JP4307210B2 - 四面体状容器形成用袋状体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の袋状体は、四面体状容器、特に、四面体状抽出バッグを容易に調製するための前駆体として有用なものである。
このため消費者が所望の材料を、所望の量だけ収容して使用し得るような抽出バッグ用容器が考案され、被抽出材料とは別個に供給されている。
このような容器に、所望の被抽出材料を所望量だけ充填し、袋状体の外側折り返し部を、反対面部の開放端を越えて折り返し、袋状体の開放端を閉塞すれば、抽出バッグが形成される。
しかしながら、このような従来の抽出バッグは、実質的に二面袋状体であって、水の透過や、バッグ内の被抽出材料の撹拌が十分に行われず、従って抽出効果が十分に満足できるものではなかった。
しかし、この四面体状容器は、予じめそれを形成するに要する面積を有する矩形状シート片を裁断しておき、それから、1個づつ製造しなければならないものであって、このため長尺シート材料から連続的に製造することができず、製造コストが高いという問題点があった。
前記袋状体は、前・背両面部を有し、前記前・背両面部は、その頂端において、不連続であり、かつその底端において接着封止されており、その前記底辺の中点において、前記底辺にほぼ直角をなす中心軸の左右の左半部及び右半部のそれぞれの前・背両面部は、連続していて、前記前面部の右半部と左半部は、前記中心軸に平行に形成された前面部接着域において、互に接着封止されており、かつ前記背面部の右半部と左半部とは前記中心軸に平行に形成された背面部接着域において互に接着されており、前記前・背面部の互に連続している左半部及び右半部のいずれか一方は、その頂部から更に延び出して内側に折り返されている内側折り返し部を有し、この内側折り返し部の両端は、前記前・背面接着域に接着されており、前記前・背面部の互に連続している左半部及び右半部の他方は、その頂部から更に延び出して外側に折り返されている外側折り返し部を有し、この外側折り返し部と、それに対向する前記前・背面部半部の外表面との間に、吊下げ用テープ又は糸条が配置されていて、前記外側折り返し部及び吊下げ用テープ又は糸条の両端は、前記前・背面接着域に接着されていることを特徴とするものである。
本発明の袋状体において、前記透水濾過性シート及び吊下げテープが、熱可塑性耐水性合成繊維からなるメッシュ状織物であることが好ましい。
本発明の袋状体において、前記外側折り返し部の先端部がさらに外側に折り返されていることが好ましい。
本発明の四面体状抽出バッグは、前記本発明の四面体状容器形成用袋状体から形成され、かつ被抽出材料が充填されているもの四面体状抽出であって、
前記袋状体の前記前・背面部の、前記内側折り返し部を有する半部の頂端部分と、前記外側折り返し部を有する半部の頂端部分とから、それぞれを平旦化して、互に重ね合わせることによって、
前記底部に対して、ほぼ直角をなす方向に伸び、かつ前記前面接着域及び背面接着域が両端に位置する、不連続頂部が形成されており、
前記外側折り返し部を有する面部及び前記内側折り返し部を有する面部の互に不連続の頂部が、前記外側折り返し部を、前記内側折り返し部を有する面部側に反転して折り返され、それによって、前記両面部の頂部間の不連続部が、被覆閉塞されており、かつ、前記吊下げテープ又は糸条が外側に露出していることを特徴とするものである。
本発明の四面体状容器形成用袋状体の製造方法は、下記工程(1)〜(3):
(1)透水濾過性長尺シートの1側縁部分を、前記長尺シートの長手軸方向に平行に、かつその表面側に折り返して内側折り返し部を形成し、その上に、前記長尺シートをその長手軸方向に平行な折り重ね線に沿って半折に重ね合わせて、互に連続している下側長手半部及び上側長手半部と、を形成し、前記上側長手半部の側縁部分を前記長手軸方向に平行に、かつその表面側に折り返して、外側折り返し部を形成し、
