JP4279467B2 - チオール基含有化合物の測定方法 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、チオール基含有化合物の簡便な測定方法及び該方法に用いる薄膜に関するものである。
【背景技術】
【0002】
チオール基含有化合物は、チオール基の反応性に由来して各種の機能を持つことから化学工業において利用されており、また生体内においてグルタチオンや補酵素Aなど重要な役割を担っている。従来、微量のチオール基含有化合物の検出および定量にはガスクロマトグラフィーや液体クロマトグラフィーなどの分離分析手段を用いて直接測定する方法、マレイミド誘導体などチオール基と反応する化合物を反応させ、蛍光色素などの検出容易な化合物を結合させた後に検出する方法が利用されている。しかしながら、これらの方法には大がかりな装置が必要であり、操作に熟練を要するなどの問題がある。このため、化学実験室、測定室、医療の現場などで試料中に含まれるチオール基含有化合物を簡便かつ正確に測定する方法の開発が求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、チオール基含有化合物を簡便かつ正確に測定する方法を提供することにある。より具体的には、アルキルメルカプタン、アリールメルカプタン、システインやグルタチオンなどのアミノ酸誘導体、又は遊離形態のチオール基を含む蛋白質などのチオール基含有化合物を簡便かつ正確に測定する方法を提供することが本発明の課題である。また、本発明の別の課題は、上記の特徴を有するチオール基含有化合物の測定方法であって、被検組織内に局在する癌細胞などに由来する該化合物の組織内局在を正確に測定する方法を提供することにある。さらに本発明の別の課題は、上記のチオール基含有化合物の測定に用いる薄膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは上記の課題を解決すべく研究を行った結果、金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子と親水性バインダーとを含む薄膜にチオール基含有化合物を含む溶液又は生体組織切片などを密着させると、溶液や組織切片に含まれるチオール基含有化合物と金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質との間に相互作用が生じて薄膜上に色調の変化や着色などの色の変化が生じること、並びに、この色の変化を例えば目視、光学顕微鏡あるいは分光学的な手段で検出することによって、試料中のチオール基含有化合物を簡便かつ正確に測定できることを見出した。また、本発明者らは、上記の薄膜に架橋剤を配合することによって、さらに上記薄膜の検出性能を高めることができることを見出した。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
【0005】
すなわち本発明は、チオール基含有化合物の測定方法であって、下記の工程:
(1) 金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子と親水性バインダーとを含む薄膜にチオール基含有化合物を含む試料を接触させる工程;及び
(2) チオール基含有化合物と上記微粒子との相互作用により生じた該薄膜上の色の変化を検出する工程
を含む方法を提供するものである。
【0006】
下記の発明は、上記の発明に包含される本発明の好ましい態様の例である。
<1>チオール基含有化合物の測定方法であって、下記の工程:
(1)チオール基含有化合物を含む溶液を金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子と親水性バインダーとを含む薄膜に滴下する工程;
(2)必要に応じて滴下した溶液を乾燥した後、溶液中のチオール基含有化合物と上記微粒子とを相互作用させる工程;及び
(3)チオール基含有化合物と上記微粒子との相互作用により生じた該薄膜上の色の変化を検出する工程
を含む方法。上記態様における工程(2)は、通常、薄膜を室温から70℃の間の飽和湿度下に数分間から数時間放置することにより行われる。
【0007】
<2>チオール基含有化合物の測定方法であって、下記の工程:
(1)生体試料の凍結切片を金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子、親水性バインダー、並びに架橋剤を含む薄膜に接触させる工程;
(2)生体試料中のチオール基含有化合物と上記微粒子とを相互作用させる工程;
(3)チオール基含有化合物と上記微粒子との相互作用により生じた該薄膜上の色の変化を検出する工程
