JP4285360B2 - 移動体の姿勢保持・転倒防止装置 - Google Patents

移動体の姿勢保持・転倒防止装置 Download PDF

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本発明は少なくとも1方向への移動能力を持つ移動体の姿勢保持・転倒防止装置に関する。
移動体の姿勢を保持し転倒を防止するための装置には、移動体辺縁部に従動輪を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。図10はその装置を示すもので、図において、12aが駆動輪、16が従動輪である。従動輪16は自由な首振り機構を備えた自在車輪であって、移動体の辺縁部で移動体を支持することで移動体の転倒を未然に防ぐものである。
また、移動体の姿勢保持・転倒防止の目的で、アウトリガ装置を取り付けることがある(例えば、特許文献2参照)。図11はそのアウトリガ装置を示すものである。アウトリガ装置とは、特に建物の建築現場などで作業する走行式作業車において、作業時には支持部材を車体側方に張り出して車体を支えることにより転倒を防止し、走行時には車体側に支持部材を押し込んで車体占有面積を小さく抑えるものである。
図11において、移動体本体1の転倒を防止するために、第1アーム22と、第2アーム25と、第3アーム30と、キャスタ27と、第3アームと第1アームを直線状にロック・ロック解除する機構36とによってアウトリガ装置を構成している。
通常走行時は図11中の1点鎖線Aのようにアウトリガ装置を格納しておき、作業時にはBのようにアウトリガ装置を展開して前記第1アーム22と第3アーム30とをロック機構36で直線状にロックし、移動体50を支えるものである。
図12はアウトリガ装置の他の例である(実用新案文献1参照)。
図12において、1は移動体本体、2は加速度センサ、5は油圧モータ、6はアウトリガである。急激なステアリング操作により加速度センサ2による横向き加速度検出値が基準値を上回ったとき、加速度が生じた向きにアウトリガ6を油圧モータ5により張り出してキャスタ5aを路面に接触させて移動体1を支えることで、横向きの転倒を防止するものである。
特開平5−69795号公報(図1(本願図面の図10)) 特開平4−342645号公報(図4(本願図面の図11)) 実開平5−75297号公報(図1(本願図面の図12))
図10のような、従来の従動輪を用いた姿勢保持・転倒防止装置では、転倒を効果的に防ぐために、従動輪の路面との接触点が移動体の重心位置からできるだけ遠くなるように、また各従動輪および駆動輪が路面と接触して構成する支持多角形をできるだけ大きくなるように、従動輪を設置する必要があった。これは、移動体の重心が支持多角形の外縁部に近いと転倒する危険性が高いからである。したがって、従動輪を設置するための移動体台車部分を移動体本体に対して大きくとらねばならず、特に狭い通路上の移動には不利であるという問題があった。更に、路面に凹凸があるような場合には従動輪が走行の障害となる。
図11のような、従来のアウトリガ装置では、支持部材を張り出す時を建設作業時などに限定していた。そのため一般的な移動体において、走行中に路面の凹凸などによって転倒の危険が生じた場合には対応できないという問題があった。
図12のような、実用新案文献1記載の発明では、加速度センサにより転倒の危険があるときにのみ支持部材を張り出す転倒防止装置が公開されているが、加速度センサは横方向の遠心荷重のみを計測するため任意の方向への転倒可能性を検出できないという問題があった。
また、支持部材の路面との接触状況を知る手段がないため、路面に大きな凹凸がある場合には移動体をうまく支持できないという問題もあった。例えば、図13に示したように路面にくぼみがあった場合、アウトリガ6の先端が接地しないために移動体の転倒を防止できない。
更に、装置が動作してアウトリガを張り出した後に転倒の危険がなくなった場合には、移動時の障害とならないようにアウトリガを格納することが望ましいが、アウトリガを格納するときの判定基準が定められていないために支持部材の格納作業の自動化ができないという問題もあった。
本発明は上記の問題点を解決し、路面上で少なくとも1方向への移動能力を有する一般的な移動体に広く適用することができる姿勢保持・転倒防止装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は次のように構成した。
