JP4311768B2 - 単分散重合体の製造方法、並びに、環状モノマーの連続重合方法及びそれによる重合体 - Google Patents

単分散重合体の製造方法、並びに、環状モノマーの連続重合方法及びそれによる重合体 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、特定の重合触媒を用いる、ラクトン重合体、カーボネート重合体、ラクトン−カーボネートブロック共重合体、ラクトン−カーボネートランダム共重合体の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、単分散、すなわち重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比で表される分子量分布値(Mw/Mn)が殆ど1に近い、あるいは単一構造成分の純度が非常に高いラクトン重合体、カーボネート重合体、ラクトン−カーボネートブロック共重合体、ラクトン−カーボネートランダム共重合体の製造方法、並びに押出機中で開始剤を用いてラクトン及び/または環状カーボネートを連続的に重合させるラクトン重合体、カーボネート重合体、ラクトン−カーボネート共重合体の製造方法及びそれにより得られる分子量分布の狭いラクトン重合体、カーボネート重合体、ラクトン−カーボネート共重合体に関する。
背景技術
ラクトンや環状カーボネートなどの環状単量体の開環重合は、通常、開始剤として有機金属化合物を用いるアニオン重合と、開始剤として水やアルコールなどの活性水素を有する化合物を用い、触媒として種々の広義のルイス酸を用いる重合の2つに大別できる。
前者のアニオン重合の開始剤たる有機金属化合物としては、n−ブチルリチウム、tert−ブトキシカリウム、ナトリウムメトキシドおよび希土類金属化合物錯体などが例示でき、具体的には特開昭46−37737号公報ではポリスチレン−ポリカプロラクトンブロック共重合体などの合成、特開平2−294326号公報ではポリカプロラクトン−ポリネオペンチルグリコールカーボネートブロック共重合体などの合成、特開平5−500982号公報および特開平5−247184号公報では希土類金属錯体を用いるポリカプロラクトンなどの合成が報告されている。
これらのアニオン重合では、使用する溶媒や環状単量体を非常に厳密に精製するなどの特別な反応方法を採用することにより、分子量分布の狭い重合体やブロック共重合体を合成できる長所がある。
後者の重合で用いる触媒としては、硫酸、パラトルエンスルホン酸、4級アンモニウム塩、三フッ化ホウ素、四塩化スズ、トリアルキルアルミニウム、テトラブチルチタネート、ジブチルスズオキシド等の広義のルイス酸が例示できる。
これらの種々のルイス酸は、ラクトン単量体や環状カーボネート単量体の開環反応に要するエネルギーを低減させると共に、水やアルコールなどの開始剤の求核性を増幅させる働きがある。
この開環反応の開始剤は水やアルコールであるが、水やアルコールは同時に反応停止剤や連鎖移動剤となり、これがアニオン重合と比較して分子量分布の狭い重合体やブロック共重合体の合成を非常に困難にしていた。
広義のルイス酸を触媒に用いる重合の中で、特異的に分子量分布の狭い重合体やブロック共重合体が合成できる方法として、井上・相田らはMacromolecules(マクロモレキュルス)1987,20,2982−2988において、単分散ラクトン重合体の合成を報告している。この報告の中では、触媒としてアルミニウムポルフィルン錯体を用い、GPC法を用いて測定した数平均分子量が1,100〜10,400、分子量分布値が1.10〜1.18の範囲のポリカプロラクトン重合体の合成が記載されている。
また、Makromol.Chem.,Macromol.Symp.1991,42/43,117−133では、岡本が、触媒としてトリエチルオキソニウムヘキサフルオロホスホネートを、開始剤としてエチレングリコールを用い、GPC法で測定した数平均分子量が3,000程度、分子量分布値が1.25〜1.31程度のポリラクトンジオール重合体を合成している。
さらにまた、EP0600417A1には、ブレンステッド酸、ブレンステッド酸アニオンのオニウム塩、強酸性イオン交換樹脂、アルキルアルカリ金属、アルカリ金属アルコキサイド、アミン、スズ化合物、タングステン化合物、チタン化合物、亜鉛化合物等を触媒とし、多価アルコールやヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを開始剤として環状カーボネートの開環反応により、分子量分布値1.7〜2.1程度の重合体が得られることが報告されている。
一方、近年、樹脂改質剤、塗料、表面改質剤、粘接着剤などの分野では、製品の高付加価値、高機能化を必要とする用途が増えるに伴い、分子量分布が狭く、単一構造成分の純度が非常に高いラクトン重合体、カーボネート重合体およびラクトン−カーボネート共重合体の必要性が高まってきた。
しかしながら、特定の構造のラクトン重合体およびカーボネート重合体を得るために、アニオン重合を用いる方法では開始剤として有機金属化合物を多量に使用するため、反応熱のコントロールが困難となったり、残存金属成分が重合体の熱安定性を大幅に劣化させるなど種々の問題が発生する。
具体的には、2−ヒドロキシエチルメタクリレートに1〜5モル当量倍のカプロラクトンが付加したメタクリル基変性ラクトン重合体は、アニオン重合では単ステップでの合成は非常に困難であり、経済的にも有利でない。
また前記アルミニウムポルフィリン錯体の系では、反応速度が遅く、前記ポリカプロラクトン重合体の合成に10日以上の日数を必要とするばかりか、生成物が非常に着色するため、実用的とはいえない。
また、トリエチルオキソニウムヘキサフルオロホスホネートの系では、前記のポリラクトンジオール重合体を得るのに、30℃で24時間を要し、かつラクトン単量体が5%程度残存し、ラクトン単量体の転化率を100%近くに上げようとすると、分子量分布値が広がる懸念があった。
このような問題を解決するために、我々はすでに特開平7−292083号公報に示される方法を見出し報告している。この方法は特定のアルミニウム系ルイス酸触媒を用いることで分子量分布値が1.0〜1.5の低分散のある種のポリマーの製造を可能にしている。
通常ラクトンや環状カーボネートの重合は、不連続な方法で行われることが多いが、特に高分子量のポリマーを得ようとする場合には、その粘度の高さから取り出し等に問題があり、取り出し時の不必要な加熱時間の延長が樹脂物性を悪化させる。
また生産効率を向上させるという観点からは、触媒の添加量を増加させる等反応速度の向上が必要となるが、一般に不連続な装置の除熱能力が低く限界がある。
このような問題を解決するために、ラクトンや環状カーボネートを連続的に製造する方法が、既に提案されている(ベーリンガー・インゲルハイム(Boehringer Ingelheim)KGによる特許公開公報EP-A-0,372,221)。この文献には、全く一般的にポリ-ε-カプロラクトンの製造の可能性が開示されている。しかしながら、唯一の触媒又は重合開始剤のみが考えられており、更に、この文献には例えば塩化第一錫のような錫塩及び錫オクトエートが好ましいと記載されている。工業的に許容しうるポリ-ε-カプロラクトンへの転化率に達するのに推奨された触媒では数時間の重合時間を必要とするので、この方法は実際には、押出機中におけるε-カプロラクトンの連続重合によりポリ-ε-カプロラクトンを製造するのに適用できないことが見いだされた。
同様に押出機を用いる方法では、一般にエステル交換反応やエステル化反応に使用できる触媒、例えば鉛、亜鉛、マンガン、カルシウム、コバルト、マグネシウム、アンチモン、アルミニウム、チタン、錫等の酢酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、酸化物、アルキル化物、アルコキサイド、特にアルミニウム、チタン、錫等のハロゲン化物、アルキル化物、アルコキサイド等を使用することが可能であるが、一般に回分式の反応器に比べて分子量分布が広がる可能性がある。
特開平7−53686号公報では、生産効率を向上させるという観点から、重合開始剤としてアルミニウムアルコキシドを用い、押出機中でε-カプロラクトンを製造する方法が提案されている。しかしながら、金属アルコキシドを開始剤に用いる方法は、特開平7−53686号公報に示されているような非常に高分子量のポリマーの製造には使用し得るが、比較的低分子量のポリマーに使用する場合、樹脂中の金属含有量の増加による諸物性、安定性への悪影響が懸念される。また一般に押出機等の連続反応装置で重合反応を行う場合、反応過程の異なる部分が相互に混ざり合うため、分子量分布は広がる傾向にあり、特開平7−53686号公報によると分子量分布値が2.2以上のポリマーが得られている。