を含む方法。上記態様における工程(2)は、通常、切片を貼付した薄膜を室温から70℃の間の飽和湿度下に数分間から数時間放置することにより行われる。
【0008】
<3>チオール基含有化合物の測定方法であって、下記の工程:
(1)チオール基含有化合物を含む溶液を吸収性媒体に吸収させる工程;
(2)該溶液を吸収した上記媒体を金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子と親水性バインダーとを含む薄膜に接触させる工程;
(3)溶液に含まれるチオール基含有化合物と上記微粒子とを相互作用させる工程;及び
(4)チオール基含有化合物と上記微粒子との相互作用により生じた該薄膜上の色の変化を検出する工程
を含む方法。
上記態様において、工程(1)において用いられる吸収性媒体としては、例えば、紙、ミクロフィルター、ゼラチン膜などを挙げることができ、工程(3)は、通常、該薄膜を室温から70℃の飽和湿度下に数分間から数時間放置することにより行われる。
【0009】
上記各発明の好ましい態様として、チオール基含有化合物がアルキルチオール類、アリールチオール類、アミノ酸又はその誘導体、ペプチド化合物、又は蛋白質である上記の各方法が提供される。また、好ましい態様として、生体試料がヒトを含む哺乳類から分離・採取された試料、より好ましくは、血液、血漿、血清、癌組織切片、歯肉溝滲出液、破壊性病変組織切片、又は破壊性病変組織抽出液(例えば、リウマチ性病変組織抽出液又は歯槽膿漏組織抽出液)である上記の各方法が提供される。さらに、金属又は金属化合物を構成する金属が、元素周期表の第2周期、第3周期、第4周期、第5周期、及び第6周期からなる群から選ばれる金属である上記各方法;金属又は金属化合物を構成する金属が元素周期表の第VIb族、第VIIb族、第VIII族、第Ib族、第IIb族、第VIa族、及び第VIIa族からなる群から選ばれる金属である上記各方法が提供される。
【0010】
別の観点からは、本発明により、金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質と親水性コロイドとを含み、チオール基含有化合物測定に用いるための薄膜が提供される。この発明の好ましい態様によれば、さらに架橋剤を含む薄膜が提供される。この薄膜は、チオール基含有化合物と金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質との相互作用により色の変化を生じることを特徴としている。その好ましい態様として、上記の<1>ないし<3>の各方法において定義されたチオール基含有化合物測定用の薄膜が提供される。これらの薄膜のさらに好ましい態様によれば、支持体平面上、例えばスライドグラス又はポリエチレンテレフタレートフイルム上に形成された上記の各薄膜;及び、薄膜と支持体との間に下塗り層が設けられた上記の各薄膜が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記各態様のチオール基含有化合物の測定方法は、基本的には測定の対象となるチオール基含有化合物を含む試料を、金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子と親水性バインダーとを含む薄膜と接触させる工程(第一工程)、及び、チオール基含有化合物と金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子との相互作用により薄膜表面に形成される表面変化を検出する工程(第二工程)を含んでいる。本発明の方法は、組織切片や滲出液などの生体試料を用いて簡便に測定を行えるという特徴があり、また、検出精度が高く、光学顕微鏡や通常の分光学的手段によっても高感度にチオール基含有化合物を測定できるという特徴がある。チオール基含有化合物の種類は特に限定されず、1個又は2個以上のチオール基を有する化合物であればいかなるものでもよい。例えば、アルキルチオール類(例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタンなど)、アリールチオール類(例えば、チオフェノール、チオナフタレン、ベンジルメルカプタンなど)、アミノ酸又はその誘導体(例えば、システイン、グルタチオンなど)、ペプチド化合物(例えば、システイン残基を含むジペプチド化合物、トリペプチド化合物、テトラペプチド化合物、5以上のアミノ酸残基を含むオリゴペプチド化合物など)、又は蛋白質(例えば、システイン残基が表面に配置された球状蛋白質など)などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
【0012】
