JP4291296B2 - 新規重合性染料およびそれを含む眼用レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、新規重合性染料およびその製造方法、ならびに該新規重合性染料を含む眼用レンズ材料に関する。
従来、白内障など眼の水晶体が原因とされる疾病に対しては、眼内レンズやコンタクトレンズなどで矯正する方法がとられている。しかし、天然の水晶体は、紫外線および約380〜500nm付近の青色領域の可視光線を透過させないという性質を有しているのに対して、従来のレンズ素材として最も一般的に用いられているポリメチルメタクリレートなどは、可視光線も紫外線もともに透過させるために、これらの素材からなる眼用レンズを装着すると、裸眼に比べて眩しかったり、青みがかって見えるという問題があった。また、紫外線が透過する従来のレンズ素材を用いることで、網膜を損傷する可能性も考えられた。
これまでに、紫外線吸収性と特定波長領域(約380〜500nm付近)の可視光線吸収性を有する眼用レンズを得るための材料として、ベンゾフェノン系重合性紫外線吸収性色素が知られている(特許文献1参照)。具体的には、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン(UV−PEP)などの化合物と、メタクリル酸クロリドなどの重合性基を有する化合物を反応させることで得られている。しかし、特許文献1に記載の色素は、ウレタン結合を有していないことから、軟質アクリル製の折り曲げ可能な眼内レンズ(以下、軟質フォーダブル眼内レンズという)などに多量に用いるとレンズが硬くなってしまい、当該眼内レンズの、折り曲げて眼球内に挿入するという機能を妨げるまたは低下させるという問題があった。
また、当該公報にしたがって、UV−PEPとメタクリル酸を反応させると、UV−PEPには1つの1級ヒドロキシ基と2つのフェノール性ヒドロキシ基が含まれるので、1級ヒドロキシ基に反応した目的化合物以外に、フェノール性ヒドロキシ基と反応した副生成物が多く生じることになり、目的化合物の収率が著しく低下し、また分離精製も困難となるため、工業的生産が非常に難しいという問題があった。
特開平2−232056号公報
本発明の目的は、ウレタン結合を有する新規ベンゾフェノン系重合性染料およびその製造方法、ならびに該重合性染料を含む眼用レンズ材料を提供することである。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表わされるベンゾフェノン系重合性染料に関し、下記一般式(2)で表わされるベンゾフェノン系重合性染料が好ましい。
Figure 0004291296
(R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、スルホン酸基またはベンジルオキシ基であり、mおよびnは、それぞれ独立して0〜18の整数である。R3は、
Figure 0004291296
のいずれかの重合可能な官能基であり、ここでR4は、水素原子またはメチル基である)
Figure 0004291296
本発明はまた、下記一般式(3)で表わされる化合物と、下記一般式(4)で表わされる化合物を反応させる工程を含むウレタン結合を有するベンゾフェノン系重合性染料の製造方法。
Figure 0004291296
(R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、スルホン酸基またはベンジルオキシ基であり、mは0〜18の整数である)
O=C=N−(CH2n−R3 (4)
(R3は、
Figure 0004291296
のいずれかの重合可能な官能基であり、ここでR4は、水素原子またはメチル基である。nは0〜18の整数である)
前記一般式(3)で表わされる化合物が、下記一般式(5)で表わされる化合物であり、前記一般式(4)で表わされる化合物が、下記一般式(6)で表わされる化合物であることが好ましい。
Figure 0004291296
Figure 0004291296
前記反応が触媒の存在下で行われることがより好ましい。
本発明はまた、前記重合性染料からなる眼用レンズに関し、前記重合性染料が、眼用レンズを構成する全重合性モノマー成分100重量部に対して、0.001〜1.0重量部であることが好ましく、さらに紫外線吸収剤および/または他の染料を含むことがより好ましい。
本発明のウレタン結合を有するベンゾフェノン系重合性染料は、1分子中に紫外線吸収部分と可視光線(約380〜500nm)吸収部分とが存在するため、天然の水晶体に近い光透過性を有し、眼用レンズ材料として有用である。また、ウレタン結合を有することから、本発明の重合性染料は従来の重合性染料に比べて軟質であり、とくに軟質フォーダブル眼内レンズなどに使用した場合でも、その柔軟な物性を損なうことがなく、また、発色団と重合性基が立体的に離れているので、重合阻害を受けることがない点でも有用である。さらに、当該重合性染料は、その他の眼用レンズ材料と共重合できるので、得られる眼用レンズ材料の光や化学薬剤に極めて優れた耐性を示し、堅牢性も高く、そして、眼用レンズからの溶出を抑えることができる。そのため、本発明の重合性染料を用いることで、安全性が高く、染料の溶出に起因する脱色や変色しない、優れた眼用レンズを得ることができる。また、この他にも塗料や建材などに使用することができる。
また、本発明のベンゾフェノン系重合性染料の製造方法によれば、UV−PEPなどの化合物のように、1つの1級ヒドロキシ基と2つのフェノール性ヒドロキシ基が存在している材料を用いる場合であっても、重合性の二重結合を有するイソシアネート化合物を選択的に1級ヒドロキシ基と反応させることができるので、高収率で目的化合物を得ることができる。そのため、精製は簡単でよく、作業の煩雑さを軽減することが可能となり、コストの点からも有利である。
本発明は、下記一般式(1)で表わされるベンゾフェノン系重合性染料に関する。
Figure 0004291296
