JP4282380B2 - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチピースソリッドゴルフボール、特に飛距離、スピン性能および打球感に優れたマルチピースソリッドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常市販されているゴルフボールには、ツーピ―スゴルフボールやスリーピースゴルフボールなどのソリッドゴルフボールと糸巻きゴルフボールがある。近年、ツーピ―スゴルフボールおよびスリーピースゴルフボールは、従来の糸巻きゴルフボールと同等のソフトな打球感や優れたスピン性能を維持したまま、飛距離を増大させることが可能であることから、市場においても大半を占めている。また、スリーピースゴルフボールのようなマルチピースゴルフボールにおいては、ツーピースゴルフボールに比較して多種の硬度分布を得ることができ、飛行性能を損なうことなく打球感に優れたゴルフボールが提供されている。
【0003】
マルチピースゴルフボールの代表的なものとして、コアを2層にしたり、またはカバーを2層にしたスリーピースソリッドゴルフボールがあるが、更に多種の硬度分布が可能となる、コアおよびカバー共に2層にしたり、コアを3層にしたり、またはカバーを3層にしたフォーピースソリッドゴルフボール(例えば、特許文献1〜6等)が提案されている。
【0004】
特許文献1〜3には、内部層、中間層および外被層から成る3層コアとカバーとから構成される4層構造のソリッドゴルフボールが記載されている。特許文献1では、内部層のショアD硬度が中間層よりも低く設定され、中間層がショアD硬度45〜65を有し、外被層のショアD硬度が中間層よりも低く設定されており;特許文献2では、中間層がJIS‐C硬度50〜80を有し、外被層の硬度が中間層の硬度よりも高く設定されており;特許文献3では、内部層がJIS‐C硬度40〜90を有し、中間層が熱可塑性樹脂組成物から形成され、JIS‐C硬度50〜80を有し、外被層がJIS‐C硬度65以上を有する。
【0005】
特許文献5および特許文献6には、コア、包囲層および中間層から成る3層構造の中心球(3層コア)とカバーとから構成される4層構造のソリッドゴルフボールが記載されている。特許文献5では、コアが熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを主材としてなり、かつ直径3〜18mmおよびショアD硬度50〜95を有し、包囲層が熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを主材としてなり(かつコアよりもショアD硬度で10以上軟らかい);特許文献6では、コアが熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを主材としてなり、かつ直径3〜18mmおよびショアD硬度15〜50を有し、包囲層が熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを主材としてなり、包囲層と中間層との境界面におけるショアD硬度がほぼ等しい。これら5種のゴルフボールは、いずれも3層コア(または3層中心球)の硬度分布が外剛内柔構造となっていないため、打撃時にゴルフボールを効率的に変形させることができず打出角が低くて飛距離が短くなるという問題があった。
【0006】
特許文献4には、内芯球、中間層、外被層およびカバー層の4層構造から成るフォーピースソリッドゴルフボールが記載されており、内芯球がJIS‐C硬度による表面硬度67〜85を有し、該中間層のJIS‐C硬度が内芯球の表面硬度より高く、外被層のJIS‐C硬度が中間層のJIS‐C硬度より高く設定されている。このゴルフボールでは、3層コアの硬度分布が外剛内柔構造となっているものの、外被層表面と内芯球表面との硬度差が小さいため打撃時の高打出角化および低スピン量化が十分に達成されず飛距離が短く、外被層硬度が低いためパター打撃時に鈍く低い音がし、カバーに硬い材料を用いているためアプローチショット等におけるスピン性能が十分に得られないという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平9‐266959号公報
【特許文献2】
特開平10‐127818号公報
【特許文献3】
特開平10‐127819号公報
【特許文献4】
特開2000‐245873号公報
【特許文献5】
特開2001‐17572号公報
【特許文献6】
