JP7307396B2 - 無菌充填機及び無菌充填方法 - Google Patents

無菌充填機及び無菌充填方法 Download PDF

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Description

本発明は、牛乳、クリーム、ジュース、酒及び清涼飲料水等の液状食品、若しくは液状薬品又は固形物を含む液状食品等を注出口付きバッグインボックス用内袋に無菌充填するための無菌充填機及び無菌充填方法に関する。
従来、液体の大型容器としては一斗缶等の缶が多く使用されていたが、容器廃棄のための輸送や処理が煩雑であるために、廃棄処理し易い内容物が充填されたプラスチックフィルムからなる袋を段ボールにより外装するバッグインボックス(BIB)の使用が広まっている。内容物が菌等により腐敗や変敗する場合、BIBの内袋に内容物を充填してから加熱殺菌することは、大容量であるため困難である。そこで、長期保存を行う腐敗し易い内容物については、内袋を殺菌し、殺菌された内袋に殺菌した内容物を無菌雰囲気で充填する無菌充填が採用されている。そのため、牛乳、クリーム、果汁、果肉入り果汁等をBIBに充填して長期保存する場合は、無菌充填機により内袋に内容物を充填している。
BIB用内袋への無菌充填方法としては、注出口を有する袋をキャップにより密封し、エチレンオキサイドガスやγ線照射等により袋の内部を殺菌し、殺菌された袋を無菌BIB充填機に供給し、注出口及びキャップの外側を次亜塩素酸ナトリウム溶液、過酢酸溶液又は過酸化水素溶液等の液状殺菌剤により殺菌した後、無菌チャンバー内で注出口からキャップを取り外して注出口と充填ノズルを嵌合させて、充填ノズルから内袋に内容物を規定量充填し、注出口から充填ノズルを取り外し、注出口をキャップにより密封して無菌充填製品とする。
また、無菌チャンバーを使用しないで、殺菌した液状食品や薬品等を殺菌したBIB用内袋に充填する方法が提案されている(特許文献1)。これは、2枚のプラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるBIB用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口を取り付け、注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチックフィルムに取り付け、中栓を注出口に嵌合してなる密封袋の注出口と中栓を充填ノズルの先端に装着して蒸気殺菌する殺菌工程、注出口から中栓を外し、充填ノズルから内容物を袋に充填する充填工程、充填ノズルの先端から中栓部分までを蒸気により洗浄する洗浄工程、洗浄後、注出口と中栓を嵌合する密封工程からなる無菌充填方法である。
特許文献1の無菌充填方法における注出口にキャップを装着することも提案されている(特許文献2)。さらに、充填ノズルの充填口を開閉するための充填弁に接続しているプランジャーの摺動部の一部にバリア室を設け、バリア室に蒸気を導入することも提案されている(特許文献3)。
特表昭62-503164号公報 特開昭63-162404号公報 特開2000-142640号公報
BIB用内袋に内容物を充填する無菌充填機において、無菌チャンバーを必要としない特許文献1に記載の無菌充填機は、コンパクトで作業性も良好である。また、殺菌剤を使用しないため、殺菌剤の残留や殺菌剤の廃棄処理の煩雑さもなく、ランニングコストも抑えることができる。特許文献1に記載の2枚のプラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるBIB用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口を取り付け、注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチックフィルムに取り付け、中栓を注出口に嵌合してなる密封袋の注出口と中栓を充填ノズルの先端に装着して蒸気殺菌する殺菌工程、注出口から中栓を外し、充填ノズルから内容物を袋に充填する充填工程、充填ノズルの先端から中栓部分までを蒸気により洗浄する洗浄工程、洗浄後、注出口と中栓を嵌合する密封工程からなる無菌充填方法は、他のBIBの無菌充填方法に較べ設備及び材料面で優位性が高い。
上述の無菌充填方法は、注出口が固定された状態で一連の工程が行われるため、微生物的な問題はなく無菌保証レベルSAL(sterility assurance Level)>6を満たす。しかし、注出口のみを小型のチャンバーに挿入し、注出口の成型品の表面に135℃の高圧蒸気を数十秒間吹き付けて滅菌し、その後、チャンバー内で充填口を開口し、滅菌された内容物を充填し、充填後、注出口の表面の蒸気による洗浄まで同じチャンバー内で行うため、無菌充填機の能力の律速が注出口の殺菌から洗浄までに要する時間となり、充填量が数L~20Lの場合、無菌充填機の生産能力は、充填口の殺菌、充填、及び洗浄時間が律速となり、2袋/min.以下となる。特許文献1の無菌充填方法は、無菌保証レベルは高いが、生産性に劣るという欠点がある。
一方、袋の内部を殺菌し、殺菌された袋を無菌BIB充填機に供給し、注出口及びキャップの外側を次亜塩素酸ナトリウム溶液、過酢酸溶液又は過酸化水素溶液等の液状殺菌剤により殺菌した後、無菌チャンバー内で注出口からキャップを取り外して注出口と充填ノズルを嵌合させて、充填ノズルから内袋に内容物を規定量充填し、注出口から充填ノズルを取り外し、注出口をキャップにより密封する無菌充填方法は、生産性に優れるが無菌保証レベルが低い。
