JP4281902B2 - 容器の外面殺菌装置 - Google Patents
容器の外面殺菌装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4281902B2 JP4281902B2 JP2003191115A JP2003191115A JP4281902B2 JP 4281902 B2 JP4281902 B2 JP 4281902B2 JP 2003191115 A JP2003191115 A JP 2003191115A JP 2003191115 A JP2003191115 A JP 2003191115A JP 4281902 B2 JP4281902 B2 JP 4281902B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- bottom wall
- sterilizing agent
- nozzle
- rectifying plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温でガス状となった殺菌剤を搬送中の容器の底壁に向けて噴霧することで容器の外面全体に殺菌剤を付着させるような容器の外面殺菌装置に関し、特に、そのような容器の外面殺菌装置において、略垂直な遮蔽壁で周りを大きく囲まれたノズルから噴霧された殺菌剤を、容器の外面全体にわたって略均一に付着させるようにした容器の外面殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙やプラスチックを材料とするカップ状の容器(以下、カップ容器という)を、略無菌に近い高い空気清浄度の雰囲気が維持されている無菌エリア内で、容器を嵌入させる孔を開口させた搬送コンベア(リテーナー)により所定間隔に保持した状態で搬送しながら、容器内に内容物を充填してから容器の開口部を密封するような場合に、搬送コンベアにより充填・密封工程に向けて搬送中の空の容器に対して、霧状にした過酸化水素水等の殺菌剤と高温の空気とを混合することによりガス状となった殺菌剤を噴霧してから、容器に付着した殺菌剤を加熱乾燥させることで、容器の内外両面を予め殺菌しておくということが従来から行なわれている。
【0003】
また、そのような容器殺菌装置のうちで容器の外面側に殺菌剤を付着させるための装置として、正立状態で搬送されている容器の下方から、略垂直な遮蔽壁で周りを大きく囲まれたノズルにより、高温でガス状となった殺菌剤を、容器の底部に向けて上方に噴霧することで、容器の外面に殺菌剤を付着させるような容器の外面殺菌装置が従来から公知となっている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公昭61−3684号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来公知の容器の外面殺菌装置によれば、ノズルから過剰に噴霧した殺菌剤が遮蔽壁で囲まれた空間内で液滴とならないように、余分な殺菌剤を吸い出すための排気管を設置したりしてはいるものの、殺菌剤を過剰に噴霧していることにより、殺菌コストを増大させているだけではなく、殺菌剤が液滴となって乾燥を妨げることでかえって殺菌不足となったり、容器の外面に付着したまま乾燥することなく残留した殺菌剤が容器と共にライン外に搬出されてしまうことで、最悪の場合には人体に悪影響を与えるような虞も出てくる。
【0006】
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするもので、具体的には、容器の外面に殺菌剤を付着させるための容器の外面殺菌装置について、殺菌剤を過剰に噴霧することなく、必要最小限の殺菌剤の噴霧により、容器の外面に略均一に殺菌剤を付着させられるようにすることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、略垂直な遮蔽壁で周りを大きく囲まれたノズルにより、高温でガス状となった殺菌剤を、搬送中の容器の底壁に向けて噴霧することで、容器の外面に殺菌剤を付着させるような容器の外面殺菌装置において、平面形状が長方形の容器に対して、平面形状が容器の底壁よりも小さい長方形で、ノズルと対向する面が緩い錐状のテーパー面に形成された整流板を、遮蔽壁で囲まれた空間の内側で、容器の底壁とノズルとの間に、容器の底壁の長径と短径に整流板の長径と短径が対応するように配設すると共に、容器の底壁の長径と整流板の長径との比の値を、容器の底壁の短径と整流板の短径との比の値よりも小さくなるように形成することを特徴とするものである。