特開2001‐17575号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来のマルチピースソリッドゴルフボールの有する問題点を解決し、飛距離、スピン性能および打球感に優れたマルチピースソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、センター、中間層および外層から成るコアとカバーとから成るマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、センターの直径と中心硬度、中間層の表面硬度、外層の表面硬度およびカバーの厚さと硬度を特定範囲内に規定することにより、飛距離、スピン性能および打球感に優れたマルチピースソリッドゴルフボールが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、センター(1)、該センター(1)上に形成した中間層(2)および該中間層(2)上に形成した外層(3)から成るコア(5)と、該コア(5)を被覆するカバー(4)とから成るマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、
該センター(1)が、直径10〜20mmおよびJIS‐A硬度による中心硬度30〜85を有し、
該中間層(2)がショアD硬度による表面硬度30〜55を有し、
該外層(3)がショアD硬度による表面硬度55〜70を有し、
該カバー(4)が、ショアD硬度35〜55および厚さ0.3〜1.5mmを有する
ことを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボールに関する。
【0011】
本発明者等は、ミドルアイアンからドライバーでの打撃時のスピン量の低下にはセンターの中心から5〜10mm部分の硬度が寄与しているという従来とは異なる観点に立ってマルチピースソリッドゴルフボールの開発を進めてきた。その結果、本発明のゴルフボールにおいて、コアをセンター、中間層および外層の3層構造とし、センターの直径を小さく硬度を低くし、センターからコア表面まで順に硬くなる硬度分布とすることにより、ミドルアイアンからドライバーでの打撃時のスピン量を抑制して高飛距離を可能としたと共に、カバーに軟質材料を用いることにより、ショートアイアン等による打撃時にスピン量が高くてコントロール性に優れるマルチピースソリッドゴルフボールを達成し得たものである。
【0012】
更に、本発明を好適に実施するためには、
上記センター(1)、中間層(2)および外層(3)が、シス‐1,4‐ポリブタジエンゴムを主成分とし;
上記カバー(4)が、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーを主成分とし;
上記ポリウレタン系熱可塑性エラストマーが、脂環式ジイソシアネートから生成される;ことが好ましい。
【0013】
以下、図1を用いて本発明のゴルフボールについて更に詳しく説明する。図1は、本発明のゴルフボールの1つの態様を示す概略断面図である。図1に示すように、本発明のゴルフボールはセンター(1)、センター上に形成された中間層(2)、および中間層上に形成された外層(3)とから成るコア(5)と、コアを被覆するカバー(4)とから成る。
【0014】
本発明のゴルフボールのセンター(1)、中間層(2)および外層(3)は、特に限定されないが、シス‐1,4‐ポリブタジエンゴムを主成分とするゴム組成物の加硫成形物から形成されることが好ましく、例えば上記ポリブタジエンゴム100重量部に対して、アクリル酸、メタクリル酸等のような炭素数3〜8のα,β‐不飽和カルボン酸またはその亜鉛、マグネシウム等の一価または二価の金属塩や、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の官能性モノマーから成る加硫剤(架橋剤)を単独または合計で、センター(1)では3〜20重量部、中間層(2)では20〜35重量部、外層(3)では35〜50重量部配合し、それぞれ、有機過酸化物等の共架橋開始剤0.5〜5重量部、好ましくは0.7〜4重量部、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の充填材4〜20重量部、好ましくは5〜18重量部、要すれば有機硫黄化合物、老化防止剤等0.5〜5重量部、好ましくは0.7〜4重量部を含有するゴム組成物を、通常の混練ロール等の適宜の混練機を用いて均一に混練し、金型内で加硫成形することにより得ることができる。但し、上記センター(1)、中間層(2)および外層(3)は単なる例示であって、それらに限定されるものではない。
【0015】
本発明のゴルフボールに用いるセンター(1)は、前述のゴム組成物を均一に混合および混練し、金型内で加熱プレスすることにより得ることができる。この際の条件は特に限定されないが、通常は130〜180℃、圧力2.9〜9.8MPa、15〜60分間で行われる。
【0016】
本発明のゴルフボールでは、上記センター(1)は直径10〜20mmを有することを要件とする。上記直径が10mmより小さいと、打撃時のスピン量が大きくなって吹き上がる弾道となり、飛距離が低下し、よって下限については12mm以上、更に14mm以上がよい。上記直径が20mmより大きいと、得られるゴルフボールが軟らかくなり過ぎて、所望の硬度を得ることが困難となり、反発性が低下し、また打球感が反発感のない悪いものとなり、よって上限については19mm以下、更に15mm以下がよく、これら上限規定は前記いずれの下限規定とも組み合わせて範囲を規定し得る。
