JP4292990B2 - 移動通信端末装置、無線基地局、及びプログラム - Google Patents

移動通信端末装置、無線基地局、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線で通話が行える携帯電話機等の移動通信端末装置、及びその端末装置と無線で通信を行う無線基地局に関する。
携帯電話機やPHSに代表される通話が可能な移動通信端末装置(以降「通信端末」と略記)は現在、社会に広く普及している。その普及に伴い、通話が可能な通信圏(通話エリア)もより広い範囲をカバーするようになっている。人口密度が極めて小さい山岳部などでも通信圏としてカバーされる範囲が広くなってきている。それにより、最近では、登山などのアウトドアのレジャーを楽しもうという人には非常時における連絡用に通信端末を所持することが求められるようになっている。
非常時を想定の機能(以降、便宜的に「緊急機能」と呼ぶ)を搭載した通信端末としては、例えば特許文献1に記載のものがある。その文献1に記載の従来の通信端末は、エマージェンシーモードに設定した状態では、無線基地局の通信圏内に存在することを条件に、警音を発したり、メモリに記憶された特定の相手先への発呼を行うといった緊急動作を自動的に行うようになっている。それにより、通信圏内に入ったときに連絡が行えるように、それを携帯している所持者をサポートできるようになっている。
通信端末では通常、通信圏内か否かは所持者が視認できるようになっている。特許文献1に記載の従来の通信端末では、緊急機能を動作させることにより、山中で道に迷って遭難したような場合において、所持者が行動中に通信圏内か否かの視認を行う必要性を回避させることができる。
バッテリにより動作する通信端末では、その残量が無くなれば動作させることができなくなる。山中で遭難した場合、何時、通信圏内に移動できるか判らない。このようなことから、遭難時のような非常時には、通信端末のバッテリ消費量を抑えることが極めて重要であると云える。
その消費量を抑えるためには、電源をオンさせる時間をより短くすることが最も有効である。しかし、緊急機能を動作させるためには、電源をオンにさせなければならない。このため、緊急機能は、バッテリの残量が確実に十分であると考えられない場合、言い換えれば、バッテリの残量が少ない、或いは、その残量が無くなる前に通信圏内に移動できることが確実と考えられないような場合、電源を一時的にオンさせている間に利用するといったように一時的、且つ間欠的にしか利用することができないのが実情である。
緊急機能を一時的、且つ間欠的に利用する場合、電源のオン/オフ、或いはその設定/解除のために通信端末への操作頻度は上昇する。それにより、通信圏内か否かを確認する負担は低減しても、操作を行うための負担は増大することになって、緊急機能を利用する価値は著しく低下する。このことから、緊急機能により行わせる緊急動作については、一時的、且つ間欠的に利用されることを考慮することが重要であると考えられる。
その緊急動作として、特定の相手先への自動的な発呼を行わせる場合、より短時間にその相手先と接続させることができる。それにより、非常時の連絡はより迅速に行えることから、電源をオンさせている時間はより短縮させることができる。その短縮は、バッテリ消費量をより抑えられるようにするだけでなく、所持者のより効率的な行動を支援する。このようなことから、緊急動作としては、より短時間に連絡を行えるように支援するものが望ましいと考えられる。
ところで、緊急機能を利用できるようにするには、それを通信端末に搭載させなければならない。しかし、その機能を搭載の通信端末を携帯するのが望ましいと思われる人のなかには、その機能を搭載した、或いは搭載可能の通信端末の購入は経済的に大きな負担となる人もいると思われる。このことから、所持者の経済的な負担を回避しつつ、通信端末に緊急動作を行わせられるようにすることも重要であると考えられる。
特開2001−218271号公報
本発明の課題は、非常時の連絡をより迅速、且つ確実に行えるように支援する移動通信端末装置を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、移動通信端末装置を制御して緊急動作を行わせる無線基地局を提供することにある。
本発明の移動通信端末装置は、携帯電話機等のように無線で通話が行えることを前提とし、特定の無線基地局を予め記憶させる記憶手段と、移動通信端末装置の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、位置情報取得手段が取得する位置情報及び該位置情報の通知先アドレスを本文に含む電子メールをネットワーク上のサーバに外部装置に送信できる位置情報送信手段と、通話を行う通話相手先との接続を要求する発呼を行う発呼手段と、発呼手段による発呼が記憶手段により予め記憶された特定の無線基地局を介して行われた場合、発呼手段が通話相手先との接続を要求する発呼を行った後に、位置情報送信手段に電子メールを送信させることにより該位置情報を自動的に通知する制御手段と、を具備する。
なお、上記制御手段は、通信可能な無線基地局の認識のために該無線基地局から送信される信号により、特定の無線基地局と通信可能と認識できる状態のとき、所定の通話相手先との接続を要求する発呼を発呼手段に自動的に行わせ、該発呼により該所定の通話相手先との接続が確立しないことを条件に、位置情報送信手段に位置情報及び該位置情報の通知先アドレスを本文に含む電子メールを送信させる、ことが望ましい。
また、制御手段は、発呼により所定の通話相手先との接続が確立するまでの間、発呼手段に発呼を間欠的に繰り返し行わせる、ことが望ましい。
本発明のプログラムは、無線で通話が行える携帯電話機等の移動通信端末装置に実行させるプログラムであって、特定の無線基地局を予め記憶装置に記憶させる機能と、移動通信端末装置の現在位置を示す位置情報を取得する機能と、取得する機能により取得する位置情報及び該位置情報の通知先アドレスを本文に含む電子メールをネットワーク上のサーバに送信できる機能と、通話を行う通話相手先との接続を要求する発呼を行う機能と、発呼が予め記憶装置に記憶された特定の無線基地局を介して行われた場合、発呼を行う機能により通話相手先との接続を要求する発呼を行った後に、送信できる機能によって電子メールを送信させることにより該位置情報を自動的に通知する機能と、を実現させる。
本発明は、発呼が予め記憶された特定の無線基地局を介して行われた場合、通話相手先との接続を要求する発呼を行った後に、事前、或いはその後に取得する位置情報及び該位置情報の通知先アドレスを本文に含む電子メールをネットワーク上のサーバに送信させることにより、その位置情報を通知すべき人に自動的に通知する。このため、移動通信端末装置のユーザーは、発呼により電話連絡が行えなくとも、自身の居場所を迅速、且つ確実に連絡することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態による移動通信端末装置が接続可能なネットワークシステムの構成を示す図である。
