JP4307116B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される空調装置に関し、特に、エバポレータ等の熱交換器を収容するケースに設けられた複数の調和空気導出口を選択的に開閉するためのロータリードアを備えた構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の車両用空調装置においては、ロータリードアが、略円弧面状の周壁部を各導出口に対向させた状態で導出口並設方向に回動可能にケースに支持されていて、前記周壁部に形成されている開口がケースの所望の導出口と一致するようにロータリードアを回動させることで、他の導出口が周壁部により閉塞されて調和空気が前記所望の導出口のみから吹き出すようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
前記特許文献1の車両用空調装置では、ロータリードアの周壁部の略全面を覆うようにフィルム状のシール部材を配設し、該シール部材の前記周壁部の開口に対応する箇所に通風口を設けてこの通風口から調和空気を導出させる一方、そのときの送風圧力によりシール部材を導出口周縁側へ膨らませて該周縁に接触させることにより、所望の導出口以外の導出口から調和空気が洩れないようにシールしている。
【0004】
また、ロータリードアの周壁部にシール部材を配設した車両用空調装置として、シール部材を周壁部の開口周縁にのみ貼り付けるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
前記特許文献2の車両用空調装置では、シール部材が周壁部に固着される板状部と、該板状部からケースの導出口周縁へ向けて突出する突出部とからなるゴム製であり、該突出部先端を導出口周縁に接触させることにより導出口をシールするようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10―58947号公報(第4頁〜第6頁、図1、図3)
【特許文献2】
特開平10―58946号公報(第3頁、第4頁、図1、図3、図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記特許文献1の車両用空調装置のように送風圧力によりシール部材を導出口周縁に接触させるようにした場合には、送風量が少ないとシール不良となる虞れがあり、また送風量が多いとシール部材の密着力が過剰になり、ロータリードアを回動させるときの力が設定範囲を超えて操作性が悪化する虞れがある。また、この特許文献1では、フィルム状のシール部材を膨らませることで導出口をシールするようにしているので、送風時にはシール部材が導出口周縁以外のケース内面に接触し、両者の接触面積が無用に大きくなる。こうなると、ロータリードアの操作性がさらに悪化することが考えられ、また、このときにロータリードアを回動させると、シール部材とケース内面との接触面積が大きいために乗員が違和感を感じるような比較的大きい擦れ音(操作音)が発生することが考えられる。
【0008】
そこで、前記特許文献2の車両用空調装置のように、ロータリードアの周壁部の開口周縁にのみシール部材を貼り付けてその突出部を導出口周縁に接触させるようにすれば、前記特許文献1のもののようにシール部材とケース内面との摺接面積が無用に大きくなることはなく、ロータリードアの操作性の悪化を回避できるとともに、操作音を小さくすることができる。しかしながら、この特許文献2では、シール部材が互いに異なる方向に延びる板状部と突出部とからなるゴム製の一体成形品であるのでシール部材のコストが高騰する。
【0009】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ロータリードアの周壁部の形状設定により、ロータリードアの操作性を良好にするとともに操作音を抑え、かつ、シール部材を簡単に成形可能な形状としてコストを低減しながら、シール性を十分に確保することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、ロータリードアの周壁部に膨出部を形成し該周壁部にシール部材を固着して、該シール部材の膨出部対応箇所に形成される突条部により各導出口周縁をシールするようにした。
【0011】
具体的には、請求項1の発明では、熱交換器を収容したケースに該熱交換器により生成される調和空気の導出口を複数並設するとともに、前記ケース内部に略円弧面状の周壁部を有するロータリードアを導出口並設方向へ回動可能に支持し、前記周壁部に配設したシール部材により前記各導出口周縁をシールした状態で、前記ロータリードアの回動動作により前記導出口を選択的に開閉するようにした車両用空調装置を対象とする。
【0012】
そして、前記ロータリードアの周壁部は、前記ケースの各導出口周縁からケース内部側へ離れて位置付けられるとともに、前記各導出口とケース内部とを連通させる開口と、回動軸方向に延びかつ前記各導出口周縁に接近する方向に膨出する複数の膨出部とを有し、前記シール部材は、全体が略同じ厚みを有する板状に形成されており、前記シール部材を前記ロータリードアの各膨出部を覆うように前記周壁部に固着することにより該シール部材における各膨出部に対応する部位に、該膨出部の形状によって複数の突条部を形成し、該各突条部を前記各導出口周縁に接触させて各導出口周縁をシールする構成とする。
