JP4308330B2 - 5H,9bH−2a,4a,7,9a−オクタヒドロ−テトラアザシクロオクタ[cd]ペンタレンの製造方法 - Google Patents

5H,9bH−2a,4a,7,9a−オクタヒドロ−テトラアザシクロオクタ[cd]ペンタレンの製造方法 Download PDF

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Description

以下に記載する式(I)の5H,9bH−2a,4a,7,9a−オクタヒドロ−テトラアザシクロオクタ[cd]ペンタレン(CAS RN 67705−42−4)は、3個の窒素原子が同じ官能基、たとえばカルボキシメチル基で置換されており、第四の窒素原子が上記の基とは異なる基で置換されている、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン誘導体を製造するための中間体である。
これは、たとえば、種々の研究成果、はじめはEP292,689およびEP23,2751、ならびにその後は反応式1の合成が詳細に記載されている論文(Dischinoら、Inorg.Chem.,1991,30,1265)に記載された、式(II)の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(DO3Aとしてより一般に知られる)の合成にとって、特に重要である。
Figure 0004308330
市販の出発原料1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(III)から出発して、式(I)の化合物を得る工程を、米国特許第4,085,106号明細書に記載の従来法によって実施した後、水−アルコール媒体中で、式(IV)の1−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンを形成する。
続いて、この中間体を、ジメチルホルムアミド中でtert-ブチルブロモアセテート(TBBA)によりトリカルボキシメチル化した後、トルエン−水酸化ナトリウム二相混合物で処理して、式(V)の化合物である10−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステルを得て、これを酸性溶液中で、式(II)の化合物に加水分解する。
このタイプの大環状誘導体は、磁気共鳴(MRI)のための造影剤として使用することができるガドリニウム錯体、たとえば式(VI)のGadoteridol、すなわち10−(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸のガドリニウム錯体、または式(VII)のGadobutrol、すなわち[10−[2,3−ジヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)プロピル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸のガドリニウム錯体の製造のための中間体である。
Figure 0004308330
容易に再現可能な条件における、高純度での化合物(I)の製造は、これらの重要な診断剤を工業的規模で製造するために欠かせない要件である。
化合物(I)およびその製造は、はじめに米国特許第4,130,715号明細書または米国特許第4,085,106号明細書に記載され、そのような方法は、このタイプの中間体が必要である他の参考文献でも使用されている。
記載された方法は、ジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールの使用に基づく。たとえば、J.Atkins(引用した特許)は、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンとN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールと(普通は等モル量)を、触媒なしで反応させることによる、芳香族溶媒(ベンゼン)中における化合物(I)の合成を開示している。
脂肪族および脂環式の炭化水素類、塩素化炭化水素類、ジアルキルエーテル類およびアルキルニトリル類を、芳香族溶媒に代わる溶媒として使用することができる。
Atkins自身(J.Am.Chem.Soc.1980,102,6364-6365)もまた、溶媒の非存在で操作する可能性に言及している。
これらの条件は、化合物(I)を良好な収率で提供するが、水および化合物(I)そのもののような求核剤に対する、ジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールの極端な反応性により、その工業的規模での応用は困難である。
収率の低下と化合物(I)の品質の悪化を伴う、副生物の過剰な形成を避けるため、a)無水条件で作業すること、およびb)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンと等モルである量、または何らかの方法で1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンの完全な転換を生じさせるような量で、ジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールを加えることが必要である。
反応における水の存在が、一方では、ジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールの崩壊をもたらし、他方で、化合物(I)を加水分解して1−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンにし、それが逆にジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールと反応し、さらなる副生物を生じさせるおそれがある。
市販の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンは、普通、水を最小限の割合でしか含有しないが、それでさえ、反応体または化合物(I)そのものの無視できない部分を加水分解させるのには十分である。したがって、ジメチルホルムアミド−ジアルキルアセタールを添加する前には、反応環境が乾燥していることが必要である。使用する溶媒が芳香族溶媒であるならば、反応溶液は、とりわけ乾燥させにくい。たとえば水−トルエン共沸混合物の蒸留は、多量の有機溶媒の消費を伴い、比較的長い時間を要し、ひいては生産性に影響する。
他方、ジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールの添加は、その過剰が何らかの方法で副生物の急速な形成を生じさせる点で注意を要するが、その不足は、いくらかの残留1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンがなおも存在して、上記に引用した大環状誘導体を製造するための合成の進行を害することを意味する。反応の化学量論的量の制御もまた、ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタール検定が時間とともに減少する傾向にあることを考慮すると、まったく臨界的で、かつ困難である。したがって、工業的規模では、成果は、多数のプロセス制御を介して反応の進行をチェックしてはじめて得ることができる。たとえば、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンは、ガスクロマトグラフィー制御による測定では、一般にジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールを徐々に添加した後でのみ、実際に消滅する。
工業的規模でのジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールの使用から派生するさらなる問題は、上記に引用した反応体が、N,N−ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタールまたはN,N−ジメチルホルムアミド−ジエチルアセタールのような市販されているものであるならば、プラントに適切なガススクラバーを装備しなければならないことである。これらの反応体によって実施される反応は、実際に、たとえば硫酸吸収剤によって適切に除去しなければならない気体であるジメチルアミンを形成させる。
そのうえ、反応は普通、どちらかといえば多量の芳香族溶媒の存在で実施され、それにより、購入と、使用済み溶媒の回収および処分の点で、生産性およびコストが影響を受ける。実際、Atkinsによって記載されている大量反応は、最初の試薬の反応性および毒性が高く、第二の試薬が固形であり、したがって作業および熱制御の点で問題があるため、工業規模ではほとんど応用できない。
最後に、ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタールの高いコストが、プロセスの魅力をなくす。
ジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールの主要な代替は、文献(Weisman,Tetrahedron Letters,21,3635-3638,1980)によると、上述のジアルキルホルムアミド−ジアルキルアセタールよりも低い反応性を有し、そのため、酸触媒の添加にもかかわらず、反応を完了させることができないオルトギ酸トリアルキルの使用にある。
Weismanによって、芳香族溶媒中で実施される反応の場合に報告される低い収率は、工業的規模でのこの方法の応用性を裏付けない。
他方、ポリアミン類とオルトギ酸トリエチルとの間の酸触媒される大量反応の例(Stetter,Chem.Ber.106,2523-2529,1973)もまた、化合物(I)の合成で工業的に応用するには低すぎる収率を特徴とし、応用しようものならば、きわめて非経済的になるであろう。
驚くべきことに今、溶媒の非存在下、かつ酸触媒の存在下における高温で、まさにオルトギ酸トリエチルを使用して、適切な条件で、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンを高収率で化合物(I)に転換できることを見出し、これが本発明の目的である。
反応環境から酸素および光を排除する条件がさらに好ましく、酸素は、たとえば、通常の窒素で覆う技術を利用して排除される。
オルトギ酸トリエチルは、化学量論的な値に対して、105〜200%の範囲の量で加えることができる。
反応温度は、110〜150℃の範囲であることができ、反応時間は、5〜24時間の範囲であることができる。
触媒は、少なくとも3個の炭素原子を有するC3〜C18のカルボン酸であり、好ましくは、プロピオン酸、酪酸およびピバル酸からなる群より選択され、基材(substrate)1kgに対して4〜42gの範囲の量で加えられる。
オルトギ酸トリエチルは、N,N−ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタールよりも低廉な生成物であり、有害な非凝縮性の気体副生物を生成せず、唯一エタノールを生成するが、このエタノールは、好都合にも、オルトギ酸トリエチルの製造または他の合成目的のために回収することができる。
そのうえ、オルトギ酸トリエチルは、N,N−ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタールよりも反応性が低く、それが、反応物質の添加および反応そのものを、大規模であっても、完全に安全な条件で実施することを可能にし、ガスクロマトグラフィーによって進行をチェックすることなく、時間および温度のような作業パラメータの基準で、反応の進行をより良好に監視することを可能にし、望ましくない副生物を形成させることなく反応物質を最初から加えることができる点で、反応物質の添加をより臨界的でなくする。これがすべて、この方法を、容易に再現しうる条件での化合物(I)の製造に適したものにする。
N,N−ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタールの場合のように、市販の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンに含まれる水は、除去しなければならない。水の除去は、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンを窒素気流中で溶融させることにより、または、適当な溶媒を加えた後、該溶媒を110℃よりも高い温度で蒸留して、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンの乾燥溶融物の残渣を得ることにより、容易に実施することができる。
オルトギ酸エチルおよび酸触媒は、オルトギ酸エステルが反応性に乏しく、反応が発熱性ではないという点で、熱制御または安全性の問題なしで、そのままでこの残渣に加えることができる。
乾燥用溶媒は、直鎖状または分岐鎖状の(C4〜C6)アルコール類、好ましくは1−ブタノール、2−ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコールからなる群より選択することができる。
反応は、エタノールの発生を伴う。最初に発生した量のエタノールは、反応混合物の蒸気圧が大気圧の値に達するような濃度に達するまで、反応混合物中に留まる。そのような濃度に達した後、発生するエタノールは、少量のオルトギ酸エステルともに反応混合物から留出する。オルトギ酸エステルの損失を避けるために、発生した蒸気を、小さな精留塔で容易に精留することができる。精留塔の塔頂からの留出物が、実質的に純粋なエタノールであるのに対し、オルトギ酸エステルを多く含む塔底からの液体は、反応器に再循環される。
事前に設定した操作条件で、発生したエタノールの重量または容量の測定が、反応の進行の簡便で正確な指標である。
反応が完了すると、合成目的によって、化合物(I)をそのまま使用することもできるし、分別蒸留によって精製することもできる。いずれの場合でも、化合物(I)の収率はきわめて高い(粗化合物(I)の場合で、通常は95〜98%、精製された化合物(I)の場合でも、90%を越える)。
本発明のさらなる目的は、化合物(II)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸の製造方法であって、
a)本発明の方法によって、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンから出発して、5H,9bH−2a,4a,7,9a−オクタヒドロ−テトラアザシクロオクタ[cd]ペンタレンを製造し、この化合物を、単離することなく、既知の方法によってカルボキシメチル化し、続いて加水分解して、目的の生成物を得る工程を含む方法である。
以下の例が、本発明の方法を実施するのに最良の実験条件を例示する。
反応の進行を制御するために、以下のガスクロマトグラフィー法を使用した。計器類:
オートサンプラーシリーズ7673およびユニットHP-3365を備えたガスクロマトグラフィーユニット Hewlett-Packardシリーズ5890 II Plus
カラム:25m溶融シリカ細管、内径0.32mm、固定相CP Sil 19CB、膜厚0.2μm(Chrompack art.7742)
オーブン温度プログラム:まず、120℃等温で5分、その後、15℃/minで傾斜、最後に260℃等温で2分
注入量:1μl
検出器:FID 温度275℃
実験の部
例1
プロピオン酸の存在における1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンとオルトギ酸トリエチルとの反応による化合物(I)の製造
ランダム充填塔、蒸留ヘッドおよび凝縮器を備え、アルミニウム箔で遮光したガラス反応器に、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン71.4g(0.414mol)およびn−ブタノール71.4gを仕込んだ。この混合物を完全に溶解するまで80℃に加熱し、n−ブタノール−水共沸混合物(14.4g)を減圧で蒸留することによって、溶液を乾燥させた後、底部の温度が120℃に達し、残留圧力が20mbarに達するまで、残留n−ブタノールを留去した。窒素で大気圧に戻した後、オルトギ酸トリメチル73.5g(0.498mol)およびプロピオン酸0.6gを加えた。この混合物を135℃で7時間加熱し、その間、発生するエタノールを凝縮させ、それを別個に回収した。オルトギ酸トリエチルの過剰分を減圧で留去して、目的化合物76.0gを得た(GC検定、95面積%)。
減圧(7mbar)、128℃で蒸留すると、精製5H,9bH−2a,4a,7,9a−オクタヒドロ−テトラアザシクロオクタ[cd]ペンタレン68.8g(0.377mol)が得られた(GC検定、99面積%)。
全収率91%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、指示された構造と一致していた。
例2
ピバル酸の存在における1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンとオルトギ酸トリエチルとの反応による化合物(I)の製造
ランダム充填塔、蒸留ヘッドおよび凝縮器を具備し、1mbarゲージ圧下に窒素でブランケットされ、アルミニウム箔で遮光したガラス反応器に、水0.5重量%を含有する1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン102.6g(0.593mol)を仕込み、化合物を、穏やかな窒素気流の下、140℃で溶融させた。昇華した基材からなる白色の結晶が、塔中に形成された。130℃に冷却した後、オルトギ酸トリエチル123g(0.829mol)を加え、次いでピバル酸1gを加えた。140℃で5時間加熱した後、化学量論的量の90%の量のエタノールを回収するまで、オルトギ酸トリエチルの過剰分を減圧下に留去して、目的化合物108gを、粘ちょうな黄色の油状物として得た(GC検定、96面積%)。