このとき、前記折り重ね線から、前記下側長手半部の内側折り返し部の折り返し端、及び前記上側長手半部の外側折り返し部の折り返し端までの繊維が等しくなるように調節し、かつ吊下げテープ又は糸条を、前記上側長手半部と、その上の前記折り返し部との間に前記長手軸に平行に、配置して、吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体を形成し、
(2)前記吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体の上・下側長手半部の上端縁部を、前記長手軸にほぼ直交する方向に、所定の接着幅をもって延びる接着域において接着し、かつこの接着域を、前記長手軸に平行な中心線に沿って切断し、
前記切断線から前記長手軸に平行な方向に所望の距離をもって離間した中心線を有する接着域において、前記上・下側長手半部を前記折り返し部及び吊下げテープ又は糸条とともに接着し、かつ前記中心線に沿って切断し、かつ前記上・下側長手半部の折り目線又はその近傍部分を、前記長手軸に平行に切断する操作からなる作業を繰り返して、折り返し部付下面部と折り返し部及び吊下げテープ又は糸条付上面部とからなり、前記上・下面部は、その折り返し部及び吊下げテープ又は糸条とともに、前記両接着域において接着され、前記折り返し部を有する頂部と、及びその反対側の底部において不連続な単位袋前駆体を順次に作製し、
(3)前記単位袋前駆体の各々を、その前記長手方向にほぼ直交する方向の中心軸を、回転軸としてそのまわりに90度回転させ、これによって形成され互に対向する前・背両面部を、前記接着域が、互にほぼ重なり合うように重ね合わせて、前記不連続底部を接着封止して、単位袋状体を形成することを含むことを特徴とするものである。
本発明の四面体状抽出バッグの調製方法は、前記本発明の四面体状容器形成用袋状体の製造方法により製造された単位袋状体の不連続頂部を開口して、被抽出材料を前記単位袋状体中に充填し、
前記単位袋状体の、前記内側折り返し部を有する、半部の頂部と、前記外側折り返し部を有する半部の頂部とを、それぞれ平旦化して互に重ね合わせて、前記底部に対して、ほぼ直角をなして伸びる、互に不連続な2面の頂部を形成し、
前記外側折り返し部を、前記内側折り返し部を有する面部の外側に反転折り返して、前記内側折り返し部を有する面部の頂部と、外側折り返し部を有する面部の頂部との間の不連続間隙を被覆閉塞し、前記吊下げテープ又は糸条を外側に露出させることを特徴とするものである。
本発明に用いられるシート材料の目付けには格別の限定はないが、12〜30g/m2 の質量と、0.16〜0.5mmの厚さを有し、熱湯中において、実用上十分な機械的強度を有していることが好ましい。
本発明の袋状体を形成するための接着方法には制限はないが熱融着法、高周波融着法、又は超音波融着法を用いることが好ましい。
図2は、図1の袋状体の頂部部分における折り返し構造を示す説明図である。
外側折り返し部8はその先端部において、更に外側に折り返されていてもよい。
吊下げ用テープは、熱可塑性耐水性合成繊維(特にモノフィラメント)織物から選ばれることが好ましい。
本発明の袋状体の寸法に制限はないが通常幅5〜8cm、長さ5〜8cmであることが好ましく、それを四面体状容器に形成したとき、40〜170cm3 の容積を有することが好ましい。
図3に示されている長尺透水濾過性シート材料11の左側縁部分を、その長手軸に平行に、折り目13に沿って、図4に示されているように表側に折り返して内側折り返し部14を形成する。また、シート材料11を、その長手軸12に平行に、折り重ね線15に沿って半折し、重ね合わせて、下側長手半部16と、上側長手半部17を形成し、上側長手半部17を、長手軸12に平行に、折り目18に沿って表側に折り返し、さらに折り目19に沿って、表側に折り返して、外側折り返し部20を形成する。このとき、折り重ね線から、下側長手半部の内側折り返し部の折り返し端、及び上側長手半部の外側折り返し部の折り返し端までの距離L1及びL2が等しくなるように調節し、かつ吊下げテープ又は糸条9を、前記長手軸12に平行に、上側長手半部17とその外側折り返し部20との間に配置する。これによって、吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体21が形成される。上記の操作は、シート11を静止させて順次に施してもよいし、或は矢印の方向に移動させながら順次に施してもよい。
1枚の透水濾過性シートから形成され、4個の頂点A,B,C及びDと、4個の三角形状面部を有する四面体状容器であって、
頂点ABCにより規定される面部41と、頂部ABDにより規定される面部42とは、稜線ABにおいて不連続であり、頂点ACDにより規定される面部43と頂点BCDにより規定される面部44とは、稜線CDにおいて接着により互に接合されており、その他の稜線においては、それを介して対向する面部は互に連続しており、
前記面部42において、接着稜線CDの中点Eと、頂点Aとを結ぶ線EAに沿って形成された、接着域5により、面半部AECと面半部AEDとが接着されており、かつ頂点BCDにより規定される面部44において、接着稜線CDの中点Eと、頂点Bとを結ぶ線EBに沿って、接着域6により面半部BECと面半部BEDとが接着されており、
前記面部41には、その一辺ABから一辺ABの幅をもって伸び出し、一辺ABにおいて、内側に折り返され折り返し部7が連続していて、その両端は、接着域5及び6に接着固定されており、
前記面部42には、その一辺ABから一辺ABの幅をもって伸び出し、一辺ABにおいて面部42の外側に折り返された折り返し部8が連続していて、その両端は接着域5及び6に接着固定されており、
前記面部2と、外側折り返し部8との間に、吊下げテープ又は糸条9が配置されていて、その両端は接着域5及び6に接着されている。
2…前面部
3…背面部
2a,3a…前・背面部の頂部
2b,3b…前・背面部の底部
2c…前面部の左半部
2d…前面部の右半部
3c…背面部の左半部
3d…背面部の右半部
4…底部接着域
5…前面部接着域
6…背面部接着域
7…内側折り返し部
8…外側折り返し部
9…吊下げ用テープ
11…透水濾過性長尺シート
12…長手中心軸
13,18,19…折り目
14…内側折り返し部
15…折り重ね線
16…下側長手半部
17…上側長手半部
20…外側折り返し部
21…吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体
22…長手中心線
23…折り重ね体の一部分
24…接着切断位置
25…接着域
26…接着域の中心線
27…折り重ね体の他の部分
28…別の接着切断位置
29…切断線
30…吊下げ用テープ又は糸条付き単位袋前駆体
31…上面部
32…下面部
33…横手中心線
41,42,43,44…四面体の面部
A…前面部頂部の中点、四面体の1頂点
B…背面部頂部の中点、四面体の他の頂点
C,D…底部接着域の両端、四面体の他の頂点
E…底部接着域の中点、四面体の稜線CDの中点
L1,L2…距離
Claims (6)
- 透水濾過性シートからなる袋状体であって、
前記袋状体は、前・背両面部を有し、前記前・背両面部は、その頂端において、不連続であり、かつその底端において接着封止されており、その前記底辺の中点において、前記底辺にほぼ直角をなす中心軸の左右の左半部及び右半部のそれぞれの前・背両面部は、連続していて、前記前面部の右半部と左半部は、前記中心軸に平行に形成された前面部接着域において、互に接着封止されており、かつ前記背面部の右半部と左半部とは前記中心軸に平行に形成された背面部接着域において互に接着されており、前記前・背面部の互に連続している左半部及び右半部のいずれか一方は、その頂部から更に延び出して内側に折り返されている内側折り返し部を有し、この内側折り返し部の両端は、前記前・背面接着域に接着されており、前記前・背面部の互に連続している左半部及び右半部の他方は、その頂部から更に延び出して外側に折り返されている外側折り返し部を有し、この外側折り返し部と、それに対向する前記前・背面部半部の外表面との間に、吊下げ用テープ又は糸条が配置されていて、前記外側折り返し部及び吊下げ用テープ又は糸条の両端は、前記前・背面接着域に接着されていることを特徴とする四面体状容器形成用袋状体。 - 前記透水濾過性シート及び吊下げテープが、熱可塑性耐水性合成繊維からなるメッシュ状織物である、請求項1に記載の袋状体。
- 前記外側折り返し部の先端部がさらに外側に折り返されている、請求項1又は2に記載の袋状体。
- 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の四面体状容器形成用袋状体から形成され、かつ被抽出材料が充填されている四面体状抽出バッグであって、
前記袋状体の前記前・背面部の、前記内側折り返し部を有する半部の頂端部分と、前記外側折り返し部を有する半部の頂端部分とから、それぞれを平旦化して、互に重ね合わせることによって、
前記底部に対して、ほぼ直角をなす方向に伸び、かつ前記前面接着域及び背面接着域が両端に位置する、不連続頂部が形成されており、
前記外側折り返し部を有する面部及び前記内側折り返し部を有する面部の互に不連続の頂部が、前記外側折り返し部を、前記内側折り返し部を有する面部側に反転して折り返され、それによって、前記両面部の頂部間の不連続部が、被覆閉塞されており、かつ、前記吊下げテープ又は糸条が外側に露出していることを特徴とする四面体状抽出バッグ。 - 下記工程(1)〜(3):
(1)透水濾過性長尺シートの1側縁部分を、前記長尺シートの長手軸方向に平行に、かつその表面側に折り返して内側折り返し部を形成し、その上に、前記長尺シートをその長手軸方向に平行な折り重ね線に沿って半折に重ね合わせて、互に連続している下側長手半部及び上側長手半部と、を形成し、前記上側長手半部の側縁部分を前記長手軸方向に平行に、かつその表面側に折り返して、外側折り返し部を形成し、
このとき、前記折り重ね線から、前記下側長手半部の内側折り返し部の折り返し端、及び前記上側長手半部の外側折り返し部の折り返し端までの繊維が等しくなるように調節し、かつ吊下げテープ又は糸条を、前記上側長手半部と、その上の前記折り返し部との間に前記長手軸に平行に、配置して、吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体を形成し、
(2)前記吊下げ用テープ又は糸条付き折り重ね体の上・下側長手半部の上端縁部を、前記長手軸にほぼ直交する方向に、所定の接着幅をもって延びる接着域において接着し、かつこの接着域を、前記長手軸に平行な中心線に沿って切断し、
前記切断線から前記長手軸に平行な方向に所望の距離をもって離間した中心線を有する接着域において、前記上・下側長手半部を前記折り返し部及び吊下げテープ又は糸条とともに接着し、かつ前記中心線に沿って切断し、かつ前記上・下側長手半部の折り目線又はその近傍部分を、前記長手軸に平行に切断する操作からなる作業を繰り返して、折り返し部付下面部と折り返し部及び吊下げテープ又は糸条付上面部とからなり、前記上・下面部は、その折り返し部及び吊下げテープ又は糸条とともに、前記両接着域において接着され、前記折り返し部を有する頂部と、及びその反対側の底部において不連続な単位袋前駆体を順次に作製し、
(3)前記単位袋前駆体の各々を、その前記長手方向にほぼ直交する方向の中心軸を、回転軸としてそのまわりに90度回転させ、これによって形成され互に対向する前・背両面部を、前記接着域が、互にほぼ重なり合うように重ね合わせて、前記不連続底部を接着封止して、単位袋状体を形成する
ことを含むことを特徴とする、四面体状容器形成用袋状体の製造方法。 - 請求項5に記載の四面体状容器形成用袋状体の製造方法により製造された単位袋状体の不連続頂部を開口して、被抽出材料を前記単位袋状体中に充填し、
前記単位袋状体の、前記内側折り返し部を有する、半部の頂部と、前記外側折り返し部を有する半部の頂部とを、それぞれ平旦化して互に重ね合わせて、前記底部に対して、ほぼ直角をなして伸びる、互に不連続な2面の頂部を形成し、
前記外側折り返し部を、前記内側折り返し部を有する面部の外側に反転折り返して、前記内側折り返し部を有する面部の頂部と、外側折り返し部を有する面部の頂部との間の不連続間隙を被覆閉塞し、前記吊下げテープ又は糸条を外側に露出させることを特徴とする四面体状抽出バッグの調製方法。
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