本発明は、単分散のあるいは分子量分布の狭い、ラクトン重合体、カーボネート重合体、ラクトン−カーボネートランダム共重合体およびラクトン−カーボネートブロック共重合体等を提供することを目的としている。
また本発明は、上記重合体を、効率よく短時間で製造する方法、また、連続製造方法を提供することを目的としている。
発明の開示
本発明者等は、ラクトン重合体、カーボネート重合体、ラクトン−カーボネートランダム共重合体およびラクトン−カーボネートブロック共重合体を効率よく短時間に製造する方法について鋭意検討した結果、特定のチタン系ルイス酸を触媒として用いることが極めて有効であること、および得られるこれらの重合体がその分子量分布が極めて狭いことを見い出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明者等は、ポリラクトン、ポリカーボネート、ラクトン−カーボネート共重合体を効率よく短時間に製造する方法について鋭意検討した結果、特定のアルミニウム系ルイス酸またはチタン系ルイス酸を触媒として用いる押出機中での連続重合が極めて有効であること、および得られるこれらの重合体がその分子量分布が狭いゆえに有益であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第1によれば、開始剤(a)を用いて、ラクトン単量体(b1)、環状カーボネート単量体(b2)、又はラクトン単量体(b1)と環状カーボネート単量体(b2)の混合物(b3)を開環付加反応せるにあたり、下記一般式T1で示されるチタン系ルイス酸触媒(cT)を用いることを特徴とする単分散重合体の製造方法が提供される。
Figure 0004311768
(ここでXはアルコキシ基(ROで表わす時、Rはアルキル基で任意の置換基を有していてもよい。)、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基であり、Pは1〜4の整数の内のいずれかである。)
本発明の第2によれば、開始剤(a)1モル当量に対し、ラクトン単体(b1)と環状カーボネート単量体(b2)の合計1〜100未満モル当量倍の混合物(b3)を反応させ、ラクトン−カーボネートランダム共重合体を得ることを特徴とする本発明の第1に記載の単分散重合体の製造方法が提供される。
本発明の第3によれば、開始剤(a)を用い、ラクトン単量体(b1)または環状カーボネート単量体(b2)のいずれか一方をそれが消費されるまで開環付加反応させた後、残りの単量体を開環付加反応させるにあたり、上記一般式T1で示されるチタン系ルイス酸触媒(cT)を用い、ラクトン−カーボネートブロック共重合体を得ることを特徴とする単分散重合体の製造方法が提供される。
本発明の第4によれば、チタン系ルイス酸触媒(cT)が下記一般式T2で示される化合物であることを特徴とする本発明の第1〜3のいずれかに記載の単分散重合体の製造方法が提供される。
Figure 0004311768
(ここでXはアルコキシ基(ROで表わす時、Rはアルキル基で任意の置換基を有していてもよい。)、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基であり、Zはtert−ブチル基、フェニル基、塩素、臭素、沃素から選択され、Pは1〜3の整数の内のいずれかである。)
本発明の第5によれば、開始剤(a)が分子内に2〜10個の水酸基を有する多価アルコールであるかまたは分子内に1個の水酸基と1個のラジカル重合性二重結合を共に有するアルコールであることを特徴とする本発明の第1〜4のいずれかに記載の単分散重合体の製造方法が提供される。
本発明の第6によれば、チタン系ルイス酸触媒(cT)が下記一般式T3で示される化合物であることを特徴とする本発明の第1〜5のいずれかに記載の単分散重合体の製造方法が提供される。
Figure 0004311768
(ここでRは任意の置換基を有してもよいアルキル基であり、Yは水素または任意の置換基であり、Pは1〜3の整数の内のいずれかである。)
本発明の第7によれば、押出機中で開始剤(a)を用いて、ラクトン単量体(b1)、環状カーボネート単量体(b2)、又はラクトン単量体(b1)と環状カーボネート単量体(b2)の混合物(b3)を連続的に開環付加反応させるにあたり、下記一般式A1で示されるアルミニウム系ルイス酸触媒(cA)または上記一般式T1で示されるチタン系ルイス酸触媒(cT)を触媒として用いることを特徴とするラクトン重合体の製造方法が提供される。
Figure 0004311768
(ここで、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、Yは水素または任意の置換基であり、Pは1、2及び3のいずれかである。)
本発明の第8によれば、アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)が下記一般式A2で示さる化合物であり、チタン系ルイス酸触媒(cT)が下記一般式T2で示される化合物である本発明の第7に記載の製造方法が提供される。
Figure 0004311768
(ここでRは炭素数1〜4のアルキル基であり、Xはtert−ブチル基、フェニル基、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基である。)
本発明の第9によれば、重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが1.0〜2.5であるラクトン重合体、カーボネート重合体またはラクトン−カーボネート共重合体が提供される。
本発明の第10によれば、Mw/Mnが1.2〜2.0である本発明の第9記載のラクトン重合体、カーボネート重合体またはラクトン−カーボネート共重合体が提供される。
本発明の第11によれば、ゲル状物含有率が20個/0.1m2以下の本発明の第9又は10に記載のラクトン重合体、カーボネート重合体またはラクトン−カーボネート共重合体が提供される。
本発明の第12によれば、重量平均分子量(Mw)が100,000〜200,000である請求項9記載のラクトン重合体が提供される。
本発明の第13によれば、重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である請求項9記載の環状カーボネート重合体が提供される。
本発明の第14によれば、重量平均分子量(Mw)が30,000〜200,000である請求項9記載のラクトン−環状カーボネートブロック共重合体が提供される。
本発明の第15によれば、重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である請求項9記載のラクトン−環状カーボネートランダム共重合体が提供される。
本発明によれば、オリゴマー領域のものから、重量平均分子量(Mw)が10,000以下の低分子量領域のもの、重量平均分子量(Mw)が10,000〜100,000のもの、重量平均分子量が100,000〜200,000のもの、数平均分子量が5,000以下のもの、5,000〜70,000のもの、70,000以上、さらには100,000以上のもので、Mw/Mnが1.0〜2.5、さらには1.2〜2.0であるラクトン、環状カーボネートの各単独重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、ランダム・ブロック共重合体が得られる。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本発明において、「単分散」とは通常次の定義で示すものである。ラクトン単量体および/またはカーボネート単量体が開始剤に対して1〜10倍モル当量の範囲で付加した重合体または数平均分子量が1,000未満の重合体の場合、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す。)による測定において、単一構造成分(環状単量体の単一モル当量倍付加体)の全成分に対する純度が50%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上であることであり、数平均分子量が1,000以上の重合体の場合、GPC測定において分布がユニモーダル(単峰性)であることである。本発明において、「低分散」とは通常重量平均分子量/数平均分子量の比(分子量分布値)が1.0〜1.5の範囲、好ましくは1.0〜1.2の範囲、さらに好ましくは1.0〜1.1の範囲であることである。
