JP4321024B2 - ドア開閉操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドア開閉操作を行うドア開閉操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ドア開閉操作装置としては、例えば特開平9−21260号公報に記載されたものが知られている。同公報に記載されるように、一般的なスライドドア式の車両は、全閉時にドアを保持する2個のドアロックと、全開時にドアを保持する1個のドアロックと、施解錠機構となるリモートコントローラと、車室内外からのロック解除(解錠)操作を行うドアハンドルとで構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スライドドアは、ドアサイズが大きくドアシール面積が大きいため、ドア反力が高く設定されている。また、複数のドアロックが設けられることからドア開閉操作時の操作力が大きく、利用者にとって扱いづらいものであった。
【0004】
そこで、本出願人により特開平2001−182402号公報のドア開閉操作装置が提案されている。このドア開閉操作装置は、車室内外からのロック解除(解錠)操作を行う操作スイッチと、操作スイッチの操作を検出する制御装置と、ドアロック解除を行う電動のアクチュエータと、施解錠機構となるリモートコントローラと、全閉時にドアを保持する2個のドアロックと、全開時にドアを保持する1個のドアロックとで構成されている。そして、アクチュエータの駆動によりドアロック解除(解錠)を行うことで、ドア開閉操作時の操作性向上の解決が図られている。
【0005】
一方、こうしたドア開閉操作装置では、ドア開閉操作を電気的な制御に頼ることになるため、主電源(車両バッテリ)からの給電途絶を考慮したフェイル対策が要求されている。例えば、特開平2000−64685号公報のドア開閉操作装置には、バックアップとして補助電源を設けたものが記載されている。しかしながら、略一体とはいえ補助電源を個別にケーシングして設ける構成では、筐体部の二重構造による大型化やこれに伴うドアへの組付け自由度の低減を余儀なくされる。これに対し、補助電源のケーシングを割愛した場合には、同電源の液漏れ対策が必須である。
【0006】
本発明の目的は、筐体部の大型化を抑制しつつ、補助電源の液漏れによる制御装置の汚損を抑制することができるドア開閉操作装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、操作スイッチの操作を検出するとともにドア開閉部材を駆動制御する制御装置と、前記制御装置にバックアップ給電する補助電源と、前記制御装置及び前記補助電源を収容する筐体部と、前記筐体部内において、前記制御装置及び前記補助電源の収容空間を互いに区画する区画部材と、前記区画部材に形成され、前記補助電源の一側面側において制御装置の収容空間と該補助電源の収容空間とを区画するとともに、該補助電源の一側面に設けられた端子が差し込まれることによって該補助電源と電気的に接続され且つ該端子と前記制御装置とを電気的に接続する基板とを備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のドア開閉操作装置において、前記区画部材に、前記補助電源を位置決めするガイド部を設けたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のドア開閉操作装置において、前記区画部材に、前記基板を一体形成したことを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のドア開閉操作装置において、前記区画部材及び前記基板は、これら区画部材及び基板に対して肉薄とされたヒンジ部を介して連結されたことを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のドア開閉操作装置において、前記補助電源は、車両搭載状態において前記筐体部の下方に配置されたことを要旨とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のドア開閉操作装置において、前記制御装置を車両側ハーネスに結線するコネクタは、車両搭載状態においてその差し込み口を下方から車両後方までのいずれか方向に向けたことを要旨とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のドア開閉操作装置において、前記筐体部には、車両搭載状態において前記コネクタの差し込み口の上方に配置される障害壁が設けられたことを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、前記筐体部内において、前記制御装置及び前記補助電源の収容空間を互いに区画する区画部材を備えている。従って、例えば補助電源に液漏れが生じたとしても、これによって制御装置が汚損されたりすることが抑制される。また、筐体部は、制御装置及び前記補助電源の共用で設けられているため、例えば個別に設けた場合に比べて筐体部の大型化が抑制される。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、前記区画部材には、前記補助電源を位置決めするガイド部が設けられている。従って、補助電源は、ガイド部にて位置決めされて円滑に筐体部内に組付け・収容される。
【0015】
