JP4293027B2 - 無線タグ通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線にて情報の書き込みや読み出しができる無線タグとの間で通信を行う無線タグ通信装置の改良に関する。
所定の情報が記憶された小型の無線タグ(応答器)から所定の無線タグ通信装置(質問器)により非接触にて情報の読み出しを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。このRFIDシステムは、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても無線タグ通信装置との通信によりその無線タグに記憶された情報を読み出すことが可能であることから、商品管理や検査工程等の様々な分野において実用が期待されている。
ところで、複数のアンテナ素子を有してそれらアンテナ素子により情報の通信を行う無線通信装置において、各アンテナ素子に対応する信号の位相を制御するフェイズドアレイ(Phased Array)処理や、各アンテナ素子に対応する信号の位相及び振幅を適応制御するアダプティブアレイ(Adaptive Array)処理等のアレイアンテナ技術が一般的によく知られている。例えば、特許文献1に記載されたアダプティブアレイアンテナ制御装置がそれであり、通信対象の配置されている位置(方向)に対応してアンテナ制御係数を変更することで、通信可能距離を可及的に伸ばすことができるとされている。
特開平11−251996号公報
しかし、前記無線タグ通信装置は、通常、散在する複数の前記無線タグとの間で通信を行うものであることに加え、それら無線タグからの極めて微弱な反射波を扱うものであるため、前記従来の技術では通信可能距離に限界があり、前記無線タグとの間で好適な通信が行われないおそれがあった。そこで、可及的に長い通信可能距離を実現する無線タグ通信装置の開発が求められていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、可及的に長い通信可能距離を実現する無線タグ通信装置を提供することにある。
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、無線タグに向けて所定の送信信号を複数のアンテナ素子を有する送信アンテナにより送信すると共に、その送信信号に応じて無線タグから返信される返信信号を前記送信アンテナと共用の複数のアンテナ素子を有する受信アンテナにより受信することでその無線タグとの間で情報の通信を行う無線タグ通信装置であって、前記複数のアンテナ素子から送信される送信信号それぞれの位相及び/又は振幅を制御することで前記送信アンテナの指向性を制御すると共に、その送信アンテナの指向性に基づいて前記複数のアンテナ素子から送信される送信信号それぞれに与えるウェイトを制御するフェイズドアレイ制御手段又はビームフォーミング制御手段である指向性制御手段と、前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御するアダプティブアレイ制御手段であって、前記無線タグからの返信信号に基づいて前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御すると共に、前記指向性制御手段により設定された前記送信アンテナの指向性に基づいて各受信信号に与えるウェイトの初期値を設定するウェイト適応制御手段とを、含み、前記複数のアンテナ素子により同一周波数にて前記送信信号の送信及び前記受信信号の受信が行われたとき、前記ウェイト適応制御手段は、前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトをそれら複数のアンテナ素子により送信される送信信号それぞれのウェイトとは異なる値に制御するものであり、前記指向性制御手段は、前記ウェイト適応制御手段による適応制御が収束した後に、その適応制御により設定された各受信信号に与えるウェイトに基づいて前記送信アンテナの指向性を再設定することを特徴とするものである。
このようにすれば、前記複数のアンテナ素子から送信される送信信号それぞれの位相及び/又は振幅を制御することで前記送信アンテナの指向性を制御すると共に、その送信アンテナの指向性に基づいて前記複数のアンテナ素子から送信される送信信号それぞれに与えるウェイトを制御するフェイズドアレイ制御手段又はビームフォーミング制御手段である指向性制御手段と、前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御するアダプティブアレイ制御手段であって、前記無線タグからの返信信号に基づいて前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御すると共に、前記指向性制御手段により設定された前記送信アンテナの指向性に基づいて各受信信号に与えるウェイトの初期値を設定するウェイト適応制御手段とを、含み、前記複数のアンテナ素子により同一周波数にて前記送信信号の送信及び前記受信信号の受信が行われたとき、前記ウェイト適応制御手段は、前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトをそれら複数のアンテナ素子により送信される送信信号それぞれのウェイトとは異なる値に制御するものであり、前記指向性制御手段は、前記ウェイト適応制御手段による適応制御が収束した後に、その適応制御により設定された各受信信号に与えるウェイトに基づいて前記送信アンテナの指向性を再設定するものであることから、通信対象となる無線タグが配置されていると期待される方向に前記送信アンテナの指向性を変更すると共に、各受信信号に与えるウェイトを適応制御することで、前記無線タグとの間の通信感度を高められる。また、各受信信号に与えるウェイトが可及的に早く収束し、前記無線タグからの返信信号に含まれる情報信号のうちビット列の先頭に近い部分を取りこぼすことなく受信できることから、その無線タグとの通信距離を更に伸ばすことができる。また、プリアンブルを短く設定でき、前記無線タグとの通信に要する時間を短縮できるため、単位時間内に可及的多くの無線タグとの間で通信を行うことができる。また、前記複数のアンテナ素子により同一周波数にて前記送信信号の送信及び前記受信信号の受信が行われたとき、送信動作と受信動作とで指向性を異ならせることにより、可及的に長い通信可能距離を実現することができる。また、前記適応制御により設定された各受信信号に与えるウェイトに基づいて前記送信アンテナの指向性を再設定することで、通信対象となる無線タグに可及的に強い送信信号を送信することができる。すなわち、可及的に長い通信可能距離を実現する無線タグ通信装置を提供することができる。
ここで、好適には、前記指向性制御手段は、前記送信アンテナの指向性方向の送信電力密度が可及的に大きくなるように各送信信号に与えるウェイトを制御するものである。このようにすれば、実用的な態様で通信対象となる無線タグが配置されていると期待される方向に前記送信アンテナの指向性を変更することができる。
また、好適には、前記ウェイト適応制御手段は、前記複数のアンテナ素子により受信された後にそれぞれ所定のウェイトを与えられた受信信号を合成した合成信号の信号対雑音比(希望信号対妨害信号の比)が可及的に大きくなるように各受信信号に与えるウェイトを適応制御するものである。このようにすれば、実用的な態様で各受信信号に与えるウェイトを適応制御することができる。