従来のBIB用内袋への無菌充填方法の上述のような欠点を解消する、無菌保証レベルが高く、生産性に優れるBIB用内袋の無菌充填機及び無菌充填方法が求められている。
本発明はこのような問題点を解決することができる、BIB用内袋に無菌雰囲気で内容物を充填する無菌充填機及び無菌充填方法を提供することを目的とする。
本発明に係る無菌充填機は、少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌された前記バッグインボックス用内袋の無菌充填機であって、前記バッグインボックス用内袋を搬送する搬送装置が設けられ、前記搬送装置により搬送される前記バッグインボックス用内袋の前記注出口及び前記キャップを遮蔽するチャンバーが設けられ、前記チャンバー内に前記注出口及び前記キャップにアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付けノズルが設けられ、前記アクアガス吹き付けノズルの下流に前記キャップを前記注出口から脱離させ、前記注出口から内容物を充填し、内容物を充填後に前記キャップを注出口に装着する充填装置が設けられ、前記チャンバー内を陽圧に保持する無菌エア供給装置が設けられ、前記バッグインボックス用内袋が搬送される方向に沿って、前記注出口を両方向から挟むように前記注出口と前記バッグインボックス用内袋を遮蔽する遮蔽板が設けられ、前記遮蔽板と前記バッグインボックス用内袋の間に形成される空間を吸引排気する吸引排気装置が設けられることを特徴とする。
また、本発明に係る無菌充填機は、前記遮蔽板の端部が前記注出口の側面に設けられる溝に、前記注出口の搬送方向に対して直交する両側面から挿入されると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機は、前記チャンバー内に設けられる前記アクアガス吹き付けノズルの上流に前記注出口及び前記キャップを昇温する予備昇温装置が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機は、前記チャンバー内を加熱する加熱装置が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機は、前記アクアガス吹き付けノズルと前記充填装置の間に仕切り板が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機は、前記仕切り板と前記充填装置の間に前記注出口及び前記キャップを冷却する冷却装置が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機は、前記充填装置が遮蔽されるチャンバー内を前記アクアガス吹き付けノズルが遮蔽されるチャンバー内よりも高圧に保持する無菌エア供給装置が前記充填装置を遮蔽するチャンバー内に設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機は、前記アクアガス吹き付けノズルが複数設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機は、前記アクアガス吹き付けノズルが、昇降して前記注出口及び前記キャップを遮蔽する遮蔽部材の内側に設けられると好適である。
本発明に係る無菌充填方法は、少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌された前記バッグインボックス用内袋の無菌充填方法であって、無菌エアが供給される遮蔽されたチャンバー内で前記バッグインボックス用内袋を搬送する搬送工程、前記バッグインボックス用内袋が搬送される方向に沿って、前記注出口を両方向から挟むように前記注出口と前記バッグインボックス用内袋を遮蔽する遮蔽板を設け、当該遮蔽板と前記バッグインボックス用内袋の間に形成される空間を吸引排気する吸引排気工程、搬送される前記バッグインボックス用内袋に取り付けられた前記注出口及び前記キャップにアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付け工程、前記無菌エアが供給される遮蔽された前記チャンバー内で、前記キャップを前記注出口から脱離させ、前記注出口から内容物を充填し、当該内容物を充填後に前記キャップを前記注出口に装着する充填工程を有することを特徴とする。
また、本発明に係る無菌充填方法は、前記アクアガスを前記注出口及び前記キャップに吹き付ける前に、前記注出口及び前記キャップを昇温する予備昇温工程を有すると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法は、前記チャンバー内を加熱するチャンバー内加熱工程を有すると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法は、前記アクアガス吹き付け工程を行う部位と前記充填工程を行う部位の間に仕切り板を設け、仕切ると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法は、前記バッグインボックス用内袋が前記仕切り板を通過後、前記充填工程を行う前に前記注出口及び前記キャップを冷却する冷却工程を有すると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法は、前記充填工程を行うチャンバー内の圧力が前記アクアガス吹き付け工程を行うチャンバー内よりも高圧に保持されると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法は、前記注出口及び前記キャップを遮蔽する遮蔽部材により前記注出口及び前記キャップを遮蔽した状態で前記アクアガス吹き付け工程を行うと好適である。
