JP4307210B2 - 四面体状容器形成用袋状体及びその製造方法 - Google Patents

四面体状容器形成用袋状体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は四面体状容器形成用袋状体及びその製造方法に関するものである。更に詳しく述べるならば本発明は長尺透水濾過性シートから、連続的に、製造することができる四面体状容器形成用袋状体及びその製造方法に関するものである。
本発明の袋状体は、四面体状容器、特に、四面体状抽出バッグを容易に調製するための前駆体として有用なものである。
従来、茶などの被抽出材料を、水透過性バッグに収容した所謂ティーバッグなどの抽出バッグが広く実用されている。しかし、このような抽出バッグは、既にその中に所定の被抽出材料が所定の量で収容されているため、このような抽出バッグは、消費者の所望の材料および所望の量と必ずしも一致するものではなかった。
このため消費者が所望の材料を、所望の量だけ収容して使用し得るような抽出バッグ用容器が考案され、被抽出材料とは別個に供給されている。
例えば実開昭58−12764号公報(特許文献1)には、一端を開口した水透過性袋体の開口部上端内側に1対のベルベット式ファスナーを固定し、袋体外側のファスナーよりも下方の位置に1対の浮体を固定した容器が開示されている。この容器を使用するには、その袋体中に被抽出材料を収容した後、その上端部のファスナーを閉じ、これを抽出液中に投入する。すると、浮体によりファスナー部が抽出液面の上に位置するようになり、ファスナーの間隙から抽出滓が漏れ出ることを防止することができる。しかし、このような容器は、1対のファスナーや1対の浮体により嵩高なものとなり、かつ、高価であって使い捨て用途には適さないものであった。
実開昭62−31035号公報(特許文献2)に、本考案の出願人により水透過性表裏面両面部により形成され、一開放端を有する袋状体が開示されている。この袋状体において、その表裏面両面部は、それぞれ開放端から伸び出した二つの折り返し部を有し、両折り返し部のいずれか一方は、対応する面部の外側に折り返され、その側端末は、対応面部の外側面に接着されており、両折り返し部の他方は、それに対応する面部の内側に折り返され、その側端末は対応面部の内側面に接着されている。
このような容器に、所望の被抽出材料を所望量だけ充填し、袋状体の外側折り返し部を、反対面部の開放端を越えて折り返し、袋状体の開放端を閉塞すれば、抽出バッグが形成される。
しかしながら、このような従来の抽出バッグは、実質的に二面袋状体であって、水の透過や、バッグ内の被抽出材料の撹拌が十分に行われず、従って抽出効果が十分に満足できるものではなかった。
実開平2−90270号公報(特許文献3)において、本願の出願人は、四面体状容器を提案した。この四面体状容器においては、その一積線部のみを不連続にして開口可能にし、この積線において対向する2面のうちの1面Aを、延長させ、この延長部を面Aの裏側に折り曲げてその両端を裏面側に接着固定し、他の1面Bも延長し、この延長部を面Bの表側に折り曲げて、その両端を表面側に接着固定したものである。この四面体状容器の対向する不連続二面ABの頂部間開口し、容器内に所望の被抽出材料の所望量を充填し、前記面Bの表側折り曲げ部を反転させて、前記不連続開口部を越えて面Aの表面側上を被覆し、開口部を閉塞することができる。
しかし、この四面体状容器は、予じめそれを形成するに要する面積を有する矩形状シート片を裁断しておき、それから、1個づつ製造しなければならないものであって、このため長尺シート材料から連続的に製造することができず、製造コストが高いという問題点があった。
実開昭58−12764号公報 実開昭62−31035号公報 実開平2−90270号公報
本発明は、長尺の透水濾過性シート材料から連続的に製造することができ、かつ四面体状容器、特に四面体状抽出バッグを形成することができる四面体状容器形成用袋状体及びその製造方法を提供し、併せて四面体状抽出バッグ及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の四面体状容器形成用袋状体は、透水濾過性シートからなる袋状体であって、