したがって、本発明のラクトン重合体、カーボネート重合体及びラクトン−カーボネート共重合体は、単分散且つ低分散の重合体と言うべきであるが、便宜上単分散重合体と略称する。
開始剤(a)
本発明における開始剤(a)は、分子内に活性水素を有する化合物、例えば、分子内に水酸基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基および2個以上の電子吸引基によって挟まれた活性メチレン基などを有する化合物である。
一般的には、脂肪族モノアルコールや脂肪族多価アルコールであり、前者の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール等を挙げることができ、後者の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリビニルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート変性重合体およびビスフェノールAのエチレンオキシド付加物などを挙げることができる。
上記記載において、(メタ)アクリレートとはアクリレートまたはメタクリレートを示す(以下同じ)。
ラクトン単量体(b1)
本発明におけるラクトン単量体(b1)としては、公知のものを使用し得るが、一般的にはβ−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンおよびこれらラクトンのアルキル化ラクトン、エナントラクトンなどが挙げられ、実用的にはδ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンおよびこれらラクトンのアルキル化ラクトンが好適に使用される。
環状カーボネート単量体(b2)
同様に環状カーボネート単量体(b2)としては、プロピレングリコールカーボネート、2−メチル−1,3−プロパンジオールカーボネート、ネオペンチルグリコールカーボネートなどのアルキレングリコールカーボネートなどが好適に使用される。
混合物(b3)
ラクトン単量体(b1)および環状カーボネート単量体(b2)は、各単独で用いることもできるほか、両者の混合物(b3)としても用いることがきる。さらにまた、これらの各場合において、ラクトン単量体(b1)および環状カーボネート単量体(b2)は各2種以上の単量体を混合して用いることもできる。
混合物(b3)のラクトン単量体(b1)と環状カーボネート単量体(b2)のモル比は任意に選択できるが、5/95〜95/5が好ましく、さらに10/90〜90/10がより好ましい。
開始剤と単量体のモル比
本発明において、開始剤(a)1モル当量に対するラクトン単量体(b1)、環状カーボネート単量体(b2)、又は両者の混合物(b3)の供給量または仕込み量は、1〜10,000モル当量倍、好ましくは1〜5,000モル当量倍、さらに好ましくは1〜1,000モル当量倍である。
連続重合の場合には、100〜10,000モル当量倍、好ましくは100〜5,000モル当量倍、さらに好ましくは400〜2,000モル当量倍である。
上記量が上記範囲を超える場合は、環状単量体の開環反応速度が遅くなったり、単分散の重合体が得られなくなるかまたは重合体の分子量分布値が大きくなるため好ましくない。
上記量が上記範囲未満である場合は、低粘度となるため押出機を用いる場合には好ましくない。
開始剤(a)に対する混合物(b3)の仕込量は、分子量が大きい重合体を得る場合には上記の範囲内である。
しかしながら、例えば1〜100モル当量倍未満の範囲内に調整することもできる。1〜100モル当量倍未満の範囲で混合物(b3)を供給または仕込むことにより、分子量の小さい単分散のラクトン単独重合体、カーボネート単独重合体、ラクトン−カーボネートブロック共重合体、又はラクトン−カーボネートランダム共重合体を製造することができる。
有機アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)
本発明における有機アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)は、上記一般式A1で示される。一般式A1中のRは炭素数1〜4のアルキル基であり、具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
Yは水素または任意の置換基であり、置換基の具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、フッ素、塩素、ヨウ素などのハロゲン、トリメチルシリル基、およびトリメチルゲルミル基等が挙げられる。Yはそれぞれ同じでも、異なっていてもよい。
Pは1、2および3のいずれかであるが、1の場合は環状単量体の開環付加反応速度が大きい反面、生成する重合体の分子量分布が広がる傾向があり、3の場合、触媒の調製が困難になることから、2であることが最も好ましい。
前記一般式A1で示される有機アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)としては、前記一般式A2で示されるものが好ましい。一般式A2の有機アルミニウム系ルイス酸は一般式A1においてPの値が2であり、Xはtert−ブチル基、フェニル基、塩素、臭素、ヨウ素から選ばれる。Xはそれぞれ同じでも、異なっていてもよい。
Xが水素であるか、メチル基等のバルキーでない置換基の場合、触媒同士の立体的障害が小さくなり、会合性が出現する結果、ラクトン単量体および/または環状カーボネートなどの接触に対する配位効果が減少するため、より単分散の重合体を得るにはXが上記の基から選ばれることが好ましい。
本発明の単分散重合体の製造方法において使用される上記有機アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)は、以下のように調製される。すなわち、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリクロロフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノールのようなアルキル置換フェノールとトリメチルアルミニウム、イソブチルアルミニウムのようなトリアルキルアルミニウムとを反応させることにより得られる。
反応させる際の両者のモル比は、アルキル置換フェノール/トリアルキルアルミニウム=5/1〜1/1、好ましくは2.5/1〜2/1である。
反応温度は0℃〜室温が好ましい。
なお、反応に使用される有機溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、あるいはこれらの混合物が例示される。
触媒は白色結晶または有機溶媒溶液として得られる。
チタン系ルイス酸(cT)
本発明におけるチタン系ルイス酸(cT)は、前記一般式T1で示される。一般式T1のXはアルコキシ基、塩素、臭素、沃素のいずれかであり、アルコキシ基をROで表わす時のRはアルキル基であり、Rはさらに任意の置換基を有していてもよい。
任意の置換基を有しないアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。
任意の置換基を有するアルコキシ基の具体例としては、ハロゲン基を有するものとして2−クロロプロポキシ基、アルコキシ基を有するものとして2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
Yは水素または任意の置換基であり、置換基の具体例としては、メチル基,エチル基,ブチル基,tert−ブチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、フッ素、塩素、ヨウ素などのハロゲン、トリメチルシリル基、およびトリメチルゲルミル基等が挙げられる。Yはそれぞれ同じでもまた異なっていてもよい。
Pは1〜4の整数の内のいずれかであるが、1の場合は環状単量体の開環付加反応速度が大きい反面、生成する重合体の分子量分布が広がる傾向があり、Pが3、4の場合、触媒の調製が困難になることから、2であることが最も好ましい。