【0013】
この構成によれば、ロータリードアの周壁部の開口とケースの所望の導出口とが一致するようにロータリードアを回動させると、ケース内部と所望の導出口とが連通した状態となる。一方、他の導出口はロータリードアの周壁部により閉塞されるとともに、シール部材の突条部が導出口周縁に接触して該導出口周縁がシールされ、ケース内部の調和空気が前記所望の導出口のみから車室に吹き出す。
【0014】
この際、ロータリードアの膨出部を覆うようにシール部材を配設し、このシール部材の膨出部に対応する各突条部を導出口周縁に接触させてシールするようにしているので、シール部材を、例えば板状のように成形が容易な形状にしてそのコストを低減しながら、該シール部材を導出口周縁に確実に接触させてシール性を十分に確保することが可能となる。
【0015】
また、各導出口周縁をシールする際には、シール部材がロータリードアの周壁部に固着されていて、このシール部材の前記各膨出部に対応する各突条部を導出口周縁に接触させるようにしているので、送風量の多少によってシール部材の形状が変わるようになることはなく、シール部材と導出口周縁との接触状態が変化することはない。これにより、送風量の多少に関わらず、ロータリードアを回動させるときの操作力を設定範囲内にすることが可能となってロータリードアの操作性が良好になるとともに、安定したシール性が得られるようになる。
【0016】
そして、前記した位置にあるロータリードアを回動させて調和空気を他の導出口から吹き出させるようにする際には、このロータリードアの回動に伴ってシール部材の突条部が導出口周縁に対して周方向にずれてシール部材が導出口周縁に殆ど接触していない状態となる。これにより、ロータリードアを回動させるときのシール部材とケース内面との接触面積が小さくなるので、このロータリードアを回動させるときの力が小さくてすみ、よって、ロータリードアの操作性がより一層良好になるとともに、操作音が殆ど発生しなくなって乗員に違和感を与えることはない。
【0017】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、シール部材は発泡樹脂からなる構成とする。
【0018】
この構成によれば、各導出口周縁をシールする際、シール部材を導出口周縁のシール部材との接触面に沿って圧縮変形させることが可能となるので、両者が密着してシール性がさらに高まる。
【0019】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、シール部材はロータリードアの周壁部側の第1層と、各導出口周縁に接触する第2層とを備え、前記第1層が発泡樹脂からなり、前記第2層が前記発泡樹脂よりも耐摩耗性の高い材料からなる構成とする。
【0020】
この構成によれば、各導出口周縁をシールする際、第1層が圧縮変形するので第2層が各導出口周縁のシール部材との接触面に沿うように変形して密着し、シール性がさらに高まる。この際、一般に発泡樹脂は耐摩耗性が低くロータリードアの回動により各導出口周縁の接触面と摺接する際に摩耗し易いが、この発明では、その発泡樹脂よりも耐摩耗性の高い第2層がケースの接触面に接触するので、発泡樹脂の摩耗が防止され、長期間に亘って高いシール性を確保することが可能となる。
【0021】
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれか1つの発明において、各導出口周縁のシール部材との接触面をシール部材側に突出する凸面状に形成する構成とする。
【0022】
この構成によれば、シール部材と各導出口周縁の接触面との接触面積が小さくなり、ロータリードアを回動させるときの力がより小さくなって、操作性がさらに良好になる。
【0023】
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれか1つの発明において、各導出口周縁のシール部材との接触面におけるロータリードア回動方向の長さを、ロータリードアの目標停止位置に対するずれ量を見込んだ長さに設定する構成とする。
【0024】
この構成によれば、ロータリードアを、例えば操作レバーやワイヤ等を用いて乗員が手動で回動させる場合や、電動アクチュエータにより自動で回動させる場合には、それらの組み付け誤差等によりロータリードアが目標停止位置からずれて停止することがある。こうなると、シール部材と各導出口周縁との相対位置がずれることになるが、各導出口周縁のシール部材との接触面におけるロータリードア回動方向の長さがそのずれ量を見込んだ長さとされているので、ずれ量を吸収するためのカム及びリンク機構を配設することなく、シール部材と各導出口周縁とを狙い通りに接触させることが可能となり、その分部品点数が削減される。
【0025】
請求項6の発明では、請求項1〜5のいずれか1つの発明において、ロータリードアの周壁部の回動軸方向両端部には径方向内方へ延びる端壁部を設け、ケースは前記ロータリードアの端壁部に対向する対向壁部を有し、前記ロータリードアの端壁部には、回動軸周方向に延びる突出部を前記ケースの対向壁部側へ突設する一方、該対向壁部には、前記突条部が嵌合する溝部を形成する構成とする。
