JPH0797453A - 開環重合法および開環重合用酵素触媒 - Google Patents

開環重合法および開環重合用酵素触媒

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JPH0797453A
JPH0797453A JP5326743A JP32674393A JPH0797453A JP H0797453 A JPH0797453 A JP H0797453A JP 5326743 A JP5326743 A JP 5326743A JP 32674393 A JP32674393 A JP 32674393A JP H0797453 A JPH0797453 A JP H0797453A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用した触媒が触媒効果に優れ、副反応を生
じさせず、かつ、生成ポリマー中に含まれてもその絶縁
性の低下や性能劣化を引き起こすことがなく、さらに、
ポリマーの主鎖あるいは末端構造の制御が容易な開環重
合法およびかかる重合法に使用される酵素触媒を提供す
る。 【構成】 モノマーである環状化合物の開環により重合
を進行させる開環重合法において、加水分解酵素を触媒
として用いることとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酵素触媒を用いた開環
重合法および開環重合用酵素触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】開環重合法は、モノマーである環状化合
物の開環により重合を進行させ、重合体を合成する重合
法であり、現在、ナイロン,ポリエステル,ポリエーテ
ル,ポリエチレンイミン,ポリシロキサン等の工業的に
重要な様々な合成高分子が開環重合法により、製造され
ている。一般に、開環重合を進行させるためには、反応
系に触媒を添加する必要がある。触媒は、環状化合物に
作用し、その開環反応を促進させるものである。
【0003】例えば、環状エーテル,環状ホルマール,
環状イミン等のカチオン反応性モノマーに対しては、B
3 ・O(C2 5 2 ,SnCl4 ,AlCl3 等の
ルイス酸,アルキルクロライド,アルキルブロマイド等
のアルキルハライド,CF3SO3 H等の超強酸,CF
3 SO3 R(Rはアルキル基)等の起強酸エステル,R
3 + PF6 - ,R3 + BF4 - (Rはアルキル基)
等のカチオン塩が使用されている。また、環状シロキサ
ン,ラクタム類,酸無水物等のアニオン反応性モノマー
に対しては、Li,Na,K,RCOONa,RON
a,R2 NLi(Rはアルキル基)等が使用されてい
る。さらに、環状エーテル,ラクトン類等の配位アニオ
ン反応性モノマーに対しては、(C2 5 2 Zn−H
2 O,(C25 2 Zn−ROH,AlR3 −アセチ
ルアセトン−H2 O(Rはアルキル基),環状オレフィ
ン類等のメタセシス反応性モノマーに対しては、MoC
5 、WCl6 が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
からの触媒の場合、1)触媒効果が小さい、2)重合以
外の副反応が生じる、3)不純物としてこれが、生成ポ
リマーに取り込まれた場合、ポリマーの電気絶縁性が損
なわれたり、ポリマーの性能劣化を引き起こす原因とな
る等の問題点が指摘されている。また、従来の触媒を用
いた開環重合法では、ポリマーの主鎖や末端構造を十分
に制御できず、機能性ポリマーの製造方法としては、不
向きであった。
【0005】したがって、本発明の目的は、触媒効果に
優れ、副反応を生じさせず、かつ、生成ポリマー中に含
まれてもその絶縁性の低下や性能劣化を引き起こすこと
のない触媒を用い、さらに、ポリマーの主鎖あるいは末
端構造の制御が容易な開環重合法およびかかる重合法に
使用される酵素触媒を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、開環重合における触媒として加水分解酵素を
使用することにより上記課題を解決しうることを見出
し、本発明に想到した。
【0007】すなわち、上記目的達成のため、請求項1
の発明は、モノマーである環状化合物の開環により重合
を進行させる開環重合法において、加水分解酵素を触媒
として用いることを特徴とする。