請求項3又は4に記載の発明によれば、前記区画部材に、前記制御装置及び前記補助電源を電気的に接続する基板を一体形成した。従って、別体の基板を設ける場合に比べて部品点数及び組付け工数を削減することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、前記補助電源は、車両搭載状態において前記筐体部の下方に配置されている。従って、例えば補助電源に液漏れが生じたとしても、これによって汚損される範囲は補助電源の更に下方に限定される。そして、制御装置が汚損されたりする可能性も低減される。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、前記制御装置を車両側ハーネスに結線するコネクタは、車両搭載状態においてその差し込み口を下方から車両後方までのいずれか方向に向けている。従って、例えば水滴などが筐体部を伝って流れてきても、差し込み口の内部への浸入は抑制される。また、車両水没時には、エンジンなどの重量部品が配置される車両前方から沈む傾向にある。このとき、差し込み口を車両後方に向けておくことでその分、当該差し込み口への浸入が遅延される。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、前記筐体部には、車両搭載状態において前記コネクタの差し込み口の上方に位置する箇所から下方又は斜め下方に突き出る障害壁が設けられている。従って、例えば水滴などが筐体部を伝って流れてきても、差し込み口の上方で障害壁によりその流れが遮断され、同差し込み口の内部への浸入は抑制される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図7は、本実施形態が適用される車両のスライドドアシステムを示す模式図である。同図に示されるように、スライドドアシステム1は、スライドドア10と、ドア開閉操作装置11と、ドア開閉部材としてのフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14とを備えている。
【0020】
スライドドア10は、車両のボディ側面に設けられた開口部(図示略)に対して車両前後方向に移動(スライド)することでその開閉を行う。
ドア開閉操作装置11は、スライドドア10の所定位置に取り付けられており、操作スイッチ部21、制御装置としてのECU(電子制御装置)22、レリーズアクチュエータ23、リモコン(リモートコントロール)レバー24及び補助電源25が一体的に設けられている。
【0021】
操作スイッチ部21は車室内側に露出配置されており、ドア開閉操作に係る後述の各種スイッチを備えている。ECU22はデジタルコンピュータからなっており、各種電子回路を搭載している。ECU22は、上記操作スイッチ部21の各種スイッチの操作を検出するとともに、当該操作に応じて上記レリーズアクチュエータ23を駆動制御する。なお、後述するように操作スイッチ部21の各スイッチはそれぞれ非接触方式のスイッチを構成しており、ECU22はハーネス等を介することなくこれらスイッチの操作(移動)を電気信号に変換して検出する。
【0022】
レリーズアクチュエータ23は、例えば減速機付電動モータを備えており、その出力軸にリモコンレバー24が連結されている。リモコンレバー24は、連結ケーブル26,27,28を介してそれぞれドア開閉部材としてのフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14と連結されている。そして、ECU22によりレリーズアクチュエータ23が駆動されると、リモコンレバー24はこの駆動力を連結ケーブル26,27,28を介してそれぞれフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14に伝達し、これらのロック解除(解錠)等を行うようになっている。
【0023】
図8に示されるようにフロントロック12は、ラッチ12a及びポール12bからなるラッチ機構を備えており、スライドドア10の半ドア状態においてボディ側に取り付けられている係合部材(ストライカ)16と係合することで同スライドドア10の前側を施錠する。すなわち、スライドドア10を閉めるときラッチ12aが回転して係合部材16と係合し、同時にポール12bがラッチ12aを回り止めすることで同スライドドア10の前側を施錠する。また、ポール12bを動かしてラッチ12aの回り止めを解除すると、ラッチ12aは弾性部材(図示略)による復元力にて戻り回転し、係合部材16との係合を解放して同スライドドア10の前側を解錠する。従って、フロントロック12の解錠操作を伝達する前記連結ケーブル26は、このラッチ機構のポール12bに連結されている。
【0024】
リアロック13も、ラッチ13a及びポール13bからなるラッチ機構を備えており、スライドドア10の半ドア状態においてボディ側に取り付けられている係合部材(ストライカ)17と係合することで上記に準じてスライドドア10の後側を施錠する。従って、リアロック13の解錠操作を伝達する前記連結ケーブル27は、このラッチ機構のポール13bに連結されている。
【0025】
全開・半開ストッパ14も、ラッチ及びポールからなるラッチ機構(図示略)を備えており、スライドドア10の軌道上の所定位置においてボディ側に取り付けられている係合部材(ストッパなど)と係合することでスライドドア10のスライド(移動)をその全開・半開状態に規制する。すなわち、スライドドア10を開けるとき係合部材と干渉するようにラッチが回転し、同時にポールがラッチを回り止めすることで同スライドドア10のスライド(移動)を規制する。また、ポールを動かしてラッチの回り止めを解除すると、ラッチは上記に準じて戻り回転し、係合部材との干渉を外して同スライドドア10のスライド(移動)規制を解除する。従って、全開・半開ストッパ14の操作(規制解除)を伝達する前記連結ケーブル28は、このラッチ機構のポールに連結されている。
【0026】
次に、上記ドア開閉操作装置11について図1〜図6に基づき更に詳述する。なお、図1はドア開閉操作装置11を示す正面図である。また、図2〜図5は、それぞれ図1の2−2線、3−3線、4−4線、5−5線に沿った断面図である。
【0027】
図1に示されるように、上記ドア開閉操作装置11は、ブラケット30と、筐体部を形成するベースプレート31及びECUケース32とを備えている。そして、ブラケット30には、ベースプレート31の平面形状(蓋壁部31a)に合わせて形成された装着孔30aが設けられている。ブラケット30には、ベースプレート31が装着孔30aに装着された状態でECUケース32とともに締結されている。ドア開閉操作装置11は、このブラケット30によってスライドドア10に取り付けられる。
【0028】
ベースプレート31は、蓋壁部31aと同蓋壁部31aの周縁部に連続して一側(図2の右側)に突設された側壁部31bとを有する略箱(蓋)状に形成されている。図1に示されるように、ベースプレート31(蓋壁部31a)は、一側方向(図1の上下方向)に伸びる第1壁部31cと、第1壁部31cの上部において図1の右側に伸びる第2壁部31dと、第1壁部31cの下部において図1の右側に伸びる第3壁部31eとを有する。
