JP4322254B2 - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents
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Description
まず、具体的な従来の制御方式の事例の紹介の前に、電動パワーステアリング装置の制御に関する一般的な説明をする。電動パワーステアリング装置の主制御対象であるモータの電圧、電流の関係を式で表わすと(1)式のごとく表現できる。
V=EMF+(R+s・L)・I…(1)
ここで、Vはモータの端子電圧、EMFはモータの逆起電圧、Iはモータ巻線電流、Rはモータ巻線抵抗値、Lはモータの巻線インダクタンス値である。sはラプラス演算子でd/dtを表わす。なお、EMFは次の(2)式で表される。
EMF=Ke・ω…(2)
ここで、Keは逆起電圧定数、ωはロータの角速度である。
(1)式の第2項である(R+s・L)・Iは電気的要素であって線形性がある。しかし、第1項のEMFはモータの角速度ωによって発生し、タイヤからの外力や電動パワーステアリング装置の機械要素の慣性、摩擦などの非線形要素の影響を大きく受ける。そして、一般的に、非線形要素の制御対象は制御し難いといってよい。
ここで、制御方式として代表的なフィードバック制御(以下FB制御と記す)について簡単な説明をする。一般的に、FB制御とは、ある制御対象である目標値が、ある基準値と一致するように制御しようとするもので、目標値と基準値との誤差を、例えば比例積分回路(以下PI回路と記す)などに入力して制御するのが一般的である。そして、このPI回路の入力は、目標値の変化量、外乱やノイズの影響、パラメータの変動など全ての影響が混在した信号である。その中のどの要素が、どのように制御に影響しているかということは、とりあえず関係なく、とにかく出力が目標値に一致しているかどうかを判断して、一致していなければ修正動作を行なうという極めて単純な制御である。よって、この純粋なFB制御では、誤差があって初めて修正動作が実行されるため、出力が目標値付近でフラフラと変動してしまい、これが電動パワーステアリング装置においてはモータ出力のトルクリップルとして現れる。トルクリップルが大きいと、ドライバーのハンドル操作に違和感を与えたり、モータの騒音が大きくなってドライバーに不快感を与えたりする問題を招くことになる。
ここで、FB制御を利用した制御装置の一例として、特開2002−249061号公報(以下、特許文献1という。)に記載されたものがあり、その内容について、第5図を用いて説明する。車速や操舵トルクを入力に目標電流決定手段120にて、電流指令値Irefを算出する。つまり、図示しないトルクセンサに接続された操舵トルク検出器101で操舵トルクを検出し、次に、位相補償器108で位相遅れを補償し、その出力を操舵トルク制御器102に入力する。更に車速検出器114で検出した車速信号を操舵トルク制御器102に入力し、両入力に基づきドライバーがハンドルを操作して発生させた操舵トルクを補助するトルク値を決定する。そして、この補助すべきトルク値をモータ電流決定器107へ入力し、目標電流Irefを決定する。
次に、この目標電流Irefに対し、モータ駆動器109の出力の実電流Iactをモータ電流検出器111で検出し、減算回路113にフィードバックし、目標電流Irefと実電流Iactとの誤差を算出し、第1の電流制御器103に入力する。基本的には、第1の電流制御器103の出力VdFBでモータ駆動器109を駆動してモータ110を制御するのであるが、上述した色々な状況でもハンドル操作がスムーズに実行されるために、下記に説明する補助信号や補助の制御ループを付加している。
まず、補助信号として、外乱電圧Vdist1や外乱電圧Vdist2および逆起電圧Vbを補償している。さらに、外乱電圧推定オブザーバ115によって、指令値であるVrefどおりにモータ駆動器109が出力しているかを観察している。トータルの外乱電圧は(Vdist1+Vdist 2+Vb)であるが、逆起電圧Vbは、操舵速度に比例し、最大でも3Hz程度であるのに対し、ブラシ振動や転流リップルによる外乱電圧は20〜200Hzなので、ハイパスフィルタ116を利用して、逆起電圧Vbを取り除き、外乱電圧Vdistのみを取り出している。取り出された外乱電圧Vdistを第2の電流制御器105に入力し、その出力を加算回路112aでVdFBと加算し、モータ駆動指令電圧Vrefを算出している。このモータ駆動指令電圧Vrefは、上述した基本制御のVrefと異なり、外乱電圧を含めて修正したモータ駆動指令電圧Vrefなので、基本制御に比較して、上述した色々なハンドル操作状況にも対応してハンドルをスムーズに操作できるように試みている。よって、このような構成の制御装置で色々なハンドル操作状況に対応しようとするとハイパスフィルタ116や第2電流制御器105などの複雑な制御要素を付加する必要があり複雑な制御回路になってしまう。