【0017】
本発明のゴルフボールにおいて、センター(1)がJIS‐A硬度による中心硬度30〜85を有することを要件とする。上記センター(1)の中心硬度が30より低くなると、センターの反発性が低下して、得られるゴルフボールの反発性も低下して飛距離が低下し、よって下限については更に35以上、40以上、47以上がよい。上記中心硬度が85より高くなると、打撃時のスピン量を抑制する効果が十分に得られなくなり、また打球感も硬くて悪いものとなり、よって上限については更に81以下、80以下、75以下、71以下がよく、これら上限規定は前記下限規定のいずれとも組み合わせて上記範囲を設定できる。ここで、センター(1)の中心硬度とは、作製したセンターを2等分切断し、その切断面の中心点で測定した硬度を意味する。
【0018】
上記センター(1)のJIS‐A硬度による表面硬度は、30〜89であることが望ましい。上記センター(1)の表面硬度が30より低くなると、センターの反発性が低くなり過ぎるため、得られるゴルフボールの反発性が低下して飛距離が低下し、よって下限については35以上、45以上、51以上がよい。上記センター(1)の表面硬度が89より高くなると、硬くなり過ぎて打球感が悪くなるばかりでなく、打撃時のスピン量を抑制する効果が十分に得られなくなり、よって上限については86以下、80以下、75以下、70以下が更によく、これら上限規定は前記下限規定のいずれとも組み合わせて上記範囲を規定できる。ここで、センター(1)の表面硬度とは、センターの表面で測定した硬度を意味する。
【0019】
次いで、上記センター(1)上には中間層(2)を形成する。上記中間層(2)を被覆する方法は、ゴルフボールの2層構造コアの形成に使用されている一般に公知の方法を用いて形成することができ、特に限定されるものではない。中間層用組成物を均一に混合、混練し、上記センター上に同心円状に被覆し、金型内で130〜180℃で10〜40分間加熱プレスするか、または中間層用組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてセンター(1)を包み、130〜180℃で10〜40分間加圧成形する方法が用いられる。
【0020】
本発明のゴルフボールでは、上記中間層(2)は、厚さ3.0〜14.0mm、好ましくは3.5〜13.0mm、より好ましくは4.0〜12.0mmを有することが望ましい。上記中間層(2)の厚さが3.0mmより小さいと外層に硬い材料を用いているため打球感が硬くて悪いものとなり、14.0mmより大きいと得られるゴルフボールの反発性が低下して飛距離が低下する。
【0021】
本発明のゴルフボールでは、上記中間層(2)は、ショアD硬度による表面硬度30〜55を有することを要件とするが、好ましくは32〜53、より好ましくは35〜50である。上記中間層(2)の表面硬度が30より低くなるとコアが軟らかくなり過ぎて適正なゴルフボール硬度が得られなくなり、55より高くなると硬くなり過ぎて打球感が悪くなるばかりでなく、打撃時のスピン量が増加して飛距離が低下する。尚、中間層の表面硬度とは、センター上に中間層を形成して得られた2層構造球状成形物の外表面で測定した硬度を意味する。
【0022】
本発明のゴルフボールでは、次いで、上記中間層(2)上には外層(3)を形成して3層構造を有するコア(5)を形成する。上記外層(3)を被覆する方法も、上記中間層(2)を被覆する方法と同様の方法を用いて形成することができ、特に限定されるものではない。
【0023】
本発明のゴルフボールでは、上記外層(3)は、厚さ1.0〜6.0mm、好ましくは1.5〜5.5mm、より好ましくは2.0〜5.0mmを有することが望ましい。上記外層(3)の厚さが1.0mmより小さいと中間層に軟らかい材料を用いているためコアが軟らかくなり過ぎて適正なゴルフボール硬度が得られなくなり、6.0mmより大きくなると打球感が硬くて悪いものとなる。
【0024】
本発明のゴルフボールでは、上記外層(3)がショアD硬度による表面硬度55〜70を有することを要件とするが、好ましくは57〜68、より好ましくは60〜66である。上記外層(3)の表面硬度が55より低くなると、コアが軟らかくなり過ぎて適正なゴルフボール硬度が得られなくなり、70より高くなると、打撃時のスピン量が増加して飛距離が低下するだけでなく、打球感が硬くて悪いものとなる。尚、外層の表面硬度とは、上記2層構造球状成形物上に外層を形成して得られた3層構造を有するコアの外表面で測定した硬度を意味する。
【0025】
本発明のゴルフボールでは、上記コア(5)は直径39.5〜42.5mm、好ましくは40.0〜42.3mm、より好ましくは40.5〜42.0mmである。上記直径が39.5mmより小さいと、適正なゴルフボール直径とするためにはカバーを厚く成形しなければならず、ゴルフボールの反発性が低下して飛距離が低下する。上記直径が42.5mmより大きいと、カバー成形後のゴルフボール直径が大きくなり過ぎるため、空気抵抗が大きくなって飛距離が低下する。
【0026】
本発明のゴルフボールでは、上記コア(5)が、初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1274Nを負荷したときまでの変形量2.5〜3.4mm、好ましくは2.6〜3.3mm、より好ましくは2.7〜3.2mmを有することが望ましい。上記コア(5)の変形量が2.5mmより小さいとドライバーからミドルアイアンでの打撃時の変形量が小さいため、スピン量が増えて飛距離が低下するばかりでなく、打球感も硬くて悪くなる。3.4mmより大きいと得られるゴルフボールの反発性が低下して飛距離が低下するばかりでなく、打球感も軟らかくなり過ぎて反発感のない悪いものとなる。
【0027】
前述のように、センター(1)、中間層(2)および外層(3)を含む本発明のコア(5)は、シス‐1,4‐ポリブタジエンゴムを主成分とするゴム組成物を加熱成形して形成される。このように、コア(5)が、アイオノマー樹脂、熱可塑性エラストマー、ジエン系共重合体等の熱可塑性樹脂から構成されるのではなく、上記ゴム組成物の加熱成形体から構成されることによって、反発特性が向上し、打球感が良好となる。また、センター(1)、中間層(2)および外層(3)の各層が同様の加硫ゴム組成物から成るために、コア(5)中の各層と隣接する層の間の優れた密着性により耐久性も向上する。更に、周知の通り、ゴムは樹脂に比較して、常温以下の低温領域での性能低下が小さいため、それを用いた本発明のコア(5)は低温反発特性が優れる。
【0028】
次いで、上記コア(5)上にはカバー(4)を被覆する。本発明のゴルフボールでは、カバー(4)が厚さ0.3〜1.5mmを有することを要件とするが、好ましくは0.5〜1.2mm、より好ましくは0.7〜1.0mmである。上記カバー厚さが0.3mmより小さいと、カバーを軟らかくする効果が発揮されず、ショートアイアンからアプローチショット等での打撃時にスピン量が小さくなり、コントロール性が悪いものとなる。上記カバー厚さが1.5mmより大きくなると、打撃時のスピン量が増えて、吹き上がる弾道となり飛距離が低下する。
【0029】
また本発明のゴルフボールでは、上記カバー(4)は、ショアD硬度による硬度35〜55を有することを要件とするが、好ましくは37〜53、より好ましくは40〜50である。上記カバー(4)の硬度が35より低いと、カバーが軟らかくなり過ぎてドライバーからミドルアイアンでの打撃時のスピン量が増加して、吹き上がる弾道となり飛距離が低下する。上記カバー硬度が55より高いと、カバーが硬くなり過ぎるため打撃時の衝撃が大きくて打球感が悪くなるばかりでなく、アプローチショット等でのスピン量も小さくなり、コントロール性が悪いものとなる。尚、カバー硬度とは、カバー用組成物から厚さ2mmの熱プレスシートを作製し、23℃で2週間保存後、そのシートを3枚以上重ねて測定した硬度(スラブ硬度)を意味する。
【0030】
本発明のゴルフボールに用いられるカバー材料としては、耐擦過傷性に優れるポリウレタン系熱可塑性エラストマーが好ましく、特にその原料であるジイソシアネートが脂環式ジイソシアネートであるポリウレタン系熱可塑性エラストマーが反発性、耐擦過傷性、変色性の面から好ましい。上記脂環式ジイソシアネートの例としては、4,4’‐ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の水素添加物である4,4’‐ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)の水素添加物である1,3‐ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)およびトランス‐1,4‐シクロヘキサンジイソシアネート(CHDI)からなる群から選択される1種、または2種以上の組み合わせ等が挙げられ、汎用性および加工性の面からH12MDIが好適である。上記ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの具体例として、BASFポリウレタンエラストマーズ(株)から商品名「エラストラン」で市販されている(例えば、「エラストランXNY585」、「エラストランXNY90A」、エラストランXNY97A」等)4,4’‐ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)を使用したポリウレタン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0031】
更に、本発明のカバー(4)の好ましい材料の例として、上記ポリウレタン系熱可塑性エラストマーのみであってもよいが、上記熱可塑性ポリウレタンエラストマーに、その他の熱可塑性エラストマー、ジエン系ブロック共重合体またはアイオノマー樹脂等の1種以上とを組合せて用いてもよい。その他の熱可塑性エラストマーの例として、上記以外の他のポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。上記その他の熱可塑性エラストマーとしては、カルボキシル基、グリシジル基、スルホン基、エポキシ基等の官能基を有するものを用いてもよい。