【0029】
そして、このベースプレート31の第1壁部31cには、筐体部の形成側と反対となる側において前記操作スイッチ部21が支持されている。すなわち、操作スイッチ部21は、操作スイッチとしてのオープンスイッチ33、ロック/アンロックスイッチ34、チャイルドプロテクタスイッチ35及びインジケータ36を備えており、これらスイッチ等33〜36がそれぞれベースプレート31に支持されている。なお、オープンスイッチ33は、フロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14のロック解除(解錠)等を行うためのスイッチである。ロック/アンロックスイッチ34は、オープンスイッチ33の操作によるフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14のロック解除(解錠)等を禁止若しくは許容するためのスイッチである。また、チャイルドプロテクタスイッチ35は、車室内側からの操作(オープンスイッチ33及びロック/アンロックスイッチ34の操作)に関わらずフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14のロック解除(解錠)等を禁止するためのスイッチである。
【0030】
オープンスイッチ33は、乗員により回動操作される操作レバー37を備えている。この操作レバー37は、図1及び図2においてベースプレート31(第1壁部31c)の上部に配置されている。そして、この操作レバー37の一側(図2の下側)には、上記ベースプレート31に対向する一側(図2の右側)に突出する回動軸37aが設けられている。この回動軸37aの先端は拡径された係止片となっている。一方、ベースプレート31には、上記回動軸37aに対応して他側(図2の左側)に突出する軸受部31fが形成されている。軸受部31fは、所定角度毎に径方向に切り欠かれた弾性変形可能な略円筒状の軸部と、同軸部の先端において径方向内側に突設された係止爪を有する形状となっている。操作レバー37は、回動軸37aが軸受部31fに挿通・係止されることでヒンジ連結され、回動自在に支持されている。いうまでもなく、操作レバー37は、ベースプレート31を貫通する孔を開けたりすることなく同ベースプレート31にヒンジ連結されている。なお、操作レバー37とベースプレート31との対向端面間には、連結部(回動軸37a及び軸受部31f)を除いて所定のクリアランスC1が形成されている。
【0031】
また、上記操作レバー37の他側(図2の上側)には、上記ベースプレート31に対向する一側(図2の右側)に突出する突設部37bが設けられている。この突設部37bには、操作レバー37の操作(移動)の検出に供されるマグネットMG1が埋設されている。一方、図6に併せ示すように、ベースプレート31には、突設部37bに対応して反対側に凹設された凹部31gが形成されている。
【0032】
なお、ベースプレート31には、操作レバー37の操作後に所定の原点位置に復帰させるねじりばねSP1が装着されている。このねじりばねSP1は、図6において軸受部31f及び凹部31g(突設部37b)を結ぶ中心線に対して一側及び他側(図6の右側及び左側)にそれぞれその先端部が配置されている。そして、ねじりばねSP1の各先端部が所要の付勢力を有して操作レバー37に係止されている。これにより、操作レバー37はいずれか一側に回動操作されると、同他側に戻す付勢力が生じて上記原点位置に復帰する。
【0033】
ロック/アンロックスイッチ34は、乗員によりスライド操作される操作ボタン38を備えている。この操作ボタン38は、図1及び図2において操作レバー37の下方に所定距離だけ離隔されて配置されている。詳述すると、操作ボタン38には、上記ベースプレート31に対向する一側(図2の右側)に突出する軸部38aが設けられている。一方、ベースプレート31には、上記操作ボタン38の移動方向に余裕長を有して軸部38aが挿通される支持部31hが形成されている。操作ボタン38は、軸部38aが支持部31hに内包された状態で一側方向(図2において紙面と略直交する方向)にスライド可能に支持されている。なお、ベースプレート31(支持部31h)には、操作ボタン38の操作後に所定の原点位置に復帰させるねじりばねSP2が装着されている。このねじりばねSP2は、図4において軸部38aの一側及び他側(図4の右側及び左側)に所要の付勢力を有して係止されている。これにより、操作レバー37はいずれか一側に操作されると、同他側に戻す付勢力が生じて上記原点位置に復帰する。
【0034】
また、上記軸部38aの一側(図2の右側)には、操作ボタン38の操作(移動)の検出に供されるマグネットMG2が埋設されている。一方、ベースプレート31には、軸部38aに対応して反対側に凹設された凹部31iが形成されている。
【0035】
チャイルドプロテクタスイッチ35は、乗員により押圧操作される操作レバー40を備えている。この操作レバー40は、前記クリアランスC1内においてベースプレート31及び操作レバー37間に摺動可能に支持されている。図3に示されるように、操作レバー40は、一側方向(図3の左右方向)に延設された延設部40aと、同延設部40aの基端側(図3の右側)において前記ブラケット30に対応して一側(図3の下側)に突出する回動軸40bと、同延設部40aの先端側(図3の左側)において屈曲形成されたレバー部40cとを有している。回動軸40bは、所定角度毎に径方向に切り欠かれた弾性変形可能な略円筒状の軸部と、同軸部の先端において径方向外側に突設された係止爪を有するいわゆるスナップフィット形状となっている。操作レバー40は、ベースプレート31の外側において回動軸40bがブラケット30に形成された軸受孔30bに挿通・係止されることでヒンジ連結され、回動自在に支持されている。このとき、操作レバー40(延設部40a)は、ベースプレート31及び操作レバー37間を摺動する。なお、チャイルドプロテクタスイッチ35は、操作レバー40の回動操作による選択的な配置によって上記操作禁止をセット/クリアする。
