JP4323007B2 - 非シリコ―ン系剥離性基材とその製造方法 - Google Patents

非シリコ―ン系剥離性基材とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非シリコ―ン系剥離性基材とその製造方法、詳しくは、ポリオレフイン系樹脂組成物の押出成形フイルムまたはこれと他種基材とのラミネ―ト体からなる非シリコ―ン系剥離性基材とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフインフイルムは、物理的および化学的物性のバランスの良さより、またフイルム成形性の容易さより、これ単体または他種基材とのラミネ―ト体として、粘着テ―プ用基材として利用されている。また、上記単体やラミネ―ト体からなる別の利用形態として、ポリオレフイン系樹脂組成物中に、剥離剤としてシリコ―ン化合物、フツ素化合物、長鎖アルキル化合物、合成ワツクスなどを含ませて、フイルム成形することにより、フイルム自体に剥離機能を持たせるようにした、いわゆる剥離性基材とすることも知られている。
【0003】
このような剥離性基材のひとつとして、特開平5−140346号公報には、熱可塑性樹脂としてのポリオレフイン系樹脂にオルガノシロキサンを含ませて、これを押出成形してフイルム化したのち、フイルム表面にブリ―ドしてくるオルガノシロキサンを放射線の照射により硬化処理して、フイルム表面に固定させ、これにより被着体(粘着テ―プなどの粘着面)へのオルガノシロキサンの移行を防ぐようにした、シリコ―ン系剥離性基材が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来のシリコ―ン系剥離性基材は、粘着面に対する剥離性能にすぐれているが、基材表面(フイルム表面)に硬化反応に関与しない未反応のオルガノシロキサンが微量存在し、これが粘着面に移行する結果、この粘着テ―プを近年の高集積度の電子部品用途に使用した場合に、電気接点不良などの問題を生じることがあり、上記用途への適用が制限されていた。
【0005】
本発明は、上記の事情に照らし、粘着面に対する剥離性能にすぐれ、かつシリコ―ンによる電気接点不良などの問題がなく、また剥離後の粘着面の残留接着力の大きい非シリコ―ン系剥離性基材を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、ポリオレフイン系樹脂組成物中に、シリコ―ン化合物以外の剥離剤として、剥離性能に寄与する長鎖アルキル基とともに、硬化反応に関与するエポキシ基を持つ特定のアクリル系共重合体を含ませることにより、これを押出成形してフイルム化し、これに電離性放射線を照射して硬化処理したときに、粘着面に対する剥離性能にすぐれるとともに、シリコ―ンによる電気接点不良などの問題が本質的になく、しかも、上記の硬化処理によつて上記のアクリル系共重合体がフイルム表面に強く固定されて粘着面への移行が阻止される結果、剥離後の粘着面の残留接着力の大きい、非シリコ―ン系剥離性基材が得られることを見い出した。
【0007】
本発明は、上記知見をもとにして、完成されたものであり、式(1);−〔CH2 −C(R1 )COOR2 〕−(式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜22の長鎖アルキル基である)で表される長鎖アルキル基含有構造単位と、式(2);−〔CH2 −C(R3 )COOR4 〕−(式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ基含有構造単位とを有するアクリル系共重合体を含ませたポリオレフイン系樹脂組成物の押出成形フイルムまたはこれと他種基材とのラミネ―ト体からなる非シリコ―ン系剥離性基材(請求項1〜4)に係るものである。
【0008】
また、本発明は、上記非シリコ―ン系剥離性基材の製法として、式(1);−〔CH2 −C(R1 )COOR2 〕−(式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜22の長鎖アルキル基である)で表される長鎖アルキル基含有構造単位と、式(2);−〔CH2 −C(R3 )COOR4 〕−(式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ基含有構造単位とを有するアクリル系共重合体を含ませたポリオレフイン系樹脂組成物を用いて押出成形フイルムを得たのち、フイルム表面部の上記アクリル系共重合体を電離性放射線を照射して硬化させることを特徴とする非シリコ―ン系剥離性基材の製造方法(請求項5〜7)に係るものである。
【0009】
さらに、本発明は、上記のアクリル系共重合体を得るにあたり、式(1A);CH2 =C(R1 )COOR2 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜22の長鎖アルキル基である)で表される長鎖アルキル基含有単量体と、式(2A);CH2 =C(R3 )COOR4 (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ基含有単量体を含む単量体混合物を、遷移金属とその配位子の存在下、重合開始剤を用いて、リビングラジカル重合することにより、アクリル系共重合体を得る上記構成の非シリコ―ン系剥離性基材の製造方法(請求項8)に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられるアクリル系共重合体は、式(1);−〔CH2 −C(R1 )COOR2 〕−(式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜22の長鎖アルキル基である)で表される長鎖アルキル基含有構造単位と、式(2);−〔CH2 −C(R3 )COOR4 〕−(式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ基含有構造単位とを必須成分として有してなり、必要により、式(3);−〔CH2 −C(R5 )CN〕−(式中、R5 は水素またはメチル基、CNはニトリル基である)で表されるニトリル基含有構造単位を有するものである。このようなアクリル系共重合体は、公知の種々の方法で合成できるが、とくに無溶剤または少量の溶剤の存在下、安全性の問題を生じることなく、工程上も有利に実施できる、リビングラジカル重合法により、合成するのが望ましい。
【0011】
リビングラジカル重合法に関しては、たとえば、(1)Pattenらによる報告、“Radical Polymerization Yielding Polymers with Mw/Mn 〜 1.05 by Homogeneous Atom Transfer Radical Polymerization ”Polymer Preprinted,pp 575-6,No37(March 1996)、(2)Matyjasewskiらによる報告、“Controlled/Living Radical Polymerization. Halogen Atom Transfer Radical Polymerization Promoted by a Cu(I)/Cu(II)Redox Process ”Macromolecules 1995,28,7901-10(October 15,1995)、(3)同著PCT/US96/03302,International Publication No.WO96/30421 (October 3,1996)、(4)M.Sawamotoらの報告、“Ruthenium-mediated Living Radical polymerization of Methyl Methacrylate ”Macromolecules,1996,29,1070.などが知られている。
【0012】
本発明者らは、このようなリビングラジカル重合法に着目し、活性化剤として遷移金属とその配位子を使用し、これらの存在下、重合開始剤を用いて、長鎖アルキル基含有単量体とエポキシ基含有単量体とを含む単量体混合物を、リビングラジカル重合させることにより、上記単量体混合物の共重合体からなる、分子内に剥離性能に寄与する長鎖アルキル基と硬化反応に関与するエポキシ基を有するアクリル系共重合体、つまり、式(1)で表される長鎖アルキル基含有構造単位と式(2)で表されるエポキシ基含有構造単位とを必須成分として有するアクリル系共重合体を容易に生成できること、とくに上記の単量体混合物の重合順序を適宜設定することにより、上記各単量体がブロツク的に重合した上記構成のアクリル系共重合体を容易に生成できることを見い出した。
【0013】
上記の遷移金属としては、Cu、Ru、Fe、Rh、VまたはNiがあり、通常、これら金属のハロゲン化物(塩化物、臭化物など)の中から、用いられる。また、配位子は、遷移金属を中心にして配位して錯体を形成するものであつて、ビピリジン誘導体、メルカプタン誘導体、トリフルオレ―ト誘導体などが好ましく用いられる。遷移金属とその配位子の組み合わせの中でも、Cu+1−ビピリジン錯体が、重合の安定性や重合速度の面で、最も好ましい。
【0014】
また、上記の重合開始剤としては、α−位にハロゲンを含有するエステル系またはスチレン系誘導体が好ましく、とくに2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸誘導体、塩化(または臭化)1−フエニル誘導体が好ましく用いられる。具体的には、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸メチル、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸エチル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸エチル、塩化(または臭化)1−フエニルエチル、エチレンビス(2−ブロモ−2−メチルプロピオネ―ト)などを挙げることができる。
【0015】
さらに、上記の単量体混合物としては、長鎖アルキル基含有単量体を主成分とし、これにエポキシ基含有単量体と必要によりニトリル基含有単量体やこれ以外の改質用単量体として、アルキル基の炭素数が12未満である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸のモノまたはジエステル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ―ト、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ―ト、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンなどの各種の単量体を含ませた混合物が用いられる。
【0016】
長鎖アルキル基含有単量体は、式(1A);CH2 =C(R1 )COOR2 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜22の長鎖アルキル基である)で表される長鎖アルキル基を持つ(メタ)アクリル酸アルキルエステルで、たとえば、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが用いられる。このような長鎖アルキル基含有単量体の使用量としては、単量体混合物中、30重量%以上、通常は50〜99.99重量%、好ましくは60〜99.9重量%であるのがよく、少なすぎると剥離性能が悪くなる。
【0017】
エポキシ基含有単量体は、式(2A);CH2 =C(R3 )COOR4 (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ基を持つ(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。具体的には、グリシジル(メタ)アクリレ―ト、メチルグリシジル(メタ)アクリレ―ト、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレ―ト、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレ―トなどがある。使用量としては、単量体混合物中、40〜0.01重量%、好ましくは4〜0.1重量%であるのがよく、少なすぎると硬化不十分となり、また多すぎると剥離性能と剥離後の粘着面の残留接着力とのバランスをとりにくい。
【0018】
ニトリル基含有単量体は、式(3A);CH2 =C(R5 )CN(式中、R5 は水素またはメチル基、CNはニトリル基である)で表される単量体、すなわち、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルである。この単量体を使用すると、得られるアクリル系共重合体の凝集性が増大するためか、剥離性基材の耐熱性を向上させることができる。使用量は、前記したこれ以外の改質用単量体との合計量が、単量体混合物中、70重量%未満、好ましくは40重量%以下となるようにするのがよい。多すぎると剥離性能と剥離後の粘着面の残留接着力とのバランスをとりにくくなるなどの問題を生じやすい。
【0019】
リビングラジカル重合において、重合開始剤としては、上記の単量体混合物に対して、通常0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜2モル%の割合で用いられる。また、遷移金属の使用量は、ハロゲン化物などの形態として、上記の重合開始剤1モルに対して、通常0.01〜3モル、好ましくは0.1〜1モルの割合で用いられる。さらに、その配位子は、上記の遷移金属(ハロゲン化物などの形態)1モルに対して、通常1〜5モル、好ましくは2〜3モルの割合で用いられる。重合開始剤と活性化剤とをこのような割合で使用すると、リビングラジカル重合の反応性、生成ポリマ―の分子量などに好結果が得られる。
【0020】
このようなリビングラジカル重合は、無溶剤でも進行させることができるし、酢酸ブチル、トルエン、キシレンなどの溶剤の存在下で進行させてもよい。溶剤を用いる場合、重合速度の低下を防ぐため、重合終了後の溶剤濃度が50重量%以下となる少量の使用量とするのがよい。無溶剤または少量の溶剤量とすることで、環境衛生や安全性などの面で好結果が得られる。また、重合条件は、重合速度や触媒の失活の点より、70〜130℃の重合温度で、最終的な分子量や重合温度にも依存するが、約1〜100時間の重合時間とすればよい。
【0021】
このようにして得られるアクリル系共重合体は、既述のとおり、式(1A)で表される長鎖アルキル基含有単量体に由来する式(1)で表される長鎖アルキル基含有構造単位とともに、式(2A)で表されるエポキシ基含有単量体に由来する式(2)で表されるエポキシ基含有構造単位を必須成分として有し、必要により、式(3A)で表されるニトリル基含有単量体に由来する式(3)で表されるニトリル基含有構造単位を有し、さらに上記以外の改質用単量体を使用したものでは、これら単量体に由来する構造単位をも有するものである。
【0022】
このようなアクリル系共重合体として、とくに好適なものは、上記の式(2)で表されるエポキシ基含有構造単位を共重合体分子鎖の末端または末端近傍部に有するものである。すなわち、前記の式(2A)で表されるエポキシ基含有単量体の使用により、この単量体の添加時点に応じて共重合体分子鎖の任意位置に上記のエポキシ基含有構造単位を導入できるが、とくに、上記の単量体を重合後期に添加する、つまり重合転化率が80重量%以上に達した時点で添加すると、共重合体分子鎖の停止末端またはその近傍部に上記のエポキシ基含有構造単位を導入でき、本発明に好適なアクリル系共重合体を得ることができる。
【0023】
また、上記のリビングラジカル重合に際して、分子内にエポキシ基を有する重合開始剤を使用すると、共重合体分子鎖の開始末端に上記のエポキシ基を導入させることができるので、望ましい。とくに、前記の式(2A)で表されるエポキシ基含有単量体を重合後期に添加して、共重合体分子鎖の停止末端またはその近傍部に上記のエポキシ基含有構造単位を導入する一方、分子内にエポキシ基を有する重合開始剤を用いて、共重合体分子鎖の開始末端にエポキシ基を導入すると、2個のエポキシ基が共重合体分子鎖にテレケリツク的に導入されることになる。このようなアクリル系共重合体によると、これを架橋し硬化させたときに、共重合体分子鎖がより直線状に延長され、架橋間距離のばらつきの小さい均一な架橋ポリマ―を生成させ、これが剥離性能と剥離後の粘着面の残留接着力とのバランス特性に非常に好結果を与えるため、望ましい。
【0024】
上記の分子内にエポキシ基を有する重合開始剤としては、α−位にハロゲンを含有するエステル系またはスチレン系誘導体であつて、その分子内にエポキシ基を有するもので、リビングラジカル重合の進行を阻害するものでない限り、使用することができる。具体的には、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸グリシジル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸グリシジル、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチルなどが挙げられる。これらの分子内にエポキシ基を有する重合開始剤は、分子内にエポキシ基を有しない前記の重合開始剤と併用してもよく、この場合、両者の合計量が前記範囲となるようにすればよい。
【0025】
本発明において用いられるアクリル系共重合体は、GPC(ゲルパ―ミエ―シヨンクロマトグラフイ―)によりポリスチレン換算にて求められる数平均分子量が、通常1,000〜500,000、好ましくは1,000〜100,000の範囲にあるのがよい。このような数平均分子量の設定は、重合開始剤や単量体混合物の仕込み比率を調整することにより、また上記のリビングラジカル重合における重合条件を適宜選択することにより、容易に行える。
【0026】
本発明においては、上記のアクリル系共重合体をポリオレフイン系樹脂に含ませて、ポリオレフイン系樹脂組成物を調製する。ここで、上記のアクリル系共重合体の使用量としては、ポリオレフイン系樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部とするのがよい。0.1重量部より少ないと、ポリオレフイン系樹脂に対する剥離性能の付与効果が乏しくなり、また50重量部を超えると、上記剥離性能の付与効果が飽和するためコスト的に不利となるし、ポリオレフイン系樹脂本来の特性が損なわれるおそれがあり、いずれも好ましくない。
【0027】
本発明において用いられるポリオレフイン系樹脂は、熱可塑性ポリオレフインとして知られる各種の樹脂を使用でき、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと少量の他のα−オレフインとの共重合体、ポリプロピレン、プロピレンと少量の他のα−オレフインとのランダムまたはブロツク共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、これらの混合物などが挙げられる。これらのポリオレフイン系樹脂のうち、密度が0.92〜0.96、MFR(Melt Flow Rate)が0.5〜5g/10分である低密度〜高密度ポリエチレンや、ポリプロピレンなどを使用するのが望ましい。
【0028】
このようなポリオレフイン系樹脂組成物は、押出成形フイルムとしたのち電離性放射線を照射して、樹脂組成物中の上記アクリル系共重合体を硬化させるが、この硬化を容易にするため、オニウム塩系硬化触媒を光反応開始剤などとして配合しておくのが望ましい。また、その際、エポキシ基含有化合物や水酸基含有化合物を配合して、硬化反応を促進または制御することもできる。
【0029】
オニウム塩系硬化触媒は、ArN2 + - 、Y3 + - またはY2 + - 〔式中、Arはビス(ドデシルフエニル)基などのアリ―ル基、Yはアルキル基もしくは上記同様のアリ―ル基、Q- はBF4 - 、PF6 - 、As 6 - 、SbF6 - 、SbCl6 - 、HSO4 - 、Clなどの非塩基性かつ求核性の陰イオンである〕で表されるジアゾニウム塩、スルホニウム塩またはヨ―ドニウム塩などが用いられる。配合量は、ポリオレフイン系樹脂100重量部に対し、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜5重量部とするのがよい。過少では硬化性に乏しく、過多となると剥離特性が阻害されるおそれがある。
【0030】
エポキシ基含有化合物は、分子内に1個または2個以上のエポキシ基を有する化合物であつて、エチレングリコ―ルジグリシジルエ―テル、グリセリンジグリシジルエ―テル、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、リモネンジオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキシルカルボキシレ―ト、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペ―トなどが挙げられる。水酸基含有化合物は、分子内に2個以上の水酸基を有する化合物であつて、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ―ルなどが挙げられる。
【0031】
本発明においては、このようなポリオレフイン系樹脂組成物を用いて、常法により押出成形して、厚さが通常5〜100μmの押出成形フイルムとする。つぎに、フイルム表面部にブリ―ドアウトしてくる上記のアクリル系共重合体を電離性放射線を照射して硬化させる、つまり、上記共重合体に含まれるエポキシ基を利用して架橋し硬化させると、粘着シ―ト類の粘着面に対してすぐれた剥離性能を発揮する本発明の非シリコ―ン系剥離性基材が得られる。この剥離性基材は、剥離剤として機能する上記のアクリル系共重合体が非シリコ―ン系であるため、従来のようなシリコ―ンによる電気接点不良などの問題がなく、また上記共重合体が上記の硬化反応によつてフイルム表面部に強固に結合されているため、これが粘着シ―ト類の粘着面に移行して、粘着面を汚染させるという心配も少なく、剥離後の粘着面の残留接着力の大きいものとなる。
【0032】
なお、上記のアクリル系共重合体の硬化反応に際して、使用する電離性放射線としては、たとえば、電子線、紫外線、X線、γ線などが挙げられる。これらのうち、電子線を照射する場合は、その照射線量は、通常20メガラツド以下、好ましくは3〜10メガラツドとするのがよい。また、紫外線を照射する場合は、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどの紫外線源を用いて、通常20mJ〜3J/cm2 の照射量とするのが望ましい。
【0033】
本発明の非シリコ―ン系剥離性基材は、上記構成のポリオレフイン系樹脂組成物よりなる押出成形フイルムの単体からなるもののほか、上記押出成形フイルムと他種基材とのラミネ―ト体とされたものであつてもよい。他種基材としては、坪量が通常30〜200g/m2のクラフト紙、上質紙、グラシン紙などの紙、厚さが通常10〜200μmのポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミドなどからなるプラスチツクフイルム、坪量が通常5〜50g/m2の不織布や織布などが用いられる。なお、これらの他種基材は、上記の押出成形フイルムを得たのち、これに電離性放射線を照射して硬化させる前にラミネ―トするのが望ましいが、場合により上記の硬化後にラミネ―トしてもよい。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。なお、実施例で用いたアクリル系共重合体(1) 〜(3) と比較例で用いたアクリル系重合体(4) は、下記の製造例1〜3と比較製造例1により、製造したものである。また、以下の実施例および比較例において、部とあるのは重量部を意味する。
【0035】
製造例1
メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプタムを備えた4つ口フラスコに、オクタデシルアクリレ―ト25g(77ミリモル)を入れ、これに2,2′−ビピリジン3g(19.2ミリモル)を加えて、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅920mg(6.4ミリモル)を加え、反応系を90℃に加熱し、重合開始剤として酢酸ブチル2mlに希釈したエチレンビス(2−ブロモ−2−メチルプロピオネ―ト(以下、EBMPという)を1.15g(3.2ミリモル)加えて重合を開始し、窒素気流下、90℃で4時間重合した。
【0036】
重合率〔ガスクロマトグラフイを用いて、重合開始時の2,2′−ビピリジンに対するオクタデシルアクリレ―トの面積比率(転化率So)を算出し、重合中の上記面積比率(転化率St)を求めて、1―(転化率St)/(転化率So)で定義される割合〕が80%以上であることを確認したのち、これに3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレ―ト4.6g(25ミリモル)をラバ―セプタムから添加し、これをさらに12時間加熱した。得られた重合物をトルエンに20重量%程度に希釈して、触媒をろ去し、このトルエン溶液を冷アセトン1リツトルに加え、白色沈殿物を得た。最後に、この再沈殿物を乾燥して、アクリル系共重合体(1) を製造した。このアクリル系共重合体(1) は、その数平均分子量〔Mn〕が9,200、重量平均分子量〔Mw〕が12,300、ポリマ―分散度〔Mw/Mn〕が1.34であつた。
【0037】
製造例2
メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプタムを備えた4つ口フラスコに、オクタデシルメタクリレ―ト25g(74ミリモル)を入れ、これに2,2′−ビピリジン1.5g(9.6ミリモル)を加えて、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅458mg(3.2ミリモル)を加え、反応系を90℃に加熱し、重合開始剤として酢酸ブチル2mlに希釈した2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチルを885mg(3.2ミリモル)加えて重合を開始し、窒素気流下、90℃で2時間重合した。重合率が80%以上であることを確認したのち、これに3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレ―ト1.2g(6.4ミリモル)をラバ―セプタムから添加し、これをさらに6時間加熱した。以下、製造例1と同様にして、アクリル系共重合体(2) を製造した。このアクリル系共重合体(2) は、そのMnが8,400、Mwが13,900、Mw/Mnが1.66であつた。
【0038】
製造例3
メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプタムを備えた4つ口フラスコに、オクタデシルアクリレ―ト25g(77ミリモル)とアクリロニトリル5g(94ミリモル)を入れ、これに2,2′−ビピリジン3g(19.2ミリモル)を加えて、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅920mg(6.4ミリモル)を加え、反応系を90℃に加熱し、重合開始剤として酢酸ブチル2mlに希釈したEBMPを1.15g(3.2ミリモル)加えて重合を開始し、窒素気流下、90℃で4時間重合した。重合率が80%以上であることを確認したのち、これに3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレ―ト4.6g(25ミリモル)をラバ―セプタムから添加し、これをさらに6時間加熱した。以下、製造例1と同様にして、アクリル系共重合体(3) を製造した。このアクリル系共重合体(3) は、そのMnが10,100、Mwが14,100、Mw/Mnが1.40であつた。
【0039】
比較製造例1
製造例1と同じ初期仕込み組成および重合法で合成し、重合途中での3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレ―トの添加を省き、初期仕込み組成のまま、90℃で12時間重合した以外は、製造例1と同様にして、アクリル系重合体(4) を得た。このアクリル系重合体(4) は、そのMnが9,400、Mwが12,200、Mw/Mnが1.30であつた。
【0040】
実施例1
低密度ポリエチレン(密度:0.930、MFR:4.0g/10分)100部に、アクリル系共重合体(1) 3部、東芝シリコ―ン(株)製の「UV−9380C」(ヨ―ドニウム塩系硬化触媒)0.5部を加え、よく混合して、ポリオレフイン系樹脂組成物を調製した。このポリオレフイン系樹脂組成物を、Tダイを装備したホツパ付きの押出機を用いて押出成形することにより、厚さが80μmのフイルムを得た。つぎに、この押出成形フイルムの両面側より、無電極紫外線ランプ(FUSION社製)を使用して、紫外線を100mJ/cm2 の照射量で照射して、フイルム表面部のアクリル系共重合体(1) を架橋し硬化させることにより、非シリコ―ン系剥離性基材を作製した。
【0041】
実施例2
中密度ポリエチレン(密度:0.940、MFR:2.1g/10分)100部に、アクリル系共重合体(2) 10部、東芝シリコ―ン(株)製の「UV−9380C」(ヨ―ドニウム塩系硬化触媒)0.5部を加え、よく混合して、ポリオレフイン系樹脂組成物を調製した。このポリオレフイン系樹脂組成物を、Tダイを装備したホツパ付きの押出機を使用して押出成形することにより、厚さが30μmのフイルムを得た。この押出成形フイルムに、他種基材として、繰り出しロ―ルから供給されるクラフト紙(坪量80g/m2)を、圧着ロ―ルを使用して、ラミネ―トさせた。つぎに、このラミネ―ト体に対して、電子線照射装置〔岩崎電気(株)製の「CB−150」〕を使用して、電子線を5メガラツドの照射量で照射し、フイルム表面部のアクリル系共重合体(2) を架橋し硬化させることにより、非シリコ―ン系剥離性基材を作製した。
【0042】
実施例3〜10
表1に記載のポリエチレン100部に対して、同表に記載のアリル系共重合体を同表に記載の配合部数で加え、これにさらに同表に記載のオニウム塩系硬化触媒0.5部を加えるかまたは加えないで、これらをよく混合して、8種のポリオレフイン系樹脂組成物を調製した。この各ポリオレフイン系樹脂組成物を用い、硬化方法(電離性放射線の種類と照射量)を表2に記載のように変更し、同表に記載の他種基材をラミネ―トするかまたはラミネ―トしないで、他は実施例1,2と同様にして、8種の非シリコ―ン系剥離性基材を作製した。なお、表1において、ポリエチレンの欄における「低密度PE」は実施例1で使用した低密度ポリエチレンを意味し、「中密度PE」は実施例2で使用した中密度ポリエチレンを意味し、さらに硬化触媒の欄における「TASHFP」はトリアリ―ルスルフオニウムヘキサフルオロフオスフエ―トを意味する。
【0043】
Figure 0004323007
【0044】
Figure 0004323007
【0045】
比較例1
実施例1で使用した低密度ポリエチレンを、これにアクリル系共重合体および硬化触媒を配合することなく、実施例1と同様に押出成形して、厚さが80μmの押出成形フイルムを得、これを非シリコ―ン系剥離性基材とした。
【0046】
比較例2
実施例2で使用した中密度ポリエチレン100部にアクリル系重合体(4) 10部を配合して、ポリオレフイン系樹脂組成物とし、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に処理して、非シリコ―ン系剥離性基材を作製した。
【0047】
上記の実施例1〜10および比較例1,2で作製した各非シリコ―ン系剥離性基材について、下記の方法により、粘着面に対する剥離性試験および剥離後の残留接着力試験(粘着面の非汚染性試験)を行つた。これらの試験結果は、後記の表3に示されるとおりであつた。
【0048】
<粘着面に対する剥離性試験>
非シリコ―ン系剥離性基材を幅40mm、長さ120mmに切断し、これに幅19mmの市販粘着テ―プ〔日東電工(株)製「ポリエステルテ―プNo.31B」〕を重さ2Kgのゴムロ―ラを1往復させて圧着したのち、粘着テ―プ上に約10g/cm2 の荷重をかけた状態で、50℃で3日間放置した。その後、荷重を解き、室温に戻し、引張り試験機により、300mm/分の速度で粘着テ―プを180°剥離し、その剥離に要する力を測定した。この測定値が大きすぎると、粘着テ―プの巻き戻し力が大きくなり、巻き戻し作業性が悪くなり、また逆に、上記測定値が小さくなりすぎても、巻き戻し作業性が悪くなる。
【0049】
<剥離後の残留接着力試験>
ステンレス(SUS−304)板を耐水研磨紙(280番)で十分に研磨し、洗浄した。この研磨洗浄面に、上記の剥離性試験を行つたのちの粘着テ―プを、重さ2Kgのゴムロ―ラを1往復させて圧着した。室温で30分間放置したのち、300mm/分の速度で180°剥離し、その剥離に要する力を測定し、これを接着力Srとした。また、これとは別に、上記剥離性試験を行う前の粘着テ―プ、つまり市販粘着テ―プをそのまま使用して、上記同様にして、接着力Soを測定した。これらの測定値より、剥離後の粘着面の残留接着力を、〔Sr/So〕×100(%)として、求めた。この値が大きいほど、残留接着力が大であつて、粘着面の非汚染性にすぐれていることを示している。
【0050】
Figure 0004323007
【0051】
上記の表3の結果から明らかなように、実施例1〜10の非シリコ―ン系剥離性基材は、いずれも、粘着面に対する剥離性能にすぐれているとともに、剥離後の粘着面の残留接着力が大きいことがわかる。
【0052】
これに対し、ポリエチレンフイルムからなる比較例1の非シリコ―ン系剥離性基材は、粘着面に対する剥離性能に劣り、またポリエチレンにエポキシ基を持たないアクリル系重合体を含ませたフイルムからなる比較例2の非シリコ―ン系剥離性基材は、剥離後の粘着面の残留接着力に劣り、いずれも、粘着面に対する剥離性能と剥離後の粘着面の残留接着力をともに満足させることができない。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、ポリオレフイン系樹脂に剥離剤として剥離性能に寄与する長鎖アルキル基と硬化反応に関与するエポキシ基を持つ特定のアクリル系共重合体を含ませたことにより、またこれを押出成形してフイルム化したのちフイルム表面部の上記アクリル系共重合体を電離性放射線の照射によつて硬化させるようにしたことにより、粘着面に対する剥離性能にすぐれ、しかもシリコ―ンによる電気接点不良などの問題がなく、そのうえ剥離後の粘着面の残留接着力の大きい非シリコ―ン系剥離性基材とその製造方法を提供できる。

Claims (8)

  1. 式(1);−〔CH2 −C(R1 )COOR2 〕−(式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜22の長鎖アルキル基である)で表される長鎖アルキル基含有構造単位と、式(2);−〔CH2 −C(R3 )COOR4 〕−(式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ基含有構造単位とを有するアクリル系共重合体を含ませたポリオレフイン系樹脂組成物の押出成形フイルムまたはこれと他種基材とのラミネ―ト体からなる非シリコ―ン系剥離性基材。
  2. アクリル系共重合体は、式(1)で表される長鎖アルキル基含有構造単位と式(2)で表されるエポキシ基含有構造単位のほかに、式(3);−〔CH2 −C(R5 )CN〕−(式中、R5 は水素またはメチル基、CNはニトリル基である)で表されるニトリル基含有構造単位を有する請求項1に記載の非シリコ―ン系剥離性基材。
  3. アクリル系共重合体は、式(2)で表されるエポキシ基含有構造単位を共重合体分子鎖の末端または末端近傍部に有する請求項1または2に記載の非シリコ―ン系剥離性基材。
  4. アクリル系共重合体は、ポリオレフイン系樹脂組成物におけるポリオレフイン系樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量部である請求項1〜3のいずれかに記載の非シリコ―ン系剥離性基材。
  5. 式(1);−〔CH2 −C(R1 )COOR2 〕−(式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜22の長鎖アルキル基である)で表される長鎖アルキル基含有構造単位と、式(2);−〔CH2 −C(R3 )COOR4 〕−(式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ基含有構造単位とを有するアクリル系共重合体を含ませたポリオレフイン系樹脂組成物を用いて押出成形フイルムを得たのち、フイルム表面部の上記アクリル系共重合体を電離性放射線を照射して硬化させることを特徴とする非シリコ―ン系剥離性基材の製造方法。
  6. ポリオレフイン系樹脂組成物中に、アクリル系共重合体とともに、オニウム塩系硬化触媒を配合して、押出成形フイルムを得る請求項5に記載の非シリコ―ン系剥離性基材の製造方法。
  7. 押出成形フイルムを得たのち、電離性放射線を照射して硬化させる前または後に、他種基材とのラミネ―ト体とする請求項5または6に記載の非シリコ―ン系剥離性基材の製造方法。
  8. アクリル系共重合体を得るにあたり、式(1A);CH2 =C(R1 )COOR2 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜22の長鎖アルキル基である)で表される長鎖アルキル基含有単量体と、式(2A);CH2 =C(R3 )COOR4 (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ基含有単量体を含む単量体混合物を、遷移金属とその配位子の存在下、重合開始剤を用いて、リビングラジカル重合することにより、アクリル系共重合体を得る請求項5〜7のいずれかに記載の非シリコ―ン系剥離性基材の製造方法。
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