(R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、スルホン酸基またはベンジルオキシ基であり、重合基を導入する前の前駆物質の収率の点から好ましくは、水素原子である。また、mおよびnは、それぞれ独立して0〜18の整数であり、mは化合物自体の安定性、nは重合性という点から、好ましくはmおよびnはそれぞれ独立して2〜4であり、より好ましくはmおよびnはともに2である。
3は、
Figure 0004291296
のいずれかの重合可能な官能基であり、ここでR4は、水素原子またはメチル基である)
一般式(1)で表わされる重合性染料としては、たとえば、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−3−(4−(2−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(4−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)ブチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−2’−メチル−5−(4−(2−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシ−5−(4−(2−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−4’−メトキシ−5−(4−(2−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−(N−(4−メタクリロイルオキシブチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノンなどがあげられる。なかでも、得られる眼用レンズの光に対する堅牢性が高くなるという点から、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノンが好ましい。ここで、「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル」および「メタクリロイル」の2つの化合物を意味する。
なお、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン(以下、BMACという)は、以下の一般式(2)で表わされる。
Figure 0004291296
本発明の一般式(1)で表わされる重合性染料は、1分子中に紫外線吸収部分と可視光線(約380〜500nm)吸収部分とが存在する。また、ウレタン結合を有することから、本発明の重合性染料は従来の重合性染料に比べて軟質であり、とくに軟質フォーダブル眼内レンズなどに使用した場合でも、その柔軟な物性を損なうことがなく、また、発色団と重合性基が立体的に離れているので、重合阻害を受けることがないという性質を有する。
本発明の重合性染料は、350〜450nm、好ましくは360〜400nmにおいて吸光最大波長を有し、このときのモル吸光係数が10,000〜60,000であることが好ましい。
また、本発明の重合性染料からなる眼用レンズからの当該重合性染料の溶出率は、40℃のエタノールに24時間浸漬した後で0.01重量%以下であることが好ましく、0.001重量%以下であることがより好ましい。
本発明はまた、下記一般式(3)で表わされる化合物と、下記一般式(4)で表わされる化合物を反応させる工程を含むウレタン結合を有するベンゾフェノン系重合性染料の製造方法に関する。
Figure 0004291296
(R1、R2およびmは、前記一般式(1)と同一である。具体的には、R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、スルホン酸基またはベンジルオキシ基などであり、重合基を導入する前の前駆物質の収率の点から好ましくは、水素原子である。また、mは0〜18の整数であり、化合物自体の安定性の点から、好ましくはmは2〜4であり、より好ましくはmは2である)
O=C=N−(CH2n−R3 (4)
(R3およびnは、前記一般式(1)と同一である。具体的には、R3は、
Figure 0004291296
のいずれかの重合可能な官能基であり、ここでR4は、水素原子またはメチル基である。また、nは0〜18の整数であり、重合性の点から、好ましくはnは2〜4であり、より好ましくはnは2である)
一般式(3)で表わされる化合物としては、たとえば、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−3−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(4−ヒドロキシブチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−2’−メチル−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシ−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−4’−メトキシ−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノンなどがあげられる。なかでも、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノンが好ましい。
一般式(4)で表わされる化合物としては、たとえば、2−イソシアネートエチルメタクリレート、4−イソシアネートブチルメタクリレート、2−イソシアネートエチルアクリレートなどがあげられる。なかでも、本発明の染料を他の重合性紫外線吸収剤と併用する場合、2−イソシアネートエチルメタクリレートが好ましい。
