JP3414029B2 - 単分散重合体およびそれらの製造方法 - Google Patents
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- C08G63/823—Preparation processes characterised by the catalyst used for the preparation of polylactones or polylactides
Description
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比で表さ
れる分子量分布値(Mw/Mn)が殆ど1に近い、ある
いは単一構造成分の純度が非常に高いラクトン重合体、
カーボネート重合体、ラクトン−カーボネートブロック
重合体、ラクトンーカーボネートランダム共重合体、お
よびこれらの製造方法に関する。さらに詳しくは、ポリ
ウレタン原料、塗料原料、樹脂改質剤などの高付加価
値、高機能化が必要な用途に好適に使用できる上記単分
散重合体およびこれらの製造方法に関する。
や環状カーボネートなどの環状単量体の開環重合は、通
常、開始剤として有機金属化合物を用いるアニオン重合
と、開始剤として水やアルコールなどの活性水素を有す
る化合物を用い、触媒として種々の広義のルイス酸を用
いる重合の2つに大別できる。
化合物としては、n−ブチルリチウム、tert−ブト
キシカリウム、ナトリウムメトキシドおよび希土類金属
化合物錯体などが例示でき、具体的には特開昭46−3
7737号公報ではポリスチレンーポリカプロラクトン
ブロック共重合体などが、特開平2−294326号公
報ではポリカプロラクトン−ポリネオペンチルグリコー
ルカーボネートブロック共重合体などが、特開平5−5
00982号公報および特開平5−247184号公報
では希土類金属錯体を用いるポリカプロラクトンなどの
合成が報告されている。これらのアニオン重合では、使
用する溶媒や環状単量体の非常に厳密な精製を行うなど
の特別な反応方法を採用することにより、分子量分布の
狭い重合体やブロック共重合体を合成できる長所があ
る。
パラトルエンスルホン酸、4級アンモニウム塩、三フッ
化ホウ素、四塩化スズ、トリアルキルアルミニウム、テ
トラブチルチタネート、ジブチルスズオキシド等の広義
のルイス酸が例示できる。これらの種々のルイス酸は、
ラクトン単量体や環状カーボネート単量体の開環反応に
要するエネルギーを低減させると共に、水やアルコール
などの開始剤の求核性を増幅させる働きがある。この開
環反応の開始剤は水やアルコールであるが、水やアルコ
ールは同時に反応停止剤や連鎖移動剤となり、これがア
ニオン重合と比較して分子量分布の狭い重合体やブロッ
ク共重合体の合成を非常に困難にしていた。広義のルイ
ス酸を触媒に用いる重合の中で、特異的に分子量分布の
狭い重合体やブロック共重合体が合成できる方法とし
て、井上・相田らはMacromolecules(マ
クロモレキュルス)1987,20,2982−298
8において、単分散ラクトン重合体の合成を報告してい
る。この報告の中では、触媒としてアルミニウムポルフ
ィルン錯体を用い、GPC法を用いて測定した数平均分
子量が1,100〜10,400、分子量分布値が1.
10〜1.18の範囲のポリカプロラクトン重合体の合
成が記載されている。また、Makromol.Che
m.Macromol.Symp.1991,42/4
3,117−133では、岡本が触媒としてトリエチル
オキソニウムヘキサフルオロホスホネートを、開始剤と
してエチレングリコールを用い、GPC法で測定した数
平均分子量が3,000程度、分子量分布値が1.25
〜1.31程度のポリラクトンジオール重合体を合成し
ている。さらにまた、EP0600417A1には、ブ
レーンステッド酸、ブレーンステッド酸アニオンのオニ
ウム塩、強酸性イオン交換樹脂、アルキルアルカリ金
属、アルカリ金属アルコキサイド、アミン、スズ化合
物、タングステン化合物、チタン化合物、亜鉛化合物等
を触媒とし、多価アルコールやヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートを開始剤として環状カーボネートの開
