JP4001728B2 - 電気接続箱の取付構造 - Google Patents
電気接続箱の取付構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4001728B2 JP4001728B2 JP2001188158A JP2001188158A JP4001728B2 JP 4001728 B2 JP4001728 B2 JP 4001728B2 JP 2001188158 A JP2001188158 A JP 2001188158A JP 2001188158 A JP2001188158 A JP 2001188158A JP 4001728 B2 JP4001728 B2 JP 4001728B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall
- junction box
- bracket
- case
- mounting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)
- Connection Or Junction Boxes (AREA)
- Casings For Electric Apparatus (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤハーネスの端末部が接続される中継用コネクタの収容された電気接続箱を車両ボディに固定するための電気接続箱の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は、実開平4−10517号公報に記載された電気接続箱の取付構造に関連する従来技術の一例である。
【0003】
図11に示すように、電気接続箱51は、電気接続箱本体53と、上カバー54および下カバー55とからなっており、車両ボディに対しその締付部52を利用して取付けられている。上カバー54と電気接続箱本体53との間には、ロック手段を構成するロック枠56とロック爪57とが設けられ、下カバー55にはワイヤハーネスに対する引出口58が設けられている。
【0004】
電気接続箱本体53の長手方向の一側壁53aには、締付部52に対する固定板59が突設されている。固定板59は、本体側壁53aから斜めに立ち上がる基板部59aと、上カバー54の側面54aに沿って延びる固定板部59bとから成っている。
【0005】
固定板部59bは、左右両側にボルト孔59cを有し、また、カバー側面54aとの間には、ボルトの頭部が入る間隙を残すように形成されている。
【0006】
上記構成において、電気接続箱51の保管収容の際や運搬の際には、電気接続箱本体53に対して、上カバー54及び下カバー55をそれぞれ被せた状態で運搬等が行われる。固定板59は、電気接続箱本体53および上カバー54の側面54aに沿って設けられているから、保管収容スペースを小さくできる効果がある。また、固定板59がワイヤハーネスと絡んだり、たとえば車両の締付部52のような障害物に突当り損傷するおそれもない。
【0007】
このような電気接続箱51を車両ボディに固定するには、一旦上カバー54のロックを外して、固定板59を締付部52に対してボルト及びナットで締付けた後、上カバー54を再び被せて行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電気接続箱の取付構造では、解決すべき以下の問題点がある。
【0009】
一つには、車両ボディに取付けられる電気接続箱51の取付け/取外しを行う際には、その都度ボルトを締めたり緩めたりしなければならず、特に狭い車両スペース内においては作業性が悪いという問題があった。
【0010】
すなわち、ワイヤハーネスの幹線及びその支線は、車両ボディに搭載される電装品や補機等の隙間を縫って配索される場合があり、ワイヤハーネスの端末部と電気接続箱51との接続作業においては、狭い場所での作業が強いられていた。車両ボディに一度取り付けられた電気接続箱51を取外す際には、狭い作業スペース内においてボルトを外さなければならず、ワイヤハーネスの接続作業の他に電気接続箱51の取付作業に時間を要することもあった。
【0011】
そして、ワイヤハーネスの端末部が接続された電気接続箱51を車両ボディに直付けする際に、ワイヤハーネスが電気接続箱51に絡まって縺れたり、ワイヤハーネスが引っ張られて断線するという心配もあった。
【0012】
また、一つには、電気接続箱51の取付作業性が悪いため、電気接続箱51と車両ボディとの締め付けが十分に行われず、ガタ付きを生じたり、車両の走行時の振動に起因して電気接続箱51が車両ボディから外れるおそれもあった。