一般式(3)で表わされる化合物には、1つの1級ヒドロキシ基と2つのフェノール性ヒドロキシ基が存在するため、アクリル酸クロリド、メタクリル酸クロリドなどを用いて、一般式(3)で表わされる化合物に重合性の二重結合を導入する場合、フェノール性ヒドロキシ基と反応した副生成物が多く生じる。しかし、一般式(4)で表わされる化合物と特定の触媒を用いると、一般式(3)で表わされる化合物の1級ヒドロキシ基に選択的に重合性の二重結合を導入することができる。
このように一般式(3)で表わされる化合物と、一般式(4)で表わされる化合物を反応させる際には、選択的に反応速度を加速させるためには、さらに触媒を用いることが好ましい。本発明において用いられる触媒としては、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸ナトリウムなどの塩基、塩化アルミニウムなどの無機塩、R2SnCl2、R2Sn(OCOR’)2(ここで、RおよびR’は、それぞれ独立して、アルキル基)などの有機金属化合物、Fe、Ni、Mn、Zn、Cu、Alなどのアセチルアセトナート錯塩などの金属錯塩が用いられるが、副生成物の発生を抑えられるという点から、有機金属化合物および金属錯塩が好ましく、前記触媒のなかでも、とくに選択性が高く、反応速度を加速させるのに効果的であるという点から、ジラウリル酸ジブチルスズ(IV)およびトリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)がより好ましい。
一般式(3)で表わされる化合物と一般式(4)で表わされる化合物の反応は、通常、ジクロロメタン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、四塩化炭素、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテルなどの溶媒中で行われる。
反応における一般式(3)で表わされる化合物と一般式(4)で表わされる化合物の溶媒1Lあたりの配合割合は、一般式(3)で表わされる化合物1モルに対して、一般式(4)で表わされる化合物が1〜10モルであることが好ましく、1〜2モルであることがより好ましい。一般式(4)で表わされる化合物が1モル未満であると、一般式(3)で表わされる化合物が反応せず、残留してしまい、精製が困難となる傾向があり、10モルをこえると、副生成物が生成してしまう傾向がある。
触媒の配合量は、溶媒1Lあたり0.03〜0.1モルであることが好ましく、0.03〜0.05モルであることがより好ましい。触媒の配合量が0.03モル未満であると、反応速度が顕著に遅くなる傾向があり、0.1モルをこえると、触媒を除くための精製が困難となる傾向がある。
当該反応終了後の目的化合物の精製はカラムなどにより通常の方法で行うこともできるが、目的化合物の純度が高いことなどから、アルコールによる再結晶化などの簡便な方法で行うことができる。アルコールとしては、メタノール、エタノールなど通常用いられるものが使用されるが、溶媒量を少なくすることができる点からエタノールが好ましい。
本発明の重合性染料は、紫外線吸収性と特定波長(約380〜500nm)の可視光線吸収性有し、光や化学薬剤に対して優れた耐性を示し、堅牢性も高く、さらには他のモノマーと重合させた場合にも溶出することがないので、眼用レンズ材料としてだけではなく、塗料や建材などの用途にも用いることができる。
本発明の眼用レンズは、前記ベンゾフェノン系重合性染料を、他の重合性モノマーなどと共重合することで得られる。
本発明において用いられる重合性モノマーとしては、通常、眼用レンズ材料として用いられるものであれば、とくに制限されないが、たとえば、以下のものがあげられる:
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、tert−ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの直鎖状、分岐鎖状および環状のアルキル(メタ)アクリレート類;
ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、モノ(メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ)ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、モノ(メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ)ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルエチルテトラメチルジシロキサニルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルエチルテトラメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキサニルプロピル(メタ)アクリレート、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキシビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレートなどのシリコン含有(メタ)アクリレート類;
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、テトラフルオロ−tert−ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロ−tert−ヘキシル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ビス(トリフルオロメチル)ペンチル(メタ)アクリレート、ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシオクタフルオロ−6−トリフルオロメチルヘプチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシドデカフルオロ−8−トリフルオロメチルノニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキサデカフルオロ−10−トリフルオロメチルウンデシル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有(メタ)アクリレート類;