また、好適には、複数のアンテナ素子から成る送信アンテナ及び受信アンテナにおいて、それら複数のアンテナ素子の一部又は全部は、前記送信アンテナ及び受信アンテナにより共用される共用アンテナ素子であり、その共用アンテナ素子から送信される送信信号に前記指向性制御手段により制御されたウェイトを与えると共に、その共用アンテナ素子により受信される受信信号に前記ウェイト適応制御部により制御されたウェイトを与えるものである。このようにすれば、可及的に長い通信可能距離を実現する実用的な態様の無線タグ通信装置を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、一般的なRFID(Radio Frequency Identification)通信システム10の構成を説明する図である。このRFID通信システム10は、質問器として機能する無線タグ通信装置12及び応答器として機能する無線タグ14から成り、その無線タグ通信装置12から送信信号である送信波Fc1が送信されると、その送信波Fc1を受信した上記無線タグ14において所定の情報信号に基づいてその送信波Fc1が変調されて返信信号である反射波Fr1として返信され、上記無線タグ通信装置12によりその反射波r1が受信されて復調されることで上記無線タグ14との間で情報の通信が行われる。なお、通常のRFID通信においては、1台乃至は複数台の上記無線タグ通信装置12と、複数の無線タグ14との間で情報の通信が行われるが、図1ではそれぞれ1台のみを示している。
図1に示すように、上記無線タグ通信装置12は、上記無線タグ14に対する情報の読み出し及び書き込みの少なくとも一方を実行するためにその無線タグ14との間で情報の通信を行うものであり、送信信号をディジタル信号として出力したり、上記無線タグ14からの返信信号を復調する等のディジタル信号処理を実行するDSP(Digital Signal Processor)16と、そのDSP16により出力された送信信号をアナログ信号に変換する送信信号D/A変換部18と、所定の周波数変換信号を出力する周波数変換信号出力部20と、上記送信信号D/A変換部18によりアナログ信号に変換された送信信号の周波数をその周波数変換信号出力部20から出力される周波数変換信号の周波数だけ高くするアップコンバータ22と、そのアップコンバータ22によりアップコンバートされた送信信号を送信波Fc1として上記無線タグ14に向けて送信すると共に、その送信波Fc1に応じて無線タグ14から返信される反射波Fr1を受信する送受信アンテナ24と、上記アップコンバータ22によりアップコンバートされた送信信号をその送受信アンテナ24に供給すると共に、その送受信アンテナ24により受信された受信信号をダウンコンバータ28に供給する方向性結合器26と、上記送受信アンテナ24により受信されてその方向性結合器26を介して供給される受信信号の周波数を上記周波数変換信号出力部20から出力される周波数変換信号の周波数だけ低くするダウンコンバータ28と、そのダウンコンバータ28から出力されるダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換して上記DSP16に供給する受信信号A/D変換部30とを、備えて構成されている。
上記DSP16は、CPU、ROM、及びRAM等から成り、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータシステムであり、前記無線タグ14への送信信号に対応するコマンドビット列を生成する送信ビット列生成部32と、その送信ビット列生成部32から出力されたディジタル信号をFM方式で符号化するFM符号化部34と、そのFM符号化部34により符号化された信号をAM方式で変調して上記送信信号D/A変換部18に供給するAM変調部36と、上記送信信号D/A変換部18及び受信信号A/D変換部30のサンプリング周波数を発生させるサンプリング周波数発振部38と、上記送受信アンテナ24により受信された受信信号をAM方式で復調してAM復調波を検出するAM復調部40と、そのAM復調部40により復調されたAM復調波をFM方式で復号化するFM復号化部42と、そのFM復号化部42により復号化された復号信号を解釈して前記無線タグ14の変調に関する情報信号を読み出す返答ビット列解釈部44とを、機能的に備えている。
図2は、前記無線タグ14に備えられた無線タグ回路14aの構成を説明するブロック線図である。この無線タグ回路14aは、前記無線タグ通信装置12からの送信信号である送信波Fc1を受信すると共に、返信信号である反射波Fr1を返信する送受信アンテナ46と、その送受信アンテナ46に接続されて信号の変調及び復調を行う変復調部48と、上記送受信アンテナ46により受信された送信波Fc1の一部を整流してエネルギとして供給する整流部49と、その整流部49により整流された送信波Fc1をエネルギ源としてディジタル信号処理を行うIC回路部50とを備えて構成されている。そのIC回路部50は、上記無線タグ回路14aの作動を制御する制御部52と、所定の情報信号をFM方式で符号化するFM符号化部54と、そのFM符号化部54により符号化された信号をAM方式で変調するAM変調部56とを備えている。すなわち、前記無線タグ14は、内的な電力供給源を含まない所謂パッシブタグ(passive tag)である。
以上のように構成されたRFID通信システム10の通信動作では、先ず、前記無線タグ通信装置12の送信ビット列生成部32によりディジタル信号が出力される。次に、その送信ビット列生成部32から出力されたディジタル信号が前記FM符号化部34により符号化される。次に、そのFM符号化部34から出力された信号が前記AM変調部36によりAM変調される。次に、その変調部36により変調された送信ディジタル信号が前記送信信号D/A変換部18によりアナログ信号に変換される。次に、その送信信号D/A変換部18によりアナログ信号に変換された送信信号の周波数が前記アップコンバータ22により前記周波数変換信号出力部20から出力される周波数変換信号の周波数だけ高められ、前記方向性結合器26を介して前記送信アンテナ24に供給される。そして、その送信アンテナ24から送信波Fc1として前記無線タグ14に向けて送信される。
前記無線タグ通信装置12の送信アンテナ24からの送信波Fc1が前記無線タグ14の送受信アンテナ46により受信されると、その送信波Fc1が前記変復調部48に供給されて復調される。また、送信波Fc1の一部は前記整流部49により整流され、その送信波Fc1をエネルギ源として前記IC回路部50が駆動される。前記所定の情報信号は、前記FM符号化部54により符号化された後、前記AM変調部56によりAM変調される。そして、前記変復調部48においてそのAM変調部56から出力されるAM変調されたFM符号信号により前記送信波Fc1が変調され、前記送受信アンテナ46から反射波Fr1として前記無線タグ通信装置12に向けて返信される。