【0013】
本発明は、上記した点に鑑み、車両ボディに対する電気接続箱の取付けを容易に行うことができ、また、車両ボディに対して電気接続箱をガタ付きなく確実に固定することのできる電気接続箱の取付構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ワイヤハーネスの端末部が接続される電気接続箱に、車両ボディに固定するための取付ブラケットが備わり、開閉自在な蓋壁を有する電気接続箱本体と、前記取付ブラケットとは別体に形成され、該電気接続箱本体が該取付ブラケットに対して着脱自在に取付けられる電気接続箱の取付構造であって、前記電気接続箱本体は、その左右のケース側壁にスライドレールと固定爪を有するスライド固定部を備え、前記取付ブラケットは、ブラケット本体と、該ブラケット本体の外側に前記スライド固定部に対応して形成された取付アームとを備え、前記ブラケット本体は、前記電気接続箱本体のケース上壁が接しつつ摺動することができる平坦面に形成された内面と、前記ケース上壁の前半部に対応する寸法形状に縁取りされ前記内面に垂設された縁壁と、前記スライド固定部に対応した位置に設けられたロック部とを有し、前記ロック部は、前記固定爪に対する可撓性係止爪と前記スライドレールに対するガイド部とを有し、前記ブラケット本体と前記電気接続箱本体とを、前記ケース上壁と前記平坦面を接しつつ前記スライドレールと前記ガイド部により前記ケース上壁に沿って前後方向に案内して前記蓋壁側から摺動させたとき前記蓋壁が当接する前記ケース縁壁の中央部と前記蓋壁にそれぞれ設けた係合部と被係合部を互いに係合させたことを特徴とする。
【0015】
上記構成のように、開閉自在な蓋壁を有する電気接続箱本体と取付ブラケットとを別体に形成して、電気接続箱本体を取付ブラケットに対して着脱自在に取付けるので、取付ブラケットを車両ボディに取付けたままの状態にして、電気接続箱本体だけを容易に取付け/取外すことができ、また、電気接続箱に対するワイヤハーネスの接続作業も容易に行うことができ、しかも、ジョイントコネクタやヒューズブロック等の電気部品を楽に収納することができ、そして、蓋壁を閉じることで電気部品の脱落を防止することができる。
取付ブラケットは、電気接続箱本体の左右のケース側壁に備えたスライド固定部に対応してブラケット本体の外側に形成された取付アームを利用して車両ボディに取付けられ、そして、電気接続箱本体は、ロック部を利用してブラケット本体に着脱自在に取付けられる。
ロック部のガイド部が取付ブラケットのスライド固定部にスライド挿入し、ロック部の可撓係止爪が撓みつつ幅方向に位置決めされながらさらに深く進入し、そして所定の位置で可撓係止爪がスライド固定部に係合して、電気接続箱本体が取付ブラケットに取付けられる。
取付ブラケットのロック部と係合する電気接続箱のスライド固定部に、固定爪とスライドレールとを備えるので、取付ブラケットのガイド部に電気接続箱のスライドレールがスライド挿入し、電気接続箱の幅方向の位置決めが行われて、ガタ付くことなくスライドさせることができ、そして、所定の位置まで押進することで、取付ブラケットの可撓係止爪に電気接続箱の固定爪が係止されて、ロックが完了する。
ブラケット本体の縁壁が蓋壁に当接するので、開閉自在な蓋壁が縁壁で押圧されて、蓋壁が隙間無く閉じ、水滴や塵等の浸入が防止される。ブラケット本体の縁壁に係合部を設け、電気接続箱本体の蓋壁に被係合部を設け、係合部と被係合部とを係合させるので、電気接続箱本体はブラケット本体に3箇所で取付けられて、車両の振動に起因するガタ付きが防止される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に係る電気接続箱の取付構造の一実施形態を示すものである。図1は二点鎖線で示す取付ブラケット30に電気接続箱10が取付けられた状態の正面図を示し、図2は二点鎖線で示す取付ブラケット30に電気接続箱10が取付けられた状態の側面図を示す。
【0031】
図1及び図2に示すように、電気接続箱10と取付ブラケット30とは、別体に形成されたものであり、着脱自在に取付けられるようになっている。取付けの詳細については後述するが、取付ブラケット30のロック部35に電気接続箱10のスライド固定部16が係合することにより取付けが完了するようになっている。
【0032】
取付ブラケット30の両側には、先端側に取付部33を有する取付アーム32が斜め方向に立設されている。取付部33は、車両ボディ(図示せず)に対する締付部であり、その座面33a(図8)にはボルト孔33b(図8)が形成されている。
【0033】
