JP4317649B2 - 釣竿 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は釣竿に関し、特に複数のロッド部材を軸長方向に沿って配置した釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、釣竿は、振り出し式、並継ぎ式、インロー継ぎ式等、大径のロッド部材に対して小径のロッド部材を継合する構成となっており、各ロッド部材は、強化繊維を引き揃え、これに合成樹脂を含浸した、いわゆるプリプレグを巻回することで構成されたものが一般的である。そして、各ロッド部材は、それが用いられる個所に応じて、上記プリプレグに用いられる強化繊維の引揃方向、弾性率、および樹脂含浸量、巻回数等が設定されている。
【0003】
通常、上記した各ロッド部材は、振り出し式の場合、穂先側のロッド部材(小径ロッド部材)の基端部外周と、元竿側のロッド部材(大径ロッド部材)の先端部内周とを摩擦継合させることで継ぎ足されるようになっているものがあり、各ロッド部材の継合部には、ロッド部材を構成している本体層以外に補強層が形成された構成となっている。そして、この補強層は、強化繊維を軸長方向、もしくは周方向に引き揃えて構成された補強用プリプレグによって形成されている。また、例えばインロー継ぎ式の場合のように、インロー継ぎ手とロッド部材とを継合部で接着固定するものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の構成では、継合部における強度や剛性が充分でなく、繰り返して使用すると、せん断力による変形が生じたり、塑性曲がりが生じたりして、継合状態が悪くなり、特に、接着固定された継合部では、接着効果が損なわれるという問題が生じる。また、このような問題を低減するために継合部を長くすることも考えられるが、継合部を長くし過ぎると、釣竿全体の撓みバランスが悪くなったり、重量が重くなってしまう。
【0005】
この発明は、継合部の接着面における変形を抑制し、接着面の剥離あるいは剥離の進展を防止し、長期間にわたって接着効果を維持することのできる軽量かつバランスの良い釣竿を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明によると、軸長方向に隣接配置されたロッド部材を継合する継合部を備えた釣竿であって、この継合部は、一方のロッド部材に設けられた受口部と、他方のロッド部材に設けられ、この受口部に差込まれる差込部とを備え、前記受口部の本体層の内側と差込部の本体層の外側とに、補強プリプレグを巻回することにより、軸長方向に対して傾斜方向の強化繊維を交差状にした補強層を互いに対向させて配置し、これらの受口部と差込部とを、対向する補強層間の接着層を介して結合した釣竿が提供される。
【0007】
上記のように、継合部に、強化繊維を軸長方向に対して傾斜させて配置した補強プリプレグ(バイアス層)を巻装することで、せん断力に対する強さが増大し、継合部の強度の向上が図れる
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に沿って詳細に説明する。
【0009】
(第1実施の形態)
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態を示しており、図1は、複数の中空ロッド部材を継ぎ合わせて形成する釣竿に適用した場合の継合部における部分断面図、図2(a),(b)は、そのような継合部を有するロッド部材を形成するプリプレグの配置構成例を示している。
【0010】
図1において、符号1は小径ロッド部材を、符号11は大径ロッド部材をそれぞれ示しており、Rで示す部分が両ロッド部材を継合させる継合部であり、本実施の形態の継合部Rは、大径ロッド部材11の端部に形成された受口部11aと、小径ロッド部材1の端部に形成されてこの受口部11aに差込まれ、接着層Sを介してこの受口部11aに結合される差込部1aとを有している。各ロッド部材1,11は、図2に示すように、強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグ(ロッド部材全体を形成する本体プリプレグ)を芯金Mに巻回することで形成される(図2(a)は小径ロッド部材を、図2(b)は大径ロッド部材を示す)。
【0011】
この場合、上記本体プリプレグは、通常、以下のように構成されており、これらが巻回されることでロッド部材の本体層を形成している。ここでは、図2(a)を参照して、小径ロッド部材について詳細に説明することとし、図2(b)に示す大径ロッド部材については、その説明を省略する。なお、本明細書において、大径および小径の用語は、この継合部のみにおける相対的な関係を意味するものであり、この継合部を除く部位についてまで適用することを意図したものではない。すなわち、小径ロッド部材は差込部が大径ロッド部材の受口部に差込可能な径を有するとしても、この継合部を除く部位については、小径ロッド部材の方が大径ロッド部材よりも大径に形成された部分を有するロッド部材も含むものである。