本明細書において用いられる「測定」という用語は、定性及び定量を含めて、チオール基含有化合物の存在に関する情報を提供できるものをすべて包含するように最も広義に解釈されるべきである。本発明の方法に従って測定を行うと、試料中にチオール基含有化合物が含まれている場合には、該化合物と薄膜に含まれる金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子との間に相互作用が生じ、薄膜上に検出可能な色の変化が惹起される。本明細書において用いられる「相互作用」という用語は、チオール基含有化合物と金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質のコロイドとの間で生じる種々の物理化学的及び/又は化学的な相互作用を包含しており、例えば、錯体や塩の形成、吸着、化学結合などを含めて最も広義に解釈する必要がある。また、上記の相互作用には、酵素作用により生じる物質、例えばプロテアーゼの作用により生じる基質分解物と金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質との間の相互作用も含まれる。
【0013】
薄膜上に惹起される色の変化はいかなる種類のものでもよく、例えば、着色、脱色、色調変化などを挙げることができる。紫外線や近赤外線領域で観察できるスペクトル変化であってもよい。このような色の変化は1種又は2種以上の組み合わせであってもよい。例えば、紫外光、可視光の反射又は透過での吸光度測定、顕微鏡下または肉眼での測定など、当業者に利用可能な種々の測定方法のいずれか、またはこれらの測定方法の2種以上の組み合わせによって検出可能な色の変化であればよい。
【0014】
金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質のうち、金属化合物としては無機金属化合物又は有機金属化合物のいずれを用いてもよい。金属化合物としては、例えば、酸化物、塩化物,臭化物、有機化合物を配位子とする錯体などを挙げることができる。例えば、金属又は金属化合物を構成する金属が、長周期型元素周期表の第2周期、第3周期、第4周期、第5周期、及び第6周期からなる群から選ばれる金属であり、及び/又は元素周期表の第VIb族、第VIIb族、第VIII族、第Ib族、第IIb族、第VIa族、及び第VIIa族からなる群から選ばれる金属であることが好ましい。これらのうち、第4周期、第5周期、又は第6周期で、かつ第VIII族又は第Ib族の金属がさらに好ましく、金、銀、銅、白金、パラジウムが最も好ましい。これらの金属のなかでも金、銀、白金が特に好ましく、銀が最も好ましい。金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子を2種以上組み合わせて用いてもよい。2種以上の物質を用いる場合には混合物を用いることができるが、合金として用いることも可能である。
【0015】
より具体的には、金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質として、オスミウム、酸化オスミウム;銀(平均粒径 0.01 μm、0.03 μm、0.05 μm)、酸化銀、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀、酢酸銀、アルギン酸銀、ベヘン酸銀;金、塩化金;コバルト、酸化コバルト、塩化コバルト;鉄、酸化鉄、塩化鉄;白金、酸化白金、塩化白金;パラジウム、酸化パラジウム、塩化パラジウム;ルテニウム、酸化ルテニウム、塩化ルテニウム;及び、ロジウム、酸化ロジウム、塩化ロジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の物質を好ましい例として挙げることができる。
【0016】
金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子は薄膜中に存在していればよく、存在状態は特に限定されないが、例えば実質的に球形の微粒子状態で均一分散されていることが好ましい。微粒子の粒径は特に限定されないが、例えば、平均粒径 0.001 μm以上、1 μm以下、より好ましくは平均粒径 0.1 μm以下、特に好ましくは 0.03 μm以下である。
【0017】
親水性バインダーとしては、水に溶解し、又は水を吸収して膨潤する性質を有するものであればいかなるものを用いてもよい。例えば、天然高分子として、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、トランスフェリン、カルボキシメチルトランスフェリン、フィブロネクチン、ラミニン、エラスチンなどのタンパク質及びタンパク質由来の物質;セルロース、アセチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、アガロース、カラギーナン、デキストラン、デキストリン、キチン、キトサン、ペクチン、マンナンなどの多糖類及び多糖類由来の物質;ポバール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリールアミンなどの合成高分子およびこれらのモノマーを含むコポリマー、またはこれらに由来するゲルなどを用いることができるが、これらに限定されることはない。
