JP4294967B2 - 多層配線基板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線パターンなどの導体パターンの上下に形成された第1層間接続体及び第2層間接続体を有する多層配線基板、及びその製造方法に関する。当該層間接続体は、配線層間の導電接続や配線基板の上下方向の伝熱(放熱)などを行うための接続層間構造に好適に使用できる。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器等の小形化や高機能化に伴い、電子部品を実装するための配線基板に対しても、多層化、薄層化、ファインパターン化等の要求が高まっている。このため、多層配線基板を構成する絶縁層や配線層も、薄層化する傾向にある。
【0003】
また、多層配線基板には、配線層間を導電接続するための構造が必要であり、ビアホール内へのメッキや導電性ペーストの充填による層間接続構造、または金属層をエッチングして形成した層間接続構造などが知られている。中でも、エッチングにより形成した金属柱で導電接続した構造は、既存の設備で製造が行え、導電性や伝熱性が高く、導電接続の信頼性に優れているため、当業界で注目されている。
【0004】
エッチングで層間接続構造を形成する方法としては、例えば突起形成用の金属層上に別の金属から成るエッチングバリア層を形成し、その上に導体回路となる金属層を形成したものを用意する工程と、上記突起形成用の金属層をエッチングバリア層を侵さないエッチング液により選択的にエッチングすることにより突起を形成する工程と、上記エッチングバリア層のみを上記突起をマスクとしてエッチング液で除去する工程と、上記突起形成側の面に層間絶縁用の絶縁層を形成して該突起を上記導体回路に接続された層間接続手段とする工程と、を有する配線回路基板の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
そして、この製造方法では、上記突起及び上記層間絶縁膜が形成された側の面に、別の導体回路形成用の金属箔を積層して加圧することにより一体化した後、エッチングにより導体回路を形成している。また、この特許文献1には、突起と金属箔との間に導電性ペーストを介在させて接続する方法も開示されている。
【0006】
しかし、このように突起と導体回路形成用の金属箔とを積層加圧して導電接続する方法では、信頼性の高い接続が行えず、導電性ペーストを介在させる方法でも導電性や耐久性の点で十分な性能が得られにくい。つまり、この製法では、3層の異種金属積層板を使用するため、ビルドアップ法で多層配線基板を製造するには、先に形成された配線パターンに対し、突起を形成した部材を積層して両者を導電接続する必要があり、上記の問題が不可避的に生じる。
【0007】
一方、かかる問題を解消すべく、先に形成された配線パターンに対し、突起をエッチングで形成し、絶縁層を形成して突起を露出させた後、メッキで上層の配線層を形成することで、コア基板から最上層までを全てメッキで導電接続できる方法が知られている。この方法は、柱状金属体を構成する金属のエッチング時に耐性を示す別の金属を、下層の配線層の非パターン部を含めた全面に被覆して保護金属層を形成し、その保護金属層の全面に前記柱状金属体を構成する金属のメッキ層を電解メッキにより形成した後、そのメッキ層の表面部分にマスク層を形成してメッキ層をエッチングして柱状金属体を形成した後、保護金属層の浸食が可能なエッチングを行って、非パターン部を被覆する保護金属層を除去した後、絶縁性樹脂を全面に塗布して平坦化した後、上層の配線層をメッキで形成することで、配線層間を導電接続する方法である(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−111189号公報(第2頁、図1)
【特許文献2】
国際公開WO00/52977号公報(第2頁、図1〜図3)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に開示された柱状金属体の形成方法でも、コア基板に対して導電接続構造を形成するのは困難であり、コア基板の導電接続構造にはメッキスルーホールなどが採用されていた。しかし、メッキスルーホールによる層間の導電接続構造では、その直上に更に導電接続構造を形成するのが困難で、回路設計上の制約が大きくなるという欠点があった。
【0010】
また、多層配線基板に半導体部品などを実装する場合、十分な熱放散(放熱)を行なう必要があるが、メッキスルーホールではメッキ厚に制限があるため伝熱性が十分とは言えず、メッキスルーホール内に導電性ペーストを充填する方法でも、金属板を配置した場合と比較してかなり放熱性が小さい。
【0011】
更に、上記の柱状金属体の形成方法では、形成の対象となるシート状部材(例えばコア基板)が、十分な硬さを有していないと、上層のビルドアップが行いにくいという問題があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、既存の設備を用いて、接続の信頼性の高い層間接続構造を全層で形成することができ、伝熱性も良好となる多層配線基板、及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の多層配線基板の製造方法は、導体パターンの上下に形成された第1層間接続体及び第2層間接続体を有する多層配線基板の製造方法であって、