電気接続箱10の車両ボディへの取付けは、予め取付ブラケット30を車両ボディに固定した後に、電気接続箱10を取付ブラケット30に取付けてもよいし、電気接続箱10が取付けられた取付ブラケット30をそのまま車両ボディに固定してもよい。
【0034】
取付ブラケット30に取付けられた電気接続箱10は、ロック部35とスライド固定部16とのロックを解除することにより、取付ブラケット30から簡単に取外すことができるようになっている。電気接続箱10を車両ボディから外すことでワイヤハーネス(図示せず)の端末部の接続作業を楽に行うことができ、接続作業性が向上する利益がある。車両ボディに対する電気接続箱10の取付作業は、スライド挿入することで容易に行うことができる。
【0035】
図3〜図5は、それぞれ電気接続箱10の平面図、正面図及び側面図を示したものである。電気接続箱10は、コネクタケース(電気接続箱本体)11と、コネクタケースに収容される図示しないジョイントコネクタとからなっている。コネクタケース11は、胴体部13と、胴体部13にヒンジ部23を介して繋がる開閉自在な蓋壁22とを備えている。
【0036】
ジョイントコネクタは、車両に配索されるワイヤハーネスの幹線から分岐した支線端末部を中継し、他方のワイヤハーネスに接続するための中継用のコネクタである。これにより、複数のワイヤハーネスの間に中継用コネクタを介在させることで、ワイヤハーネスが縺れたり絡まることなく、バッテリ(図示せず)から離れた場所にある補機等(図示せず)への給電を容易に行うことができるようになっている。
【0037】
ジョイントコネクタの内部には、複数のジョイント用端子がインサート成型されており、その中央部が内部の壁部に埋設支持され、その両側のタブ状の電気接触部が内部空間に突出し、ワイヤハーネスの支線端末部に接続されるようになっている。
【0038】
ジョイントコネクタは、前後・左右に対称形状をなし、矩形状をなしている。前後の壁部は、ワイヤハーネスの支線端末部をジョイント用端子に接続することができるように開口している。
【0039】
このようなジョイントコネクタのコネクタケース11に対する取付けは、ジョイントコネクタの周壁の一壁部に形成されるロック爪(図示せず)をコネクタケース11の内壁に形成されるロック突起(図示せず)にスライド係合させることにより行われる。
【0040】
なお、本実施形態の電気接続箱10は、その内部にジョイントコネクタが収容されたものであるが、これに限らずヒューズブロックやリレーブロック等の電気部品が収容された場合であってもよい。
【0041】
コネクタケース11は、矩形箱状をなしており、その周壁は、両側のケース側壁11aと、ヒンジ部23を回動中心として開閉する蓋壁22と、ヒンジ部23を介して蓋壁22に繋がるケース上壁11bと、ケース上壁11b及びケース側壁11aに対し直交するケース後壁11cとから形成されている。周壁に包囲された内部空間は仕切壁12によって区画されており、複数のジョイントコネクタが短絡しないようになっている。
【0042】
ケース上壁11b(図4及び図5参照)に対向するケース下壁は開放しているが、車両ボディに対する取付状態において、ケース下壁は下向きに配置されるため、水滴や塵等が浸入する心配はない。このようにケース下壁を開放したのは、ジョイントコネクタに接続されるワイヤハーネスの取出口を確保するためである。
【0043】
ケース後壁11cに対向するケース前壁を蓋壁22とし、蓋壁22を開閉自在に形成したのは、コネクタケース11の内部空間にジョイントコネクタを前側から後側にスライドさせて収容するためである。蓋壁22が開閉自在であれば、ヒンジ部23を介在させて胴体部13に一体的に繋がっていなくてもよく、蓋壁22と胴体部13とを別体に形成してもよい。本実施の形態に示されるように、蓋壁22を一体的に形成した場合は、電気接続箱10の部品点数が少なくなり、組付作業が容易になるという利益がある。ジョイントコネクタを収容した後は、蓋壁22を閉じて、ジョイントコネクタが異物等と干渉したり、水滴等が浸入しないように保護されている。
【0044】
ここで、説明の都合上、前後の概念については、蓋壁22の設けられた側(図5に示す側面図の上側)を前側と定めるものとする。左右の概念については、複数のジョイントコネクタの並設する側またはスライド固定部16が備わる側(図3に示す平面図の上側又は下側)を右側又は左側と定めるものとする。上下の概念は、取付ブラケット30に対してコネクタケース11を取付ける側(図5に示す側面図の右側)を上側と定めるものとする。
【0045】