【0026】
この構成によれば、ロータリードアの端壁部の突出部がケースの対向壁部の溝部に嵌合した状態でロータリードアが回動するので、これら端壁部と対向壁部との間にシール部材を配設しなくても、ケース内部の調和空気が端壁部と対向壁部との間から洩れるのを抑制することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
尚、この実施形態の説明では、説明の便宜を図るために、「前」とは車両前後方向の前側を、また「後」とは車両前後方向の後側を、さらに「左」とは車幅方向の左側を、さらにまた「右」とは車幅方向の右側をそれぞれ表すこととする。
【0029】
図2は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1の外観を示し、この空調装置1は、車室前端に位置するインストルメントパネル(図示せず)内部に配設されており、調和空気を生成する空調ユニット2が左右中央部に位置付けられ、前記空調ユニット2に空気を送風する送風ユニット3が該空調ユニット2の左側に隣接配置されている。
【0030】
前記送風ユニット3は樹脂製のケース4を備えていて、該ケース4の後側上部には内気取入口5が形成され、一方、その反対側の前側には外気取入口が形成されている。前記内気取入口5は格子状のグリル7で覆われ、インストルメントパネル内で車室内に開放されている一方、外気取入口は、該外気取入口に接続される外気取入ダクト8を介してフロントウインドガラス前側の車体カウル部(図示せず)を経て車外に連通しており、この外気取入口により車室外の空気を、また前記内気取入口5により車室内の空気をそれぞれケース4内に取り入れるようにしている。
【0031】
前記ケース4内部には、水平左右方向の支持軸周りに揺動する内外気切替ドア(図示せず)が配置されている。この内外気切替ドアの支持軸はケース4上端に支持され、その一方側の端部がケース4から外部に突出し、その突出部には電動アクチュエータ(図示せず)が駆動連結されており、該電動アクチュエータによる内外気切替ドアの支持軸周りの回動切り替えにより、外気取入口及び内気取入口5の一方を開放して他方を閉塞するようにしている。
【0032】
また、図示しないが、送風ユニット3のケース4下端には、上下方向に延びる出力軸をケース4内部に臨ませた状態でブロワモータが取り付けられ、該ブロワモータの出力軸には、ケース4内の下半部に収容された遠心式ファンが回転一体に取付固定されている。このケース4下半部の右側には空気の吹出口が形成されていて、前記遠心式ファンの回転により、前記外気取入口及び内気取入口5の一方から取り入れられた空気が吹き出すようになっている。
【0033】
一方、前記空調ユニット2は送風ユニット3のケース4よりも大型の樹脂製ケース10を備えていて、該ケース10はその左右中央部で左側部材11と右側部材12とに2分割されており、その2つの部材11,12がファスナやネジ等を用いて一体化されている。このケース10の内部の前側には、図1に示すように、送風ユニット3からの空気を取り入れる空気取入空間Rが設けられ、前記左側部材11における空気取入空間R左側に対応する部分には、前記送風ユニット3の吹出口に接続される空気導入口14が形成されている。
【0034】
前記空気導入空間Rの後側には、空気を冷却する冷却用熱交換器としてのエバポレータ17が縦置きに配置されている。前記エバポレータ17は、図示しないがエンジンルームに配設されたコンプレッサ等と共に冷凍サイクルを構成しており、この冷凍サイクルを循環する冷媒をクーラパイプを介してエバポレータ17に給排することにより、該エバポレータ17を通過する空気を冷却するようにしている。この空気冷却時にエバポレータ17の表面に発生した凝縮水はケース10の底壁に滴下し、該底壁に設けられた排水通路18から外部に排出される。
【0035】
前記ケース10内面の前後中央部には、該ケース10内部をエバポレータ17側の冷風通路20と、その後側の温風通路21とに区画する区画壁23が一体に形成されている。該区画壁23の上下方向中間部は後側へ突出するくの字状に形成されていて、その突出部の上半部に第1開口24が形成される一方、下半部には第2開口25が形成されており、前記冷風通路20は、エバポレータ17下流側の略上半部から後側へ前記第1開口24まで延びており、この冷風通路20によりエバポレータ17を通過した空気の一部ないし全部を直接流すようにしている。
【0036】
一方、温風通路21は、第2開口25から後側に延びた後、上側に向かって斜め前側に延びている。第2開口25の下側には、空気を加熱する加熱用熱交換器としてのヒータコア27が温風通路を横切るように配置されている。前記ヒータコア27は図示しないがヒータパイプを介して車載エンジンの冷却水通路に接続されており、エンジンの冷却により昇温した冷却水をヒータコア27に流すことにより、該ヒータコア27を通過する空気を加熱するようにしている。
【0037】
前記冷風通路20の下流端と温風通路21の下流端とは互いにエアミックス通路30に連通していて、このエアミックス通路30において冷風及び温風を混合させ調和空気を生成している。前記区画壁23の冷風通路20側には、エアミックス通路30への冷風及び温風の流入割合を変更するエアミックスドア31が配設され、該エアミックスドア31の支持軸31aは、区画壁23に隣接しかつ第1開口24及び第2開口25の間でケース10に支持され、その一方側の端部がケース10から外部に突出し、その突出部にはエアミックスドア31を支持軸31a周りに上下に回動させる電動アクチュエータ(図示せず)が駆動連結されている。
【0038】
前記電動アクチュエータによるエアミックスドア31の回動切り替えにより、第1開口24及び第2開口25の開度が変更されるようになっている。すなわち、エアミックスドア31を上側へ回動させて第1開口24を全閉すると第2開口25が全開となってエバポレータ17を通過した空気の全部が温風通路21に流れ込む。一方、エアミックスドア31を下側へ回動させて第1開口24を全開にすると第2開口25が全閉となってエバポレータ17を通過した空気の全部がエアミックス通路30に流れ込む。そして、これら2つの位置の中間位置では、冷風通路20及び温風通路21の各開度を逆方向に相対的に変えて、エアミックス通路30において冷風及び温風の混合割合を変えて調和空気の温度を変更調整するようにしている。
【0039】
前記空調ユニット2のケース10の上部前側には、図3にも示すように、デフロスタ導出口35が形成され、図示しないダクトを介して前記インストルメントパネルのデフロスタ吹出しノズルに接続され、また、このケース10上部には、前記デフロスタ導出口35の後側に隣接してベント導出口36が形成され図示しないダクトを介して前記インストルメントパネルのベント吹出しノズルに接続されている。
【0040】
また、ケース10の上部後側には、前記ベント導出口36の後側に隣接してヒート導出口37が形成され、該ヒート導出口37にはケース10後側壁に一体に形成されたヒートダクト38の上流端が接続されていて、このヒートダクト38の下流側は、ケース10の下部まで延びて、その下流端には乗員の足元に調和空気を導くダクト(図示せず)が接続されるようになっている。
【0041】
前記空調ユニット2のケース10の内部には、前記デフロスタ導出口35、ベント導出口36及びヒート導出口37を選択的に切り替えて開閉するロータリードア40が配設され、このロータリードア40の回動位置により調和空気の吹出モードが切り替えられるようになっている。
【0042】
前記ロータリードア40は、図4に示すように、大略、円筒を軸線に沿って半分に分割したような形状を有しており、略円弧面状に形成された周壁部41と、この周壁部41の前記軸線方向両端に連続してそれぞれ径方向内方へ延びる扇形状の端壁部42,42とを備え、この端壁部42,42には、前記軸線上に位置する支持軸43,43が一体に形成されている。一方、図6に示すように、ケース10は、ロータリードア40の端壁部42,42に対向して略平行に延びる対向壁部10a,10aを有しており、前記ロータリードア40の左側支持軸43の左端及び右側支持軸43の右端は、前記ケース10の対向壁部10a,10aをそれぞれ貫通して外部に突出していて、この状態でロータリードア40はケース10に支持され、前記軸線を回動軸として前記導出口35〜37並設方向に回動する。
【0043】
前記右側支持軸43の右端は、図示しないがインストルメントパネルの空調操作部に配設された吹出モード切替レバーに操作ワイヤを介して連結され、乗員による吹出モード切替レバーの操作に連動してロータリードア40が回動するようになっている。つまり、この実施形態の空調装置1では、吹出モード切替機構が手動式に構成されている。
【0044】
前記ロータリードア40の端壁部42,42は前記ケース10の対向壁部10a,10aに近接していて、この端壁部42,42の周壁部41側の縁部には、図4にも示すように、対向壁部10a,10a側へ突出して周方向に延びる突出部42a,42aがそれぞれ形成されている。これら突出部42a,42aは、端壁部42,42の周方向両端に亘って連続している。
【0045】
一方、前記ケース10の対向壁部10a,10aには、図6に示すように、前記突出部42a,42aが嵌合する溝部10b,10bが、該突出部42a,42aの前記回動軸周りの回動軌跡に沿って形成され、ロータリードア40が回動すると突出部42a,42aが溝部10b,10b内を移動するようになっている。
【0046】
また、図3に示すように、前記ケース10の各導出口35〜37周縁における該ケース10内部側の面には、ロータリードア40の周壁部41に配設されたシール部材50が接触する接触面としてのシール面S1〜S4が形成されている。第1シール面S1は、前記ケース10のエアミックス通路30とヒートダクト38内通路との間の壁部53の上端に形成され、また第2シール面S2は、ベント導出口36とヒート導出口37との間のケース10内部へ窪む凹部54の先端面に形成されている。また、第3シール面S3は、デフロスタ導出口35とベント導出口36との間の板部55下端面に形成され、さらに第4シール面S4は、デフロスタ導出口35下縁に形成されている。これらシール面S1〜S4は、ロータリードア40の回動軸を中心とする同一円周面上に位置する大略平坦面に形成されていて、前記ロータリードア40がケース10に支持された状態で、周壁部41は前記シール面S1〜S4からケース10内部側へ離れている。
【0047】
前記ロータリードア40の周壁部41には、前記導出口35〜37のうち少なくとも1つとケース10内部とを連通させるための開口44が形成されている。該開口44は、図4に示すように、周壁部41の周方向中心よりも一側(図4の左側、図1の左側)寄りで、回動軸方向両端に亘って延びる長方形に形成されている。
【0048】
また、前記ロータリードア40の周壁部41には、回動軸方向に延びてシール面S1〜S4に接近する方向に膨出する第1〜第7膨出部L1〜L7が周方向一側から他側(図4の右側、図1の右側)へ順に形成されている。前記各膨出部L1〜L7においてシール面S1〜S4に最も接近する部分である先端部は、ロータリードア40の回動軸を中心とする同一円周面上に位置していて、前記ロータリードア40がケース10に支持された状態で、これら先端部とシール面S1〜S4との間には隙間が形成されるようになっている。
【0049】
前記周壁部41の第1膨出部L1及び第7膨出部L7は、この周壁部41の周方向一側及び他側の両縁部に位置していて、また第2膨出部L2及び第3膨出部L3は、開口44の周方向両縁部に位置している。さらに、第4〜第6膨出部L4〜L6は、周壁部41の前記第3膨出部L3と第7膨出部L7との間を略4等分するように位置している。
【0050】
前記第1膨出部L1の先端部は該第1膨出部L1の周方向中央部に位置付けられていて、この第1膨出部L1の先端部よりも周方向一側は回動軸に近づくように緩やかに湾曲している。この第1膨出部の周方向他側は、一側に比べてきつく湾曲して回動軸に近づくように形成されるとともに、周壁部41の第1膨出部L1と第2膨出部L2との間の部分と滑らかに連続している。また、第7膨出部L7は回動軸を挟んで前記第1膨出部L1と対称な形状とされている。
【0051】
前記第2膨出部L2の先端部は開口44の端縁部に対応する部分に位置付けられていて、この第2膨出部L2の先端部よりも周方向一側は回動軸に近づくように湾曲して前記第1膨出部L1と同様に周壁部41と滑らかに連続している。また、第3膨出部L3は開口44の中心を挟んで前記第2膨出部L2と対称な形状とされている。
【0052】
前記第4膨出部L4の先端部は該第4膨出部L4の周方向中心部に位置付けられていて、この第4膨出部L4の先端部よりも周方向一側及び他側は、共に回動軸に近づくように同様に湾曲形成されている。前記第5膨出部L5及び第6膨出部L6も前記第4膨出部L4と同様に形成されていて、これにより、周壁部41の開口44よりも周方向他側は波板状をなしている。
【0053】
前記周壁部41の開口44よりも周方向一側及び他側には、板状のシール部材50,50が各膨出部L1〜L7を覆うようにそれぞれ固着されている。該各シール部材50は、全体が略同じ厚みを有しており、従って、シール部材50の表面(シール面S1〜S4に接触する面)には、前記ロータリードア40の各膨出部L1〜L7にそれぞれ対応する位置に各突条部T1〜T7(図3及び図4にのみ示す)が形成され、これら各突条部T1〜T7の形状は前記各膨出部L1〜L7と同様な形状となる。
【0054】
前記シール部材50は、周壁部40に例えば接着剤を用いて貼り付けられる第1層51と、該第1層51よりも薄く形成されかつ第1層51の周壁部40反対側の面に固着された第2層52とを備え、該第2層52が前記シール面S1〜S4に接触するようになっている。第1層51は、例えば発泡ウレタン等の発泡樹脂を略均一厚さに成形してなり、一方、第2層52は前記第1層51を構成する材料よりも耐摩耗性が高くかつ摩擦抵抗の小さい材料、例えばアクリル樹脂、PET(ポリエチレンテレフタラート)を略均一厚さに成形してなる。尚、第2層52の材料としては、例えばアルミガラスクロスのように予め布状に形成されたものでもよい。
【0055】
前記シール部材50の厚み寸法は、前記膨出部L1〜L7の先端部とシール面S1〜S4との間の寸法よりも長く設定されていて、シール部材50の突条部T1〜T7が各シール面S1〜S4と対向した状態では、シール部材50が各シール面S1〜S4に沿うように圧縮変形するようになる。また、このシール部材50の厚み寸法は、該シール部材50の突条部T1〜T7以外の部分がシール面S1〜S4と対向した状態では、シール部材50とシール面S1〜S4とが離れた状態、または殆ど接触していない状態となるように設定されている。
【0056】
また、この空調装置1では、前記操作ワイヤやロータリードアの組み付け誤差等によってロータリードア40の停止位置が目標停止位置よりもずれることがあるが、これに対応して、シール面S1〜S4のロータリードア40回動方向の長さが、そのずれ量を見込んだ長さに設定されている。すなわち、ロータリードア40の停止位置のずれ量が所定の範囲内であれば、シール部材50とシール面S1〜S4とが前記したように狙い通りに接触するようになっている。
【0057】
次に、乗員により調和空気の各吹出モードが選択された場合について説明する。図3は、調和空気をインストルメントパネルのベント吹出ノズルへのみ供給するベントモードが選択された場合を示し、乗員が吹出モード切替レバーをベントモード位置まで動かすと、ロータリードア40の周壁部41の開口44とベント導出口36とが略一致するまでロータリードア40が回動して停止し、周壁部41によりデフロスタ導出口35及びヒート導出口37が閉塞され、ベント導出口36のみから調和空気が吹き出す。このとき、シール部材50の第1突条部T1及び第2突条部T2が第1シール面S1及び第2シール面S2にそれぞれ接触し、またシール部材50の第3突条部T3及び第6突条部T6対応箇所が第3シール面S3及び第4シール面S4にそれぞれ接触する。これにより、エアミックス通路30の調和空気がヒート導出口37及びデフロスタ導出口35へ洩れることはない。
【0058】
この際、ロータリードア40の周壁部41を覆うようにシール部材50を配設し、ロータリードア40の各膨出部L1〜L3,L6によりシール部材50に形成された各突条部T1〜T3,T6を各シール面S1〜S4に接触させているので、シール部材50,50を成形の容易な板状にしてそのコストを低減しながら、これらシール部材50,50をシール面S1〜S4に確実に接触させてシール性を十分に確保することができる。また、シール部材50,50は周壁部41に固着されるとともに、各膨出部L1〜L3,L6により圧縮変形した状態でシール面S1〜S4に接触しているので、送風量の多少に関わらずシール部材50,50が変形することはなく、安定したシール性を得ることができる。さらに、そのようにシール部材50,50は圧縮変形した状態でシール面S1〜S4に接触しているので、ロータリードア40の成形誤差や組み付け誤差等により該ロータリードア40の膨出部L1〜L3,L6とシール面S1〜S4との間隔が所期の寸法から若干ずれていてもシール部材50をシール面S1〜S4の形状に沿わせて密着させることができ、シール性を十分に得ることができる。
【0059】
また、ロータリードア40の端壁部42,42とケース10の対向壁部10a,10aとを近接させて端壁部42の突出部42aを対向壁部10a,10aの溝部10b,10bに嵌合させているので、端壁部42と対向壁部10aとの間にシール部材を設けることなく、エアミックス通路30の調和空気がこれら端壁部42と対向壁部10aとの間から各導出口35〜37側へ洩れるのを抑制することができる。
【0060】
図5(a)は、調和空気をインストルメントパネルのベント吹出しノズル及び空調装置1のヒートダクト38へ供給するバイレベルモードが選択された場合を示し、前記ベントモードの場合と同様に乗員が吹出モード切替レバーをバイレベルモード位置まで動かすと、ロータリードア40の周壁部41の開口44がベント導出口36とヒート導出口37とに略半分づつ重なるまでロータリードア40が回動して停止し、周壁部41によりデフロスタ導出口35が閉塞される。
【0061】
前記ベントモード位置にあるロータリードア40をこのバイレベルモード位置まで回動させる際には、まず、ベントモード位置にあるときに対向状態となっているシール部材50の突条部T1〜T3,T6とシール面S1〜S4とが回動軸の周方向にずれてシール部材50とシール面S1〜S4とが離れた状態、または殆ど接触していない状態となる。これにより、ロータリードア40を回動させる間にシール部材50とケース10内面との接触面積を少なくできて、その回動に要する力が小さくてすみ、操作性を良好にできる。また、このようにロータリードア40を回動させる間にシール部材50とケース10内面との接触面積が少ないので、シール部材50がケース10内面に摺接する際の操作音が殆ど発生せず、乗員に違和感を与えるのを防止できる。
【0062】
また、前記の如くシール部材50,50を周壁部41に固着しているので、送風量が多い状態のときにシール部材50,50がケース10内面に接触するように変形することはなく、これにより、ロータリードア40を回動させるのに要する力が送風量に関わらず略一定の小さいものになり、ロータリードア40の操作性をさらに良好にできる。
【0063】
そして、ロータリードア40がバイレベルモード位置近傍まで回動すると、シール部材50の第2層52がシール面S1〜S4に摺接して該シール面S1〜S4により押圧されるようになる。この際、第2層52が発泡樹脂よりも耐摩耗性の高い材料から構成されているので、長期間に亘って高いシール性を確保することができる。
【0064】
また、前記第2層52は第1層51よりも摩擦抵抗が低いので、前記ベントモード位置にあるロータリードア40の回動させ始めるときの力を小さくすることができて、操作性をより一層良好にできる。
【0065】
また、シール面S1〜S4におけるロータリードア40回動方向の長さが該ロータリードア40の停止位置のずれ量を見込んだ長さに設定されているので、そのずれ量の吸収するためのカム及びリンク機構を配設することなく、シール部材50とシール面S1〜S4とを狙い通りに接触させることができ、よって、その分部品点数を削減できる。
【0066】
図5(b)は、調和空気の殆どをヒートダクト38へ供給し、残りの若干量をデフロスタ吹出しノズルへ供給するヒートモードが選択された場合を示し、前記各モードの場合と同様に乗員が吹出モード切替レバーをヒートモード位置まで動かすと、ロータリードア40の周壁部41の開口44とヒート導出口37とが略一致するまでロータリードア40が回動して停止し、周壁部41によりベント導出口36が閉塞されるとともに、周壁部41の周方向他側の端部と第4シール面S4との間に隙間が形成され、これにより、生成された調和空気の殆どがヒート導出口37から吹き出すとともに、若干量がデフロスタ導出口35から洩れ出すようになる。
【0067】
このとき、シール部材50の第3突条部T3及び第5突条部T5が第2シール面S2及び第3シール面S3にそれぞれ接触し、エアミックス通路30の調和空気がベント導出口36へ洩れることはない。
【0068】
このヒートモードへ切り替える場合も前述した場合と同様にロータリードア40の操作性を良好にできるとともに、操作音を抑えて乗員に違和感を与えるのを防止できる。
【0069】
図5(c)は、調和空気をヒートダクト38及びインストルメントパネルのデフロスタ吹出しノズルへ供給するヒート/デフロスタモードが選択された場合を示し、前記各モードの場合と同様に乗員が吹出モード切替レバーをヒートモード位置まで動かすと、ロータリードア40の開口44の約半分がヒート導出口37と重なり、かつ周壁部41の周方向側の端部がデフロスタ導出口35の略中央に対応する位置となるまでロータリードア40が回動して停止し、周壁部41によりベント導出口36が閉塞され、デフロスタ導出口35及びヒート導出口37から調和空気が略半分づつ吹き出す。このとき、シール部材50の第4突条部T4及び第6突条部T6対応箇所が第2シール面S2及び第3シール面S3にそれぞれ接触し、エアミックス通路30の調和空気がベント導出口36へ洩れることはない。
【0070】
このヒート/デフロスタモードへ切り替える場合も前述した場合と同様にロータリードア40の操作性を良好にできるとともに、操作音を抑えて乗員に違和感を与えるのを防止できる。
【0071】
図5(d)は、調和空気をインストルメントパネルのデフロスタ吹出しノズルへのみ供給するデフロスタモードが選択された場合を示し、前記各モードの場合と同様に乗員が吹出モード切替レバーをデフロスタモード位置まで動かすと、ロータリードア40の第7膨出部L7が第3シール面S3に対向するまでロータリードア40が回動して停止し、デフロスタ導出口35が略全開にされる。このとき、シール部材50の第3突条部T3及び第5突条部T5が第1シール面S1及び第2シール面S2にそれぞれ接触し、またシール部材50の第7突条部T7が第3シール面L3に接触する。これにより、エアミックス通路30の調和空気がベント導出口36及びヒート導出口37から洩れることはない。
【0072】
このデフロスタモードへ切り替える場合も前述した場合と同様にロータリードア40の操作性を良好にできるとともに、操作音を抑えることができる。
【0073】
尚、この実施形態では、シール面S1〜S4を略平坦に形成するようにしたが、これに限らず、図7に示す変形例のように、ケース10内部側へ突出する凸面状に形成してもよい。これにより、シール部材50とシール面S1〜S4との接触面積が減少して、ロータリードア40を回動させるときの力をより小さくできて、操作性をより一層良好にできる。
【0074】
また、この実施形態では、ロータリードア40を乗員が直接操作する手動式の吹出モード切替機構の場合について説明したが、これに限らず、前記内外気切替ドアのように例えば電動アクチュエータにより自動に回動させるようにしてもよい。
【0075】
この場合、図示しないが、電動アクチュエータは空調制御装置(図示せず)に接続されていて、乗員が吹出モードの選択操作を行うと、前記空調制御装置は、ロータリードア40がそれに対応する位置まで回動するように電動アクチュエータの出力軸の目標停止位置を設定して電動アクチュエータを作動させる。これにより、前記実施形態の場合と同様に各モードへの切り替えが行われる。
【0076】
この吹出モードを切り替える際には、一般に電動アクチュエータが有する作動誤差により、出力軸が目標停止位置となるように信号を送っても、該目標停止位置を若干超えて停止する場合や手前で停止する場合があり、目標停止位置に対してずれが生じることがある。この場合も、前記したようにシール面S1〜S4におけるロータリードア40の回動方向の長さが該ロータリードア40の停止位置のずれ量を見込んだ長さに設定されているので、そのずれ量を吸収するためのカム及びリンク機構を配設することなくシール性を確保でき、よって、その分部品点数を削減できる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係る車両用空調装置によると、ロータリードアの周壁部に膨出部を設け、該周壁部にシール部材を固着して該シール部材の各膨出部に対応する突条部を各導出口周縁に接触させるようにしたので、シール部材のコストを低減しながら、該シール部材を導出口周縁に確実に接触させてシール性を十分に確保できる。また、各導出口をシールする際には、送風量の多少によってシール部材と導出口周縁との接触状態が変化することはなく、ロータリードアの操作性を良好にできるとともに、安定したシール性を得ることができる。そして、ロータリードアを回動させるときには、シール部材とケース内面との接触面積が小さくなるので、このロータリードアを回動させるときの力が小さくてすみ、よって、ロータリードアの操作性をより一層良好にできるとともに、操作音が殆ど発生しなくなって乗員に違和感を与えるのを防止できる。
【0078】
請求項2記載の発明によると、シール部材が発泡樹脂からなるので、各導出口をシールする際、シール部材を導出口周縁に密着させてシール性をさらに高めることができる。
【0079】
請求項3記載の発明によると、シール部材の周壁部側に発泡樹脂からなる層を設けたので、各導出口周縁のシール性をさらに高めることができ、また耐摩耗性の高い層が導出口周縁に接触するので、前記発泡樹脂の損傷が防止されて長期間に亘って高いシール性を確保できる。
【0080】
請求項4記載の発明によると、導出口周縁のシール部材との接触面をシール部材側に突出する凸面状に形成したので、ロータリードアを回動させるときの力をより小さくできて、操作性をさらに良好にできる。
【0081】
請求項5記載の発明によると、導出口周縁のシール部材との接触面におけるロータリードア回動方向の長さをロータリードアの目標停止位置に対するずれ量を見込んだ長さに設定したので、ロータリードアの停止位置がずれてもシール部材と導出口周縁とを狙い通りに接触させることができ、よって、ずれ量を吸収するためのリンク部材が不要となり、その分部品点数を削減できる。
【0082】
請求項6記載の発明によると、ロータリードアの端壁部に形成した突出部をケースの対向壁部に形成した溝部に嵌合させるようにしたので、端壁部と対向壁部との間にシール部材を配設しなくても、ケース内部の調和空気がそれらの間から洩れるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 空調ユニットの内部構造を示す縦断面図である。
【図2】 車両用空調装置を後側から見た斜視図である。
【図3】 吹出モードがベントモードにある空調ユニットの上部を拡大して示す縦断面図である。
【図4】 ロータリードアを右側から見た斜視図である。
【図5】 空調ユニットの各吹出モードにおけるロータリードアの状態を示し、(a)はバイレベルモードであり、(b)はヒートモードであり、(c)はヒート/デフロスタモードであり、(d)はデフロスタモードである。
【図6】 図3のA−A線における断面図である。
【図7】 変形例に係る図3相当図である。
【符号の説明】
1 車両用空調装置
10 ケース
10a 対向壁部
10b 溝部
17 エバポレータ(熱交換器)
27 ヒータコア(熱交換器)
35 デフロスタ導出口
36 ベント導出口
37 ヒート導出口
40 ロータリードア
41 周壁部
42 端壁部
42a 突出部
44 開口
50 シール部材
51 第1層
52 第2層
L1〜L7 第1〜第7膨出部
S1〜S4 シール面(接触面)

Claims (6)

  1. 熱交換器を収容したケースに該熱交換器により生成される調和空気の導出口を複数並設するとともに、前記ケース内部に略円弧面状の周壁部を有するロータリードアを導出口並設方向へ回動可能に支持し、前記周壁部に配設したシール部材により前記各導出口周縁をシールした状態で、前記ロータリードアの回動動作により前記導出口を選択的に開閉するようにした車両用空調装置であって、
    前記ロータリードアの周壁部は、前記ケースの各導出口周縁からケース内部側へ離れて位置付けられるとともに、前記各導出口とケース内部とを連通させる開口と、回動軸方向に延びかつ前記各導出口周縁に接近する方向に膨出する複数の膨出部とを有し、
    前記シール部材は、全体が略同じ厚みを有する板状に形成されており、
    前記シール部材を前記ロータリードアの各膨出部を覆うように前記周壁部に固着することにより該シール部材における各膨出部に対応する部位に、該膨出部の形状によって複数の突条部を形成し、該各突条部を前記各導出口周縁に接触させて各導出口周縁をシールするように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1において、
    シール部材は発泡樹脂からなることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1において、
    シール部材はロータリードアの周壁部側の第1層と、各導出口周縁に接触する第2層とを備え、
    前記第1層が発泡樹脂からなり、前記第2層が前記発泡樹脂よりも耐摩耗性の高い材料からなることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つにおいて、
    各導出口周縁のシール部材との接触面が、シール部材側に突出する凸面状に形成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つにおいて、
    各導出口周縁のシール部材との接触面におけるロータリードア回動方向の長さは、ロータリードアの目標停止位置に対するずれ量を見込んだ長さに設定されていることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つにおいて、
    ロータリードアの周壁部の回動軸方向両端部には径方向内方へ延びる端壁部が設けられ、
    ケースは前記ロータリードアの端壁部に対向する対向壁部を有し、
    前記ロータリードアの端壁部には、回動軸周方向に延びる突出部が前記ケースの対向壁部側へ突設される一方、該対向壁部には、前記突出部が嵌合する溝部が形成されていることを特徴とする車両用空調装置。
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