スチレン、ペンタフルオロスチレン、メチルスチレン、トリメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、(ペンタメチル−3,3−ビス(トリメチルシロキシ)トリシロキサニル)スチレン、(ヘキサメチル−3−トリメチルシロキシトリシロキサニル)スチレン、ジメチルアミノスチレンなどのスチレン誘導体類;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリル酸;
N−ビニルピロリドン、α−メチレン−N−メチルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−(メタ)アクリロイルピロリドンなどのビニルラクタム類;
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル−N−アミノエチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;
アミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミノアルキル(メタ)アクリレート類;
メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのアルコキシ基含有(メタ)アクリレート類;
ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香環含有(メタ)アクリレート類;
イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸などのアルキル基、フッ素含有アルキル基、シロキサニルアルキル基で置換されていても良いアルキルエステル類;
グリシジル(メタ)アクリレート;
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;
4−ビニルピリジン;
ビニルイミダゾール、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペリジン、N−ビニルサクシンイミドなどのヘテロ環式N−ビニルモノマー;
N−(メタ)アクリロイルピペリジン;
N−(メタ)アクリロイルモルホリン
また、これらのモノマーを1種または2種以上選択して重合してマクロモノマーとし、これをレンズ成分(レンズ形成モノマー)の1つとして用いることも可能である。
さらに本発明の重合性染料を、眼用レンズに用いることもできる。たとえば、特開平11−56998号公報および特開2003−144538号公報に記載の眼内レンズならびに国際公開第2004/063795号パンフレット、特開平6−121826号公報、特開昭60−142324号公報および特開平2−196809号公報に記載のコンタクトレンズなどのように使用することもできる。
なお、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」または「メタクリレート」を意味し、これは(メタ)アクリル誘導体についても同様である。
また、たとえば、酸素透過性に優れる眼用レンズを得ようとする場合、シリコン含有(メタ)アクリレート類、シリコン含有スチレン誘導体類などのシリコン含有モノマーやフッ素含有アルキル(メタ)アクリレート類などを選択することができ、また、強度に優れる眼用レンズを所望の場合や、眼用レンズの硬度を調節する場合には、アルキル(メタ)アクリレート類やスチレンを含めたスチレン誘導体類または(メタ)アクリル酸などを選択することができる。
眼用レンズに抗脂質汚染性を付与したい場合には、フッ素含有アルキル(メタ)アクリレート類やフッ素含有スチレン誘導体類などのフッ素含有モノマーを選択することができる。さらに、レンズに親水性を付与したり、含水性の柔軟な眼用レンズを得ようとする場合には、水酸基含有(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、アミノアルキル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸、N−ビニルラクタム類などの親水性基を有するモノマーを選択することができる。
その他、高屈折率のレンズ材料を得ようとするには、芳香族環を含有するモノマー、たとえば、スチレン系モノマーや芳香族環含有(メタ)アクリレート類などを選択することができる。
眼用レンズ材料として、架橋剤または分子内に2個以上の重合性基を有するマクロモノマーを用いることができる。このようなモノマーとしては、たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエチルアクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、アジピ酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレート、α−メチレン−N−ビニルピロリドンなどがあげられる。これらのモノマーを使用することで、得られる重合体内に三次元架橋構造を形成することができ、材料の物性が強靭となり、機械的強度や硬度を向上させることができるとともに、均一で透明であり、歪みのない光学性に優れた眼用レンズを得ることができ、さらに、眼用レンズに耐久性(耐薬品性、耐熱性、耐溶媒性)を付与したり、重合後のモノマーの溶出を抑制することができる。
また、本発明の重合性染料は、眼用レンズの色調の微調整または充分な紫外線吸収能の付与の点から、さらに紫外線吸収剤および/または他の染料と併用することが好ましい。
紫外線吸収剤としては、とくに制限されないが、たとえば、特許第2685980号明細書に記載の以下の一般式(7)で表わされるベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマーがあげられる。