その移動通信端末装置10は、携帯電話機に本発明を適用したものである(このことから以降「携帯電話機」と呼ぶ)。図1に示すように、ネットワークシステムは、通信ネットワーク11に、その携帯電話機10と無線で通信を行う無線基地局12、及び現在位置を指定の人に通知する位置情報サービスを提供できる地図サーバー13、が接続されて構築されている。本発明の移動通信端末装置への適用は、PHS、或いは通信機能を持たせたPDAなどのデータ処理装置に対して行っても良い。
通信ネットワーク11と接続された無線基地局13は固定的に設置されたものである。本実施の形態では、固定的に設置の無線基地局13がカバーしていないエリア内に居る人が連絡を行えるように、ヘリコプターなどの乗り物20によって移動可能な無線基地局(以降「移動無線基地局」と呼ぶ)14を用意している。移動無線基地局14がカバーする通信圏内に居る人が使用する携帯電話機10は、その移動無線基地局14、及び固定的に設置された無線基地局13を介して通信ネットワーク11と接続される。
その通信ネットワーク11は、携帯電話網、公衆電話網、及びインターネットから構成されている。携帯電話網とインターネットは、携帯電話網の交換機を介して接続されている。
上記地図サーバー13は、位置情報を通知するために地図情報を地図情報データベース(DB)で管理している。それにより、位置情報サービスは、例えば位置情報の通知を所望する人からその位置情報を受け取り、その位置情報が示す位置を含む地図情報をDBから抽出し、抽出した地図情報中にその位置を示すマークを挿入して指定の人宛に送信することにより提供する。そのサーバー13自体はインターネットと接続されている。
上記携帯電話機10は、図2に示すように、アンテナANT1を介して送受信する信号の周波数変換、及び変復調を行う送受信部201と、所定の通信方式(例えばTDMA(時分割多元接続)、或いはCDMA(符号分割多重接続))に基づいて送受信部201による信号の送受信に係る通信制御を行う通信制御部202と、通信制御部202から入力したデジタルの音声信号をアナログの音声信号に変換してスピーカ204から放音させ、マイク205から入力したアナログの音声信号をデジタル音声信号に変換して通信制御部202に出力する音声処理部203と、音声、或いは振動によりユーザーに着信等を通知する通知部206と、各種スイッチを有するキー入力部207と、タイマ208aを有し、電話機10全体の制御を行う制御部208と、その制御部208が実行するプログラムや各種データを格納したROM209と、不図示のバッテリ等により不揮発性化されたRAM210と、例えば液晶表示器である表示部211と、アンテナANT2により受信した、測地衛星から発信された信号を処理して現在位置を示す位置情報を取得するGPS信号処理部212と、を備えて構成されている。
上記キー入力部207が有するスイッチとしては、数値や文字等のシンボルの入力に用いられる各種数値(ダイヤル)キー、発呼等を指示するためのオフフックスイッチ、通信の終了等を指示するためのオンフックスイッチ、上下左右のスイッチからなるカーソルスイッチ、インターネットとの接続を指示するためのブラウザスイッチ、電子メールに係わる操作を行うためのメールスイッチ、機能設定を有効とさせるための機能設定スイッチ、表示部211に表示された内容の処理を指示するためのOKスイッチ、及び1画面前の状態に戻るのを指示するためのクリアスイッチ、などがある。それらに割り当てられた機能は固定ではなく、状況に応じて他の機能が随時、割り当てられる。キー入力部207は、例えばユーザーが何らかのスイッチを操作する度に、操作されたスイッチを制御部208に通知する。
携帯電話機などの通信端末は、非常時における連絡用として携帯することが求められるようになっている。しかし、その通信圏は限定的であり、非常時に通信圏内に居るとは限らない。例えば山岳部では、人口密度は極めて小さいことから、通信圏としてカバーされている部分は少ない。また、通信圏としてカバーされているエリア内でも起伏等によって通信が行えない場所が存在する。このようなことから、遭難するなどの理由によって山岳部で非常時となった場合、その非常時となった人(以降、便宜的に「要救助者」と呼ぶ)は通信圏内に居ないことを想定する必要がある。移動無線基地局14は、その想定により用意されたものである。
単に道に迷うといった理由で遭難したような軽度の要救助者は普通、自力で行動して場所を移動することができる。それにより、通信圏外から通信圏内への移動は比較的に容易であると云える。自力で下山できる可能もある。しかし、水、或いは食料の不足によって行動する体力が無くなった、酷い怪我をした、といったような理由で非常時となった重度の要救助者は自力で行動するのが困難である。通信圏外で自力行動が困難となったのであれば、通信圏内へ移動して連絡を行うことは期待できない。このことから、移動無線基地局14は特に、そのような状況の重度の要救助者を想定している。
ところで、携帯電話機10により電話をかけても、その着信先(相手先)である電話機と必ずしもつながるとは限らない。着信先の相手が着信に気付かなかったり、或いは図書館内や電車内といった電話にでるのが望ましくない所に居たような場合、着信先とはつながらない結果となる。
電話をかけることで消費電力は増大する。つながらない着信先と何時つながるかは事前に知ることはできない。このため、着信先とつながるまで何度も電話をかける場合、連絡を行うことなく、バッテリの残量、及び時間を単に浪費してしまう可能性がある。これは非常に望ましくない。しかし、連絡そのものはより早い段階で行うことが望ましい。このようなことから、本実施の形態では、電話をかけた後、一定時間が経過してもつながらない場合に、GPS信号処理部212により位置情報を取得して、その取得した位置情報を予め指定の相手宛に自動的に送信することにより、要救助者の現在の居場所を通知するようにしている。その通知は、地図サーバー13を介して行うことにより、それが提供する位置情報サービスを利用して、現在の居場所を地図上で確認できる形で行うようにしている。
そのようにして、電話がつながらないときには代わりに現在の居場所を自動的に通知するようにしている。それにより、要救助者にとっては、電話がつながらなくとも自分の居場所を相手に知らせる形での連絡を容易、且つ確実に行うことができる。このため、通知される側では、要救助者の居場所をより早い段階で知ることができるようになる。その居場所をより早い段階で知ることにより、捜索はより早い段階で捜索範囲を絞って行えるようになる。このことから、より早い段階でより適切な対応をとれるようになる。