【0018】
本発明の薄膜の製造に用いられる架橋剤は、例えば、薄膜の硬化を促進し、及び/又は形成後の薄膜の膨潤を防止する作用を有しているものから選択すればよい。架橋剤の種類は、上記の作用を有し、かつチオール基含有化合物と金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質との相互作用に対して実質的に影響を及ぼさない限り特に限定されず、無機又は有機の架橋剤のいずれを用いてもよい。例えば、クロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムなど);カルシウム塩(水酸化カルシウム、塩化カルシウムなど);アルミニウム塩(水酸化アルミニウム、塩化アルミニウムなど);アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサール、グルタールアルデヒドなど);N-メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントインなど);ジオキサン誘導体(2,3-ジヒドロキシジオキサンなど)、カルボキシル基を活性化することにより作用する化合物類(カルベニウム 2-ナフタレンスルホナート-1,1-ビスピロリジノ-1- クロロ、ピリジニウム 1-モルホリノカルボニル-3-(スルホナトアミノメチル) など);活性ビニル化合物(1,3-ビスビニルスルホニル-2-プロパノール、1,2-ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン、ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル、ビニルスルホニル基を側鎖に有するビニル系ポリマー、1,3,5-トリアクリロイル- ヘキサヒドロ-s-トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メタンなど);活性ハロゲン化合物 (2,4-ジクロル-6-ヒドロキシ-s-トリアジン及びそのナトリウム塩など);ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸など);イソオキサゾール類;ジアルデヒド澱粉;又は、2-クロル-6-ヒドロキシトリアジニル化ゼラチンなどの架橋剤を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、活性ビニル系架橋剤が好ましい。架橋剤の使用量は特に限定されないが、例えば、親水性バインダー 100 gに対して 0.1〜20 mmol、さらに好ましくは 0.3〜10 mmol 程度を配合するのがよい。
【0019】
本発明の方法に用いる試料は特に限定されないが、例えば、化学合成および化学分析でチオール基含有化合物を測定したい試料、ヒトを含む哺乳類動物から分離・採取した生体試料などを対象とすることができる。生体試料としては、例えば血液、血漿、血清、組織、又は組織滲出液などを用いることができる。より具体的には、血液、血漿、血清などの血液由来試料および肺癌、胃癌、食道癌、乳癌、脳腫瘍などの固形癌組織から手術や組織検査などにより分離・採取した癌組織、リウマチ性関節炎の滑膜や骨組織、及び歯槽膿漏の歯根膜や骨組織などの破壊性病変組織や滲出液、並びに歯周病の歯肉溝滲出液などを用いることができる。
【0020】
試料が生体組織の場合には、例えば、液体窒素で急速凍結した試料から凍結切片作成装置を用いて厚さ 1〜10 μm、好ましくは 5 μm 程度の切片を調製し、この切片を薄膜に貼付することによって試料と薄膜とを接触させることができる。また、血漿やリウマチ性関節炎の患者から採取した滑膜液を試料として用いる場合には、約1〜30 μl、好ましくは5〜10 μl 程度を薄膜上に滴下すればよい。歯周病の歯肉溝滲出液を試料として用いる場合には、歯肉溝内に濾紙を挿入して約 5〜10 μl 程度の歯肉溝滲出液を採取し、該濾紙を薄膜に貼付する方法を採用することができる。歯肉溝滲出液の採取後、必要に応じて蒸留水や適宜の緩衝液(例えば50 mM Tris-HCl, pH 7.5, 10 mM CaCl2, 0.2 M NaCl など) を用いて濾紙から歯肉溝滲出液を抽出し、抽出液を薄膜上に滴下してもよい。
【0021】
本発明の薄膜は支持体平面状に形成されることが好ましい。支持体の材質や形状は特に限定されないが、薄膜上の色の変化を顕微鏡下で観察するような場合や、吸光度測定や蛍光測定などの分光学的手段により表面変化を検出する場合には、例えば、薄膜は透明又は半透明の支持体上に形成されることが好ましい。このような透明又は半透明の支持体としては、例えば、ガラス、又はポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ナイロン、セルロース、若しくはセルローストリアセテート等からなる透明又は半透明プラスチックフイルムなどを用いることができる。ガラスとしては顕微鏡用のスライドグラスを用いることが好ましく、プラスチックフイルムとしてはポリエチレンテレフタレートフイルムを用いることが好ましい。
【0022】
また、上記の支持体に加えて、不透明な支持体を用いることも可能である。例えば、紙、合成紙、合成樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレート等)をラミネートした紙、金属板(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛、鉄、銅などの板)、上記の金属がラミネート又は蒸着された紙やプラスチックフイルムなどを用いることができる。このような態様においては支持体に着色が施されていてもよい。もっとも、支持体は上記に例示したものに限定されることはなく、均一な薄膜を製造することができるものであればいかなるものを用いてもよい。
【0023】
支持体の厚さは特に限定されないが、ガラスの場合にはスライドグラス程度の厚さのもの(例えば 2〜3 mm程度)が好ましく、ポリエチレンテレフタレートフイルムの場合には約 100〜250 μm、より好ましくは約 150〜200 μm、特に好ましくは 175μm 程度のものを用いることができる。該支持体上の薄膜は単層又は重層で形成することができるが、薄膜はできる限り均一な膜厚を与えるように調製すべきである。例えば、乾燥後の膜厚が 0.2〜10μm、好ましくは 0.5〜6μm 程度になるように調製することが好ましい。
【0024】
薄膜の調製には、例えば、水、又はメチレンクロライド、アセトン、メタノール、エタノール、若しくはそれらの混合溶媒などの有機溶媒に金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子、親水性バインダー、及び必要に応じて架橋剤の所定量を加えて均一に分散させ、得られた分散液を支持体表面に塗布して乾燥すればよい。塗布方法としては、例えば、ディップ塗布法、ローラー塗布法、カーテン塗布法、押し出し塗布法などを採用することができる。もっとも、薄膜の調製方法はこれらに限定されることはなく、例えば、写真用フイルムの技術分野などにおいて汎用されている薄膜形成方法などを適宜採用することが可能である。
【0025】
金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質としてコロイド銀を用いる場合について説明すると、例えば、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の分野において、コロイド銀は通常イエローフィルター用としての黄色コロイド銀とアンチハレーション用の黒色コロイド銀が一般的に用いられているので、本発明にはこれらのコロイド銀を用いることができる。また、これらに加えて、橙褐色や褐灰色のコロイド銀であってもよい。これらのうち、最大吸収波長が400 nm から500 nm の黄色のコロイド銀を用いることが特に好ましい。
【0026】
その調製方法としては、従来から知られている方法、例えば、米国特許第2,688,601 号明細書に開示されたゼラチン溶液中で可溶性銀塩をハイドロキノンによって還元する方法、ドイツ特許第1,096,193 号明細書に記載されている難溶性銀塩をヒドラジンによって還元する方法、米国特許第2,921,914 号明細書に記載されているようにタンニン酸により銀に還元する方法、特開平5-134358号公報に記載されているように無電解メッキによって銀粒子を形成する方法などを用いることができる。また、Wiley & Sons, New York, 1933年発行、Weiser著の Colloidal Elements に記載されたCarey Leのデキストリン還元法による黄色コロイド銀の調製方法を用いてもよい。
【0027】
薄膜を支持体上に形成するにあたり、薄膜と支持体との接着を改善するために、薄膜と支持体表面との間に下塗り層を設けてもよい。例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等から選ばれるモノマーの1種又は2種以上を重合させて得られる重合体又は共重合体、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、又はニトロセルロースなどの重合体を下塗り層として形成することができる。また、ポリエステル系支持体を用いる場合には、下塗り層に替えて、支持体表面をコロナ放電処理、紫外線処理、又はグロー放電処理することによっても、支持体と薄膜との接着力を改善できる場合がある。
【0028】
本明細書において用いられる「支持体表面上に形成された薄膜」という用語またはその同義語については、このような1又は2以上の下塗り層及び/又は支持体表面の処理を排除するものと解釈してはならない。もっとも、薄膜と支持体との接着を改善するための手段は上記のものに限定されることはなく、例えば、写真用フイルムの技術分野などにおいて汎用されている手段を適宜採用することができる。また、上記のように薄膜が複数の層を積層してなる場合には、積層される2つの層の間にさらに中間層を設けてもよく、本明細書において用いられる「積層」という用語は、2つの層が直接接触している場合に限定して解釈してはならない。このような中間層を適宜配置する手段は、例えば、写真用フイルムの技術分野などにおいて汎用されている。
【0029】
薄膜を製造する際に、上記の成分に加えて、染料、顔料、防腐剤、安定化剤などの成分を適宜配合してもよい。このような成分は、チオール基含有化合物と金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質との相互作用に実質的に影響を与えないものであれば特に限定されず、適宜のものを選択して用いることが可能である。
【0030】
本発明の方法の実施の形態は特に限定されないが、例えば、液体試料を薄膜上に滴下するか、あるいは組織切片を薄膜に貼付することによって薄膜と試料とを接触させ、必要に応じて薄膜上の液滴を乾燥させた後、好ましくは湿潤箱内で、例えば37℃で6時間以内、好ましくは1時間以内、さらに好ましくは5分〜30分程度、または室温で6時間以内、好ましくは1時間以内、さらに好ましくは5分〜30分程度インキュベートすればよい。
【0031】
試料中にチオール基含有化合物が含まれる場合には、薄膜内の金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子と該化合物との間で相互作用が生じ、着色、脱色、色調変化などの色の変化が惹起される。色の変化は肉眼又は顕微鏡下で観察するか、吸光度測定、蛍光測定などの分光学的測定など適宜の手段により検出することができる。
【0032】
本発明の方法の別の態様に従えば、癌組織などから連続凍結切片を作成し、実質的に連続した二切片のうちの一方の切片を、例えば、ヘマトキシリン・エオシン染色などの通常の組織標本として調製し、他の切片を本発明の測定方法に従って処理し、両者の観察結果を比較・対比することによって組織中の個々の細胞に由来するチオール基含有化合物の局在を正確に把握することが可能である。また、一枚の組織切片中のチオール基含有化合物の局在を検出すると同時に細胞の核形態などを観察したい場合には、本発明の測定方法に従って処理し、薄膜内の金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子とチオール基含有化合物との間で相互作用が生じて色の変化が惹起された後、例えばヘマトキシリンによる核染色を行うとよい。この方法により、個々の細胞に由来するチオール基含有化合物の局在をより正確に把握することが可能である。
【実施例】
【0033】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されることはない。
例1:チオール基含有化合物測定用薄膜の製造
(a) 単層薄膜:試料101 の製造
豚皮酸処理ゼラチン 15 g を純水 122 gに溶解し、コロイド銀を添加した後、架橋剤として1,2-ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン(4%)を 0.6 ml 添加した。この溶液をスライドグラス上に乾燥膜厚が約7μm になるように均一にワイヤーバーコーターを使って塗布し、乾燥して薄膜とした。薄膜は使用時まで室温で保存した。黄色のコロイド銀は、pHを11.0に調整したデキストリンを18 g含む水溶液 700 ml に硝酸銀 17 g を含む水溶液を添加し、ゼラチンを添加して30℃で公知のフローキュレーション法により水洗し、さらにゼラチンを加えて60℃に加熱することにより製造した。なお、塗布の際には必要に応じて塗布助剤を使用した。
【0034】