Figure 0004291296
(式中、R5はHまたはCH3を示し、nは2または3を示す)
一般式(7)で表わされるベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマーの具体例としては、たとえば、n=2では、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3’−t−ブチルフェニル]−5−メチル−2H−ベンゾトリアゾール(UV1)が、またn=3では、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(γ−メタクリロイルオキシプロポキシ−3’−t−ブチルフェニル]−5−メチル−2H−ベンゾトリアゾール(UV2)があげられる。
また、本発明の重合性染料以外の、他の染料としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基などの重合性基を有する、アゾ系、アントラキノン系、ニトロ系またはフタロシアニン系などの重合性染料があげられる。これらの重合性色素としては、たとえば、以下に示す特開平10−251537号公報、特公平7−28911号公報、特許第2604799号明細書などに記載の染料があげられる:
一般式(8)で表わされる重合性染料
1−N=N−A2−O−(CH2)n−X (8)
[式中、A1は置換基を有していてもよいアリール基、A2は置換基を有していてもよいアリーレン基、Xはアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルフェニル基、ビニルフェニルオキシ基、またはビニルフェニルアルキルオキシ基(アルキル部分の炭素数は1〜5である)であり、nは1〜5の整数である];
一般式(9)で表わされる重合性染料
Figure 0004291296
[式中、R6〜R12は、それぞれ独立して、その何れか1つが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基およびアリル基からなる群より選ばれる重合性基であり、その他が、水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基、塩素原子および臭素原子からなる群より選ばれる置換基であり、また、R13は、下記一般式(10)〜(13)の群より選ばれる置換基である。
Figure 0004291296
(式中、R14〜R18は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基、ニトロ基、塩素原子および臭素原子からなる群より選ばれる置換基である)
Figure 0004291296
(式中、R19〜R32は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基、塩素原子および臭素原子からなる群より選ばれる置換基である)
Figure 0004291296
(式中、R33〜R41は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基、ニトロ基、塩素原子および臭素原子からなる群より選ばれる置換基である)
Figure 0004291296
];
一般式(14)で表わされる重合性染料
Figure 0004291296
[式中、X1は、
Figure 0004291296
である。また、R42は、水素原子、水酸基、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基またはハロゲン原子である。R43は、ベンゼン誘導体、ナフタレン誘導体またはアントラセン誘導体であって、それらの芳香族の水素原子の一部が炭素数1〜8のアルキル基、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、
Figure 0004291296
(式中、R’’は、水素、メチル基またはスルホニル基)で置換されていてもよい。R44は、水素、水酸基、ハロゲン原子または
Figure 0004291296
である。ここで、R’は、水素またはメチル基であり、n、mおよびlは、それぞれ0または1であり、Y11〜Y14は、それぞれ−NH−または−O−である。そして、当該一般式(14)に示される芳香環の水素原子の一部が、前記R42と同様の置換基で置換されていてもよい];
一般式(15)で表わされる重合性染料
Figure 0004291296
(式中、X2は、前記一般式(14)におけるX1と同一の基または
Figure 0004291296
である。R45は、前記一般式(14)におけるR42と同様(水素を除く)の基である。R46は、一般式(14)におけるR43と同一の基または
Figure 0004291296
である。R47およびR48は、それぞれ水素、炭素数1〜3のアルキル基である。R49は水素または−NH2または
Figure 0004291296
である。ここで、R’は、前記一般式(14)と同一の基であり、kは0または1である);
一般式(16)で表わされる重合性染料
Figure 0004291296
(式中、X3は、前記一般式(14)におけるX1と同一の基であり、R50およびR51は、それぞれ一般式(14)におけるR42と同一の基または−SO3Naであり、またR52は、前記一般式(14)におけるR43と同一の基である。iおよびjは、それぞれ0〜3である);
一般式(17)で表わされる重合性染料
Figure 0004291296
(式中、X4およびX5は、それぞれ独立して、
Figure 0004291296
である。X6
Figure 0004291296
である。R53およびR54は、それぞれ独立して、−NH2、−OH、−SO3H、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキルアミノ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のアルキルアミド基、