【0012】
本体プリプレグは、軸長方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ2aに、周方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ2bを裏打ちして構成された第1プリプレグ2と、周方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ3bに、軸長方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ3aを裏打ちして構成された第2プリプレグ3とを備えている。ロッド部材は、これらの本体プリプレグ2,3を順に芯金Mに対して巻回した後、加熱、脱芯、研磨等、常法にしたがった工程を経ることで形成される。
【0013】
これにより、小径ロッド部材1の本体層は、図1に示すように、内周側から順に周方向繊維層(内層)2b、軸長方向繊維層(中間層)2a,3a、および周方向繊維層(外層)3bによって構成される。このように、内側と外側に周方向繊維層を配設し、中間に軸長方向繊維層(もしくはこれを主体とした層)を配設して本体層が構成される場合、周方向繊維層として用いられるプリプレグの繊維の弾性率は24〜50ton/mm2 、樹脂含浸量は25〜50wt%、プリプレグの厚さは0.06mm以下とし、軸長方向繊維層として用いられるプリプレグの繊維の弾性率は40〜90ton/mm2 、樹脂含浸量は10〜28wt%、プリプレグの厚さは0.14mm以下とし、上記両弾性率の差を50%以内とするのが好ましい。このような構成により、強度の安定向上が図れ、比強度、比剛性の向上が図れる。なお、大径ロッド部材11も同様に、周方向繊維層(内層)12b、軸長方向繊維層(中間層)12a,13a、および周方向繊維層(外層)13bによって構成される。
【0014】
各ロッド部材の継合部R、すなわち小径ロッド部材1の差込部1aと大径ロッド部材11の受口部11aとの周部には、補強プリプレグ5,15が巻装され、補強層が形成される。各補強プリプレグ5,15は、軸長方向に対して強化繊維を+45°に引き揃えたプリプレグに、強化繊維を−45°に引き揃えたプリプレグを重ね合わせており、図2に示すように、強化繊維が交差状に引き揃えられた構成となっている。そして、本実施の形態の補強プリプレグ5,15は、小径ロッド部材1の差込部1aの外周部と、大径ロッド部材11の受口部11aの内周部とに巻装される。
【0015】
このように、各ロッド部材の継合部Rに強化繊維が交差状に引き揃えられた補強プリプレグ5,15を巻装することで、継合部Rでのせん断弾性率を、巻装しないものの数倍に強化することも可能となり、せん断変形や塑性曲がり(くの字曲がり)が効果的に抑制され、継合部Rの強度を向上し、接着層Sの剥離を防止できる。また、このように強度の向上が図れることから、継合部Rを短くし、接着面を小さくすることが可能となり、接着層Sの使用寿命の延長および釣竿全体の軽量化が図れる。
【0016】
ここで、上記したような継合部Rに設けられる補強プリプレグの具体的な構成、並びに各種変形例について説明する。
【0017】
(1)補強プリプレグは、大径ロッド部材および小径ロッド部材の両方に巻装するのが好ましいが、いずれか一方のロッド部材であっても良い。また、図に示した構成では、各補強プリプレグ5,15は、強化繊維が交差状になるように重ねられていたが、強化繊維を所定の傾斜角度で単一の傾斜方向に引き揃えただけのプリプレグを任意の位置に巻装した構成であっても良い。この場合、例えば、小径ロッド部材側を−45°に引き揃えた場合、大径ロッド部材側を+45°に引き揃える、というように、両者のプリプレグの強化繊維が交差状になることが好ましい。
【0018】
また、図に示した構成では、補強プリプレグ5,15は、それぞれ強化繊維が交差するように、+45°のプリプレグと−45°のプリプレグを重ね合わせた構成となっているが、重ね合わせることなく、個別に、継合部の任意の位置に巻装しても良い。また、予め重ねた補強プリプレグ5,15の場合、図に示すように、相互に面接触するように巻装することが好ましい。
【0019】
また、強化繊維を交差状にするに際しては、引き揃えシートを重ね合わせる以外にも、強化繊維を上下に交差状に重ねたもの、あるいは予め平織りされた構成であっても良い。
【0020】
(2)強化繊維の傾斜角度については、せん断弾性率が極大となる方向が45°であることから、軸長方向に対して+45°および−45°の方向すなわち±45°(以下、このように軸長方向を基準として符号+で示す一方の方向と、符号−で示す反対方向との双方の方向を示す場合に、単に符号±で表示することもある)にするのが最も好ましいが、巻き付け時の作業性やつぶれ防止の必要性等を考慮すると、±30°〜±60°の範囲であっても良く、従来の構成よりも望ましい効果が発揮できることから、±15°〜±75°の範囲であっても良い。もちろん、0°や90°方向に引き揃えられた強化繊維を付加しても良い。
【0021】
(3)継合部における傾斜方向繊維層の厚さ(繊維量)をa、継合部以外(ロッド部材中間部分)での本体層における厚さ(繊維量)をbとした場合、ロッド部材中間部分の軽量化と継合部の集中補強のために、a>bとするのであるが、好ましくは、aはbの3倍以上とする
(4)補強プリプレグの肉厚は、せん断応力に対する強度や補強効果を考えた場合、0.02mm以上にするのが良く、偏肉や繊維の蛇行が防止されるように、1.5mm以下にするのが良い。また、継合部における補強プリプレグの層厚は、その部分における全体厚さの3〜80%、好ましくは7〜50%にするのが良い。
【0022】
(5)補強プリプレグの長さ方向における配置態様については、図1に示すように、継合部Rの軸長方向および周方向の全てに(100%)亘って巻装しても良いし、大径ロッド部材と小径ロッド部材との間で、部分的に重なるようにしたり、あるいは重なることなく巻装しても良い。
【0023】
例えば、各プリプレグ5,15は、継合部内における応力分布等を考慮して、継合部Rの中間部のみが相互に重なるように巻装しても良い。あるいは、小径ロッド部材および大径ロッド部材のそれぞれの端面P1、P2から所定の範囲に亘って巻装しても良い。この場合、ロッド部材1,11の外端部のみに巻装するのであれば、破損し易い側である小径ロッド部材側のみに巻装しても良い。あるいは、各ロッド部材の継合部における内側(P1,P2と反対側)から所定の範囲に亘って巻装しても良い。この場合、ロッド部材1,11の内側のみに巻装するのであれば、破損し易い側である大径ロッド部材側のみに巻装しても良い。
【0024】
あるいは、補強プリプレグは、継合部Rの領域を越えて巻装しても良い(図10参照)。この場合、継合部における傾斜方向繊維層の厚さをc、継合部を超えた部分での傾斜方向繊維層の厚さをdとすると、継合部を超えた部分に作用する応力は継合部より小さくなることから、c≧dとするのが好ましい。また、このような構成では、肉厚cは、0.02〜1.5mmとし、その部分での全肉厚に対して5〜80%とするのが良く(肉厚の全体を傾斜方向繊維層で形成しても良い)、肉厚dは、0.01〜0.05mmとするのが好ましい。なお、c/dは、2.0倍以上とするのが好ましい。
【0025】
以上のように、補強プリプレグについては、軸方向の様々な位置で、様々な長さをもって巻装することが可能である。
以上の(1)〜(5)の具体的な構成については、適宜組み合わせて実施することが可能である。
また、接着層Sを形成する接着剤は、補強プリプレグの材質および厚さに応じて適宜に選択することが可能である。この補強プリプレグが一方のロッド部材がわにのみ巻装され、あるいは、これらのロッド部材の一部にのみ巻装される場合には、直接接触する本体層の材質も考慮して選択する。更に、このような接着剤は、ロッド部材間の接触面の全体に設けることは必ずしも必要ではなく、十分な接着強度がえられる場合には、その一部に設けるだけでも良い。
【0026】
なお、以下に説明するそれぞれの実施の形態を含め、このような接着層Sを設けない場合は、ロッド部材1,11をそれぞれ着脱可能な継合部Rが形成され、振り出し式の釣竿あるいは並継ぎ式の釣竿に適用することも可能である。また、1本の釣竿中に接着層Sを設けた継合部Rと、接着層Sを設けない継合部とを配置することも可能なことは明らかである。
【0027】
(第2実施の形態)
図3は、第2の実施の形態を示す図である。なお、以下の実施の形態では、上記実施の形態と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0028】
この実施の形態では、前記実施の形態と同様、小径ロッド部材1の差込部1aの外周部と、大径ロッド部材11の受口部11a内周部とに、夫々補強プリプレグ5,15を巻装すると共に、継合部Rにおいて、各ロッド部材1,11の外側および内側の軸長方向プリプレグ3a,12aを、それぞれ端部P1、P2から50%程度カットし、この部分に強化繊維を周方向に引き揃えたプリプレグ3d,12dを巻装している。このように、継合部において、釣竿が撓んだ際に、つぶれの影響を受け易い部分に周方向プリプレグを別途巻装することで、つぶれに対する補強効果が得られる。
【0029】
(第3実施の形態)
図4は、第3の実施の形態を示す図である。