【0036】
また、図2に示されるように、上記操作レバー40には、その操作(移動)の検出に供されるマグネットMG3が埋設されている。
インジケータ36は、ロック/アンロックスイッチ34による上記ロック解除(解錠)等の許容若しくは禁止状態を報知するためのもので、オープンスイッチ33及びロック/アンロックスイッチ34間に配置されている。インジケータ36は、上記ロック解除(解錠)等の許容若しくは禁止状態に応じて点灯若しくは消灯する。
【0037】
前記ECUケース32は、底壁部41と、同底壁部41に連続してベースプレート31の側壁部31bに沿い一側(図2の左側であってベースプレート31対向側)に突設された側壁部42とを有する略箱状に形成されている。従って、ベースプレート31及びECUケース32は、対向する側壁部31b,42の各端面が突き合わされて結合されることで略閉鎖された収容空間Sを形成する。なお、これら側壁部31b,42の端面間、すなわちベースプレート31及びECUケース32の合わせ面間には、シール部材SE1が介装されてベースプレート31及びECUケース32間の防水性等が確保されている。
【0038】
このECUケース32の底壁部41の一側(図2の上側)には、段差壁部41aを介して一側(図2の左側)に隆起する第1壁部41bが形成されている。この第1壁部41bの略中央部には、略円筒状の段差壁部41cを介して更に一側(図2の左側)に隆起する第2壁部41dが形成されている。ECUケース32の底壁部41は、これら段差壁部41a,41cを介して一側(図2の左側)に隆起することで、他側(図2の右側)の空間を拡張している。なお、第1壁部41bは、図2の上側において側壁部42に連続している。
【0039】
一方、ECUケース32の底壁部41の他側(図2の下側)には、段差壁部41eを介して他側(図2の右側であって図4の下側)に隆起する第3壁部41fと、段差壁部41gを介して更に他側に隆起する第4壁部41hが形成されている。ECUケース32の底壁部41は、この段差壁部41e,41gを介して他側(図2の右側)に隆起することで、一側(図2の左側)の空間を拡張している。なお、上記段差壁部41e,41gは、ECUケース32の側壁部42に連続している。
【0040】
上記第3壁部41fの他側(図2の下側)には、これに連続して一側(図2の左側)に略板状に突出する支持壁部43が形成されている。この支持壁部43は、一側方向(図2の紙面に直交する手前方向)において側壁部42の一部に連続形成されている。従って、これら支持壁部43及び側壁部42の一部は、面一となる平坦面を形成している。
【0041】
上記支持壁部43及び側壁部42の一部が形成する平坦面には、区画部材としてのキャパシターケース44が設けられている。このキャパシターケース44は、支持壁部43(及び側壁部42)の先端側に向かって伸びる支持壁部44aと、支持壁部43の先端位置において第3及び第4壁部41f,41hに略沿うように屈曲形成された隔壁部44bとを有している。そして、隔壁部44bには、一側方向(図2の紙面に直交する手前方向であって図4の右方向)に沿って段差壁部44c,44dを介して段階的に一側(図2の左側)に隆起する第1隔壁部44e及び第2隔壁部44fが形成されている。また、隔壁部44bには、第2隔壁部44fの側壁部42側(第1隔壁部44eと反対側)において同側壁部42の基端側に段付き形状で伸びる段差壁部44gが形成されている。
【0042】
上記第1隔壁部44eはベースプレート31との間で所定のクリアランスを有しており、第2隔壁部44fはベースプレート31と略接触するように隆起している。前記ベースプレート31及びECUケース32間に形成された収容空間Sは、このキャパシターケース44によって第1収容空間S1及び第2収容空間S2に2分されている。
【0043】
図2に示されるように、上記第1収容空間S1には、各種電子部品の実装されたECU22のECU基板46が収容・配置されている。このECU基板46は、ベースプレート31の蓋壁部31a(第1壁部31c及び第2壁部31d)に略沿う形状を有している。
【0044】
ECU基板46には、前記操作レバー37の原点位置において突設部37b(マグネットMG1)に対向配置される2つのホール素子H1が実装されている。この2つのホール素子H1は、図2示紙面鉛直方向に並んで配設されている。従って、操作レバー37の操作によって突設部37b(マグネットMG1)が移動すると、ホール素子H1の近傍で発生する磁束が変動する。ホール素子H1は、この磁束に応じた電圧を出力する。ECU22は、ホール素子H1の出力電圧に基づき操作レバー37の操作を検出する。
【0045】
また、ECU基板46には、前記操作ボタン38の原点位置においてマグネットMG2に対向配置される2つのホール素子H2が実装されている。この2つのホール素子H2は、図2示紙面鉛直方向に並んで配設されている(図4に明示)。従って、操作ボタン38の操作によってマグネットMG2が移動すると、ホール素子H2の近傍で発生する磁束が変動する。ホール素子H2は、この磁束に応じた電圧を出力する。ECU22は、ホール素子H2の出力電圧に基づき操作ボタン38の操作を検出する。
【0046】
さらに、ECU基板46には、前記チャイルドプロテクタスイッチ35の前記セット/クリアの各状態に対応する操作レバー40の配置おいて、マグネットMG3にそれぞれ対向配置される2つのホール素子H3が実装されている。従って、操作レバー40の操作によってマグネットMG3が移動すると、ホール素子H3の近傍で発生する磁束が変動する。ホール素子H3は、それぞれこの磁束に応じた電圧を出力する。ECU22は、ホール素子H3の出力電圧に基づきチャイルドプロテクタスイッチ35の前記セット/クリアの状態を検出する。
【0047】