上記居場所の通知は電話がつながらないことを条件に自動的に行われるために、操作してその通知を行う場合と比較して、より短い時間で行えるようになる。それにより、電源をオンさせている時間はより短くさせることができる。このため、バッテリ消費量はより抑えられるようになる。
以降は、上述したようにして位置情報を送信する携帯電話機10、移動無線基地局14、及び位置情報サービスを提供する地図サーバー13の動作について、図3〜図11に示す各種フローチャートを参照して詳細に説明する。
始めに、図3〜図7を参照して、携帯電話機10が実行する各種処理について詳細に説明する。それら各種処理は、制御部208がROM209に格納されたプログラムを実行することで実現される。
図3、図4は、携帯電話機10が実行する電源オン処理のフローチャートである。その処理は、電源がオンされた場合に実行される。携帯電話機10が実行する処理では、始めに図3、図4を参照して、その電源オン処理について詳細に説明する。
本実施の形態では、通信圏内か否かの判定用に変数PF、自動的に発呼を行うべき特定の無線基地局がカバーする通信圏内か否かの判定用に変数EF、その自動的な発呼によって電話がつながったか否かの判定用に変数SF、をそれぞれ用意している。ここでは、説明上、便宜的に、自動的に発呼を行うべき特定の無線基地局としては移動無線基地局14を想定することとする。無線基地局12、14は、自身がカバーしている通信圏を携帯電話機10に認識させるための信号(パイロット信号)を随時、送信する。
先ず、ステップ301では、電源がオンされたことに伴い、イニシャライズを実行し、電源がオフされたときの状態に設定する。続くステップ302では、変数PF、SF、及びEFにそれぞれ0を代入する。その次のステップ303では、パイロット信号を検知したか否か判定する。その検知は、例えば送受信部201が受信し復調した信号を制御部208が解析することで行われる。このことから、制御部208が送受信部201からパイロット信号を受け取った場合、判定はYESとなってステップ304に移行し、そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
ステップ304では、変数PFに通信圏内であることを示す値の1を代入する。次のステップ305では、位置登録を要求するための位置登録要求信号の送信を例えば通信制御部202に指示して送信させる。その次のステップ306では、無線基地局12、或いは14から位置登録の結果として成功した旨を示す信号を受信したか否か判定する。その信号を送受信部201が受信した場合、判定はYESとなってステップ307に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
位置登録を行う単位となる位置登録エリアは無線基地局12、或いは14がカバーする通信圏と必ずしも一致しない場合がある。しかし、ここでは便宜的に、無線基地局12、及び14がカバーするそれぞれの通信圏は一つの位置登録エリアであると想定することとする。
パイロット信号には、通信圏(位置登録エリア)をカバーする無線基地局12、14を携帯電話機10が認識できるように、それを送信した無線基地局12、14の位置を示す位置情報が格納されている。このことから、ステップ307では、パイロット信号から位置情報(図中では「PN符号」と表記)を抽出してRAM210に格納するとともに、通信圏内であることを示す画像を表示部211に表示させるなどの処理を行う。その次に移行するステップ308では、抽出した位置情報が予めRAM210に格納(登録)されていた移動無線基地局14のものか否か判定する。移動無線基地局14が送信したパイロット信号を送受信部201が受信していた場合、それらは一致することから、判定はYESとなってステップ310に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップ309で変数EFに0を代入した後、一連の処理を終了する。変数EFに代入される0は、自動的に発呼を行うべき特定の無線基地局がカバーする通信圏内でないことを示している。その通信圏内のときには1が代入される。
自動的な発呼を行うべき無線基地局(が送信する位置情報)の登録方法は、特に限定するものではないが、例えば地域毎に登録用の電話番号(連絡先)を用意して、その連絡先にアクセスした携帯電話機10に対し無線基地局を自動的、或いは半自動的に登録するようにしても良い。或いは、その登録用のサイトを用意して、そのサイトに携帯電話機10をアクセスさせたユーザに指定の地域の無線基地局を登録させるようにしても良い。それらの何れであっても、移動無線基地局14を使用する準備の有無を含め、状況に応じて登録すべき無線基地局を随時、更新していくことが望ましい。
上記ステップ308では、例えば上述したようにして登録されることでRAMに210に格納された位置情報がパイロット信号から抽出の位置情報と比較される。以降、そのように登録された位置情報については位置登録要求用に格納される位置情報と区別するために、「発呼用位置情報」と呼ぶことにする。
そのステップ308の判定がYESとなって移行するステップ310では、変数EFに、自動的に発呼を行うべき特定の無線基地局(ここでは移動無線基地局14)がカバーする通信圏内であることを示す1を代入する。続くステップ311では、例えばROM209に格納されている、ESN(Electric Serial Number)、MIN(Mobile Identification Number)、及び電話をかける相手先となる特定着信先電話番号等を送信させて発呼要求を行う。その後に図4のステップ312に移行する。なお、発呼要求は、例えば制御部208から通信制御部202に必要なデータを送り、その要求を行うための信号の送信を指示することで実現される。
このようにして、本実施の形態では、特定の基地局である移動無線基地局14がカバーする通信圏内か否か判定して、その判定結果に応じて自動的に発呼を行っている。それにより、その通信圏内で電源をオンさせたときには、より迅速に電話連絡が行えるように支援している。
図4のステップ312では、発呼要求を行ってから経過した時間の計時用の変数タイマーに0を代入する。次のステップ313では、例えばタイマー208aが計時する現在時刻を参照することにより、所定の長さの単位時間が経過するのを待って変数タイマーの値をインクリメントする。その次のステップ314では、変数タイマーの値が予め設定された時間に対応する値(所定値)以上か否か、即ち発呼要求を行ってからその時間が経過したか否か判定する。その時間が経過していない場合、判定はNOとなってステップ319に移行し、そうでない場合には、判定はYESとなってステップ315に移行する。
