JP6083445B2 - 無菌充填方法及び装置 - Google Patents

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本発明は、カップ、トレー等の容器に対して飲料等を無菌充填する方法及び装置に関する。
従来、飲料等の無菌袋詰め製品の製造が、例えば特許文献1に記載されるような手順で行われている。
まず、袋が合成樹脂等で作られる。この袋の多数のものが集積されて外装体内に詰め込まれ、密封される。そして、外装体の全体にγ線が照射され、袋の内外面を含む外装体内の全体が殺菌処理される。
その後、外装体が無菌チャンバー内に取り込まれ、外装体が開封され、外装体から袋が取り出される。袋は無菌チャンバー内で搬送されつつ、開口から飲料等の内容物が充填され、密封され、無菌袋詰め製品とされた後、チャンバー外に取り出される。
また、カップに飲料等の内容物を無菌充填する方法として、特許文献2に記載されるものがある。
これは、カップを搬送用リテーナの穴に挿入して一方向に搬送しつつ、カップに殺菌剤を吹き付けて殺菌し、カップに熱風を吹き付けて殺菌剤を乾燥させ、しかる後に、カップに飲料等を充填し、最後にカップに蓋材を被せ、ヒートシールによってカップの開口を閉じるようにしている。
特開2002−68143号公報 特開2009−18850号公報
従来の無菌袋詰め方法は、袋をγ線で殺菌することから、袋から異臭が発生しやすいという問題がある。γ線以外に酸化エチレンガス(EOG)を用いて袋を殺菌することも考えられるが、その場合は酸化エチレンガス成分が袋内に残留しやすく、また、殺菌処理に長時間を要するという問題がある。また、従来の無菌袋詰め方法では、オペレーターがチャンバー内で手袋を介した手作業によって外装体を開封し、袋を一枚ずつ外装体から取り出して無菌チャンバー内の搬送装置にセットしなければならないので、無菌袋詰め製品の製造効率が悪いという問題がある。
上記諸問題は、袋をカップに代えた場合であっても同様である。
また、従来のカップ用無菌包装方法にあっては、カップが挿入された際、カップのフランジが搬送用リテーナの穴の縁に接する。そのため、カップのフランジの裏面に殺菌剤や熱風が接触し難くなり、殺菌不良が生じやすいという問題がある。また、殺菌剤を乾燥させるための工程を多く必要とするので、熱風の消費量が多大となり、装置も大型化するという問題がある。
従って、本発明は上記問題点を解決することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
なお、本発明の理解を容易にするため参照符号をカッコ書きで付するが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、請求項1に係る発明は、相互に密着しないよう入れ子状に重ねられた多数の容器(2)からなる容器群を保持すると共に前記容器に接する細かい多数の突起が前記容器群の重ね合わせ方向に沿って突出するように形成された保持部材を前記容器群と共に殺菌チャンバー(6)内に入れ、殺菌チャンバー(6)内を真空域まで減圧したうえで殺菌チャンバー(6)内に過酸化水素のガスを供給して拡散させ、殺菌チャンバー(6)内に大気を導入して殺菌チャンバー(6)内で上記過酸化水素のガスを液体に凝結させ、殺菌チャンバー(6)内を真空域まで減圧して殺菌チャンバー(6)内の上記過酸化水素の液体をガス化させ、その後、殺菌チャンバー(6)内から過酸化水素を除去し、しかる後に、殺菌チャンバー(6)内からこれに隣接する充填チャンバー(7)内へと容器群を移送し、充填チャンバー(7)内で容器群を個々の容器に分けて走行させつつ、各容器(2)に内容物(a)を充填し密封する無菌充填方法を採用する。
請求項2に記載されるように、請求項1に記載の無菌充填方法において、あらかじめ容器(2)にスタッキングリブ(4)を設けておくことにより容器群における容器同士の密着を防止することも可能である。
請求項3に記載されるように、請求項1又は請求項2に記載の無菌充填方法において、多数の容器(2)をそれらの開口が下向きになるように重ねたうえで殺菌チャンバー(6)内に入れることも可能である。