【0032】
上記その他の熱可塑性エラストマーの具体例として、例えばBASFポリウレタンエラストマーズ(株)から商品名「エラストラン」で市販されている(例えば、「エラストランET880」)ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、東レ(株)から商品名「ペバックス」で市販されている(例えば、「ペバックス2533」)ポリアミド系熱可塑性エラストマー、東レ・デュポン(株)から商品名「ハイトレル」で市販されている(例えば、「ハイトレル3548」、「ハイトレル4047」)ポリエステル系熱可塑性エラストマー、旭化成工業(株) から商品名「タフテック」で市販されている(例えば、「タフテックH1051」)スチレン系熱可塑性エラストマー、三菱化学(株)から商品名「サーモラン」で市販されている(例えば、「サーモラン3981N」)オレフィン系熱可塑性エラストマー、住友化学工業(株)から商品名「住友TPE」で市販されている(例えば、「住友TPE3682」、「住友TPE9455」等)ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0033】
上記ジエン系ブロック共重合体は、ブロック共重合体または部分水添ブロック共重合体の共役ジエン化合物に由来する二重結合を有するものである。その基体となるブロック共重合体とは、少なくとも1種のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1種の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブロック共重合体である。また、部分水添ブロック共重合体とは、上記ブロック共重合体を水素添加して得られるものである。ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α‐メチルスチレン、ビニルトルエン、p‐t‐ブチルスチレン、1,1‐ジフェニルスチレン等の中から1種または2種以上を選択することができ、スチレンが好ましい。また、共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3‐ペンタジエン、2,3‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン等の中から1種または2種以上を選択することができ、ブタジエン、イソプレンおよびこれらの組合せが好ましい。上記ジエン系ブロック共重合体の具体例としては、例えばダイセル化学工業(株)から商品名「エポフレンド」市販されているもの(例えば、「エポフレンドA1010」)、(株)クラレから商品名「セプトン」で市販されているもの(例えば、「セプトンHG‐252」)等が挙げられる。
【0034】
上記アイオノマー樹脂としては、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したもの、またはエチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したものである。上記のα,β‐不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられ、特にアクリル酸とメタクリル酸が好ましい。また、α,β‐不飽和カルボン酸エステル金属塩としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のメチル、エチル、プロピル、n‐ブチル、イソブチルエステル等が用いられ、特にアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルが好ましい。上記エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体中や、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を中和する金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、アルミニウム、錫、ジルコニウム、カドミウムイオン等が挙げられるが、特にナトリウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性等からよく用いられ好ましい。
【0035】
上記アイオノマー樹脂の具体例としては、それだけに限定されないが、ハイミラン(Hi‐milan)1555、ハイミラン1557、ハイミラン1605、ハイミラン1652、ハイミラン1702、ハイミラン1705、ハイミラン1706、ハイミラン1707、ハイミラン1855、ハイミラン1856(三井デュポンポリケミカル社製)、サーリン(Surlyn)8945、サーリン9945、サーリン6320(デュポン社製)、アイオテック(Iotek)7010、8000(エクソン(Exxon)社製)等を例示することができる。これらのアイオノマーは、上記例示のものをそれぞれ単独または2種以上の混合物として用いてもよい。