本発明は、少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌されたバッグインボックス用内袋の無菌充填方法であって、バッグインボックス用内袋を搬送しながら、無菌エアが供給される遮蔽されたチャンバー内で、バッグインボックス用内袋に取り付けられた注出口及びキャップにアクアガスを吹き付け、注出口及びキャップを殺菌し、その後キャップを注出口から脱離させ、注出口から殺菌された内容物を充填し、内容物を充填後にキャップを注出口に装着する無菌充填機及び無菌充填方法を提供する。
本発明は、無菌エアが供給されるチャンバー内で注出口及びキャップにアクアガスを吹き付けることにより注出口及びキャップを殺菌しており、アクアガスの潜熱による高い殺菌性能により確実に注出口及びキャップを殺菌することができる。よって、製品となるBIBは高い無菌保証レベルが得られる。
また、殺菌する注出口及びキャップとバッグインボックス用内袋の間に遮蔽板を設け遮蔽板とバッグインボックス用内袋の間を吸引排気することで、バッグインボックス用内袋の外面を殺菌しなくても高い無菌保証レベルが得られる。
さらに、バッグインボックス用内袋を搬送しながら殺菌及び充填を行うことで、充填能力が3~5倍となり生産効率を高めることができる。
従来の充填機で使用していたバッグインボックス用内袋は蒸気により高温で長時間の処理を施していたため、耐熱性の高い材質の注出口が必要であったが、本発明では、注出口及びキャップにアクアガスを短時間吹き付けることにより注出口及びキャップを殺菌しており、従来機で使用していた注出口ほどの耐熱性は必要がないことから、バッグインボックス用内袋のコストダウンにもつながった。
本発明の実施形態に係る充填前のバッグインボックス用内袋を示し、(1-1)は斜視図を、(1-2)は断面図を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機の側面図及び無菌充填方法の工程を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機のアクアガス吹き付けノズルの設置例を示し、(3-1)は側面図を、(3-2)は平面図を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機の注出口及びキャップを遮蔽する昇降可能なアクアガス吹き付けノズルを内側に有する遮蔽部材の側面図を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機の注出口及びキャップを遮蔽する昇降可能な遮蔽部材の内側に設けられるアクアガス吹き付けノズルを示し、(5-1)は平面図を、(5-2)は側面図を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機のバッグインボックス用内袋を搬送するときに形成される遮蔽板とバッグインボックス用内袋の間の空間を吸引排気する吸引排気口を示し、(6-1)は吸引排気口の実施形態を、(6-2)は排気口の他の形態を、(6-3)は排気口の形状を、(6-4)は吸引排気する範囲を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填方法における各工程で注出口を固定する注出口固定板の動作を示し、(7-1)は注出口を注出口固定板が挟む状態を示す側面図を、(7-2)は注出口固定板が注出口から離脱した状態を示す側面図を、(7-3)は注出口を注出口固定板が挟む状態及び固定板が注出口から離脱した状態を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る無菌充填方法における注出口を搬送用リテイナーにより固定して搬送する状態を示し、(8-1)は搬送用リテイナーが注出口を挟む状態を示す側面図を、(8-2)は搬送用リテイナーが作動している状態を示す平面図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態に係る無菌充填機6により内容物が充填されるバッグインボックス用内袋1とは、内容物を充填する前のバッグインボックス用内袋1の斜視図である図1(1-1)及び断面を示す図1(1-2)のように、少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルム2の周縁をヒートシールしてなる。二枚の柔軟性プラスチックフィルム2はヒートシールされることにより、ヒートシール部3により接着され、袋状を形成する。バッグインボックス用内袋1は上側プラスチックフィルム2aと下側プラスチックフィルム2bにより形成される。上側プラスチックフィルム2aと下側プラスチックフィルム2bをヒートシールする際には、フィルム間のエアをできる限り排除して行う。バッグインボックス用内袋1をγ線や電子線の照射により殺菌する際に、バッグインボックス用内袋1の内部に酸素が存在するとバッグインボックス用内袋1の最内層を構成するポリエチレンが酸素と反応して異臭を発生するおそれがあるからである。