請求項1に記載の発明は、移動体の姿勢保持・転倒防止装置に係り、少なくとも1方向への移動能力を有する移動体に搭載されるものであって、前記1方向について前記移動体の水平面に対する傾きおよびこの傾きの方向を検出する傾き角検出装置と、前記移動体から路面に張り出して前記移動体を支持する支持部材と、前記支持部材を駆動する支持部材駆動装置と、前記傾き角検出装置の出力が前記基準値(a)を上回ったときに、前記傾き角検出装置の出力が前記基準値(a)よりも小さい値である基準値(b)を下回るまで、前記支持部材を下向きに駆動し続ける判定装置と、を備えていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、前記判定装置において、前記傾き角検出装置の出力が前記基準値(b)を下回っているときは、前記支持部材を格納することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、前記判定装置において、前記傾き角検出装置の出力が前記基準値(a)以下であり、かつ前記基準値(b)以上である場合には、前記支持部材を固定することを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、前記判定装置において、前記傾き角検出装置と、前記支持部材と、前記支持部材駆動装置と、前記判定装置と、をそれぞれ少なくとも1台ずつ以上まとめてユニット化し、前記移動体に自由に取り付けることができる姿勢保持・転倒防止ユニットを構成することを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、前記姿勢保持・転倒防止ユニットにおいて、前記傾き角検出装置の検出軸の向きが前記支持部材を張り出す方向に直行する向きとなるように前記傾き角検出装置を設置することを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、前記姿勢保持・転倒防止装置において、傾き角検出装置のみを移動体内部に設け、傾き角検出装置の出力を各判定装置で共有して利用できるようにしたことを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、前記判定装置において、少なくとも1方向への傾き角を同時に複数の基準値と比較する判定回路を、複数備えることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、前記支持部材を、その動作の向きが移動体の支持多角形の法線方向に一致するように設置することを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、前記支持部材及び支持部材駆動装置を移動体の鉛直中心軸に関して対称な位置に設置することを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、前記支持部材を並行リンクで構成し、前記支持部材駆動装置をモータとモータ駆動回路とによって構成することを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、前記判定装置において、移動体の転倒危険性が高まるとあらかじめ予想される場合は、傾き角検出装置の出力にかかわらず支持部材を張り出すことを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、前記支持部材において、その設置位置を移動体の支持多角形の各辺の垂直二等分線上とすることを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、前記支持部材の路面に向かって張り出す角度を垂直に近づけたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明により、傾き角検出装置によって移動体の現在の状態を知ることができ、また判定装置と駆動装置とによって移動体の状態に応じて適切に支持部材を張り出したり格納したりすることが可能となる。
移動体の状態に応じて支持部材を格納すれば路面上における移動体の占有面積を小さくすることができ、支持部材が走行の障害となることを避けることができる。
また、状態に応じて支持部材の張り出し量を変えることが可能であり、支持の状態を調整できる。
さらに、支持部材が路面に接地して移動体の姿勢を立て直すまで、確実に支持部材の張り出しを続けることができ、路面の凹凸にかかわらず姿勢保持・転倒防止ができる。
請求項2に記載の発明によれば、装置動作後に転倒の危険がなくなった場合に支持部材を自動的に格納し、走行時の障害とならないようにすることができる。
請求項に記載の発明により、転倒の危険がなくなるまで確実に移動体の姿勢を保持し、転倒を防止することができる。
請求項に記載の発明によれば、移動体にユニットを取り付けるだけで容易に姿勢保持・転倒防止機能を付加できる移動体の姿勢保持・転倒防止機構とすることができる。また、必要に応じてユニット数を増減することも容易となる。
請求項に記載の発明によれば、傾き角検出装置が検出する移動体の傾き角度と、支持部材を駆動することによって移動体が動く向きと、が一致するため、確実に移動体の姿勢保持・転倒防止効果が得られる。
請求項に記載の発明によれば、移動体の傾き角度を知るために必要な最低限の数の傾き角検出装置だけで請求項1に記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置を構成でき、部品点数を削減できる。
請求項に記載の発明により、複雑な計算を行うことなく、単純な比較演算のみで複数の支持部材駆動装置を確実に駆動できる。
また、判定装置を複数台設置する必要がなくなり、部品点数を削減できる。
請求項に記載の発明により、転倒の危険性が高い方向に支持部材を張り出させることができるようになり、姿勢保持・転倒防止効果を高めることができる。
請求項に記載の発明によって、あらゆる方向への転倒を効果的に防止する移動体の姿勢保持・転倒防止装置とすることができる。
請求項10に記載の発明によって、格納時の占有空間が極めて小さく、張り出し時には高い姿勢保持・転倒防止効果を発揮する移動体の姿勢保持・転倒防止装置とすることができる。
請求項11に記載の発明によれば、転倒の危険性が高い状況においても確実に移動体の姿勢保持・転倒防止をすることができる。
請求項12に記載の発明により、支持部材の動作時に高い姿勢保持・転倒防止効果を発揮できるような支持部材の設置位置を容易に定めることができる。
請求項13に記載の発明により、前記支持部材の路面に向かって張り出す角度を、従来装置のそれが路面に対して30度〜60度であったのに対して、大幅に垂直に近づけたので、狭い通路の通過中でも転倒防止ができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1に第1実施例である全方向移動ロボットの構成を示す。図2は図1の全方向移動ロボットを下から見た図である。また、図3は図1の点線内に該当する部分を拡大し、その動作を説明するための図である。図8は本実施例における判定装置の構成である。図9は判定装置における判定の流れと対応する支持部材の動作を示している。
図1において、101は全方向移動ロボット、102は全方向移動台車、103はオムニホイル、104はモータ、105は傾斜角センサ、106は直動アクチュエータ、107は支持部材、108はボールキャスタ、109は図3の該当部分、110はロボットアームである。
全方向移動ロボット101は、全方向移動台車102によって前後方向・左右方向・回転方向全ての方向に移動することができ、ロボットアーム110で荷物の搬送や人間の作業補助などを行うものである。全方向移動台車102においてオムニホイル103とモータ104は3対あり、図2のように正三角形の位置に配置されている。オムニホイルをモータで適切に駆動することによって、全方向移動が可能であることが知られている。
直動アクチュエータ106および支持部材107は、図2に示したように配置する。図において、201はオムニホイルによって構成される支持多角形である。支持多角形201から移動体の重心が外れると転倒が起きるため、支持部材107を設置することによって新たに構成される支持多角形ができるだけ大きくなるように、なおかつ支持多角形の各辺から移動体の重心までの距離ができるだけ遠くなるように、支持部材107を設置する。すなわち、支持部材107の張り出し方向と支持多角形201の各辺の法線方向とが一致するように、なおかつ支持多角形201の各辺の垂直二等分線上に位置するように設置する。
第1実施例では支持多角形201が正三角形であるため、支持部材107は合計3つとする。この設置方法は容易に高い姿勢保持・転倒防止効果を得るための指針であるから、この設置方法に従って支持部材を取り付けることが構造上困難である場合には、できる限り支持部材の張り出し方向と支持多角形の各辺の法線方向とが近づくように、なおかつ支持多角形の各辺の垂直二等分線上に近づくように、設置すればよい。
また、支持部材107の強度や直動アクチュエータ106の力が全方向移動ロボット101を支えるのに不十分である場合は、支持部材107の数を増やしてもよい。逆に、転倒可能性が低いと判断できる方向には支持部材107を設置しなくともよい。
それぞれの支持部材107を張り出す方向への傾き角を計測するため、傾斜角センサ105を支持部材107の近隣に配置し、それぞれの支持部材107が張り出す向きへの傾きを検出できるように備える。すなわち、傾斜角センサ105の検出軸の向きが支持部材107の張り出す方向に直行するように傾斜角センサ105を設置する。例えば、図3において、ロボットが転倒方向321の方向に傾いたときに支持部材107はそれを支えるため、傾斜角センサ105が転倒方向321の向きの傾斜角を計測できるように、つまり紙面に垂直な軸周りの傾斜角を計測できるように設置する。
ロボット本体101の内部には判定装置417(図4)を組み込み、判定装置417の入力信号は傾斜角センサ105の出力信号とし、判定装置417の出力信号は直動アクチュエータ106(図1〜図3)の駆動信号とする。
判定装置417は図8のように構成する。
図において、傾斜角センサ901は角度情報に応じて増減するアナログ電圧を出力し、アナログ電圧をAD変換器902によってディジタルの角度情報に変換し、AD変換によって得られた角度情報とメモリ904から読み出した基準値とをマイクロコンピュータ903で比較し、その結果に基づいて支持部材駆動装置の動作指令を出力するものである。