この実施の形態では、小径ロッド部材1の差込部1aの外周部と、大径ロッド部材11の受口部11aの内周部とに、夫々補強プリプレグ6,16を巻装する構成となっている。この場合、補強プリプレグ6は、内層側から順に、強化繊維が−45°、90°(周方向)、+45°に引き揃えられたプリプレグ6a,6b,6cを重ね合わせたものであり、補強プリプレグ16は、内層側から順に、強化繊維が−45°、90°(周方向)、+45°に引き揃えられたプリプレグ16a,16b,16cを重ね合わせたものである。
【0030】
このように、補強用のプリプレグを形成するにあたっては、つぶれに対する強度を効果的に向上させるように、強化繊維が周方向に引き揃えられたプリプレグを、図に示すように別途介在させたり、あるいは任意の位置に重ね合わせても良い。
【0031】
第1参考例
図5は、特許請求の範囲に記載の発明には含まれない釣竿に関する第1参考例を示す図である。
この参考例では、小径ロッド部材1の軸長方向繊維層3aと、大径ロッド部材11の軸長方向繊維層12aを、それぞれ継合部Rの領域に亘ってカットし、ここに強化繊維が−45°、+45°に引き揃えられた補強プリプレグ7,17を巻装している。そして、補強プリプレグ7の外層側および補強プリプレグ17の内層側には、それぞれ強化繊維を周方向に引き揃えた周方向プリプレグ8,18を巻装している。このように継合部Rにおける任意の層をカットしてここに補強プリプレグ7,17を配し、かつ両ロッド部材同士の面接触部分を周方向繊維層8,18としたことにより、継合部における剛性変化を少なくし、竿の剛性バランスの向上が図れる。なお、上述した構成において周方向繊維層8,18は省略しても良い。
【0032】
(第2参考例
図6は、第2参考例を示す図である。
この参考例では、継合部Rは、大径ロッド部材11の受口部11aの最内周部に周方向プリプレグ19を巻装し、かつ最外周に強化繊維が−45°、+45°に引き揃えられた補強プリプレグ20を巻装している。このように、補強プリプレグ20は、継合部における大径ロッド部材の受口部11aの最外周部に巻装しても良く、最外周部に巻装することで、本体プリプレグの乱れを少なくすることが可能となる。また、外周部に配設することで、強化繊維の弾性を有効に使え、効率良く高強度にできる。
【0033】
(第実施の形態)
図7は、第の実施の形態を示す図である。
この実施の形態では、小径ロッド部材1の差込部1aの最外周部および大径ロッド部材11の受口部11aの最内周部に、それぞれ周方向プリプレグ21,25を巻装し、かつ各周方向プリプレグ21,25の中間領域を所定の範囲に亘ってカットし、ここに強化繊維が±45°に引き揃えられた補強プリプレグ22,23を巻装している。このように継合部Rにおける最もせん断力による変形が生じる部分に補強プリプレグを巻装することで竿の剛性バランスの変化を少なくすることができる。
【0034】
(第3参考例
図8は、第3参考例を示す図である。
この参考例では、大径ロッド部材11の受口部11aの最内周部に周方向プリプレグ30を巻装し、小径ロッド部材1の差込部1aの最外周部に、強化繊維が±45°に引き揃えられた補強プリプレグ35を部分的に配設している。この場合、補強プリプレグ35は、径方向に対向して2個所、所定の幅を有して配設されている。このように、補強プリプレグを全周にわたって巻装するのではなく、周方向に部分的に配設することで、竿の曲がり方向によって、調子を任意に変化させることが可能となる。なお、図に示した構成では、矢印方向には曲がり易く、矢印と直交する方向には曲がりにくい調子の竿となる。
【0035】
(第4参考例
図9は、第4参考例を示す図である。
この参考例では、大径ロッド部材11の受口部11aの最内周部分に、フランジ40aを有する筒状の補強部材40を着脱可能に構成している。補強部材40は、強化繊維を±45°に引き揃えたプリプレグを筒状に成形したものであり、このように補強プリプレグを、筒状として成形しておき、これをロッド部材本体とは別体に巻装しても同様な効果を奏することが可能である。
【0036】
(第実施の形態)
図10は、第の実施の形態を示す図である。
この実施の形態では、上述したような構成の本体層を有する小径ロッド部材1の差込部1a及び大径ロッド部材11の受口部11aに以下のような構成の補強プリプレグを配設している。
【0037】
小径ロッド部材1の差込部1aにおける本体層の内側および外側に、それぞれ強化繊維が±45°に引き揃えられた補強プリプレグ51,53を巻装している。この構成において、釣人の合わせを出す力が人によって一定でなく、継合長さがばらつくことがあるため、両補強プリプレグ51,53とも継合長さRよりも長く形成することが好ましく、特に、外観への影響を考慮すると、内側の方が影響が少ないことから、内側の補強プリプレグ51を外側の補強プリプレグ53よりも長く形成することが好ましい。ただし、外側の補強プリプレグ53については、使用時において、大径ロッド部材11から露出しないように、継合部Rの範囲内で形成しても良い。具体的には、各補強プリプレグ53,51の大径ロッド部材11の端面P2からのそれぞれの突出長さL1,L2について、L1は15mm〜−10mm、好ましくは0mm〜−10mmとするのが良く、L2は10mm〜50mmとするのが良い。また、内側の補強プリプレグ51による補強層の厚さより、外側のプリプレグ53による補強層の厚さを厚くすることが好ましい。