環反応により、分子量分布値1.7〜2.1程度の重合
体が得られることを報告している。
質、粘接着剤などの分野では、製品の高付加価値、高機
能化を必要とする用途が増えるに伴い、分子量分布が狭
く、単一構造成分の純度が非常に高いラクトン重合体、
カーボネート重合体およびラクトン−カーボネート共重
合体の必要性が高まってきた。
体およびカーボネート重合体を得るために、アニオン重
合を用いる方法では開始剤として有機金属化合物を多量
に使用するため、反応熱のコントロールが困難となった
り、残存金属成分が重合体の熱安定性を大幅に劣化させ
るなど種々の問題が発生し、経済的メリットに乏しい。
具体的には、2−ヒドロキシエチルメタクリレートに1
〜5モル当量倍のカプロラクトンが付加したメタクリル
基変性ラクトン重合体は、アニオン重合では単ステップ
での合成は非常に困難であり、経済的にも有利でない。
また前記アルミニウムポルフィルン錯体の系では、反応
速度が遅く、前記ポリカプロラクトン重合体の合成に1
0日以上の日数を必要とするばかりか、生成物が非常に
着色するため、実用的とはいえない。また、トリエチル
オキソニウムヘキサフルオロホスホネートの系では、前
記のポリラクトンジオール重合体を得るのに、30℃で
24時間を要し、かつラクトン単量体が5%程度残存
し、ラクトン単量体の転化率を100%近くに上げよう
とすると、分子量分布値が広がる懸念があった。
布が極めて狭いラクトン重合体、カーボネート重合体、
ラクトン−カーボネートランダム共重合体およびラクト
ン−カーボネートブロック共重合体を効率よく製造する
方法について鋭意検討した結果、特定の有機アルミニウ
ム系ルイス酸を触媒として用いることが極めて有効であ
ること、および得られるこれらの重合体がその分子量分
布が極めて狭いゆえに新規であることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
用いてラクトン単量体(b1)を開環付加反応させるに
あたり、一般式(1)で示される有機アルミニウム系ル
イス酸(c)を触媒として用いることを特徴とする単分
散ラクトン重合体の製造方法が提供される。
て環状カーボネート単量体(b2)を開環付加反応させ
るにあたり、前記一般式(1)で示される有機アルミニ
ウム系ルイス酸(c)を触媒として用いることを特徴と
する単分散カーボネート重合体の製造方法が提供され
る。
い、ラクトン単量体(b1)と環状カーボネート単量体
(b2)の混合物(b3)を開環付加反応させるにあた
り、前記一般式(1)で示される有機アルミニウム系ル
イス酸(c)を触媒として用いることを特徴とする単分
散ラクトン−カーボネートブロック重合体の製造方法が
提供される。
当量に対し、混合物(b3)をラクトン単量体(b1)と
環状カーボネート単量体(b2)の合計1〜100未満
モル当量倍反応させることを特徴とする前記単分散ラク
トン−カーボネートランダム共重合体の製造方法が提供
される。
い、ラクトン単量体(b1)または環状カーボネート単
量体(b2)のいずれか一方をそれが消費されるまで開
環付加反応させたのち、他方の単量体を開環付加反応さ
せるにあたり、前記一般式(1)で示される有機アルミ
ニウム系ルイス酸(c)を触媒として用いることを特徴
とする単分散ラクトン−カーボネートブロック共重合体
の製造方法が提供される。
れ、かつ単分散であることを特徴とする多価水酸基含有
重合体が提供される。
(5)または(6)のいずれかで表され、かつ単分散で
あることを特徴とする(メタ)アクリル基変性重合体が
提供される。
で示すものである。ラクトン単量体および/またはカー
ボネート単量体が開始剤に対して1〜10倍モル当量の
範囲または重合体の数平均分子量が1,000未満の場
合、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、
「GPC」と略す。)による測定において、単一構造成
分(環状単量体の単一モル当量倍付加体)の全成分に対
する純度が50%以上、好ましくは70%以上、さらに
好ましくは90%以上であり、重合体の数平均分子量が
1,000以上の場合、GPC測定においてユニモーダ
ルかつ重量平均分子量/数平均分子量の比(分子量分布
値)が1.0〜1.5の範囲、好ましくは1.0〜1.
