JP4290708B2 - 留め具および衣類 - Google Patents
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例えば、図13に示す毛皮製の襟巻1では、一端に大型のクリップ2を設け、該クリップ2で他端の毛皮を挟んで、襟巻1を環状に形状を保持している。
また、図14に示す毛皮製の襟巻3では、一端に係止爪4を設けると共に他端に係止枠5を設け、係止爪4を係止枠5内に挿入係止して、襟巻3を環状に形状を保持している。
また、前記襟巻3の着脱構造では、毛皮には厚みがあり、かつ、毛皮の毛が邪魔になるため、係止爪4を係止枠5に挿入する作業が煩雑であり、着脱に手間取る問題がある。
前記一対の留め具は、それぞれ1個の磁石を1つの被覆材で被覆し、該被覆材は筒状として一端側に前記磁石を収容し、他端側を前記衣類の生地への取付側としており、
前記被覆材の取付側は、衣類の生地へ縫着されるものとし、あるいは衣類の生地に取り付けたボタンを挿入係止するスリットを設けており、該衣類の生地への取付状態で前記被覆材内の磁石が衣類の生地から突出して互いに磁着できるようにしていることを特徴とする留め具を提供している。
また、本発明は、第2に、前記留め具が取り付けられた衣類を提供している。該衣類は環状に巻き付けて着用する襟巻、ブレスレット、アンクレット、腕に巻き付けるマフから選択される巻付材、または外套からなることを特徴とする。
また、着用した巻付材を取り外す際には、着脱部を挟んだ両側の巻付材を離反方向に引っ張るだけで磁石が外れ、巻付材を簡単に取り外すことができる。
よって、高齢者や障害者も容易に前記衣類を着用及び取り外しをすることができる。
さらに、巻付材に取り付けた磁石を他の巻付材の磁石と磁着させることにより、簡単に複数の巻付材を連結することができ、巻付材の長さを調節することができる。
なお、「巻付材の長さ方向の両側」とは、巻付材の長さ方向の両端に限らず、巻付材の長さ方向の中央から長さ方向の両方に所要間隔あけた位置を指す。
前記のように、磁石を被覆した被覆材を巻付材に取り付けているため、磁石を巻付材から突出した位置に容易に設けることができる。このように、磁石を巻付材から突出した位置に設けておくと、巻付材が毛皮や厚みのある生地からなるものであっても、磁着する磁石間に巻付材が介在しないため、簡単に磁石によって巻付材を着脱することができる。
また、従来のようなクリップ止めや係止爪と係止枠による係止構造では巻付材の両端に重なりが生じてしまうが、前記のように磁石を巻付材から突出した位置に設けておけば、巻付材を巻き付けたときに重なりが生じない。これにより、巻付材を巻き付けたときの外観が良くなると共に、原皮を節約することができコストを低減することができる。
さらに、巻付材が毛皮からなる場合には、磁石が巻付材から突出した位置に設けられていても、毛皮の毛で隠れるため、外観を損なうこともない。
さらにまた、磁着させた部分をハンガー等に引っ掛けて巻付材をぶら下げて保管すると、毛皮の毛が他のものに接触しないため、毛癖を防止することができ、また、空気を満遍なく通すことができ、良好な状態で保管することができる。
また、開口部を開ける際には、開口部を挟んだ両側の前身頃を離反方向に引っ張るだけで磁石が外れ、開口部を簡単に開けることができる。
また、着用した巻付材を取り外す際には、着脱部を挟んだ両側の巻付材を離反方向に引っ張るだけで磁石が外れ、巻付材を簡単に取り外すことができる。
また、開口部を開ける際には、開口部を挟んだ両側の前身頃を離反方向に引っ張るだけで磁石が外れ、開口部を簡単に開けることができる。
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態を示し、本実施形態の毛皮襟巻10はカラーとして首に巻いて用いるものである。
逆に毛皮襟巻10を取り外す際には、磁着した磁石20の両側の巻付材11を離反する方向に引っ張るだけで磁石20同士が外れ、毛皮襟巻10を取り外すことができる。
また、磁石20を巻付材11の両端から突出した位置に設けているため、磁石20同士を磁着させる際に、磁石20間に毛皮からなる巻付材が介在されることがない。
また、本実施形態では、巻付材を毛皮により形成しているが、毛皮に限らず、編地や織地であってもよく、後述する実施形態でも同様である。
本変形例では、巻付材11の形状を第1実施形態と相違させて用途を異ならせており、図4(A)はテイペット、(B)はケープ、(C)はチョーカー、(D)はブレスレット、(E)はアンクレット、(F)は両側から腕を挿入して用いるマフ、(G)はバッグカバーとして用いられる。
本変形例でも磁石を用いた着脱構造は第1実施形態と同様としているが、ケープやマフ、バッグカバーのように巻付材が大きな場合には、磁石を2組以上設けている。
本実施形態では、磁石20に被覆した被覆材21の巻付材11への取付方法を第1実施形態と相違させており、巻付材11の両端にボタン14を取り付ける一方、被覆材21にボタン14を通すためのスリット22を設けている。被覆材21は、磁石20を収容した一端を円弧面とする一方、他端を平坦面としている。
被覆材21を巻付材11に取り付ける際には、巻付材11のボタン14を被覆材21のスリット22に通して、図6に示すように、ボタン14を被覆材21の外面に係止している。
なお、他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
本変形例では、被覆材21の形状を第2実施形態と相違させており、図7(A)に示すように両端を平坦面としてもよいし、図7(B)に示すように両端を円弧面としてもよい。
このように、被覆材21を様々な形状とすることにより、取り付ける巻付材20に合わせて適当な被覆材21を選択でき、機能性やデザイン性を高めることができる。
本実施形態の毛皮襟巻10は、巻付材11の両端に第1実施形態と同様の磁石20に被覆した被覆材21をそれぞれ2つずつ取り付けていると共に、一端から所要間隔をあけた箇所にも磁石20を間隔をあけて2つずつ並列配置している。
これにより、図9(A)〜(C)に示すように、他端の磁石20と磁着させる磁石を替えることにより環状部分の大きさを変えることができる。
本実施形態の毛皮襟巻10は前記のように帯状の巻付材ではなく、巻付材15の長さ方向に複数の穴16を間隔をあけて設けている。
この場合、磁石20を収容した被覆材21を直接毛皮に縫い付けるか、あるいは、第2実施形態のようにボタン止めしている。
本実施形態の襟巻25は毛皮ではなく、織地からなるカシミヤ製のマフラーである。
本実施形態では、磁石20を収容した被覆材21を、第2実施形態と同様、織地にボタン止めしているが、直接織地に縫い付けてもよい。
なお、襟巻25の生地は織地に限らず編地でもよく、また、襟巻25の素材はカシミヤに限らず、綿、ウール、シルク等の天然繊維や化学繊維等でもよい。
本実施形態の衣類は、毛皮からなる外套30であり、前面の開口部31を挟む左右の前身頃32の対向する縁部に上下方向に間隔をあけて第1実施形態と同様の磁石20を収容した被覆材21を対向させて取り付けている。
本実施形態では第1実施形態と同様、被覆材21を裏地とともに毛皮に縫い付けて磁石20を開口部31側に突出させているが、第2実施形態のように、被覆材21をボタン止めにより外套30に取り付けてもよい。
11 巻付材
12 毛皮
14 ボタン
20 磁石
21 被覆材
25 襟巻
30 外套
31 開口部
32 前身頃
Claims (6)
- 衣類の開閉される両側に対向して取り付けられる一対の留め具からなり、
前記一対の留め具は、それぞれ1個の磁石を1つの被覆材で被覆し、該被覆材は筒状として一端側に前記磁石を収容し、他端側を前記衣類の生地への取付側としており、
前記被覆材の取付側は、衣類の生地へ縫着されるものとし、あるいは衣類の生地に取り付けたボタンを挿入係止するスリットを設けており、該衣類の生地への取付状態で前記被覆材内の磁石が衣類の生地から突出して互いに磁着できるようにしていることを特徴とする留め具。 - 前記被覆材は本皮、合皮またはレースを含む繊維生地からなる請求項1に記載の留め具。
- 前記被覆材で被覆する前記1個の磁石は略円板形状とし、該生地より突出させる前記被覆材の一端縁は前記磁石に沿った略円弧形状として磁石を被覆している請求項1または請求項2に記載の留め具。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の留め具が取り付けられた衣類であって、 該衣類は、環状に巻き付けて着用する襟巻、ブレスレット、アンクレット、腕に巻き付けるマフから選択される巻付材、開口部を挟む左右の前身頃の対向する縁部を開閉自在とした外套からなり、
前記巻付材の両端または前記外套の開口部を挟む縁部に前記留め具の被覆材を取り付けていることを特徴とする衣類。 - 前記巻付材が毛皮からなり、前記外套が毛皮製である請求項4に記載の衣類。
- 前記衣類の開閉される両側の縁部を複数箇所で留める場合は、前記1個の磁石を1つの前記被覆材に収容した留め具を各縁部に間隔をあけて取り付けている請求項4または請求項5に記載の衣類。
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