【0008】
上記のような構成によれば、ノズルから容器の底壁に向けて噴霧された殺菌剤の流れは、先ず、整流板に衝突することで、容器の底壁に集中的に付着するようなことなく、整流板のテーパー面に沿って遮蔽壁の方に流れて、その一部が整流板の縁部から容器の底面の方に巻き込まれるように流れると共に、残りの大部分が遮蔽壁に向かって流れてから、遮蔽壁に遮られて容器の外面に沿うように流れることとなる。それによって、ノズルから噴霧された殺菌剤は、容器の底部に集中することなく、容器の外面に分散され、しかも、整流板の短径方向よりも長径方向で上昇がより妨げられて、容器の短径側の側壁よりも長径側の側壁に多く殺菌剤が流れることで、平面形状が長方形で隣り合う側壁の表面積が異なる容器であっても、側壁の表面積の違いに応じて殺菌剤を分配した状態で各側壁に流すことができて、その結果、容器の外面全体に略均一に分散されることで、容器の外面に略均一に殺菌剤を付着することとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の容器の外面殺菌装置の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の一実施形態について、図1は、カップ容器の無菌充填ラインの全体を概略的に示し、図2は、カップ容器の無菌充填ラインに設置された容器の内外面殺菌装置における殺菌剤噴霧エリアの全体を正面(搬送方向)から見た状態で示し、図3および図4は、容器の内外面殺菌装置における容器毎の殺菌剤噴霧のための構造を示し、図5は、カップ容器の底壁と整流板の大きさの割合について、(A)長径の割合と(B)短径の割合とをそれぞれ示し、図6は、カップ容器の外面に殺菌剤を付着させるためにノズルから上方に向けて噴霧された殺菌剤の流れの状態を示すものである。
【0010】
カップ容器の無菌充填ラインについて、本実施形態では、図1に示すように、積み重ねられた状態から分離されてラインに供給された各容器(図示せず)について、搬送コンベア(リテーナー)3により複数列(例えば、図2に示すような7列)で連続して搬送しながら、容器の重なりを検出して重なった容器を分離除去する装置4と、容器から静電気を除電して容器に付着した粉塵をバキュームで除去する装置5を通過させてから、容器の内面側に殺菌剤を付着させてから熱風乾燥して無菌エアーで冷却する内面殺菌装置6と、容器の内外両面に殺菌剤を付着させてから熱風乾燥して無菌エアーで冷却する内外面殺菌装置7とを順次通過させた後、殺菌済みの空の容器に対して充填装置8により内容物を容器内に充填している。
【0011】
次いで、充填装置8で内容物が充填された各容器について、ガス置換装置9により容器のヘッドスペースの空気を窒素ガス等の不活性ガスに置換してから、容器の開口フランジ部にフィルム12を線状に溶着するリッド線溶着装置10と、容器の開口フランジ部にフィルム12を面状に溶着してから切断するリッド溶着切断装置11とを順次通過させることで、フィルム供給コイル13から繰り出されて殺菌槽14で殺菌液に浸漬され乾燥装置15で熱風により乾燥された殺菌済みのフィルム12によって、容器の開口部をフィルム状のリッド(蓋)で密封した後、リッド部分が打ち抜かれた使用済みのフィルムをフィルム巻取コイル16に回収する一方、リッドで密封された容器を、リッドシール密封検査装置17を通過させてから、容器排出装置18により搬送コンベア3から排出してラインから搬出している。
【0012】
上記のような無菌充填ライン1は、図示していない付属部分を含む全体がクリーンルーム(クラス10,000より空気清浄度の高い室)の内部に設置されており、その主要部分の大部分(図1において一点鎖線で囲んだ部分)が、空気清浄度が高レベル領域であるクリーンブース(クラス100より空気清浄度の高い室)の内部に設置されている。
【0013】
なお、無菌充填ラインでのカップ容器の搬送については、上記のように幅方向で複数個の容器を同時に進行させる多列搬送によるのが効率的であるが、場合によっては単列搬送としても良く、充填や密封についても、幅方向で横一列(単列搬送の場合は1個)ずつ行うようにしても良いし、搬送方向と幅方向でそれぞれ複数個(単列搬送では搬送方向で複数個)ずつ行うようにしても良いが、何れにしても、充填や密封を行う時に容器の搬送を一時的に停止させるために、容器は間欠的に進行するように搬送されている。
【0014】