2の範囲、さらに好ましくは1.0〜1.1の範囲であ
ることである。
活性水素を有す得る化合物、例えば、分子内に水酸基、
アミノ基、カルボキシル基、チオール基および2個以上
の電子吸引基によって挟まれた活性メチレン基などを有
する化合物である。一般的には、脂肪族モノアルコール
や脂肪族多価アルコールであり、前者の具体例として
は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール等を
挙げることができ、後者の具体例としては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘ
キサンメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリ
ビニルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート変性重合体およびビスフェノールAのエチレン
オキシド付加物などを挙げることができる。
しては、公知のものを使用しうるが、一般的に、または
実用的にはδ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンお
よびこれらラクトンのアルキル化ラクトンが好んで使用
される。同様に環状カーボネート単量体(b2)として
は、プロピルグリコールカーボネート、2ーメチルプロ
ピルグリコールカーボネート、ネオペンチルグリコール
カーボネートなどが好んで使用される。ラクトン単量体
(b1)および環状カーボネート単量体(b2)は、各単
独で用いることもできるほか、両者の混合物(b3)と
しても用いることができる。さらにまた、これらの各場
合において、ラクトン単量体(b1)および環状カーボ
ネート単量体(b2)は各2種以上の単量体を混合して
用いることもできる。
に対するラクトン単量体(b1)および/または環状カ
ーボネート単量体(b2)、あるいは両者の混合物
(b3)の供給または仕込み量は、1〜10,000モ
ル当量倍、好ましくは1〜5,000モル当量倍、さら
に好ましくは1〜1,000モル当量倍である。上記量
が10,000モル当量倍を超える場合は、環状単量体
の開環反応速度が遅くなったり、単分散の重合体が得ら
れなくなるため好ましくない。単分散の重合体を効率よ
く得るためには、上記量が1〜1,000モル当量倍の
範囲であることが望ましい。開始剤(a)に対する混合
物(b3)の仕込量は、上記の範囲内で、例えば1〜1
00モル当量倍未満の範囲内に調整することもできる。
この範囲で供給または仕込むことにより、分子量の小さ
い単分散ラクトン−カーボネートランダム共重合体を製
造することができる。
酸(c)は、前記一般式(1)示される。一般式(1)
中のRは炭素数1〜4のアルキル基であり、具体例とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−
プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter
t−ブチル基が挙げられる。Yは水素または任意の置換
基であり、置換基の一具体例としては、メチル基,エチ
ル基,ブチル基,tert−ブチル基などのアルキル
基、フェニル基などのアリール基、フッ素、塩素、ヨウ
素などのハロゲン、トリメチルシリル基、およびトリメ
チルゲルミル基等が挙げられる。Pは1、2および3の
いずれかであるが、1の場合は環状単量体の開環付加反
応速度が大きい反面、生成する重合体の分子量分布が広
がる傾向があり、3の場合、触媒の調製が困難になるこ
とから、2であることが最も好ましい。
ウム系ルイス酸(c)としては、下記の一般式(2)で
示されるものが好ましい。一般式(2)の有機アルミニ
ウム系ルイス酸は一般式(1)においてPの値が2であ
り、Xはtert−ブチル基、フェニル基、塩素、臭
素、ヨウ素から選ばれる。Xが水素であるか、メチル基
等のバルキーでない置換基の場合、触媒同士の立体的障
害が小さくなり、会合性が出現する結果、ラクトン単量
体および/または環状カーボネートなどの触媒に対する
配位効果が減少するため、より単分散の重合体を得るに
はXが上記の基から選ばれることが好ましい。
使用される触媒は、以下のように調製される。すなわ
ち、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリクロ
ロフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノー
ルのようなアルキル置換フェノールとトリメチルアルミ
ニウム、イソブチルアルミニウムのようなトリアルキル
アルミニウムと反応させることにより得られる。反応さ
せる際の両者のモル比は、5/1〜1/1、好ましくは
2.5/1〜2/1である。反応温度は0℃〜室温が好
ましい。触媒は白色結晶または有機溶媒溶液として得ら
れる。なお反応に使用される有機溶媒としては、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の
脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロ
ゲン系溶媒、あるいはこれらの混合物が例示される。
機アルミニウム系ルイス酸(c)の使用量は通常0.0
001〜1モル当量倍、好ましくは0.01〜0.5モ
ル当量倍、さらに好ましくは0.05〜0.2モル当量
倍である。触媒である有機アルミニウム系ルイス酸
(c)の使用量が少ないほど単分散の傾向になるが、上
記量が0.0001モル当量倍未満の場合は、環状単量
体の開環反応速度が遅く、1モル当量倍を超える場合
は、実際上、無意味に過剰であるだけである。
ーボネート重合体、単分散ラクトン−カーボネートブロ