なお、ステップ312では、変数タイマーに0を代入する代わりに、タイマー208aが計時している現在時刻を代入しても良い。そのようにした場合には、ステップ313の処理は不要となり、ステップ314では、変数タイマーに代入された時刻とタイマー208aの現在時刻の時間間隔を所定値と比較すれば良いことになる。
ステップ315では、発呼要求を終了させる。続くステップ316では、GPS信号処理部212を駆動させ、位置情報の取得を指示する。その後に移行するステップ317では、その指示によってGPS信号処理部212が位置情報を取得するのを待つ。GPS信号処理部212が位置情報を取得すると、ステップ318に移行し、その位置情報、及びその位置情報を通知すべき相手のメールアドレスを本文に挿入した電子メールを生成し、地図サーバー13宛に送信する。一連の処理はその後に終了する。電子メールの送信は、例えば制御部208が生成した電子メールを通信制御部202に送り、その送信を指示することで実現される。
地図サーバー13は、位置情報サービス提供要求の受け付けのために用意したメールアドレスを送信先とした、そのような電子メールを受信することにより、その本文中のメールアドレスで指定された人を対象に、その電子メールを送信した携帯電話機10のユーザーである要救助者の居場所を通知する位置情報サービスを提供する。その提供により、要救助者は希望する人に自身の居場所を知らせることができることとなる。
ステップ319では、相手先が応答したことを通知する通話許可を受信したか否か判定する。その通話許可を受信した場合、判定はYESとなってステップ320に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップ313に戻る。それにより、電話がつうじるか、或いは電話をかけてから設定の時間が経過するまでの間、ステップ313、314、及び319で形成される処理ループを繰り返し実行する。
ステップ320では、相手先との間で通話を実現させるための通話処理を実行する。次のステップ321では、オフフック操作が行われたか否か判定する。要救助者がオフフックスイッチを操作した場合、判定はYESとなり、ステップ322で終話信号を送信させる終話処理を実行し、更にステップ323で変数SFに1を代入した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップ320に戻る。それにより、通話が行える状態を維持させる。
変数SFに代入した1は、電話連絡が行えたことを示す値である。その1を変数SFに代入することにより、不必要な電話連絡のために自動的な発呼を行うことを回避するようにしている。
図3のステップ308以降の処理は、実際には非常時用の緊急動作を行うモード(以降、「緊急モード」と呼ぶ)が設定された場合に実行される。ステップ314で変数タイマーの値と比較される所定値、つまり電話をかけてからの経過時間は予め定められた範囲内で任意に変更できるようになっている。設定された経過時間を示す所定値を含め、設定内容はRAM210に格納される。
緊急モード用の設定としては、ステップ311で発呼を行う相手先を指定する特定着信先電話番号、及びステップ318で位置情報と併せて送信するメールアドレス(以降、便宜的に「緊急メールアドレス」と呼ぶ)が含まれる。それらは緊急モードを設定するうえで必須の設定項目としている。それにより、緊急モードが設定された場合に、自動的な発呼、及び位置情報の送信の何れも確実に行えるようにさせている。
ところで、相手先が電話中、電源がオフ、或いは通信圏内でない、といったような状態であれば、電話をかけても相手先とはつながらない。つなげるためには、相手先が通信圏内で待ち受け状態となってから電話をかけなければならない。しかし、何時、そのような状態となるかは事前に知ることはできない。このことから、本実施の形態では、ステップ314において、相手先が通話中か否か、及び電話がかけられない状態か否か、も併せて判定するようになっている。それにより、相手先が通話中、或いは電話がかけられない状態(通信圏内でない、或いは電源がオフとなっている状態)であった場合にも電話がつながらないとして、YESと判定してステップ315に移行させるようになっている。それにより、バッテリ、及び時間の浪費をより抑えるようにしている。
図5は、タイマインタラプト処理のフローチャートである。例えばタイマー208aが所定の時間間隔で発生させる割り込み信号によって実行される。次に図5を参照して、タイマインタラプト処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ501では、パイロット信号を検知したか否か判定する。送受信部201が新たなパイロット信号を受信していない場合、判定はNOとなり、ステップ502で変数PFに0を代入した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はYESとなり、ステップ503で変数PFに1を代入し、次にステップ504で位置登録要求信号を送信させた後、ステップ505に移行する。
ステップ505では、位置登録要求信号の送信による位置登録の結果として成功した旨を示す信号を受信したか否か判定する。その信号を送受信部201が受信した場合、判定はYESとなってステップ506に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
ステップ506では、パイロット信号から位置情報(図中では「PN符号」と表記)を抽出してRAM210に格納するとともに、通信圏内であることを示す画像を表示部211に表示させるなどの処理を行う。その次に移行するステップ507では、抽出した位置情報が予めRAM210に格納(登録)されていた発呼用位置情報(ここでは移動無線基地局14から送信される位置情報)と一致するか否か判定する。それらが一致する場合、判定はYESとなってステップ509に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップ508で変数EFに0を代入した後、一連の処理を終了する。
ステップ509では、変数EFに1を代入する。続くステップ510では、変数SFの値が0か否か、つまり特定着信先電話番号で指定される相手先との通話が行われていないか否か判定する。その通話が既に行われていた場合、変数SFには1が代入されることから、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はYESとなってステップ511に移行し、ESN、MIN、及び特定着信先電話番号等を含む発呼要求信号を送信させて発呼要求を行う。その後に実行する処理、及び流れは図4に示すフローチャートと基本的に同じであるため、説明は省略する。