Figure 0004291296
であり、R55は、−Hまたは炭素数1〜3のアルキル基である。R56は、−H、−CH3または−NHNH2である。R57またR58は、それぞれ独立して、−H、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のアルコキシ基である。ここで、R’は、前記一般式(14)と同一の基であり、h、d、gは、それぞれ0〜3、0もしくは1、または0〜4(ただし、d+g≦4)であり、fは0または1、eは0〜6である);
一般式(18)で表わされる重合性染料
Figure 0004291296
(式中、R59およびR60は、それぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜3のアルキル基である。R’は、前記一般式(14)と同一の基であり、pは0〜3である。);
一般式(19)で表わされる重合性染料
Figure 0004291296
(式中、R61〜R68は−Hまたは−CO−Aであり、Aは炭素数1〜17のアルキル基または
Figure 0004291296
であり、少なくとも1つは(メタ)アクリロイル基である。Mは金属原子(たとえば銅)である。ここで、R’は、前記一般式(14)と同一の基である)
目的の眼用レンズ(コンタクトレンズ、眼内レンズなど)は、本発明のベンゾフェノン系重合性染料とともに前記モノマー成分を任意の割合で配合して、均一に混合した後、共重合させることで得られる。
本発明のベンゾフェノン系重合性染料の配合割合は、レンズの厚みにも影響されるが、眼用レンズを構成する全ての重合性モノマー100重量部に対して、0.001〜1重量部であることが好ましく、0.005〜0.5重量部であることがより好ましく、0.01〜0.06重量部がさらに好ましい。当該重合性染料の配合割合が0.001重量部未満であると、首尾よく発色させることができない傾向があり、また、1重量部をこえると、着色が濃くなりすぎて、透明性が低下し、また、レンズの物性(たとえば、強度など)が低下するだけではなく、当該重合性染料が重合後に溶出しやすくなる傾向がある。
また、架橋剤の配合割合は、眼用レンズを構成する全てのモノマー混合物100重量部あたり、0.01〜10重量部の割合の範囲内で使用することが好ましい。配合割合が0.01重量部未満であると、その効果は得られ難く、また10重量部をこえると、得られるレンズが脆くなる傾向がある。
そして、眼用レンズの製造は、本発明の重合性染料、およびその他のレンズ成分、および必要に応じて重合開始剤などを均一に配合し、当該技術分野において通常行なわれている方法によって、容易に行なうことができる。たとえば、レンズ形成モノマー、重合性染料などの混合物に、必要に応じてラジカル重合開始剤を添加して、室温〜約130℃の温度範囲で徐々に加熱したり、あるいはマイクロ波、紫外線、放射線(ガンマ線)などの電磁波を照射することにより重合することにより、レンズ材料を形成することができる。なお、重合は、塊状重合法であっても、溶媒などを用いた溶媒重合法であっても良く、また加熱重合させる場合は、温度を段階的に昇温させてもよく、その他、種々の方法を採用することができる。
ここで、ラジカル重合開始剤の具体例としては、たとえば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイルなどが挙げられ、これらのうちから1種または2種以上が選択されて使用される。そして、その使用量は、重合に供せられる全モノマー混合物100重量部に対して、約0.01〜1重量部の範囲で使用することが好ましい。また、光線などを利用して重合する場合には、光重合開始剤や増感剤をさらに添加することが好ましい。
ところで、コンタクトレンズや眼内レンズなどの眼用レンズとして成形する場合は、当業者が通常行なっている成形方法が採用され得、たとえば、重合を適当な型または容器中で行ない、棒状、ブロック状、板状の素材(重合体)を得た後、切削加工、研磨加工などの機械的加工により所望の形状を加工したり、また所望の形状に対応した型を用意し、この型の中でモノマー混合物の重合を行なって成形物を得、必要に応じて機械的に仕上げ加工を施したりする手法が採用される。
また、眼内レンズを形成する場合には、レンズの支持部を、レンズとは別に作製してレンズに取り付けても、レンズと同時に(一体的に)成形しても差支えない。
またさらに、レンズの表面を親水性化するために、プラズマ処理を、必要に応じてレンズに施してもよく、その際の処理装置および処理方法は、従来から知られている通常の装置および方法が採用される。なお、処理条件としては、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの不活性ガスまたは空気、酸素、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素などのガスの雰囲気下で、圧力:約0.0001〜数Torr、出力:約数〜100Wの条件にて、数秒〜数十分間処理することが好ましく、より好ましくは、ガスとして、空気、酸素、アルゴン、圧力は約0.05〜3Torr、出力は約10〜60W、時間は数分間の条件において処理される。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
合成例1
2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−(N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ)エチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン(BMAC)の合成(触媒:ジラウリル酸ジブチルスズ(IV)、重合性基導入化合物:2−イソシアネートエチルメタクリレート)