上記ECUケース32の一側(図2の下側)には、開口部32aが形成されており、同開口部32aからはコネクタとしての防水コネクタ47が導出されている。すなわち、防水コネクタ47の差し込み口47aは、ECUケース32から突出している。そして、開口部32aと防水コネクタ47の外壁面との間は、防水可能にシーリングされている。従って、ECU基板46(ECU22)は、防水コネクタ47の外部接続部(差し込み口47a)を除いて収容空間S(第1収容空間S1)内に略密閉状態で収容されている。なお、防水コネクタ47は、ECUケース32と一体形成してもよい。この防水コネクタ47は上記ECU基板46に締結されており、同ECU基板46上の配線と電気的に接続されている。この防水コネクタ47は、車両側コネクタCN1と接続されて車両側ハーネスと結線されるもので同防水コネクタ47を介して車両側の各種情報がECU22(ECU基板46)側に入力されるとともに、主電源である車両バッテリ(図示略)によるECU22(ECU基板46)側への給電が行われる。
【0048】
ここで、ドア開閉操作装置11は、スライドドア10への取付状態においてその鉛直方向が図1及び図2の上下方向と略一致するようになっている。従って、防水コネクタ47は、鉛直方向において下方に配置されるようになっている。また、車両側コネクタCN1が差し込まれる防水コネクタ47の差し込み口47aは、鉛直方向において下方を向いている。なお、防水コネクタ47の差し込み口47aは、鉛直方向において下方から水平方向までの範囲のいずれか方向を向いていればよい。このとき、防水コネクタ47の差し込み口47aは、スライドドア10への取付状態において車両の後方を向いていることがより好ましい。
【0049】
図4に併せ示されるように、上記第2収容空間S2には、前記補助電源25を構成する複数(本実施形態では7個)のキャパシタ48が収容されている。詳述すると、前記底壁部41(ECUケース32)の第3壁部41f及び隔壁部44b(キャパシターケース44)の第1隔壁部44e間において2つのキャパシタ48が1列で、第4壁部41h及び第2隔壁部44f間において5つのキャパシタ48が互い違いに2列で収容されている。従って、キャパシタ48(補助電源25)は、キャパシターケース44を介してECU基板46が収容された第1収容空間S1とは区画された状態で収容されている。いうまでもなく、キャパシタ48(補助電源25)は、防水コネクタ47の外部接続部を除いて収容空間S(第2収容空間S2)内に略密閉状態で収容されている。 ここで、ドア開閉操作装置11は、スライドドア10への取付状態において車両の前後方向が図1の左右方向と略一致するようになっている。従って、キャパシタ48の大半は、車両の後方に配置されるようになっている。
【0050】
第2収容空間S2の一側(図2の上側)は、キャパシターケース44に締結されたキャパシタ基板49によって覆われている。各キャパシタ48は、キャパシタ基板49に対応して端子を現出させており、同キャパシタ基板49に配線されたバスバー(図示略)およびECU基板46の配線を介して防水コネクタ47の給電端子と電気的に接続されている。キャパシタ48は、電気二重層コンデンサであって、車両バッテリによる給電によって充電されるとともに、放電によってECU22及びレリーズアクチュエータ23へと補助的に給電する。
【0051】
上記ECUケース32の底壁部41の一側(図2の上側)には、ベースプレート31の組付け側と反対となる側において筐体部を形成するアクチュエータハウジング51が締結されている。詳述すると、前記底壁部41には、前記収容空間Sを形成する側壁部42(及び側壁部31b)の外側(図5の右側)に伸びる延出壁部41iが形成されている。そして、延出壁部41iには、前記段差壁部41aに連続する段差壁部41jが形成されている。すなわち、底壁部41は、段差壁部41a,41jを介して一側(図2の左側)に隆起している。一方、アクチュエータハウジング51は、底壁部52と、段差壁部41a,41jを略包囲する態様で底壁部52の周縁部に連続して一側(図2の左側であってECUケース32の対向側)に突設された側壁部53とを有する略箱状に形成されている。従って、ECUケース32及びアクチュエータハウジング51は、対向する段差壁部41a,41j等及び側壁部53の各端面が突き合わされて結合されることで略閉鎖された第3収容空間S3を形成する。いうまでもなく、この第3収容空間S3は延出壁部41iに形成された段差壁部41jに対応して前記収容空間Sの外側まで伸びて形成されている。なお、これら段差壁部41a,41j等及び側壁部53の端面間、すなわちECUケース32及びアクチュエータハウジング51の合わせ面間には、シール部材SE2が介装されてECUケース32及びアクチュエータハウジング51間の防水性等が確保されている。
【0052】
図5に併せ示されるように、上記第3収容空間S3には前記レリーズアクチュエータ23が収容されている。そして、レリーズアクチュエータ23の出力軸54は、段差壁部41jの近傍においてECUケース32(延出壁部41i)及びアクチュエータハウジング51(底壁部52)に軸支されている。この出力軸54は、収容空間Sを形成する側壁部42(及び側壁部31b)の外側においてその先端部が底壁部41を貫通している。そして、底壁部41(第3収容空間S3)の外側に現出した先端部には出力ギヤ55が締結されている。この出力ギヤ55は、レリーズアクチュエータ23の駆動によって出力軸54を介して回転駆動される。従って、レリーズアクチュエータ23は、駆動力の伝達のために出力軸54の一部を第3収容空間S3の外側に現出させている点を除いて第3収容空間S3内に略密閉状態で収容されている。
【0053】
前記リモコンレバー24は、第3収容空間S3を形成する側壁部53(及び段差壁部41j)の外側において底壁部41の延出壁部41iに軸支されている。図1に併せ示されるように、このリモコンレバー24は、出力ギヤ55側に伸びてこれに噛合連結される入力レバー部24aと、底壁部41(延出壁部41i)の外側へと伸びる出力レバー部24bとを有している。この出力レバー部24bの先端には、前記連結ケーブル26,27,28を介してそれぞれフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14と連結される。従って、レリーズアクチュエータ23の駆動によって出力ギヤ55が回転駆動されると、この駆動力が入力レバー部24aを介してリモコンレバー24に伝達される。リモコンレバー24の出力レバー部24bは、この駆動力を連結ケーブル26,27,28を介してそれぞれフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14に伝達し、これらのロック解除(解錠)等を行うようになっている。なお、リモコンレバー24には、その駆動後に所定の原点位置に復帰させるねじりばねSP3が装着されている。これにより、リモコンレバー24は上記ロック解除(解錠)等の駆動後に元に戻す付勢力が生じ、上記原点位置に復帰する。