このように、本実施の形態では、変数SFの値が0であれば、つまり電話連絡を行っていないのであれば、電源がオンされている間、特定の基地局である移動無線基地局14がカバーする通信圏内か否か判定して、その判定結果に応じて自動的に発呼を行っている。それにより、行動中か否かに係わらず、その通信圏内に入ったときには、より迅速、且つ確実に電話連絡が行えるように支援している。そのように電話連絡を行うのを支援するのは、電子メールなどとは異なり、電話連絡では相手に伝えたいことを直接、その時に伝えられるからである。
なお、本実施の形態では、自動的な発呼を行う条件が満たされていれば、その自動的な発呼は電話がつながるまでの間、タイマインタラプト処理の実行間隔で間欠的に繰り返し行うようになっているが、その発呼を行う時間間隔はユーザー(要救助者)が設定できるようにしても良い。その時間間隔に代えて、或いは加えて、自動的な発呼を繰り返し行う時間、或いはそのタイミングをユーザーが設定できるようにしても良い。
図6は、オフフック操作処理のフローチャートである。オフフックスイッチの操作により実行される処理を抜粋してその流れを示したものである。次に図6を参照して、その操作処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ601では、変数SFに0を代入する。次のステップ602では、変数PFの値が1か否か判定する。通信圏内に入っている場合、変数PFには1が代入されることから、判定はYESとなってステップ604に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップ603に移行し、通信圏内でないことにより発呼が行えない旨を通知するための発呼不可画面を表示部211に一定時間、表示させた後、一連の処理を終了する。
ステップ604では、変数EFの値が1か否か判定する。特定の基地局(ここでは移動無線基地局14)がカバーする通信圏内に入っている場合、変数EFには1が代入されることから、判定はYESとなってステップ605に移行し、ESN、MIN、及び特定着信先電話番号等を含む発呼要求信号を送信させて発呼要求を行う。その後に実行する処理、及び流れは図4に示すフローチャートと基本的に同じであるため、説明は省略する。一方、そうでない場合には、判定はNOとなってステップ606に移行する。
ステップ606では、電話番号入力用の番号入力画面を表示部211に表示させる。続くステップ607では、キー入力部207への操作に応じて相手先の電話番号を入力して番号入力画面上に表示させる。その番号の入力後はステップ608に移行して、入力された電話番号を相手先とした発呼要求信号を送信する。
ステップ609では、相手先が応答したことを通知する通話許可を受信したか否か判定する。その通話許可を受信した場合、判定はYESとなってステップ610に移行する。そうでない場合には、即ち相手先が電話中、電話がかけられない状態、或いはユーザーである要救助者がオンフックスイッチを操作して発呼の終了を指示した場合には、判定はNOとなってステップ613に移行し、終話信号を送信させる終話処理を実行した後、一連の処理を終了する。
ステップ610では、相手先との間で通話を実現させるための通話処理を実行する。次のステップ611では、オフフック操作が行われたか否か判定する。要救助者がオフフックスイッチを操作した場合、判定はYESとなり、ステップ612で変数SFに1を代入した後、ステップ613に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップ610に戻る。それにより、通話が行える状態を維持させる。
このように、本実施の形態では、オフフックスイッチが操作されると、変数SFに無条件に1を代入することにより、特定の基地局である移動無線基地局14がカバーする通信圏内に入っていれば自動的に発呼を行うようにしている。これは、オフフックスイッチは電話をかける場合に操作するものであることから、電話連絡が必要な状況となったとして、その電話連絡をより迅速に行えるようにするためである。それにより、非常時には、必要に応じて自動的な発呼を任意に行わせられるようにしている。
図7は、着信検知処理のフローチャートである。自身の携帯電話機(自携帯電話機)10が呼び出された場合に実行される。最後に図7を参照して、その検知処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ701では、設定されているモードに応じた形で、つまり音声、或いは振動で通知部206により着信を報知する。その次に移行するステップ702では、オフフック操作が行われたか否か判定する。オフフックスイッチが操作された場合、判定はYESとなってステップ703に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップ701に戻り、着信の報知を継続して行う。
ステップ703では、通話処理を実行する。その後のステップ704では、オンフック操作が行われたか否か判定する。オンフックスイッチが操作された場合、判定はYESとなり、ステップ705で終話処理を実行した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップ703に戻る。それにより、オンフックスイッチが操作されるまでの間、通話が行える状態を維持する。
次に、移動無線基地局14が実行する各種処理について、図8〜図10を参照して詳細に説明する。それら各種処理は、例えば移動無線基地局14に搭載された制御部が、それ自身が有するメモリに格納されたプログラムを実行することで実現される。
図8は、パイロット信号送信処理のフローチャートである。パイロット信号を送信するために実行する処理を抜粋してその流れを示したものである。移動無線基地局14では、始めに図8を参照して、その送信処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ801では、前回、パイロット信号を送信してから一定時間が経過したか否か判定する。その一定時間が経過していた場合、判定はYESとなってステップ802に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなって再度、ステップ801の処理を実行する。それにより、一定時間が経過するのを待つ。
ステップ802では、携帯電話機10から受信した位置登録要求信号中の一時的に保持したデータをクリアする。そのデータは、ESNを含むものであり、例えば制御部が有するメモリに格納される。次のステップ803では、パイロット信号を送信させる。その後は上記ステップ801に戻る。