Pが2以上の場合、複数個存在するフェノキシ基どうしが置換基Yを介して結合していても何ら問題はない。このような場合のYとしては、メチレン基等のアルキレン基、硫黄(−S−)、酸素(−O−)等から選択される。
前記一般式T1で示されるチタン系ルイス酸(cT)としては、前記一般式T2で示されるものが好ましい。一般式T2のチタン系ルイス酸は一般式T1においてPの値が1〜3であり、Zはtert−ブチル基、フェニル基、塩素、臭素、ヨウ素から選ばれる。Zはそれぞれ同じでも、異なっていてもよい。Zが水素であるか、メチル基等のバルキーでない置換基の場合、触媒同士の立体的障害が小さくなり、会合性が出現する結果、ラクトン単量体および/または環状カーボネートなどの触媒に対する配位効果が減少するため、より単分散の重合体を得るにはZが上記の基から選ばれることが好ましい。
また一般式T1で示されるチタン系ルイス酸(cT)としては、前記一般式T3で示されるものが好ましい。一般式T3のチタン系ルイス酸は前記一般式T1においてPの値が1〜3の整数のいずれかであり、XがROで表わされるアルコキシ基である。このRはアルキル基であり任意の置換基を有していてもよい。
任意の置換基を有しないアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げらる。
任意の置換基を有するアルコキシ基の具体例としては、ハロゲン基を有するものとして2−クロロプロポキシ基、アルコキシ基を有するものとして2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
Yの内で、前記一般式T2の様にフェノキシ基のオルト位の基がバルキーなものがより好ましい。
本発明においては、上記のアルミニウム系ルイス酸触媒、チタン系ルイス酸触媒と同様の構造を持った、1分子中に1以上のフェノキシ基を配位子として有するルイス酸触媒を使用することができる。該フェノキシ基は、メチル基、エチル基、ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、フッ素、塩素、ヨウ素などのハロゲン、トリメチルシリル基、およびトリメチルゲルミル基等の置換基を1〜5個有していてもよい。該ルイス酸触媒を構成する金属としては、上記アルミニウム、チタン以外に、鉛、亜鉛、マンガン、カルシウム、コバルト、マグネシウム、アンチモン、錫等が挙げられる。特にアルミニウム、チタン、錫等が好ましい。
これらの触媒は、回分重合方法においても、半回分重合方法においても、連続重合方法においても、使用可能であり、特に押出機を用いる連続重合方法においては好ましく使用できる。
本発明の単分散重合体の製造方法において使用される触媒は、以下のように調製される。すなわち、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリクロロフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノールのような置換フェノールと、四塩化チタンの様なハロゲン化チタン、または、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタンのようなチタン酸エステルとを反応させることにより得られる。
反応させる際の両者のモル比は、置換フェノール/チタン酸エステル=5/1〜1/1、好ましくは2.5/1〜2/1である。反応温度は0℃〜室温が好ましい。
なお、反応に使用される有機溶媒としては、前記有機アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)において使用された溶媒と同じものが使用できる。
触媒は結晶状態または有機溶媒溶液として得られる。
このような有機アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)またはチタン系ルイス酸触媒(cT)の合成は、あらかじめ開始剤とラクトン、環状カーボネート等のモノマーを存在させた状態でも可能であるが、希釈による触媒の生成速度の低下を招き、また得られる樹脂の分子量分布が広がる傾向にあるため、予め別途合成する方が好ましい。
また、アルコキシ基を有するチタン系ルイス酸触媒(cT)を得るための別法として、前記の様にして得られたハロゲン原子とフェノキシ基を有するチタン化合物に、プロピレンオキシドやオキセタンの様な環状エーテルを反応させる方法がある。
触媒の使用量
開始剤(a)1モル当量に対するアルミニウム系ルイス酸触媒(cA)またはチタン系ルイス酸触媒(cT)の使用量は通常0.0001〜1モル当量倍、好ましくは0.01〜0.5モル当量倍、さらに好ましくは0.05〜0.2モル当量倍である。
触媒の使用量が少ないほど単分散または分子量分布が狭くなる傾向になるが、上記量が0.0001モル当量倍未満の場合は、環状単量体の開環反応速度が遅く、1モル当量倍を超える場合は、実際上、無意味に過剰であるだけである。
不純物及び水分
本発明のラクトン重合体、カーボネート重合体、ラクトン−カーボネートブロック共重合体およびラクトン−カーボネートランダム共重合体の製造方法において、より単分散で分子量分布の狭い上記重合体を製造するためには、開始剤(a);ラクトン単量体(b1)、環状カーボネート単量体(b2)、または両者の混合物(b3)である単量体;アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)またはチタン系ルイス酸触媒(cT)などの純度をなべく高くすることが副反応の抑制などの反応を制御するために好ましい。
同様の理由から、製造装置は、水分をはじめ、溶媒を除く上記の反応原料以外の化合物の混入を避け得る装置の使用が望ましい。
上記水分をはじめとする不純物の総量は5,000ppm以下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下である。
特に反応系中の水分を少なくすればするほど、また不純物を少なくするほど、得られる重合体は単分散または分子量分布値は小さくなる。
重合反応溶媒
本発明において、使用可能な重合反応溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒が例示できる。また、使用量としては特に制限を受けず、適当量使用することができる。
反応条件
本発明において、反応原料として開始剤(a);ラクトン単量体(b1)、環状カーボネート単量体(b2)または両単量体の混合物(b3)(以下、これら単量体を総称して環状単量体(b)と略す);およびアルミニウム系ルイス酸触媒(cA)またはチタン系ルイス酸触媒(cT)(以下、これら触媒を総称して(c)と略す)、さらに場合によっては溶媒を使用するが、それらの添加順序、添加方法は特に制限を受けない(ただし、ブロック共重合体を製造するときの両環状単量体(b)の添加順序は除く)。
また、反応温度は0〜240℃程度において実施可能であるが、反応温度が低いほど得られる重合体は単分散または分子量分布は狭くなる。通常、室温〜200℃程度が好ましい。
反応温度が高いと、生成する樹脂の分子量分布が広がる傾向にあるが、一方、本発明の効果として生産効率(反応速度)の向上を目的とする場合、高温の方がより好適である。
しかし、反応温度が高すぎると重合体の熱分解反応が発生し、着色したり、熱安定性が低下することがあるため好ましくない。このような観点から、分子量分布が狭いという本発明の特徴を十分に発現させ、同時に高い生産効率を保持するためには、150〜200℃の反応温度が好ましい。
逆に温度を室温以下としても特に問題は発生しないが、反応速度が低下するので利点はない。その他には反応を制約する条件は殆どない。
反応時間は、反応温度、開始剤/単量体のモル比、触媒濃度等により変わるが、通常0.5〜600分である。分子量分布が狭いという本発明の特徴を十分に発現させ、同時に高い生産効率を保持するには1〜240分が好ましい。
反応方式は回分式でも、半回分式でも、連続式でもよい。
回分式で行うと分散の狭い重合体が得られるが、高分子量の重合体を得ようとすると撹拌や取り出しに問題が生じる。
連続式で行うと、分散は少し広がるが、ゲル状物が生成しにくいのでフィルムグレード用高分子量の重合体を得るには適している。
連続製造用押出機
本発明による連続製造方法を実施するための押出機は、一般に用いられているもののすべてが適用し得、さらには混練機と呼ばれるものも使用可能である。
実際に種々の原料の混合、攪拌、原料供給点からダイへの搬送、内容物の加熱、除熱の各手段、ガス抜き用ベント口を有するものであればよい。