請求項4に係る発明は、相互に密着しないよう入れ子状に重ねられた多数の容器(2)からなる容器群を保持すると共に、前記容器に接する細かい多数の突起が前記容器群の重ね合わせ方向に沿って突出するように形成された保持部材(5)と、容器群を保持した保持部材(5)を収容し、過酸化水素のガスにより容器群を保持部材(5)ごと殺菌処理する殺菌チャンバー(6)と、殺菌チャンバー(6)側から容器群を保持した保持部材(5)が導入される充填チャンバー(7)と、充填チャンバー(7)内で保持部材(5)側から容器(2)を個別に取り出して搬送する搬送手段と、搬送中の容器(2)に内容物(a)を充填する充填手段と、内容物(a)が充填された搬送中の容器(2)を密封する密封手段とを具備した無菌充填装置を採用する。
請求項5に記載されるように、請求項4に記載の無菌充填装置において、容器群をそれらの容器(2)の開口が下向きになるように保持する保持部材(5)が設けられたものとすることも可能である。
本発明は、相互に密着しないよう入れ子状に重ねられた多数の容器(2)からなる容器群を殺菌チャンバー(6)内に入れ、殺菌チャンバー(6)内を真空域まで減圧したうえで殺菌チャンバー(6)内に過酸化水素のガスを供給して拡散させ、殺菌チャンバー(6)内に大気を導入して殺菌チャンバー(6)内で上記過酸化水素のガスを液体に凝結させ、殺菌チャンバー(6)内を真空域まで減圧して殺菌チャンバー(6)内の上記過酸化水素の液体をガス化させ、その後、殺菌チャンバー(6)内から過酸化水素を除去し、しかる後に、殺菌チャンバー(6)内からこれに隣接する充填チャンバー(7)内へと容器群を移送し、充填チャンバー(7)内で容器群を個々の容器(2)に分けて走行させつつ、各容器(2)に内容物(a)を充填し密封する無菌充填方法であって、容器(2)をγ線で殺菌しないので、容器(2)から異臭が発生するという問題がない。また、容器(2)の殺菌に酸化エチレンガス(EOG)を用いることもないので、容器(2)内における殺菌剤の残留の問題もない。また、容器(2)を搬送用リテーナの穴に入れた状態で殺菌する必要がないので、容器(2)のフランジ(2b)の裏面に殺菌不良が生じるという問題が解消され、さらに、殺菌剤を乾燥させるための工程を多く必要としないので、無菌充填のためのラインが短縮化され、装置構成も小型化される。
無菌充填方法により作られた飲料詰め容器の正面図である。 容器と容器群を示す垂直断面図である。 他の形態の容器と容器群を示す垂直断面図である。 無菌充填装置の模式正面図である。 保持部材の第一の実施形態を示す正面図である。 保持部材の第二の実施形態を示す正面図である。 保持部材の第三の実施形態を示す正面図である。 保持部材の第四の実施形態を示す正面図である。
以下に本発明の実施の形態について説明する。
最初に、本発明に係る無菌充填方法及び装置により作られるカップ詰め製品である包装体と、包装体を構成する容器について説明する。
図1に示すように、包装体1は、容器2と、容器2内に充填された内容物aと、容器2の開口を閉じる蓋3とを具備する。
容器2は、例えばカップである。カップは、テーパ壁からなる胴部2aの上端に広口の開口を有し、開口の外周にフランジ2bを有し、底部2cの内周にスタッキングリブ4を有し、全体として合成樹脂で一体成形されている。
スタッキングリブ4は、例えば、図2に示すように、複数個の容器2を入れ子状に重ねたときに、容器2,2同士が密着しないようにするための密着防止手段である。このスタッキングリブ4の存在によって、重なり合った容器群から容器2を一個ずつ正確に取り出すことができる。
スタッキングリブ4は、例えば、図3に示すように、容器2の胴部2aの上端に設けることも可能である。このスタッキングリブ4は、胴部2aの上側部分にストレート壁が形成され、このストレート壁とテーパ壁との間に環状段差壁が与えられることによって形成される。