また、上述のような逆起電圧を補償した従来の電動パワーステアリング装置の制御装置の一例が特許第2949183号公報(以下、特許文献2という。)に開示されており、第14図を用いて説明する。同図において、電動パワーステアリング装置に取り付けられたトルクセンサ100から算出された指令値Irが制御回路101に入力され、制御回路101の指令に基づきPWM制御回路12がインバータ回路13をPWM制御してモータ14を駆動する制御になっている。制御回路101の中では、電流検出回路15によって検出されたモータ電流Ifがフィードバックされて、指令値Irとモータ電流Ifとの誤差をとって、その誤差をPI回路に入力し、指令値Vdが算出される。基本制御方式では指令値Vdが三相(a相、b相、c相)に分配されPWM制御回路12への指令値になる。
さらに、制御回路101では、モータ14に取り付けられた回転速度センサ102によって検出された回転数Nからωを求め、さらに(2)式により逆起電圧Eを検出し、指令値Vdに逆起電圧Eを加算して新たな指令値Vmを算出し、このVmに基づいてモータ14を駆動制御している。この逆起電圧Eの補償により、基本制御方式に比べ、ハンドル操作がスムーズに実行できる。
しかし、特許文献2に示されるような、モータの回転数をエンコーダなどを用いて検出し逆起電圧を算出する方法の場合は、回転数の分解能を上げて低速回転時でも精度良く逆起電圧を算出するために、回転数の演算周期を電流制御周期より長くしている。これは、高速回転時の遅れを拡大する要因となる。低速回転時のように逆起電圧が小さく逆起電圧補償の効果が少ない時は、この遅れの問題は逆起電圧補償に対して影響は小さいが、高速回転時のように逆起電圧が大きいときに、この遅れが逆起電圧補償の効果を小さくさせる問題が起こる。つまり、高速回転時の逆起電圧の大きいときほど、遅れの無い逆起電圧補償が望まれるのである。
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明は電動パワーステアリング装置の制御装置に関し、電動パワーステアリング装置のモータモデルの非線形要素を予め補償してモータモデルを線形化することを第1の目的とし、さらには、モータの逆起電圧を算出して制御ループに逆起電圧を補償する制御装置が遅れの無い逆起電圧補償をすることを第2の目的とし、それらを達成することにより、制御誤差が少なく制御性も安定して、モータ出力のトルクリップルが少ない、ハンドル操舵フィーリングの良い、またモータ騒音の少ない電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することを目的とする。
また、上記第1の目的は、前記電流制御回路(11)と前記加算回路(18)との間に第2の加算回路(23)を設け、前記電流制御回路(11)の出力を前記第2の加算回路(23)の入力とし、かつ、前記第2の加算回路(23)の出力を前記加算回路(18)の入力とするとともに、前記第2の加算回路(23)の出力および前記モータ駆動回路の出力のそれぞれを入力とする外乱オブザーバ回路(19)を設け、前記外乱オブザーバ回路(19)の出力である外乱値を前記第2の加算回路(23)に入力して、前記第1の電圧指令値に加算して前記加算回路(18)へ入力することにより、効果的に達成される。
さらに、上記第1の目的は、前記外乱値を、前記加算回路(18)の入力値に伝達関数を乗じた値と前記モータ駆動回路の出力値に伝達関数を乗じた値との差とすることによって効果的に達成される。また、上記第1の目的は前記電流制御回路(11)が、フィードフォワード制御またはフィードバック制御であることによって効果的に達成される。
また、本発明の前記第2の目的は、モータを駆動するモータ駆動回路と、前記モータ駆動回路の出力電圧と出力電流とから前記モータの逆起電圧(EMF1)を算出する第1の逆起電圧算出回路と、前記逆起電圧(EMF1)より電気角(θ)および角速度(ω)を算出する位相算出回路と、前記角速度(ω)より位相遅れ(Δθ)を補償した調整電気角(θ+Δθ)を算出する調整回路と、前記調整電気角(θ+Δθ)から調整された逆起電圧(EMF2)を算出する第2の逆起電圧算出回路とを備えることにより達成される。
さらに、本発明の前記第2の目的は、前記モータへの操舵トルク指令値(Tref)に基づき前記モータを駆動制御するための指令値(Vre f)を算出する電流制御回路をさらに備え、前記指令値(Vref)に前記調整された逆起電圧(EMF2)を加算した指令値(Vref+EMF2)に基づいて前記モータを駆動制御することによって、より効果的に達成される。
またさらに、本発明の第2の目的は、モータへの操舵トルク指令値(Tref)に基づき前記モータを駆動制御するための指令値(Vref)を算出する電流制御回路と、前記モータを駆動するモータ駆動回路と、前記モータ駆動回路の出力電圧と出力電流とから前記モータの逆起電圧(EMF1)を算出する第1の逆起電圧算出回路と、前記逆起電圧(EMF1)に設定値(K)を乗じた補正逆起電圧(K・EMF1)を算出する補正回路とを備え、前記指令値(Vref)に前記補正逆起電圧(K・EMF1)を加算した値(Vref+K・EMF1)に基づいて前記モータを駆動制御することによって達成される。さらにまた、上記第2の目的は前記電流制御回路が、フィードフォワード制御またはフィードバック制御であることによって達成される。
第2図は、第1の発明をフィードフォワード制御に適用した電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。
第3図は、第2の発明をフィードフォワード制御に適用した電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。