【0036】
上記その他の熱可塑性エラストマー、ジエン系ブロック共重合体やアイオノマー樹脂の配合量は、カバー用の基材樹脂100重量部に対して、0〜40重量部、好ましくは0〜30重量部である。40重量部より多いと耐擦過傷性、反発性、耐変色性のいずれかが低下する。
【0037】
本発明に用いられるカバー(4)には、上記樹脂以外に必要に応じて、種々の添加剤、例えば二酸化チタン等の顔料、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光材料、蛍光増白剤等を、ゴルフボールカバーによる所望の特性が損なわれない範囲で含有していてもよいが、通常、着色剤の配合量はカバー用樹脂100重量部に対して0.1〜5.0重量部が好ましい。
【0038】
上記カバー(4)を被覆する方法についても、特に限定されるものではなく、通常のゴルフボールのカバーを被覆する方法で行うことができる。カバー用組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、または上記カバー用組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込む方法が用いられる。そして、カバー成形時に、ボール表面にディンプルを形成し、また、カバー成形後、ペイント仕上げ、スタンプ等も必要に応じて施し得る。本発明のゴルフボールは、ゴルフボール規則に基づいて、直径42.67mm以上(好ましくは42.67〜42.82mm)、重量45.93g以下に形成される。
【0039】
上記のように、ゴルフボールの直径は規格にて42.67mm以上と制限されているが、直径が大きくなると飛行中の空気抵抗が増大して飛距離が低下するので、通常のゴルフボールの直径は42.67〜42.82mmに設定されており、本発明はこの直径のゴルフボールに適用し得る。また、ゴルフボールの直径を大きくして打ち易さの向上を狙った大径のゴルフボール等も存在し、更に顧客の要望や目的に応じて規格を外れるゴルフボールが必要とされる場合もあり、それらも含めると、ゴルフボールの直径は42〜44mm、更には40〜45mmの範囲も想定し得るものであり、本発明はこれら直径範囲のゴルフボールにも適用し得るものである。
【0040】
本発明では、センターの直径と中心硬度、中間層の表面硬度、外層の表面硬度およびカバーの厚さと硬度を特定範囲内に規定することにより、飛距離、スピン性能および打球感を向上させ得たものである。
【0041】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0042】
(1)コアの作製
(i)センターの作製
以下の表1および表2に示した配合のセンター用ゴム組成物を混合、混練し、金型内で165℃で20分間加熱プレスすることにより球状のセンターを得た。得られたセンターの重量、直径、中心硬度および表面硬度を測定し、その結果を表4および5に示した。
【0043】
(ii)中間層の被覆
以下の表1および表2に示した配合の中間層用ゴム組成物を混合、混練し、上記(i)で作製したセンター上に同心円状に被覆し、金型内で165℃で20分間加熱プレスすることにより、センター上に中間層を形成して、2層構造を有する球状成形物を作製した。得られた中間層の厚さおよび表面硬度を測定し、その結果を表4および5に示した。
【0044】
(iii)外層の被覆
以下の表1および表2に示した配合の外層用ゴム組成物を混合、混練し、上記(ii)で作製した2層球状成形物上に同心円状に被覆し、金型内で165℃で20分間加熱プレスすることにより、2層球状成形物上に外層を形成して、直径41.2mmおよび重量41.1gを有する3層構造のコアを作製した。得られた外層の厚さおよび表面硬度、並びに得られたコアの圧縮変形量を測定し、その結果を表4および5に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
(注1)JSR(株)製のハイシスポリブタジエンゴム
(1,4‐シス‐ポリブタジエン含量:96%)
【0048】
(2)カバー用組成物の調製
以下の表3に示すカバー用配合材料を二軸混練型押出機によりミキシングし、ペレット状のカバー用組成物を得た。押出条件は、スクリュー径=45mm,スクリュー回転数=200rpm,スクリューL/D=35であり、配合物は押出機のダイの位置で160〜260℃に加熱された。各カバー用組成物から厚さ2mmの熱プレス成形シートを作製し、23℃で2週間保存後、そのシートを3枚以上重ねて、ショアD硬度を測定した。その結果をカバー硬度として表3〜表5に示した。
【0049】
【表3】
【0050】
(注2):BASFポリウレタンエラストマーズ(株)から商品名「エラストランXNY585」で市販の4,4’‐ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)を使用したポリウレタン系熱可塑性エラストマー、JIS‐A硬度=85