また、カップ容器の搬送に使用される搬送コンベアについては、従来から広く知られた構造のものであり、各カップ容器を所定の間隔で保持するリテーナー(保持具)の機能を有するものであって、図示していないが、搬送コンベアの幅方向と長さ方向のそれぞれで所定間隔で設けられた複数の孔にカップ容器を嵌入させて、カップ容器の上端にある開口フランジ部を搬送コンベアの搬送面上に載置した状態で、多数のカップ容器を所定の間隔で搬送するようにしたベルトコンベアである。
【0015】
上記のようなカップ容器の無菌充填ライン1において、充填装置8による充填工程では内容物を充填するために、また、リッド線溶着装置10及びリッド溶着切断装置11による密封工程では容器開口部をシールで密封するために、容器の進行を一時的に停止させているが、そのような容器の進行停止の間に、内面殺菌装置6及び内外面殺菌装置7による容器殺菌工程では、停止している個々のカップ容器に向けて、噴霧ノズルからガス状にした殺菌剤を噴霧してから、熱風によりカップ容器を加熱することで、カップ容器の内外両面を殺菌している。
【0016】
すなわち、内面殺菌装置6では、先ず、殺菌剤噴霧エリアで、容器の上方に配置された殺菌剤噴霧用ノズルによりガス状の殺菌剤をカップ容器の内面側に向けて噴霧してから、次いで、熱風乾燥エリアで、容器の上方に配置された熱風供給用ノズルにより熱風を吹き付けて加熱することにより、加熱した殺菌剤により容器を殺菌すると共に容器に付着した殺菌剤を蒸発させて除去しており、最後に、冷却エリアで、加熱された容器を冷却装置から吹き出される無菌エアーにより冷却している。
【0017】
また、内外面殺菌装置7では、先ず、殺菌剤噴霧エリアで、容器の上方と下方に配置されたそれぞれの殺菌剤噴霧用ノズルによりガス状の殺菌剤をカップ容器の内面側と外面側に向けてそれぞれ噴霧してから、次いで、熱風乾燥エリアで、容器の上方と下方に配置されたそれぞれの熱風供給用ノズルにより熱風をそれぞれ吹き付けて加熱することにより、加熱した殺菌剤により容器を殺菌すると共に容器に付着した殺菌剤を蒸発させて除去しており、最後に、冷却エリアで、加熱された容器を冷却装置から吹き出される無菌エアーにより冷却している。
【0018】
内面殺菌装置6や内外面殺菌装置7の殺菌剤噴霧エリアでの各殺菌剤噴霧用ノズルからの殺菌剤の噴霧については、0.2MPa程度の圧力でガス状の殺菌剤を噴霧しており、また、熱風乾燥エリアでの熱風供給用ノズルからの熱風の吹き付けについては、100℃を越える温度に加熱された無菌エアーの熱風を風速15m/sの強さで吹き付けて加熱している(例えば、120℃の熱風により加熱時間6秒で容器自身の到達温度が80℃となるように加熱している)。そして、冷却エリアでは、冷却装置から常温の無菌エアーを下方に向けて吹き付けることで、加熱された容器を冷却している。
【0019】
なお、内外面殺菌装置7では、カップ容器2のフランジ部の裏側に対しても殺菌剤の噴霧や熱風による乾燥を確実に行うことができるように、図2〜図4に示すように、左右一対の丸棒からなるガイド30によりカップ容器2の底部を持ち上げるように案内することで、カップ容器2のフランジ部を搬送コンベア(リテーナー)3から浮かせるようにして搬送しており、ガイド30の左右一対の丸棒の間隔を搬送方向で変えていることにより、カップ容器2の底部の全面に対して残すこと無く殺菌剤の噴霧や熱風の吹き付けを行えるようにしている。
【0020】
容器殺菌工程の各装置6,7で噴霧されるガス状の殺菌剤については、コンプレッサーの駆動によりフィルターとレギュレーターとソレノイドバルブを通して供給される無菌エアーと、貯留タンクからポンプの駆動により供給される液状の殺菌剤(例えば、濃度35%の過酸化水素水)とを、二流体ノズルを通して混合した状態(液状殺菌剤を霧状にした状態)としてから、高温のスチームが通る加熱室で囲まれたガス化室の内部に導入して、ガス化室の内部で霧状の殺菌剤を加熱(例えば、過酸化水素水の沸点以上の温度である108℃以上に加熱)してガス状に蒸発させたものである。
【0021】
そのようなガス状の殺菌剤の噴霧については、既に述べたように充填・密封を行う時に容器の進行を一時的に停止するように搬送コンベアを間欠的に駆動させているのに対して、内面殺菌装置6と内外面殺菌装置7のそれぞれにおいて、容器の進行が一時的に停止されるタイミングに合わせて、それぞれの殺菌剤噴霧用ノズルからガス状の殺菌剤を間欠的に噴霧するようにしている。すなわち、制御装置(制御盤)からの信号によりソレノイドバルブやポンプの駆動を制御することで、各殺菌剤噴霧用ノズルからのガス状の殺菌剤の噴霧量と噴霧タイミングを制御するようにしている。