コネクタケース11の両側のケース側壁11aには、蓋壁22の差込片25に対する被差込部15(図5等参照)が形成されている。この被差込部15は、蓋壁22のヒンジ部23から離れた位置に設けられている。被差込部15の内壁15aはテーパ状に形成されている。すなわち、差込片25に対する挿入口側が広く開口し、差込片25の挿入方向に進むに従い漸次開口が狭くなっている。
【0046】
このように形成することによって、先端側に傾斜面26bを有する差込片25の爪部26が被差込部15にスムーズに挿入され、所定の深さまで進入したところで、爪部26の係止面26aが被差込部15の後縁部15bに引っかかり係止されるようになっている。
【0047】
ケース側壁11aにおけるその中央部のケース上壁11b側には、取付ブラケット30のロック部35に対するスライド固定部16が一体的に突出して形成されている。スライド固定部16は、その中央部に設けられた固定爪19と、固定爪19を挟み両側に並設されたスライドレール17とを備えており、ケース上壁11bとケース側壁11aとが交差する稜線方向に平行に延設されている。
【0048】
また、ケース側壁11aには、スライド固定部16の一側端部をケース後壁11c側に延長形成したプレート状の取付板部28が形成されている。取付板部28の中央部には、長円状のボルト孔28aが形成されている。
【0049】
ボルト孔28aの長軸方向はコネクタケース11の前後方向に一致し、ボルト孔28aの短軸方向はコネクタケース11の左右方向に一致している。また、ボルト孔28aの長軸方向と、取付ブラケット30の取付アーム32に備わる一方のボルト孔33b(図8参照)の長軸方向とは、互いに直交する関係にある。このようにすれば、電気接続箱10は、直交する2方向に位置決めされるゆえ、車両ボディに対してガタ付きなく固定することができる。
【0050】
図6に示すように、スライド固定部16の固定爪19は、傾斜面部19aと係止面部19bとから形成されている。傾斜面部19aは、取付ブラケット30の可撓係止爪36が乗り上げることができるように、スライド方向に対し漸次上昇する傾斜面である。その傾斜角は、可撓係止爪36の弾性復帰可能な角度に設定されている。傾斜面部19aに続く係止面部19bは、可撓係止爪36が引っかかり係止が外れないようにするためのものであり、急勾配の傾斜面に形成されている。なお、係止面部19bは、係止ができれば十分であり、垂直面であってもよい。
【0051】
図5に示すように、蓋壁22は、上述した通りの開閉自在な開閉蓋であり、蓋壁22の左右両側の縁部には、ガイド片27と差込片25が並んで垂設されている。ガイド片27は、蓋壁22を閉じた際に蓋壁22が位置ずれしないようにガイドするためのものであり、蓋壁22のヒンジ部23寄りに位置している。
【0052】
差込片25は、ヒンジ部23から離れた位置に設けられ、その外面の中央部には爪部26が突出形成されている。差込片25の先端部25aは、先細状に形成されており、被差込部15に対してスムーズに挿入することができるようになっている。
【0053】
爪部26は、ケース側壁11aの被差込部15に挿し込まれて、被差込部15の後縁部15bに引っかかることでロックされるようになっている。被差込部15は、上述したようにその内壁15aはテーパ状に形成されているゆえ、スライドしつつ挿入することができるようになっている。
【0054】
また、蓋壁22の外面には、取付ブラケット30の孔部(係合部)41に対する突部(被係合部)24が蓋壁22に対して略直角に突出して形成されている。突部24は、蓋壁22の幅方向(左右方向)の中央部のヒンジ部23寄りに位置している。
【0055】
突部24が孔部41に引っかかることで、コネクタケース11が取付ブラケット30に3箇所で保持され、ブラケット本体31とコネクタケース11との間の隙間が減少して略密着した状態となり、ガタ付き等による異音の発生や、不用意にコネクタケース11と取付ブラケット30のロックが外れるなどの不都合を防止することができる。
【0056】
なお、上述した孔部41と突部24とからなる保持手段は、ブラケット本体31とコネクタケース11とを保持できれば十分であり、孔部41と突部24とを入れ替えて、蓋壁22に孔部41を形成し、取付ブラケット30の縁壁40に突部24を形成した構成としてもよい。
【0057】
次に、図7〜図9は、それぞれ取付ブラケット30の正面図、平面図及び側面図を示したものである。取付ブラケット30は、プレート状のブラケット本体31と、ブラケット本体31の両側に一体形成され、先端側に取付部33を有する取付アーム32とを備えている。
【0058】
ブラケット本体31は、コネクタケース11のケース上壁11bが接しつつ摺動することができるように、その内面は平坦面に形成されている。ブラケット本体31の内面には、ケース上壁11bの前半部に対応する寸法形状に縁取りされたコの字状(図7参照)の縁壁40が垂設されている。この縁壁40に囲まれたスペース内において、コネクタケース11はスライド自在であり、かつ、左右の縁壁40で幅方向に位置決めされるようになっている。