前記袋状体は、前・背両面部を有し、前記前・背両面部は、その頂端において、不連続であり、かつその底端において接着封止されており、その前記底辺の中点において、前記底辺にほぼ直角をなす中心軸の左右の左半部及び右半部のそれぞれの前・背両面部は、連続していて、前記前面部の右半部と左半部は、前記中心軸に平行に形成された前面部接着域において、互に接着封止されており、かつ前記背面部の右半部と左半部とは前記中心軸に平行に形成された背面部接着域において互に接着されており、前記前・背面部の互に連続している左半部及び右半部のいずれか一方は、その頂部から更に延び出して内側に折り返されている内側折り返し部を有し、この内側折り返し部の両端は、前記前・背面接着域に接着されており、前記前・背面部の互に連続している左半部及び右半部の他方は、その頂部から更に延び出して外側に折り返されている外側折り返し部を有し、この外側折り返し部と、それに対向する前記前・背面部半部の外表面との間に、吊下げ用テープ又は糸条が配置されていて、前記外側折り返し部及び吊下げ用テープ又は糸条の両端は、前記前・背面接着域に接着されていることを特徴とするものである。
本発明の袋状体において、前記透水濾過性シート及び吊下げテープが、熱可塑性耐水性合成繊維からなるメッシュ状織物であることが好ましい。
本発明の袋状体において、前記外側折り返し部の先端部がさらに外側に折り返されていることが好ましい。
本発明の四面体状抽出バッグは、前記本発明の四面体状容器形成用袋状体から形成され、かつ被抽出材料が充填されているもの四面体状抽出であって、
前記袋状体の前記前・背面部の、前記内側折り返し部を有する半部の頂端部分と、前記外側折り返し部を有する半部の頂端部分とから、それぞれを平旦化して、互に重ね合わせることによって、
前記底部に対して、ほぼ直角をなす方向に伸び、かつ前記前面接着域及び背面接着域が両端に位置する、不連続頂部が形成されており、
前記外側折り返し部を有する面部及び前記内側折り返し部を有する面部の互に不連続の頂部が、前記外側折り返し部を、前記内側折り返し部を有する面部側に反転して折り返され、それによって、前記両面部の頂部間の不連続部が、被覆閉塞されており、かつ、前記吊下げテープ又は糸条が外側に露出していることを特徴とするものである。
本発明の四面体状容器形成用袋状体の製造方法は、下記工程(1)〜(3):
(1)透水濾過性長尺シートの1側縁部分を、前記長尺シートの長手軸方向に平行に、かつその表面側に折り返して内側折り返し部を形成し、その上に、前記長尺シートをその長手軸方向に平行な折り重ね線に沿って半折に重ね合わせて、互に連続している下側長手半部及び上側長手半部と、を形成し、前記上側長手半部の側縁部分を前記長手軸方向に平行に、かつその表面側に折り返して、外側折り返し部を形成し、
このとき、前記折り重ね線から、前記下側長手半部の内側折り返し部の折り返し端、及び前記上側長手半部の外側折り返し部の折り返し端までの繊維が等しくなるように調節し、かつ吊下げテープ又は糸条を、前記上側長手半部と、その上の前記折り返し部との間に前記長手軸に平行に、配置して、吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体を形成し、
(2)前記吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体の上・下側長手半部の上端縁部を、前記長手軸にほぼ直交する方向に、所定の接着幅をもって延びる接着域において接着し、かつこの接着域を、前記長手軸に平行な中心線に沿って切断し、
前記切断線から前記長手軸に平行な方向に所望の距離をもって離間した中心線を有する接着域において、前記上・下側長手半部を前記折り返し部及び吊下げテープ又は糸条とともに接着し、かつ前記中心線に沿って切断し、かつ前記上・下側長手半部の折り目線又はその近傍部分を、前記長手軸に平行に切断する操作からなる作業を繰り返して、折り返し部付下面部と折り返し部及び吊下げテープ又は糸条付上面部とからなり、前記上・下面部は、その折り返し部及び吊下げテープ又は糸条とともに、前記両接着域において接着され、前記折り返し部を有する頂部と、及びその反対側の底部において不連続な単位袋前駆体を順次に作製し、