容器2がスタッキングリブ4を介して積み重ねられると、容器群内における容器2,2同士の間には隙間が形成されることになる。このため、後に殺菌チャンバー内で供給される過酸化水素のガスが容器群内の各容器2の壁面に接触しやすくなり、それだけ容器2の殺菌効果が高められる。
内容物aは、例えば飲料である。飲料等の内容物aは、あらかじめ殺菌処理され、この殺菌処理後のものが容器2内に充填される。
蓋3は、図示しないが金属箔にヒートシール層が積層されたシートで構成される。このシートが、内容物aが充填された後の容器2の開口に被せられ、フランジ2bにヒートシール層の面でヒートシールされることにより、容器2が密封される。
次に、上記包装体1を製造する無菌充填装置について説明する。
図4に示すように、この無菌充填装置は、入れ子状に重ねられた多数の容器2からなる容器群を保持する保持部材5と、容器群を保持した保持部材5を収容すると、過酸化水素のガスにより容器群を保持部材5ごと殺菌処理する殺菌チャンバー6と、殺菌チャンバー6側から容器群を保持した保持部材5が導入される充填チャンバー7と、充填チャンバー7内で保持部材5側から容器2を個別に取り出して搬送する搬送手段と、搬送中の容器2に内容物aを充填する充填手段と、内容物aが充填された搬送中の容器2を密封する密封手段とを具備する。
保持部材5は、図5に示すように、多数の容器群を支える支え部8がパレット9上に複数の行列となって設置された構造となっている。
各支え部8は、図5に示すように、容器2であるカップの内壁面に合致しうる円錐台形を呈し、その上端面には容器2内のスタッキングリブ4の上端に接する細かい多数の突起8aが鋸歯状に形成される。これにより、スタッキングリブ4の上端が支え部8に点接触することになり、従って、後に殺菌チャンバー6内で供給される過酸化水素のガスがスタッキングリブ4の上端に接触しやすくなり、スタッキングリブ4の殺菌効果が高められる。
また、図5に示すように、支え部8には、複数本のトンネル孔8bが形成される。これにより、過酸化水素のガスがこれらの孔8bを通して容器2の内面に到達しやすくなり、容器2の表面の殺菌効果が高められる。
上記突起8aは、図6に示すように、先端が面取りされた形状に形成することも可能である。この場合はスタッキングリブ4が突起8a,8a間に嵌まり込み難くなる。
容器2のスタッキングリブ4が図3に示す形態のものである場合は、支え部8は図7に示すように構成される。すなわち、大小の円錐台が二段重ねされた形状の支え部8がパレット9上に設けられる。容器2が逆様に小円錐台に被せられ、容器2のフランジ2bが大円錐台に乗り上がることで、容器2乃至容器群が支え部8に支えられる。また、大円錐台における容器2のフランジ2bが接する箇所には、多数の突起8aが形成される。後に殺菌チャンバー6内で過酸化水素のガスが供給されると、過酸化水素のガスはフランジ2bと突起8aとの間に形成される隙間から容易に容器2内に流入することとなる。
図4乃至図7に示すように、容器群をそれらの容器2の開口が下側を向いた倒立状態にして保持部材5で保持するようにすると、塵埃等が容器2内に入り難くすることができる。しかし、場合によっては、容器2又は容器群は、図8に示すように、開口を上側にした正立状態で保持部材5により保持することも可能である。その場合の保持部材5における支え部8は、パレット9に凹穴として形成される。容器群の最下部の容器2における底部2c側が凹穴内に挿入されることにより、容器群が保持部材5に支持されることとなる。この場合、多数の突起8aは、凹穴の底に形成される。
殺菌チャンバー6は、図4に示すように、充填チャンバー7の上手側端に接続される。
殺菌チャンバー6の相対向する一対の壁には開閉可能なシャッター10a,10bが設けられ、そのうち片方のシャッター10bは充填チャンバー7との境に設けられる。
上記容器群を保持した保持部材5は、一方のシャッター10aが開けられることにより殺菌チャンバー6内へと搬入コンベア11によって搬入され、両シャッター10a,10bが閉じられることにより殺菌チャンバー6内に閉じ込められる。そして、容器群が保持部材5とともに殺菌される。
殺菌チャンバー6内での容器群等の殺菌は、次のようにして行われる。
(a)まず、殺菌チャンバー6内が図示しない真空ポンプによって真空域まで減圧されたうえで、過酸化水素のガスが殺菌チャンバー6内に導入される。これにより、過酸化水素のガスが殺菌チャンバー6内で拡散する。
(b)殺菌チャンバー6内に大気を導入して、殺菌チャンバー6内で上記過酸化水素のガスを液体に凝結させる。これにより、過酸化水素のガスが保持部材5や容器群の各容器2の全表面へと行き渡ったうえで液化する。
(c)殺菌チャンバー6内が上記真空ポンプによって真空域まで減圧されることにより、殺菌チャンバー6内から排気される。これにより、保持部材5や容器2の隅々に行き渡って液化した上記過酸化水素が再びガス化する。この再度のガス化過程で容器2の表面が殺菌処理される。
(d)上記(a)〜(c)の工程が必要に応じて複数回繰り返される。複数回繰り返されることにより、殺菌効果が高められる。
(e)上記(d)の工程が終了した後、必要に応じて殺菌チャンバー6内が換気され、殺菌チャンバー6内から残留過酸化水素が除去される。
殺菌チャンバー6内での殺菌処理が完了すると、充填チャンバー7側のシャッター10bが開いて、保持部材5が容器群を支持した状態のままで充填チャンバー7内に導入される。この導入作業は、殺菌チャンバー6内に設置された搬出コンベア12によって行われる。
充填チャンバー7は、その内部に、容器群を保持した保持部材5、容器2の搬送手段、容器2内への内容物aの充填手段、容器2の密封手段等を収納可能な容積を有する。
また、充填チャンバー7内には、図示しないが、過酸化水素等の殺菌剤を噴霧する殺菌剤噴霧ノズル、無菌エアを吐出する無菌エア吐出ノズル等が配置される。充填チャンバー7内での無菌充填に先立ち、殺菌剤噴霧ノズルから過酸化水素等が噴霧されることにより、充填チャンバー7内が殺菌処理され、殺菌処理後に無菌エア吐出ノズルから無菌エアが吐出されることにより、充填チャンバー7内が陽圧に保たれ、外部からの微生物等の侵入が阻止される。
図4に示すように、充填チャンバー7内における殺菌チャンバー6のシャッター10bに隣接した箇所には、搬送コンベア13が配置される。搬送コンベア13は、上記搬出コンベア12と交差する方向に伸びる。充填チャンバー7内の搬送コンベア13上に搬入された保持部材5から後述するロボット14によってすべての容器2が取り除かれると、搬送コンベア13の作動により、保持部材5が充填チャンバー7の図示しない取出口へと搬送される。保持部材5は取出口から充填チャンバー7外に搬出される。
充填チャンバー7内において、上記搬送コンベア13には、容器群から容器2を個別に取り出して搬送する搬送手段が配置される。
この搬送手段は、上記搬送コンベア13上の各容器群の最上位の容器2を一個ずつ取り出すか、又は容器群の行又は列から容器2を一行又は一列で取り出すロボット14と、ロボット14が取り出した容器2を受け取って充填チャンバー7の排出口へと搬送する移送コンベア15とを具備する。
移送コンベア15は、一方向に間欠走行又は連続走行する無端ベルトを有し、無端ベルトには、各容器2が嵌まり込む穴(図示せず)が形成される。上記ロボット14により容器群から取り出された容器2は、開口を上側にした正立状態とされたうえで移送コンベア15の各穴に挿入される。
図4に示すように、移送コンベア15の走行方向に沿って、各容器2に内容物aを充填する充填手段と、内容物aが充填された容器2を密封する密封手段とが順に設けられる。
充填手段は、移送コンベア15に保持された容器2の開口に向かって突出する充填ノズル16を具備する。充填ノズル16の上流側には、図示しないが内容物aを殺菌する殺菌手段、貯留槽、圧送ポンプ等が配置される。各充填ノズル16から各容器2の開口に向かって内容物aが定量ずつ吐出されるようになっている。
充填ノズル16よりも下流側には、内容物aが充填された容器2のヘッドスペース内に窒素ガス等の不活性ガスを吹き込むための不活性ガス供給ノズル23が、必要に応じて設けられる。
密封手段は、蓋3となる連続シート3aを容器2のフランジ2bの上面にヒートシールするためのもので、図4に示すように、連続シート供給部と、ヒートシーラー17と、容器2側にシールされた連続シート3aを蓋3ごとに打ち抜く打抜きポンチ18とを具備する。
連続シート供給部は、図4に示すように、蓋3の原反である連続シート3aを殺菌するための連続シート殺菌チャンバー19を備える。この連続シート殺菌チャンバー19は、充填チャンバー7の外側に配置される。連続シート殺菌チャンバー19内には、過酸化水素水等の殺菌剤の貯留槽20が設けられる。
連続シート供給部によって、連続シート3aが繰出しロール21から繰り出され、貯留槽20内の殺菌剤である過酸化水素水に浸漬された後に充填チャンバー7内に導入され、充填ノズル16の下流側において移送コンベア15に搬送される容器2側に接合され、充填チャンバー7外へと引き出されて巻取りロール22に巻き取られる。
ヒートシーラー17は、容器2のフランジ2bに対応する形状の加熱盤を有し、連続シート3aが移送コンベア15の上側走行路に沿って容器2と同期的に走行し始める箇所に配置される。内容物aが充填された容器2が到来すると、加熱盤が容器2の開口に対して接離し、これにより、連続シート3aが容器2のフランジ2bにヒートシールされる。
打抜きポンチ18は、容器2のフランジ2bに接着された連続シート3aを容器2を覆う蓋3ごとに打ち抜く打抜き刃を備えており、上記ヒートシーラー17よりもやや下流側に設置される。連続シート3aが接着された容器2が到来すると、打抜き刃が連続シート3aに対して接離し、これにより、連続シート3aが容器2のフランジ2b上で蓋3として打ち抜かれる。これにより、図1に示した包装体1が完成し、充填チャンバー7外へ送り出される。この送り出しは、図示しないがロボット等により行われる。
次に、上記無菌充填装置の作用について説明する。
(1)図2又は図3に示した未封状態の空の容器2が、多数入れ子状に積み重ねられ、棒状に伸びた容器群とされる。このような容器群が多数用意される。
(2)図5乃至図8に示す保持部材5のうちいずれかが用意され、この保持部材5の各支え部8に容器群が装着される。
(3)殺菌チャンバー6の入り口側のシャッター10aが開けられ、図4に示すように、容器群が保持部材5ごと殺菌チャンバー6内に入れられた後、シャッター10aが閉じられる。これにより、殺菌チャンバー6が密閉される。
(4)上記(a)〜(e)の処理が行われることにより、殺菌チャンバー6内の容器群及び保持部材5が殺菌される。
(5)殺菌チャンバー6内での殺菌処理が終了すると、充填チャンバー7側のシャッター10bが開き、搬出コンベア12によって容器群が保持部材5ごと充填チャンバー7内に移送される。その後、シャッター10bが閉じられる。
充填チャンバー7内は、あらかじめ過酸化水素の噴霧等により殺菌処理され、その後吹き込まれる無菌エアによって陽圧に保たれている。
保持部材5は、充填チャンバー7内で、搬送コンベア13上に載せられる。
(6)ロボット14の動作により、搬送コンベア13上の保持部材5に保持された各容器群における最上位の容器2から取り出され、移送コンベア15の無端ベルトの各穴に挿入される。容器2は、開口が上側になった正立状態で無端ベルトの穴に挿入される。
(7)移送コンベア15の駆動により、容器2は充填ノズル16、不活性ガス供給ノズル23、ヒートシーラー17、打抜きポンチ18へと間欠的又は連続的に搬送され、内容物aの充填、不活性ガスの供給、容器2の密封、蓋3の打抜きが順に行われる。これにより、図1に示す包装体1が完成する。
(8)無菌の包装体1となった容器2は、ロボット等によって充填チャンバー7外へと搬出される。
(9)上記包装体1の生産中、空になった保持部材5が、充填チャンバー7の図示しない取出口から充填チャンバー7外へと排出される。そして、殺菌チャンバー6内で殺菌処理された新たな容器群が保持部材5とともに充填チャンバー7内に導入される。
以後、同様な動作が繰り返されて無菌の包装体1の生産が行われる。
以下に、実施例及び比較例について説明する。
1.サンプル
実施例1:図2に示した構造のカップを用いた。
実施例2:図2のスタッキングリブをより低く形成した構造のカップを用いた。
実施例3:図3に示した構造のカップを用いた。
比較例:スタッキングリブの無いカップを用いた。
2.菌付け条件
(1)指標菌:B.atrophaeus ATCC9372
(2)塗布菌数:2.5×105ケ/spot
(3)塗布箇所:いずれのカップにおいても、胴部内面中位部に周方向に6か所(A,B,C,D,E,F)、底部内面中央部に塗布した。図2の高いスタッキングリブを有するカップ及び低いスタッキングリブを有するカップでは、6個のスタッキングリブ(A,B,C,D,E,F)の各々に塗布した。図3のカップでは、スタッキングリブの周方向の6か所(A,B,C,D,E,F)に塗布した。
3.評価項目
(1)殺菌効果
上記サンプルについて実施の形態で述べた(a)〜(d)の処理を行い、処理後にSCDブイヨン培地を適量分注した。37℃×7日間の培養後菌発生の有無を確認した。殺菌効果を示す結果は表1の通りである。
(2)残留過酸化水素量
上記(a)〜(d)の処理を行ったサンプルに、200mlの純水を充填し、十分に振盪後、純水中に溶出した過酸化水素量を酸素電極法で測定した。
4.結果
(1)殺菌効果
容器にスタッキングリブが無い場合は、胴部及び底部では6以上の殺菌効果を認めることができなかった。一方、スタッキングリブを設けた容器では、胴部、底部及びスタッキングリブのすべてにおいて6以上の殺菌効果を認めることができた。
(2)残留過酸化水素量
スタッキングリブを設けた容器の残留過酸化水素量は、スタッキングリブの形状の如何を問わず、0.1ppm未満であった。
Figure 0006083445
2…容器
4…スタッキングリブ
5…保持部材
6…殺菌チャンバー
7…充填チャンバー
a…内容物

Claims (5)

  1. 相互に密着しないよう入れ子状に重ねられた多数の容器からなる容器群を保持すると共に前記容器に接する細かい多数の突起が前記容器群の重ね合わせ方向に沿って突出するように形成された保持部材を前記容器群と共に殺菌チャンバー内に入れ、殺菌チャンバー内を真空域まで減圧したうえで殺菌チャンバー内に過酸化水素のガスを供給して拡散させ、殺菌チャンバー内に大気を導入して殺菌チャンバー内で上記過酸化水素のガスを液体に凝結させ、殺菌チャンバー内を真空域まで減圧して殺菌チャンバー内の上記過酸化水素の液体をガス化させ、その後、殺菌チャンバー内から過酸化水素を除去し、しかる後に、殺菌チャンバー内からこれに隣接する充填チャンバー内へと容器群を移送し、充填チャンバー内で容器群を個々の容器に分けて走行させつつ、各容器に内容物を充填し密封することを特徴とする無菌充填方法。
  2. 請求項1に記載の無菌充填方法において、あらかじめ容器にスタッキングリブを設けておくことにより容器群における容器同士の密着を防止することを特徴とする無菌充填方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無菌充填方法において、多数の容器をそれらの開口が下向きになるように重ねたうえで殺菌チャンバー内に入れることを特徴とする無菌充填方法。
  4. 相互に密着しないよう入れ子状に重ねられた多数の容器からなる容器群を保持すると共に、前記容器に接する細かい多数の突起が前記容器群の重ね合わせ方向に沿って突出するように形成された保持部材と、容器群を保持した保持部材を収容し、過酸化水素のガスにより容器群を保持部材ごと殺菌処理する殺菌チャンバーと、殺菌チャンバー側から容器群を保持した保持部材が導入される充填チャンバーと、充填チャンバー内で保持部材側から容器を個別に取り出して搬送する搬送手段と、搬送中の容器に内容物を充填する充填手段と、内容物が充填された搬送中の容器を密封する密封手段とを具備したことを特徴とする無菌充填装置。
  5. 請求項4に記載の無菌充填装置において、容器群をそれらの容器の開口が下向きになるように保持する保持部材が設けられたことを特徴とする無菌充填装置。
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