攪拌軸は同一又は反対方向に回転する1個、2個又は複数個のスクリューの作用に基づく各種の公知及び従来の押出機も本発明による方法を実施するのに適する。
2個のスクリューが同方向に回転する物が一般に広く用いられる。具体例としては、単軸式スクリュー押出機、多軸式スクリュー押出機、インラインスクリュー式押出機、ベント式押出機、バイパスベント式押出機等のスクリュー式押出機が挙げられる。また、エラストダイナミック押出機、ハイドロダイナミック押出機、ラム式連続押出機、ロール式押出機、ギヤ式押出機などの非スクリュー押出機も使用可能である。また、コニーダー、ボテーター、スクリュー型ニーダー、インターナルミキサー、双腕型ニーダー、セルフクリーニング型ニーダー等の混練機も挙げられる。
また、本発明に用いられる押出機は複数用いてもよい。それらは単に直列に繋がれてもよいが、わずかに残存したモノマーや溶媒等を除去するために、一部減圧に保つことで製品中の揮発性不純物を低減したり、それぞれの押出機の供給点から各々別種のモノマーを仕込むことでブロック共重合体の製造が可能になる。
また本発明においては、押出機内部をあらかじめ窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスで置換したり、反応中不活性ガス雰囲気に保つ等、酸素、水分との接触を極力避けることが好ましく、さらには一部、あるいは全部を減圧下に保ってもよい。
後処理
本発明においては、環状単量体(b)の開環反応は「リビング重合」的に進行するため、環状単量体(b)が系内に残存している状態においても生成重合体は単分散であることから、予め過剰の環状単量体(b)を仕込み、目標の重合率に到達後、過剰分の環状単量体(b)を分離する方法も採用することができる。
さらに、開環付加反応の終了後、生成重合体から触媒(c)を分離することも、任意に実施できる。
上記の分離方法としては、溶媒分離、吸着、減圧蒸留および濾過などが例示できる。溶媒分離は生成重合体と触媒(c)との溶解度の差を利用する全ての方法が適用できる。
上記の吸着については、活性炭、シリカゲル、アルミナ、グラファイ、水酸基、アミノ基、カルボキシル基およびスルホキシド基などを含有する高分子、および多孔質セラミックスなどの基材を用い、クロマトグラフィーを行う方法や電気泳動法が適用できる。
減圧蒸留は生成するラクトン重合体が低分子量の場合の分離に適し、さらに濾過については、分子サイズの違いにより膜などの基材を用い濾過を行う方法などを適用することができる。
重合体
本発明の方法により製造されるポリマーの好ましいものとしては、例えば、一般式P1で表される多価水酸基含有重合体または一般式P2で表される(メタ)アクリル基変性重合体で単分散であることを特徴とする重合体である。
Figure 0004311768
(ここでR1は−(CR34)k−であり、kは2〜8の整数であり、k個のR3およびR4は同一または異なっていてもよく独立に水素またはメチル基であり、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、n1およびn2は共には0ではなく各々0〜100の整数であり、n3は1〜10の整数であり、mは2〜10の整数であり、Aはm価の多価アルコールの残基を示す。但し、n1個のラクトン由来構造単位とn2個のカーボネート由来構造単位の結合順序は任意である。)
Figure 0004311768
(ここでR1は−(CR34)k−であり、kは2〜8の整数であり、k個のR3およびR4は同一または異なっていてもよく独立に水素またはメチル基であり、R2及びR6は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R5は水素またはメチル基であり、n1及びn2は共には0ではなく各々0〜100の整数であり、n3は1〜10の整数である。但し、n1個のラクトン由来構造単位とn2個のカーボネート由来構造単位の結合順序は任意である。)
多価水酸基含有重合体(P1)
前記一般式P1で表される本発明の多価水酸基含有重合体は、分子の末端に水酸基を2個以上有し、かつ単分散であることを特徴とするポリラクトン重合体、ラクトン共重合体、ポリカーボネート重合体、カーボネート共重合体、ラクトン−カーボネートランダム共重合体およびラクトン−カーボネートブロック共重合体である。
前記一般式P1で示される多価水酸基含有重合体としては、式中のR1の具体例としては、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、2−メチル−テトラメチレン基等が挙げられる。またR2の具体例としては、トリメチレン基、プロピレン基、2−メチルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。
また一般式P1中、n1およびn2は、共には0ではなく、各々0〜100の整数であり、好ましくは各々1〜50であり、n3は1〜10であり、mは2〜10であり、好ましくは2、3および4である。
一般式P1において、n1およびn2のいずれもが0でない場合、n3が大きくなるとランダム共重合体となり、逆に、n3が小さくなるとブロック共重合体となる。n1およn2のどちらかが0の場合、n3は1である。
従来より、分子の末端に水酸基を2個以上有する重合体がポリウレタン原料などに使用されているが、分子量分布が広いばかりでなく、環状単量体の多量化反応により生成した環状の2量体や多量体などが原因となり、ポリウレタンの物性や外観または製造時での作業性が低下する問題があった。
これに対して、本発明の単分散の重合体又は共重合体(両者を単に重合体という)をポリウレタン原料として用いると、原子の分子量分布が狭く、不純物も少ないため、分子設計が容易で、結果としてポリウレタンの物性、外観が向上し、製造時における作業性が向上する。
具体的には、次の通りである。
▲1▼高分子量のポリウレタンが容易に製造できる。
▲2▼剛性、靭性、熱安定性の向上したポリウレタンが得られる。
▲3▼流動性、成形加工性の向上したポリウレタンが得られる。
▲4▼色相、つやが非常に良好で、粉吹き現象、ゆず肌等の無いポリウレタンが得られる。
▲5▼ポリウレタンの製造の際、製造装置、成形加工機等において、焼けコゲ等の付着がない。
特公平3−56251号公報または前述のMakromol.Chem.,Macromol.Symp.1991,42/43,117−133では、分子量分布が狭く、環状の2量体等の少ないポリラクトン重合体の合成が報告されているが、本発明の多価水酸基含有重合体は、分子量分布が好ましくは1.0〜1.2の範囲で、かつ、環状の2量体を実質上含まない非常に高純度のポリラクトン重合体、または単分散である種々のポリカーボネート重合体、ラクトン−カーボネートランダム共重合体およびラクトン−カーボネートブロック共重合体である。
(メタ)アクリル基変性重合体(P2)
また本発明の(メタ)アクリル基変性重合体は単分散、つまり一般式P2中のn1またはn2の値が高レベルに整っていることを特徴とする。
前記一般式P2中のR1の具体例としては、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基およびヘキサメチレン基、R2はトリメチレン基、プロピレン基、2−メチルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基およびテトラメチレン基等が挙げられる。
また、前記一般式P2中、n1およびn2の各範囲としては1〜100の整数であり、通常1〜10の整数である。
前記一般式P1と同様に、一般式P2においても、n1およびn2のいずれもが0でない場合、n3が大きくなるとランダム共重合体となり、逆に、n3が小さくなるとブロック共重合体となる。n1およn2のどちらかが0の場合、n3は1である。
(メタ)アクリル基変性重合体(P3)及び(P4)
本発明の上記一般式P2及び下記一般式P3またはP4で示される(メタ)アクリル基変性重合体は、単分散、つまり式中のn1またはn2の値が高レベルに整っていることを特徴とする。
Figure 0004311768
(ここでR1は−(CR34)k−であり、kは2〜8の整数であり、k個のR3及びR4は同一または異なっていてもよく独立に水素またはメチル基であり、R5は水素またはメチル基であり、R6は炭素数1〜10のアルキレン基であり、n1〜100の整数である。)
Figure 0004311768