ック共重合体および単分散ラクトン−カーボネートラン
ダム共重合体の製造方法において、より単分散の上記重
合体を製造するためには、開始剤(a)、ラクトン単量
体(b1)、または環状カーボネート単量体(b2)また
は両者の混合物(b3)、有機アルミニウム系ルイス酸
(c)などの純度をなるべく高くすることが副反応の抑
制などの反応を制御するために好ましい。同様の理由か
ら、製造装置は、水分をはじめ、溶媒を除く上記の反応
原料以外の化合物の混入を避け得る装置の使用が望まし
い。上記水分をはじめとする不純物の総量は5,000
ppm以下、好ましくは500ppm以下、さらに好ま
しくは50ppm以下である。
ど、また不純物を少なくするほど、得られる重合体は単
分散となる。
ては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系
溶媒が例示できる。また、使用量としては特に制限を受
けず、適当量使用することができる。
(a)、ラクトン単量体(b1)または環状カーボネー
ト単量体(b2)または両単量体の混合物(b3)(以
下、これら単量体を総称して環状単量体(b)と略
す)、および有機アルミニウム系ルイス酸(c)、さら
に場合によっては溶媒を使用するが、それらの添加順
序、添加方法は特に制限を受けない(ただし、ブロック
共重合体を製造するときの量環状単量体(b)の順序は
除く)。また反応温度は0〜200℃程度において実施
可能であるが、反応温度が低いほど得られる重合体は単
分散となる。通常、室温〜180℃程度が好ましい。反
応温度が180℃以上でも分子量分布が大きく広がるこ
とはないが、有機アルミニウム系ルイス酸(c)の分解
開始温度以上では、反応速度が低下するため好ましくな
い。逆に温度を室温以下としても特に問題は発生しない
が、反応速度が低下するので利点はない。その他には反
応を制約する条件は殆どない。
環反応は「リビング重合」的に進行するため、環状単量
体(b)が系内に残存している状態においても生成重合
体は単分散であることから、予め過剰の環状単量体
(b)を仕込み、目標の重合率に到達後、過剰分の環状
単量体(b)を分別する方法も採用することができる。
さらに、開環付加反応の終了後、生成重合体から触媒の
有機アルミニウム系ルイス酸(c)を分別することも、
任意に実施できる。上記の方法としては、溶媒分別、吸
着、減圧蒸留および濾過などが例示できる。溶媒分別は
生成重合体と有機アルミニウム系ルイス酸(c)との溶
解度の差を利用する全ての方法が適用できる。吸着につ
いては、活性炭、シリカゲル、アルミナ、グラファイ
ト、水酸基、アミノ基、カルボキシル基およびスルホキ
シド基などを含有する高分子、および多孔質セラミック
スなどの基材を用い、クロマトグラフィーを行う方法や
電気泳動法が適用できる。減圧蒸留は生成するラクトン
重合体が低分子量の場合の分別に適し、さらに濾過につ
いては、分子サイズの違いにより膜などの基材を用い濾
過を行う方法などを適用することができる。
価水酸基含有重合体は、分子の末端に水酸基を2個以上
有し、かつ単分散であることを特徴とするポリラクトン
重合体、ラクトン共重合体、ポリカーボネート重合体、
カーボネート共重合体、ラクトン−カーボネートランダ
ム共重合体およびラクトン−カーボネートブロック共重
合体である。
有する重合体がポリウレタン原料などに使用されている
が、分子量分布が広いばかりでなく、環状単量体の多量
化反応により生成した環状の2量体や多量体などが原因
となり、ポリウレタンの物性や外観または製造時での作
業性が低下する問題があった。これに対して、本発明の
単分散(共)重合体をポリウレタン原料として用いる
と、原料の分子量分布が狭く、不純物も少ないため分子
設計が容易で、結果としてポリウレタンの物性、外観が
向上し、製造時における作業性が向上する。具体的に
は、次の通りである。高分子量のポリウレタンが容易
に製造できる。剛性、靱性、熱安定性の向上したポリ
ウレタンが得られる。流動性、成形加工性の向上した
ポリウレタンが得られる。色相、つやが非常に良好
で、粉吹き現象、ゆず肌等の無いポリウレタンが得られ
る。ポリウレタンの製造の際、製造装置、成形加工機
等において、焼けコミ等の付着がない。
Makromol.Chem.Macromol.Sy
mp.1991,42/43,117−133では、分
子量分布が狭く、環状の2量体等の少ないポリラクトン
重合体の合成を報告しているが、本発明の多価水酸基含
有重合体は、分子量分布が好ましくは1.0〜1.2の
範囲でかつ環状の2量体を実質上含まない非常に高純度
のポリラクトン重合体または単分散である種々のポリカ
ーボネート重合体、ラクトン−カーボネートランダム共
重合体およびラクトン−カーボネートブロック共重合体
である。本発明の多価水酸基含有重合体の構造は例えば
前記一般式(3)で示される。式中のR1の具体例とし
ては、エチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン
基、2−メチル−テトラメチレン基が挙げられる。また
R2の具体例としては、トリメチレン基、2−メチルト
リメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基、テト
ラメチレン基が挙げられる。また式中、n1およびn2は
共には0ではなく各々0〜100の整数であり、好まし
くは各々1〜50であり、n3は1〜5であり、mは2
〜10であり、好ましくは2、3および4である。一般
式(3)および後記(4)において、n1およびn2のい
ずれもが0でない場合、n3が大きくなるとランダム共
重合体となり、逆に、n3が小さくなるとブロック共重
合体となる。n1およびn2のどちらかが0の場合、n3
は1である。