第4図は、第1の発明と第2の発明をフィードバック制御に適用した電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。
第5図は、従来のフィードバック制御を適用した電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。
第6図は、第3の発明である遅れを補償した逆起電圧を用いたフィードフォワード制御を用いた制御装置の制御ブロック図である。
第7図は、第1の逆起電圧算出回路と位相算出回路の詳細を示すブロック図である。
第8図は、位相遅れを補償する調整回路と第2の逆起電圧算出回路の詳細を示すブロック図である。
第9図は、3相モータを対象とした逆起電圧の算出手段を示すブロック図である。
第10図は、第3の発明である遅れを補償した逆起電圧を用いたフィードバック制御を用いた制御装置の制御ブロック図である。
第11図は、第4の発明であるゲイン調整による逆起電圧算出の遅れ補償の原理を説明する図である。
第12図は、第4の発明であるゲイン調整による逆起電圧算出の遅れ補償を示すブロック図である。
第13図は、第3の発明および第4の発明のシミュレーションによる効果を示す図である。
第14図は、従来の遅れ補償をしない回転速度センサを用いた逆起電圧補償による制御装置の制御ブロック図である。
本発明の第1の目的を達成するための発明のポイントは、制御対象であるモータモデルから非線形要素を分離し、モータモデルを線形化することにある。モータモデルの非線形要素として、モータの逆起電圧と、その他ノイズなどの非線形要素との大きく2つの要素に分離して考える。そして、予め出力に影響を及ぼしそうな状態変数である逆起電圧は算出可能なので後述する方法で算出する。そして、もう一つの要素に関しては、予め出力に影響を与える状態変数がわからない場合や、外乱やノイズの影響を取り除く場合には、後述するオブザーバ(状態観測器)を利用することができるので、オブザーバを利用してもう一つの非線形要素を抽出する。
まず、本発明の第1の目的を達成するための発明であるところの第1の発明である、逆起電圧を補償してモータモデルを線形化することについて、第1図を参照して理論的な説明をする。
第1図(A)は実際のモータを表わした図であり、数式で表わせば前述した(1)式および(2)式に相当する。そして、逆起電圧EMF=Ke・ωは(1)式および(2)式の説明でしたように非線形要素なので、第1図(A)のモータモデルは非線形要素となる。このモータモデルを線形化するということは、第1図(B)に示すようにEMF推定値(算出値)を推定し、電圧指令値Vrefに加算すれば、実際のモータの逆起電圧EMFの影響を打ち消すことができ、モータモデルを1/(R+s・L)と線形化することができる。
次に、逆起電圧を具体的に推定(算出)する方法を以下に説明する。モータを式で表わすと(1)式で示したようになる。これを変形して、逆起電圧EMFについて解くと次の(3)式のように表わされる。
EMF=V−(R+s・L)・I…(3)
ここで、Vはモータ電圧、Iはモータ電流、EMFはモータの逆起電圧、Rはモータの抵抗値、Lはモータのインダクタンス値、sはラプラス演算子、である。
ここで、逆起電圧EMFが完全に補償されていれば、(3)式は(4)式として表わされる。
I/V=1/(Rn+s・Ln)=Pn…(4)
ここで、Rnは定格モータ抵抗値、Lnは定格モータインダクタンス値、Pnは定格モータモデルである。
(4)式の特徴として、(4)式は線形数式である。(4)式を変形して
V=I・(Rn+s・Ln)=I・Pn−1…(5)
よって、制御目標として書き表すと
Vref=Iref・(Rn+s・Ln)=Iref・Pn−1…(6)
である。
よって、電流指令値Irefを入力して、直接、第1の電圧指令値Vrefが算出される。
入力信号にノイズが乗るなどの現実的問題を考慮すると
一次遅れのローパスフィルター(以下LPFと記す)などを通過させる必要がある。即ち
Vref=Iref・(Rn+s・Ln)/(1+s・T)
=Iref・Pn−1/(1+s・T)…(7)
となる。ここで、T=1/2πfc
TはLPFの時定数、fcはカットオフ周波数である。
よって(7)式がFF制御の基本伝達関数となる。しかし、(7)式はモータの電気的特性であるモータ抵抗値およびインダクタンス値だけをモデル化したものなので、この(7)式が実際のモータ制御で成立する条件は
(i)逆起電圧が完全に補償されていること
(ii)モータモデルが正しいこと
(iii)その他、検出エラー或いはアナログデジタル変換ノイズなどのシステムモデルの不完全要素がないこと
である。
そこで、従来は(i)、(ii)および(iii)に対して、線形要素も非線形要素も混在した状態でFF制御を実行するため、大きな制御誤差が残る結果になっていた。また、従来技術のFB制御の説明で取り上げた第5図の外乱電圧推定オブザーバ115をFF制御に用いて、(i)、(ii)および(iii)の全てを外乱オブザーバで補償しようとしても、逆起電圧の値が外乱オブザーバで補償できる範囲を超えていために十分に補償できず、やはり相当な量の制御誤差が残る結果になっていた。