収率96%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、指示された構造と一致していた。
例3
大気圧の酸素および光の存在における例2の製造の繰り返し
アルミニウム箔で遮光することなく、乾燥空気でブランケットした反応器の中で例2の手順を繰り返した。同じ量の生成物を得たが、色が暗く、顕著に低いGC検定値(89%)を示した。
例4
プロピオン酸の存在における1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンとオルトギ酸トリエチルとの反応による化合物(I)の製造
ランダム充填塔、蒸留ヘッドおよび凝縮器を具備し、アルミニウム箔で遮光したガラス反応器に、水0.7重量%を含有する1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン110g(0.634mol)を仕込み、化合物を、穏やかな窒素気流の下、140℃で溶融させた。115℃に冷却した後、オルトギ酸トリエチル113g(0.761mol)およびプロピオン酸1.65gを加えた。この混合物を、115℃で20時間反応させ、その間、エタノールを留去した。最後に、オルトギ酸トリエチルの過剰分を減圧で蒸留して、目的物115gを得た(GC検定、95面積%)。
収率94%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、指示された構造と一致していた。
例5
化合物(I)の製造およびその直後の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(II)への転換
A)三ナトリウム塩としての化合物(II)の水溶液の製造
水0.7重量%を含有する1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン110g(0.634mol)を、アミルアルコール110gに溶解させた。水−アミルアルコール共沸混合物およびアミルアルコールの過剰分を、減圧下で順に留去した後、窒素雰囲気下で、オルトギ酸トリエチル113g(0.761mol)およびプロピオン酸1.2gを加えた。発生するエタノールを蒸留しながら、混合物を135℃で8時間加熱した後、反応混合物を35℃に冷却し、粗化合物(I)を流動性油状物として得て、これを、ブロモ酢酸274g(1.972mol)および30重量%NaOH263gを水370gに溶解させることによって調製した溶液に加えた。粗化合物(I)を添加する間、NaOHの添加によってpHを10に維持し、添加が終了すると、30重量%NaOHの添加でpHを再び11.3に調節し、混合物を30℃で24時間反応させた。
次に、30重量%NaOH360gを加え、溶液を75℃で9時間加熱した。1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸204g(0.589mol)(含有量はHPLCによって測定)を、三ナトリウム塩として含有する水溶液を得た。
収率93%
B)硫酸塩としての化合物(II)の回収
工程A)からの溶液を、40%H2SO4192gで酸性化し、アセトンを加えて目的化合物70.2g(0.158mol)を沈殿させた。
収率81%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、指示された構造と一致していた。
C)工程B)で得た塩からの遊離酸
工程B)で得た塩を、PVP樹脂に載置した(DischinoらのInorg.Chem.,1991,30,1265に記載された手順によった)。
化合物(II)49.25g(0.142mol)を得た。
収率90%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、指示された構造と一致していた。
例6
化合物(I)の製造およびその直後のGadoteridolの合成に使用することができる1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(II)への転換
Figure 0004308330
A)化合物(I)の調製
水0.7重量%を含有する1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン23.8kg(0.138kmol)を、アミルアルコール23.8kgに溶解させた。水−アミルアルコール共沸混合物およびアミルアルコールの過剰分を、減圧下で順に蒸留した後、オルトギ酸トリエチル24.5kg(0.166kmol)およびプロピオン酸355gを、窒素雰囲気下で加えた。発生するエタノールを蒸留しながら、混合物を125℃で11時間加熱した後、反応混合物を35℃に冷却して、化合物(I)を流動性油状物として得た。
B)10−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸ナトリウム塩の製造
ブロモ酢酸81.5kg(0.469kmol)および30重量%NaOH約62.6kgを、pH5になるように水100kgに溶解させることによって調製した溶液に、工程A)から得た化合物(I)を加えた。粗化合物(I)を添加する間、NaOHの添加によってpHを11に維持した。添加が終了すると、30重量%NaOHの添加でpHを再び11.1に調節し、混合物を35℃で24時間反応させた。
C)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸ナトリウム塩の製造
次に、工程B)からの混合物に、30重量%NaOH77.3kgを加え、70℃で9時間加熱した。得られた水溶液は、目的化合物0.131kmol(含有量はHPLCによって測定)を、三ナトリウム塩として含有していた。
D)Gadoteridolの合成
濃HClでpHを12.3に調節し、プロピレンオキシド15.2kg(0.262kmol)を加え、混合物を40℃で4時間反応させた。その後、溶液を50℃に加熱し、三塩化ガドリニウム0.135kmolを含有する水溶液120kgを加えた。1時間後、混合物を17℃に冷却し、濃HClでpHを1.7まで酸性化し、pHをこの値に2時間制御した。その後、溶液を50℃に加熱し、水酸化ナトリウムでpHを7に調節し、溶液をこれらの条件で1時間維持した。