(ここでR2及びR6は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R5は水素またはメチル基であり、n2は1〜100の整数である。)
前記一般式P2と同様に一般式P3及びP4において、R1としてはエチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基およびヘキサメチレン基、R2としてはトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基およびテトラメチレン基等が挙げられる。
また、一般式P3及びP4において、n1およびn2の各範囲としては1〜100の整数であり、通常1〜10の整数である。
ランダム共重合およびブロック共重合となる場合のn1およびn2の関係は、前記一般式P1及びP2の場合と同じである。
例えば、従来の(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体は、特公昭63−66307号公報および特公昭64−25322号公報に開示されているように、その構造は前記一般式P2中のn1の値にバラツキが大きく、分子量の異なる(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体の混合物であった。
本発明の(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体等は単分散であり、塗料原料や高分子改質剤などの市場において、製品の物理的および化学的性質が高品質かつ精密に制御されるのみならず、製品を製造する際の反応性、作業性も極めて良好である。
例えば、前記特公昭64−25322号公報記載の塗料原料であるスチレン、メチルメタクリレート、(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体のラジカル共重合体の市場では、(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体の分子量が単分散である場合、新たに発現する利点として次の▲1▼’〜▲3▼’を挙げることができる。
▲1▼’前記ラジカル共重合体と多価イソシアナートとの架橋硬化塗膜を製造する際に、(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体の末端水酸基の反応性が均一であるため、架橋密度が高く、均一の架橋構造を有する塗膜が生成し、塗膜物性、例えば剛性、靭性、耐候性、耐擦傷性、耐低温性、塗装加工性などに非常に優れている。
▲2▼’(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体自体の物理的および化学的性質に反映されるラジカル重合性、貯蔵安定性、結晶化温度などの諸物性を明確に把握できる。
▲3▼’製品中の不純物が極めて少ない。
また、(メタ)アクリル基変性カーボネート重合体、あるいは(メタ)アクリル基変性ラクトン−カーボネート共重合体も単分散の場合、同様の利点が発現する。
本発明によれば、平均分子量の分布が狭い、すなわち重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比が小さいという点で特徴を有し、Mw/Mnが1.0〜2.5、さらに好ましくは1.2〜2.0であるポリラクトン、ポリカーボネートまたはラクトン−カーボネート共重合体が得られる。
ところで、フィルムのような薄い製品の溶融製造に高分子量のポリマーを使用することが好ましいのは公知である。しかしながら、一般に高分子量のポリマーを薄肉化する場合に、広い分子量分布を有するポリマーを用いる場合には、一部の超高分子量物の影響でフィルム中にゲル状の不均一な点が多く発現することを我々は見出した。
したがって、本発明により得られる分子量分布の狭いポリマーを使用してフィルムを製造する場合には、フィルム中にゲル状の不均一な点が発現することがほとんど無く、即ちフィルムの0.1m2当たり20個以下、好ましくは15個以下、さらに好ましくは10個以下であり、フィルムの性状において高い優位性を有する。
本発明によるポリラクトン、ポリカーボネート、ラクトン−カーボネート共重合体は、金型成形、押出、インフレーション法等のような熱可塑性樹脂を成形する通常の技術のいずれかにより例えば繊維、シート、フィルム及びフラスコのような種々の製品の製造の原料に適する。
実施例
以下に参考例および実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本発明においては、平均分子量は40℃においてテトラヒドロフラン中でゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した。
(参考例1:チタン系ルイス酸の調製、その1)
ヘキサンから再結晶した2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール(8.82g,40mmol)を乾燥したヘキサン500mlに溶解し、室温下でテトライソプロポキシチタン(5.9ml,20mmol)を滴下し、滴下終了後さらに2時間攪拌した。さらに60℃で加熱した後、減圧に保つことでヘキサン450mlを留出させた。その後0℃で10時間放置し、結晶として2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二置換チタン系ルイス酸(「DiPTi(BMP)」とも略す。)(A)を得た。乾燥したヘキサンで二度結晶を洗浄し、残渣を真空乾燥した(8.0g、収率67%)。結晶はジクロロメタンの0.3mmol/ml溶液とした。
(参考例2:チタン系ルイス酸の調製、その2)
ヘキサンから再結晶した2,2’−メチレンビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)(6.81g,20mmol)を乾燥したヘキサン500mlに溶解し、室温下で四塩化チタン(2.2ml,20mmol)を滴下した後、2時間攪拌した。さらに60℃で加熱し、沈降物が溶解したのを確認した後、室温で10時間放置し、赤褐色結晶として2,2’−メチレンビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)二置換チタン系ルイス酸を得た。乾燥したヘキサンで二度結晶を洗浄し、残渣を真空乾燥した(6.82g、収率74.5%)。結晶はジクロロメタンの0.3mmol/ml溶液とした後、室温にて当量のプロピレンオキシドを反応させ、一般式T3’の構造を有するチタン系ルイス酸(B)を得た。
Figure 0004311768
(参考例3:チタン系ルイス酸の調製、その3)
ヘキサンから再結晶した2,2’−メチレンビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)(6.81g,20mmol)を乾燥したヘキサン500mlに溶解し、室温下でテトライソプロポキシチタン(5.9ml,20mmol)を加え、2時間攪拌した。さらに60℃で加熱した後、減圧に保つことでヘキサン450mlを留出させた。その後0℃で10時間放置し、結晶として2,2’−メチレンビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)二置換チタン系ルイス酸(C)を得た。乾燥したヘキサンで二度結晶を洗浄し、残渣を真空乾燥した(6.8g、収率67%)。結晶はジクロロメタンの0.3mmol/ml溶液とした。
(参考例4:アルミニウム系ルイス酸の調製)
2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール(2.76g,12.5mmol)を乾燥したヘキサン10mlに溶解し、0℃でトリメチルアルミニウム(0.6ml,6.25mmol)を滴下した。得られた懸濁液を60℃に加温し、全てが溶解した後、室温で10時間放置し、白色結晶として2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二置換アルミニウム系ルイス酸(以下、「MeAlBMP」と略す。)を得た。乾燥したヘキサンで二度結晶を洗浄し、洗浄後の結晶を真空乾燥した。
I.チタン系ルイス酸触媒による単分散重合体の製造
(実施例I−1:ネオペンチルグリコールカーボネートのリビング重合、その1)
