JP3090848U - 服飾用飾り - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】取付け取り外しが簡単にできると共に、被服側
に取付けるための部材を必要としない服飾用飾りを提供
すること。 【解決手段】巻回形状への記憶可能な金属材、合成樹脂
材からなる中心材１０の表面に服飾表面材２０が装着さ
れてあること。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、袖口や襟首等に装着して飾りとして使用される服飾用飾りに関す る。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来、袖や襟口に施される飾りは、例えば適当な大きさのフェイクファー（人 造毛皮）等の装飾材を袖口や襟に取付けて実現されているものである。 すなわち、この従来の襟や袖用の飾りは、フェイクファーを縫い付けテープ状 の基材を、衣服の袖口や襟に縫い付けたり、ボタン、若しくは面ファスナー等で 取り外し自在に装着されているものであった。

【０００３】 しかしながら、この従来の飾りは、特に飾りとしてフェイクファー等のように 取扱いが難しい素材を使用している場合、飾りが縫い付けられたままであるとク リーニング時に注意深く扱う必要があったり、また保管の際にも型くずれや、他 の部位に当接することによる品質の劣化等に充分な注意を払う必要があったりし て、取扱いやメンテナンスに非常に手間がかかるという問題点があった。 さらに、この飾りは、袖口等に縫製により取付けられているので色や形を変え てバリエーションを楽しむことは不可能であった。

【０００４】 これに対して、上記飾りをボタンや面ファスナー等で取外し自在に取付けた場 合にあっては、上記したクリーニングや保管の際の問題点を解消することができ るものの、ボタンの場合は、形状が一定しない袖口に対して複数個所のボタンに よって取付けるので手間がかかる欠点があり、取り外す際も、１個所１個所丁寧 に外さなければ破れたりする虞があった。 また、面ファスナーを使用する飾りの場合では、面ファスナーの一方を縫い付 けてあるので袖口の柔軟性が損なわれる上、飾りが面ファスナーに引っかかって 解れたり破れたりする欠点があった。

【０００５】 そこで、この考案は、取付け取り外しが簡単にできると共に、被服側に取付け るための部材を必要としない服飾用飾りを提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決する手段及び考案の効果】

上記目的を達成するため、この考案の服飾用飾りは、巻回形状への記憶可能な 金属材、合成樹脂材からなる中心材の表面に服飾表面材が装着されてあることを 特徴としている。 この構成の服飾用飾りは、巻回形状への記憶可能な金属材、合成樹脂材を中心 材としているので、この中心材を首や手首、足首等に対して巻き付けることがで き、中心材に装着した服飾表面材を首、手首、足首等に対する飾りとして用いる ことができる。

【０００７】 上記中心材は、巻回形状を解放することにより、首、手首等から簡単に取り外 すことができる。中心材は、巻回状態を記憶可能であるから、首、手首等への脱 着を繰り返し行うことができる。また、中心材と服飾表面材との組み合わせを自 由に選択できると共に、脱着を簡単に行うことができるので、複数の服飾用飾り を準備するだけで、種々のバリエーションによる様々なファッション性を手軽に 楽しむことができる。

【０００８】 さらに、この飾りを取付けるために被服側に特別な部材を必要としないので、 袖口等にボタンや面ファスナー等を取り付ける必要はなく、袖口等の柔軟性を損 なう虞を解消でき、また、面ファスナーによる解れや破れの虞も解消することが できる。 したがって、ドレス、コート、ジャケット、スーツ、トレーナー等の袖口や襟 等に対する多種の飾りや、ブーツ、靴下飾り、ストラップ、ブレスレット、ベル ト、アクセサリ、首輪、時計ベルト等として、Ｔ．Ｐ．Ｏ．に合わせて簡単にか つ手軽に装着することができる。さらに、この飾りと分離して被服をクリーニン グすることができ、手間のかからないメンテナンスを施すことができる。

【０００９】 また、請求項２記載の服飾用飾りは、金属材が形状記憶合金からなることを特 徴としている。 この構成の服飾用飾りは、形状記憶合金によって金属材を構成しているので、 着脱を繰り返しても巻回状態を記憶しているので、首、手首等に対して常に最適 な形態で確実に装着することができる。 さらに、請求項３記載の服飾用飾りは、金属材が湾曲状横断面を有する板バネ 部材にて構成して、巻回状態と直線状態とを選択可能に構成していることを特徴 としている。

【００１０】 この構成の服飾用飾りは、金属材として横断面が湾曲状の板バネ部材にて構成 しているので、形状が記憶された巻回形状に対して、横断面の湾曲状態を逆に反 り返らせることによって直線状態とすることができ、巻回形状と直線形状とを任 意に選択することができるので、確実に装着することができ、逆に非装着時には 直線形状としておくことで、保管が容易になると共に、中心材の両面に服飾表面 材を設けた場合における手入れを容易に行うことができる等の顕著な効果がある 。

【００１１】

【考案の実施の態様】

次いで、この考案の実施の態様を図面を参照して説明する。図１はこの考案の 服飾用飾りの実施の態様を示す斜視図、図２は断面図である。 この服飾用飾り１は、巻回形状への記憶可能な金属材、合成樹脂材からなる中 心材１０を設け、この中心材１０の表面に服飾表面材２０を装着して構成したも のである。

【００１２】 中心材１０は、巻回形状を記憶可能な金属材、合成樹脂材からなり、例えば、 形状記憶合金、若しくは横断面形状を湾曲させた板バネ部材１０'（図３参照） 等により構成し、あるいは、プラスチック材等の可撓性、復元性が良好な合成樹 脂材料を成形して構成することができる。そして、服飾表面材２０は、この実施 の態様では、中心材１０を包み込むような袋形状のベース地に起毛させたものを 用いており、中心材１０と服飾表面材２０とを一体化した形態に構成しているも のである。

【００１３】 上記中心材１０は、通常時の形状が巻回形状としているが、巻回状態の大きさ や幅は用途によって決定されるものである。服飾表面材２０としては、フェイク ファー、レース生地、リボン、テープ等やその他の装飾用素材を用いることがで きるもので、首、手首、足首等の部位や使用者の性別等、あるいは使用する場所 、時期等の条件によって種々の形状態様を選択することができる。 この服飾用飾り１を使用する際は、例えば、パーティ等の装飾用としては、中 心材１０の幅を比較的幅広に形成し、服飾表面材２０においても毛足の長い毛皮 風のフェイクファーを採用することにより豪華さ華やかさを表現することができ る。そして、中心材１０が形状記憶合金の場合、巻回形状となった中心材１０を 直線方向にやや伸ばして、首、手首等の装着部位に当てて装着する。これにより 、中心材１０は巻回状態を記憶しているので、再び巻回形状となり、首、手首等 の装着部位にフィットして服飾表面材２０を簡単に取付けることができる。

【００１４】 中心材１０が、板バネ部材の場合も上記形状記憶合金と同様に巻回状態から直 線状態へやや伸ばして装着部位に当てて巻回状態に装着することができる。この 板バネ部材の場合には、非装着状態において、直線に伸ばして横断面形状を反対 側に反らすことにより直線形状を維持させることができ、当該飾り１を直線状態 で保管することができるので、保管が容易であると共に、飾り１の直線状態を維 持して服飾表面材２０を手入れをすることができるので、巻回状態では内側の服 飾表面材２０の手入れが難しい欠点を解消して、メンテナンス性の向上を図るこ とができる。

【００１５】 なお、上記実施の態様では、服飾表面材２０を中心材１０の両面に設けた例を 示したが、中心材１０の片面にのみ形成することもできる。但しこの場合は、中 心材１０の内側が直接肌に触れないように補助部材を貼り付けておく等の保護手 段を施すことが好ましい。 また、服飾表面材２０には、抗菌処理や静電気防止処理を施すことは任意にな し得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の態様を示す服飾用飾りの斜視
図である。

【図２】上記服飾用飾りの断面図である。

【図３】中心材の他の例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 服飾用飾り １０ 中心材 ２０ 服飾表面材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】巻回形状への記憶可能な金属材、合成樹脂
   材からなる中心材の表面に服飾表面材が装着されてある
   ことを特徴とする服飾用飾り。
2. 【請求項２】金属材が形状記憶合金からなる請求項１記
   載の服飾用飾り。
3. 【請求項３】金属材が湾曲状横断面を有する板バネ部材
   にて構成して、巻回状態と直線状態とを選択可能に構成
   している請求項１記載の服飾用飾り。