500mlの三口フラスコに2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン(UV−PEP)6.00g(0.0166mol)を秤取し、ジクロロメタン250mlを加え溶解させた。そこに2−イソシアネートエチルメタクリレート3.85g(3.51mL、0.0248mol)、ジラウリル酸ジブチルスズ(IV)をスポイトで2滴加えた。約23時間後、反応溶液を1Lナスフラスコに移し、ジクロロメタンを減圧留去した。残渣にメタノール300mLを加えて懸濁して、約2時間撹拌洗浄し、これを吸引ろ過した。ろ紙上の残渣を2L三角フラスコへ移し、これにエタノール1.5Lを加え、ジムロート冷却管を付けて加熱還流しながら溶解させて熱時ろ過した。室温にて、一晩放置後、析出物を吸引ろ過によりろ取し、これを50℃の真空乾燥機で約24時間乾燥させて橙色粉末を得た。収量は7.81g(91.1%)であった。
得られた化合物を、HPLCに供して純度を求めた。カラムは、Finepak SIL C18T−5 250×4.6mm(I.D.)(日本分光工業(株)製)、移動相には、メタノール/蒸留水=80/20(v/v)を用いた。210nmにおけるピーク面積比から純度は96.8%であることを確認した。
また、得られた化合物の1H NMRスペクトルを測定した。スペクトルデータは、以下のとおりであった:
δ1.93(t,3H,CH3)、2.97−3.01(2H,CH2)、3.48−3.49(2H,CH2)、4.20−4.23(2H,CH2)、4.30−4.33(2H,CH2)、4.92(1H,NH)、5.58(1H,CH=)、6.11(1H,CH=)、6.57(t,1H,Ar−H)、7.26−7.75(m,Ar−H)、8.21(t,1H,Ar−H)、12.89(t、1H,Ar−OH)、13.96(t,1H,Ar−OH)
測定の結果、δ12.89および13.96にフェノール性のヒドロキシ基と考えられるシグナルが2つ観察されたことから、この化合物は、UV−PEPの1級ヒドロキシ基に重合性基が導入されたBMACであることが確認できた。
また、得られた化合物の赤外吸収スペクトルを、赤外分光光度計(Spectrum One 株式会社パーキンエルマー製)を用いて測定したところ、UV−PEP由来のカルボニルの吸収(1624cm-1)以外に、2種類のカルボニルと思われる吸収(1688、1720cm-1)が観察された。このことから得られた化合物には重合性基が導入されていることが確認できた。
さらに、紫外可視吸収スペクトル(280〜800nm)を、紫外可視分光光度計(UV−3150 株式会社 島津製作所製)を用いて測定した(図1)。その結果、得られた化合物は、380nm以下の紫外線吸収特性と約380〜500nmの可視光線吸収特性を有していた。
合成例2
BMACの合成(触媒:トリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)、重合性基導入化合物:2−イソシアネートエチルメタクリレート)
1Lナスフラスコに2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン(UV−PEP)15.00g(41.4mmol)およびトリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)0.420g(1.19mmol)を秤取し、ジクロロメタン700mlを加え溶解させた。そこに2−イソシアネートエチルメタクリレート8.80mL(62.2mmol)を加え、ジムロート冷却管を付けて撹拌した。約127時間後、反応溶液を減圧留去した。残渣にメタノール1Lを加えて懸濁して、約1時間撹拌洗浄し、これを吸引ろ過した。ろ紙上の残渣をクロロホルム200mLに溶解した。シリカゲル約50gを適量のクロロホルムに懸濁して、ろ紙を敷いた桐山ロート(φ60mm)に注いで充填した。充填したシリカゲルの上にろ紙を敷き、そこに先に調製した残渣を溶解させたクロロホルム溶液を注いだ。この溶液をろ過した後、さらにクロロホルム約600mLを徐々に注いでろ液をすべて回収し、減圧留去した。得られた残渣をエタノール3Lに懸濁して、加熱還流しながら溶解させて熱時ろ過した。室温にて、一晩放置後、析出物を吸引ろ過によりろ取し、これを50℃の真空乾燥機で約23時間乾燥させて結晶性橙色粉末を得た。収量は19.02g(88.8%)であった。
合成例1と同様に、得られた化合物をHPLCに供して純度を求めた。純度は98.7%であった。
また、得られた化合物の1H NMRスペクトルを測定した結果、合成例1と同様のスペクトルを示し、δ12.89および13.96にフェノール性のヒドロキシ基と考えられるシグナルが2つ観察されたことから、この化合物は、合成例1と同じ、UV−PEPの1級ヒドロキシ基に重合性基が導入されたBMACであることが確認できた。
なお、得られた化合物の赤外吸収スペクトルおよび紫外可視吸収スペクトルについても、合成例1で得られた化合物と同一の結果であった。
比較合成例1
2,4−ジヒドロキシ−5−(p−メタクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノンの合成(触媒:トリエチルアミン、重合性基導入化合物:メタクリル酸クロリド)
UV−PEP7.24gおよびトリエチルアミン5.0gをベンゼン100mlに溶解し、この溶液を撹拌しながら、メタクリルクロリド溶液(2.4lg/50mlベンゼン)を徐々に加えた。約3時間の放置後、かかる溶液を蒸留水で洗浄し、濾過した後、減圧下で乾固した。得られた乾固物をクロロホルム−ヘキサン(2:5)500mlで再結晶化したが、目的の化合物は極微量しか得られなかった。
比較合成例2
ジシクロヘキシルカルバジイミド/4−ジメチルアミノピリジンを用いたUV−PEPとメタクリル酸の縮合(2,4−ジヒドロキシ−5−(p−メタクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノンの合成)