(注3):BASFポリウレタンエラストマーズ(株)から商品名「エラストランXNY90A」で市販の4,4’‐ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)を使用したポリウレタン系熱可塑性エラストマー、JIS‐A硬度=90
(注4):BASFポリウレタンエラストマーズ(株)から商品名「エラストランXNY97A」で市販の4,4’‐ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)を使用したポリウレタン系熱可塑性エラストマー、JIS‐A硬度=97
(注5):デュポン社から市販されているナトリウムイオン中和エチレン‐メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
(注6):三井デュポンポリケミカル(株)から市販されている亜鉛イオン中和エチレン‐メタクリル酸‐アクリル酸エステル三元共重合体系アイオノマー樹脂
【0051】
実施例1〜5および比較例1〜7
上記(2)で得られたカバー用組成物を射出成形することにより、カバー用半球殻状成形物(ハーフシェル)を作製し、それを2枚用いて、上記(iii)で得られた3層コアを包み、金型内で165℃で1分間加熱プレスすることにより、厚さ0.8mmを有するカバー層を形成し、表面にクリヤーペイントを塗装して、直径42.8mmおよび重量45.3gを有するゴルフボールを得た。得られたゴルフボールに関して、飛行性能、打球感および耐擦過傷性を測定または評価し、その結果を表6および7に示す。試験方法は以下の通りとした。
【0052】
(試験方法)
(1)硬度
(i)センター硬度
センターの中心および表面でのJIS‐A硬度を測定した。作製したセンターの表面で測定した硬度をセンターの表面硬度とし、作製したセンターを2等分切断し、その切断面の中心点で測定した硬度をセンターの中心硬度とした。JIS‐A硬度はJIS K 6253に規定されるスプリング式硬度計A型を用い、高分子計器(株)製自動ゴム硬度計LA1型にて測定した。
【0053】
(ii)中間層および外層の表面硬度
センター上に中間層を形成して得られた2層構造球状成形物の外表面で測定したショアD硬度を中間層の表面硬度とし、2層構造球状成形物上に外層を形成して得られた3層コアの外表面で測定したショアD硬度を外層の表面硬度とした。ショアD硬度は、ASTM‐D2240に規定されるスプリング式硬度計ショアD型を用い、高分子計器(株)製自動ゴム硬度計LA1型にて測定した。
【0054】
(iii)カバー硬度
各カバー用組成物から作製された厚さ約2mmの熱プレス成形シートを23℃で2週間保存後、そのシートを3枚以上重ねて、ASTM‐D2240に規定されるスプリング式硬度計ショアD型を用い、高分子計器(株)製自動ゴム硬度計LA1型にて測定した。
【0055】
(2)コア圧縮変形量
コアに初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1274Nを負荷したときまでの変形量を測定した。
【0056】
(3)飛行性能
(i)飛行性能(1)
ゴルフラボラトリー社製スイングロボットにメタルヘッド製ウッド1番クラブ(住友ゴム工業(株)製のXXIO、W#1、ドライバー、ロフト角8度、Xシャフト)を取付け、ヘッドスピードを50m/秒に設定して各ゴルフボールを打撃し、打ち出し直後の初速度およびスピン量(バックスピン量)並びに飛距離を測定した。飛距離としてトータル(停止点までの距離)を測定した。測定は各ゴルフボールについて12回ずつ行い(n=12)、その平均を算出して、各ゴルフボールの結果とした。
(ii)飛行性能(2)
ゴルフラボラトリー社製スイングロボットにサンドウェッジ(住友ゴム工業(株)製のDP‐601、SW)を取付け、ヘッドスピードを21m/秒に設定して各ゴルフボールを打撃し、打ち出し直後のスピン量(バックスピン量)を測定した。測定は各ゴルフボールについて12回ずつ行い(n=12)、その平均を算出して、各ゴルフボールの結果とした。
【0057】
(4)打球感
(i)打球感(1)
ゴルファー10人による、メタルヘッド製ウッド1番クラブ(W#1、ドライバー)での実打テストを行い、打撃時の衝撃の大きさを以下の得点基準で3段階評価し、ゴルファー10人の平均点により各ゴルフボールの打球感を評価した。評価基準は以下の通りである。尚、表中の( )内の数値は、上記平均点である。
得点基準
3点 … 打撃時の衝撃が小さくて打球感が良好である。
2点 … 打撃時の衝撃の大きさが普通である。
1点 … 打撃時の衝撃が大きくて打球感が悪い。
評価基準
○ … ゴルファー10人の平均点が2.5〜3.0点。
△ … ゴルファー10人の平均点が1.6〜2.4点。
× … ゴルファー10人の平均点が1.0〜1.5点。
【0058】
(ii)打球感(2)
ゴルファー10人による、メタルヘッド製ウッド1番クラブ(W#1、ドライバー)での実打テストを行い、打撃時の反発感をを以下の得点基準で3段階評価し、ゴルファー10人の平均点により各ゴルフボールの打球感を評価した。評価基準は以下の通りである。尚、表中の( )内の数値は、上記平均点である。
得点基準
3点 … 打撃時の反発感が大きくて打球感が良好である。
2点 … 打撃時の反発感が普通である。
1点 … 打撃時の反発感が小さくて打球感が悪い。
評価基準
○ … ゴルファー10人の平均点が2.5〜3.0点。
△ … ゴルファー10人の平均点が1.6〜2.4点。
× … ゴルファー10人の平均点が1.0〜1.5点。
【0059】
(5)耐擦過傷性
ゴルフラボラトリー社製スイングロボットにピッチングウェッジ(住友ゴムエ業(株)製のツアーフォージト、PW)を取り付け、ヘッドスピードを36m/秒に設定して各ゴルフボールの2ケ所を各1回打撃し、2ケ所打撃部の表面状態を目視にて判定した。判定基準は以下の通り。
判定基準
〇:ゴルフボール表面に傷がわずかに残るがほとんど気にならない程度。
△:ゴルフボール表面に傷がはっきり残り、若干の毛羽立ちが見られる。
×:ゴルフボール表面がかなり削れ、毛羽立ちが目立つ。
【0060】
(試験結果)
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
実施例1〜5のゴルフボールは、比較例1〜7のゴルフボールに比べて、飛距離、スピン性能および打球感に優れることがわかった。
【0065】
これに対して、比較例1のゴルフボールは、センターが軟らかくなり過ぎて、ドライバーによる打撃時のボールの初速度が低くて飛距離が小さく、また打球感も重くて反発感がなく悪いものであった。比較例2のゴルフボールは、センターが硬くなり過ぎて、ドライバーによる打撃時のスピン量が大きくなって飛距離が低下し、また打球感も打撃時の衝撃が大きくて悪いものであった。
【0066】
比較例3のゴルフボールは、センター直径が小さ過ぎるため、ドライバーによる打撃時のスピン量が大きくて飛距離が小さく、また打球感も打撃時の衝撃が大きくて悪いものであった。比較例4のゴルフボールは、センター直径が大き過ぎるため、ドライバーによる打撃時のボールの初速度が低くて飛距離が小さく、また打球感も反発感がなくて悪いものであった
【0067】
比較例5のゴルフボールは、中間層硬度が低過ぎるため、ドライバーによる打撃時のボールの初速度が低くて飛距離が小さく、また打球感も重くて反発感がなく悪いものであった。比較例6のゴルフボールは、中間層硬度が高過ぎるため、ドライバーによる打撃時のスピン量が大きくて飛距離が小さく、また打球感も打撃時の衝撃が大きくて悪いものであった。比較例7のゴルフボールは、外層硬度が低過ぎるため、ドライバーによる打撃時のボールの初速度が低くて飛距離が小さく、また打球感も重くて反発感がなく悪いものであった。
【0068】
【発明の効果】
本発明のマルチピースソリッドゴルフボールは、センターの直径と中心硬度、中間層の表面硬度、外層の硬度およびカバーの厚さと硬度を特定範囲内に規定することにより、飛距離、スピン性能および打球感に優れたマルチピースソリッドゴルフボールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のゴルフボールの1つの態様の概略断面図である。
【符号の説明】
1 … センター
2 … 中間層
3 … 外層
4 … カバー
5 … コア
Claims (3)
- センター(1)、該センター(1)上に形成した中間層(2)および該中間層(2)上に形成した外層(3)から成るコア(5)と、該コア(5)を被覆するカバー(4)とから成るマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、
該センター(1)、中間層(2)および外層(3)が、シス‐1,4‐ポリブタジエンゴムを主成分とし、
該センター(1)が、直径10〜20mmおよびJIS‐A硬度による中心硬度30〜85を有し、
該中間層(2)がショアD硬度による表面硬度30〜55を有し、
該外層(3)がショアD硬度による表面硬度55〜70を有し、
該カバー(4)が、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーを主成分とし、ショアD硬度35〜55および厚さ0.3〜1.5mmを有する
ことを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。 - 前記ポリウレタン系熱可塑性エラストマーが、脂環式ジイソシアネートから生成される請求項1記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
- 前記センター(1)が、直径10〜19mmおよびJIS‐A硬度による中心硬度30〜80を有する請求項1または2記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
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