【0059】
前側の縁壁40の中央部には、コネクタケース11の蓋壁22の突部24と係合する孔部41(図8)が設けられている。この孔部41は、枠状をなし、縁壁40から突出して形成されている。コネクタケース11のスライド固定部16と、取付ブラケット30のロック部35とでなる第一及び第二の保持手段に加え、このような孔部41と突部24とからなる第三の保持手段を設けることにより、コネクタケース11は3箇所で取付ブラケット30に保持されるから、コネクタケース11は取付ブラケット30に対してガタ付くことなく取付けられて、異音の発生やコネクタケース11と取付ブラケット30とのロックが外れることを防止することができる。
【0060】
図8、図9に示すように、取付アーム32は、ブラケット本体31の外面の両側に斜め方向に立設されている。取付アーム32の先端側には、車両ボディに対する取付部33が形成されている。取付アーム32を両側に設けることによって、取付ブラケット30を、車両ボディに対してバランスよく確実に固定することができるようになっている。
【0061】
また、取付アーム32は外開き状態で斜めに延びているが、これは、ブラケット本体31から取付部33を離すことで、車両ボディに対する取付ブラケット30の取付作業性を向上させるためであり、逆に、取付部33がブラケット本体31に近い位置にあれば、ボルト等の締付け作業性が悪くなり、取付作業に時間がかかるからである。
【0062】
両側の取付部33は、車両ボディの取付部に対応するように筒状に成型され、その底面33a(図8)の中央部にはボルト孔33b(図8)が形成されている。なお、一側の取付部33は長円筒状に、ボルト孔33bは長円形状に形成されており、車両ボディの取付部に対する取付ブラケット30の取付位置を微調整することができるようになっている。
【0063】
ブラケット本体31の左右両側には、コネクタケース11のスライド固定部16に対応する位置に角筒状のロック部35が形成されている。ロック部35は、スライド固定部16の固定爪19に対する可撓係止爪36と、スライド固定部16のスライドレール17に対するガイド部37とを備えている。
【0064】
図10に示すように、可撓係止爪36は、ロック部35の筒状空間内において上下方向の中間部に位置しており、前後方向に延びている。可撓係止爪36の上側空間は撓み空間38になっており、これにより、可撓係止爪36が固定爪19の傾斜面部19aに乗り上げた際に撓み可能になっている。
【0065】
可撓係止爪36の下側空間はスライド空間39になっており、コネクタケース11のスライド固定部16がスライド挿入することができるようになっている。コネクタケース11をスライド挿入する際は、コネクタケース11のスライドレール17をブラケット本体31のガイド部37に噛み合わせ、滑動させることにより行われる。
【0066】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、電気接続箱本体と取付ブラケットとは着脱自在に取付け/取外し可能であるから、車両ボディに対する電気接続箱の取付作業性が向上するとともに、ワイヤハーネスを電気接続箱に接続する際には、電気接続箱だけを取付ブラケットから取外して接続作業を行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
【0067】
また、開閉自在な蓋壁を有する電気接続箱本体に開閉自在な蓋壁が設けられているから、ジョイントコネクタやヒューズブロック等の電気部品を電気接続箱本体に楽に収納することができ、電気接続箱の組立作業性が向上する。
【0068】
また、電気接続箱本体の左右のケース側壁に備えたスライド固定部に対応してブラケット本体の外側に形成された取付アームを利用して車両ボディに固定された取付ブラケットと電気接続箱本体とはロック部で着脱自在に取付可能であるゆえ、車両ボディに対する電気接続箱の取付けがバランスよく確実かつ容易に行われる。
【0069】
また、ロック部のガイド部が取付ブラケットのスライド固定部にスライド挿入することで、電気接続箱は正確に幅方向に位置決めされ、可撓係止爪が撓み可能であるからロック及びロック解除を容易に行うことができ、取付ブラケットに対して電気接続箱を着脱自在に取付けることができる。
【0070】
また、ロック部のガイド部がスライド固定部のスライドレールに噛み合い、滑合することにより、電気接続箱を取付ブラケットにスムーズにスライド挿入することができ、また、ロック部の可撓係止爪とスライド固定部の固定爪とが係合するとともに左右の縁壁で幅方向に位置決めされていることにより、不用意にロックが外れることなく、取付ブラケットと電気接続箱の係止を確実に行うことができる。
【0071】
また、ブラケット本体の縁壁が蓋壁に当接することにより、開閉自在な蓋壁が縁壁で押圧され、蓋壁が隙間無く閉じて、蓋壁のガタ付きを防止することができる。
【0072】
また、電気接続箱本体の蓋壁の被係合部に、ブラケット本体の縁壁の係合部を係合させることにより、電気接続箱は取付ブラケットに対し3箇所で保持される。従って、電気接続箱は取付ブラケットに堅固に取付けられて、車両の振動に起因するガタ付きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す電気接続箱の取付構造の正面図である。
【図2】図1に示す電気接続箱の取付構造の側面図である。
【図3】図1に示す電気接続箱の平面図である。
【図4】図1に示す電気接続箱の正面図である。
【図5】図1に示す電気接続箱の側面図である。
【図6】図4のA−A線に沿う断面図である。
【図7】図1に示す取付ブラケットの正面図である。
【図8】図1に示す取付ブラケットの平面図である。
【図9】図1に示す取付ブラケットの側面図である。
【図10】図7のB−B線に沿う断面図である。
【図11】従来の電気接続箱の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 電気接続箱
11 コネクタケース(電気接続箱本体)
11a ケース側壁
16 スライド固定部
17 スライドレール
19 固定爪
22 蓋壁
23 ヒンジ部
24 突部(被係合部)
30 取付ブラケット
31 ブラケット本体
32 取付アーム
35 ロック部
36 可撓係止爪
37 ガイド部
40 縁壁
41 孔部(係合部)
Claims (1)
- ワイヤハーネスの端末部が接続される電気接続箱に、車両ボディに固定するための取付ブラケットが備わり、開閉自在な蓋壁を有する電気接続箱本体と、前記取付ブラケットとは別体に形成され、該電気接続箱本体が該取付ブラケットに対して着脱自在に取付けられる電気接続箱の取付構造であって、
前記電気接続箱本体は、その左右のケース側壁にスライドレールと固定爪を有するスライド固定部を備え、
前記取付ブラケットは、ブラケット本体と、該ブラケット本体の外側に前記スライド固定部に対応して形成された取付アームとを備え、
前記ブラケット本体は、前記電気接続箱本体のケース上壁が接しつつ摺動することができる平坦面に形成された内面と、前記ケース上壁の前半部に対応する寸法形状に縁取りされ前記内面に垂設された縁壁と、前記スライド固定部に対応した位置に設けられたロック部とを有し、
前記ロック部は、前記固定爪に対する可撓性係止爪と前記スライドレールに対するガイド部とを有し、
前記ブラケット本体と前記電気接続箱本体とを、前記ケース上壁と前記平坦面を接しつつ前記スライドレールと前記ガイド部により前記ケース上壁に沿って前後方向に案内して前記蓋壁側から摺動させたとき前記蓋壁が当接する前記ケース縁壁の中央部と前記蓋壁にそれぞれ設けた係合部と被係合部を互いに係合させた
ことを特徴とする電気接続箱の取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001188158A JP4001728B2 (ja) | 2001-06-21 | 2001-06-21 | 電気接続箱の取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001188158A JP4001728B2 (ja) | 2001-06-21 | 2001-06-21 | 電気接続箱の取付構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003009346A JP2003009346A (ja) | 2003-01-10 |
JP4001728B2 true JP4001728B2 (ja) | 2007-10-31 |
Family
ID=19027314
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001188158A Expired - Fee Related JP4001728B2 (ja) | 2001-06-21 | 2001-06-21 | 電気接続箱の取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4001728B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101841142A (zh) * | 2009-03-16 | 2010-09-22 | 住友电装株式会社 | 电接线盒 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4637730B2 (ja) * | 2005-11-22 | 2011-02-23 | 矢崎総業株式会社 | ホルダ |
JP5068054B2 (ja) * | 2006-10-02 | 2012-11-07 | 矢崎総業株式会社 | 電気接続箱の取付構造 |
JP5859268B2 (ja) * | 2011-10-12 | 2016-02-10 | 矢崎総業株式会社 | 電気接続箱 |
JP2015136238A (ja) * | 2014-01-17 | 2015-07-27 | 矢崎総業株式会社 | 電気接続箱 |
CN113260188B (zh) * | 2021-05-11 | 2022-06-07 | 信安租赁(深圳)有限公司 | 一种区块链数据监管存储机 |
-
2001
- 2001-06-21 JP JP2001188158A patent/JP4001728B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101841142A (zh) * | 2009-03-16 | 2010-09-22 | 住友电装株式会社 | 电接线盒 |
CN101841142B (zh) * | 2009-03-16 | 2013-01-02 | 住友电装株式会社 | 电接线盒 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003009346A (ja) | 2003-01-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4113756B2 (ja) | 電源供給ボックス | |
JP2002225648A (ja) | ワイヤハーネス用プロテクタおよび該プロテクタを用いたワイヤハーネスの取付方法および取付構造 | |
KR20110001013A (ko) | 전원 연결 박스 | |
JP4001728B2 (ja) | 電気接続箱の取付構造 | |
JP5068054B2 (ja) | 電気接続箱の取付構造 | |
JP2004312793A (ja) | 電気接続箱及びその組立方法 | |
JP2021114401A (ja) | ワイヤハーネス | |
JP6529331B2 (ja) | 自動車用充電装置 | |
JP5182150B2 (ja) | ケーブル保持構造 | |
JP5425001B2 (ja) | 自動車充電装置 | |
JP7359058B2 (ja) | 端子カバー | |
JP3221362B2 (ja) | 電気接続箱 | |
JP5030508B2 (ja) | 電気接続箱の取付構造 | |
JP3482927B2 (ja) | 電気接続箱 | |
JP2003023716A (ja) | 電気接続箱の取付構造 | |
JP3334621B2 (ja) | 電気接続箱及び導出具 | |
JP4600364B2 (ja) | 電源分配構造 | |
JPH07131914A (ja) | プロテクタ | |
JP3156631B2 (ja) | 収納箱における部材接続構造 | |
JPS6239992Y2 (ja) | ||
JP4133098B2 (ja) | 電気接続箱 | |
JP3551026B2 (ja) | コネクタの取付構造 | |
JP2579482Y2 (ja) | 箱体の組付け構造 | |
JPS5940476A (ja) | 自動車用バツテリの充電装置 | |
JP2004215418A (ja) | リレーボックス |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041026 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061205 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070129 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070731 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070815 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |