JP7462893B2 - 自立式水切りゴミ袋 - Google Patents

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Description

本発明は、キッチンのシンク等に置いたときに自立し、生ゴミを収容したときに微細なゴミをろ過し、油分を吸着して水切りするので、生活排水対策として有効な自立式水切りゴミ袋に関するものである。
従来、調理するときや食後に発生した野菜屑、魚のあら、残飯、ティーバックや茶殻などの生ゴミは、シンクのコーナーに設置した容器に内嵌めした水切り袋に収容し、その袋が一杯になったら、袋ごと大型のごみ箱に廃棄している。
しかしながら、生ゴミが収容された水切り袋は、容器から取り外すのが容易ではない。また、セルロースを主原料とする水切り袋等は吸水性があり、水にぬれると膨潤するため目詰まりを起こし、透水性が悪化するという性質があった。そのため、使用初期は、タンパク質やでんぷん質の微細粒状物が水と一緒に流出し、それらが管壁へ付着することによって排水処理上の問題を引き起こし、時間が経過すると、セルロースが膨潤するため水切れが悪化するという課題があった。 そこで、疎水性及び透水性に優れた不織布を水切りゴミ袋として使用する提案がなされた(特許文献1参照)。
また、不織布においても、微細なゴミの捕捉性には優れるが、目詰まりが生じ易く、水切れが悪化するという課題が改善され、かつ容器へのフィット性がよいソフトな水切り用濾過袋として、3から15デニールのポリオレフィン系繊維で構成された不織布を2つ折りし、底部のみにマチを設けたもの(特許文献2)や、単糸の太さが5から10デニール、目付量が10から30グラム/平方メートル、通気度が2000から4500cc/平方センチメートル/秒の生分解性を有するポリ乳酸系長繊維からなる不織布が水切りゴミ袋あるいは排水口フィルターとして提案されている(特許文献3)。
しかしながら、シンクに容器を設置する方法は、狭いシンクの一定スペースがその容器によって占有されてしまう。また、容器は生ごみから流出する微細粒状物で汚れやすく、洗浄するのに手間暇がかかる。
そこで、水切り袋を自立可能にしてシンクに容器を置かない方法が提案されている。
例えば、ガゼット折りした底部と背面に粘着剤層が積層されたテ―プが融着された舌片部とを有するポリオレイン不織布の袋体を流し台のコーナーに貼着して自立させる水切り袋(特許文献4)や、単糸繊度が6~50dtex、目付が25~50グラム/平方メートルのサーマルボンド不織布あるいはエアレイド不織布を、長手方向ほぼ中央部で内側に山折りに折り返し、底部を形成し、上端部が内側又は外側に折り返して開口部を形成し、左右の端部をヒートシールで接合した自立可能な水切り袋(特許文献5)などが提案されている。
また、本出願人は、熱可塑性樹脂素材の両側それぞれを奇数回折畳み、辺縁相互を重ね合わせた矩形体の上端及び下端を溶着して接合することにより形成され、矩形の底部、伸張自在な側部、及び開閉自在な開口部を有する自立性水切り袋の特許権を取得している(特許文献6)。
公開実用新案公報平1-140304号公報 実開平4-106614号公報 特開2000-34657号公報 特開2005-314031号公報 実用新案登録第3159425号公報 特許第6168439号公報
しかしながら、特許文献5に記載された水切り袋は、底部周囲又は開口部の周囲に形状保持可能なプラスチックや金属製の線材を付設しないと、水にぬれたときに一定の開口を保持することや自立性を保持することが困難である。また、特許文献6記載の発明は、自立性は十分維持されるうえ、自然に開口部を閉じるので衛生的であるが、生ゴミを収容する都度、開口部を開く必要があるので、煩わしさがある。
上記事情に鑑み、本発明は、透水性、疎水性、剛性に優れた不織布シートによって折代付き開口部と、マチ底を有する袋体を作り、その袋体のマチを展開すれば、シンク内で自立し、生ゴミを収容しても形状が保持され、折代に指を差し込めば、持ち運びが容易であり、一般の生ごみの微細なゴミは濾過し、油分を吸着して水切りすることが可能な自立式水切りゴミ袋を提供することを目的とする。
本発明の自立式水切りゴミ袋は、太さが6デニール以下のポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維とを60対40乃至40対60の割合で配合して形成された目付量30グラム以下の不織布シート作成され、周囲に外折された折代が形成された開口と、所定幅のマチ底と、上記折代の両端及び上記マチ底の両端それぞれと一体的に溶着された両側部とを有する袋体であって、上記マチ底を拡開して舟底形の底面を形成することによって自立自在となり、収容された生ゴミに含まれる微細なゴミをろ過し、油分を吸着して水切りすることを特徴とする。
そして上記折代の幅は、40乃至60mmであり、上記折代と上記開口周囲との隙間に手を差し込むことにより、該折代は、上記生ごみを廃棄する際の取手になることができる。
このような不織布シートを用いれば、透水性、疎水性、剛性に優れ、形状保持性がよいのでシンク等に単独設置することができる水切りゴミ袋となるうえ、繊維相互間の微細な隙間によって、一般の生ゴミの微細なものをろ過するだけでなく、ポリプロピレン繊維によって油分を吸着して水切りすることができるので、生活排水対策にとって有効な自立式水切りゴミ袋となる。
ここで、上記袋体の底幅をWとしたとき、高さがW以下で、上記マチ幅がW/3以上であり、上記折代の幅が40乃至60mmであることが好ましい。
さらに、上記底幅Wが200乃至250mm、上記高さが130乃至160mm、上記マチ幅が100乃至130mmであればより好ましい。
このようなサイズにすれば、生ゴミを収容して水に濡れても、形状保持性に優れ、自立性も十分確保された水切りゴミ袋となる。
本発明の自立式水切りゴミ袋を製造するには、太さが6デニール以下の、ポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維とを60対40乃至40対60の割合で配合して形成された目付量30グラム以下の不織布シートを巻き取って原反となす第1工程と、該原反から引き出された該不織布シートの両側縁を折り畳み、中央を二つ折りすると共に折り目を内折して、周囲に折代が形成された開口とマチ底とを連続的に形成し、所定の長さ毎に溶着すると共に切断して側部を形成する第2工程とを含み、該マチ底を拡開したときに自立自在な舟底形の底面と、楕円形の開口とが形成されることを特徴とする。
上記第2工程は、上記両側縁それぞれの所定の幅を同じ側に折畳んで上記折代を形成する工程と、上記不織布シートの中央を、上記折代を外側にして二つ折りする工程と、二つ折した折り目を内折して所定のマチ幅の上記マチ底を形成する工程とを含むことができる。
このような不織布シートで原反を作り、折代が周囲に形成された開口とマチ底とを有する袋体を連続的に作ることにより低コストで大量に自立式水切りゴミ袋を製造できる。そして、太さが6デニール以下の、ポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維とを60対40乃至40対60の割合で配合して作成した目付量30グラム以下の不織布シートは、袋体のマチ底を拡開したときに、透水性、疎水性、剛性に優れ、形状保持性のよい自立式の水切りゴミ袋となる。そして、一般の生ゴミの微細なものをろ過するだけでなく、不織布シートに配合されたポリプロピレン繊維により油分が吸着されるので、生活排水対策に有効である。
そして、上記取手は、上記両側縁それぞれを同じ側に折り畳むことにより、両端が上記側部と一体的に溶着され、上記開口の外側に折り畳まれた上記折代により形成される。
このように、余分な工程を設けることなく、低コストで簡便に取手を設けることが出来るので、一杯生ゴミが収容されたときであっても、それを持ち運ぶことが容易である。
本発明の自立式水切りゴミ袋は、手で拡開することでキッチンのシンク等に単独設置することができ、水に濡れても形状が保持され、生ゴミを入れるのが容易なうえ、生ゴミ中の微細なものは濾過し、油分は吸着して水切りすることができるので、生活排水対策になる。また、生ゴミが一杯になって、廃棄するときは、開口部周囲の折代が取手となり、指を差し込んで持ち運ぶことができるので便利である。
図1は、不織布シートの原反を作成する第1工程の一例を示す図である。 図2は、第2工程のうちの折畳工程の一例を示す正面図である。 図3は、第2工程のうちの折畳工程の一例を示す平面図である。 図4は、折代形成機構における断面形状を示す図である。 図5は、二つ折り機構の補助部材における断面形状を示す図である。 図6は、マチ形成機構における断面形状を示す図である。 図7は、第2工程のうちの製袋工程の一例を示す正面図である。 図8は、第2工程のうちの製袋工程の一例を示す平面図である。 図9は、溶着機構及びカッター機構を通過する不織布シートを示す図である。 図10は、本実施形態で形成された袋体の一例を示す正面図である。 図11は、本実施形態で形成された袋体の厚さ方向を拡大した側面図である。 図12は、本実施形態で形成された袋体の側部の溶着を行う前段階の展開図である。 図13は、袋体を手で拡開した水切りゴミ袋の一例を示す斜視図である。 図14は、袋体を手で拡開した水切りゴミ袋の一例を示す底面図である。
以下に、本発明の自立式水切りゴミ袋の実施形態について図に基づいて説明する。
図1から図5は、第1の実施形態の自立式水切りゴミ袋の製造方法の一例を示す概略図であり、図1は、不織布シートの原反を作成する第1工程の一例を示す図であり、図2から図8は、原反を折り、自立式水切りゴミ袋となる袋体を作成する第2工程の一例を示す図である。
図1に示す第1工程は、60重量%乃至40重量%のポリエチレン繊維と、40重量%乃至60重量%のポリプロピレン繊維とでウエブ3を形成し、サーマルボンド法でウエブの繊維間結合4を行い、不織布シート1を作成する。
ここでポリエチレン繊維を50重量%、ポリプロピレン繊維を50重量%の配合にすれば、袋体の熱融着性や水切りゴミ袋の自立性、形状保持性を高める上にはより好ましい。
そして、太さが6デニール以下のポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維とを配合した目付量30グラム以下の不織布シート1は、繊維間の隙間が微細であり、生ゴミに含まれる微細なゴミを濾過することができる。また、ポリプロピレン繊維は、剛性、耐熱性に優れるほか、油分の吸着性があるので生ゴミに含まれる油分を吸着することができる。
従って、本実施形態の不織布シート1で作成された自立式水切りゴミ袋は、生活排水対策として有効である。
形成された不織布シート1は、巻き芯に巻き取られて原反2となり、次工程に送られる。
ここで、不織布シート1の作成は、必ずしもサーマルボンド法に限定する必要はなく、乾式法、湿式法、スパンボンド法などでウエブ3を形成し、他の方法によってウエブの繊維間結合4を行ってもよい。
図2から図8に示す第2工程は、原反2から引き出した不織布シート1を折って、折代とマチとを形成し、それらが形成された不織布シートを巻き取る折畳工程と、その折畳工程で巻き取ったローラーから不織布シートを所定の速度で引出し、その移動方向と交差する方向に溶着し、溶着幅のほぼ中央を切断して袋体を連続的に形成する製袋工程とを有する。
図2及び図3は、本実施形態の折畳工程を示す図であり、図2は、正面図、図3は、平面図である。
図2及び図3に示すように、折畳工程は、原反2の不織布シート1を所定の速度で移動させる駆動機構5と、折代形成機構6と、二つ折機構7(駆動機構5を兼ねる)と、マチ形成機構8と、折代とマチとが形成された不織布シート1をローラー9aに巻き取る巻取機構9とを備えている。
折代形成機構6は、所定の速度で移動する不織布シート1の側縁それぞれを折曲部材6aで同じ側に折り曲げて、図示しないローラーによって加えられるテンションで、折り曲げた側縁それぞれを不織シート1の面に重ね合わせて両側に折代10それぞれを形成する。
二つ折機構7は、三角形の補助部材7aと一対の送りローラ7bとで構成され、補助部材7aで折代10が外側になるようにして徐々に二つに折り曲げ、折り曲げた不織布シート1を重ね合わせる。そして、重ね合わせた折代10相互と二つに折り曲げた折り目11を送りローラ7bに挟んで、不織布シート1を完全に二つ折りにする。このときの不織布シート1の面は、折代機構6を通過する際の不織布シート1の面を90度回転した状態になる。
マチ形成機構8は、二つに折り曲げた不織布シート1の折り目11に、回転する円盤8aを差し込み、折り目11を内折りして図に現れない所定のマチ12を形成する。
巻取機構9は、折代10とマチ12とが形成され、二つ折りされた不織布シート1を一旦、ローラー9aに巻き取る。
ここで、各機構相互の間には、不織布シート1にテンションを加えるローラーが複数配置されているが、図が複雑化するため、省略してある。
図4から図6は、折畳工程の各機構における不織布シートの断面形状で示す図であり、図4は折代形成機構における断面形状、図5は、二つ折り機構の補助部材における断面形状、図6は、マチ形成機構における断面形状を示す。
図4に示す不織布シート1は、両側縁を折曲部材6aで同じ側に折り曲げられ、折り曲げられた側縁それぞれをローラーによって加えられるテンションで不織布シート1の面に重ね合わされて、折代10が両側に形成される。
図5に示す不織布シート1は、中央を三角形の補助部材7aで、折代10が折られたのと反対側に徐々に折り曲げて折代10相互を接近させる。その後は、折り曲げた折り目11と重ね合わせた折代10相互を送りローラー7bに挟んで送りローラー7bを通過させ、不織布シート1を二つ折りにする。
図6に示すように、二つ折りした折り目11に回転する円盤8aを差し込み、折り目11を内折りしてマチ12を形成する。
図7及び図8は、第2工程のうちの製袋工程の一例を示す図であり、図7は、正面図、図8は平面図である。
図7及び図8に一例を示す製袋工程は、不織布シート1を移動させる駆動機構5と、溶着機構13及びカッター機構14とを備えている。そして、溶着機構13とカッター機構14とは、隣接して配置されている。
不織布シート1は、駆動機構5(送りローラー)に挟まれて移動し、溶着機構13は、移動方向と直交方向に熱溶着バーで不織布シート1を所定の間隔ごとに熱溶着する。そのとき、カッター機構14は、前後の袋体の側部となる溶着部位1aの中央を刃で切断し、袋体15の側部19が形成される。そして、この動作が繰り返される。
その結果、外折した折代10が周囲に形成された開口と、所定のマチ幅のマチ底と、折代の端が一体的に熱溶着された側部とを有する袋体15が形成され、形成された袋体15は、駆動機構5に押し出されて落下し、収容箱16に収容される。
図9は、溶着機構及びカッター機構を通過する不織布シートを示す図である。
図9に示す不織布シート1は、駆動機構5によって矢印方向に移動している。そして、溶着機構13で所定の幅だけ溶着されると、その溶着部位1aは、隣接した位置に配置されているカッター機構14で切断される。そして、カッター機構14で切断される不織布シート1は、両側が切断されて、幅がWの袋体15となり、その袋体15は、駆動機構5に押し出されて、収容箱16に収容される。
本実施形態の第2工程では、折畳工程終了後に一旦ロール9aに巻き取ることで、製袋工程と分離しているが、ロール9aに巻き取る工程を省き、原反2から袋体15が形成されるまでを一工程にすることもできる。
図10から図12は、本実施形態で形成された袋体の一例を示す図であり、図10は正面図、図11は、厚さ方向を拡大した側面図、図12は、袋体の側部の溶着を行う前段階の展開図である。
図10に一例を示すように、本実施形態の袋体15は、底幅Wが235mm、マチ底17のマチ幅Dが120mm、高さHが135mmに設定され、開口18の周囲に外折りされた折代10は幅Lが45mmに設定されている。そして、両側部は、概ね5mm幅で熱溶着され、折代10の端10aは、側部19と一体的に熱溶着されている。
図11に誇張して示すように、袋体15の側面に熱溶着された側部19があり、上部側は、下から指を差し込むことができる折代10が設けてあるので、4枚の不織布シート1が重ね合わされ、少しふくらみを持っている。そして、下部側は、内部にマチ底17が設けてあるので、4枚の不織布シート1が重ね合わされ、少しふくらみを持っている。
従って、マチ底17を展開したとき、開口18付近は、他の袋面22よりも強度があり、形状の保持性が高まる。
図12に展開図を示すように、矩形の不織布シート1は、上下両端に幅Lが45mmの折代10があり、それら折代10を含む長さが480mmに設定されている。そして、長さ方向の中央Cで、折代10とは反対方向に谷折りし、そこから60mm離れた位置それぞれを山折りすることにより形成されている。
ここでは、袋体15の幅Wを235mm、高さHを135mm、マチ底17のマチ幅Dを120mmに設定しているが、必ずしもこれらの数値に限定する必要はなく、袋体15の底幅をWとしたとき、袋体15の高さがW以下、マチ底17のマチ幅がW/3以上であり、折代10の幅Lが40乃至60mmであればよく、例えば袋体15の幅Wを200乃至250ミリメートルに、袋体15の高さHを130乃至160mmに、マチ底のマチ幅Dを100乃至130mmに設定することができる。
図13及び図14は、袋体を手で拡開した自立性水切りゴミ袋の一例を示図であり、図13は、斜視図、図14は、底面図である。
図13及び図14に示す自立性水切りゴミ袋20は、太さが6デニール以下のポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維とを60対40乃至40対60の割合で配合して作成された目付量が1平方メートル当たり20乃至30グラムの不織布シート1を用いて作成された袋体15を拡開して形成される。
袋体15は、周囲に外折りした折代10が設けられた開口18と、マチ底17と、折代10の端を一体的にヒートシールした側部19を有するので、マチ底17を手で拡開すると、楕円状の開口18、それとほぼ同形で舟底形をなす底面21、及び自立自在で形状保持性のある袋面22を有する自立性水切りゴミ袋20が形成される。
本実施形態の袋体15は、マチ底17となるマチ12の両側が側部19と一体的に熱融着され、側部19に固定されているので、マチ底17を展開して形成された底部23は、先端 及び後端が高く、中央が低い舟底形となり、袋面22は、底部23の形状に合わせて丸みを帯びる一方、開口18は、底部23と略同形の楕円形をなしている。
不織布シート1を構成する、ポリエチレン及びポリプロピレンは、吸水率が極めて小さい熱可塑性樹脂であり、特に、ポリプロピレンは曲げ強さが強い。従って、自立式水切りゴミ袋20は、自立性、形状保持性を担保するため、ポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維との配合割合を60対40乃至40対60、より好ましくは50対50にする。また、繊維の太さが6デニール以下のものを用い、目付量を20乃至30グラムに設定すれば、比較的低コストで、通常の生ゴミに含まれる水分でシートが膨潤して目詰まりを起こす恐れの少ない自立式水切りゴミ袋20とすることができる。さらに、本実施形態の不織布シート1は、繊維間の隙間が小さいので、一般の生ゴミのうちの微細なゴミをろ過することができるうえ、配合されたポリプロピレン繊維により油分を吸着することができるので、生活排水対策として有効である。
さらに、本実施形態の水切りゴミ袋20は、熱融着された側部19が概ね5mm幅あり、その側部19と一体的に熱融着された折代10は、幅が45mmあるので、不織布シート1を構成する材料の特性と相まって、自立性、形状保持性が高まり、収容した生ごみに含まれる水分等で濡れても、形状が大きく変化したり腰折れしたりすることがない。
また、自立式水切りゴミ袋20の開口18の周囲に形成された折代10は、両端が側部19と一体的に熱融着されているので、中央寄りに指を差し込むと、生ゴミが収容された自立式水切りゴミ袋20を持ち運ぶことが容易な取手となる。
キッチンのシンクに自立させて設置し、生ゴミを収容して微細なゴミを濾過すると共に、処理が厄介な油分の吸着性を有するので生活排水対策に役立つ。また、袋体はコンパクトなので携行して身近かな場所や自動車内などでゴミ袋として、また濡れた小物を一時的に収容して水切りする収納袋などとしも活用することができる。
1 不織布シート
1a 溶着部位
2 原反
3 ウエブ
4 繊維間結合
5 駆動機構
6 折代機構
6a 折曲部材
7 二つ折機構
7a 補助部材
7b 送りローラー
8 マチ形成部材
8a 円盤
9 巻取機構
9a ローラー
10 折代
10a折代の端
11 折目
12 マチ
13 溶着機構
14 カッター機構
15 袋体
16 収容箱
17 マチ底
18 開口
19 側部
20 自立式水切りゴミ袋
21 底面
22 袋面
D マチ幅
H 袋体の高さ
L 折代の幅
W 袋体の幅

Claims (2)

  1. 太さが6デニール以下のポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維とを60対40乃至40対60の割合で配合して形成された目付量30グラム以下の不織布シートで作成され、周囲に外折された折代が形成された開口と、所定幅のマチ底と、前記折代の両端及び前記マチ底の両端それぞれと一体的に溶着された両側部とを有する袋体であって、
    前記マチ底のマチ幅を、底幅Wの1/3以上、高さをW以下にし、該マチ底を拡開して舟底形の底面を形成することによって自立自在となり、収容された生ゴミに含まれる微細なゴミをろ過し、油分を吸着して水切りすることを特徴とする自立式水切りゴミ袋。
  2. 前記折代の幅は、40乃至60mmであり、
    前記折代と前記開口周囲との隙間に手を差し込むことにより、該折代は、前記生ゴミを廃棄する際の取手になることを特徴とする請求項1記載の自立式水切りゴミ袋。
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