【0008】上記目的達成のため、請求項2の発明は、
請求項1の開環重合法において、開環重合方式が、開環
単独重合であることを特徴とする。
【0009】上記目的達成のため、請求項3の発明は、
請求項1の開環重合法において、開環重合方式が、開環
共重合であることを特徴とする。
【0010】上記目的達成のため、請求項4の発明は、
請求項1の開環重合法において、開環重合方式が、開環
付加重縮合であることを特徴とする。
【0011】上記目的達成のため、請求項5の発明は、
請求項2または3の開環重合法において、環状化合物が
ラクトンであり、加水分解酵素がリパーゼであることを
特徴する。
【0012】上記目的達成のため、請求項6の発明は、
請求項4の開環重合法において、環状化合物である環状
酸無水物とジオール化合物とを、加水分解酵素であるリ
パーゼの存在下、開環付加重縮合を行うことを特徴とす
る。
【0013】上記目的達成のため、請求項7の発明の要
旨は、加水分解酵素からなる開環重合用酵素触媒にあ
る。
【0014】ここで開環単独重合とは、1種類の環状化
合物を開環重合するものであり、開環共重合とは、2種
類以上の環状化合物を開環重合するものである。また、
開環付加重縮合とは、下記の環状無水物とジオールの反
応のごとく、付加反応と縮合反応の繰り返しにより、開
環重合が進行するものである。
【0015】
【化1】
【0016】本発明にかかる開環重合法が適用できる環
状化合物および加水分解酵素としては、その環状化合物
が加水分解酵素の触媒作用により、加水分解を起こし、
開環し、生成した加水分解物が環状化合物または加水分
解物と次々に反応し、重合が進行するものであれば、特
に制限はない。
【0017】本発明で使用することのできる環状化合物
としては、例えば、β−プロピオンラクトン,β−ブチ
ロラクトン,β−バレロラクトン,γ−ブチロラクト
ン,γ−バレロラクトン,γ−カプリロラクトン,ε−
カプロラクトン,δ−ステアロラクトン,ε−カプロラ
クトン,ε−カプリロラクトン,ε−パルミトラクトン
等のラクトン類;β−プロピオラクタム,γ−ブチロラ
クタム,γ−バレロラクタム,δ−バレロラクタム,ε
−カプロラクタム,ヘプトラクタム等のラクタム類;無
水コハク酸,無水マレイン酸,無水グルタル酸,無水フ
タル酸等の環状酸無水物;エチレンカーボネート,プロ
ピレンカーボネート等の環状カーボネート;ジラクチ
ド,ジグリコリド,ジクリセリド等のラクチド類等を挙
げることができる。
【0018】本発明を使用することのできる加水分解酵
素としては、例えば、リパーゼ,アゾールエステラーゼ
等のエステラーゼ;ペプシン,トリプシン等のプロテア
ーゼ;アミナーゼ,シクロアミダーゼ,酸アミダーゼ,
アミジナーゼ等のアミダーゼ;アミラーゼ,セルラーゼ
等のカルボヒドラーゼ等を挙げることができる。
【0019】環状化合物と加水分解酵素の組み合せにつ
いては、特に制限はないが、例えば、ラクトン類,環状
カーボネート類に対してはエステラーゼ,ラクタム類に
対してはプロテアーゼ,酸アミダーゼを使用する。この
ように、環状化合物の結合様式に対応してこの結合を加
水分解的に切断できる加水分解酵素を選択することが好
ましい。
【0020】加水分解酵素の添加量については、特に制
限はないが、モノマーである環状化合物1モルに対し、
加水分解酵素を1g以上、添加することが望ましい。
【0021】反応温度、反応時間についても特に制限は
ないが、反応温度については、20℃〜100℃、反応
時間については、5時間以上であることが好ましい。
【0022】本発明にかかる開環重合法では、必須成分
として、モノマーとしての環状化合物および加水分解酵
素を反応系に含むものであるが、必要に応じ、反応希釈
剤として、トルエン,クロロホルム,シクロヘキサノ
ン,N,N′−ジメチルホルムアミド,ジオキサン,テ
トラヒドロフラン等の各種溶媒を添加しても良い。ま
た、ポリマーの末端構造を制御する目的で、カプロン
酸,安息香酸,コハク酸,テレフタル酸等のカルボン酸
類,ヘキシルアミン,テトラメチレンジアミン等のアミ
ノ類に代表される各種添加剤を使用することができる。
【0023】本発明にかかる開環重合法の特徴として、
生成ポリマーの主鎖および末端構造の制御が容易である
ことがある。例えば、従来法でε−カプロラクトンを開
環重合すると両末端に水酸基を有するポリエステルしか
生成しないが、本発明の開環重合法では、片末端が水酸