(a)第1層間接続体を形成するための第1金属層と、これと別の金属からなる第1保護金属層とを有する積層体の当該第1保護金属層側に、これと別の金属からなる導体パターンを形成する工程、
(b)少なくともその導体パターンを被覆する第2保護金属層として、前記第1保護金属層が露出した非パターン部を含む略全面に、前記第1保護金属層と同じ金属の第2保護金属層を形成する工程、
(c)その第2保護金属層とは別の金属からなる第2金属層を更に形成する工程、
(d)その第2金属層の第2層間接続体を形成する表面部分に第2マスク層を形成する工程、
(e)前記第2マスク層を形成した第2金属層を選択的にエッチングして第2層間接続体を形成する工程、
(f)その第2層間接続体の形成面に第2絶縁層を形成する工程、
(g)前記第1金属層の第1層間接続体を形成する表面部分に第1マスク層を形成する工程、
(h)前記第1マスク層を形成した第1金属層を選択的にエッチングして第1層間接続体を形成する工程、及び
(i)前記第1保護金属層及び前記第2保護金属層の少なくとも非パターン部を、一方の面側から同時に選択的にエッチングして除去する工程
を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の製造方法によると、エッチングとメッキ等により第1層間接続体及び第2層間接続体を形成できるため、既存の設備を用いて、簡易な工程で製造を行うことができる。また、各層を接合をメッキで行うことができるため(特に、第2金属層をメッキ形成するのが好ましい)、接続の信頼性の高い層間接続構造を全層で形成することができ、エッチングで層間接続体を形成するため、伝熱面積を大きでき伝熱性も良好となる。更に、第2層間接続体を形成する際には、第1金属層が形状保持のための基材となり、第1層間接続体を形成する際には、第2絶縁層が形状保持のための基材となるので、各層の薄層化に伴う製造の困難性を改善できる。前記(b)工程で、パターン部のみに第2保護金属層を形成する方法も可能であるが、第1保護金属層と同じ金属の第2保護金属層を形成して、両者を同時にエッチングする方が効率的である。
【0015】
上記において、更に、第1層間接続体の形成面に第1絶縁層を形成する工程、前記第1層間接続体と一部が導電接続する第1導体パターン層を形成する工程、及び前記第2層間接続体と一部が導電接続する第2導体パターン層を形成する工程を含むことが好ましい。これにより、奇数層の導体パターン層を有する多層配線基板を製造することができる。特に、第1層間接続体と第1導体パターン層、および第2層間接続体と第2導体パターン層とがメッキで接合されているのが好ましい。
【0017】
また、前記(a)工程で導体パターンを形成する際に、パターンメッキ法により行うことが好ましい。パネルメッキ法により(a)工程で導体パターンを形成する方法と比較して、パターンメッキ法の方がファインパターン化が可能である。
【0018】
一方、本発明の多層配線基板は、導体パターンの上下両面に、これとは別の金属からなる第1保護金属層及び第2保護金属層が形成され、更に第1保護金属層の下面にはこれとは別の金属からなる第1層間接続体が、第2保護金属層の上面にはこれとは別の金属からなる第2層間接続体が各々形成された層間接続構造を有すると共に、前記第1保護金属層及び第2保護金属層が同一金属であり、前記第1保護金属層及び第2保護金属層が一方の面側から同時にエッチングされて形成されていることを特徴とする。
【0019】
本発明の多層配線基板によると、本発明の製造方法によって、既存の設備を用いて、接続の信頼性の高い層間接続構造を全層で形成することができ、伝熱性も良好にすることができる。
【0020】
上記において、前記導体パターンと前記第1保護金属層及び第2保護金属層との接合がメッキにより行われ、前記第1保護金属層と前記第1層間接続体との接合がメッキにより行われ、前記第2保護金属層と前記第2層間接続体との接合がメッキにより行われていることが好ましい。これによって、既存の設備を用いて、接続の信頼性の高い層間接続構造を全層で形成することができ、伝熱性も良好にすることができる。
【0021】
また、前記導体パターン、前記第1層間接続体、及び前記第2層間接続体が同一金属であり、前記第1保護金属層及び第2保護金属層が同一金属であることが好ましい。これによって、第1保護金属層及び第2保護金属層を同時にエッチングできるため工程数を少なくでき、その際のエッチング液の選択も容易になる。両者の金属の組合せとしては、銅とニッケルの組合せが特に好ましい。
【0022】
更に、前記第1層間接続体の形成面には第1絶縁層が形成され、更に前記第1層間接続体とメッキで接合された第1導体パターン層が形成されると共に、前記第2層間接続体の形成面には第2絶縁層が形成され、前記第2層間接続体とメッキで接合された第2導体パターン層が形成されていることが好ましい。これによって、3層の導体パターン層が全てメッキで接合された構造とすることができる。
【0023】
また、前記第1導体パターン層又は前記第2導体パターン層の少なくとも何れかが、これとは別の金属からなる第3保護金属層又は第4保護金属層が形成され、更に第3保護金属層の下面にはこれとは別の金属からなる第3層間接続体が、又は第4保護金属層の上面にはこれとは別の金属からなる第4層間接続体が形成されていることが好ましい。これによって、更に多数層の導体パターン層に対し、全てメッキで接合された構造とすることができる。
【0024】
特に、前記導体パターンを含む導体パターン層が、奇数層設けられていることが好ましい。従来は、偶数層の導体パターン層が設けられていたため、奇数層にすることで従来とは異なる回路設計が可能となる。
【0025】
また、本発明の別の多層配線基板は、上下の最外層に設けられた導体パターン層同士を貫通して接続する層間接続構造を有する多層配線基板であって、前記層間接続構造は、導体パターンの上下両面に、これとは別の金属からなる第1保護金属層及び第2保護金属層が形成され、更に第1保護金属層の下面にはこれとは別の金属からなる第1層間接続体が、第2保護金属層の上面にはこれとは別の金属からなる第2層間接続体が各々形成されていると共に、前記第1保護金属層及び第2保護金属層が同一金属であり、前記第1保護金属層及び第2保護金属層が一方の面側から同時にエッチングされて形成されていることを特徴とする。
【0026】
このような層間接続構造は、上下の最外層に設けられた導体パターン層同士を貫通して接続するため、基板の表面から裏面への放熱効果が非常に大きい。従来の製造方法では、このような構造を金属の積層体で形成するのは困難であったが、導体パターンの上下両面に、これとは別の金属からなる第1保護金属層及び第2保護金属層が形成された構造にすることで、本発明の製造方法が適用でき、その結果、既存の設備を用いて、接続の信頼性の高い層間接続構造を全層で形成することができるようになった。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図4は、本発明の多層配線基板の製造方法の一例を示す工程図である。
【0028】
本発明の多層配線基板の製造方法は、図4(14)に示すように、導体パターン3aの上下に形成された第1層間接続体1a及び第2層間接続体14aを有する多層配線基板の製造方法であって、(a)〜(i)工程を含むものである。本実施形態では、第1保護金属層及び第2保護金属層をエッチングして除去する(i)工程を第2絶縁層16の形成に先立って行う例を示す。
【0029】
本発明の(a)工程は、図1(1)〜(2)に示すように、第1層間接続体1aを形成するための第1金属層1と、これと別の金属からなる第1保護金属層2とを有する積層体の当該第1保護金属層2側に、これと別の金属からなる導体パターン3aを形成するものである。その際、パターン形成の方法はいずれでもよく、例えば、エッチングレジストを使用してパターン形成するパネルメッキ法や、パターンメッキ用レジストを使用してメッキで形成するパターンメッキ法等が挙げられる。本実施形態では、パネルメッキ法によりパターン形成する例を示す。
【0030】
まず、図1(1)に示すような、第1金属層1と第1保護金属層2と、導体パターン3aを形成するための金属層3とが積層された積層板SPを用意する。積層板SPは、何れの方法で製造したものでもよく、例えばメッキ、スパッタリング、蒸着などを利用して製造したものや、クラッド材などが何れも使用可能である。積層板SPの各層の厚みについては、例えば、第1金属層1の厚みは、30〜1000μm、第1保護金属層2の厚みは、1〜20μm、金属層3の厚みは1〜100μmである。
【0031】
第1金属層1の厚みが薄い場合、ハンドリング性を改善するために、更にステンレス鋼製などの鏡面板を更に積層して使用するのが好ましい。第1金属層1が銅などの金属の場合、外力のみで当該鏡面板と簡単に剥離することができる。また、第1金属層1として予め厚みが十分なものを使用し、後の工程でハーフエッチング等を行って、所望の厚みに調整するようにしてもよい。
【0032】
導体パターン3aを構成する金属としては、通常、銅、銅合金、ニッケル、錫等が使用できる。第1保護金属層2を構成する金属としては、第1金属層1及び導体パターン3aとは別の金属が使用され、これらの金属のエッチング時に耐性を示す別の金属が使用できる。具体的には、これらの金属が銅である場合、第1保護金属層2を構成する別の金属としては、金、銀、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、ロジウム、鉛−錫系はんだ合金、又はニッケル−金合金等が使用される。但し、本発明は、これらの金属の組合せに限らず、上記金属のエッチング時に耐性を示す別の金属との組合せが何れも使用可能である。これに関しては、第2保護金属層11を構成する金属と、第2金属層14及び導体パターン3aを構成する金属に関しても同様である。
【0033】
また、第1金属層1を構成する金属としては、第1保護金属層2とは別の金属が使用され、例えば銅、銅合金、ニッケル、錫等が使用できる。本発明では、導体パターン3aを構成する金属と第1金属層1を構成する金属とが同じであることが好ましく、特に銅を使用することが好ましい。
【0034】
次に、図1(2)に示すように、エッチングレジスト4を用いてパターン形成を行う。エッチングレジスト4は、感光性樹脂やドライフィルムレジスト(フォトレジスト)などが使用できる。なお、第1金属層1が金属層3と同時にエッチングされる場合、これを防止するためのマスク材5を設けるのが好ましい。
【0035】
エッチングの方法としては、第1保護金属層2及び金属層3を構成する各金属の種類に応じた、各種エッチング液を用いたエッチング方法が挙げられる。例えば、金属層3が銅であり、第1保護金属層2が前述の金属(金属系レジストを含む)の場合、市販のアルカリエッチング液、過硫酸アンモニウム、過酸化水素/硫酸等が使用できる。エッチング後には、エッチングレジスト4が除去される。
【0036】
本発明の(b)工程は、図1(3)に示すように、少なくともその導体パターン3aを被覆する第2保護金属層11を形成するものである。本実施形態では、導体パターン3aの非パターン部を含めた略全面を第2保護金属層11で被覆する例を示す。
【0037】
第2保護金属層11を構成する金属としては、第2層間接続体14aをエッチングで形成する際に、耐性を示す別の金属が使用できる。具体的には、第2層間接続体14aを構成する金属が銅である場合、金、銀、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、ロジウム、鉛−錫系はんだ合金、又はニッケル−金合金等が使用できる。本発明では、第2保護金属層11を構成する金属が、第1保護金属層2を構成する金属と同じであることが好ましい。
【0038】
第2保護金属層11の形成は、電解メッキ、無電解メッキ、スパッタリング、蒸着などを利用して行うことができるが、電解メッキを用いるのが好ましい。第2保護金属層11の厚みは、例えば1〜20μmであり、1〜10μmが好ましい。
【0039】
電解メッキは、周知の方法で行うことができるが、一般的には、対象となる積層板をメッキ浴内に浸漬しながら、積層板を陰極とし、メッキする金属の金属イオン補給源を陽極として、電気分解反応により陰極側に金属を析出させることにより行われる。
【0040】
無電解メッキのメッキ液は、各種金属に対応して周知であり、各種のものが市販されている。一般的には、液組成として、金属イオン源、アルカリ源、還元剤、キレート剤、安定剤などを含有する。なお、無電解メッキに先立って、パラジウム等のメッキ触媒を沈着させてもよい。
【0041】
本発明の(c)工程は、図1(4)に示すように、その第2保護金属層11とは別の金属からなる第2金属層14を更に形成するものである。第2金属層14の形成は、電解メッキ、無電解メッキなどが利用できるが、電解メッキにより行うのが好ましい。第2金属層14の厚みは、例えば30〜1000μmである。
【0042】
第2金属層14を構成する金属としては、例えば銅、銅合金、ニッケル、錫等が使用できる。本発明では、導体パターン3aを構成する金属と第2金属層14を構成する金属とが同じであることが好ましい。
【0043】
本発明の(d)工程は、図2(5)に示すように、その第2金属層14の第2層間接続体14aを形成する表面部分に第2マスク層15を形成するものである。第2マスク層15の形成は、感光性樹脂の塗布後またはドライフィルムレジストのラミネート後に、露光・現像する方法、あるいはスクリーン印刷などにより行うことができる。
【0044】
第2マスク層15の個々の大きさ(面積又は外径等)は、第2層間接続体14aの大きさに対応して決定され、配線層間の導電接続(ビア)のための第2層間接続体14aの外径としては、例えば50〜1000μm、また、放熱構造のための第2層間接続体14aの外径としては、1000μm以上の外径を有するものも可能である。第2マスク層15の形状は何れでもよく、円形、楕円形、四角形、多角形、パターン形状等が挙げられ、当該形状に応じた第2層間接続体14aを形成することができる。
【0045】
本発明の(e)工程は、図2(6)に示すように、第2マスク層15を形成した第2金属層14を選択的にエッチングして第2層間接続体14aを形成するものである。その際、エッチングによる浸食量が多過ぎると、形成される第2層間接続体14aが小径化(アンダーカットの増大)して、後の工程に支障をきたす場合が生じ、逆に、浸食量が少な過ぎると、非パターン部に第2金属層14が残存して、短絡の原因となる場合が生じる。従って、上記のエッチングによる浸食の程度は、図2(6)に示す程度か、或いはこれより多少増減する範囲内が好ましい。
【0046】
エッチングの方法としては、第2金属層14及び第2保護金属層11を構成する各金属の種類に応じた、各種エッチング液を用いたエッチング方法が挙げられる。例えば、第2金属層14が銅であり、第2保護金属層11が前述の金属(金属系レジストを含む)の場合、市販のアルカリエッチング液、過硫酸アンモニウム、過酸化水素/硫酸等が使用できる。
【0047】
本発明の(i)工程は、図2(7)に示すように、第1保護金属層2及び第2保護金属層11の少なくとも非パターン部を、同時に又は別々に、選択的にエッチングして除去するものである。本実施形態では、第1保護金属層2と第2保護金属層11とを同じ金属で形成しておき、前記(i)工程で第1保護金属層2及び第2保護金属層11を同時に選択的にエッチングして除去する例を示す。両者が異なる金属の場合には、順次エッチングして除去することができる。
【0048】
エッチングの方法としては、(e)工程とは異なるエッチング液を用いたエッチング方法が挙げられるが、塩化物エッチング液を用いると金属系レジスト及び銅の両者が浸食されるため、その他のエッチング液を用いるのが好ましい。具体的には、第2層間接続体14aと導体パターン3aが銅であり、第2保護金属層11が前記の金属である場合、はんだ剥離用として市販されている、硝酸系、硫酸系、シアン系などの酸系のエッチング液等を用いるのが好ましい。
【0049】
エッチングで露出したパターン部に対しては、黒化処理などの表面処理を行って、絶縁層との密着性を高めておくのが好ましい。これは、他の導体パターンについても同様である。
【0050】
次に、図2(8)に示すように、第2マスク層15の除去を行うが、これは薬剤除去、剥離除去など、第2マスク層15の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、スクリーン印刷により形成された感光性のインクである場合、アルカリ等の薬品にて除去される。このとき同時に、マスク材5を除去してもよい。
【0051】
本発明の(f)工程は、図3(9)に示すように、第2層間接続体14aの形成面に第2絶縁層16を形成するものである。その際、第2層間接続体14aは第2絶縁層16から露出させることが好ましい。本実施形態では、絶縁層形成材を積層後に層間接続体14aを露出させる例を示す。
【0052】
まず、絶縁材の塗布を行うが、絶縁材としては、例えば絶縁性が良好で安価な液状ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等の反応硬化性樹脂を用いることができる。これを各種方法で、第2層間接続体14aの高さよりやや厚くなるように塗布した後、加熱又は光照射等により硬化させればよい。塗布方法としては、カーテンコーターなどの各種コーターを使用できる。また、反応硬化性樹脂等を含有する接着性シート、プリプレグ等を用いて、ホットプレスや真空ラミネート等する方法でもよい。
【0053】
次に、硬化した絶縁材を研削・研磨等することにより、第2層間接続体14aの高さと略同じ厚さを有する第2絶縁層16を形成する。研削の方法としては、ダイヤモンド製等の硬質刃を回転板の半径方向に複数配置した硬質回転刃を有する研削装置を使用する方法が挙げられ、当該硬質回転刃を回転させながら、固定支持された配線基板の上面に沿って移動させることによって、上面を平坦化することができる。また、研磨の方法としては、ベルトサンダ、バフ研磨等により軽く研磨する方法が挙げられる。
【0054】
本発明の(g)工程は、図3(10)に示すように、第1金属層1の第1層間接続体1aを形成する表面部分に第1マスク層7を形成するものである。第1マスク層7の形成については、第2マスク層15の形成((d)工程)と同様に行うことができる。その際、裏面側には別のマスク材6を設けておくのが好ましい。
【0055】
本発明の(h)工程は、図3(11)に示すように、第1マスク層7を形成した第1金属層1を選択的にエッチングして第1層間接続体1aを形成するものである。第1金属層1のエッチングは、第2金属層14のエッチング((e)工程)と同様に行うことができる。
【0056】
本発明では、第1層間接続体1aをチップ搭載基板等の接続用のバンプとして、絶縁層を設けずに使用することも可能であるが、本実施形態では、図3(12)に示すように、更に、第1層間接続体1aの形成面に第1絶縁層17を形成する例を示す。第1絶縁層17の形成については、第2絶縁層16の形成((f)工程)と同様に行うことができる。
【0057】
以上のような本発明の製造方法によって、図3(12)に示すように、導体パターン3aの上下両面に、これとは別の金属からなる第1保護金属層2及び第2保護金属層11が形成され、更に第1保護金属層2の下面にはこれとは別の金属からなる第1層間接続体1aが、第2保護金属層11の上面にはこれとは別の金属からなる第2層間接続体14aが各々形成された層間接続構造を有する多層配線基板を製造することができる。
【0058】
本実施形態では、図4(13)〜(14)に示すように、更に、第1層間接続体1aと一部が導電接続する第1導体パターン層18bを形成する工程、及び前記第2層間接続体14aと一部が導電接続する第2導体パターン層18aを形成する工程を含む例を示す。
【0059】
第1導体パターン層18bと第2導体パターン層18aの形成方法はいずれでもよく、例えば、エッチングレジストを使用してパターン形成するパネルメッキ法や、パターンメッキ用レジストを使用してメッキで形成するパターンメッキ法等が挙げられる。本実施形態では、パネルメッキ法により金属層18に対してパターン形成する例を示している。
【0060】
以上のような本発明の製造方法によって、図4(14)に示すように、導体パターン3aの上下両面に、これとは別の金属からなる第1保護金属層2及び第2保護金属層11が形成され、更に第1保護金属層2の下面にはこれとは別の金属からなる第1層間接続体1aが、第2保護金属層11の上面にはこれとは別の金属からなる第2層間接続体14aが各々形成された層間接続構造を有し、前記第1層間接続体1aの形成面には第1絶縁層17が形成され、更に前記第1層間接続体1aとメッキで接合された第1導体パターン層18bが形成されると共に、前記第2層間接続体14aの形成面には第2絶縁層16が形成され、前記第2層間接続体14aとメッキで接合された第2導体パターン層18aが形成されている多層配線基板を製造することができる。
【0061】
〔別の実施形態〕
以下、本発明の別の実施形態について説明する。
【0062】
(1)前記の実施形態では、第1保護金属層及び第2保護金属層をエッチングして除去する(i)工程を第2絶縁層の形成に先立って行う例を示したが、(i)工程は、別の時点で行ってもよく、例えば図5〜図6に示すように、第2絶縁層16を形成した後の第1絶縁層17の形成の前に行ってもよい。
【0063】
即ち、図5(1)に示す状態までは、前記の実施形態と同様にして各工程を実施した後、図5(2)に示すように、第2層間接続体14aの形成面に第2絶縁層16を形成する(f)工程を実施する。このとき、第2保護金属層11と第2絶縁層16との密着性を高めるために、ブラスト加工などの粗面化処理や化学的な酸化処理などの表面処理を施すのが好ましい。
【0064】
次いで、図5(3)に示すように、第1金属層1の第1層間接続体1aを形成する表面部分に第1マスク層5aを形成する(g)工程を実施する。その場合、(e)工程で第2金属層14をエッチングする際の裏面側のマスク材5をフォトレジストで形成しておき、これを露光・現像することによって第1マスク層5aを形成してもよい。
【0065】
次いで、図5(4)に示すように、第1マスク層5aを形成した第1金属層1を選択的にエッチングして第1層間接続体1aを形成する(h)工程を実施する。その際、裏面側にはマスク材6を設けるのが好ましい。
【0066】
次いで、図6(5)に示すように、第1保護金属層2及び第2保護金属層11の少なくとも非パターン部を、同時に(別々に行ってもよい)選択的にエッチングして除去する(i)工程を実施する。第1マスク層5a等は、この前後に除去すればよい。
【0067】
次いで、図6(6)〜(8)に示すように、第1層間接続体1aの形成面に第1絶縁層17を形成する工程、第1層間接続体1aと一部が導電接続する第1導体パターン層18bを形成する工程、及び第2層間接続体14aと一部が導電接続する第2導体パターン層18aを形成する工程を必要に応じて実施する。
【0068】
(2)前記の実施形態では、絶縁層を形成した後にパネルメッキ法やパターンメッキ法によって導体パターンを形成する例を示したが、図7〜図9に示すように、樹脂付き銅箔を使用して絶縁層と導体パターン層とを形成してもよい。
【0069】
即ち、図7(1)に示す状態までは、前記の実施形態と同様にして各工程を実施した後、図7(2)〜(3)に示すようにして、第2層間接続体14aの形成面に第2絶縁層16を形成する(f)工程を実施する。
【0070】
まず、図7(2)に示すように、樹脂付き銅箔をプレス面により加熱プレスして、第1層間接続体1aに対応する位置に凸部を有し表面に金属層18が形成された積層体を得る。このとき、プレス面と第1層間接続体1aが形成された被積層体との間に、少なくとも、凹状変形を許容するシート材を配置しておくのが好ましい。また、第1層間接続体1aに対応する位置に凹部を有するプレス面を使用してもよい。
【0071】
上記の樹脂付き銅箔は、各種のものが市販されており、それらをいずれも使用できる。また、金属層形成材と絶縁層形成材とは各々を別々に配置してもよい。この工程では、シート材が、第1層間接続体1aの存在によって加熱プレス時に凹状変形するため、それに対応する凸部が積層体に形成される。
【0072】
加熱プレスの方法としては、加熱加圧装置(熱ラミネータ、加熱プレス)などを用いて行えばよく、その際、空気の混入を避けるために、雰囲気を真空(真空ラミネータ等)にしてもよい。加熱温度、圧力など条件等は、絶縁層形成材と金属層形成材の材質や厚みに応じて適宜設定すればよいが、圧力としては、0.5〜30MPaが好ましい。
【0073】
絶縁層形成材としては、積層時に変形して加熱等により固化すると共に、配線基板に要求される耐熱性を有するものであれば何れの材料でもよい。具体的には、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の各種反応硬化性樹脂や、それとガラス繊維、セラミック繊維、アラミド繊維等との複合体(プリプレグ)などが挙げられる。
【0074】
シート材は、加熱プレス時に凹状変形を許容する材料であればよく、クッション紙、ゴムシート、エラストマーシート、不織布、織布、多孔質シート、発泡体シート、金属箔、これらの複合体、などが挙げられる。特に、クッション紙、ゴムシート、エラストマーシート、発泡体シート、これらの複合体などの、弾性変形可能なものが好ましい。
【0075】
なお、シート材と共に離型シートを追加配置してもよい。離型シートとしては、フッ素樹脂フィルム、シリコーン樹脂フィルム、各種の離型紙、繊維補強フッ素樹脂フィルム、繊維補強シリコーン樹脂フィルムなどが挙げられる。
【0076】
シート材の厚みは、第1層間接続体1aの高さの半分より厚いのが好ましく、第1層間接続体1aの高さより厚いのが好ましい。シート材の厚みや硬さを調整することによって、加熱プレスによって形成される積層体の凸部の高さや形状を制御することができる。一般に、シート材の厚みを小さく、また硬さを硬くすると、形成される積層体の凸部の高さや体積は小さくなる。
【0077】
次いで、図7(3)に示すように、この積層体の凸部を除去して、第1層間接続体1aを露出させる。その際、積層体の金属層18の上面より第1層間接続体1aの上面が高くなる分を、同時に除去して平坦化してもよい。
【0078】
凸部の除去方法としては、研削や研磨による方法が好ましく、ダイヤモンド製等の硬質刃を回転板の半径方向に複数配置した硬質回転刃を有する研削装置を使用する方法や、サンダ、ベルトサンダ、グラインダ、平面研削盤、硬質砥粒成形品などを用いる方法などが挙げられる。研削装置を使用すると、当該硬質回転刃を回転させながら、固定支持された配線基板の上面に沿って移動させることによって、上面を平坦化することができる。また、研磨の方法としては、ベルトサンダ、バフ研磨等により軽く研磨する方法が挙げられる。本発明のように積層体に凸部が形成されていると、その部分のみを研削するのが容易になり、全体の平坦化がより確実に行える。
【0079】
次いで、図7(4)に示すように、露出した第1層間接続体1aと、絶縁層16を隔てて近接する金属層18とを導電接続するが、本実施形態では、第1層間接続体1aの上面を含む金属層18の略全面に対し、メッキにより導電体層19を形成する例を示す。
【0080】
メッキによる導電体層19の形成は、無電解メッキ、又は無電解メッキと電解メッキの組合せ、スパッタリングや蒸着と電解メッキの組合せなどにより行うことができる。但し、導電接続の信頼性を高める上で無電解メッキと電解メッキの組合せで形成するのが好ましい。導電体層19の厚みは1〜30μmが好ましい。なお、導電体層19を形成する際に、裏面側にも導電体層20を形成してもよい。導電体層20を構成する金属は、第1金属層1と同じにするのが好ましい(図8(6)以降の工程では導電体層20の記載を省略している)。
【0081】
次いで、図8(6)に示すように、第1金属層1の第1層間接続体1aを形成する表面部分に第1マスク層5aを形成する(g)工程を実施した後、図8(7)に示すように、第1マスク層5aを形成した第1金属層1を選択的にエッチングして第1層間接続体1aを形成する(h)工程を実施する。更に、図8(8)〜図9(9)に示す工程は、図7(2)〜図7(4)に示す工程と同様にして行うことができる。
【0082】
その後、金属層18及び導電体層19をエッチングして、第1導体パターン層19a,18bと第2導体パターン層19aとを形成することができる。
【0083】
(3)本発明では、次のようにして更に多数層の配線層を有する多層配線基板を製造することができる。即ち、図4(14)に示すものに対して、前記第1導体パターン層又は前記第2導体パターン層の少なくとも何れかが、これとは別の金属からなる第3保護金属層又は第4保護金属層を形成し、更に第3保護金属層の下面にはこれとは別の金属からなる第3層間接続体が、又は第4保護金属層の上面にはこれとは別の金属からなる第4層間接続体が形成することが可能である。
【0084】
例えば、第3保護金属層と第4保護金属層、第3層間接続体と第4層間接続体、および第3導体パターン層と第4導体パターン層を形成することにより、導体パターンを含む配線層が、奇数層設けられている多層配線基板を製造することができる。また、上下両層に積層形成する配線層の数を調整することで、配線層が偶数層設けられている多層配線基板を製造することも可能である。
【0085】
(4)前記の実施形態では、マスク層を印刷により形成する例を示したが、ドライフィルムレジスト等を用いてマスク層を形成してもよい。その場合、ドライフィルムレジストの熱圧着、露光、現像が行われる。また、マスク層の除去(剥離)には、メチレンクロライドや水酸化ナトリウム等が用いられる。
【0086】
また、マスク層を金属層のエッチング時に耐性を示す金属で形成してもよい。その場合、保護金属層と同様の金属を使用することができ、パターン形成と同様の方法により、所定の位置にマスク層を形成すればよい。
【0087】
(5)前記の実施形態では、絶縁材を研削・研磨等することにより、層間接続体の高さと略同じ厚さを有する絶縁層を形成する例を示したが、絶縁材である樹脂シート等を加熱加圧することにより、層間接続体の高さと略同じ厚さを有する絶縁層を形成してもよい。その場合、層間接続体上に薄く残る絶縁性樹脂は、プラズマ処理等によって簡単に除去でき、また加熱後に研磨して平坦化することもできる。なお、樹脂シート、プリプレグ等には予め層間接続体の形成位置に開口を設けておいてもよい。
【0088】
(6)前記の実施形態では、マスク層の除去を金属層を選択的にエッチングした直後に行う例を示したが、マスク層の除去工程の順序はこれに限定されず、例えば、保護金属層のエッチング工程の直後、あるいは、絶縁材を研削・研磨等する際に、マスク層の除去を行ってもよい。
【0089】
(7)前記の実施形態では、放熱のための大面積の層間接続体を有しない多層配線基板の例を示したが、図10に示すように、大面積の層間接続体を形成したものでもよい。この実施形態では、上下の最外層に設けられた導体パターン層45同士を貫通して接続する層間接続構造を有し、これを介して半導体部品50から基板裏面へ放熱を行う例を示す。
【0090】
この層間接続構造は、図10に示すように、導体パターン3aの上下両面に、これとは別の金属からなる第1保護金属層2及び第2保護金属層11が形成され、更に第1保護金属層2の下面にはこれとは別の金属からなる第1層間接続体1aが、第2保護金属層11の上面にはこれとは別の金属からなる第2層間接続体14aが各々形成されている。また、同時に配線パターン間の導電接続を行うための層間接続構造も複数設けられている。
【0091】
導体パターン3aの上下への積層数は、この例では上側2層、下側4層であるが、これはマスク材を用いた片面のみへのメッキ等で行うことができる。従って、導体パターン3aの上下への積層数が同じであるのが、無駄の無い製法となる。
【0092】
また、図10の例では、第6層に放熱金属体44よりかなり面積の広い放熱パターン部45を形成しており、更に放熱フィン47を形成している。放熱フィン47は、各種の接合方法や接着方法で形成することも可能であるが、前述したような層間接続体の形成方法によって形成することも可能である。その場合、第2保護金属層11が放熱フィン47との間に介在することになる。このような放熱フィン47の形成は、多層配線基板の最外層に半導体部品を実装するためのバンプの形成と同時に行うことも可能である。
【0093】
放熱フィン47の形状は、リブ状、散点状など何れでもよいが、全体の表面積が大きい程、熱放散性が高くなるため好ましい。全体の表面積を大きくする上では、放熱フィン47の高さを高くするのが有利であり、図10の例では、放熱金属体44の厚みより、放熱フィン47の高さを高くしている。なお、放熱フィン47により十分な熱放散性が得られる場合など、放熱パターン部45の面積を小さくすることも可能である。
【0094】
一方、半導体部品50を実装する側の最外層(第1層)には、放熱金属体44と略同じ面積の放熱パターン部45を形成している。半導体部品50を実装する際には、半導体部品50の底面と放熱パターン部45との間に、例えば伝熱性の粘着テープ60や伝熱性の接着材など介在させてもよい。また、何も設けずに、輻射伝熱するようにしてもよい。
【0095】
半導体部品50のリード52は、第1層の配線層の配線パターン部28にハンダ等で導電接続される。各々のリード52は、回路設計に応じて、第2層の配線層の導体パターン18aに層間接続体29を介して、導電接続される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の製造方法の一例を示す工程図
【図2】本発明の多層配線基板の製造方法の一例を示す工程図
【図3】本発明の多層配線基板の製造方法の一例を示す工程図
【図4】本発明の多層配線基板の製造方法の一例を示す工程図
【図5】本発明の多層配線基板の製造方法の他の例を示す工程図
【図6】本発明の多層配線基板の製造方法の他の例を示す工程図
【図7】本発明の多層配線基板の製造方法の他の例を示す工程図
【図8】本発明の多層配線基板の製造方法の他の例を示す工程図
【図9】本発明の多層配線基板の製造方法の他の例を示す工程図
【図10】本発明の多層配線基板の他の例を示す断面図
【符号の説明】
1 第1金属層
1a 第1層間接続体
2 第1保護金属層
3a 導体パターン
5a 第1マスク層
7 第1マスク層
11 第2保護金属層
14 第2金属層
14a 第2層間接続体
15 第2マスク層
16 第2絶縁層
17 第1絶縁層
18 金属層
18a 第2導体パターン層
18b 第1導体パターン層
19 導電体層

Claims (3)

  1. 導体パターンの上下に形成された第1層間接続体及び第2層間接続体を有する多層配線基板の製造方法であって、
    (a)第1層間接続体を形成するための第1金属層と、これと別の金属からなる第1保護金属層とを有する積層体の当該第1保護金属層側に、これと別の金属からなる導体パターンを形成する工程、
    (b)少なくともその導体パターンを被覆する第2保護金属層として、前記第1保護金属層が露出した非パターン部を含む略全面に、前記第1保護金属層と同じ金属の第2保護金属層を形成する工程、
    (c)その第2保護金属層とは別の金属からなる第2金属層を更に形成する工程、
    (d)その第2金属層の第2層間接続体を形成する表面部分に第2マスク層を形成する工程、
    (e)前記第2マスク層を形成した第2金属層を選択的にエッチングして第2層間接続体を形成する工程、
    (f)その第2層間接続体の形成面に第2絶縁層を形成する工程、
    (g)前記第1金属層の第1層間接続体を形成する表面部分に第1マスク層を形成する工程、
    (h)前記第1マスク層を形成した第1金属層を選択的にエッチングして第1層間接続体を形成する工程、及び
    (i)前記第1保護金属層及び前記第2保護金属層の少なくとも非パターン部を、一方の面側から同時に選択的にエッチングして除去する工程を含む多層配線基板の製造方法。
  2. 更に、第1層間接続体の形成面に第1絶縁層を形成する工程、前記第1層間接続体と一部が導電接続する第1導体パターン層を形成する工程、及び前記第2層間接続体と一部が導電接続する第2導体パターン層を形成する工程を含む請求項1記載の多層配線基板の製造方法。
  3. 前記(a)工程で導体パターンを形成する際に、パターンメッキ法により行う請求項1又は2に記載の多層配線基板の製造方法。
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