【0022】
二流体ノズルを通して混合された霧状の殺菌剤を加熱してガス状に蒸発させるためのガス化室と加熱室の具体的な構造については、特に限定されるものではなく適宜の構造として実施することが可能であるが、本実施形態では、二流体ノズルよりも下流側に配管されている殺菌剤噴霧用ノズルへの配管の適所を内側管と外側管とによる二重管構造として、内側管の内部の供給通路をガス化室にすると共に、内側管と外側管の間の空間部を加熱室にしており、内側管と外側管の間の空間部に高温のスチーム(過熱水蒸気)を通して内側管の内部を加熱することで、内側管の内部を通って殺菌剤噴霧用ノズルに送給されている無菌エアー中の霧状の殺菌剤をガス状の殺菌剤に変えている。なお、内側管と外側管の間の空間部(加熱室)に通す熱源については、ドレンの発生するスチームに変えて、加熱し易く制御し易いオイルにしても良い。
【0023】
そのように各殺菌剤噴霧用ノズルの配管が二重管構造となっている容器殺菌工程の各装置6,7のうちの内外面殺菌装置7では、図2に示すように、容器の内面に殺菌剤を付着させるための内面殺菌装置として、上側の殺菌剤噴霧用ノズル25のそれぞれに対して、該ノズル25から噴霧された殺菌剤を拡散させることなく容器2の内面側に案内するために、各ノズル25の周囲を個別に囲むように、傘状に下方が開放された上側カバー26が付設されていると共に、容器2の外面に殺菌剤を付着させるための外面殺菌装置20として、下側の殺菌剤噴霧用ノズル21のそれぞれに対して、該ノズル21から噴霧された殺菌剤を拡散させることなく容器2の外面側に案内するために、各ノズル21の周囲を個別に囲むように、上方が開放された形状で略垂直の遮蔽壁の部分を備えた下側カバー22が付設されている。
【0024】
なお、内外面殺菌装置7では、上側の殺菌剤噴霧用ノズル25の配管28(又は、下側の殺菌剤噴霧用ノズル21の配管27、或いは、両方の配管27,28であっても良い)に対して、噴霧する殺菌剤の温度を管理するために、外側管(加熱室)の温度を検出するための温度センサー31が設置されていると共に、各配管のノズルでの目詰まりを検知するために、内側管の内部の圧力を検出するための圧力センサー32が設置されている。
【0025】
ところで、上記のような内外面殺菌装置7のうちの外面殺菌装置20となる部分では、図3および図4に示すように、下側カバー22の略垂直な遮蔽壁22aにより周りを大きく囲まれた下側のノズル21によって、高温でガス状となった殺菌剤を、搬送中の容器2の底壁に向けて上方に円錐状に噴霧することで、容器2の外面に殺菌剤を付着させるようにしているが、そのような容器の外面殺菌装置20において、本実施形態では、平面形状が容器2の底壁よりも小さく、ノズル21と対向する下面が緩い(浅い)錐状のテーパー面に形成された整流板23が、遮蔽壁22aで囲まれた空間の内側で、容器2の底壁とノズル21との間に配設されている。
【0026】
なお、本実施形態では、容器2の平面形状(底壁の平面形状や側壁の横断面形状)が長方形であるのに対して、整流板23は、平面形状が長方形で、その下面側が緩い四角錐状のテーパー面に形成されており、容器2の底壁の長径と短径に整流板23の長径と短径が対応するように配設されていて、ノズル21と整流板23と容器2のそれぞれの中心軸線が一致するように、整流板23は、その上面に溶接された細い棒24を介して下側カバー22に固設されている。
【0027】
また、この整流板23は、容器2の底壁の長径と整流板23の長径との比の値が、容器2の底壁の短径と整流板23の短径との比の値よりも小さくなるように形成されている。即ち、図5(A),(B)に示すように、容器2の底壁の長径Dと整流板23の長径dとの比の値D/dが、容器2の底壁の短径Eと整流板23の短径eとの比の値E/eよりも小さくなる(D/d<E/e)ように形成されており、言い換えれば、整流板23の長径dと容器2の底壁の長径Dと長さの差が比較的小さく、整流板23の短径eと容器2の底壁の短径Eと長さの差が比較的大きくなっている。
【0028】
上記のように容器2の底壁とノズル21との間に整流板23が配設されている本実施形態の容器の外面殺菌装置20によれば、図6に示すように、ノズル21から容器2の底壁に向けて噴霧された殺菌剤の流れは、先ず、整流板23に衝突することで、容器2の底壁に集中的に吹き付けられることなく、整流板23の緩い錐状のテーパー面に沿って遮蔽壁22aに向かって流れて、その一部が、殺菌剤の噴霧に伴う整流板23の上面側の負圧により、整流板23の縁部から容器2の底面の方に巻き込まれるように流れると共に、残りの大部分が、遮蔽壁22aに向かって流れてから、遮蔽壁22aに遮られて容器2の外面に沿うように流れることとなり、それによって、ノズル21から噴霧された殺菌剤は、容器2の底部に集中することなく、容器2の外面全体に略均一に分散されることで、容器2の外面に略均一に殺菌剤を付着することとなる。
【0029】
特に、本実施形態では、容器2の平面形状が長方形であって、隣り合う側壁同士の表面積が異なるのに対して、平面形状が長方形の整流板23が、容器2の底壁の長径と短径に整流板23の長径と短径が対応するように配置されて、容器2の底壁の長径Dと整流板23の長径dとの比の値が、容器2の底壁の短径Eと整流板23の短径eとの比の値よりも小さくなるように形成されていることから、ノズル21から噴霧された殺菌剤は、整流板23において短径eの方向よりも長径dの方向で上昇がより妨げられて、容器2には短径側の側壁よりも長径側の側壁に多く殺菌剤が流れることとなり、それによって、平面形状が長方形で隣り合う側壁の表面積が異なる容器であっても、側壁の表面積の違いに応じて殺菌剤を分配した状態で各側壁に流すことができるため、全体的に均一で無駄なく殺菌剤を付着させることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したような本発明の容器の外面殺菌装置によれば、殺菌剤を過剰に噴霧することなく、必要最小限の殺菌剤の噴霧により、容器の外面に略均一に殺菌剤を付着させることができて、その結果、殺菌コストを低減することができると共に、余分な殺菌剤を噴霧することで容器の殺菌や作業環境に悪影響が出るのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器の外面殺菌装置が設置されるカップ容器の無菌充填ラインの一例を概略的に示す側面説明図。
【図2】カップ容器の無菌充填ラインに設置された内外面殺菌装置における殺菌剤噴霧エリアの全体を搬送方向から見た状態で示す正面説明図。
【図3】容器の内外面殺菌装置における容器毎の殺菌剤噴霧のための構造を搬送方向から見た状態で示す縦断面正面図。
【図4】図3に示した殺菌剤噴霧のための構造を搬送方向と直交する方向から見た状態で示す縦断面側面図。
【図5】カップ容器の底壁と整流板の大きさの割合について、(A)長径の割合を示す正面説明図、および(B)短径の割合を示す側面説明図。
【図6】カップ容器の外面に殺菌剤を付着させるためにノズルから上方に向けて噴霧された殺菌剤の流れの状態を示す正面説明図。
【符号の説明】
2 容器(カップ容器)
20 容器の外面殺菌装置
21 (下側の)ノズル
22 (下側の)カバー
22a (下側のカバーの)遮蔽壁
23 整流板
Claims (1)
- 略垂直な遮蔽壁で周りを大きく囲まれたノズルにより、高温でガス状となった殺菌剤を、搬送中の容器の底壁に向けて噴霧することで、容器の外面に殺菌剤を付着させるような容器の外面殺菌装置において、平面形状が長方形の容器に対して、平面形状が容器の底壁よりも小さい長方形で、ノズルと対向する面が緩い錐状のテーパー面に形成された整流板が、遮蔽壁で囲まれた空間の内側で、容器の底壁とノズルとの間に、容器の底壁の長径と短径に整流板の長径と短径が対応するように配設されていると共に、容器の底壁の長径と整流板の長径との比の値が、容器の底壁の短径と整流板の短径との比の値よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする容器の外面殺菌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003191115A JP4281902B2 (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | 容器の外面殺菌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003191115A JP4281902B2 (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | 容器の外面殺菌装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005022711A JP2005022711A (ja) | 2005-01-27 |
JP4281902B2 true JP4281902B2 (ja) | 2009-06-17 |
Family
ID=34188824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003191115A Expired - Fee Related JP4281902B2 (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | 容器の外面殺菌装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4281902B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5603700B2 (ja) * | 2010-07-30 | 2014-10-08 | 株式会社エアレックス | 連続除染、滅菌装置及び方法 |
JP6944661B2 (ja) * | 2020-03-12 | 2021-10-06 | 大日本印刷株式会社 | 殺菌方法 |
-
2003
- 2003-07-03 JP JP2003191115A patent/JP4281902B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005022711A (ja) | 2005-01-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5088027B2 (ja) | Pet製カップ状容器の殺菌方法及び装置 | |
JP5066907B2 (ja) | フランジ付き広口容器の殺菌方法及び装置並びに無菌充填方法 | |
JP2004352270A (ja) | 容器殺菌装置 | |
JP5763061B2 (ja) | 連結された2空間の間にガス流バリヤを保持する装置および方法 | |
JP5534153B2 (ja) | カップ状容器の外面殺菌方法及び装置 | |
JP4281902B2 (ja) | 容器の外面殺菌装置 | |
JP4471185B2 (ja) | カップ容器の外面殺菌方法 | |
JP4251541B2 (ja) | 容器殺菌装置の洗浄方法 | |
JP2020172297A (ja) | 無菌充填機及び無菌充填方法 | |
JP5515272B2 (ja) | フランジ付き広口容器の殺菌方法及び装置 | |
JP5066908B2 (ja) | フランジ付き広口容器の殺菌方法及び装置並びに無菌充填方法 | |
JP6083445B2 (ja) | 無菌充填方法及び装置 | |
JP4097644B2 (ja) | 容器外面の殺菌方法及び容器のリテーナ | |
JP4967872B2 (ja) | Pet製カップ状容器の殺菌方法及び装置 | |
JP4674833B2 (ja) | カップ容器への熱風供給装置 | |
JPH024621A (ja) | 無菌充填包装機における容器移送方法とその装置 | |
JP4967871B2 (ja) | Pet製カップ状容器の殺菌方法及び装置 | |
JP6292254B2 (ja) | キャップ殺菌装置および内容物充填システム | |
JP4471186B2 (ja) | カップ容器の外面殺菌方法および装置 | |
JP4067479B2 (ja) | カップ容器の熱風乾燥装置 | |
JP5217612B2 (ja) | カップ状容器の殺菌方法及び装置 | |
JP5066906B2 (ja) | フランジ付き広口容器の殺菌方法及び装置並びに無菌充填方法 | |
JP5573004B2 (ja) | カップ状容器の殺菌方法 | |
JP3242455B2 (ja) | 缶蓋殺菌方法 | |
JP5515271B2 (ja) | フランジ付き広口容器の殺菌方法及び装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060605 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081218 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090311 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090311 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |