JP2004352270A - 容器殺菌装置 - Google Patents

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茂樹 松浦
Toshihiro Asano
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Abstract

【課題】容器の上方に配置されたノズルから噴霧された殺菌剤の拡散を防ぐためのカバーが設けられている容器殺菌装置について、ノズルに付設されたカバーから殺菌剤や結露水の液滴が落下して容器に付着するようなことのないようにする。
【解決手段】上方から容器2に向けて殺菌剤を噴霧するノズル21の周囲が、傘状に下方が開放されたカバー23で囲まれていると共に、該カバー23の大部分が二重壁構造に形成されていて、該カバー23の二重壁の間の空間部23cが、ガス状の殺菌剤の温度以上の高温流体によって満たされている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温でガス状となった殺菌剤を搬送中の容器に向けて噴霧するような容器殺菌装置に関し、特に、そのような容器殺菌装置において、上方から容器に向けて殺菌剤を噴霧するためのノズルに対し、該ノズルから噴霧された殺菌剤の拡散を防ぐために、該ノズルの周囲を囲むように下方が開放されたカバーが設けられている容器殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙やプラスチックを材料とするカップ状の容器(以下、カップ容器という)を、略無菌に近い高い空気清浄度の雰囲気が維持されている無菌エリア内で、容器を嵌入させる孔を開口させた搬送コンベア(リテーナー)により所定間隔に保持した状態で搬送しながら、容器内に内容物を充填してから容器の開口部を密封するような場合に、搬送コンベアにより充填・密封工程に向けて搬送中の空の容器に対して、霧状にした過酸化水素水等の殺菌剤と高温の空気とを混合することによりガス状となった殺菌剤を噴霧することで、容器の内外両面を殺菌剤により予め殺菌しておくということが従来から行なわれており、そのようにカップ容器を予め殺菌しておくための容器殺菌装置において、上方から容器の内面に向けて殺菌剤を噴霧するためのノズルに対して、該ノズルから噴霧される殺菌剤を拡散させることなく容器の内面側に付着させるように、下方が開放されたカバーを該ノズルの周囲を囲むように設けておくということが従来から公知となっている(特許文献1,2等参照)。
【0003】
【特許文献1】
特公昭61−3684号公報
【特許文献2】
特開昭63−178926号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように上方から殺菌剤を噴霧するノズルに対してカバーが付設されている従来公知の容器殺菌装置によれば、ノズルから噴霧された殺菌剤の拡散をカバーによって防ぐことにより、殺菌剤を容器に効率的に付着させることができるものの、噴霧された殺菌剤がカバーに接触して殺菌剤や結露水の液滴が発生し、この液滴がカバーから落下して容器に付着することで、容器内に殺菌剤や結露水の液滴が残留して容器内に充填される内容物中に混入するような虞があり、また、たとえ殺菌剤や結露水の液滴を容器内に残さないように殺菌後の乾燥を充分に行なったとしても、結露水が付着した部分では殺菌剤の効果が薄められてしまうため、充分に殺菌できなかった部分が容器の一部に残ってしまうような虞がある。
【0005】
なお、特公昭61−3684号公報には、上部のチャンバー38(ノズルの周囲を囲むように設けられる下方が開放されたカバーに相当)の天井部にヒーター112を設けて該チャンバー38を加温することで、噴霧する殺菌液が冷えるのを防止し、また、噴霧された殺菌液が該チャンバー38の内壁に接触しても滴状になり難いようにすると共に、該チャンバー38の下端にフランジ様突出体116を設けてそこに溝118を設けることで、該チャンバー38の内壁に液滴が発生したとしても、該液滴が容器にまで滴下しないようにした殺菌装置というものが開示されている。
【0006】