【0054】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、ドア開閉操作に係る部材である操作スイッチ部21(オープンスイッチ33、ロック/アンロックスイッチ34、チャイルドプロテクタスイッチ35及びインジケータ36)と、ECU22と、レリーズアクチュエータ23と、リモコンレバー24と、補助電源25とが一体的に設けられている。このように、これら部材を集約的に設けることで、ドア開閉操作装置11全体としての小型化に伴うスライドドア10への組付けの自由度の増大と、組付け工数の低減が図られる。また、スライドドア10への組付けの自由度が増大する分、ドア開閉操作装置11をより最適な配置で取り付けることができる。
【0055】
(2)本実施形態では、オープンスイッチ33、ロック/アンロックスイッチ34、チャイルドプロテクタスイッチ35及びインジケータ36を支持するベースプレート31にて筐体部を形成するため、別途、専用のカバーなどを設けて筐体部を形成する場合に比べて部品点数及び組付け工数の低減が図られる。
【0056】
(3)本実施形態では、ECU22及び補助電源25を収容する収容空間Sと、レリーズアクチュエータ23を収容する第3収容空間S3とが互いに区画されている。従って、例えばレリーズアクチュエータ23に使用する機械油(グリス)などがECU22や補助電源25に付着するなどの影響を抑制できる。
【0057】
また、収容空間S内にECU22及び補助電源25を集約配置することで、これらの直接的な電気的配索が可能となり、ハーネス線の省線化を実現できる。そして、ハーネス分のコスト低減及び質量減少を図ることができる。
【0058】
(4)本実施形態では、ECU22のECU基板46と車両側ハーネスとは、防水コネクタ47にて集約されて結線される。そして、ECU22のECU基板46には、ホール素子H1〜H3の信号線(スイッチ33〜35の操作信号線)及び補助電源25の電源線等が集約されているため、防水コネクタ47の端子数は車両情報の入力端子や車両バッテリの給電端子など必要最小限に整理された本数となる。また、各端子は1箇所の防水コネクタ47で集約されるため、ハーネスの削減によりコストの低減、質量低減はもちろんのこと、実車への組付け作業も簡素化できる。さらに、上記組付け作業性の向上による工数の低減即ち組付けコストの低減もできる。
【0059】
(5)本実施形態では、ECU22(ECU基板46)と補助電源25とはキャパシターケース44にて互いに区画されていることから、キャパシタ48(補助電源25)の電解液の漏れが生じたとしてもこの影響を第2収容空間S2内のみに略抑えることができる。そして、これに隣接する他の電気部品(ECU22)に液が付着して汚損するなどの2次災害を抑制できる。
【0060】
また、補助電源25(キャパシタ48)を収容する第2収容空間S2は、ECUケース32の一部(第3及び第4壁部41f,41h)を兼用して形成されている。従って、例えば補助電源25を個別にパッケージする場合に比べ、スライドドア10への取付状態において車両幅方向と一致する第2収容空間S2の厚み(ECUケース32の底壁部41及びキャパシターケース44間の距離)を低減することができる。そして、ドア開閉操作装置11を車両幅方向(スライドドア10の厚み方向に一致)に小型化することができる。
【0061】
(6)本実施形態では、リモコンレバー24は、レリーズアクチュエータ23を収容するECUケース32の延出壁部41iに一体的に設けられている。すなわち、リモコンレバー24がECUケース32に軸支される構造になっている。従って、レリーズアクチュエータ23の出力ギヤ55及びリモコンレバー24の各回動中心間の距離は共通の部材(ECUケース32)によって略一定距離に保たれ、リモコンレバー24の揺動が抑制されている。一般に、ドア開閉操作時にドアロック解除を行うためには、大きなドア反力に打ち勝つためのレリーズアクチュエータの出力が必要になる。しかし、上記出力が大きくなると、リモコンレバーの軸支構造によりストローク損失が発生する。また、レリーズアクチュエータ及びリモコンレバーの駆動力の伝達機構部に当該レバー間のばらつきを考慮したストローク設計が必要になる。ここでは、リモコンレバー24がECUケース32に軸支される構造であるため、当該リモコンレバー24間のばらつきを最小にすることができる。そして、レリーズアクチュエータ23からの出力ストロークの伝達に際して、ストローク損失を最小限に抑制できる。
【0062】
(7)本実施形態では、オープンスイッチ33、ロック/アンロックスイッチ34及びチャイルドプロテクタスイッチ35は非接触方式スイッチである。そして、これらスイッチ33〜35の操作を検出するホール素子H1〜H3は、ベースプレート31(蓋壁部31a)を挟んで収容空間S(第1収容空間S1)内に固定されたECU22のECU基板46に実装されている。従って、これらスイッチ33〜35の操作を入力するためのハーネスが不用になる。また、これらスイッチ33〜35の操作を検出するためにベースプレート31(蓋壁部31a)に孔などを空ける必要がないため、その構造を簡素化できる。さらに、筐体部に防水構造を適用する場合でも、簡単な設計変更で要件を満足させることができる。
【0063】
(8)本実施形態では、操作レバー37とベースプレート31との対向端面間に形成されるクリアランスC1を利用してチャイルドプロテクタスイッチ35の操作レバー40(延設部40a)を配置・支持した。このように、余剰空間を有効利用して操作レバー40を設置することで、全体としてのコンパクト化が可能となる。
【0064】
また、操作レバー40を操作レバー37とベースプレート31との対向端面間に配置したことで、同操作レバー40の操作時の揺動を抑えるための特別な構造を設けたり操作レバー40の剛性を増大させたりすることなく、簡素な構造で所要の性能を確保することができる。すなわち、操作レバー40の操作時の揺動や撓みを抑制し、マグネットMG3と対応するホール素子H3との意図しない位置ずれを抑制できる。そして、簡素な構造で所要の性能を確保することができるため、操作レバー40(及びその周辺構造)の大型化等に伴う部品レイアウト時の自由度の低下や全体としての大型化などを回避できる。特に、操作レバー40は、ヒンジ中心(回動軸40b)からレバー部40cまでの延出長が相対的に長いものの、好適にその揺動を抑制できる。
【0065】
(9)本実施形態では、補助電源25は、車両(スライドドア10)搭載状態においてベースプレート31及びECUケース32の下方に配置されている。従って、例えば補助電源25(キャパシタ48)の不具合(経年変化や製造不良等)によって液漏れが生じたとしても、これによって汚損される範囲は補助電源25の更に下方に限定される。そして、漏出液がECU22(ECU基板46)に付着して作動不良に陥るなどの2次災害の可能性も低減できる。
【0066】
また、大型化しがちな補助電源25を車両上方(ベースプレート31及びECUケース32の上方)に配置した場合、車両幅方向においてスライドドア10の強度を確保するための補強部材など肉厚な部品と重なることになり、部品配置の自由度が低減される。従って、補助電源25を下方に配置したことで、設計時の部品配置自由度を向上することができる。
【0067】
(10)本実施形態では、防水コネクタ47の差し込み口47aは、鉛直方向において下方を向いている。従って、例えば水滴などがECUケース32を伝って流れてきても、差し込み口47aの内部への浸入を抑制できる。
【0068】
なお、防水コネクタ47の差し込み口47aは、鉛直方向において下方から車両後方までの範囲のいずれか方向を向いていればよい。一般に、車両水没時には、エンジンなどの重量物が配置される車両前方から傾斜して前下がりで沈み始める傾向にある。このとき、差し込み口47aを車両後方に向けておくことでその分、当該差し込み口47a(コネクタ嵌合部)への浸入を遅延できる。
【0069】
(11)本実施形態では、リモコンレバー24を駆動するのみで全てのフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14のロック解除(解錠)等を行うようした。従って、例えばフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14のロック解除(解錠)等をそれぞれ個別に設けた出力部材を駆動して行う場合に比べて部品点数を低減できるとともに、スライドドア10への組付けの自由度を向上できる。
【0070】
(12)本実施形態では、補助電源25を複数個のキャパシタ48にて構成した。一般に、補助電源25は、レリーズアクチュエータ23の作動を確保するために大きな作動電流を必要とし、往々にして体格が大きくなる傾向にある。ここでは、大容量のキャパシタ若しくは電池を単独で使用するのではなく、小型のものを複数個使用するようにしたことで、その配置の自由度を向上するとともに、部品としての小型化もできる。
【0071】
(13)本実施形態では、ベースプレート31及びECUケース32の合わせ面間には、シール部材SE1が介装されている。従って、収容空間S内においてECU22(ECU基板46)及び補助電源25を一体で防水することができる。
【0072】
(14)本実施形態では、ECUケース32及びアクチュエータハウジング51の合わせ面間には、シール部材SE2が介装されている。従って、第3収容空間S3内においてレリーズアクチュエータ23を防水することができる。
【0073】
(15)本実施形態では、補助電源25を設けたことで、車両バッテリからの電力供給が絶たれてもこれをバックアップしてドア開閉操作のフェイル状態を防止できる。
【0074】
(16)本実施形態では、オープンスイッチ33(操作レバー37)、ロック/アンロックスイッチ34(操作ボタン38)及びチャイルドプロテクタスイッチ35(操作レバー40)はフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14と機械的に連結されない。すなわち、これらスイッチ33〜35は、操作検出のために移動すればよい。従って、これらスイッチ33〜35の操作感(必要な操作力)の調整を機械的な負荷を考慮することなく容易に行うことができる。また、利用者は、過大な操作力を必要とせずにドア開閉操作できる。
【0075】
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
・前記実施形態においては、キャパシターケース44をキャパシタ基板49と別体で設けた。これに対して、図9に示されるように、キャパシターケース44に一体形成されたキャパシタ基板61としてもよい。すなわち、キャパシタ基板61は、相対的に肉薄とすることで可撓性を有するヒンジ部61aを介してキャパシターケース44に一体形成されている。そして、第2収容空間S2の一側(図9の上側)は、ヒンジ部61aを中心にキャパシタ基板61を回動させることでこれに覆われ、あるいは開放される。このようにすることで、部品点数及び組付け工数を削減できる。また、キャパシターケース44にキャパシタ基板61が一体形成されることで、キャパシターケース44に対するキャパシタ基板61のバスバーの位置が安定する。そして、収容空間S内への組付けばらつきによって発生するECU22(ECU基板46)とバスバーとの位置ずれを抑制できる。
【0076】
・前記実施形態において、図10に示されるように第2収容空間S2内のキャパシタ48の配置に合わせてキャパシターケース44に同キャパシタ48(補助電源25)の位置決め用のガイド部としてガイド壁62を設けてもよい。これらガイド壁62は、キャパシタ48の外周面に合わせて第2収容空間S2内に突出形成されている。一方、第2収容空間S2内のキャパシタ48の配置に合わせて底壁部41(第3及び第4壁部41f,41h)に同キャパシタ48(補助電源25)の位置決め用のガイド壁63を設けてもよい。これらガイド壁63は、キャパシタ48の外周面に合わせて第2収容空間S2内に突出形成されている。このようにすることで、補助電源25(キャパシタ48)を、これらガイド壁62,63にて位置決めして円滑に第2収容空間S2内に組付け・収容できる。また、第2収容空間S2内でのキャパシタ48の揺動を抑制できる。