基で他の末端にカルボン酸基を持つポリエステルが生成
し、反応系にモノカルボン酸を添加すると片末端がカル
ボン酸基で他の末端にエステル基を有するポリエステル
が生成する。さらに、ジカルボン酸を反応系に添加する
と両末端にカルボン酸基を有するポリエステルが生成す
る等、ポリマー末端構造の制御を容易に行うことができ
る。また、本発明の開環重合法は、2種類以上の環状化
合物を反応させる開環共重合あるいは、環状酸無水物と
ジオール化合物との反応の如く、付加反応と縮合反応の
繰り返しにより開環重合が進行する開環付加重縮合に
も、適用することができる。また、本発明の開環重合法
では、触媒として、酵素を使用するため、例えばラセミ
体の環状化合物をモノマーとして使用すると、不斉選択
により、光学活性のあるポリマーの生成が期待できる等
ポリマー主鎖の制御もできる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明の実施例および比較例を挙げ
るが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものでは
ない。
【0025】実施例1 0.456g(4mmol)のε−カプロラクトン(以
下、ε−CLと略す)と0.2gのリパーゼF(Pse
udomonas fluorescens由来)を2
0ml試験管に入れ、封管したものを45℃で20日
間、加熱した。封管をあけ、クロロホルムを加えて生成
ポリマーを抽出した後、クロロホルムを濃縮した。次に
ヘキサンを加えて、生成ポリマーを再沈澱させ、単離し
た。図1,図2に生成したポリマーの 1Hおよび13
NMRスペクトルを示す。これらのNMRスペクトルよ
り、生成ポリマーが末端にカルボン酸基と水酸基とを有
するポリエステルであることが確認された。また、表1
にモノマーの変換率および生成ポリマーのMn(数平均
分子量),Mw(重量平均分子量),Mw/Mnを示
す。
【0026】実施例2−10 反応温度、反応時間を表1のように設定する以外は、実
施例1と同様に反応させ、生成ポリマーを単離し、モノ
マーの変換率,生成ポリマーのMn,Mw,Mw/Mn
を求めた。結果を表1に示す。実施例1〜10の結果に
基いて、モノマーの変換率およびMn,Mwに及ぼす反
応時間,反応温度の影響を図3,図4,図5に図示し
た。これらの結果より、反応温度が高いほど重合速度が
増大することおよびモノマー消失後は、Mnが一定にな
るのに対し、Mwが増加することが確認された。
【0027】実施例11〜16 表1に示したように、添加剤をモノマーに対し10モル
%添加し、反応温度,反応時間を設定する以外は、実施
例1と同様に反応させ、生成ポリマーを単離し、モノマ
ーの変換率,生成ポリマーのMn,Mw,Mw/Mnを
求めた。結果を表1に示す。また、生成ポリマーの構造
を調べるため、NMR測定を行ったところ、アミルアル
コールを添加した場合(実施例11,12)には、生成
ポリマーの末端にアミル基が存在しないこと、カプロン
酸を添加した場合(実施例13,14)には、末端にカ
プロン酸エステルが導入されたポリマーが生成するこ
と、カプロン酸アミルエステルを添加した場合(実施例
15,16)には、生成ポリマーの末端にアミル基,カ
ルボン酸エステルのいずれも導入されていないことが確
認された。
【0028】実施例17〜22 加水分解酵素として、PPL(Porcine Pan
creas Lipase),リパーゼB(Candi
da cylindracea由来),リパーゼJ(R
hizopus delemar由来)を使用し、表1
に示したように、反応温度,反応時間を設定する以外
は、実施例1と同様に反応させ、生成ポリマーを単離
し、モノマーの変換率,生成ポリマーのMn,Mw,M
w/Mnを求めた。結果を表1に示す。
【0029】実施例23〜29 モノマーとして、δ−バレロラクトン(以下、δ−VL
と略す)を使用し、加水分解酵素としてリパーゼFある
いはリパーゼBを使用し、表1に示されるように反応温
度,反応時間を設定する以外は、実施例1と同様に反応
させ、生成ポリマーを単離し、モノマーの変換率,生成
ポリマーのMn,Mw,Mw/Mnを求めた。
【0030】実施例30 0,114g(1mmol)のε−カプロラクトン、
0.100g(1mmol)のδ−バレロラクトンと
0.100gのリパーゼFを20mL試験官にいれ、封
管したものを60℃で10日間加熱した。封管をあけ、
クロロホルムを加えて生成ポリマーを抽出した。ガスク
ロマトグラフにて各モノマーの転化率を求めたところ、
共に95%以上であった。生成ポリマーの分子量をGP
Cで測定したところ、Mn=3200、Mw/Mn=
3.1であった。ポリマー構造を 1HNMRで調べ、ε
−カプロラクトンとδ−バレロラクトンの両成分を等量
含むランダム共重合体のポリエステルであることが確か
められた。
【0031】実施例31 0.200g(2mmol)のコハク酸無水物、0.2
92g(2mmol)の1,8−オクタンジオール、
0.100gのリパーゼFと5mLのブチルエーテルを
20mL試験官に入れ、室温で3日間攪拌する。ブチル
エーテルを減圧下エバポーレトし、クロロホルムを加え
て生成ポリマーを抽出した。クロロホルム溶液を濃縮
し、多量のメタノールに注いだ。析出した白色粉末を濾
過、乾燥した。生成ポリマーの分子量をGPCで測定し
たところ、Mn=1800、Mw/Mn=1.6であっ
た。ポリマーの構造は 1H NMRより下記のポリエス
テルであることが確認された。
【0032】
【化2】
【0033】比較例1−2 触媒を使用せず、表1に示されるように反応温度,反応
温度を設定する以外は、実施例1と全く同様に処理した
が、モノマーは全く重合せず、ポリマーは得られなかっ
た。
【0034】
【表1】
【0035】実施例32〜38 モノマー、酵素、反応温度および反応時間を表2によう
に設定する以外は、実施例1と同様に反応させ、生成ポ
リマーを単離し、モノマーの転換率、生成ポリマーのM
n、Mw、Mw/Mnを求めた。
【0036】
【表2】
【0037】実施例39〜42 2つのモノマー(モノマー1、モノマー2)を表3のよ
うに設定する以外は、実施例30と同様に反応させ、生
成ポリマーを単離し、生成ポリマーのMn、Mw、Mw
/Mnを求めた。
【0038】
【表3】
【0039】実施例43〜49 環状酸無水物、グリコール、溶媒、反応時間を表4のよ
うに選定する以外は、実施例31を同様に反応させ、生
成ポリマーを単離し、ポリマーの収率、生成ポリマーの
Mn、Mw、Mw/Mnを求めた。
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】上記したところから明らかなように、本
発明によれば、使用した触媒が触媒効果に優れ、副反応
を生じさせず、かつ、生成ポリマー中に含まれてもその
絶縁性の低下や性能劣化を引き起こすことがなく、さら
に、ポリマーの主鎖あるいは末端構造の制御が容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による生成ポリマーの 1
NMRスペクトルを示すグラフである。
【図2】本発明の実施例2による生成ポリマーの13
NMRスペクトルを示すグラフである。
【図3】モノマー変換率に及ぼす反応時間,反応温度の
影響を示すグラフである。
【図4】45℃での重合における数平均分子量、重量平
均分子量に及ぼす反応時間の影響を示すグラフである。
【図5】60℃での重合における数平均分子量、重量平
均分子量に及ぼす反応時間の影響を示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマーである環状化合物の開環により
    重合を進行させる開環重合法において、加水分解酵素を
    触媒として用いることを特徴とする開環重合法。
  2. 【請求項2】 開環重合方式が、開環単独重合であるこ
    とを特徴とする請求項1の開環重合法。
  3. 【請求項3】 開環重合方式が、開環共重合であること
    を特徴とする請求項1の開環重合法。
  4. 【請求項4】 開環重合方式が、開環付加重縮合である
    ことを特徴とする請求項1の開環重合法。
  5. 【請求項5】 環状化合物でラクトンであり、加水分解
    酵素がリパーゼであることを特徴とする請求項2または
    3の開環重合法。
  6. 【請求項6】 環状化合物である環状酸無水物とジオー
    ル化合物とを、加水分解酵素であるリパーゼの存在下、
    開環付加重縮合を行うことを特徴とする請求項4の開環
    重合法。
  7. 【請求項7】 加水分解酵素からなることを特徴とする
    開環重合用酵素触媒。
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