しかしながら、そのような殺菌装置では、上部のチャンバー38はその天井部がヒーター112により加温されているだけであり、ヒーター112の近傍が部分的に加熱されることで、チャンバー38の全体としては表面温度の高い部分と低い部分とができることとなって、噴霧された殺菌液がチャンバー38の側壁部のような表面温度の低い部分に接触すると液滴が発生する可能性がある。そこで、そのような表面温度の低い部分で発生した液滴がチャンバー38から落下するのを防止するために、チャンバー38の下端にフランジ様突出体116を設けてそこに溝118を設けているものの、表面温度の低い部分で発生した液滴が溝118に溜まってから溢れ出すと、この溢れ出た液滴が落下して容器に付着することとなる。
【0007】
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするもので、具体的には、容器の上方に配置されたノズルから噴霧された殺菌剤の拡散を防ぐためのカバーが設けられている容器殺菌装置について、ノズルに付設されたカバーから殺菌剤や結露水の液滴が落下して容器に付着するようなことのないようにすることを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、高温でガス状となった殺菌剤を搬送中の容器に向けて噴霧するような容器殺菌装置において、上方から容器に向けて殺菌剤を噴霧するノズルの周囲が、傘状に下方が開放されたカバーで囲まれていると共に、該カバーの大部分が二重壁構造に形成されていて、該カバーの二重壁の間の空間部が、ガス状の殺菌剤の温度以上の高温流体によって満たされていることを特徴とするものである。
【0009】
上記のような構成によれば、高温流体によりカバーの全体を略均一な温度で充分に高温化することができて、噴霧された殺菌剤がカバーの何処に接触しても直ちに蒸散して殺菌剤や結露水の液滴を発生させることはないため、そのような液滴がカバーから落下して容器に付着するようなことはない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の容器殺菌装置の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の一実施形態について、図1は、カップ容器の無菌充填ラインの全体を概略的に示し、図2は、カップ容器の無菌充填ラインに設置された容器殺菌装置(内外面殺菌装置)の殺菌剤噴霧エリアにおけるノズルや各配管の配置状態を正面(搬送方向)から見た状態で示し、図3は、容器殺菌装置(内外面殺菌装置)の上側の殺菌剤噴霧用ノズルに付設されたカバーの構造(縦断面構造)を示し、図4は、上側の殺菌剤噴霧用ノズルに付設されたカバーに接続される各配管を上方から見た状態で示し、図5は、図4に示したカバーの各配管を正面(搬送方向)から見た状態で示すものである。
【0011】
カップ容器の無菌充填ラインについて、本実施形態では、図1に示すように、積み重ねられた状態から分離されてラインに供給された各容器(図示せず)について、搬送コンベア(リテーナー)3により複数列(例えば、図2に示すような7列)で連続して搬送しながら、容器の重なりを検出して重なった容器を分離除去する装置4と、容器から静電気を除電して容器に付着した粉塵をバキュームで除去する装置5を通過させてから、容器の内面側に殺菌剤を付着させてから熱風乾燥して無菌エアーで冷却する内面殺菌装置6と、容器の内外両面に殺菌剤を付着させてから熱風乾燥して無菌エアーで冷却する内外面殺菌装置7とを順次通過させた後、殺菌済みの空の容器に対して充填装置8により内容物を容器内に充填している。
【0012】
次いで、充填装置8で内容物が充填された各容器について、ガス置換装置9により容器のヘッドスペースの空気を窒素ガス等の不活性ガスに置換してから、容器の開口フランジ部にフィルム12を線状に溶着するリッド線溶着装置10と、容器の開口フランジ部にフィルム12を面状に溶着してから切断するリッド溶着切断装置11とを順次通過させることで、フィルム供給コイル13から繰り出されて殺菌槽14で殺菌液に浸漬され乾燥装置15で熱風により乾燥された殺菌済みのフィルム12によって、容器の開口部をフィルム状のリッド(蓋)で密封した後、リッド部分が打ち抜かれた使用済みのフィルムをフィルム巻取コイル16に回収する一方、リッドで密封された容器を、リッドシール密封検査装置17を通過させてから、容器排出装置18により搬送コンベア3から排出してラインから搬出している。
【0013】
上記のような無菌充填ライン1は、図示していない付属部分を含む全体がクリーンルーム(クラス10,000より空気清浄度の高い室)の内部に設置されており、その主要部分の大部分(図1において一点鎖線で囲んだ部分)が、空気清浄度が高レベル領域であるクリーンブース(クラス100より空気清浄度の高い室)の内部に設置されている。
【0014】
なお、無菌充填ラインでのカップ容器の搬送については、上記のように幅方向で複数個の容器を同時に進行させる多列搬送によるのが効率的であるが、場合によっては単列搬送としても良く、充填や密封についても、幅方向で横一列(単列搬送の場合は1個)ずつ行うようにしても良いし、搬送方向と幅方向でそれぞれ複数個(単列搬送では搬送方向で複数個)ずつ行うようにしても良いが、何れにしても、充填や密封を行う時に容器の搬送を一時的に停止させるために、容器は間欠的に進行するように搬送されている。
【0015】
また、カップ容器の搬送に使用される搬送コンベアについては、従来から広く知られた構造のものであり、各カップ容器を所定の間隔で保持するリテーナー(保持具)の機能を有するものであって、図示していないが、搬送コンベアの幅方向と長さ方向のそれぞれで所定間隔で設けられた複数の孔にカップ容器を嵌入させて、カップ容器の上端にある開口フランジ部を搬送コンベアの搬送面上に載置した状態で、多数のカップ容器を所定の間隔で搬送するようにしたベルトコンベアである。
【0016】
上記のようなカップ容器の無菌充填ライン1において、充填装置8による充填工程では内容物を充填するために、また、リッド線溶着装置10及びリッド溶着切断装置11による密封工程では容器開口部をシールで密封するために、容器の進行を一時的に停止させているが、そのような容器の進行停止の間に、内面殺菌装置6及び内外面殺菌装置7による容器殺菌工程では、停止している個々のカップ容器に向けて、噴霧ノズルからガス状にした殺菌剤(例えば、濃度35%の過酸化水素水)を噴霧してから、熱風によりカップ容器を加熱する(例えば、240℃の熱風により加熱時間6秒で容器自身の到達温度が80℃となるように加熱する)ことで、カップ容器の内外両面を殺菌している。
【0017】
すなわち、内面殺菌装置6では、先ず、殺菌剤噴霧エリアで、容器の上方に配置された殺菌剤噴霧用ノズルによりガス状の殺菌剤をカップ容器の内面側に向けて噴霧してから、次いで、熱風乾燥エリアで、容器の上方に配置された熱風供給用ノズルにより熱風を吹き付けて加熱することにより、加熱した殺菌剤により容器を殺菌すると共に容器に付着した殺菌剤を蒸発させて除去しており、最後に、冷却エリアで、加熱された容器を冷却装置から吹き出される無菌エアーにより冷却している。
【0018】
また、内外面殺菌装置7では、先ず、殺菌剤噴霧エリアで、容器の上方と下方に配置されたそれぞれの殺菌剤噴霧用ノズルによりガス状の殺菌剤をカップ容器の内面側と外面側に向けてそれぞれ噴霧してから、次いで、熱風乾燥エリアで、容器の上方と下方に配置されたそれぞれの熱風供給用ノズルにより熱風をそれぞれ吹き付けて加熱することにより、加熱した殺菌剤により容器を殺菌すると共に容器に付着した殺菌剤を蒸発させて除去しており、最後に、冷却エリアで、加熱された容器を冷却装置から吹き出される無菌エアーにより冷却している。
【0019】
内面殺菌装置6や内外面殺菌装置7の殺菌剤噴霧エリアでの各殺菌剤噴霧用ノズルからの殺菌剤の噴霧については、0.2MPa程度の圧力でガス状の殺菌剤を噴霧しており、また、熱風乾燥エリアでの熱風供給用ノズルからの熱風の吹き付けについては、100℃を越える温度に加熱された無菌エアーの熱風を風速15m/sの強さで吹き付けている。そして、冷却エリアでは、冷却装置から常温の無菌エアーを下方に向けて吹き付けている。
【0020】
なお、内外面殺菌装置7では、カップ容器2のフランジ部の裏側に対しても殺菌剤の噴霧や熱風による乾燥を確実に行うことができるように、図3および図5に示すように、左右一対の丸棒からなるガイド30によりカップ容器2の底部を持ち上げるように案内することで、カップ容器2のフランジ部を搬送コンベア(リテーナー)3から浮かせるようにして搬送しており、ガイド30の左右一対の丸棒の間隔を搬送方向で変えていることにより、カップ容器2の底部の全面に対して残すこと無く殺菌剤の噴霧や熱風の吹き付けを行えるようにしている。
【0021】
容器殺菌工程の各装置6,7で噴霧されるガス状の殺菌剤については、コンプレッサーの駆動によりフィルターとレギュレーターとソレノイドバルブを通して供給される無菌エアーと、貯留タンクからポンプの駆動により供給される液状の殺菌剤(例えば、濃度35%の過酸化水素水)とを、二流体ノズルを通して混合した状態(液状殺菌剤を霧状にした状態)としてから、高温のスチームが通る加熱室で囲まれたガス化室の内部に導入して、ガス化室の内部で霧状の殺菌剤を加熱(例えば、過酸化水素水の沸点以上の温度である108℃以上に加熱)してガス状に蒸発させたものである。
【0022】
そのようなガス状の殺菌剤の噴霧については、既に述べたように充填・密封を行う時に容器の進行を一時的に停止するように搬送コンベアを間欠的に駆動させているのに対して、内面殺菌装置6と内外面殺菌装置7のそれぞれにおいて、容器の進行が一時的に停止されるタイミングに合わせて、それぞれの殺菌剤噴霧用ノズルからガス状の殺菌剤を間欠的に噴霧するようにしている。すなわち、制御装置(制御盤)からの信号によりソレノイドバルブやポンプの駆動を制御することで、各殺菌剤噴霧用ノズルからのガス状の殺菌剤の噴霧量と噴霧タイミングを制御するようにしている。
【0023】
二流体ノズルを通して混合された霧状の殺菌剤を加熱してガス状に蒸発させるためのガス化室と加熱室の具体的な構造については、特に限定されるものではなく適宜の構造として実施することが可能であるが、本実施形態では、二流体ノズルよりも下流側に配管されている殺菌剤噴霧用ノズルへの配管の適所を内側管と外側管とによる二重管構造として、内側管の内部の供給通路をガス化室にすると共に、内側管と外側管の間の空間部を加熱室にしており、内側管と外側管の間の空間部に高温のスチーム(過熱水蒸気)を通して内側管の内部を加熱することで、内側管の内部を通って殺菌剤噴霧用ノズルに送給されている無菌エアー中の霧状の殺菌剤をガス状の殺菌剤に変えている。なお、内側管と外側管の間の空間部(加熱室)に通す熱源については、ドレンの発生するスチームに変えて、加熱し易く制御し易いオイルにしても良い。
【0024】
そのように各殺菌剤噴霧用ノズルの配管が二重管構造となっている容器殺菌工程の各装置6,7において、例えば、内外面殺菌装置7では、図2に示すように、上側の殺菌剤噴霧用ノズル21のそれぞれに対して、該ノズル21から噴霧された殺菌剤を拡散させることなく容器2の内面側に案内するために、各ノズル21の周囲を個別に囲むように、傘状に下方が開放されたカバー23が付設されており、また、下側の殺菌剤噴霧用ノズル22のそれぞれに対して、該ノズル22から噴霧された殺菌剤を拡散させることなく容器2の外面側に案内するために、各ノズル22の周囲を個別に囲むように、上方が開放された形状のカバー24が付設されている。
【0025】
なお、内外面殺菌装置7では、上側の殺菌剤噴霧用ノズル21の配管26(又は、下側の殺菌剤噴霧用ノズル22の配管27、或いは、両方の配管26,27であって良い)に対して、噴霧する殺菌剤の温度を管理するために、外側管(加熱室)の温度を検出するための温度センサー31が設置されていると共に、各配管のノズルでの目詰まりを検知するために、内側管の内部の圧力を検出するための圧力センサー32が設置されている。
【0026】
ところで、上記のように内外面殺菌装置7で容器2の上方に配置された殺菌剤噴霧用ノズル21(図示していないが、内面殺菌装置6の殺菌剤噴霧用ノズルについても同様)については、図3に示すように、ノズル21の周囲を囲むように設けられているカバー23が、全体的には傘状に下方が開放された形状となるように、上方カバー部材23aと下方カバー部材23bとで形成されており、その大部分が二重壁構造に形成されていて、各カバー部材23a,23bによる二重壁の間に形成される気密状態の空間部23cには、噴霧するガス状の殺菌剤の温度以上(殺菌剤である過酸化水素水の沸点108℃以上の温度)の高温流体が満たされている。
【0027】
すなわち、上方カバー部材23aと下方カバー部材23bとからなる大部分が二重壁構造のカバー23では、図4および図5に示すように、各カバー23のそれぞれに、スチームイン配管28とスチームアウト配管29が(それぞれカバー23の空間部23cと連通するように)接続されており、それによって、装置の稼動中には、高温のスチーム(130℃程度の過熱水蒸気)を0.17MPaの圧力でスチームイン配管28からカバー23の空間部23cに供給し、カバー23の空間部23cを通してスチームアウト配管29から排出することで、カバー23の空間部23cに満たされているスチームが常に所定の高温(130℃程度)に維持されるようになっている。
【0028】
なお、図4に示すように、各カバー23の平面形状は、容器2の平面形状に相似した(僅かに大きい)長方形となっており、スチームイン配管28の接続部分(空間部23cの入口部分)と、スチームアウト配管29の接続部分(空間部23cの出口部分)は、カバー23の端部付近にそれぞれ位置していて、スチームイン配管28から空間部23cに導入されたスチームは、空間部23cの周辺部分に沿って流れてスチームアウト配管29から排出されるようになっている。それにより、カバー23の中央付近では、空間部23cの内部を通るスチームの熱だけでなく、ノズル21への配管26(二重管)からの伝導熱や、ノズル21の内部を通過する殺菌剤の熱によっても加熱されているのに対して、カバー23の周辺付近は、空間部23cの内部を通るスチームの熱だけでも充分に加熱されるようになっている。
【0029】
上記のように上方から容器2に向けて殺菌剤を噴霧するための殺菌剤噴霧用ノズル21に対して付設されるカバー23の大部分が二重壁構造に形成され、この二重壁の間の空間部23cが高温流体(過熱水蒸気)によって満たされている本実施形態の容器殺菌装置によれば、カバー23の全体を、殺菌剤の液滴を蒸散させるのに充分な温度(殺菌剤である過酸化水素水の沸点108℃以上の温度)に略均一に加熱できることから、噴霧された殺菌剤がカバー23の何処に接触しても、それを液滴にまで成長させることなく蒸散させることができる。
【0030】
以上、本発明の容器殺菌装置の一実施形態について説明したが、本発明は、上記のような実施形態にのみ限定されるものではなく、例えば、容器殺菌装置が設置されるラインについては、容器殺菌工程として内面殺菌装置と内外面殺菌装置とを備えたようなラインに限らず、一つの内外面殺菌装置だけを備えたようなラインであっても良く、内面殺菌装置と内外面殺菌装置とを備えたラインの場合には、容器の上方に配置される殺菌剤噴霧用ノズルに対して、両方の殺菌装置のそれぞれでカバーを設けるとは限らず、場合によっては何れか一方の殺菌装置でだけカバーを設けるようにしても良く、また、カバーの空間部に通す高温流体については、ドレンの発生するスチームに限らず、加熱し易く制御し易いオイルであっても良い等、適宜に設計変更可能なものであることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したような本発明の容器殺菌装置によれば、殺菌剤を噴霧するためのノズルに対してカバーを付設することで、噴霧された殺菌剤の拡散を防止して、殺菌剤を効率的に容器に付着させることができると共に、カバーの全体を略均一に高温に加熱できることで、噴霧された殺菌剤がカバーの何処に接触しても液滴を発生させることがなく、殺菌剤や結露水の液滴がカバーから落下して容器に付着するようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器殺菌装置が設置されるカップ容器の無菌充填ラインの一例を概略的に示す側面説明図。
【図2】カップ容器の無菌充填ラインに設置された容器殺菌装置(内外面殺菌装置)の殺菌剤噴霧エリアにおけるノズルや各配管の配置状態を示す正面説明図。
【図3】容器殺菌装置(内外面殺菌装置)の上側の殺菌剤噴霧用ノズルに付設されたカバーの構造を示す容器の搬送方向に沿った縦断面図。
【図4】上側の殺菌剤噴霧用ノズルに付設されたカバーに接続される各配管の状態を示す上面図。
【図5】上側の殺菌剤噴霧用ノズルに付設されたカバーに接続される各配管の状態を示す正面図。
【符号の説明】
2 容器(カップ容器)
6 内面殺菌装置(容器殺菌装置)
7 内外面殺菌装置(容器殺菌装置)
21 (上側の)殺菌剤噴霧用ノズル
23 (上側の)カバー
23c (カバーの)空間部

Claims (1)

  1. 高温でガス状となった殺菌剤を搬送中の容器に向けて噴霧するような容器殺菌装置において、上方から容器に向けて殺菌剤を噴霧するノズルの周囲が、傘状に下方が開放されたカバーで囲まれていると共に、該カバーの大部分が二重壁構造に形成されていて、該カバーの二重壁の間の空間部が、ガス状の殺菌剤の温度以上の高温流体によって満たされていることを特徴とする容器殺菌装置。
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