【0038】
上述したように、小径ロッド部材1の外側の補強プリプレグ53は、±45°の傾斜方向繊維層(外側補強層)であるが、(イ)その厚さ合計を、0.05〜0.3mm(好ましくは0.1〜0.25mm)とする、(ロ)本体層の厚さの20%以上で80%以下とする、(ハ)ロッド部材の内径をe、本体層を含む総厚さをtとした場合、t/eを、0.15〜0.015(好ましくは0.06〜0.02)とする、の各要件の内、少なくとも1つの要件が満足されるように、外側補強層を形成するのが好ましい。このような構成にすることで、軽量で高強度の継合部にすることができる。
【0039】
また、大径ロッド部材11の受口部11aにおける本体層の内側及び外側に、それぞれ強化繊維が±45°に引き揃えられた補強プリプレグ61,63を巻装している。この構成を接着層Sを設けない振り出し式釣竿に適用した場合において、釣人がロッド部材を引出し継合するときの継合長さのバラツキを考慮して、両補強プリプレグ61,63とも、標準的な継合部Rの長さより長く形成することが好ましく、特に、合わせ長さがばらついた際に、メス側のロッド部材の本体層が保護されるように、内側の補強プリプレグ61を外側の補強プリプレグ63よりも長く形成することが好ましい。
【0040】
なお、この実施の形態においても、補強プリプレグ51,53(61,63)の繊維方向は、それぞれ−45°あるいは+45°(±30°〜±75°の範囲であっても良い)のように単一方向に揃え、交差状に構成しなくても良い。また、上記したような内側補強プリプレグ及び外側補強プリプレグを巻装するのは、図に示すように、小径ロッド部材及び大径ロッド部材の両方であっても良いし、いずれか一方のロッド部材であっても良い。また、そのような補強プリプレグは、例えば、交差状もしくは傾斜方向に引き揃えて内側のみに巻装しても良い。また、上記した内側補強プリプレグ、外側補強プリプレグ以外にも、その中間部分や外側補強プリプレグの外側に、更に別途補強プリプレグ(第3補強プリプレグ)を巻装しても良い。このように第3補強プリプレグを巻装する構成では、内側補強プリプレグ、外側補強プリプレグ(これらは、いずれか一方を省略しても良い)、第3補強プリプレグの各繊維の方向については、傾斜/交差方向の層があれば、それ以外に、軸方向、周方向に繊維が引き揃えられている層があっても良い。例えば、小径ロッド部材において、外側補強プリプレグの繊維を軸方向、内側補強プリプレグを省略、第3補強プリプレグを外側補強プリプレグの外側に巻装し、かつ繊維方向を傾斜/交差方向とすることによって、軸長方向での剛性を高くし、変形を抑制することが可能となる。あるいは、小径ロッド部材において、外側補強プリプレグの繊維を周方向、内側補強プリプレグを省略、第3補強プリプレグを外側補強プリプレグの外側に巻装し、かつ繊維方向を傾斜/交差方向とすることによって、ロッド部材を継ぎ足して釣竿を組立てる製造工程、あるいは、接着層を設けない場合に、端面でのつぶれや点当たりを効果的に補強することができる。
【0041】
上述したように、内側補強プリプレグ、外側補強プリプレグ、第3補強プリプレグを巻装する構成の場合、内側補強プリプレグ、外側補強プリプレグの層厚は0.01〜1.5mmにするのが良い。この場合、外側補強層の肉厚が第3補強層の肉厚よりも厚ければ、これらの境界での急激な曲がりを抑制でき、ロッド部材が曲がって玉口が当たった場合の集中応力を分散することができる。また、この構成において、内側補強プリプレグを巻装した場合、端面からの亀裂の進展やササクレを防止することができ、強度の向上を図ることができる。
【0042】
また、上述したように、継合部Rに巻装される補強プリプレグは、成形時に繊維が動いたり、あるいは繊維を斜め方向に引き揃えていることから、巻回作業中に繊維がバラけたりすることがある。このため、補強プリプレグについては、例えば図11に示すように構成するのが好ましい。すなわち、+45°±15°(+30°〜+60°)傾斜した繊維を引き揃えたプリプレグ70aと、−45°±15°(−30°〜−60°)傾斜した繊維を引き揃えたプリプレグ70bとを重ねて構成された補強プリプレグ70に、ガラス繊維の織布75を重ね合わせ、これを補強プリプレグとしてロッド部材の継合部に巻装する。このように、ガラス繊維の織布をさらに重ねることによって、成形時の継合部における補強プリプレグの繊維の動きを規制してバラツキを防止することができ、高強度の継合部にすることができる。また、作業中の繊維のバラケ等を防止することができ、ロッド部材を製造しやすくなる。なお、ガラス繊維の織布は、その繊維方向を軸長方向と周方向になるように配しても良いが、好ましくは、補強プリプレグの傾斜方向繊維と同じく傾斜方向(±45°)とするのが良い。このような傾斜方向とすることで、効率良くせん断に対する補強(傾斜方向繊維との組み合わせ)ができる。
【0043】
図11に示す構成において、継合部として好ましい効果が得られるように、補強プリプレグ70a,70b及びガラス繊維の織布75は、以下のように構成するのが良い。各プリプレグ70a,70bの厚さを、それぞれ0.01〜0.04mmとして両方合わせた厚さを0.05mm以下とし、ガラス繊維の織布75の厚さを0.01〜0.03mmとし、補強プリプレグ70及びガラス繊維の織布75の合計厚さを0.06mm以下とする(これに限らず、各プリプレグ70a,70bの厚さを、それぞれ0.01〜0.15mmとして両方合わせた厚さを0.3mm以下とし、ガラス繊維の織布75の厚さを0.01〜0.1mmとし、補強プリプレグ70及びガラス繊維の織布75の合計厚さを0.4mm以下としても良い)。各プリプレグ70a,70bの樹脂含浸量は15〜70wt%とし、本体層の軸長方向繊維層の樹脂含浸量よりも多くする。また、ガラス繊維の織布75については、樹脂含浸量を0〜70wt%として最も多くする。また、プリプレグ70a,70bの繊維については、1〜90ton/mm2 の弾性率のものを用いる。以上のように構成される継合部とすることによって、継合部分のせん断弾性率を従来品より高くすることができる。また、せん断変形を抑えることで継合部の強度を上げることができる。
【0044】
上記したような補強プリプレグ70にガラス繊維の織布75を重ね合わせて構成される継合部Rには、さらに、周方向に繊維を引き揃えたプリプレグ(以下、第2補強プリプレグとする)を重ねても良い。図10に示した構成では、そのような第2補強プリプレグ78による補強層(以下、第2補強層とする)を小径ロッド部材1の先端側の補強プリプレグ53の内側(補強プリプレグ53を部分的に切欠いて巻装しても良い)、及び大径ロッド部材11の先端側の補強プリプレグ63の外側に巻装している。このような第2補強プリプレグは、補強プリプレグ側(ガラス繊維の織布側でない方)に重ねるのが良い。また、これらの補強プリプレグ70,78及びガラス繊維の織布75は、予めシート状に重ねて1枚のプリプレグとして構成しても良いし、芯金へ巻回する際、それぞれ個別に巻回しても良い。
【0045】
上記したような第2補強プリプレグ78を更に重ねることにより、継合部Rにおけるつぶれを効果的に防止することができる。したがって、このようなプリプレグ78は、継合部Rの端部に部分的(5〜20mm程度幅)追加巻回するのが良い。
【0046】
以上のように構成される継合部Rについては、上述した各実施の形態に適用可能である。
【0047】
次に、上述した継合部における本体層、傾斜方向に繊維を引き揃えたプリプレグによる補強層、および周方向に繊維を引き揃えたプリプレグによる第2補強層の各層における層厚(繊維量)の割合について好ましい構成例を、図12を参照して説明する。なお、図12において、大径ロッド部材11の本体層は符号80で、補強層は符号81で、補強層81上に巻装される第2補強層は符号82で示してあり、小径ロッド部材1については、本体層は符号90で、補強層は符号91で、補強層91を部分的に切欠いて巻装される第2補強層は符号92で示してある。また、図12において、それぞれX,Y,Zは、継合部Rにおける先端部、中間部、本体側の基端部を示している。
【0048】
そして、図12に示すような構造の継合部Rの各位置での、軸長方向における各層の繊維量の相対的な比率を以下の表のように設定する。
【0049】
【表1】
Figure 0004317649
【0050】
各層において、軸長方向での各位置の繊維量の相対的な比率を上記のようにすることで、先端部Xでは裂けが防止でき、中間部Xではせん断が防止でき、本体側の基端部Yでは剛性バランスの向上が図れるようになる。上記のような継合部における軸長方向での繊維量の相対的な比率は、いずれか一方のロッド部材に適用しても良いが、両ロッド部材に適用することが好ましい。また、上記したような繊維量の比率は、上述したすべての実施の形態について適用することが可能である。
【0051】
なお、図12に示す構成では、小径ロッド部材1の補強層91は、全周に巻装することが好ましいが、複数に分割して円周方向の一部に部分的に配設すると(図8参照)、軽量化を図ることができる。また、補強層81,91の繊維は、本体層80,90における軸長方向繊維の弾性率より、高弾性のものを用いることで、効率良く補強することができる。
【0052】
(第実施の形態)
図13は、第の実施の形態を示す。この実施の形態は、インロー継ぎ式釣竿として形成してあり、長ロッド部材として形成された小径ロッド部材1と大径ロッド部材11との間に、短ロッド部材として形成された中空構造のインロー継手101が配置されている。このインロー継手101は、強化繊維を所要の方向に引き揃えた上述のような構成の本体層の両端部に、それぞれ大径ロッド部材11および小径ロッド部材1の受口部11a,1aに差込まれる大径の差込部101aと小径の差込部101bとを有し、その中間部にテーパ部が形成されている。そして、大径ロッド部材の受口部11aとインロー継手101の大径の差込部101aとの間に接着層Sを介挿した継合部Rを形成し、小径ロッド部材の受口部1aとインロー継手101との間は接着層を設けることなく、摩擦力で着脱可能に保持する嵌合部rを形成してある。この嵌合部rは、接着層S設けられてない点を除いて継合部Rと同様の構造であるため、同様な部分には同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0053】
本実施の形態における継合部Rは、インロー継手101の差込部101aにおける本体層の外側に、強化繊維が±45°に引き揃えられた補強プリプレグ103を巻装されている。更にその内側で、差込部101aの端面から所要の軸方向距離にわたり、強化繊維を周方向に引き揃えた第2補強プリプレグ105を巻装されており、つぶれの影響を受け易い部分の補強を図っている。
【0054】
また、大径ロッド部材11の受口部11aにおける本体層内側の接着層Sを介して対向する部分には、強化繊維が±45°に引き揃えられた補強プリプレグ107を巻装し、この補強プリプレグ107の外側で、受口部11aの端面から所要の軸方向距離にわたる部位には、強化繊維を周方向に引き揃えた第2補強プリプレグ105を巻装してあり、同様に、つぶれの影響を受け易い部分の補強を図っている。この受口部11aにおける補強プリプレグ107は、インロー継手101の補強プリプレグ103に対して接着層Sを介して接着されるため、差込部101aの端面から大きく軸方向内方まで配設する必要はない。
【0055】
この実施の形態では、継合部Rの強度を向上し、接着層Sの剥離を防止できることから、継合部Rの長さ、したがってインロー継手101を短くすることが可能となる。
【0056】
なお、本実施の形態におけるインロー継手101は、中空構造に形成してあるが、中実構造とすることも可能である。また、このインロー継手101のテーパ部と差込部101aとの間に段部を設け、大径ロッド部材11の受口部11aの外周面がこのテーパ部の外周部に滑らかに移行するようにしてもよい。更に、嵌合部rにおいても小径ロッド部材1とインロー継手101とを接着してもよく、このようにする場合には、外径寸法の大きく異なる大径ロッド部材11と小径ロッド部材1とを好適に接合し、大径ロッド部材の受口部11aと小径ロッド部材の受口部1aとの間で、その外周面を滑らかに形成することが可能となる。
【0057】
次に、図14は、第5参考例を示す。この参考例は、穂先竿に適用したものであり、強化繊維を引き揃えて丸棒状に固められた中実ロッド部材である小径ロッド部材110と、中空ロッド部材として形成された大径ロッド部材11とが継合部Rにおいて継合されている。
【0058】
参考例における継合部Rは、小径ロッド部材110の差込部110aが、本体部から先端側に向けて縮径された円錐状部とこの円錐状部の先端に配置された円筒状部とを有し、これと対応する円錐状面および円筒状面を形成された大径ロッド部材11の受口部11aの開口内に差込まれ、接着層Sを介して結合されている。そして、受口部11aの外周部に、強化繊維が±45°に引き揃えられた補強プリプレグ111を巻装してある。
【0059】
更に、本参考例では、継合部Rを含む所定の軸方向距離にわたって補強糸113を巻回し、この補強糸を熱硬化樹脂層115により、小径ロッド部材110と大径ロッド部材11との外周面上に固着してある。
【0060】
この継合部Rでは、補強プリプレグ111を受口部11aの外周部に巻装することにより、中軸構造の差込部110aと受口部11aの開口部との寸法精度を向上させつつせん断変形を防止し、接着層Sに作用する応力を軽減することができる。これにより、継合部Rの長さを短くし、やわらかい調子を維持した軽量の穂先竿を形成することができる。
【0061】
なお、本参考例では、補強プリプレグ111を受口部11aの外周部に設けたものであるが、これに限らず受口部11aの内周部に設けても良く、また、差込部110aの外周部に設けても良いことは勿論であるが、差込部と受口部との嵌合精度を向上させるためには、小径ロッド部材110と大径ロッド部材11とのそれぞれの本体層が直接接触することが望ましい。
【0062】
以上、本発明の実施の形態について種々の参考例と共に説明したが、上述した第1実施の形態以外の実施の形態及び参考例においては、上述した第1実施の形態における(1)〜(5)の構成を適宜用いることが可能である。また、上述した各実施の形態において、ロッド部材本体を構成するプリプレグの枚数、樹脂含浸量、肉厚、巻回数、用いられる強化繊維の方向、繊維量、弾性率等の構成および配置部位は種々変形することが可能である。例えば、ロッド部材本体の軸長方向繊維を端部に行くに従って少なくし、継合部の周方向繊維を端部に行くに従って多くすることで、継合部のたわみ、しなり性の向上が図れる。さらに、上述した実施の形態では、接着層を介挿した継合部を有する釣竿について説明したが、接着層を省略することにより振出し式、インロー継ぎ、あるいは、並み継ぎ式の竿にも適用することが可能である。
【0063】
上述した実施の形態のように、繊維が交差した(傾斜した)補強層を継合部に巻装することで、合わせ部分でのせん断変形量を抑えることができるため、接着層の応力の軽減を図ると共に、竿全体としての剛性を向上することができる。この場合、補強層の繊維の弾性率を上げることにより、更に剛性を高めることが可能となる。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、強化繊維を傾斜方向に引き揃えた補強プリプレグによる補強層受口部の本体層の内側と差込部の本体層の外側とに互いに対向させて配置し、これらの受口部と差込部とを、対向する補強層間の接着層を介して結合することで、継合部の接着面における変形を抑制し、接着面の剥離あるいは剥離の進展を防止し、長期間にわたって接着効果を維持することのできる軽量かつバランスの良い釣竿を提供する。また、継合部の長さを短くすることが可能となって、釣竿全体の軽量化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態による釣竿の継合部における部分断面図。
【図2】 (a)は、図1に示す継合部を有する小径ロッド部材を形成するプリプレグの配置構成例を示す図、(b)は、図1に示す継合部を有する小径ロッド部材を形成するプリプレグの配置構成例を示す図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態を示す継合部の部分断面部。
【図4】 本発明の第3の実施の形態を示す継合部の部分断面部。
【図5】 第1参考例による継合部の部分断面部。
【図6】 第2参考例による継合部の部分断面部。
【図7】 本発明の第の実施の形態を示す継合部の部分断面部。
【図8】 第3参考例による継合部の部分断面部。
【図9】 第4参考例による継合部の部分断面部。
【図10】 本発明の第の実施の形態を示す図である。
【図11】 継合部における好ましい構造を説明するための図。
【図12】 継合部の各位置における各層の好ましい繊維量を説明するための図。
【図13】 本発明の第の実施の形態によるインロー継ぎ式釣竿の部分断面図。
【図14】 第5参考例による釣竿の穂先竿の部分断面図。
【符号の説明】
1…小径ロッド部材、5,6,7,22,35…補強プリプレグ
11…大径ロッド部材、15,16,17,20,23,40…補強プリプレグ、R…継合部、S…接着層。

Claims (6)

  1. 軸長方向に隣接配置されたロッド部材を継合する継合部を備えた釣竿であって、この継合部は、一方のロッド部材に設けられた受口部と、他方のロッド部材に設けられ、この受口部に差込まれる差込部とを備え、前記受口部の本体層の内側と差込部の本体層の外側とに、軸長方向に対して傾斜する強化繊維が交差状に引き揃えられた補強プリプレグによる補強層を互いに対向させて配置し、これらの受口部と差込部とを、対向する補強層間の接着層を介して結合したことを特徴とする釣竿。
  2. 前記釣竿は、複数の長ロッド部材と、これらの長ロッド部材間に配置される少なくとも1つの短ロッド部材とを有し、この短ロッド部材は、一端に、前記差込部を形成され、他端が、隣接する長ロッド部材に対して摩擦力で着脱可能に保持されることを特徴とする請求項1に記載の釣竿。
  3. 前記短ロッド部材は、中空構造又は中実構造を有することを特徴とする請求項2に記載の釣竿。
  4. 前記受口部と差込部とに、周方向に強化繊維を引き揃えた第2補強プリプレグを巻装した第2補強層が配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の釣竿。
  5. 前記第2補強層は、軸長方向に対して傾斜する強化繊維が交差状に引き揃えられた補強プリプレグを巻装した補強層の内側又は外側に配置されることを特徴とする請求項に記載の釣竿。
  6. 前記軸長方向に対する傾斜角度は、+45°と−45°とであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の釣竿。
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