前記無線タグ14の送受信アンテナ46からの反射波Fr1が前記無線タグ通信装置12の送受信アンテナ24により受信されると、その反射波Fr1が前記方向性結合器26を介して受信信号として前記ダウンコンバータ28に供給され、その受信信号の周波数が前記周波数変換信号出力部20から出力される周波数変換信号の周波数だけ低められる。次に、そのダウンコンバータ28によりダウンコンバートされた受信信号が前記受信信号A/D変換部30によりディジタル信号に変換される。次に、その受信信号A/D変換部30から出力されるディジタル信号に変換された受信信号が前記AM復調部40により復調される。次に、そのAM復調部40から出力されるAM復調波が前記FM復号化部42により復号化される。そして、そのFM復号化部42から出力される復号信号が前記返答ビット列解釈部44により解釈されて前記無線タグ14の変調に関する情報信号が読み出される。
図3は、本発明の一実施例である無線タグ通信装置60の電気的構成を説明する図である。以下、本実施例の無線タグ通信装置60の構成について説明するが、前記従来の無線タグ通信装置12と共通する部分に関しては、図面に同一の符号を付してその説明を省略する。
図3に示すように、本実施例の無線タグ通信装置60は、前記無線タグ14に向けて所定の送信信号を送信すると共に、その送信信号に応じて前記無線タグ14から返信される返信信号を受信する送受信共用の複数のアンテナ素子62a、62b、62c(以下、特に区別しない場合には単にアンテナ素子62と称する)を備えている。これらのアンテナ素子62は、好適には、それぞれ独立のアンテナとして機能するダイポールアンテナ等であり、それら複数のアンテナ素子62によりアレイアンテナ(Array Antenna)を構成している。一般に、各アンテナ素子に与える信号の位相を変化させてアレイアンテナの指向性を制御するものをフェイズドアレイアンテナ(Phased Array Antenna)、位相及び振幅を変化させてアレイアンテナの指向性を制御するものをビームフォーミングアンテナ(Beam Forming Antenna)と称する。上記無線タグ通信装置60には、前記従来の無線タグ通信装置12に備えられていた構成が各アンテナ素子62に対応して複数(好適には、アンテナ素子62と同数)設けられている。すなわち、上記無線タグ通信装置60のDSP16は、前記FM符号化部34により符号化された信号をそれぞれ独立に変調する複数のAM変調部36a、36b、36cを機能的に備えている。また、それらAM変調部36によりそれぞれ変調された送信信号をアナログ信号に変換する複数の送信信号D/A変換部18a、18b、18cと、それら送信信号D/A変換部18によりそれぞれアナログ信号に変換された送信信号の周波数を前記周波数変換信号出力部20から出力される周波数変換信号の周波数だけ高くする複数のアップコンバータ22a、22b、22cと、上記複数のアンテナ素子62によりそれぞれ受信された受信信号の周波数を前記周波数変換信号出力部20から出力される周波数変換信号の周波数だけ低くする複数のダウンコンバータ28a、28b、28cと、上記複数のアップコンバータ22によりそれぞれアップコンバートされた送信信号を各アンテナ素子62に供給すると共に、それらアンテナ素子62によりそれぞれ受信された受信信号を各ダウンコンバータ28に供給する複数の送受信分離手段であるアイソレータ或いは方向性結合器26a、26b、26cと、それらダウンコンバータ28によりそれぞれダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換して前記DSP16に供給する複数の受信信号A/D変換部30a、30b、30cとを、備えている。なお、この図3では、上記複数の送信信号D/A変換部18及び受信信号A/D変換部30のサンプリング周波数を発生させるサンプリング周波数発振部を省略して示している。
また、上記無線タグ通信装置60のDSP16は、上記複数のアンテナ素子62から送信される送信信号それぞれの位相及び/又は振幅(以下、位相及び振幅を制御する態様について説明する)を制御することでそれらアンテナ素子62により構成される送信アンテナ70の指向性を制御する指向性制御手段として機能するBFAウェイト値設定部64と、 そのBFAウェイト値設定部64からの指示に基づいて位相及び振幅が制御されたキャリア信号を上記複数のAM変調部36aそれぞれに供給する複数のIFキャリアsinテーブル66a、66b、66c(以下、特に区別しない場合には単にIFキャリアsinテーブル66と称する)と、前記送信ビット列生成部32及びBFAウェイト値設定部64等の作動を制御するCPU68とを、機能的に備えている。上記複数のIFキャリアsinテーブル66は、読み出す位置により位相を変化させ、読み出された値に所定の値を乗算することにより振幅を変化させるためのものであり、上記複数のAM変調部36は、対応するIFキャリアsinテーブル66から供給される位相及び振幅がそれぞれ個別に制御されたキャリア信号の送信ビット列に応じてAM変調を行うものである。前記複数のアンテナ素子62から送信される送信信号は、上記BFAウェイト値設定部64により設定されたウェイト(加重値)により位相及び振幅が少しずつ異なった値とされ、その合成波が所定の方向に指向性を持つように制御することが可能とされる。すなわち、前記送信アンテナ70は、所謂フェイズドアレイ制御手段又はビームフォーミング制御手段として機能する。
また、前記無線タグ通信装置60のDSP16は、前記無線タグ14からの返信信号に基づいて前記複数のアンテナ素子62により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御するウェイト適応制御手段として機能するアダプティブ処理部72と、そのアダプティブ処理部72に所定の期待値信号を供給する期待値信号発生部74と、上記アダプティブ処理部72から供給される制御値に応じて前記複数のアンテナ素子62により受信される受信信号それぞれの位相及び振幅を個別に制御する複数の振幅・位相制御部76a、76b、76c(以下、特に区別しない場合には単に振幅・位相制御部76と称する)と、それら振幅・位相制御部76によりそれぞれ位相及び振幅が変更された受信信号を合成する信号合成部78とを、機能的に備えている。なお、前記複数のアンテナ素子62は、前記無線タグ14からの返信信号に対しては受信アンテナ80を構成する。また、本実施例においては、前記アダプティブ処理部72、期待値信号発生部74、振幅・位相制御部76、及び信号合成部78がアダプティブアレイ制御手段に対応する。
前記BFAウェイト値設定部64は、好適には、前記無線タグ14から正常な返信信号が送られてくるまで前記送信アンテナ70の指向性を所定角度ずつ変更しつつ各IFキャリアsinテーブル66における位相・振幅制御設定の更新を繰り返すものである。
図4は、前記複数のアンテナ素子62により構成される送信アンテナ70のフェイズドアレイ(Phased Array)動作原理を説明する図である。この図4に示すように、ダイポールアンテナである3本のアンテナ素子62a、62b、62cが互いに平行を成すように所定の間隔で配設された送信アンテナ70に関して、それらアンテナ素子62により張られる平面の法線方向に対して角度θで示す方向へ可及的に強い送信波Fc1を放射させるためには、隣り合って設けられたアンテナ素子62間での経路差δに相当する分だけ位相をずらすように各アンテナ素子の励起電圧を制御すればよい。例えば、放射される送信波Fc1の波長をλとし、各アンテナ素子62相互間の距離をdとすると、隣り合って設けられたアンテナ素子62間での経路差δ=d・sinθである。この経路差δに相当する送信波Fc1の位相は2π・(δ/λ)であり、図4に示すアンテナ素子62aを基準として、アンテナ素子62bに2π・(δ/λ)だけ位相を進ませた励起電圧を、アンテナ素子62cに2π・(δ/λ)だけ位相を遅らせた励起電圧をそれぞれ供給することで、それらアンテナ素子62から放射される送信波Fc1は角度θで示す方向で互いに強め合うことになり、図4に示す送信アンテナ70の指向性が斯かる角度θで示す方向に定まる。例えば、d=λ/2、θ=20[°]として、905[MHz]の送信波Fc1を放射する場合を考えると、波長λ=331.26[mm]となるので、各アンテナ素子62の励起電圧においてずらすべき位相の値は、2π・(d・sinθ)/λ=1.0745[radian]となる。