E)Gadoteridol粗溶液の予備精製
前工程からのGadoteridolの粗溶液を冷却し、インラインフィルタおよびR&H Amberlite XAD 1600樹脂150Lを充填したカラムに通して、Desal DK4040Fエレメントを備えたナノろ過装置に移した。反応器が空になると、反応器、インラインフィルタおよびカラムを、脱イオン水300Lで3回洗浄した。得られた洗浄溶液を、ナノろ過装置の中で生成物溶液を合わせ、そこで、32barおよび25℃で生成物を濃縮し、部分的に脱塩した。
最後に、2.9mS/cmの導電率を有する粗Gadoteridol溶液250Lを得た。
F)最終的な脱塩
次に、Gadoteritol溶液を200L/hで、4個一連のイオン交換床に供給した。第一のイオン交換床(C1)は、炭酸水素塩形の強塩基性アニオン交換体Relite 3ASfb120Lからなり、第二のイオン交換床(C2)は、H+形の弱酸性カチオン交換体Relite CC100Lからなり、第三のイオン交換床(C3)は、OH-形のRelite 3ASfb20Lからなり、第四のイオン交換床(C4)は、H+形のRelite CC樹脂20Lからなるものであった。すべてのカラムを外気に通気し、発生したCO2を溶液から除去するため、第二のカラムからの液体を、減圧ポンプに接続されたガス分離タンクに通した。第四のカラムからの出口は、溶出液中の生成物を検出するための密度トランスミッタを備えていた。最初の180L分の溶出液を捨てた後、生成物に富む画分で溶出液を収集した。すべての粗Gadoteridol溶液をイオン交換装置に装填すると、脱イオン水600Lで生成物を溶離させ、溶出液を生成物に富む画分と合わせた。これは無色であり、イオン不純物を実質的に含まなかった(導電率2.2μS/cm)。
最終的な脱塩の収率は、HPLCによる測定で98%であった。
G)生成物(Gadoteridol)の回収
次に、生成物に富む画分を熱的に濃縮して、粘ちょうな残渣を得て、この残渣に79℃のイソプロパノール350kgを加えた。
得られた懸濁液を1時間還流させた後、冷却し、遠心分離し、減圧下で乾燥させて、水和水10%(0.111kmol)を含有するGadoteridol68.2kgを得た。HPLC検定98.5%(s.a.)
全収率:80.7%
1H−NMR、IRおよびMSスペクトルは、指示された構造と一致していた。

Claims (14)

  1. 溶媒の非存在下、かつ酸触媒の存在下において、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンとオルトギ酸トリエチルを反応させることを含む、5H,9bH−2a,4a,7,9a−オクタヒドロテトラアザシクロオクタ[cd]ペンタレンの製造方法。
  2. 反応環境から酸素および光を排除する、請求項1記載の方法。
  3. 酸素を、従来の窒素で覆う技術によって排除する、請求項2記載の方法。
  4. オルトギ酸トリエチルを、化学量論的な値の105〜200%の範囲の量で加える、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 温度が、110℃〜150℃の範囲であり、反応時間が、4〜24時間の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 酸触媒が、炭素原子3〜18個を有するカルボン酸であり、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン1kgあたり4〜42gの範囲の量で加える、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 該カルボン酸が、プロピオン酸、酪酸およびピバル酸からなる群より選択される、請求項6記載の方法。
  8. 窒素気流雰囲気中での溶融によって、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンを乾燥させる、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 適切な溶媒を加えた後、該溶媒を蒸留することによって、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンを乾燥させる、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  10. 該溶媒が、直鎖状または分岐鎖状のC4〜C6アルコールである、請求項9記載の方法。
  11. 該アルコールが、1−ブタノール、2−ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコールからなる群より選択される、請求項10記載の方法。
  12. 反応中に発生する蒸気を精留し、塔底からの液体を反応器に再循環させる、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  13. 発生したエタノールの量を測定することによって、反応の進行をチェックする、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  14. 1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸の製造方法であって、
    a)請求項1〜13記載の方法によって中間体5H,9bH−2a,4a,7,9a−オクタヒドロテトラアザシクロオクタ[cd]ペンタレンを製造する工程;該中間体を単離せずに、
    b)該中間体をカルボキシメチル化して、10−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸を得る工程;および
    c)工程b)からの化合物を加水分解する工程
    を含む方法。
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