判定装置417に入力された傾斜角センサ105出力値に対する判定の流れと対応する支持部材の動作を図9に示している。ステップS1で傾き角が基準値(b)未満であれば支持部材を格納し、ステップS2で傾き角が(a)より大きければ支持部材を張り出し、それ以外の場合は支持部材を固定する。
直動アクチュエータ106(図3)は判定装置417(図8)の出力に応じて支持部材107(図3)を上下に出し入れする。ここでは、直動アクチュエータ106にはボールねじ機構とサーボモータを組み合わせたものを用いているが、もちろんこれに限定されるものではなく、直動動作を行うことができるものであれば何でもよく、その構成は特に限定するものではない。例えば、直動アクチュエータ106には、リニアモータ、空気圧シリンダー、油圧シリンダーを用いても、ラック−ピニオン機構とサーボモータで構成してもよい。
支持部材107の先端にはボールキャスタ108を備える。これは接地したときの路面との摩擦を緩和するものであれば何でもよく、図10の従来装置で用いている一般的な首振り型のキャスタ16を用いてもよい。
以上のように、本発明が特許文献2と異なる部分は、傾斜角センサと判定装置とを備え、また判定装置によって駆動できる直動アクチュエータと支持部材とを備えた部分である。
また本発明が実用新案文献1と異なる部分は、傾斜角センサと判定装置を備えて支持部材の動作量を傾斜角の大きさによって調節できるようにしたことと、支持部材を様々な方向に設置できるものとしたことである。
次ぎに、第1実施例について図3を用いてその動作を説明する。
図において、全方向移動ロボット101が移動中に段差にぶつかるなどして図左の直立状態から図右のように傾くと、傾斜角センサ105の出力値が増大する。傾斜角センサ105の出力値と基準値(a)とを判定装置417(図4,図8)で比較し、傾斜角センサ105の出力値の方が大きい場合(図9のS2)に速やかに直動アクチュエータ106を323の向きに駆動させ、支持部材107を下方に張り出す。支持部材107を路面に押し付ける反力で移動体の転倒は防がれ、移動体の傾き角度は減少する方向322に動く。支持部材107の先にはボールキャスタ108があるため、支持部材107の先端と路面との摩擦で移動が妨げられることはない。
直動アクチュエータ106を駆動し続ければ、全方向移動ロボット101の傾きは減少し、やがて傾斜角センサ105の出力値は基準値(a)以下となるため、それを判定装置417で検出し、直動アクチュエータ106を停止させる。結果として全方向移動ロボット101の傾き角度は基準値(a)に相当する傾き角度よりも小さくなり、姿勢保持・転倒防止が実現される。
その後、ロボットが段差から離れるなどして傾き角度が更に減少し、基準値(b)を下回ると、判定装置417の働きによって直動アクチュエータ106を駆動し、支持部材107を上に持ち上げ格納する。
結果としてロボットの傾き角度が(b)を下回っているとき(図9のS1)は常に支持部材107は格納されている状態となり、移動時に支持部材107が段差に引っかかるなどして移動を妨げない。
このように第1実施例のような構成とすれば、支持部材107が張り出しても全体の占有空間はほとんど変わらないため、狭い場所でも支持部材張り出し時に周囲の障害物と干渉しない。
傾斜角センサ105、判定装置417、直動アクチュエータおよび支持部材107を一まとめにして姿勢保持・転倒防止ユニットとすれば、移動体の必要な部分に必要な数だけ取り付けることができ、便利である。
また、ロボットが重いものを持ち上げて操作するなど、事前に転倒可能性が高くなることが分かっている場合には、判定装置417(図8)の駆動信号を待たずに支持を張り出させるようにすれば、確実に姿勢保持・転倒防止効果を得ることができる。
次ぎに、本発明の第2実施例の構成を図4に示す。
図において411は移動ロボット、412は移動台車、413は駆動輪、414はキャスタ、415はモータ、416は2軸傾斜角センサ105、417は判定装置417、418は通信線、点線419は図6に該当する部分を示しており、420はディスプレイ、421はスピーカである。
図5は図4の移動ロボットを下方から見た図である。図において、点線501は駆動輪とキャスタで構成される支持多角形を示している。
図6は図1中の点線419内の構成を詳細に説明するための図である。
図において、601はモータ、602は並行リンク、603は支持リンク、604は従動関節、605はキャスタである。図6において610の向きに移動ロボットが傾いたときの動作を、図7に示している。図において711はモータ動作方向、712は支持リンクの動作方向、713は移動ロボットが転倒から復帰する方向を表している。
移動ロボット411は環境地図と障害物検知センサを備えており、屋内を移動しながら人間に様々な情報をディスプレイ420およびスピーカ421を通して提供するものである。狭い環境で動作するために、移動ロボットは上下方向に細長く、結果として重心位置が高い不安定な構造となっている。ここで説明の都合上、紙面右を移動ロボットの前方向、紙面左を移動ロボットの後方向、紙面に垂直な向きを移動ロボットの左右方向と定義する。移動台車412は、キャスタ414を4隅に備え、それとは別に左右対称に設けられた1対の駆動輪413をモータ415で駆動し、環境中を移動する。2つの駆動輪の回転速度を調整することで、移動ロボットの移動方向を変えることができる。
移動ロボット内部に2軸傾斜角センサ416を、移動ロボットの前後・左右の傾き角度を計測できるように固定する。また、移動ロボット内部に判定装置417を固定し、2軸傾斜角センサ416の出力をその入力とする。判定装置417の出力はモータ601に接続する。モータ601の出力軸には、1本の並行リンク602の端部を固定する。並行リンクと支持リンク603および移動ロボットの外壁によって閉リンク機構が構成されるように、各リンクおよび移動ロボットの外壁を従動関節604によって接続する。支持リンク603の先端には自由な首振り機構を備えたキャスタ605を取り付ける。モータ601と、並行リンク602と、支持リンク603は、支持リンクの張り出し方向が駆動輪413とキャスタ414で構成される支持多角形501の各辺に垂直な向きとなるように、なおかつ各辺の垂直二等分線上に位置するように設置する。
この第2実施例では、支持多角形はほぼ長方形であるから、各辺の垂直二等分線上に合計4つの支持部材を設置する。
続いて第2実施例の動作を、図6および図7を用いて説明する。
ロボットが移動中に何らかの力を受けて転倒方向610(図6)の向きに傾くと、2軸傾斜角センサ416(図4)の対応する軸周りの出力値が増大する。2軸傾斜角センサ416の対応する軸周りの出力値と基準値(a)とを判定装置417で比較し、2軸傾斜角センサ405の出力値が基準値を上回った場合にモータ601をモータ動作方向711に駆動し、並行リンク602を介して支持リンク603を支持リンク動作方向712に張り出す。支持リンク603を路面に押し付ける反力で移動ロボットの転倒は防がれ、移動ロボットは転倒方向610とは逆向きの復帰方向713に動く。モータ601を駆動し続ければやがて2軸傾斜角センサ105416の出力値は基準値を下回るため、それを判定装置417で検出し、モータ601を停止させる。結果として支持リンク603を張り出した向きへの移動体の傾き角度は基準値(a)に相当する傾き角度よりも小さくなり、移動体の姿勢保持・転倒防止が可能となる。
その後ロボットの傾き角度が更に減少し、基準値(b)を下回ると、判定装置417の働きによってモータ601をモータ動作方向711とは逆の向きに駆動し、支持リンクを支持リンク動作方向712とは逆の向きに動かし格納する。結果としてロボットの傾き角度が(b)を下回っているときは常に支持部材は格納されている状態となり、移動時に支持部材が段差に引っかかるなどして移動を妨げることがない。
この実施例のような構成とすれば、通常は移動ロボット401の側面に支持リンク712が張り付くように格納されるため、空間を有効利用することができる。逆に、格納時の占有空間に比して支持部材の張り出し時の接地点をよりロボット本体から離れた位置にとることができるため、高い姿勢保持・転倒防止効果を得ることができる。
上記のような構成および手段により、移動体の傾きが増大して転倒するのを防止することができる。移動体の傾き角度が小さく転倒の危険がないときには支持部材は路面から大きく離れているため、移動の妨げとはならない。
傾き角度をもとに支持部材を駆動するため、路面の傾きや凹凸によらず移動体の転倒を効果的に予防でき、また無駄な駆動力を発生することもない。
本発明による移動体の姿勢保持・転倒防止装置は、移動中に転倒する可能性がある一般的な移動体に広く適用できるものである。
本発明の第1実施例を示す姿勢保持・転倒防止装置を備えた全方向移動ロボットの図である。 第1実施例を示す姿勢保持・転倒防止装置を備えた全方向移動ロボットを下方から見た図である。 第1実施例の動作を示す、図1における該当部分の拡大図である。 本発明の第2実施例を示す姿勢保持・転倒防止装置を備えた移動ロボットの図である。 第2実施例を示す姿勢保持・転倒防止装置を備えた移動ロボットを下方から見た図である。 第2実施例の構成を示す、図4における該当部分の拡大図である。 第2実施例の動作を示す、図4における該当部分の拡大図である。 本発明における判定装置の構成例を示した図である。 本発明における判定装置の判定の流れおよび対応する動作を示した図である。 従来技術1の従動輪による転倒防止策を示した図である。 従来技術2のアウトリガによる転倒防止装置を示した図である。 従来技術3のアウトリガによる転倒防止装置を示した図である。 図12の装置の問題点を示した図である。
符号の説明
101 全方向移動ロボット
102 全方向移動台車
103 駆動輪(オムニホイル)
104 モータ
105 傾斜角センサ105
106 直動アクチュエータ
107 支持部材
108 ボールキャスタ
109 図3該当部分
110 ロボットアーム
201 支持多角形
321 転倒方向
322 転倒復帰方向
323 直動アクチュエータ動作方向
411 移動ロボット
412 移動台車
413 駆動輪
414 キャスタ
415 モータ
416 2軸傾斜角センサ105
417 判定装置417
418 通信線
419 図6該当部分
420 ディスプレイ
421 スピーカ
501 支持多角形
601 モータ
602 並行リンク
603 支持リンク
604 従動関節
605 キャスタ
610 転倒方向
711 モータ動作方向
712 支持リンク動作方向
713 復帰方向

Claims (13)

  1. 少なくとも1方向への移動能力を有する移動体に搭載されるものであって、前記1方向について前記移動体の水平面に対する傾きおよびこの傾きの方向を検出する傾き角検出装置と、
    前記移動体から路面に張り出して前記移動体を支持する支持部材と、
    前記支持部材を駆動する支持部材駆動装置と、
    前記傾き角検出装置の出力が前記基準値(a)を上回ったときに、前記傾き角検出装置の出力が前記基準値(a)よりも小さい値である基準値(b)を下回るまで、前記支持部材を下向きに駆動し続ける判定装置と、を備えていることを特徴とする移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  2. 前記判定装置において、前記傾き角検出装置の出力が前記基準値(b)を下回っているときは、前記支持部材を格納することを特徴とする請求項1記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  3. 前記判定装置において、前記傾き角検出装置の出力が前記基準値(a)以下であり、かつ前記基準値(b)以上である場合には、前記支持部材を固定することを特徴とする請求項1又は2記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  4. 前記傾き角検出装置と前記支持部材と前記支持部材駆動装置と前記判定装置とをそれぞれ少なくとも1台以上ずつまとめてユニット化し、前記移動体に自由に取り付けることができるようにした姿勢保持・転倒防止ユニットを構成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  5. 前記姿勢保持・転倒防止ユニットにおいて、前記傾き角検出装置の検出軸の向きが前記支持部材を張り出す方向に直行する向きとなるように前記傾き角検出装置を設置することを特徴とする請求項4記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  6. 前記姿勢保持・転倒防止装置において、前記傾き角検出装置のみを移動体内部に設け、傾き角検出装置の出力を各判定装置で共有して利用できるようにしたことを特徴とする請求項4又は5記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  7. 前記判定装置において、少なくとも1方向への傾き角を同時に複数の基準値と比較する判定回路を、複数備えることを特徴とする請求項5〜6のいずれか1項記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  8. 前記支持部材を、その動作の向きが移動体の支持多角形の法線方向に一致するように設置することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  9. 前記支持部材及び支持部材駆動装置を移動体の鉛直中心軸に関して対称な位置に設置することを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  10. 前記支持部材を並行リンクで構成し、前記支持部材駆動装置をモータとモータ駆動回路とによって構成することを特徴とする請求項4〜9のいずれか1項記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  11. 前記判定装置において、傾き角検出装置の出力にかかわらず、移動体の転倒危険性が高まるとあらかじめ予想される場合は手動で支持部材を張り出すことができるようにしたことを特徴とする請求項4〜10のいずれか1項記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  12. 前記支持部材において、その設置位置を移動体の支持多角形の各辺の垂直二等分線上とすることを特徴とする請求項4〜11のいずれか1項記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
  13. 前記支持部材の路面に向かって張り出す角度を、従来装置が路面に対して45度近辺であったのに対して大幅に垂直に近づけたことを特徴とする請求項4〜12のいずれか1項記載の移動体の姿勢保持・転倒防止装置。
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