図5は、フェイズドアレイ処理により20°方向に指向性が定められた前記送信アンテナ70から放射される送信波Fc1の角度θに応じた強度を示す図である。このような角度によるアンテナの強度を示す図において、一般に、最も大きく延びた電波をメインローブ、その他の電波をサイドローブ、ローブ間の極小点をヌル点とそれぞれ称する。この図5に破線で示す3.77[dB]の円がフェイズドアレイ処理を行わない場合の送信波Fc1の強度であり、フェイズドアレイ処理により角度θ=20[°]に示す方向に指向性が定められた前記送信アンテナ70から放射される送信波Fc1の強度は、その角度θ=20[°]に示す方向に関してフェイズドアレイ処理を行わない場合の送信波Fc1よりも強度が約6[dB]程度強められていることが分かる。一方、角度θ=20[°]に示す方向から外れた方向に関してはフェイズドアレイ処理を行わない場合の送信波Fc1よりも強度が弱められているため、散在する複数の前記無線タグ14との間で通信を行う場合には、角度θを変更しつつ繰り返し通信を行うのが好ましい。例えば、図7に示すように、−60乃至60[°]の間で30[°]ずつ角度θを変化させながら5回の通信を行い、前記無線タグ14から正常な返信信号が送られてくる何れかの角度θを採用することで、可及的に長い通信可能距離を実現することができる。なお、本実施例では、3本のアンテナ素子62を用いてフェイズドアレイ処理を行う態様について説明するが、より多くのアンテナ素子62を用いてフェイズドアレイ処理を行うことで送信アンテナの指向性を更に高めることができる。
図6は、BFA(Beam Forming Antenna)処理により指向性が定められた前記送信アンテナ70から放射される送信波Fc1の角度θに応じた強度を示す図である。BFA処理により前記複数のアンテナ素子62から送信される送信信号それぞれの位相及び振幅(ゲイン)が制御される場合には、図6に点線で比較して示すフェイズドアレイ処理により位相のみを制御したものとメインローブの角度は変わらないが、サイドローブの形を変化させることができる。図6は、角度θ=20[°]に示す方向にメインローブを向けたまま前記アンテナ素子62aのゲインを1.3倍、アンテナ素子62bのゲインを1.0倍、アンテナ素子cのゲインを0.8倍となるように制御することで、−45[°]及び−90[°]方向のサイドローブの大きさとヌル点の方向を変化させた例を示している。
図8は、振幅及び位相制御に関するパラメータを複素ウェイトとして表す図である。この図8に示すように、振幅及び位相制御に関するパラメータは、振幅利得G(=|w|)及び移相角φ(=argw)を極座標表示にして、複素平面上の点と対応させて考えることができる。複素ウェイトをw(=Wr+jWi)とすると、Wr=G・cosφ、Wi=G・sinφである。逆に、複素ウェイトwが求まれば、振幅及び位相制御に関して変更すべき位相角度は、φ=tan−1(Wi/Wr)、変更すべき振幅の比率(ゲイン)は、G=sqrt(Wr^2+Wi^2)と定まる。
前記複数のアンテナ素子62によりそれぞれ受信される受信信号に与える複素ウェイトwを設定する方法には、予め想定される方向に前記受信アンテナ80の指向性を定めるように複素ウェイトwを設定するオープンループと、実際に受信される電波の方向に応じて前記受信アンテナ80の指向性を定めるように複素ウェイトwを設定するクローズドループとが考えられるが、AAA(Adaptive Array Antenna)処理では、出力波形と期待値信号の波形とを比べて、その誤差の二乗平均値が可及的に小さくなるようにフィードバックをかけることにより、上記複素ウェイトwを最適な値に収束させるクローズドループが形成される。このウェイト収束のための一般的なアルゴリズムとしては、LMS(Least Mean Square)やRLS(Recursive Least Squares)がよく知られている。
図9は、AAA処理のクローズドループを概略的に表す図である。複数の受信アンテナによりそれぞれ受信される受信信号ベクトルをX、各受信信号に与える複素ウェイトベクトルをW、所定のウェイトを与えられた各受信信号を合成した合成信号(スカラー)をy、期待値信号(スカラー)をrとすると、誤差信号eはr−y(=r−X・W)となる。図9に示すAAA処理では、この誤差信号の二乗平均|e|が可及的に小さくなるようにフィードバック制御を行うことで、複素ウェイトベクトルWを最適な値に収束させることができる。なお、このクローズドループに用いられる期待値信号(参照信号)rは、受信信号の波形そのものである必要はなく、例えば、受信信号がFM符号である場合には、そのFM符号の変化タイミングを期待値とすることで、受信信号の波形そのものは不明であってもAAA処理を行うことができる。また、妨害信号を参照信号rとしてそれが最小となるように制御してもよい。
前記アダプティブ処理部72は、好適には、上述したAAA処理により各受信信号に与えるウェイトを決定するものであり、前記期待値信号発生部74から出力される期待値信号と、前記複数のアンテナ素子62により受信された後にそれぞれ所定のウェイトを与えられて前記信号合成部78により合成された合成信号とを比較して、それらの誤差の二乗平均値が可及的に小さくなるようにフィードバック制御を行うものである。
前記LMSやRLS等のアルゴリズムでは、複素ウェイトwの初期値として任意の値を設定し、入力信号に応じてその複素ウェイトwを好適な値に収束させる。この収束が完了するまでの時間は、複素ウェイトwの初期値に応じて変化し、収束すべき最終ウェイトに近い値にその初期値が設定されている場合には、速やかに収束が完了するが、通常、斯かる値を予め設定することは不可能であるため、所定の初期角度(例えば、0°)で示す方向に前記受信アンテナ80の指向性が定まるように複素ウェイトwの初期値が設定される。
続いて、以上のように構成された前記無線タグ通信装置60と前記無線タグ14との間の通信動作を説明する。先ず、前記CPU68により前記無線タグ14への送信が所望されるコマンドが前記無線タグ通信装置60の送信ビット列生成部32に設定される。次に、前記CPU68により前記送信ビット列生成部32に送信の開始が指示されると、その送信ビット列生成部32からディジタル信号が出力される。次に、その送信ビット列生成部32から出力されたディジタル信号が前記FM符号化部34により符号化される。図10は、前記FM符号化部34により符号化されたFM符号の一例を示している。このFM符号は、元データのビットが0である場合には、1ビット時間内に1周期の変化を、元データのビットが1である場合には、1ビット時間内に2周期の変化をそれぞれさせる符号であり、そのように定期的に変化する信号であるFM符号に変換することで、受信側での雑音との分離がし易くなるという利点がある。次に、前記複数のIFキャリアsinテーブル66からそれぞれ供給される位相及び振幅が制御されたキャリア信号が前記AM変調部36に供給され、そのキャリア信号に基づいて前記FM符号化部34から出力されるFM符号信号がAM変調される。次に、各変調部36から出力される送信ディジタル信号が前記複数の送信信号D/A変換部18によりそれぞれアナログ信号に変換される。次に、各送信信号D/A変換部18によりアナログ信号に変換された送信信号それぞれの周波数が前記複数のアップコンバータ22により前記周波数変換信号出力部20から出力される周波数変換信号の周波数だけ高められ、それぞれ対応する方向性結合器26を介して前記複数のアンテナ素子62に供給される。そして、各アンテナ素子62から送信波Fc1として前記無線タグ14に向けて送信される。
図11は、前記無線タグ14からIDを読み出すための「inquire」コマンド及びそのレスポンスのビット列のタイミング関係を示す図である。前記無線タグ通信装置60の送信アンテナ70からの送信波Fc1が前記無線タグ14の送受信アンテナ46により受信されると、その送信波Fc1が前記変復調部48に供給されて復調される。また、送信波Fc1の一部は前記整流部49により整流され、その送信波Fc1をエネルギ源として前記FM符号化部54において所定の情報信号が符号化される。次に、そのFM符号化部54から出力されたFM符号信号が前記AM変調部56によりAM変調される。図11に示す例では、ビットレートを1[kbps]としており、1[bit]を伝送するのに1[ms]の時間を要する。前記無線タグ14の制御部52は、この「inquire」コマンドを受信してから2[ms]後にレスポンスを返答し始める。そのレスポンスの先頭にはプリアンブルが付加されており、前記無線タグ通信装置60による復号信号の解釈において正しいレスポンスと雑音とを区別するのに用いられる。また、プリアンブルには前記無線タグ通信装置60によるAAA処理の収束時間を稼ぐという利点もあり、そのAAA処理においてはプリアンブル期間中にウェイトの収束が終了するようにタイミングを設計するのが好ましい。そのようにして前記無線タグ14のAM変調部56及び変復調部48において変調された信号が前記送受信アンテナ46から反射波Fr1として前記無線タグ通信装置12に向けて返信される。
前記無線タグ14の送受信アンテナ46からの反射波Fr1が前記無線タグ通信装置60の受信アンテナ80すなわち前記複数のアンテナ素子62により受信されると、各反射波Fr1がそれぞれ対応する方向性結合器26を介して前記複数のダウンコンバータ28に供給されて各受信信号の周波数が前記周波数変換信号出力部20から出力される周波数変換信号の周波数だけ低められる。次に、各ダウンコンバータ28によりダウンコンバートされた受信信号が前記複数の受信信号A/D変換部30によりそれぞれディジタル信号に変換される。次に、各受信信号A/D変換部30から出力されるディジタル信号に変換された受信信号それぞれの位相及び振幅が前記複数の振幅・位相制御部76により前記アダプティブ処理部72から供給される制御値に応じて変更される。前記期待値信号発生部74から出力される期待値信号は、例えば、前記AM変調部36から出力されるAM変調波と同じ波形を有する信号であり、図11に示すプリアンブル波形「11111110」に対しては、図12に示す波形が7回繰り返された信号とされる。
ここで、前記アダプティブ処理部72は、好適には、前記BFAウェイト値設定部64により設定された前記送信アンテナ70の指向性に基づいて各受信信号に与えるウェイトの初期値を設定する。前述したように、AAA処理におけるウェイト収束までの時間は、収束すべき最終ウェイトに近い値にそのウェイトの初期値を設定することにより可及的に短縮できる。一般的なクローズドループにおいて、斯かる最終ウェイトに近い値を予め設定することは不可能であるが、本実施例の無線タグ通信装置60のように所定の方向に存在する無線タグ14との間で通信を行う態様においては、送信波Fc1の送信時と反射波Fr1の受信時とで通信対象である無線タグ14の位置が変わらなければ、前記BFAウェイト値設定部64により設定された前記送信アンテナ70の指向性を参照することで、収束すべき最終ウェイトに可及的に近い初期値を設定することができる。これにより、前記アダプティブ処理部72のAAA処理におけるウェイト収束までの時間が短縮される。
また、前記BFAウェイト値設定手段64は、前記アダプティブ処理部72による適応制御が収束した後に、その適応制御により設定された各受信信号に与えるウェイトに基づいて前記送信アンテナ70の指向性を再設定する。前記無線タグ通信装置60は、前述した送信信号の送信動作及び受信信号の受信動作を繰り返し行うものであり、2周目以降の送信信号の送信動作においては、前回の受信信号の受信動作において前記アダプティブ処理部72による適応制御が収束した後に、その適応制御により設定された各受信信号に与えるウェイトを参照することで、前記送信アンテナ70の指向性を通信対象である無線タグ14が存在する方向に可及的速やかに設定することができる。
図19は、前記無線タグ通信装置60の送信指向性及び受信指向性を異ならせた状態における前記無線タグ14との通信について説明する図である。前述した制御の結果、送信動作における指向性はBFAウェイトに基づいて図19に実線で示すように前記無線タグ14の方向に向けられ、十分な電力をその無線タグ14に供給することができ通信可能距離を伸ばすことが可能とされる。同時に、受信動作においてはAAA処理により直接反射波のみならず必要な間接反射波をも受信に利用し、妨害波の方向にヌル方向をあてるような指向性を実現して感度の高い受信動作を実現することができ、通信可能距離を更に伸ばすことができる。このように、送信動作及び受信動作を略同時に行うと共に、その送信動作における送信指向性及び受信動作における受信指向性を異ならせることにより、質問器としての前記無線タグ通信装置60の通信可能距離を著しく伸ばすことができる。
前記複数の振幅・位相制御部76により各受信信号の位相及び振幅が変更された後に、それら受信信号は前記信号合成部78により合成されて前記AM復調部40に供給される。次に、そのAM復調部40から出力されるAM復調波が前記FM復号化部42により復号化される。そして、そのFM復号化部42から出力される復号信号が前記返答ビット列解釈部44により解釈されて前記無線タグ14の変調に関する情報信号が読み出される。
図13乃至図16は、前記無線タグ通信装置60のDSP16による前記無線タグ14との間の通信動作の要部を説明するフローチャートであり、数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。
図13に示すフローチャートは、前記無線タグ通信装置60の通信可能範囲内に存在する通信可能な無線タグ14を発見するための制御を示すものであり、先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、前記無線タグ14の方向に対応する角度θが初期値(例えば、−60°)に設定される。次に、SCにおいて、図15に示す前記無線タグ14のID読み出し制御が行われた後、SA2において、前記無線タグ14から正常な返信信号が送られて来たか否かが判断される。このSA2の判断が肯定される場合には、通信対象である無線タグ14が発見されたとして本ルーチンが正常終了させられるが、SA2の判断が否定される場合には、SA3において、前記無線タグ14の方向に対応する角度θに所定値(例えば、30°)が加算された後、SA4において、前記無線タグ14に対する5回目の質問であるか否かが判断される。このSA4の判断が否定される場合には、SC以下の処理が再び実行されるが、SA4の判断が肯定される場合には、通信対象である無線タグ14が発見されなかったとして本ルーチンが異常終了させられる。
図14に示すフローチャートは、図13に示す制御により発見された無線タグ14が前記無線タグ通信装置60の通信可能範囲内に存在し続けるか否かを確認する制御を示すものであり、先ず、SB1において、前記無線タグ14の方向に対応する角度θがその無線タグ14が発見されたときの角度θに設定される。次に、SB2において、対象となる無線タグ14が前記無線タグ通信装置60の通信可能範囲内に存在し続けるか否かを確認するための繰り返し確認モードに設定される。次に、SCにおいて、図15に示す前記無線タグ14のID読み出し制御が行われた後、SB3において、前記無線タグ14から正常な返信信号が送られて来たか否かが判断される。このSB3の判断が否定される場合には、通信対象である無線タグ14が確認できなくなったとして本ルーチンが正常終了させられるが、SB3の判断が肯定される場合には、SB4において、対象となる無線タグ14が前記無線タグ通信装置60の通信可能範囲内に存在し続けるか否かの確認モードの中止であるか否かが判断される。このSB4の判断が否定される場合には、SC以下の処理が再び実行されるが、SB4の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
図15に示すフローチャートは、前記無線タグ14のID読み出し制御を示すものであり、先ず、SC1において、前記送信アンテナ70の指向性が図13のSA1又はSA3にて設定された前記無線タグ14の方向に対応する角度θになるように各送信信号に与えるBFAウェイトwが決定される。次に、SC2において、SC1にて決定された各送信信号に与えるBFAウェイトwが前記BFAウェイト値設定部64のウェイトレジスタに設定される。次に、SC3において、対象となる無線タグ14が前記無線タグ通信装置60の通信可能範囲内に存在し続けるか否かを確認するための繰り返し確認モードであるか否かが判断される。このSC3の判断が肯定される場合には、SC4において、前記アダプティブ処理部72により前回のAAA処理で収束したAAAウェイトw値が前記アダプティブ処理部72のウェイトレジスタに再び設定された後、SC6以下の処理が実行されるが、SC3の判断が否定される場合には、SC5において、SC2にて設定されたBFAウェイトwに基づく値が前記アダプティブ処理部72のウェイトレジスタに設定された後、SC6において、前記無線タグ14からIDを読み出すための「inquire」コマンドが前記送信ビット列生成部32に設定される。次に、SC7において、前記CPU68により送信開始が指示されると、前記送信ビット列生成部32から出力されたディジタル信号が前記FM符号化部34によりFM符号化され、更に前記複数の変調部36においてそれぞれAM変調された後、前記送信アンテナ70から送信波Fc1(送信信号)として送信される。次に、SDにおいて、図16に示すAAA(Adaptive Array Antenna)処理が行われた後、SC8において、前記無線タグ14からの返信信号の受信が完了したか否かが判断される。このSC8の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、SC8の判断が肯定される場合には、前記AM復調部40及びFM復号化部42の動作に対応するSC9において、前記受信信号がAM復調及びFM復号化されて前記無線タグ14の変調に関する情報信号が読み出された後、図13のSA2以下の処理又は図14のSB3以下の処理が実行される。
図16に示すフローチャートは、前記受信アンテナ80により受信された受信信号のAAA処理を示すものであり、先ず、SD1において、1サンプル時間が経過したか否かが判断される。このSD1の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、SD1の判断が肯定される場合には、SD2において、前記信号合成部78から出力される合成信号に関して誤差信号(期待値信号と実信号との差)が算出される。次に、SD3において、前記複数の振幅・位相制御部76への入力信号すなわち各アンテナ素子62に対応する受信信号と期待値信号との相関が算出される。次に、SD4において、SD2にて算出された誤差信号とSD3にて算出された相関とが、よく知られたAAA処理のウェイト更新のための漸化式に代入され、その漸化式の算出結果に基づいて各アンテナ素子28により受信された受信信号それぞれに与えられるAAAウェイトwの値が更新される。次に、SD5において、SD4にて更新されたAAAウェイトwが前記アダプティブ処理部72のウェイトレジスタに設定される。次に、SD6において、ウェイトが収束したか否かが判断される。このSD6の判断が否定される場合には、SD1以下の処理が再び実行されるが、SD6の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SD1乃至SD6が前記複数の振幅・位相制御部76及びアダプティブ処理部72の作動に対応する。
このように、本実施例によれば、前記送信アンテナ70の指向性を制御する指向性制御手段であるBFAウェイト値設定部64(SC1乃至SC5)と、前記無線タグ14からの返信信号に基づいて前記複数のアンテナ素子62により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御するウェイト適応制御手段であるアダプティブ処理部72(SD1乃至SD6)とを、含むことから、通信対象となる無線タグ14が配置されていると期待される方向に前記送信アンテナ70の指向性を変更すると共に、各受信信号に与えるウェイトを適応制御することで、前記無線タグ14との間の通信感度を高められる。すなわち、可及的に長い通信可能距離を実現する無線タグ通信装置60を提供することができる。
また、前記送信アンテナ70は、複数のアンテナ素子62を有するものであり、前記BFAウェイト値設定部64は、それら複数のアンテナ素子62から送信される送信信号それぞれの位相及び振幅を制御することで前記送信アンテナ70の指向性を制御するものであるため、実用的な態様でその送信アンテナ70の指向性を制御できる。
また、前記アダプティブ処理部72は、前記BFAウェイト値設定部64により設定された前記送信アンテナ70の指向性に基づいて各受信信号に与えるAAAウェイトの初期値を設定するものであるため、各受信信号に与えるAAAウェイトが可及的に早く収束し、前記無線タグ14からの返信信号に含まれる情報信号のうちビット列の先頭に近い部分を取りこぼすことなく受信できることから、その無線タグ14との通信距離を更に伸ばすことができる。また、プリアンブルを短く設定でき、前記無線タグ14との通信に要する時間を短縮できるため、単位時間内に可及的多くの無線タグ14との間で通信を行うことができる。
また、前記送信アンテナ70及び受信アンテナ80は、複数のアンテナ素子62を共用するものであるため、前記無線タグ通信装置60を可及的に小型化できる。
また、前記BFAウェイト値設定部64により設定された前記送信アンテナ70の指向性に基づいて前記複数のアンテナ素子62から送信される送信信号それぞれに与えるウェイトを制御するフェイズドアレイ制御手段である複数のAM変調部36(SC1乃至SC5)と、前記複数のアンテナ素子62により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御するアダプティブアレイ制御手段である複数の振幅・位相制御部76(SD1乃至SD6)とを、含むものであるため、実用的な態様で前記送信アンテナ70及び受信アンテナ80の指向性を制御できる。
また、前記複数のAM変調部36は、前記BFAウェイト値設定部64により設定された前記送信アンテナ70の指向性方向の送信電力密度が可及的に大きくなるように各送信信号に与えるウェイトを制御するものであるため、実用的な態様で通信対象となる無線タグ14が配置されていると期待される方向に前記送信アンテナ70の指向性を変更することができる。
また、前記複数の振幅・位相制御部76は、前記複数のアンテナ素子62により受信された後にそれぞれ所定のウェイトを与えられた受信信号を合成した合成信号の信号対雑音比(希望信号対妨害信号の比)が可及的に大きくなるように各受信信号に与えるウェイトを適応制御するものであるため、実用的な態様で各受信信号に与えるウェイトを適応制御することができる。
続いて、本発明の他の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる図面に関して、前述の実施例と共通する部分に関しては同一の符号を付してその説明を省略する。
図17は、本第2実施例の無線タグ通信装置90の電気的構成を説明する図である。この無線タグ通信装置90は、前記FM符号化部34により符号化された信号を所定の情報信号に基づいてAM方式で変調するAM変調部36と、そのAM変調部36により変調された送信ディジタル信号をアナログ信号に変換する送信信号D/A変換部18と、その送信信号D/A変換部18によりアナログ信号に変換された送信信号の位相を前記複数のアンテナ素子62に対応して個別に制御する複数の送信側可変移相器92a、92b、92c(以下、特に区別しない場合には単に送信側可変移相器92と称する)と、それら送信側可変移相器92によりそれぞれ位相が制御された送信信号の振幅を個別に制御して各アップコンバータ22に供給する複数の送信側可変アンプ94a、94b、94c(以下、特に区別しない場合には単に送信側可変アンプ94と称する)と、前記複数のダウンコンバータ28から供給されるそれぞれダウンコンバートされた受信信号の振幅を個別に制御する複数の受信側可変アンプ96a、96b、96c(以下、特に区別しない場合には単に受信側可変アンプ96と称する)と、それら受信側可変アンプ96によりそれぞれ振幅が制御された受信信号の位相を個別に制御する複数の受信側可変移相器98a、98b、98c(以下、特に区別しない場合には単に受信側可変移相器98と称する)と、それら受信側可変移相器98によりそれぞれ位相が制御された送信信号を合成する信号合成部100と、その信号合成部100により合成された合成信号をディジタル信号に変換して前記DSP16に供給する合成信号A/D変換部102と、前記複数のダウンコンバータ28から供給されるそれぞれダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換して前記DSP16に供給する複数の受信信号A/D変換部104a、104b、104c(以下、特に区別しない場合には単に受信信号A/D変換部104と称する)とを、備えている。なお、この図17では、各D/A変換部及びA/D変換部のサンプリング周波数を発生させるサンプリング周波数発振部を省略して示している。
また、上記無線タグ通信装置90のDSP16は、前記複数のアンテナ素子62から送信される送信信号それぞれの位相及び振幅を制御することでそれらアンテナ素子62により構成される送信アンテナ70の指向性を制御する指向性制御手段として機能するBFAウェイト値設定部106を機能的に備えている。上記複数の送信側可変移相器92及び送信側可変アンプ94は、そのBFAウェイト値設定部106から供給される制御値に応じて各送信信号の位相及び振幅をそれぞれ個別に制御するものである。なお、上記BFAウェイト値設定部106により設定された前記送信アンテナ70の指向性に基づいて前記複数のアンテナ素子62から送信される送信信号それぞれに与えるウェイトを制御するフェイズドアレイ制御手段として機能するものであってもよい。
また、前記無線タグ通信装置90のDSP16に機能的に備えられたアダプティブ処理部72は、前記複数の受信信号A/D変換部104から供給される各受信信号に応じて前記複数のアンテナ素子62により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御するウェイト適応制御手段として機能する。また、上記複数の受信側可変移相器96及び受信側可変アンプ98は、前記アダプティブ処理部72から供給される制御値に応じて各受信信号の位相及び振幅をそれぞれ個別に制御するものである。
以上のように構成された無線タグ通信装置90では、前記複数の送信側可変移相器92及び送信側可変アンプ94による各送信信号の制御、前記複数の受信側可変アンプ96及び受信側可変移相器98による各受信信号の制御共に、アナログ信号処理によりそれぞれの信号の位相及び振幅を制御するものである。この態様によれば、斯かる位相及び振幅の制御をディジタル信号処理により行う前述した第1実施例の構成と比べて、前記複数の送信側可変移相器92、送信側可変アンプ94、受信側可変アンプ96、及び受信側可変移相器98等、アナログ信号処理を行うための機器を新たに設ける必要があるが、サンプリング周波数が比較的低い場合であっても容易に位相及び振幅の制御を行うことができるという利点がある。
図18は、前記無線タグ通信装置60のDSP16による前記無線タグ14のID読み出し制御を示すフローチャートであり、前述した図15の制御に対応するものである。なお、前記第1実施例の制御と共通するステップに関しては同一の符号を付してその説明を省略する。この図18の制御では、前述した図16のAAA処理に続いて、SC10において、前回のAAA処理により収束したウェイトが前記BFAウェイト値設定部106のウェイトレジスタに設定された後、SC8以下の処理が実行される。すなわち、前回の受信動作におけるAAA処理により収束したAAAウェイトを参照して次の送信動作におけるBFA処理のウェイトを決定している。
このように、本実施例によれば、前記BFAウェイト値設定部106(SC1乃至SC5、SC10)は、前記アダプティブ処理部72による適応制御が収束した後に、その適応制御により設定された各受信信号に与えるAAAウェイトに基づいて前記送信アンテナ70の指向性を再設定するものであるため、通信対象となる無線タグ14に可及的に強い送信信号を送信することができ、その無線タグ14との通信距離を更に伸ばすことができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例において、前記無線タグ通信装置60は、主にRFID通信システムにおける質問器として用いられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記無線タグ14に所定の情報を書き込むための無線タグ作成装置や、情報の読み出し及び書き込みを行う無線タグリーダライタ等にも好適に適用されるものである。
また、前述の実施例において、前記FM符号化部34、AM変調部36、AM復調部40、FSK復号化部42、BFAウェイト値設定部64、及びアダプティブ処理部72等は、何れも前記DSP16の制御機能として設けられたものであったが、それらは前記DSP16とは別体としてそれぞれ独立の制御装置として設けられるものであっても構わない。
また、前述の実施例において、前記無線タグ通信装置60は、前記DSP(Digital Signal Processor)16を含み、そのDSP16の制御機能として前記BFAウェイト値設定部64及びアダプティブ処理部72等を備えたものであったが、例えば、前記DSP16の代替としてFPGA(Field Programmable Gate Array)を含み、そのFPGAの制御機能として前記BFAウェイト値設定部64及びアダプティブ処理部72等を備えたものであっても構わない。
また、前述の実施例において、前記無線タグ通信装置60には、前記無線タグ14に向けて送信波Fc1を送信する送信アンテナ70として機能すると共に、その無線タグ14から返信される反射波Fr1を受信する受信アンテナ80としても機能する複数のアンテナ素子62を有するものであったが、前記送信アンテナ70及び受信アンテナ80がそれぞれ独立して複数のアンテナ素子を有するものであっても構わない。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
一般的なRFID通信システムの構成を説明する図である。 図1の無線タグに備えられた無線タグ回路の構成を説明するブロック線図である。 本発明の一実施例である無線タグ通信装置の電気的構成を説明する図である。 図3の無線タグ通信装置に備えられた複数のアンテナ素子により構成される送信アンテナのフェイズドアレイ動作原理を説明する図である。 フェイズドアレイ処理により指向性が定められた送信アンテナから放射される送信波の角度に応じた強度を示す図である。 BFA処理により指向性が定められた送信アンテナから放射される送信波の角度に応じた強度を示す図である。 図3の無線タグ通信装置における送信アンテナから送信波が所定の方向に送信される様子を概念的に示す図である。 振幅及び位相制御に関するパラメータを複素ウェイトとして表す図である。 AAA処理のクローズドループを概略的に表す図である。 図3の無線タグ通信装置に備えられたFM符号化部により符号化されたFM符号の一例を示す図である。 図2の無線タグからIDを読み出すための「inquire」コマンド及びそのレスポンスのビット列のタイミング関係を示す図である。 図11に示すプリアンブル波形「1111110」に対する期待値信号の波形の一部を例示する図である。 図3の無線タグ通信装置に備えられたDSPによる無線タグとの間の通信動作の要部を説明するフローチャートの一部である。 図3の無線タグ通信装置に備えられたDSPによる無線タグとの間の通信動作の要部を説明するフローチャートの一部である。 図3の無線タグ通信装置に備えられたDSPによる無線タグとの間の通信動作の要部を説明するフローチャートの一部である。 図3の無線タグ通信装置に備えられたDSPによる無線タグとの間の通信動作の要部を説明するフローチャートの一部である。 本発明の他の実施例である無線タグ通信装置の電気的構成を説明する図である。 図3の無線タグ通信装置に備えられたDSPによる無線タグとの間の通信動作の要部を説明するフローチャートの一部である。 図3の無線タグ通信装置の送信指向性及び受信指向性を異ならせた状態における図2の無線タグとの通信について説明する図である。
符号の説明
14:無線タグ
36:AM変調部(フェイズドアレイ制御手段)
60、90:無線タグ通信装置
62:アンテナ素子
64:BFAウェイト値設定部(指向性制御手段)
70:送信アンテナ
72:アダプティブ処理部(ウェイト適応制御手段)
74:期待値信号発生部(アダプティブアレイ制御手段)
76:振幅・位相制御部(アダプティブアレイ制御手段)
78:信号合成部(アダプティブアレイ制御手段)
80:受信アンテナ
92:送信側可変移相器(フェイズドアレイ制御手段)
94:送信側可変アンプ(フェイズドアレイ制御手段)
96:受信側可変アンプ
98:受信側可変移相器
106:BFAウェイト値設定部(指向性制御手段)

Claims (4)

  1. 無線タグに向けて所定の送信信号を複数のアンテナ素子を有する送信アンテナにより送信すると共に、該送信信号に応じて無線タグから返信される返信信号を前記送信アンテナと共用の複数のアンテナ素子を有する受信アンテナにより受信することで該無線タグとの間で情報の通信を行う無線タグ通信装置であって、
    前記複数のアンテナ素子から送信される送信信号それぞれの位相及び/又は振幅を制御することで前記送信アンテナの指向性を制御すると共に、該送信アンテナの指向性に基づいて前記複数のアンテナ素子から送信される送信信号それぞれに与えるウェイトを制御するフェイズドアレイ制御手段又はビームフォーミング制御手段である指向性制御手段と、
    前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御するアダプティブアレイ制御手段であって、前記無線タグからの返信信号に基づいて前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトを適応制御すると共に、前記指向性制御手段により設定された前記送信アンテナの指向性に基づいて各受信信号に与えるウェイトの初期値を設定するウェイト適応制御手段と
    を、含み、
    前記複数のアンテナ素子により同一周波数にて前記送信信号の送信及び前記受信信号の受信が行われたとき、前記ウェイト適応制御手段は、前記複数のアンテナ素子により受信される受信信号それぞれに与えるウェイトをそれら複数のアンテナ素子により送信される送信信号それぞれのウェイトとは異なる値に制御するものであり、
    前記指向性制御手段は、前記ウェイト適応制御手段による適応制御が収束した後に、該適応制御により設定された各受信信号に与えるウェイトに基づいて前記送信アンテナの指向性を再設定するものであることを特徴とする無線タグ通信装置。
  2. 前記指向性制御手段は、前記送信アンテナの指向性方向の送信電力密度が可及的に大きくなるように各送信信号に与えるウェイトを制御するものである請求項の無線タグ通信装置。
  3. 前記ウェイト適応制御手段は、前記複数のアンテナ素子により受信された後にそれぞれ所定のウェイトを与えられた受信信号を合成した合成信号の信号対雑音比が可及的に大きくなるように各受信信号に与えるウェイトを適応制御するものである請求項1又は2の無線タグ通信装置。
  4. 複数のアンテナ素子から成る送信アンテナ及び受信アンテナにおいて、それら複数のアンテナ素子の一部又は全部は、前記送信アンテナ及び受信アンテナにより共用される共用アンテナ素子であり、該共用アンテナ素子から送信される送信信号に前記指向性制御手段により制御されたウェイトを与えると共に、該共用アンテナ素子により受信される受信信号に前記ウェイト適応制御部により制御されたウェイトを与えるものである請求項1からの何れかの無線タグ通信装置。
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