(3)前記単位袋前駆体の各々を、その前記長手方向にほぼ直交する方向の中心軸を、回転軸としてそのまわりに90度回転させ、これによって形成され互に対向する前・背両面部を、前記接着域が、互にほぼ重なり合うように重ね合わせて、前記不連続底部を接着封止して、単位袋状体を形成することを含むことを特徴とするものである。
本発明の四面体状抽出バッグの調製方法は、前記本発明の四面体状容器形成用袋状体の製造方法により製造された単位袋状体の不連続頂部を開口して、被抽出材料を前記単位袋状体中に充填し、
前記単位袋状体の、前記内側折り返し部を有する、半部の頂部と、前記外側折り返し部を有する半部の頂部とを、それぞれ平旦化して互に重ね合わせて、前記底部に対して、ほぼ直角をなして伸びる、互に不連続な2面の頂部を形成し、
前記外側折り返し部を、前記内側折り返し部を有する面部の外側に反転折り返して、前記内側折り返し部を有する面部の頂部と、外側折り返し部を有する面部の頂部との間の不連続間隙を被覆閉塞し、前記吊下げテープ又は糸条を外側に露出させることを特徴とするものである。
本発明の四面体状容器形成用袋状体は、長尺の透水濾過性シート材料から、連続的に容易に製造できる構成を有し、本発明の四面体状抽出バッグは、前記袋状体から容易に製造することが可能な構成を有し、本発明の四面体状容器形成用袋状体の製造方法は、長尺の透水濾過性シート材料から、四面体状容器形成用袋状体を、連続的にかつ容易に製造することを可能にし、かつ本発明の四面体状抽出バッグは、前記袋状体から四面体状抽出バッグを容易に調製することを可能にする。
本発明において、袋状体及びその内側及び外側折り返し部並びに吊下げ用テープに用いられる透水濾過性シート材料は熱可塑性耐水性合成繊維から形成されたメッシュ状織物又は不織布から選ばれることが好ましく、特に熱可塑性耐水性合成モノフィラメント糸条から形成されたメッシュ状織物であることがより好ましい。熱可塑性耐水性合成繊維又はモノフィラメント糸条は、例えばポリオレフィン系、ポリエステル系、及びポリアミド系又はポリ乳酸系繊維、或はモノフィラメント糸条のように、熱融着可能な耐水性合成樹脂からなるものであることが好ましい。これらの合成樹脂のなかでもポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン系及び生分解性合成樹脂から選ばれることが好ましい。また、合成繊維不織布はメルトブロー法、スパンボンド法、又はサーマルボンド法のいずれの方法で製造されたものであってもよい。
本発明に用いられるシート材料の目付けには格別の限定はないが、12〜30g/m2 の質量と、0.16〜0.5mmの厚さを有し、熱湯中において、実用上十分な機械的強度を有していることが好ましい。
本発明の袋状体を形成するための接着方法には制限はないが熱融着法、高周波融着法、又は超音波融着法を用いることが好ましい。
図1に本発明の四面体状容器形成用袋状体の構成説明図が示されている。図1において、袋状体1は、透水・濾過性シート材料からなる、前・背両面部2及び3を有し、この前・背両面部2,3は、その頂端2a,3aにおいて不連続であって、開口可能でありその底部2b,3bは、底部接着域4において互に接着封止されており前面部の左半部2cと背面部の左半部3cとは互に連続しており、かつ前面部の右半部2dと背面部の右半部3dとは互に連続していて、前面部の左半部2cと左半部2dとは、前面部接着域5において、互に接着され、また背面部の左半分3cと右半部3dとは、背面部接着域6において互に接着防止されている。図1において、互に連続している前面部の左半部2cと背面部の左半部3cは、その頂部から更に延び出して内側に折り返されている。内側折り返し部7を有し、互に連続している前面部の右半部2d及び背面部の右半部3dはその頂部から更に延び出して、外側に折り返されている外側折り返し部8を有している。この外側折り返し部8と、前面部右半部2d及び背面部右半部3dとの間には、吊下げ用テープ又は糸条9(図1においてはテープ)が配置されていて、内側折り返し部7、外側折り返し部8及び吊下げ用テープ又は糸条9の両端は、前面接着域5及び背面接着域6に接着されている。
図1に示されている本発明の袋状体1において前面部2及び背面部3には、端末C及びDの間に形成された底部接着域4の中点Eを通り、前面部頂部2aの中点A及び背面部の頂部3aの中点Bに至る前面接着域5及び背面接着域6が形成され、それによって、頂部が不連続(開口可能)な袋状体が形成されていることが重要であり、この構成により、四面体状容器を形成することが可能な本発明の袋状体は長尺の透水濾過性シート材料から連続的、かつ容易に製造することが可能になる。
図2は、図1の袋状体の頂部部分における折り返し構造を示す説明図である。
図2において、互に連続している前面部左半部2c及び背面部3cの内側に内側折り返し部7が形成され、これらの両端は前・背面接着域5,6に接着しており、かつ互に連続している前面部右半部2d及び背面部右半部3dの外側に、吊下げ用テープ9が配置され、その外側に外側折り返し部8が形成され、これらの両端は、前・背面接着域5,6に接着されている。
外側折り返し部8はその先端部において、更に外側に折り返されていてもよい。
吊下げ用テープは、熱可塑性耐水性合成繊維(特にモノフィラメント)織物から選ばれることが好ましい。
本発明の袋状体の寸法に制限はないが通常幅5〜8cm、長さ5〜8cmであることが好ましく、それを四面体状容器に形成したとき、40〜170cm3 の容積を有することが好ましい。
前記本発明の四面体状容器形成用袋状体は、本発明の方法により、例えば下記の工程により製造することができる。
図3に示されている長尺透水濾過性シート材料11の左側縁部分を、その長手軸に平行に、折り目13に沿って、図4に示されているように表側に折り返して内側折り返し部14を形成する。また、シート材料11を、その長手軸12に平行に、折り重ね線15に沿って半折し、重ね合わせて、下側長手半部16と、上側長手半部17を形成し、上側長手半部17を、長手軸12に平行に、折り目18に沿って表側に折り返し、さらに折り目19に沿って、表側に折り返して、外側折り返し部20を形成する。このとき、折り重ね線から、下側長手半部の内側折り返し部の折り返し端、及び上側長手半部の外側折り返し部の折り返し端までの距離L1及びL2が等しくなるように調節し、かつ吊下げテープ又は糸条9を、前記長手軸12に平行に、上側長手半部17とその外側折り返し部20との間に配置する。これによって、吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体21が形成される。上記の操作は、シート11を静止させて順次に施してもよいし、或は矢印の方向に移動させながら順次に施してもよい。
次に図5において、吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体21を、その長手中心軸22に沿って、矢印方向に移動させる場合、折り重ね体21の所定の部分23が所定の接着・切断位置24に位置したとき、この部分23に長手中心軸22にほぼ直角をなす方向に、所定の幅(例えば0.5〜5.0mm)をもって接着(例えば溶融接着、或は超音波接着)を施し、かつ、この接着域25の中心線26に沿って切断する。次に、折り重ね体21の前記部分23の前記切断線26から所定距離にある部分27が、前記接着切断位置24に位置したとき、これに前記と同一の接着・切断操作を施す。また、前記部分27が、もとの位置28から接着切断位置24まで移動する間に、折り重ね体21の折り重ね線15又は、それに平行な近傍部分において、長手軸方向22に平行な切断線29に沿って切断を施す。前記接着切断操作を、折り重ね体を移動させずに施す場合は、位置24において接着切断を行った後、位置28において接着切断を行い、かつ切断線29に沿って切断を行う。それによって、図6に示す単位袋前駆体30が形成される。
図6において、単位袋前駆体30は、外側折り返し部20を有する上面部31と、内側折り返し部(図示されていない)を有する下面部32を有し、上面部31と下面部32とは、内側折り返し部、外側折り返し部及び吊下げ用テープ又は糸条とともに、接着域5及び6において互に接着されている。上・下面部31,32の右端は、不連続でありまたそれらの左端も不連続である。
図6に示されている単位袋前駆体30を、その長手中心軸22に、ほぼ直交する方向の横手中心軸33のまわりに90度回転させ、この状態における。表面部2及び背面部3の右端部分を重ね合わせて、図7に示されているように表・背面部2,3の右端部を、接着域4により接着する。これによって、四面体状容器形成用袋状体1が形成される。
図1又は8に示されている四面体状容器形成用袋状体1から、四面体状抽出バッグを形成するには、図9(A)に示されているように、袋状体1の頂部を開口し、被抽出材料の所定量を充填し、その頂部を閉じて、内側折り返し部7を有する。前・背面部の左側2c,3c半部の頂部と、外側折り返し部8を有する。前・背面部の右側半部2d,3dの頂部とを平坦化して互に重ね合わせ、接着底部4の方向にほぼ直角をなす方向に伸びる不連続な2面の頂部を形成する。このときの頂部における内側及び外側折り返し部7,8及び吊下げ用テープ9の配置構成は図9において説明的に図示されている。
図10において、説明的に図示されているように、外側折り返し部8を、反転させて、内側折り返し部7の外側を、被覆し、頂部において重なり合った2面の不連続間隙を閉塞する。それによって、吊下げ用テープ9は、外側に露出する。この露出した吊下げ用テープ又は糸条の接着両端の一つを、引張って削離すれば、1端においてのみ、四面体状抽出バッグに連結された吊下げ用テープを得ることができる。この吊下げ用テープが、合成モノフィラメント糸条からなる織物である場合、このテープは、そのこわさが高く抽出バッグから上向きに突出することができる。吊下げ用テープは、テープ状に製織したものであってもよく、或は、広幅織物を、所定のテープ幅に溶融カットすることにより、この切断縁に、ほつれ防止処理を施し、同時にテープのこわさを増強してもよい。
本発明の袋状体から形成された四面体状抽出バッグは、例えば、図11に示されているように、
1枚の透水濾過性シートから形成され、4個の頂点A,B,C及びDと、4個の三角形状面部を有する四面体状容器であって、
頂点ABCにより規定される面部41と、頂部ABDにより規定される面部42とは、稜線ABにおいて不連続であり、頂点ACDにより規定される面部43と頂点BCDにより規定される面部44とは、稜線CDにおいて接着により互に接合されており、その他の稜線においては、それを介して対向する面部は互に連続しており、
前記面部42において、接着稜線CDの中点Eと、頂点Aとを結ぶ線EAに沿って形成された、接着域5により、面半部AECと面半部AEDとが接着されており、かつ頂点BCDにより規定される面部44において、接着稜線CDの中点Eと、頂点Bとを結ぶ線EBに沿って、接着域6により面半部BECと面半部BEDとが接着されており、
前記面部41には、その一辺ABから一辺ABの幅をもって伸び出し、一辺ABにおいて、内側に折り返され折り返し部7が連続していて、その両端は、接着域5及び6に接着固定されており、
前記面部42には、その一辺ABから一辺ABの幅をもって伸び出し、一辺ABにおいて面部42の外側に折り返された折り返し部8が連続していて、その両端は接着域5及び6に接着固定されており、
前記面部2と、外側折り返し部8との間に、吊下げテープ又は糸条9が配置されていて、その両端は接着域5及び6に接着されている。
図11に示す四面体状容器に被抽出材料が充填されているとき、この四面体状抽出バッグを、吊下げ用テープ又は糸条9によって吊下げて、容器(カップ)中の熱湯中に浸漬し、テープ又は糸条によって、抽出バッグを熱湯中において、揺動することにより被抽出材料を四面体状抽出バッグ中に浮動させ、抽出を促進することができる。吊下げ用テープ又は糸条9は、四面体状抽出バッグの折返し部の幅の任意の位置から伸び出ていてもよいが、図12に示すように四面体状抽出バッグの頂点に近接した位置から伸び出ていることが好ましい。
本発明の四面体状容器形成用袋状体は、長尺の透水濾過性シート材料から連続的に、容易かつ安価に製造することができ、かつ四面体状抽出バッグの調製に有用なものであり、本発明方法により前記袋状体を、連続的に容易かつ安価に製造することが可能になり、かつ前記袋状体と被抽出材料とから四面体状抽出バッグを容易に調製することが可能になる。
本発明の四面体状容器を形成するための袋状体の構成を示す斜視説明図である。 本発明の袋状体の構成を示す横断面説明図である。 本発明の四面体状容器形成用袋状体の製造方法における長尺の透水濾過性シート材料の平面説明図である。 図3に記載のシート材料から折り重ね体を形成する工程を示すための斜視説明図である。 図4に記載の折り重ね体から袋前駆体を形成する工程を示すための平面説明図である。 図4に記載の工程により形成された袋前駆体の構成を示す平面説明図である。 図6に記載の袋前駆体から袋状体を形成するまでの工程の前半部を説明するための平面説明図である。 図7に示す袋前駆体から前記工程の後半部を経て形成された袋状体の構成を示す平面説明図である。 図1又は図8に示す袋状体から四面体状容器を形成するための工程の前半部を説明するための正面説明図である。 図9に示された袋状体に対し、前記工程の後半部を施したときの袋状体の頂部の構成を示す正面説明図である。 図1又は図8の袋状体から形成された四面体状容器の一例の構成を示す斜視説明図である。 図1又は図8の袋状体から形成された四面体状容器の他の例の構成を示す斜視説明図である。
符号の説明
1…四面体状容器形成用袋状体
2…前面部
3…背面部
2a,3a…前・背面部の頂部
2b,3b…前・背面部の底部
2c…前面部の左半部
2d…前面部の右半部
3c…背面部の左半部
3d…背面部の右半部
4…底部接着域
5…前面部接着域
6…背面部接着域
7…内側折り返し部
8…外側折り返し部
9…吊下げ用テープ
11…透水濾過性長尺シート
12…長手中心軸
13,18,19…折り目
14…内側折り返し部
15…折り重ね線
16…下側長手半部
17…上側長手半部
20…外側折り返し部
21…吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体
22…長手中心線
23…折り重ね体の一部分
24…接着切断位置
25…接着域
26…接着域の中心線
27…折り重ね体の他の部分
28…別の接着切断位置
29…切断線
30…吊下げ用テープ又は糸条付き単位袋前駆体
31…上面部
32…下面部
33…横手中心線
41,42,43,44…四面体の面部
A…前面部頂部の中点、四面体の1頂点
B…背面部頂部の中点、四面体の他の頂点
C,D…底部接着域の両端、四面体の他の頂点
E…底部接着域の中点、四面体の稜線CDの中点
1,L2…距離

Claims (6)

  1. 透水濾過性シートからなる袋状体であって、
    前記袋状体は、前・背両面部を有し、前記前・背両面部は、その頂端において、不連続であり、かつその底端において接着封止されており、その前記底辺の中点において、前記底辺にほぼ直角をなす中心軸の左右の左半部及び右半部のそれぞれの前・背両面部は、連続していて、前記前面部の右半部と左半部は、前記中心軸に平行に形成された前面部接着域において、互に接着封止されており、かつ前記背面部の右半部と左半部とは前記中心軸に平行に形成された背面部接着域において互に接着されており、前記前・背面部の互に連続している左半部及び右半部のいずれか一方は、その頂部から更に延び出して内側に折り返されている内側折り返し部を有し、この内側折り返し部の両端は、前記前・背面接着域に接着されており、前記前・背面部の互に連続している左半部及び右半部の他方は、その頂部から更に延び出して外側に折り返されている外側折り返し部を有し、この外側折り返し部と、それに対向する前記前・背面部半部の外表面との間に、吊下げ用テープ又は糸条が配置されていて、前記外側折り返し部及び吊下げ用テープ又は糸条の両端は、前記前・背面接着域に接着されていることを特徴とする四面体状容器形成用袋状体。
  2. 前記透水濾過性シート及び吊下げテープが、熱可塑性耐水性合成繊維からなるメッシュ状織物である、請求項1に記載の袋状体。
  3. 前記外側折り返し部の先端部がさらに外側に折り返されている、請求項1又は2に記載の袋状体
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の四面体状容器形成用袋状体から形成され、かつ被抽出材料が充填されている四面体状抽出バッグであって、
    前記袋状体の前記前・背面部の、前記内側折り返し部を有する半部の頂端部分と、前記外側折り返し部を有する半部の頂端部分とから、それぞれを平旦化して、互に重ね合わせることによって、
    前記底部に対して、ほぼ直角をなす方向に伸び、かつ前記前面接着域及び背面接着域が両端に位置する、不連続頂部が形成されており、
    前記外側折り返し部を有する面部及び前記内側折り返し部を有する面部の互に不連続の頂部が、前記外側折り返し部を、前記内側折り返し部を有する面部側に反転して折り返され、それによって、前記両面部の頂部間の不連続部が、被覆閉塞されており、かつ、前記吊下げテープ又は糸条が外側に露出していることを特徴とする四面体状抽出バッグ。
  5. 下記工程(1)〜(3):
    (1)透水濾過性長尺シートの1側縁部分を、前記長尺シートの長手軸方向に平行に、かつその表面側に折り返して内側折り返し部を形成し、その上に、前記長尺シートをその長手軸方向に平行な折り重ね線に沿って半折に重ね合わせて、互に連続している下側長手半部及び上側長手半部と、を形成し、前記上側長手半部の側縁部分を前記長手軸方向に平行に、かつその表面側に折り返して、外側折り返し部を形成し、
    このとき、前記折り重ね線から、前記下側長手半部の内側折り返し部の折り返し端、及び前記上側長手半部の外側折り返し部の折り返し端までの繊維が等しくなるように調節し、かつ吊下げテープ又は糸条を、前記上側長手半部と、その上の前記折り返し部との間に前記長手軸に平行に、配置して、吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体を形成し、
    (2)前記吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体の上・下側長手半部の上端縁部を、前記長手軸にほぼ直交する方向に、所定の接着幅をもって延びる接着域において接着し、かつこの接着域を、前記長手軸に平行な中心線に沿って切断し、
    前記切断線から前記長手軸に平行な方向に所望の距離をもって離間した中心線を有する接着域において、前記上・下側長手半部を前記折り返し部及び吊下げテープ又は糸条とともに接着し、かつ前記中心線に沿って切断し、かつ前記上・下側長手半部の折り目線又はその近傍部分を、前記長手軸に平行に切断する操作からなる作業を繰り返して、折り返し部付下面部と折り返し部及び吊下げテープ又は糸条付上面部とからなり、前記上・下面部は、その折り返し部及び吊下げテープ又は糸条とともに、前記両接着域において接着され、前記折り返し部を有する頂部と、及びその反対側の底部において不連続な単位袋前駆体を順次に作製し、
    (3)前記単位袋前駆体の各々を、その前記長手方向にほぼ直交する方向の中心軸を、回転軸としてそのまわりに90度回転させ、これによって形成され互に対向する前・背両面部を、前記接着域が、互にほぼ重なり合うように重ね合わせて、前記不連続底部を接着封止して、単位袋状体を形成する
    ことを含むことを特徴とする、四面体状容器形成用袋状体の製造方法。
  6. 請求項5に記載の四面体状容器形成用袋状体の製造方法により製造された単位袋状体の不連続頂部を開口して、被抽出材料を前記単位袋状体中に充填し、
    前記単位袋状体の、前記内側折り返し部を有する、半部の頂部と、前記外側折り返し部を有する半部の頂部とを、それぞれ平旦化して互に重ね合わせて、前記底部に対して、ほぼ直角をなして伸びる、互に不連続な2面の頂部を形成し、
    前記外側折り返し部を、前記内側折り返し部を有する面部の外側に反転折り返して、前記内側折り返し部を有する面部の頂部と、外側折り返し部を有する面部の頂部との間の不連続間隙を被覆閉塞し、前記吊下げテープ又は糸条を外側に露出させることを特徴とする四面体状抽出バッグの調製方法。
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