体は、単分散、つまり前記一般式(4)、(5)および
(6)中のn1またはn2の値が高レベルに整っているこ
とを特徴とする。例えば従来の(メタ)アクリル基変性
ラクトン重合体は、特公昭63−66307号公報およ
び特公昭64−25322号公報に開示されているよう
に、その構造は一般式(5)中のn1の値にバラツキが
大きく、分子量の異なる(メタ)アクリル基変性ラクト
ン重合体の混合物であった。本発明の(メタ)アクリル
基変性ラクトン重合体等は単分散であり、塗料原料や高
分子改質剤などの市場において、製品の物理的および化
学的性質が高品質かつ精密に制御されるのみならず、製
品を製造する際の反応性、作業性も極めて良好である。
例えば、前記特公昭64−25322号公報記載の塗料
原料であるスチレン、メチルメタクリレート、(メタ)
アクリル基変性ラクトン重合体のラジカル共重合体の市
場では、(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体の分子
量が単分散である場合、新たに発現する利点として次の
〜を挙げることができる。前記ラジカル共重合体
と多価イソシアナートとの架橋硬化塗膜を製造する際
に、(メタ)アクリル基変性ラクトン重合体の末端水酸
基の反応性が均一であるため、架橋密度が高く、均一の
架橋構造を有する塗膜が生成し、塗膜物性、例えば剛
性、靱性、耐候性、耐殺傷性、耐低温性、塗装加工性な
どに非常に優れている。(メタ)アクリル基変性ラク
トン重合体自体の物理的および化学的性質に反映される
ラジカル重合性、貯蔵安定性、結晶化温度などの諸物性
を明確に把握できる。製品中の不純物が極めて少な
い。また、(メタ)アクリル基変性カーボネート重合
体、あるいは(メタ)アクリル基変性ラクトン−カーボ
ネート共重合体も単分散の場合、同様の利点が発現す
る。
1の具体例としては、エチレン基、トリメチレン基、テ
トラメチレン基、ペンタメチレン基およびヘキサメチレ
ン基、R2はトリメチレン基、2−メチルトリメチレン
基および2,2−ジメチルトリメチレン基およびテトラ
メチレン基が挙げられる。また、一般式(5)および
(6)中、n1およびn2の各範囲としては、n=1〜1
00の整数であり、通常1〜10の整数である。nが1
0を上回る(メタ)アクリル基変性重合体が使用される
用途は少なく、単分散である必要性が極めて低い。また
一般式(4)では、n1およびn2は各0〜100の整数
である。ランダム共重合およびブロック共重合となる場
合のn1およびn2の関係は、前記の通りである。
更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
の調製 その1)2,6−ジtert−ブチル−4−メ
チルフェノール(2.76g,12.5mmol)を乾
燥したヘキサン10mlに溶解し、0℃でトリメチルア
ルミニウム(0.6ml,6.25mmol)を滴下し
た。得られた懸濁液を60℃に加温し、全てが溶解した
後、室温で10時間放置し、白色結晶として2,6−ジ
tert−ブチル−4−メチルフェノール二置換アルミ
ニウム系ルイス酸(以下、「MeAlBMP」と略
す。)を得た。乾燥したヘキサンで二度結晶を洗浄し、
残渣を真空乾燥した。結晶はこのまま使用するか、秤量
後、ジクロロメタンの0.3mmol/ml溶液として
使用した。
の調製 その2)2,6−ジフェニルフェノール(7.
4g,30mmol)を乾燥したトルエン42.5ml
に溶解し、室温でゆっくり2.0Mトリメチルアルミニ
ウムトルエン溶液7.5mlを滴下することにより、
2,6−ジフェニルフェノール二置換アルミニウム系ル
イス酸(以下、「MeAlDPP」と略す。)を得た。
同様の操作で2.0Mトリメチルアルミニウム(15m
mol)7.5mlと2,4,6−トリトリクロロフェ
ノール(5.93g,30mmol)を反応させて2,
4,6−トリクロロフェノール二置換アルミニウム系ル
イス酸(以下、「MeAlTCP」と略す。)を調製し
た。
の調製 その3)2,6−ジtert−ブチル−4−メ
チルフェノール(4.4g,20mmol)を乾燥した
ヘキサン30mlに溶解し、0℃でトリイソブチルアル
ミニウムの0.5Mヘキサン溶液20mlを滴下するこ
とにより、2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフ
ェノール二置換アルミニウム系ルイス酸(以下、「is
o−BuAlBMP」と略す。)を得た。
ボネートのリビング重合)三方コックつき丸底フラスコ
(磁気攪拌子入り)にネオペンチルグリコールカーボネ
ート(2.60g,20mmol)を量りとり、内部を
窒素置換した。窒素気流中、注射器にて乾燥したジクロ
ロエタン(1.6ml)、イソプロピルアルコール
(0.077ml,1mmol)を加え、さらに参考例
1で得られたMeAlBMPの0.3mmol/mlジ
クロロメタン溶液1mlを添加し、室温にて1時間攪拌
した。この間にモノマーは完全に消費した。反応物を3
00mlのメタノール中に投入し、白色沈澱を減圧乾燥
した。得られたカーボネート重合体の収量は2.55g
であり、GPCにより測定した標準ポリスチレン換算数
平均分子量は2,200、分子量分布は1.15であっ
た。このものの1H−NMRチャートを図1に示すが、
仕込み通りイソプロピルアルコールに対し20モル倍の
ネオペンチルグリコールが付加していることが確認され
た。
グ重合 その1)実施例1と同様の装置、同様の操作に
て、ε−カプロラクトン(2.2ml,20mmo
l)、乾燥したジクロロメタン(1.6ml)、イソプ
ロピルアルコール(0.077ml,1mmol)およ
びMeAlBMPの0.3mmol/mlジクロロメタ
ン溶液を1ml仕込み、重合させ、ラクトン重合体2.
10gを得た。GPC測定した標準ポリスチレン換算数
平均分子量は5,400、分子量分布は1.15であっ
た。このものの1H−NMRチャートを図2に示すが、
仕込み通りイソプロピルアルコールに対し20モル倍の
ネオペンチルグリコールが付加していることが確認され
た。
ボネート−ε−カプロラクトンブロック共重合体の製造
その1)実施例1と同様の装置にネオペンチルグリコ
ールカーボネート(6.5g,50mmol)を量りと
り、内部を窒素置換した。窒素気流中、注射器にて乾燥
したジクロロメタン(3ml)、イソプロピルアルコー
ル(0.077ml,1mmol)を加え、MeAlB
MPの0.3mmol/mlジクロロメタン溶液1ml
を添加し、室温で2.5時間攪拌し、モノマーが消費さ
れたことを確認し、極微量のサンプリングをした。次い
で、ε−カプロラクトン(5.5ml,50mmol)
を添加し、室温で1.5時間攪拌させ重合を進行させ
た。反応物を300mlのメタノール中に投入し、白色
沈澱を減圧乾燥した。得られたブロック共重合体の収量
は11.6gであった。図3にサンプリングを行ったネ
オペンチルグリコールカーボネート重合体と生成したブ
ロック共重合体のGPC測定チャートを示すが、ブロッ
ク化して、分子量が増加したことが確認された。前者の
ネオペンチルグリコールカーボネート重合体の数平均分
子量6,200、分子量分布が1.18に対し、ブロッ
ク共重合体の数平均分子量は13,400、分子量分布
は1.20であった。このブロック共重合体の1H−N
MRチャートを図4に示すが、イソプロピルアルコール
/ネオペンチルグリコールカーボネート/ε−カプロラ
クトンのモル比は1.0/50.0/46.8であっ
た。
グ重合 その2)実施例1と同様の装置を用い、ε−カ
プロラクトン(11.0ml,100mmol)を乾燥
したジクロロメタン(3ml)、イソプロピルアルコー
ル(0.077ml,1mmol)、および参考例2で
得られたMeAlDPPの0.3mmol/mlトルエ
ン溶液1mlを仕込み、室温で5時間攪拌した。この間
にモノマーは完全に消費した。実施例1と同様の操作を
行い、ラクトン重合体10.8gを得た。GPC測定し
た標準ポリスチレン換算数平均分子量は13,300、
分子量分布は1.11であった。
クトン4量体の製造)空気導入管、温度調節器、コンデ
ンサーおよび攪拌器を備え付けた4つ口フラスコに、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート(130g,1mo
l)、ε−カプロラクトン(456.6g,4mol)
および参考例2で得られた0.3MMeAlDPPトル
エン溶液3mlを仕込み、乾燥した空気を導入しながら
60℃で5時間攪拌した。得られたドープのGPC測定
(結果を表−1に記載)を行うとともに、ドープをトル
エンで希釈し、シリカゲルカラム分取と脱溶剤の精製工
程を経て、単分散メタアクリル基変性ラクトン4量体5
82gを得た。
ネート2量体の製造)実施例5の装置と同様の装置に2
−ヒドロキシエチルアクリレート(116.1g,1m
ol)、プロピレングリコールカーボネート(204.
1g,2mol)および参考例2で得られた0.3M
MeAlTCPトルエン溶液5mlを仕込み、乾燥した
空気を導入しながら60℃で6時間攪拌した。得られた
ドープのGPC測定(結果を表−2に記載)を行うとと
もに、ドープをトルエンで希釈し、シリカゲルカラム分
取と脱溶剤の精製工程を経て、単分散アクリル基変性カ
ーボネート2量体314gを得た。
の製造)実施例1の装置と同様の装置に、エチレングリ
コール(31g,0.5mol)、ε−カプロラクトン
(970.2g,8.5mol)および参考例1と同様
にして得られたMeAlBMP(7.21g,15mm
ol)を仕込み、乾燥した窒素を導入しながら65℃で
6時間攪拌した。得られた重合体のGPC測定(結果を
表−3に記載)を行うとともに、500mlのメタノー
ルを注ぎ、還流しながら攪拌した。メタノール層を分取
し、単分散ポリラクトンジオール999.4gを得た。
ルの製造)実施例1の装置と同様の装置に、トリメチロ
ールプロパン(67.1g,0.5mol)、δ−バレ
ロラクトン(400.4g,4mol)および参考例1
と同様にして得られたMeAlBMP(4.81g,1
0mmol)を仕込み、乾燥した窒素を導入しながら6
5℃で4時間攪拌した。得られた重合体のGPC測定
(結果を表−3に記載)を行うとともに、500mlの
メタノールを注ぎ、還流しながら攪拌した。メタノール
層を分取し、単分散ポリラクトントリオール459.7
gを得た。
ーボネート1量体の製造)実施例5の装置と同様の装置
に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(260.3
g,2mol)、ネオペンチルグリコールカーボネート
(260.3g,2mol)および参考例3で得られた
0.2M iso−BuAlBMPヘキサン溶液3ml
を仕込み、乾燥した窒素を導入しながら100℃で4時
間攪拌した。 得られたドープのGPC測定(結果を表
−2に記載)を行った。
ング重合 その3)実施例1と同様の装置を用い、ε−
カプロラクトン(5.5ml,50mmol)とメタノ
ールのジクロロメタン溶液(0.025mmol/m
l)を4ml加えた。その混合溶液に参考例2で得られ
たMeAlDPPの0.3M ジクロロメタン溶液2.
5ml添加した。室温で42時間攪拌した後、反応混合
物を300mlのメタノールに投入し、得られた白色沈
澱を減圧乾燥した。GPC測定した標準ポリスチレン換
算数平均分子量は62,600、分子量分布は1.14
であった。図5にGPC測定チャートを示した。
ーボネート−ε−カプロラクトンブロック共重合体の製
造 その2)実施例1と同様の装置に窒素気流中、ε−
カプロラクトン(5.5ml,50mmol)とイソプ
ロピルアルコール(0.077ml,1mmol)、ジ
クロロメタン4mlを注射器で加えた。その混合溶液に
参考例2で得られたMeAlDPPの0.3Mジクロロ
メタン溶液を2.5ml添加した。室温で2.5時間攪
拌した後、少量をサンプリングし、モノマーが完全に消
費されたことを確認した。次いでネオペンチルグリコー
ルカーボネート(15.6g,130mmol)のジク
ロロメタン(10.4ml)溶液を加え、室温で32時
間攪拌した。反応混合物を300mlのメタノールに投
入し、得られた白色沈澱を減圧乾燥した。 図6に、サ
ンプリングを行ったε−カプロラクトンの重合体と生成
したブロック共重合体のGPC測定チャートを示すが、
ブロック化して分子量が増加したことが確認された。前
者のε−カプロラクトン重合体の数平均分子量が6,4
00、分子量分布が1.19であるのに対し、ブロック
共重合体の数平均分子量は20,000、分子量分布は
1.17であった。
ートランダム共重合ジオールの製造その1)実施例1の
装置と同様の装置に、エチレングリコール(18.6
g,0.3mol)、ネオペンチルグリコールカーボネ
ート(195.2g,1.5mol)、ε−カプロラク
トン(399.5g,3.5mol)を加えた。乾燥し
た窒素を導入しながら参考例3で得られた0.2M i
so−BuAlBMPヘキサン溶液10mlを仕込み、
150℃で2時間攪拌した。得られた重合体のGCP測
定(結果を表−3に記載)を行った。
ートランダム共重合ジオールの製造その2)実施例1の
装置と同様の装置に、エチレングリコール(18.6
g,0.3mol)、ネオペンチルグリコールカーボネ
ート(65.1g,0.5mol)、ε−カプロラクト
ン(513.6g,4.5mol)を加えた。乾燥した
窒素を導入しながら参考例3で得られた0.2M is
o−BuAlBMPヘキサン溶液10mlを仕込み、1
50℃で2時間攪拌した。得られた重合体のGCP測定
(結果を表−3に記載)を行った。
実施例5で用いた触媒0.3M MeAlDPPトルエ
ン溶液3mlの代りに、0.3Mモノブチルスズトリス
(2−エチルヘキサネート)トルエン溶液3mlを使用
する以外は、全く同様の装置、仕込み、反応条件におい
て、メタアクリル基変性ラクトン4量体の製造を行っ
た。ε−カプロラクトンの残存量が1%以下になるま
で、32時間必要であった。得られたドープのGPC測
定結果を実施例5の精製前のドープの結果と併せて、表
−1に示した。
施例7で用いた触媒MeAlBMP(7.21g,15
mmol)の代りに、テトラブチルチタネート(5.1
0g,15mmol)を使用する以外は、実施例7と全
く同様の装置、仕込み、反応条件によりポリラクトンジ
オールの製造を行った。ε−カプロラクトンの残存量が
1%以下になるまで、46時間必要であった。得られた
ドープのGPC測定結果を実施例7の精製前のドープの
結果と併せて、表−3に示した。
るポリラクトン(ポリカーボネート)ジオールは、ポリ
ウレタン製造時の作業性の観点から、液状または低融点
性の固形状であることが望ましい。実施例7、12、1
3及び比較例2の重合体ジオールの結晶性を0℃、20
℃、40℃の各温度に1週間放置後の結晶の有無を調べ
ることにより評価した。結果を表−4に記載した。表
中、「白色固体」は結晶のあることを示す。ε−カプロ
ラクトンに対するネオペンチルグリコールカーボネート
の組成比が多いほど、重合体ジオールの結晶性が低下す
ることが明白となった。触媒の違いによる重合体ジオー
ルの結晶性の差異はほとんど無かった。
成分の純度が非常に高いラクトン重合体、カーボネート
重合体、ラクトン−カーボネートブロック共重合体およ
びラクトン−カーボネートランダム共重合体が効率よく
製造できるようになった。これらはポリウレタン原料、
塗料原料、樹脂改質剤などの高付加価値、高機能化が必
要な用途に好適に使用でき、工業的価値の高いものであ
る。
H−NMRチャート
NMRチャート
ーボネート重合体と、得られたブロック共重合体のGP
Cチャート
−NMRチャート
C測定チャートである。
れたラクトン重合体のGPC測定チャート(a)とカー
ボネート−ラクトンブロック共重合体のGPC測定チャ
ート(b)を示す。
Claims (10)
- 【請求項1】 開始剤(a)を用いてラクトン単量体
(b1)を開環付加反応させるにあたり、一般式(1)
で示される有機アルミニウム系ルイス酸(c)を触媒と
して用いることを特徴とする単分散ラクトン重合体の製
造方法。 【化1】 - 【請求項2】 開始剤(a)を用いて環状カーボネート
単量体(b2)を開環付加反応させるにあたり、一般式
(1)で示される有機アルミニウム系ルイス酸(c)を
触媒として用いることを特徴とする単分散カーボネート
重合体の製造方法。 【化2】 - 【請求項3】 開始剤(a)を用い、ラクトン単量体
(b1)と環状カーボネート単量体(b2)の混合物(b
3)を開環付加反応させるにあたり、一般式(1)で示
される有機アルミニウム系ルイス酸(c)を触媒として
用いることを特徴とする単分散ラクトン−カーボネート
ランダム共重合体の製造方法。 【化3】 - 【請求項4】 開始剤(a)1モル当量に対し、混合物
(b3)をラクトン単量体(b1)と環状カーボネート単
量体(b2)の合計1〜100未満モル当量倍反応させ
ることを特徴とする請求項3記載の単分散ラクトン−カ
ーボネートランダム共重合体の製造方法。 - 【請求項5】 開始剤(a)を用い、ラクトン単量体
(b1)または環状カーボネート単量体(b2)のいずれ
か一方をそれが消費されるまで開環付加反応させたの
ち、他方の単量体を開環付加反応させるにあたり、一般
式(1)で示される有機アルミニウム系ルイス酸(c)
を触媒として用いることを特徴とする単分散ラクトン−
カーボネートブロック共重合体の製造方法。 【化4】 - 【請求項6】 有機アルミニウム系ルイス酸(c)が一
般式(2)で示される化合物であることを特徴とする請
求項1〜5のいずれかに記載の単分散(共)重合体の製
造方法。 【化5】 - 【請求項7】 開始剤(a)が分子内に2〜10個の水
酸基を有する多価アルコールであるかまたは分子内に1
個の水酸基と1個のラジカル重合性二重結合を共に有す
るアルコールであることを特徴とする請求項1〜5のい
ずれかに記載の単分散重合体の製造方法。 - 【請求項8】 有機アルミニウム系ルイス酸(c)が
2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール二
置換アルミニウムである請求項1〜5のいずれかに記載
の単分散重合体の製造方法。 - 【請求項9】 一般式(3)で表され、かつ単分散であ
ることを特徴とする多価水酸基含有重合体。 【化6】 - 【請求項10】 一般式(4)、(5)または(6)の
いずれかで表され、かつ単分散であることを特徴とする
(メタ)アクリル基変性重合体。 【化7】
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