上述したようにして送信されたパイロット信号を受信した携帯電話機10は、それまで通信圏内であると認識していなかった、或いはそれまで受信していたパイロット信号の電波の強度がある程度、弱くなったような場合、位置登録要求信号を送信する。次に、その要求信号を受信した場合に実行する位置登録要求受信処理について、図9に示すそのフローチャートを参照して詳細に説明する。
先ず、ステップ901では、受信した位置登録要求信号中からESN等のデータを抽出してメモリにストアし、抽出したデータや、自身に割り当てられた位置登録エリア番号を有する位置登録信号を上位の制御局に送信する。その位置登録エリア番号は、携帯電話機10が存在する位置を示す位置情報として、上位の制御局により携帯電話機10の位置情報管理用データベースに登録される。
通常、上位の制御局は複種類、存在するが、ここでは便宜的にそれらを区別しないこととする。
ステップ901に続くステップ902では、上位の制御局から位置登録の結果を受け取り、位置登録要求信号を送信した携帯電話機10に通知する。一連の処理はその後に終了する。
図10は、発呼要求処理のフローチャートである。携帯電話機10から発呼要求信号を受信した場合に実行される。最後に図10を参照して、その要求処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ1001では、発呼要求信号からESNやMIN、及び相手先電話番号を抽出する。次のステップ1002では、自身(移動無線基地局14)の位置情報をそれらに付加して上位の制御局に送信する。その送信により、制御局は、MINを持つ携帯電話機(発呼を行った携帯電話機)10と相手先電話番号を持つ電話機との間で通信回線を確立させるための制御を行うことになる。
ステップ1002に続くステップ1003では、上位の制御局からチャネルの選択が指示されたか否か判定する。相手先電話番号の電話機が呼び出し可能であった場合、つまりその電話番号の電話機が話中などでないような場合、その指示が行われることから、判定はYESとなってステップ1005に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップ1004でその旨を通知するための話中音放音用の信号を携帯電話機10に送信してから、一連の処理を終了する。
ステップ1005では、携帯電話機10に割り当てる空チャネルを抽出するための検索を行う。続くステップ1006では、その検索により抽出された空チャネルが有ったか否か判定する。その空チャネルが存在した場合、判定はYESとなり、ステップ1007でその空チャネルを携帯電話機10に割り当て、呼び出し中である旨を通知するための呼出音放音用の信号を送信してから、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップ1008で空チャネルを隣接の無線基地局12、14に問い合わせ、ステップ1009でその問い合わせ結果を上位の制御局に送信した後、一連の処理を終了する。
上位の制御局からチャネルの選択を指示された場合、相手先電話番号を持つ電話機に対して呼び出しが行われる。その呼び出しに電話機が応答すると、その電話機と発呼を行った携帯電話機10との間の通信回線が設定され、通話が行える状態に移行する。
最後に、地図サーバー13が位置情報サービスの提供のために実行する位置情報サービス提供処理について、図11に示すそのフローチャートを参照して詳細に説明する。その提供処理は、位置情報サービスの提供のために実行する処理を抜粋してその流れを示したものであり、例えば地図サーバー13に搭載されたCPUが、ハードディスク装置等に格納されたプログラムを実行することで実現される。
先ず、ステップ1101では、位置情報サービスの提供要求用の電子メールを受信したか否か判定する。その電子メールが携帯電話機10などから受信した場合、判定はYESとなってステップ1102に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、再度、ステップ1101の判定処理を実行する。それにより、そのような電子メールを受信するのを待つ。
ステップ1102では、受信した電子メールの本文中に挿入された位置情報に応じてDBから地図情報を抽出し、その地図情報中に位置情報が示す位置を表すマークを挿入するなどして送信用の地図情報を作成する。続くステップ1103では、受信した電子メールの本文中に挿入されたメールアドレスを送信先、タイトル、及び本文としては定型文、或いはそれを加工したものを挿入し、作成した地図情報を添付ファイルとした電子メールを作成して送信する。その後は上記ステップ1101に戻る。
そのような電子メールを作成して送信することにより、要救助者がメールアドレスで指定した人にその要救助者の居場所が通知される。その通知により、要救助者は、捜索活動が行われることを期待することができる。
なお、本実施の形態では、自動的な発呼を行った後、設定された時間内で電話がつながらない場合にのみ、位置情報の送信を行うようになっているが、電話がつながった場合にもその送信を行うようにしても良い。或いは、電話がつながった場合にも位置情報を送信するか否かユーザーが設定できるようにしても良い。
予定の時間内に戻らなくとも、遭難したとは限らない。単に予定より遅れているだけの場合も考えられる。その予定より大幅に遅れていても自力で確実に戻れるような場合も少なくない。そのような場合には、単に連絡をすれば良いと云える。このことから、本実施の形態では、自動的な発呼を行ってから設定された時間内で電話がつながらない場合にのみ、位置情報の送信を行うようにしている。しかし、その位置情報の送信も常に必要と考えられるような状況を想定するのであれば、電話連絡、位置情報の送信は逆の順序で行うようにしても良い。
位置情報の送信は、位置情報サービスを提供する地図サーバー13を介することで間接的に行うようにしているが、直接的に電子メールなどで送信するようにしても良い。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、携帯電話機10は移動無線基地局14がカバーする通信圏内に入っていると自動的に発呼を行うことにより、電話連絡が行えるように支援するようになっている。そのような支援を行わせるためには、アウトドアのレジャーを楽しもうとする人は、それを実現させる機能を搭載した携帯電話機10を携帯しなければならない。しかし、その機能を搭載した、或いは搭載可能の携帯電話機10の購入は、人によっては経済的に大きな負担となる。それにより、そのような人も気軽にアウトドアのレジャーを楽しめるようにすることも重要であると云える。このことから、第2の実施の形態は、そのような機能を搭載した携帯電話機10を携帯しなくとも電話連絡が行えるように支援するものである。
第2の実施の形態におけるネットワークシステムの構成は第1の実施の形態におけるそれと同じである。無線基地局12、移動無線基地局14、及び携帯電話機10の構成も基本的には同じである。動作においても大部分、一致する。このことから、第1の実施の形態の説明で付した符号をそのまま用いて、第1の実施の形態から異なる部分についてのみ説明する。