【0077】
特に、キャパシターケース44に一体形成されたキャパシタ基板61(図9参照)を採用した場合には、キャパシタ基板61のバスバーとキャパシタ48の各端子との接続作業においてキャパシタ48の位置ずれを抑制できる。そして、この接続作業の効率も向上させることができる。
【0078】
なお、このガイド壁63は、ガイド部としてキャパシターケース44に一体形成してもよい。この場合、上記ガイド壁の一体形成されたキャパシターケース44に予め複数個のキャパシタ48(補助電源25)を固定しておき、1部品として収容空間S内に組み付けることで、その組付け性を向上させることができる。
【0079】
・前記実施形態において、図11(a)に示されるように、底壁部41の第4壁部41hに連続して下方に突き出る障害壁64を設けてもよい。あるいは、図11(b)に示されるように、開口部32a(防水コネクタ47)の上方において底壁部41から斜め下方に突き出る障害壁65を設けてもよい。こうした障害壁64,65を車両搭載状態において防水コネクタ47の差し込み口47aの上方に設けることで、車両上方から流れ落ち、スライドドア10内を伝って底壁部41に沿って流れる水滴(雨水、洗車陣時の水滴など)などが直接防水コネクタ47まで伝わることが回避され、防水性を向上できる。なお、こうした障害壁は、防水コネクタ47を囲うように底壁部41及び側壁部42に亘って設けてもよい。
【0080】
・前記実施形態においては、補助電源25をキャパシタ48にて構成したが、例えば充放電可能な電池にて構成してもよい。この場合であっても、ECU22(ECU基板46)と補助電源25とはキャパシターケース44にて互いに区画されていることから、電池の液漏れが生じたとしてもECU22の汚損を抑制できる。
【0081】
・前記実施形態において、車両側ハーネスと結線されるコネクタ47を筐体部を形成するベースプレート31若しくはECUケース32に一体形成してもよい。この場合、別体のコネクタを設ける場合に比べて部品点数及び組付け工数の低減が図られる。
【0082】
・前記実施形態において、ECU22によるフロントロック12、リアロック13及び全開・半開ストッパ14のロック解除(解錠)等の状態など各種情報を、防水コネクタ47を介して車両側に出力するようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1乃至7に記載の発明によれば、筐体部の大型化を抑制しつつ、補助電源の液漏れによる制御装置の汚損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す正面図。
【図2】同実施形態の2−2線に沿った断面図。
【図3】同実施形態の3−3線に沿った断面図。
【図4】同実施形態の4−4線に沿った断面図。
【図5】同実施形態の5−5線に沿った断面図。
【図6】ベースプレートの一部を示す正面図。
【図7】同実施形態を示す模式図。
【図8】フロントロック及びリアロックを示す概略図。
【図9】同実施形態の別例を示す断面図。
【図10】同実施形態の別例を示す断面図。
【図11】同実施形態の別例を示す断面図。
【符号の説明】
11 ドア開閉操作装置
12 ドア開閉部材としてのフロントロック
13 ドア開閉部材としてのリアロック
14 ドア開閉部材としての全開・半開ストッパ
21 操作スイッチ部
22 ECU
25 補助電源
31 筐体部を形成するベースプレート
32 筐体部を形成するECUケース
33 操作スイッチとしてのオープンスイッチ
34 操作スイッチとしてのロック/アンロックスイッチ
35 操作スイッチとしてのチャイルドプロテクタスイッチ
44 区画部材としてのキャパシターケース
46 ECU基板
47 防水コネクタ
47a 差し込み口
61 基板としてのキャパシタ基板
61a ヒンジ部
63 ガイド部としてのガイド壁
64,65 障害壁

Claims (7)

  1. 操作スイッチの操作を検出するとともにドア開閉部材を駆動制御する制御装置と、
    前記制御装置にバックアップ給電する補助電源と、
    前記制御装置及び前記補助電源を収容する筐体部と、
    前記筐体部内において、前記制御装置及び前記補助電源の収容空間を互いに区画する区画部材と、
    前記区画部材に形成され、前記補助電源の一側面側において制御装置の収容空間と該補助電源の収容空間とを区画するとともに、該補助電源の一側面に設けられた端子が差し込まれることによって該補助電源と電気的に接続され且つ該端子と前記制御装置とを電気的に接続する基板と
    を備えたことを特徴とするドア開閉操作装置。
  2. 請求項1に記載のドア開閉操作装置において、
    前記区画部材に、前記補助電源を位置決めするガイド部を設けたことを特徴とするドア開閉操作装置。
  3. 請求項1又は2に記載のドア開閉操作装置において、
    前記区画部材に、前記基板を一体形成したことを特徴とするドア開閉操作装置。
  4. 請求項3に記載のドア開閉操作装置において、
    前記区画部材及び前記基板は、これら区画部材及び基板に対して肉薄とされたヒンジ部を介して連結されたことを特徴とするドア開閉操作装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のドア開閉操作装置において、
    前記補助電源は、車両搭載状態において前記筐体部の下方に配置されたことを特徴とするドア開閉操作装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のドア開閉操作装置において、
    前記制御装置を車両側ハーネスに結線するコネクタは、車両搭載状態においてその差し込み口を下方から車両後方までのいずれか方向に向けたことを特徴とするドア開閉操作装置。
  7. 請求項6に記載のドア開閉操作装置において、
    前記筐体部には、車両搭載状態において前記コネクタの差し込み口の上方に位置する箇所から下方又は斜め下方に突き出る障害壁が設けられたことを特徴とするドア開閉操作装置。
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