4−ジメチルアミノピリジン0.35g(2.84mmol)、2,4−ジヒドロキシ−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアゾ)ベンゾフェノン(UV−PEP)0.5g(1.38mmol)およびメタクリル酸0.23mL(2.71mmol)をジクロロメタン15mLに溶解して、磁気撹拌しながら水浴で約20℃にした。ジシクロヘキシルカルバジイミド0.60g(2.91mmol)をジクロロメタン約10mLに溶解して、これを先の反応系に滴下ロートを用いて滴下した。しばらく撹拌すると白い粉末が析出した。約22時間反応後、反応溶液を吸引ろ過して析出した白い粉末を除去してろ液を減圧留去した後、残渣をHPLCに供した。
HPLC分析
合成例1および2ならびに比較合成例2における反応溶液を下記分析条件にてHPLC分析して、合成例1および2においてはBMAC、比較合成例2においては2,4−ジヒドロキシ−5−(p−メタクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノンのピーク面積の百分率を算出することにより目的物の生成率を求めた。結果を表1に示す。
(分析条件)
カラム:Finepak SIL C18T−5 250×4.6mm(I.D.) 日本分光工業(株)製
移動相:メタノール/蒸留水=80/20(v/v) アイソクラチック溶出
流量:1mL/分
打ち込み量:20μL
カラム温度:40℃
検出:350nm
Figure 0004291296
実施例1
合成例1で合成されたBMAC0.03重量部、フェノキシエチルアクリレート100重量部、エチルアクリレート15重量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部を均一に配合し、これをレンズモールド型に注入した。次いで、この配合液を80℃で40分間重合させ、レンズを作製した。得られたレンズをサンプルとして、波長220〜800nmの光線透過率を測定した(図2)。さらに、このレンズを40℃のエタノールに24時間浸漬して溶出処理を行った後、再度、光線透過率を測定したところ、溶出処理前後でスペクトルは変化しなかった。このことは、重合性染料が材料中に化学的に結合していることを示している。
実施例2
紫外線吸収剤として、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(2’’−メタクリロイルオキシエトキシ)−3’−tert−ブチルフェニル]−5−メチル−2H−ベンゾトリアゾールをさらに0.15重量部配合した以外は、実施例1と同様にレンズを作製した。
得られたレンズをサンプルとして、実施例1と同様に、波長220〜800nmの光線透過率を測定した(図3)。その結果、溶出処理前後での光線透過率のスペクトルは変化せず、本発明の重合性染料を他の紫外線吸収剤と併用しても、重合後に溶出することはないことが確認できた。
比較例1
合成例1で合成されたBMACに代えて、比較合成例1で合成された2,4−ジヒドロキシ−5−(p−メタクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノンを用いた以外は、実施例1と同様に共重合体を作製し、溶出性を測定した。その結果、染料の溶出は見られなかった。
合成例1で合成されたベンゾフェノン系重合性染料の紫外可視吸収スペクトルを表わすチャートである。 実施例1で得られたレンズの紫外可視光線透過スペクトルを表わすチャートである。 実施例2で得られたレンズの紫外可視光線透過スペクトルを表わすチャートである。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表わされるベンゾフェノン系重合性染料。
    Figure 0004291296
    (R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、スルホン酸基またはベンジルオキシ基であり、mおよびnは、それぞれ独立して0〜18の整数である。R3は、
    Figure 0004291296
    のいずれかの重合可能な官能基であり、ここでR4は、水素原子またはメチル基である)
  2. 下記一般式(2)で表わされるベンゾフェノン系重合性染料。
    Figure 0004291296
  3. 下記一般式(3)で表わされる化合物と、下記一般式(4)で表わされる化合物を反応させる工程を含むウレタン結合を有するベンゾフェノン系重合性染料の製造方法。
    Figure 0004291296
    (R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、スルホン酸基またはベンジルオキシ基であり、mは0〜18の整数である)
    O=C=N−(CH2n−R3 (4)
    (R3は、
    Figure 0004291296
    のいずれかの重合可能な官能基であり、ここでR4は、水素原子またはメチル基である。nは0〜18の整数である)
  4. 前記一般式(3)で表わされる化合物が、下記一般式(5)で表わされる化合物であり、前記一般式(4)で表わされる化合物が、下記一般式(6)で表わされる化合物である請求項3記載のベンゾフェノン系重合性染料の製造方法。
    Figure 0004291296
    Figure 0004291296
  5. 前記反応が有機金属化合物および/または金属錯塩の1種以上の触媒の存在下で行われる請求項3または4記載のベンゾフェノン系重合性染料の製造方法。
  6. 請求項1または2記載のベンゾフェノン系重合性染料を眼用レンズ材料であるほかの重合性モノマーと共重合させて得られる眼用レンズ。
  7. 前記ベンゾフェノン系重合性染料が、眼用レンズを構成する全重合性モノマー成分100重量部に対して、0.001〜1.0重量部である請求項6記載の眼用レンズ。
  8. さらに紫外線吸収剤および/または他の染料を含む請求項6または7記載の眼用レンズ。
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