジアルキルアミノ基、ハロゲン原子
    または水素原子を示す。Ar5、Ar6、R1、R2および
    nは前記一般式(1)において定義したものと同義であ
    る。)
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)で示されるエナミン化
    合物が、下記一般式(4)で示されることを特徴とする
    請求項1記載のエナミン化合物。 【化4】 (式中、a、b、cおよびeは、各々置換基を含んでも
    よい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい
    炭素数1〜3のアルコキシ基、置換基を含んでもよい炭
    素数1〜3のアルキル鎖を含むジアルキルアミノ基、ハ
    ロゲン原子または水素原子を示し、iは1〜3の整数、
    k、lおよびmは1〜5の整数を示す。ただし、i、
    k、lおよびmが2以上のとき、対応する複数のa、
    b、cおよびeは同一でも異なってもよく、互いに環を
    形成してもよい。Xは酸素原子または硫黄原子を示す。
    Ar5、Ar6、R1、R2およびnは前記一般式(1)に
    おいて定義したものと同義である。)
  5. 【請求項5】 導電性支持体上に設けられた感光層中
    に、電荷輸送物質として請求項1〜4のいずれかに記載
    のエナミン化合物を含有することを特徴とする電子写真
    感光体。
  6. 【請求項6】 前記感光層が、少なくとも、電荷発生物
    質を含有する電荷発生層と、前記電荷輸送物質を含有す
    る電荷輸送層とを有する積層構造であることを特徴とす
    る請求項5記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記導電性支持体と感光層との間に中間
    層を設けたことを特徴とする請求項5または6記載の電
    子写真感光体。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の電子写
    真感光体を備えていることを特徴とする画像形成装置。
JP2001378918A 2001-12-12 2001-12-12 エナミン化合物、それを用いた電子写真感光体および画像形成装置 Pending JP2003176276A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7416824B2 (en) 2003-05-12 2008-08-26 Sharp Kabushiki Kaisha Organic photoconductive material electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus using the same
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JP2011064963A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真画像形成装置

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