上記電話連絡が行えるようにする支援は、第2の実施の形態では移動無線基地局14により実現させている。そのために、移動無線基地局14には、要救助者が携帯している携帯電話機10のESN、及びその携帯電話機10の相手先とする電話機の電話番号を登録すると、位置登録のために携帯電話機10から送信される位置登録要求信号中のESNが登録のESNと一致した場合に、その携帯電話機10と相手先の電話機の両方を呼び出させるようにさせている。
そのような呼び出しを両方に対して行うことにより、携帯電話機10に自動的な発呼を行わせる必要性、つまり非常時用の特別な機能を搭載させる必要性は回避される。それにより、そのような機能が搭載されていない通常の携帯電話機10を携帯していても、電話連絡のための支援を行えるようにさせている。
携帯電話機10のESNとしては、例えば登山カードに記入された、予定の時間となっても下山しない人のもの、或いは捜索願を提出した人から知らされたもの、を登録すれば良い。その相手先とする電話機の電話番号は、遭難などの非常時に連絡先となるものを登録しても良い。
自動的な発呼等を行わないことから、携帯電話機10では図3、図4に示す電源オン処理、及び図5に示すタイマインタラプト処理が第1の実施の形態から比較的に大きく異なっている。移動無線基地局14では、図9に示す位置登録要求受信処理が比較的に大きく異なっている。このことから、以降はそれらの処理について図12〜図14に示す各種フローチャートを参照して詳細に説明する。
始めに、携帯電話機10が実行する処理について詳細に説明する。
図12は、第2の実施の形態における電源オン処理のフローチャートである。携帯電話機10が実行する処理では、最初に図12を参照して、その電源オン処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ1201では、電源がオンされたことに伴い、イニシャライズを実行し、電源がオフされたときの状態に設定する。続くステップ1202では、変数PFに0を代入する。その次のステップ1203では、パイロット信号を検知したか否か判定する。そのパイロット信号を受信した場合、判定はYESとなってステップ1204に移行し、そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
ステップ1204では、変数PFに1を代入する。次のステップ1205では、パイロット信号から位置情報(図中では「PN符号」と表記)を抽出する。その次に移行するステップ1206では、抽出した位置情報がRAM210に格納(登録)されている位置情報(図中「特定値」と表記)と一致するか否か判定する。それらが一致した場合、判定はYESとなり、ここで一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップ1207で位置登録要求信号を送信させた後、一連の処理を終了する。
RAM210に位置登録エリア(通信圏)の移動認識用に登録される位置情報は、電源オン時にはクリアされる。このため、ステップ1206の判定は常にNOとなり、位置登録が行われることとなる。
図13は、タイマインタラプト処理のフローチャートである。次に図13を参照して、そのタイマインタラプト処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ1301では、パイロット信号を検知したか否か判定する。送受信部201が新たなパイロット信号を受信していない場合、判定はNOとなり、ステップ1302で変数PFに0を代入した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はYESとなり、ステップ1303で変数PFに1を代入し、その次にステップ1304でパイロット信号から位置情報(図中では「PN符号」と表記)を抽出した後、ステップ1305に移行する。
ステップ1305では、抽出した位置情報がRAM210に格納(登録)されている位置情報(図中「特定値」と表記)と一致するか否か判定する。それらが一致した場合、判定はYESとなり、ここで一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップ1306で位置登録要求信号を送信させた後、一連の処理を終了する。
携帯電話機10の位置が、異なる無線基地局12、或いは14がカバーする通信圏内に移動したり、通信圏外から通信圏内に移動したような場合、ステップ1305の判定はNOとなる。このため、そのような場合には、位置登録が行われることとなる。
その位置登録により送信される位置登録要求信号を受信した移動無線基地局14は、図14にフローチャートを示す位置登録要求受信処理を実行する。次に図14を参照して、その要求受信処理について詳細に説明する。このとき無線基地局14には、上述したように、要救助者が携帯している携帯電話機10のESN、及びその携帯電話機10の相手先とする電話機の電話番号が登録されていることとする。
先ず、ステップ1401では、受信した位置登録要求信号中からESN等のデータを抽出してメモリにストアし、抽出したデータや、自身に割り当てられた位置登録エリア番号を有する位置登録信号を上位の制御局に送信する。続くステップ1402では、ストアしたデータからESNやMINを抽出する。その後に移行するステップ1403では、変数SFの値が0か否か判定する。その変数SFは、第1の実施の形態のときと同様に、電話連絡が行われたか否か判定用のものである。このことから、電話連絡が行われた場合、変数SFには1が代入されていることから、判定はYESとなってステップ1404に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理を終了する。
ステップ1404では、ステップ1402で抽出したESNが登録のESN(図中「特定値」と表記)と一致するか否か判定する。それらが一致した場合、判定はYESとなってステップ1405に移行し、そうでない場合には、判定はNOとなり、ここで一連の処理が終了する。
ステップ1405では、登録された電話番号の相手先との通話を実現させるために、その電話番号、ステップ1402で抽出したESN、及び自身の位置情報などを上位の制御局に送信する。そのようにして、要救助者が携帯する携帯電話機10から発呼が行われた場合の対応を行うと、ステップ1406に移行して、その携帯電話機10の呼び出しを行うことにより、着信を通知する。ステップ1407にはその後に移行する。
ステップ1407では、時間の計時用の変数タイマーに0を代入する。次のステップ1408では、所定の長さの単位時間が経過するのを待って変数タイマーの値をインクリメントする。その次のステップ1409では、変数タイマーの値が予め設定された時間に対応する値(所定値)以上か否か、即ち電話連絡のために両方の呼び出しを行ってからその時間が経過したか否か判定する。その時間が経過していない場合、判定はNOとなってステップ1411に移行する。そうでない場合には、判定はYESとなり、ステップ1410において、呼び出しを中止するとともに、上位の制御局には相手先の呼び出しの中止を求めてから、一連の処理を終了する。
ステップ1411では、相手先が応答したことを通知する通話許可を受信したか否か判定する。その通話許可を受信した場合、判定はYESとなってステップ1412に移行し、変数SFに1を代入した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップ1408に戻る。それにより、設定された時間が経過するまでの間、通話回線が確立するのを待つ。
なお、第2の実施の形態では、携帯電話機10と相手先の電話機との接続は移動無線基地局14の制御下で行わせるようにしているが、これはESNの登録などを現場で迅速に行えるからである。しかし、その接続の実現は、制御局の制御下で行わせるようにしても良い。また、緊急動作として、登録の電話機との接続のために携帯電話機10に着信通知を行わせているが、通信圏内に入ったことを通知するためにその着信通知を行わせても良い。
緊急動作を行わせる携帯電話機10のESNは予め登録することにより、個別に緊急動作を行わせるようにしているが、通信圏内に入った全ての携帯電話機10を緊急動作の対象とする使い方をしても良い。そのような使い方をする場合には、位置登録要求を行った携帯電話機10に無条件で緊急動作を行わせれば良いことから、携帯電話機10の事前登録は不要となる。
上述したような携帯電話機(移動通信端末装置)10を実現させるようなプログラムは、CD−ROM、DVD、或いは着脱自在なフラッシュメモリ等の記録媒体に記録させて配布しても良い。携帯電話網や公衆網等の通信ネットワークを介して、そのプログラムの一部、若しくは全部を配信するようにしても良い。そのようにした場合には、ユーザーはプログラムを取得して移動通信端末装置にロードすることにより、その通信端末装置に本発明を適用させることができる。このことから、記録媒体は、プログラムを配信する装置がアクセスできるものであっても良い。これは、移動無線基地局14の場合においても同様である。
第1の実施の形態による移動通信端末装置が接続可能なネットワークシステムの構成を示す図である。 第1の実施の形態による移動通信端末装置の構成図である。 第1の実施の形態による移動通信端末装置が実行する電源オン処理のフローチャートである。 第1の実施の形態による移動通信端末装置が実行する電源オン処理のフローチャートである(続き)。 第1の実施の形態による移動通信端末装置が実行するタイマインタラプト処理のフローチャートである。 第1の実施の形態による移動通信端末装置が実行するオフフック操作処理のフローチャートである。 第1の実施の形態による移動通信端末装置が実行する着信検知処理のフローチャートである。 移動可能な無線基地局が実行するパイロット信号送信処理のフローチャートである。 移動可能な無線基地局が実行する位置登録要求受信処理のフローチャートである。 移動可能な無線基地局が実行する発呼要求処理のフローチャートである。 地図サーバーが実行する位置情報サービス提供処理のフローチャートである。 携帯電話機が実行する電源オン処理のフローチャートである(第2の実施の形態)。 携帯電話機が実行するタイマインタラプト処理のフローチャートである(第2の実施の形態)。 第2の実施の形態による無線基地局が実行する位置登録要求受信処理のフローチャートである。
符号の説明
10 移動通信端末装置(携帯電話機)
11 通信ネットワーク
12、14 無線基地局
13 地図サーバー
201 送受信部
202 通信制御部
203 音声処理部
207 キー入力部
208 制御部
209 ROM
210 RAM
212 表示部
213 GPS信号処理部

Claims (4)

  1. 無線で通話が行える携帯電話機等の移動通信端末装置において、
    特定の無線基地局を予め記憶させる記憶手段と、
    前記移動通信端末装置の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    前記位置情報取得手段が取得する位置情報及び該位置情報の通知先アドレスを本文に含む電子メールをネットワーク上のサーバに送信できる位置情報送信手段と、
    前記通話を行う通話相手先との接続を要求する発呼を行う発呼手段と、
    前記発呼手段による発呼が前記記憶手段により予め記憶された特定の無線基地局を介して行われた場合、前記発呼手段が通話相手先との接続を要求する発呼を行った後に、前記位置情報送信手段に前記電子メールを送信させることにより該位置情報を自動的に通知する制御手段と、
    を具備することを特徴とする移動通信端末装置。
  2. 前記制御手段は、通信可能な無線基地局の認識のために該無線基地局から送信される信号により、前記特定の無線基地局と通信可能と認識できる状態のとき、所定の通話相手先との接続を要求する発呼を前記発呼手段に自動的に行わせ、該発呼により該所定の通話相手先との接続が確立しないことを条件に、前記位置情報送信手段に前記電子メールを送信させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の移動通信端末装置。
  3. 前記制御手段は、前記発呼により前記所定の通話相手先との接続が確立するまでの間、前記発呼手段に発呼を間欠的に繰り返し行わせる、
    ことを特徴とする請求項2記載の移動通信端末装置。
  4. 無線で通話が行える携帯電話機等の移動通信端末装置に実行させるプログラムであって、
    特定の無線基地局を予め記憶装置に記憶させる機能と、
    前記移動通信端末装置の現在位置を示す位置情報を取得する機能と、
    前記取得する機能により取得する位置情報及び該位置情報の通知先アドレスを本文に含む電子メールをネットワーク上のサーバに送信できる機能と、
    前記通話を行う通話相手先との接続を要求する発呼を行う機能と、
    前記発呼が予め記憶装置に記憶された特定の無線基地局を介して行われた場合、前記発呼を行う機能により通話相手先との接続を要求する発呼を行った後に、前記送信できる機能によって前記電子メールを送信させることにより該位置情報を自動的に通知する機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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