三方コックつき丸底フラスコ(磁気撹拌子入り)にネオペンチルグリコールカーボネート(26.0g,200mmol)を秤りとり、内部を窒素置換した。窒素気流中、注射器にて乾燥したジクロロエタン(16.0ml)、イソプロピルアルコール(0.77ml,10mmol)を加え、さらに参考例1で得られた2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二置換チタン系ルイス酸触媒(A)の0.3mmol/mlジクロロメタン溶液1mlを添加し、80℃にて2.0時間撹拌した。この間にモノマーは完全に消費した。反応物を300mlのメタノール中に投入し、白色沈澱を減圧乾燥した。得られたカーボネート重合体の収量は25.0gであり、GPCにより測定した標準ポリスチレン換算数平均分子量は2,400、分子量分布値は1.17であった。
(実施例I−2:ε−カプロラクトンのリビング重合、その1)
実施例I−1と同様の装置、同様の操作にて、ε−カプロラクトン(22.8g,200mmol)、乾燥したジクロロメタン(16.0ml)、イソプロピルアルコール(0.77ml,10mmol)および2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二置換チタン系ルイス酸触媒(A)の0.3mmol/mlジクロロメタン溶液を1ml仕込み、重合させ、ラクトン重合体21.0gを得た。GPCにより測定した標準ポリスチレン換算数平均分子量は2,200、分子量分布値は1.08であった。
(実施例I−3:ネオペンチルグリコールカーボネート−ε−カプロラクトンブロック共重合体の製造、その1)
実施例I−1と同様の装置にネオペンチルグリコールカーボネート(6.5g,50mmol)を秤りとり、内部を窒素置換した。窒素気流中、注射器にて乾燥したジクロロメタン(3ml)、イソプロピルアルコール(0.077ml,1mmol)を加え、2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二置換チタン系ルイス酸触媒(A)の0.3mmol/mlジクロロメタン溶液1mlを添加し、60℃で4.0時間撹拌し、モノマーが消費されたことを確認し、極微量のサンプリングをした。次いで、ε−カプロラクトン(5.7g,50mmol)を添加し、室温で1.5時間撹拌させ重合を進行させた。反応物を300mlのメタノール中に投入し、白色沈澱を減圧乾燥した。得られたブロック共重合体の収量は11.0gであった。
前者のネオペンチルグリコールカーボネート重合体の数平均分子量6,100、分子量分布値が1.20に対し、ブロック共重合体の数平均分子量は13,200、分子量分布値は1.22であった。1H−NMRにより確認したこの樹脂中に含まれるイソプロピルアルコール/ネオペンチルグリコールカーボネート/ε−カプロラクトンのモル比は1.0/50.0/46.8であった。
(実施例I−4:ε−カプロラクトンのリビング重合、その2)
実施例I−1と同様の装置を用い、ε−カプロラクトン(11.0ml,100mmol)を乾燥したジクロロメタン(3ml)、イソプロピルアルコール(0.077ml,1mmol)、および参考例2で得られたチタン系ルイス酸触媒(B)の0.3mmol/mlトルエン溶液1mlを仕込み、室温で6時間撹拌した。この間にモノマーは完全に消費した。実施例I−1と同様の操作を行い、ラクトン重合体10.6gを得た。GPC測定した標準ポリスチレン換算数平均分子量は13,100、分子量分布値は1.15であった。
(実施例I−5:単分散メタアクリル基変性ラクトン4量体の製造)
空気導入管、温度調節器、コンデンサーおよび撹拌器を備え付けた4つ口フラスコに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(130g,1mol)、ε−カプロラクトン(456.6g,4mol)および参考例3で得られた2,2’−メチレンビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)二置換チタン系ルイス酸触媒(C)の0.3mmol/mlジクロロメタン溶液3mlを仕込み、乾燥した空気を導入しながら60℃で5時間撹拌した。得られたドープのGPC測定を行うとともに、ドープをトルエンで希釈し、シリカゲルカラム分取と脱溶剤の精製工程を経て、単分散メタアクリル基変性ラクトン4量体570gを得た。
GPC測定した標準ポリスチレン換算数平均分子量は470、分子量分布値は1.08であった。
(比較例I−1:ネオペンチルグリコールカーボネートのリビング重合、その2)
実施例I−1において、参考例1で得られた2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二置換チタン系ルイス酸(A)に代えてテトラブチルチタネートの0.3mmol/mlジクロロメタン溶液1mlを用いた以外は実施例I−1と同様にして、得られた白色沈澱を減圧乾燥した。得られたカーボネート重合体の収量は23.5gであり、GPCにより測定した標準ポリスチレン換算数平均分子量は2,200、分子量分布値は2.50であった。
(比較例I−2:ε−カプロラクトンのリビング重合、その3)
実施例I−2において、2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二置換チタン系ルイス酸(A)に代えてテトラブチルチタネートの0.3mmol/mlジクロロメタン溶液を1mlを用いた以外は実施例I−2と同様にして、ラクトン重合体21.5gを得た。GPCにより測定した標準ポリスチレン換算数平均分子量は2,300、分子量分布値は2.20であった。
(実施例I−6:ε−カプロラクトンのリビング重合その4)
比較例I−2において、2,2’−メチレンビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)を0.3mmol添加した以外は比較例I−2と同様にして、ラクトン重合体21.5gを得た。GPCにより測定した標準ポリスチレン換算数平均分子量は2200、分子量分布値は1.50であった。
II.アルミニウム系ルイス酸又はチタン系ルイス酸触媒により分子量分布の狭い重合体の連続重合
以下の実施例は、内径47mmΦ、L/D=40の2軸同方向回転噛み合い型押出機で行った。
(実施例II−1,II−2)
窒素気流下に保ったタンク内に、ε−カプロラクトン100重量部に対し開始剤としてエチレングリコールを0.062重量部添加し、混合する。これに参考例4で合成したMeAlBMP(実施例II−1)または参考例1で合成したDiPTi(BMP)(実施例II−2)を、エチレングリコール1molに対し0.1molになるように秤量し、タンク内に投入して攪拌した。
得られた混合液は、熱媒温度を150℃に保ち、ジャケット内部に循環させた押出機供給口にポンプを介して接続された配管により、1kg/hrの速度で供給した。なお、押出機にはジャケットが設けられ、150℃に保った熱媒をジャケット内部に循環させる。定常状態に保った後、出口から排出される樹脂の温度を測定したところ、実施例II−1、II−2ではそれぞれ178℃、172℃であった。
得られた樹脂は水槽で冷却した後粉砕し、ペレットを得た。押出機の原料供給部より食紅を添加し、排出される樹脂の色相を確認したところ、滞留時間は何れも約30分であった。
得られた樹脂はGPCにより重量平均、数平均分子量及び分子量分布Mw/Mnを評価した。さらに得られた樹脂は減圧下50℃で24時間乾燥した後、Tダイを取り付けた押出機により厚さ50ミクロンのフィルムに成形し、フィルム0.1m2あたりに存在するゲル状の不均一点を数え評価した。結果を表1に示す。
(実施例II−3,II−4)
ε−カプロラクトンの代りに、ネオペンチルグリコールカーボネート100重量部(実施例II−3)、又はネオペンチルグリコールカーボネート50重量部とε−カプロラクトン50重量部の混合物(実施例II−3)を使用し、熱媒温度を160℃にした他は、実施例II−1と同様にして行った。なお、排出される樹脂の温度は181℃(実施例II−3)、185℃(実施例II−4、ランダム共重合体)であった。結果を表1に示す。
(実施例II−5)
実施例II−1の押出機の後段に、リボンヒーターで加熱された配管を介して、押出機2を直列に設け、ブロックコポリマー部を重合するための第2の連続式反応器とした。押出機2には、コポリマー部用のタンク2を設けて、ネオペンチルグリコールカーボネートを入れ、0.5kg/hrの速度で押出機2に供給した。
前段で実施例II−1と同様に重合されたエチレングリコール開始ポリカプロラクトンの後にポリネオペンチルグリコールカーボネートを重合させた。なお、押出機2の出口から排出される樹脂温度は170℃であった。結果を表1に示す。
(比較例II−1)
開始剤及びMeAlBMPの両者の代りに、アルミニウムトリブトキシドのみを0.082重量部用いた以外は実施例II−1と同様にして行った。アルミニウムトリブトキシドはあらかじめ2重量%のヘプタン溶液としたものを使用した。
排出される樹脂の温度は、177℃であった。結果を表1に示す。
(比較例II−2)
触媒としてテトラブチルチタネートを0.034重量部用いた以外は実施例II−2と同様にして行った。
排出される樹脂の温度は170℃であった。結果を表1に示す。
(比較例II−3)
触媒として、ジブチル錫ジラウレートを0.063重量部用いた以外は実施例II−1と同様にして行った。
しかしながら、得られた樹脂は低粘度であり、ペレットは得られなかった。
(比較例II−4:ε−カプロラクトンの回分重合)
ステンレス製の20リットル反応器にε−カプロラクトン(15kg,132mol)を入れ、内部を窒素置換した。ついで、エチレングリコール(9.3g,0.15mol)を加え、さらに参考例4で得られた2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二置換アルミ系ルイス酸をエチレングリコールに対して0.1mol倍になるように加えて、170℃にて3時間撹拌した。この間にモノマーは完全に消費した。反応物を反応器下部に取り付けたギアーポンプにより取り出した。得られたカーボネート重合体の収量は14.2kgであり、GPCにより測定した標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwは150,000、分子量分布値は2.0であったが、ゲル状の不均一点の数が多かった。
結果を表1に示す。
Figure 0004311768
表1から明らかなように、従来触媒より本発明の触媒を用いる製造方法によりより容易に連続的にラクトン類の重合が行われ、得られる重合物は分子量分布が狭く、かつゲル状の不均一物も少なく、これらを原料とする製品の品質が高くなることが期待される。
産業上の利用可能性
本発明の製造方法によれば、ラクトン重合体、カーボネート重合体、ラクトン−カーボネートランダム共重合体およびラクトン−カーボネートブロック共重合体を効率よく短時間で製造することができ、得られる重合体は分子量分布値(Mw/Mn)が殆ど1に近いか、あるいは単一構造成分の純度が非常に高いので、剛性、靱性、耐候性、耐擦傷性、耐低温性、塗装加工性など諸物性に優れた高品位のポリウレタンの原料、塗料原料、樹脂改質剤等に有用である。
また、本発明の製造方法によれば、押出機中での生産性の高い連続重合反応が可能となり、さらに”ぶつ”などのゲル状の不均一物が少ない、分子量が10,000〜200,000のように高く、分子量分布が1.0〜2.5のように狭い、単一構造成分の純度が非常に高い、高品位のラクトン重合体、カーボネート重合体およびラクトン−カーボネート共重合体重合体が生産性よく得られる。得られる重合体は、樹脂改質剤、塗料、表面改質、粘接着剤などの分野で、製品の高付加価値、高機能化を必要とする用途に有用である。
また、それ自身各種成形材料として使用することができ、その構成成分が均一に保たれていることから、特にフィルム、繊維のような分野にも好適に使用できる。

Claims (8)

  1. 開始剤(a)を用いて、ラクトン単量体(b1)、環状カーボネート単量体(b2)、又はラクトン単量体(b1)と環状カーボネート単量体(b2)の混合物(b3)を開環付加反応せるにあたり、下記一般式T1で示されるチタン系ルイス酸触媒(cT)を用いることを特徴とする単分散重合体の製造方法。
    Figure 0004311768
    (ここでXはアルコキシ基(ROで表わす時、Rはアルキル基で任意の置換基を有していてもよい。)、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基であり、Pは1〜4の整数の内のいずれかである。)
  2. 開始剤(a)1モル当量に対し、ラクトン単体(b1)と環状カーボネート単量体(b2)の合計1〜100未満モル当量倍の混合物(b3)を反応させ、ラクトン−カーボネートランダム共重合体を得ることを特徴とする請求項1に記載の単分散重合体の製造方法。
  3. 開始剤(a)を用い、ラクトン単量体(b1)または環状カーボネート単量体(b2)のいずれか一方をそれが消費されるまで開環付加反応させた後、残りの単量体を開環付加反応させるにあたり、下記一般式T1で示されるチタン系ルイス酸触媒(cT)を用い、ラクトン−カーボネートブロック共重合体を得ることを特徴とする単分散重合体の製造方法。
    Figure 0004311768
    (ここでXはアルコキシ基(ROで表わす時、Rはアルキル基で任意の置換基を有していてもよい。)、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基であり、Pは1〜4の整数の内のいずれかである。)
  4. チタン系ルイス酸触媒(cT)が下記一般式T2で示される化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の単分散重合体の製造方法。
    Figure 0004311768
    (ここでXはアルコキシ基(ROで表わす時、Rはアルキル基で任意の置換基を有していてもよい。)、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基であり、Zはtert−ブチル基、フェニル基、塩素、臭素、沃素から選択され、Pは1〜3の整数の内のいずれかである。)
  5. 開始剤(a)が分子内に2〜10個の水酸基を有する多価アルコールであるかまたは分子内に1個の水酸基と1個のラジカル重合性二重結合を共に有するアルコールであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の単分散重合体の製造方法。
  6. チタン系ルイス酸触媒(cT)が下記一般式T3で示される化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の単分散重合体の製造方法。
    Figure 0004311768
    (ここでRは任意の置換基を有してもよいアルキル基であり、Yは水素または任意の置換基であり、Pは1〜3の整数の内のいずれかである。)
  7. 押出機中で開始剤(a)を用いて、ラクトン単量体(b1)、環状カーボネート単量体(b2)、又はラクトン単量体(b1)と環状カーボネート単量体(b2)の混合物(b3)を連続的に開環付加反応させるにあたり、下記一般式A1で示されるアルミニウム系ルイス酸触媒(cA)または下記一般式T1で示されるチタン系ルイス酸触媒(cT)を触媒として用いることを特徴とするラクトン重合体の製造方法。
    Figure 0004311768
    (ここで、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、Yは水素または任意の置換基であり、Pは1、2及び3のいずれかである。)
    Figure 0004311768
    (ここでXはアルコキシ基(ROで表わす時、Rはアルキル基で任意の置換基を有していてもよい。)、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基であり、Pは1〜4の整数の内のいずれかである。)
  8. アルミニウム系ルイス酸触媒(cA)が下記一般式A2で示さる化合物であり、チタン系ルイス酸触媒(cT)が下記一般式T2で示される化合物である請求項7に記載の製造方法。
    Figure 0004311768
    (ここでRは炭素数1〜4のアルキル基であり、Xはtert−ブチル基、フェニル基、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基である。)
    Figure 0004311768
    (ここでXはアルコキシ基(ROで表わす時、Rはアルキル基で任意の置換基を有していてもよい。)、塩素、臭素、沃素から選択され、Yは水素または任意の置換基であり、Zはtert−ブチル基、フェニル基、塩素、臭素、沃素から選択され、Pは1〜3の整数の内のいずれかである。)
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