柔軟性プラスチックフィルム2とは、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸エチレン-ビニルアルコール共重合体フィルム等の延伸フィルム、延伸フィルムにアルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等を蒸着したフィルム、アルミニウム箔等のヒートシール性を有していないフィルムの1種以上とポリエチレンフィルムをラミネートしたもの、又はポリエチレンフィルム単体若しくは、ナイロン又はエチレン-ビニルアルコール共重合体のようなバリア性を有する樹脂とポリエチレンとの共押し出しフィルムであり、バッグインボックス用内袋1の上側プラスチックフィルム2a及び下側プラスチックフィルム2bは1枚以上のプラスチックフィルムからなる。ヒートシールによる接着面は通常ポリエチレンが用いられる。ヒートシールは加熱板による直接加熱によるヒートシール、超音波ヒートシール、層としてアルミニウム箔を含む場合の高周波ヒートシール等である。
バッグインボックス用内袋1の上側プラスチックフィルム2a又は下側プラスチックフィルム2bは2枚以上であっても構わない。例えば、二軸延伸ナイロンフィルム15μm、アルミニウム箔7μm、ポリエチレン50μmを順次ラミネートしたフィルムとポリエチレンフィルム80μmを2枚重ねて上側プラスチックフィルム2aとし、下側プラスチックフィルム2bも同様として2枚重ね、80μmのポリエチレンフィルムを内側としてヒートシールにより袋を形成する。ヒートシール部3は4枚のフィルムが接着されているが、非ヒートシール部では4枚のフィルムは各々接着されていない。このように上側プラスチックフィルム2a及び下側プラスチックフィルム2bをヒートシール部でヒートシールにより接着できるようにして各々複数枚以上とすることで、輸送時のフィルムと外装である段ボールとの擦れや、揺れによる内容物の移動による柔軟性プラスチックフィルム2の屈曲により発生するピンホールに起因する内容物の漏れリスクを低減することができる。
ポリエチレンは密度が低いほど耐ピンホール性に優れる傾向があるが滑り性が劣るため、ポリエチレンフィルムは多層構成として、密度の低いポリエチレンの両側に密度の高いポリエチレン層を設けるようにしても構わない。
図1(1-2)に示すように上側プラスチックフィルム2aには孔を設け注出口4が内側から接着され、注出口4を密封するためにキャップ5が嵌合される。密封性を確実にするために、キャップ5には注出口4の外側面側にも密着する突起を設けても構わない。キャップ5は嵌合タイプではなく、スクリュータイプでも構わない。キャップ5は注出口4を密封することができればどのような形状でも構わない。
注出口4及びキャップ5はポリエチレン等の樹脂を射出成形、圧縮成形することにより得られる。注出口4のフランジ4aは柔軟性プラスチックフィルム2の内側面とヒートシールされるため、ポリエチレンが好ましい。また、注出口4の内面にはキャップ5が嵌合される。嵌合面は菌等が流入しない程度の密着性がもとめられる。そこで、注出口4を構成するポリエチレンの密度よりもキャップ5を構成するポリエチレンの密度を高くすることが好ましい。注出口4を伸ばすように嵌合することで高い密着性が得られる。また、逆にキャップ5を構成するポリエチレンの密度よりも注出口4を構成するポリエチレンの密度を高くし、キャップ5を圧縮するように嵌合することで高い密着性を得ても構わない。
注出口4の側面には、例えば、バッグインボックス用内袋1を搬送する際にガイドレールとなる遮蔽板19の端部の挿入、バッグインボックス用内袋1を搬送する際に位置決めを行う注出口固定板16又は搬送用リテイナー18の挿入のための溝4b及び4cが設けられる。溝は必要に応じて3以上設けられる。
バッグインボックス用内袋1はキャップ5が注出口4に嵌合され、密封された状態でγ線や電子線等の照射によりバッグインボックス用内袋1の内部が殺菌される。内部が殺菌されたバッグインボックス用内袋1が無菌充填機6に供給される。無菌充填機6に供給されたバッグインボックス用内袋1は殺菌工程により注出口4及びキャップ5の外表面が殺菌される。
あらかじめ内部が放射線により殺菌されたバッグインボックス用内袋1は、図2に示す無菌充填機6に供給される。バッグインボックス用内袋1は1袋ごと供給されるのではなく、複数が連結された連続袋として供給される。内容物が充填された後、無菌充填機6から排出された後に断裁され1袋の製品形態となる。
無菌充填機6は注出口4及びキャップ5が外気に曝されないようにチャンバー7により遮蔽されている。チャンバー7の内部に外気から菌等が侵入しないようにチャンバー7には無菌エア供給装置8が設けられ、チャンバー7内は無菌エアが供給され陽圧に保持される。無菌エア供給装置8は少なくともブロワ及び無菌フィルタを有し、無菌エアはブロワによるエアを無菌フィルタに通すことにより得られる。ブロワと無菌フィルタの間に加熱装置を設け、無菌エアを加熱してチャンバー7内に供給しても構わない。チャンバー7は少なくとも、搬送されるバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5を遮蔽する。チャンバー7は、バッグインボックス用内袋1の全体を遮蔽しても構わない。
チャンバー7は遮蔽構造となっているが、チャンバー7は内部が視認できるように一部はガラス又はプラスチックのような透明部材により遮蔽される。また、トラブル発生時に操作できるように一部を開閉できるように扉構造を設ける。さらに、扉を開閉することなく、トラブルを解消できるように手袋を備えることが好ましい。
バッグインボックス用内袋1はチャンバー7に供給され、搬送装置により搬送されることにより、各工程を経る。チャンバー7内におけるバッグインボックス用内袋1の連続袋の搬送は、バッグインボックス用内袋1の進行方向の両端面をチャックで挟んで搬送する。チャックはバッグインボックス用内袋1と同速度で運転される水平方向に回転する無端ベルトに等間隔で複数設けられる。すなわち、バッグインボックス用内袋1の搬送装置とは、バッグインボックス用内袋1と同速度で運転される水平方向に回転するバッグインボックス用内袋1の進行方向の両端を挟むチャックを備えた無端ベルトである。無端ベルトはバッグインボックス用内袋1の両側に1列ずつ設けられ、同速度で運転される。搬送装置はチャンバー7の入口から出口までバッグインボックス用内袋1を搬送可能とするように設けられるが、搬送装置はチャンバー7の外部に設けても構わない。
搬送されるバッグインボックス用内袋1の下部は平板が設けられ、この平板上をバッグインボックス用内袋1の下側プラスチックフィルム2bの下面が滑って、バッグインボックス用内袋1は移動する。内容物が充填される充填装置13では、バッグインボックス用内袋1の下部に搬送方向に対して直交するように多数のロールが設けられ、内容物が充填されたバッグインボックス用内袋1の下側プラスチックフィルム2bの下面は回転する多数のロール上を移動する。ロールは下流方向に下方向に傾斜するように設け、内容物が充填されたバッグインボックス用内袋1が重力により移動するようにしても構わない。
無菌充填機6において搬送されるバッグインボックス用内袋1に対して各工程が行われる。バッグインボックス用内袋に各工程が行われる際、バッグインボックス用内袋1は停止し、搬送装置は間歇運転される。各工程を行うために、停止するバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5の位置は規制されなければならない。そのために、バッグインボックス用内袋1の搬送が停止されたとき、図7に示すように、注出口4を固定するための注出口固定板16がバッグインボックス用内袋1の進行方向に対して直交方向から注出口4を挟む。図7(7-1)は注出口固定板16の端部が注出口4の溝4cに挿入されることにより、注出口固定板16により注出口4が固定された状態を示す。注出口4及びキャップ5が固定された状態で各工程が行われる。図7(7-2)は工程を終了し、注出口固定板16が注出口4から離脱した状態を示し、この後、バッグインボックス用内袋1は搬送される。図7(7-3)は注出口固定板16が注出口4を固定し、脱離する状態を平面図として示す。バッグインボックス用内袋1は、進行方向に設けられる搬送ガイドとしても機能する遮蔽板19の端部が注出口の溝4bに挿入されることで、進行方向に対しては位置が規制されながら搬送される。
バッグインボックス用内袋1の搬送方法として、バッグインボックス用内袋1の端部をチャックで挟んで搬送する方法を述べたが、他の方法として、注出口4を搬送用リテイナー18により挟んで搬送する方法を図8に示す。図8(8-2)に示すように4分割された搬送用リテイナー18により注出口4を挟んで搬送する。搬送用リテイナーは無端ベルトに設けられ、搬送用リテイナー18と搬送用リテイナー18の間は注出口4と注出口4の間のバッグインボックス用内袋1を遮蔽するために複数枚の板が設けられる。図8(8-1)に示すように、搬送用リテイナー18の端部が注出口4の溝4cに挿入されことで注出口4を搬送用リテイナー18が固定する。搬送用リテイナー18はバッグインボックス用内袋1の進行方向に対して図8(8-2)に示すように回転する2列の無端ベルトに設けられる。チャンバー7は少なくとも注出口4及びキャップ5を遮蔽するが、注出口4を挟まない搬送用リテイナー18が運転される部分を含めて遮蔽することが好ましい。注出口4を挟まない搬送用リテイナー18がチャンバー7の外気に曝されるとき、搬送用リテイナー18及び無端ベルトに菌等が付着し、搬送用リテイナー18から注出口4に菌等が転移するおそれがあるためである。
図2に示すように、チャンバー7内にはアクアガス吹き付けノズル9が設けられる。アクアガス吹き付けノズル9は少なくとも注出口4及びキャップ5の外面を殺菌するために1本必要であるが、複数本設けても構わない。アクアガス吹き付けノズル9は注出口4及びキャップ5を殺菌前に昇温させるための予備昇温装置として、チャンバー7内を昇温させるために設けても構わない。
アクアガスとは、過熱水蒸気中に高温高圧の微細水滴をスプレーすることにより分散させた気液二相加熱媒体である。過熱水蒸気とは、100℃で蒸発した飽和水蒸気をさらに加熱し120℃から450℃としたものであるが、アクアガスは過熱水蒸気に水滴を含ませたものである。水滴の粒径は20μm~100μmである。アクアガスは水滴を含むために高温とすることは容易ではなく、110℃~120℃が最適となる。過熱水蒸気は高温とすることができるが、被殺菌体の表面に付着する水蒸気の凝結水が少なく、熱伝導係数は低い。しかし、アクアガスは高温の水滴を含み、水滴が被殺菌体表面に付着することで、水滴の潜熱により熱伝導性が高く、被殺菌体表面に存在する菌等の殺菌には過熱水蒸気よりも高い殺菌効果が得られる。アクアガスは過熱水蒸気よりも低い温度で菌等を殺菌できることから、比較的低融点の樹脂であるポリエチレンからなる注出口4及びキャップ5の殺菌には有効である。すなわち、アクアガスによる殺菌は、ポリエチレンのような低融点の樹脂成形品に適した殺菌手段であり、注出口4及びキャップ5を変形することない温度範囲でその表面を殺菌することができる。
無菌充填機6に供給されるバッグインボックス用内袋1は図2に示すように、注出口4及びキャップ5が予備昇温工程により昇温される。予備昇温工程は、アクアガス吹き付けノズル9から100℃を超える温度のアクアガスを吹き付けることにより行う。また、無菌加熱エアを吹き付けることにより行っても構わない。予備昇温工程は予備昇温装置により行われるが、例えば予備昇温装置はアクアガス吹き付けノズル9とアクアガスを供給するアクアガス発生装置10である。また、予備昇温装置は無菌エア加熱供給装置でも構わない。予備昇温工程はアクアガスによる殺菌を速やかに発現させるために有効であり、注出口4及びキャップ5の表面を120℃付近まで昇温することが好ましい。予備昇温工程は必ずしも行わなくても構わない。各工程でのバッグインボックス用内袋1の停止時間は5秒~7秒であることから、チャンバー7内の設定温度によっては、予備昇温工程がなくても注出口4及びキャップ5の表面を120℃付近まで昇温することができるからである。
予備昇温工程を経たバッグインボックス用内袋1はアクアガス吹き付け工程により、注出口4及びキャップ5の外表面が殺菌される。アクアガス吹き付けノズル9は注出口4及びキャップ5に対して1本でも構わないが、複数本設けることが好ましい。図3(3-1)に示すように、注出口4及びキャップ5の上方、及び側面にアクアガス吹き付けノズル9を設けることにより注出口4及びキャップ5にアクアガスを万遍無く吹き付けることができる。
また、図3(3-2)に示すように、側面からアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付けノズル9は4方に設けても構わない。アクアガスはアクアガス発生装置10からアクアガス供給管12により各アクアガス吹き付けノズル9に供給される。
アクアガス吹き付け工程は、図4に示すように昇降することにより注出口4及びキャップ5を遮蔽する遮蔽部材11により遮蔽された状態で行われても構わない。遮蔽部材11の断面はキャップ5の形状に合わせた円形が好ましい。遮蔽部材11の内部には図5(5-1)及び図5(5-2)に示すように、キャップ5の上面からアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付けノズル9及び注出口の側面からアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付けノズル9が設けられる。遮蔽部材11の内部で注出口4及びキャップ5にアクアガスを吹き付けることで、吹き付けられるアクアガスの熱が保持され、殺菌効果が向上する。各アクアガス吹き付けノズル9には遮蔽部材11の断面形状に合わせた円形のアクアガス供給管12によりアクアガスが供給される。
注出口4及びキャップ5は、アクアガスが吹き付けられることで殺菌される。しかし、バッグインボックス用内袋1の他の部分は積極的に殺菌されない。そこで、アクアガスが吹き付けられる注出口4及びキャップ5が移動する部分以外は遮蔽板19により遮蔽し、バッグインボックス用内袋1に付着する菌等が注出口4及びキャップ5に転移しないようにしなければならない。遮蔽板19はバッグインボックス用内袋1が搬送される方向に沿って注出口4を挟むように設けられる。
図6(6-1)に示すように遮蔽板19の端部が注出口4の溝4bに注出口4の搬送方向に対して両側面から挿入され、注出口4は遮蔽板19の端部をガイドレールとして搬送される。図6(6-4)に示すように、注出口4及びキャップ5が移動する部分以外は注出口4を挟むように設けられる遮蔽板19により注出口4とバッグインボックス用内袋1は遮蔽される。しかし、注出口4及びキャップ5が移動する部分は開放状態となる。そこで、図6(6-1)に示すように、遮蔽板19とバッグインボックス用内袋1の間に形成される空間を吸引排気し、バッグインボックス用内袋1に付着する菌等を排出することで、注出口4及びキャップ5が菌等により汚染されることを防止する。すなわち、遮蔽板19とバッグインボックス用内袋1の間に形成される空間を吸引排気する吸引排気装置が設けられる。
図6は無菌充填機のバッグインボックス用内袋1を搬送するときに形成される遮蔽板19とバッグインボックス用内袋1間の空間を吸引排気する吸引排気口14を示す。図6(6-1)は吸引排気口14が注出口4に対して垂直に設けられている。図6(6-2)は吸引排気口14が注出口4に対して上部から下部に向かって傾斜して設けられている。バッグインボックス用内袋1に対し45°以上で角度を付けることが有効であり、45°未満の角度で吸引排気口14を設けると、吸引排気の対象となるバッグインボックス用内袋1の領域が無駄に広くなるため、45°以上が適切である。バッグインボックス用内袋1に対し垂直、或いは適切な角度で設けられた吸引排気口14には、等間隔に吸引穴を設ける。吸引穴の形状は、円、長穴、楕円等、特に問わない。開穴位置も開穴を設けるボードの上中下に満遍なく開穴しても、下部のみ、上部のみ等、特に問わない。開穴部の大きさは円形の場合φ1~4mm、長孔及び長方形形状の場合、縦、横共に2~4mmの範囲が好ましい。開穴の数、吸引量は、チャンバーサイズにより陽圧エア量が異なるため、陽圧度を維持し、且、穴の吸引力が失われない範囲で適宜調整する。吸引排気口14の形状は図6(6-3)に示すように、いずれの形状でも構わない。吸引排気口14は図6(6-4)のチャンバー7の入口から出口まで連続して設ける。吸引排気口14にはブロワが接続され、遮蔽板19とバッグインボックス用内袋1の間に形成される空間を吸引排気する。吸引排気装置とはブロワと吸引排気口14及びブロワと吸引排気口14を接続する部材を有する。
図8に示すように搬送用リテイナー18によりバッグインボックス用内袋1が搬送される場合、図8(8-2)に示すように注出口4とバッグインボックス用内袋1は搬送用リテイナー18と搬送用リテイナー18以外の板により遮蔽されるため、搬送用リテイナー18とバッグインボックス用内袋1の間に形成される空間を吸引排気しなくても構わない。しかし、搬送用リテイナー18の間が密閉されないおそれもあるため、吸引排気することが好ましい。
図2に示すように、アクアガス吹き付け工程を経たバッグインボックス用内袋1はチャンバー7内に停止する滞留工程を経ても構わない。アクアガスが吹き付けられた注出口4及びキャップ5を高温高湿下に保持させる滞留工程により殺菌を促進させる。アクアガス吹き付け工程により注出口4及びキャップ5が十分殺菌される場合、滞留工程は行われなくても構わない。
予備昇温工程及びアクアガス吹き付け工程に用いられるアクアガス吹き付けノズル9以外にも、チャンバー7内にアクアガス吹き付けノズル9を設けても構わない。アクアガス吹き付けノズル9はバッグインボックス用内袋1が停止するとき以外もアクアガスの吹き付けを連続して行うことが好ましい。連続してアクアガスがチャンバー7内に吹き付けられることで、チャンバー7内の温度が常に120℃付近に保持され、殺菌効果が向上するためである。
また、チャンバー7の壁面に加熱ヒータを設け、加熱ヒータを120℃~150℃に設定し、チャンバー7内を120℃付近に保持しても構わない。
チャンバー7の入り口及び滞留工程後のチャンバー7内にはエア排気口17が設けられる。チャンバー7の入り口のエア排気口17は、アクアガス及びチャンバー7内の熱が入口から漏れないようにするためである。滞留工程後のチャンバー7内のエア排気口17はアクアガス及び熱が冷却工程の部位に流れ込まないようにするためである。
滞留工程の後、アクアガス吹き付け工程により高温となった注出口4及びキャップ5を冷却するための冷却工程を行うことが好ましい。冷却工程は高温になり膨張した注出口4及びキャップ5を常温の形状に復帰させるためである。膨張した状態でバッグインボックス用内袋1に内容物を充填し、注出口4とキャップ5を嵌合させる場合、嵌合により密着が不十分で密封性が損なわれるおそれがあるからである。冷却工程は、無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアを注出口4とキャップ5に吹き付けることにより行うことが好ましい。このために、注出口4とキャップ5に無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアを吹き付けるノズル及びノズルに無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアを供給する冷却装置を設ける。無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアは常温ではなく冷却されることが好ましい。この場合、冷却装置には無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアを冷却する装置も設ける必要がある。
滞留工程と冷却工程を行う部位の間にはバッグインボックス用内袋1が通過できる範囲以外を仕切る仕切り板15を設けることが好ましい。滞留工程及び冷却工程を行わない場合には、アクアガス吹き付け工程と充填工程の間に設けられる。すなわち、アクアガス吹き付けノズル9と充填装置13の間に仕切り板15が設けられる。仕切り板15が設けられることにより、冷却工程及び充填工程を行う部位にアクアガス及び熱が流れ込むことがなく、注出口4及びキャップ5の冷却が効率的に行われる。
仕切り板15が設けられる場合、充填工程を行うチャンバー7内の圧力をアクアガス吹き付け工程が行われるチャンバー7内よりも高圧に保持しなければならない。よって、充填装置13が遮蔽されるチャンバー7内をアクアガス吹き付けノズル9が遮蔽されるチャンバー7内よりも高圧に保持する無菌エア供給装置8が充填装置13を遮蔽するチャンバーに設けられる。
冷却工程後、バッグインボックス用内袋1のキャップ5を注出口4から脱離させ、注出口4から殺菌された内容物をバッグインボックス用内袋1に充填し、充填後にキャップ5を注出口に装着する充填工程が行われる。充填工程を行うために、チャンバー7内には充填装置13が設けられる。
キャップ5により密封されたバッグインボックス用内袋1は無菌製品となり、チャンバー7から排出された後、あらかじめ連続袋に設けられたミシン目部がカッターにより切断され、段ボール箱に梱包される。
本発明は以上説明したように構成されるが、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々変更可能である。
1…バッグインボックス用内袋
4…注出口
5…キャップ
6…無菌充填機
9…アクアガス吹き付けノズル
13…充填装置
14…吸引排気口
19…遮蔽板

Claims (16)

  1. 少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌された前記バッグインボックス用内袋の無菌充填機であって、
    前記バッグインボックス用内袋を搬送する搬送装置が設けられ、
    前記搬送装置により搬送される前記バッグインボックス用内袋の前記注出口及び前記キャップを遮蔽するチャンバーが設けられ、
    前記チャンバー内に前記注出口及び前記キャップにアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付けノズルが設けられ、
    前記アクアガス吹き付けノズルの下流に前記キャップを前記注出口から脱離させ、前記注出口から内容物を充填し、内容物を充填後に前記キャップを注出口に装着する充填装置が設けられ、
    前記チャンバー内を陽圧に保持する無菌エア供給装置が設けられ
    前記バッグインボックス用内袋が搬送される方向に沿って、前記注出口を両方向から挟むように前記注出口と前記バッグインボックス用内袋を遮蔽する遮蔽板が設けられ、
    前記遮蔽板と前記バッグインボックス用内袋の間に形成される空間を吸引排気する吸引排気装置が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  2. 請求項に記載の無菌充填機において、
    前記遮蔽板の端部が前記注出口の側面に設けられる溝に、前記注出口の搬送方向に対して直交する両側面から挿入されることを特徴とする無菌充填機。
  3. 請求項1又は請求項に記載の無菌充填機において、
    前記チャンバー内に設けられる前記アクアガス吹き付けノズルの上流に前記注出口及び前記キャップを昇温する予備昇温装置が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の無菌充填機において、
    前記チャンバー内を加熱する加熱装置が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の無菌充填機において、
    前記アクアガス吹き付けノズルと前記充填装置の間に仕切り板が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  6. 請求項に記載の無菌充填機において、
    前記仕切り板と前記充填装置の間に前記注出口及び前記キャップを冷却する冷却装置が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  7. 請求項又は請求項に記載の無菌充填機において、
    前記充填装置が遮蔽されるチャンバー内を前記アクアガス吹き付けノズルが遮蔽されるチャンバー内よりも高圧に保持する無菌エア供給装置が前記充填装置を遮蔽するチャンバー内に設けられることを特徴とする無菌充填機。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の無菌充填機において、
    前記アクアガス吹き付けノズルが複数設けられることを特徴とする無菌充填機。
  9. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の無菌充填機において、
    前記アクアガス吹き付けノズルが、昇降して前記注出口及び前記キャップを遮蔽する遮蔽部材の内側に設けられることを特徴とする無菌充填機。
  10. 少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌された前記バッグインボックス用内袋の無菌充填方法であって、
    前記バッグインボックス用内袋を搬送する搬送工程、
    前記バッグインボックス用内袋が搬送される方向に沿って、前記注出口を両方向から挟むように前記注出口と前記バッグインボックス用内袋を遮蔽する遮蔽板を設け、当該遮蔽板と前記バッグインボックス用内袋の間に形成される空間を吸引排気する吸引排気工程、
    無菌エアが供給される遮蔽されたチャンバー内で、搬送される前記バッグインボックス用内袋に取り付けられた前記注出口及び前記キャップにアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付け工程、
    前記無菌エアが供給される遮蔽された前記チャンバー内で、前記キャップを前記注出口から脱離させ、前記注出口から内容物を充填し、当該内容物を充填後に前記キャップを前記注出口に装着する充填工程を有することを特徴とする無菌充填方法。
  11. 請求項10に記載の無菌充填方法において、
    前記アクアガスを前記注出口及び前記キャップに吹き付ける前に、前記注出口及び前記キャップを昇温する予備昇温工程を有することを特徴とする無菌充填方法。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の無菌充填方法において、
    前記チャンバー内を加熱するチャンバー内加熱工程を有することを特徴とする無菌充填方法。
  13. 請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載の無菌充填方法において、
    前記アクアガス吹き付け工程を行う部位と前記充填工程を行う部位の間に仕切り板を設け、仕切ることを特徴とする無菌充填方法。
  14. 請求項13に記載の無菌充填方法において、
    前記バッグインボックス用内袋が前記仕切り板を通過後、前記充填工程を行う前に前記注出口及び前記キャップを冷却する冷却工程を有することを特徴とする無菌充填方法。
  15. 請求項13又は請求項14に記載の無菌充填方法において、
    前記充填工程を行うチャンバー内の圧力が前記アクアガス吹き付け工程を行うチャンバー内よりも高圧に保持されることを特徴とする無菌充填方法。
  16. 請求項10乃至請求項15のいずれか1項に記載の無菌充填方法において、
    前記注出口及び前記キャップを遮蔽する遮蔽部材により前記注出口及び前記キャップを遮蔽した状態で前記アクアガス吹き付け工程を行うことを特徴とする無菌充填方法。
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