そこで、本発明では、(i)については、外乱オブザーバではなく、直接、逆起電圧の補償ループを基本制御ループに付加することで解決することにした。(ii)はモータの温度変化などで完全に正しいモデル化は困難である。また、(iii)も検出エラーやアナログデジタル変換など非線形要素が含まれるので(iii)も完全に正しいモデル化は困難である。よって、(ii)および(iii)には外乱オブザーバを適用することにより補償することにする。
以上が本発明の理論的な根拠についての説明である。
第1の発明である逆起電圧を補償したFF制御の実施例について第2図を参照して詳細に説明する。
まず、モータの基本的制御の回路構成を先に説明する。トルク指令値Trefとホールセンサ信号Shallを入力とし電流指令値回路10で電流指令値Irefが算出され、次のフィードフォワード型の電流制御回路11に入力される。フィードフォワード型の電流制御回路には、時定数の小さい一次遅れ回路などが使用される。電流制御回路11の出力である第1の電圧指令値Vrefは、加算回路18を経由してモータ14を駆動制御するモータ駆動回路に入力される。ここで、モータ駆動回路は、PWM制御回路12とインバータ回路13との直列回路から構成されている。ここで、加算回路18で電圧指令値Vrefに、後述する逆起電圧値EMFを加算することなく、直接、モータ駆動回路に入力するのが従来のFF制御の回路構成である。つまり、(1)式で示すモータモデルの線形要素である(R+s・L)・Iだけでなく、非線形要素である逆起電圧値EMF、或いはノイズ等の全ての非線形要素を含めて、全ての要素を電圧指令値Vrefで制御しようとするもので、制御誤差が発生しやすい回路構成になっている。
そこで、本発明のポイントである各非線形要素を分離抽出し、即ち出力に影響を及ぼしそうな要素を予め抽出補償し、モータモデルを線形化して制御する構成とすることが重要である。非線形要素としては、影響の大きいモータの逆起電圧値EMFと、その他ノイズ等を含めた残りの非線形要素に分離して算出する。
まず、逆起電圧値EMFを算出するために、電流検出回路15によってモータ電流Iが検出され、また電圧検出回路16によってモータ電圧Vが検出され、これらの電圧Vと電流Iが逆起電圧算出回路17に入力されてモータ14の逆起電圧値EMFを算出する。具体的には、逆起電圧値EMFは(3)式で示した方法で算出される。よって、逆起電圧算出回路17の中には検出されたモータ電流Iを入力とする伝達関数回路17−1が配され、伝達関数回路17−1の出力とLPF回路17−3を通過したモータ電圧Vとの減算をするための減算回路17−2が配され、減算回路17−2の出力が求める逆起電圧値EMFとなる。ここで、伝達関数回路17−1の具体的関数は(7)式で示す(R+s・L)/(1+s・T)である。なお、伝達関数回路17−1の分母(1+s・T)は、検出されたモータ電流Iに含まれるノイズ除去などのためのLPFの一次遅れ回路を示している。そして、算出された逆起電圧値EMFを加算回路18にフィードバックして、従来のFF制御回路の電流制御回路11の出力である第1の電圧指令値Vrefに逆起電圧値EMFを加算し、新たな第2の電圧指令値(Vref+EMF)を算出する構成になっている。
以上の回路構成によって、モータ駆動回路の入力は従来の電圧指令値である第1の電圧指令値Vrefではなく、加算回路18の出力である第2の電圧指令値(Vref+EMF)となる。モータ駆動回路はPWM制御回路12とインバータ回路13との直列回路から構成されており、電圧指令値(Vref+EMF)はPWM制御回路12のPWMのデュティー比を示すことになる。PWM制御回路12によってPWM制御されたインバータ回路13の出力電流によってモータ14が駆動されトルクを発生する。
以上の実施例の構成に基づく実施例の作用について説明する。
まず、トルク指令値Trefとホールセンサ信号により電流指令値回路10で電流指令値Irefが算出される。この電流指令値Irefを入力とするFF制御である電流制御回路11は一次遅れ伝達関数などが適用されるが、これは、(7)式の理論に基づくものである。一次遅れ伝達関数の時定数やゲインは、そのシステムで最適の値を実験などで選定すれば良い。従来は、電流制御回路11の出力である第1の電圧指令値Vrefが直接にPWM制御回路12に入力されていたため、線形要素と非線形要素が混在した状態で制御誤差が大きく残る結果となっていた。
本発明は、この電圧指令値Vrefに出力に影響を及ぼす非線形要素である逆起電圧値EMFを予め補償することによって制御を線形化することにある。別の表現をとるなら、(6)式が完全に成立するための条件の一つである(i)の条件の逆起電圧補償を付加している。
逆起電圧補償は(3)式で示した数式に基づいて算出する。即ち、電圧検出回路16で検出されたモータ電圧Vと、電流検出回路15で検出されたモータ電流Iとを入力として逆起電圧値EMFが逆起電圧検出回路17にて算出される。具体的には、検出されたモータ電流Iを伝達関数回路17−1に入力し、その出力である(R+s・L)・I/(1+s・T)と検出されたモータ電圧Vとの減算を減算回路17−2で実行し、減算回路17−2の出力、即ち逆起電圧算出回路17の出力が、求める逆起電圧EMFである。なお、伝達関数回路17−1の分母(1+s・T)は一次遅れ関数のLPF回路で検出されたモータ電流Iのノイズ除去などを目的としている。
次に本発明のポイントである、逆起電圧算出回路17の出力の逆起電圧値EMFは電流制御回路11の出力である電圧指令値Vrefに加算回路18で加算され、新しい第2の電圧指令値(Vref+EMF)が算出される。そして、モータ駆動回路のPWM制御回路12には従来の第1の電圧指令値Vrefではなく、逆起電圧が補償された新しい第2の電圧指令値(Vref+EMF)が入力され、インバータ回路13はPWM制御回路13に指令に基づきモータ14は駆動される。
この結果、モータ14は第2の電圧指令値(Vref+EMF)によって非線形要素である逆起電圧EMFが予め補償された状態で制御されるので、制御誤差も少なく、トルクリップルも少ない電動パワーステアリング装置を得られる効果がある。
つぎに、第2の発明に関するFF制御の実施例について第3図を参照して説明する。
第2の発明は、(ii)および(iii)のような予め推定のつかない非線形要素をも補償して、モータモデルをより線形化し制御誤差がさらに小さくできる制御回路構成に関するものである。つまり、逆起電圧値EMF以外の非線形要素をオブザーバ回路によって抽出し、逆起電圧補償と同じように補償してモータモデルをより線形化するようになっている。
(6)式で示す線形化モデルを完全に成立させるため、逆起電圧値EMF以外の残りの条件である(ii)および(iii)の補償も組み込んだFF制御の実施例について第3図を参照して説明する。具体的手段としては、(ii)および(iii)を補償するために外乱オブザーバ回路19を付加している。第2の電圧指令値という入力に対してインバータ回路13の出力であるモータ電流Iが正しく出力されているかを監視することである。
第2の加算回路23の出力とモータ電流Iとを外乱オブザーバ回路19に入力する。外乱オブザーバ回路19では、基本的には、第2の加算回路23の出力とモータ電流Iとの差をとるのであるが、第2の加算回路23の出力に対してLPF回路20を通過させた値と、出力であるモータ電流Iに対してもLPF回路21を通過させた値との差である外乱値Vdisを減算回路22で算出している。LPF回路を通過させるのは、検出値であるモータ電流Iなどに含まれるノイズなどを除去するためである。
外乱オブザーバ回路19の出力である外乱値Vdisが電流制御回路11の出力である第1の電圧指令値にVrefにフィードバックさせ第2の加算回路23で加算され、さらに、加算回路18で逆起電圧値EMFが加算され、新しい第2の電圧指令値(Vref+Vdis+EMF)が算出されてPWM制御回路12に入力される。この外乱値Vdisを補償することにより、(ii)および(iii)の要因で発生する制御誤差を補償することができる。(ii)および(iii)を要因とする誤差は、逆起電圧によって発生する誤差より遥かに小さいので外乱オブザーバによって十分補償できる。従来、外乱オブザーバ回路だけで逆起電圧値EMFまで補償しようとして補償しきれなくなる欠点を、本発明では、外乱オブザーバ回路とは別に逆起電圧補償を実行することにより解消している。
よって、第2の発明であるモータモデルのモデル化の誤差や検出誤差、アナログデジタル変換誤差などの非線形誤差を外乱オブザーバで補償でき、また、逆起電圧は第1の発明で補償できるので、本発明の特徴である第1の発明と第2の発明とを組み合わせることにより非線形要素によって引起こされる制御誤差を完全に補償することができる。この効果は電動パワーステアリング装置にあっては、モータのトルクリップルが小さく、ハンドル操作に異常な振動も無く操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置を提供できる効果がある。
つぎに、本発明は非線形要素を予め補償してモータモデルを線形化することにより制御誤差を縮小化する効果を有するので、本発明はFF制御に限らずFB制御に適用しても同じように効果が得られる。
以下、第1の発明および第2の発明をFB制御に適用した実施例について第4図を参照して説明する。
FB制御の構成で、第3図に示したFF制御の構成と異なる点を以下説明する。その違いは電流制御回路11の入力およびその処理内容が異なる。つまり、電流制御回路11の入力は、電流検出回路15で検出されフィードバックされたモータ電流Iおよび電流指令値算出回路10で算出された電流指令値Irefである。電流制御回路11はモータ電流Iと電流指令値Irefとを入力とし、それらの差を減算回路11−1で算出し、その差を比例積分回路11−2に入力して電圧指令値Vrefが出力される構成となる。
第4図のような構成をとるFB制御の作用について以下説明する。
操舵トルク指令値Trefを入力として電流指令値算出回路10で電流指令値Irefが算出され、電流検出回路15で検出されたモータ電流Iと電流指令値Irefとが電流制御回路11に入力される。電流制御回路11において、電流指令値Irefとモータ電流Iとの差が減算回路11−1で算出され、その差が比例積分回路11−2に入力され、出力として電圧値指令値Vrefが算出される。
従来は、この電圧指令値Vrefがモータ駆動回路のPWM制御回路12に直接入力されるため、線形要素の(R+s・L)・Iと一緒に非線形要素である逆起電圧EMFも混在した状態で制御され、制御誤差が大きく、制御の安定も悪かった。
しかし、本発明では、その他の非線形要素である外乱オブザーバ回路19で算出された外乱値Vdisが第2の加算回路23で加算されて新しい電圧指令値V’ref(=Vref+Vdis)が算出されて、外乱値Vd isが補償される。また、逆起電圧算出回路17で算出された非線形要素の逆起電圧値EMFが、予めモータ駆動回路の入力前である加算回路18で前記V’refに加算されて補償され、新しい第2の電圧指令値(Vref+Vdis+EMF)が算出される。よって、本発明を適用したFB制御においてもモータモデルが線形化されることにより、上述した(i)、(ii)および(iii)の条件が満足され、電動パワーステアリング装置のモータ14の制御は、制御誤差が少なく、制御が安定した制御装置が得られる。
よって、本発明を適用したFB制御を用いた電動パワーステアリング装置においても、モータトルクリップルが少なく、ハンドル操作に異常振動が無く、ハンドル操舵感の良い電動パワーステアリング装置が得られる効果が期待できる。
以上の説明では、外乱オブザーバ回路19や逆起電圧算出回路17で一次遅れ回路を用いたLPF回路を適用した実施例について説明したが、一次遅れ関数に限定されるものではない。また、モータ駆動回路はPWM制御に限られたものではなく、PAM制御、チョッパ制御、矩形波制御などでも同じ効果が得られる。
次に、本発明の第2の目的を達成するために為された第3の発明は、モータ電圧、電流から算出した逆起電圧より、一度モータの回転速度ωおよび電気角θを算出し、この電気角θに、回転速度ωから算出される遅れ分Δθを加算して、遅れのない電気角(θ+Δθ)によって改めて逆起電圧を算出し、この遅れの無い逆起電圧を制御の補償に使用する方式である。
本発明の第2の目的を達成するために為された第4の発明は、モータ電圧、電流から算出された遅れのある逆起電圧に所定のゲインを乗ずることにより、逆起電圧補償によるトルクリップルを少なくするための制御にとって最も効果的な結果を得られるように、検出した遅れのある逆起電圧の一部分を擬似的に遅れが無いようにする方法である。この原理については、後で第11図を用いて詳しく説明する。第4の発明では、第3の発明のように逆起電圧の全領域で遅れの無い正しい逆起電圧補償でないのでトルクリップル制御として効果は少し劣るが、ゲイン調整だけで演算処理が少なく制御処理が高速にできるという第3の発明にはない別の効果がある。
第3の発明の実施例について第6図、第7図、第8図を用いて説明する。第6図において、モータ14の逆起電圧補償を除いた基本制御は、操舵トルク指令値Trefに基づき電流指令値回路10で電流指令値Ir efが算出される。この指令値Irefに対して、モータ電流をフィードバック制御(以下FB制御と記す)する場合とフィードフォワード制御(以下FF制御と記す)する場合と2種類があるが、本実施例ではFF制御に適用した例について説明するが、本発明の適用にあたってFF制御に限定するものではない。電流制御回路11は指令値Irefに基づき指令値Vrefを算出する。電流制御回路11では
Vref=(R+s・L)・Iref…(8)
が実行されている。
次に、加算回路18では、指令値Vrefに後で説明する遅れ補償をした逆起電圧EMF2を加算する。この加算値(Vref+EMF2)に基づいてPWM制御回路12がインバータ回路13を制御して、モータ14はインバータ回路13の出力電流によって駆動制御される。
ここで、重要なことは、先ほど言及した逆起電圧EMF2が、モータ14の実際の逆起電圧に対して遅れが無く正確な逆起電圧であれば、モータのトルク制御もリップルの少ないトルク制御ができるので、いかに正確な逆起電圧EMF2を算出できるかが重要である。
算出遅れの無い逆起電圧EMF2の算出方法を以下に説明する。まず、モータの電圧Vとモータの電流Iを電圧検出回路16および電流検出回路15で検出する。モータ電圧Vと電流Iを入力として第1の逆起電圧算出回路にて逆起電圧EMF1を算出する。この算出方法は、(1)式に基づき第7図の逆起電圧1算出回路17において伝達関数17−1に電流Iを入力し、減算回路17−2で電圧Vから伝達関数17−1の出力を減算することによって逆起電圧EMF1が算出される。なお、逆起電圧1算出回路17が第1の逆起電圧算出回路に相当する。先ほども言及したが、伝達関数17−1には1次遅れ関数があり遅れが発生する。また、デジタル制御では、電圧検出回路16や電流検出回路15で検出された電圧V,電流Iはアナログ量なのでデジタル値に変換する時に遅れが発生する。A/D変換の前のハードウエアのフィルタなども逆起電圧EMF1の遅れの原因となる。
次に、位相算出回路19にて、逆起電圧EMF1をもとにモータ14の角速度ωおよび電気角θを算出する。逆起電圧と角速度には(9)式のような関係がある。
ω=EMF/Ke…(9)
ここで、Keはモータの逆起電圧定数(V/rpm)である。
よって、角速度算出回路19−1に逆起電圧1算出回路17で算出した逆起電圧EMF1を入力して(9)式の関係に従って角速度ωを算出する。
次に、電気角θの算出方法については、角速度ωと電気角θには、下記の(10)式のような積分の関係がある。
θ=θ0+∫ω・dt…(10)
である。なお、モータにホールセンサなどの簡易な回転位置センサを取り付けている場合には、離散的に電気角の値を検知することができる。例えば、本実施例の例では、60度ごとにホールセンサから電気角θの検出値θ0=0,60,120,180,240,300度を検出できるので、θの0度から60度までの値や60度から120度までの間の電気角の値は、(10)式の積分によって算出する。よって、電気角θは、角速度算出回路19−1によって算出された角速度ωを入力として電気角算出回路19−2で(9)式の式に従って電気角θを算出する。
次に、第3の発明の一番重要な電気角θの位相遅れΔθの補償について第8図を用いて説明する。電気角の遅れは角速度ωによって影響を受け、角速度ωが速いほど遅れが大きくなる。よって、本実施例では、その遅れ補償を(11)式の関係で補償する。
Δθ=[(Δθ2−Δθ1)・(ω−ω1)/(ω2−ω1)]
+Δθ1…(11)
ただし、ω1<ω<ω2において上記式は成立する。
また、ω<ω1では、Δθ=Δθ1であり、
ω2<ωでは、Δθ=Δθ2である。
(11)式のΔθとωとの関係は実際の装置、即ち実際のモータやECUを使用した実験によって測定される。
位相算出回路19で算出された角速度ωおよび遅れのある電気角θを調整回路20に入力し、まず、角速度ωを位相遅れ算出回路20−1に入力し、位相遅れΔθを算出する。次に、位相算出回路19で算出された遅れのある電気角θに加算回路20−1で位相遅れ算出回路20−1で算出した遅れ補償分の位相遅れΔθを加算回路20−2で加算して調整電気角(θ+Δθ)を算出する。この調整電気角(θ+Δθ)は遅れの無い正確な電気角を示している。
次に、この正確な調整電気角(θ+Δθ)に基づいて、再び逆起電圧を算出する。その方法は、第2の逆起電圧算出回路である逆起電圧2算出回路21を用いて算出する。逆起電圧2算出回路21は、規格化逆起電圧算出回路21−1と回転数補正回路21−2から構成されている。規格化逆起電圧算出回路21−1では、モータが1000rpmでの逆起電圧EMF1000を調整電気角(θ+Δθ)に基づいて算出している。回転数補正回路21−2では、逆起電圧は回転数に比例するので(12)式のように表わせる。例えば、モータが1100rpmであれば規格化逆起電圧算出回路21−1で算出した値に1.1倍すれば良いということである。
EMF2=(ω/1000)・EMF1000…(12)
ここで、規格化逆起電圧算出回路21−1について説明すると、電気角θによって発生する逆起電圧波形は実際のモータの種類、或いは設計値によってそれぞれ異なる。例えば、正弦波モータなら、その逆起電圧波形は正弦波になり、矩形波モータなら、それは台形波となる。また、モータのコギングトルクを低減するため、台形波の平らな部分を出来る限り広くするなどの設計的工夫を施している。よって、規格化逆起電圧算出回路21−1は、設計した実際のモータを使用して実測によって1000rpmでの逆起電圧EMF1000を求めている。そして、調整回路20で算出された遅れのない調整電気角(θ+Δθ)と角速度ωを逆起電圧2算出回路21に入力すると正確な逆起電圧EMF2が算出される。
算出された正確な逆起電圧EMF2は、第6図において、加算回路18で電流制御回路11から出力された指令値Vrefと加算されて、新たな指令値(Vref+EMF2)となりPWM制御回路12に入力され、PWM制御回路12の指令に基づきインバータ回路13は電流制御される。新たな指令値である(Vref+EMF2)は、遅れの無い逆起電圧EMF2で補償しているので、モータ14はトルクリップルの少ないトルク制御が実現できる。再度強調することになるが、トルクリップルの少ないトルク制御ができる理由は、電流制御ループに補償した逆起電圧が遅れのない正確な逆起電圧であることによって実現できるのである。
なお、第7図では、第1の逆起電圧算出回路と角速度および電気角を求める制御ブロック図を単線結線図で表現したが、例えば、3相ブラシレスDCモータであれば、第9図に示すようにして3相の電圧、電流の検出値に基づいて、さらに木目細かな逆起電圧を算出できる。
なお、モータがブラシレスDCモータでなく、正弦波モータや矩形波モータなど別の種類のモータであっても、本発明の原理を適用すれば、トルクリップルを少なくできる効果を期待できる。
また、以上の説明では第1の逆起電圧算出回路や第2の逆起電圧算出回路をブラシレスDCモータの場合を例に説明したが、別種類のモータの場合は、そのモータに合わせた逆起電圧算出式を用いれば同じ効果が得られる。
また、第6図において、電流制御回路11をFF制御の場合について説明したが、第10図に示すようなFB制御の場合であっても逆起電圧補償は効果がある。第10図において、電流制御回路11は、電流検出回路15によって検出されたモータ電流Iを電流指令値算出回路10の算出した指令値Irefとの差を減算回路11−1でとって、その差を比例積分回路11−2に入力して指令値Vrefを算出するというFB制御方式をとっている。
次に、第4の発明について説明する。
逆起電圧1算出回路17で算出した逆起電圧EMF1は実際のモータ逆起電圧に対して遅れをもっている。その遅れがトルク出力に対してどのような効果をもつかというと、トルク出力が上昇或いは下降させる場合、常に出力が必要量に対して少な目に発生することになる。そこで、遅れのある逆起電圧EMF1にゲイン倍して、遅れによるトルクの出力不足を補えば、逆起電圧が変化する範囲のある程度の範囲では出力不足を補うことができる。
つまり、遅れのある逆起電圧に所定のゲインを乗ずることにより、逆起電圧の全領域を遅れのない逆起電圧にすることはできないが、逆起電圧補償の遅れが電流制御回路などの制御によって補償することが困難な部分に限り、遅れの無い逆起電圧に変換させるようにしたものである。
この方式の意味するところを理解し易くするために、第11図を参照して説明する。第11図(A)は、逆起電圧1算出回路17で算出した遅れのある逆起電圧EMF1と実際の逆起電圧との関係を示したものである。そして、第11図(B)は実際の逆起電圧とゲイン調整した逆起電圧K・EMFとの関係を示したものである。
第11図(B)において、電流制御回路などによってトルクリップルを少なくすることが困難な部分とは楕円Aで囲まれた部分である。楕円Bで囲まれた部分は電流制御回路によってEMFの遅れを誤差、外乱として補償できる部分である。楕円Cで囲まれた部分も同じように電流制御回路で補償できる。よって、ゲインを乗ずる場合、楕円Aで囲まれた部分で、実際の逆起電圧とゲインを乗じた逆起電圧K・EMF1が重なるようにゲインを乗ずることが重要である。
この考えに基づいた第4の発明の実施例について第12図を用いて説明する。第12図において、ゲインKとして、例えばK=1.2を設定している。よって、逆起電圧1算出回路17から出力された逆起電圧EMF1に乗算回路22によって1.2倍され、加算回路18にて、指令値Vrefに加算され、新たな指令値(Vref+K・EMF1)としてPWM制御回路12に入力され、PWM制御回路の制御によって、インバータ回路13はモータ14がトルク制御される。
PWM制御回路12の指令値が(Vref+EMF1)である場合には、逆起電圧による補償が遅れによって少な目にされるためにトルクリップルが大きく、トルク出力も少な目であるが、指令値が(Vref+K・EMF1)に補正すると遅れの無い正確な逆起電圧EMF2による補償に近くなり、トルクリップルが小さく、トルク出力も大きく出力できる。
第4の発明では、第3の発明のように複雑な処理を必要としないので処理スピードが速い、或いは回路が簡素化できROMなどの容量が少なくて良いという第3の発明にはない効果が得られる。
以上説明した第3の発明および第4の発明の効果について、第13図を参照して説明する。ブラシレスDCモータを対象としたシミュレーションによれば、望ましいトルク出力を100%、トルクリップルを0%とすると、加算回路18で加算される逆起電圧が遅れのあるEMF1だけの場合、トルク出力は94%、トルクリップルは10%である。一方、加算回路18で加算される逆起電圧がK・EMF1の場合、トルク出力は100%で、トルクリップルは8%と改善される。また、加算回路18で加算される逆起電圧が遅れの無いEMF2の場合、トルク出力は100%で、トルクリップルは6.5%で、一番良い効果が得られる。
以上に説明したように、本発明の第1の発明及び第2の発明に係る電動パワーステアリング装置の制御装置によれば、電動パワーステアリング装置のモータモデルの非線形要素を予め補償してモータモデルを線形化することにより、制御誤差が少なく制御性も安定して、モータ出力のトルクリップルが少ない、ハンドル操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することができる効果がある。
しかも、非線形要素を補償するためのモータ逆起電圧は、モータの出力電圧及び出力電流から求められるので、従来例のように高価な回転速度センサを用いて角速度を求める必要がなく、簡易な構成で実現できるという特長がある。
また、本発明の第3の発明及び第4の発明に係る電動パワーステアリング装置の制御装置によれば、遅れの無い逆起電圧を算出し、その逆起電圧を制御ループに補償することによりモータの出力トルクリップルが少なくなり、ハンドル操作がスムーズで、また騒音の少ない電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することができる効果がある。
Claims (3)
- 車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置の制御装置において、
前記モータを駆動するモータ駆動回路と、
前記モータ駆動回路の出力電圧と出力電流とから前記モータの逆起電圧(EMF1)を算出する第1の逆起電圧算出回路と、
前記逆起電圧(EMF1)より電気角(θ)および角速度(ω)を算出する位相算出回路と、
前記角速度(ω)より位相遅れ(Δθ)を補償した調整電気角(θ+Δθ)を算出する調整回路と、
前記調整電気角(θ+Δθ)から調整された逆起電圧(EMF2)を算出する第2の逆起電圧算出回路とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。 - 前記モータへの操舵トルク指令値(Tref)に基づき前記モータを駆動制御するための指令値(Vref)を算出する電流制御回路を備え、前記指令値(Vref)に前記調整された逆起電圧(EMF2)を加算した指令値(Vref+EMF2)に基づいて前記モータを駆動制御する請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
- 前記電流制御回路がフィードフォワード制御回路またはフィードバック制御回路である請求項2に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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