(b) 単層薄膜:試料 102〜125 の製造
金属及び金属化合物からなる群から選ばれる物質、親水性コロイド、硬膜剤、支持体を表1及び表2のように変更および追加して、試料101 と同様にして試料102 〜125 を作成した。
(c) 単層薄膜:試料 126〜129 の製造
塗布の際にワイヤーバーコーターの代わりにスライドコーターを使用した他は試料 122〜125 と同様にして試料 126〜129 を作成した。なお、乾燥条件は、必要に応じて10℃にいったん冷却した後、常温常湿で乾燥する方法を採用した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
例2:薄膜を用いたチオール基含有化合物測定
(a) 溶液試料の測定
チオール基含有化合物測定液体試料として、グルタチオンをそれぞれ0.1m mol/Lから 1m mol/Lの濃度で含む溶液を用いた。例1で得たそれぞれの薄膜上に液体試料約10μl を滴下した。薄膜を湿潤箱内に入れて37℃で 1時間インキュベートした後、それぞれの試料に対して目視による判定を行った。結果を表3に示す(表中、色の変化の程度を下記の記号で表した。*:わずかに有り;**:弱く有り;***:有り;****:明瞭に有り;*****:極めて強い)。いずれのサンプルについても視認性のある色の変化が現れた。特に、コロイド銀含有薄膜は強い赤色の着色を与えた。
【0038】
【表3】
【0039】
(b) 生体組織の凍結切片試料の測定
生体試料として、ICRマウスから摘出した肝臓および脾臓を約5μm厚さの凍結切片として試料番号 120〜122 の薄膜表面に貼付した。薄膜を湿潤箱内に入れて37℃で30分間インキュベートした。活性の評価方法としては、それぞれの試料に対して、<1>目視による判定、及び<2>光学顕微鏡による微小部分の判定を行った。その結果、脾臓切片を張り付けた場合に比べ、肝臓切片を張り付けた場合に明かに強い発色を示した。また、この肝臓および脾臓試料に含まれるグルタチオンの量を、別途、高速液体クロマトグラフィーにより定量したところ、肝臓は9 mmol/kg、脾臓は1 mmol/kgと肝臓で高値を示し、本発明の薄膜による測定と良い対応を示した。
【0040】
(c) 癌組織の測定
被検組織試料として、乳癌の凍結手術標本から厚さ 5μm の連続切片を作成し、一枚をスライドグラスに張り付けて乾燥させた後、常法に従ってヘマトキシリン・エオシン染色を行った。他の連続切片を例1で製造した試料番号 120〜122 のゼラチン薄膜上に貼付し、湿潤箱に入れて 37 ℃で 30分間インキュベートした。インキュベート終了後に薄膜は色の変化を与えており、一方、他の部分は元の色のままであった。いずれの癌組織にも、特に癌胞巣辺縁に位置する細胞に強い色の変化が認められた。なお、ヘマトキシリン、エオシン染色で癌細胞と診断される部分については本発明の薄膜でまったく同じ位置に色の変化が認められた。
【0041】
例3:薄膜を用いたチオール基を含まない化合物の測定(比較例)
チオール基を含まない化合物の測定液体試料として、グリシン、ヒスチジン、メチオニン、シスチン、メチルエチルケトン、抱水クロラールをそれぞれ0.1 mmol/Lから 1 mmol/Lの濃度で含む水またはエタノール溶液を用いた。例1で得たNo.117〜122の薄膜上に各々液体試料約10μl を滴下した。薄膜を湿潤箱内に入れて37℃で 30分間インキュベートした後、それぞれの試料に対して目視による判定を行った。その結果、いずれも有意な色の変化を起こさなかった。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の方法によれば、溶液中や生体組織中に存在するチオール基含有化合物を正確かつ簡便に測定することができ、しかも短時間に判定結果を入手できる。また、本発明の方法によれば、極めて微量の試料からチオール基含有化合物を測定することが可能であり、組織内の個々の細胞中に局在するチオール基含有化合物を測定し、測定後の薄膜を標本として長期間保存することもできる。
Claims (11)
- チオール基含有化合物の測定方法であって、下記の工程:
(1)金、銀、金化合物、及び銀化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子と親水性バインダーとを含む薄膜にチオール基含有化合物を含む試料を接触させる工程;及び
(2)チオール基含有化合物と上記微粒子との相互作用により生じた該薄膜上の色の変化を検出する工程を含む方法。 - チオール基含有化合物の測定方法であって、下記の工程:
(1)金、銀、金化合物、及び銀化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子、親水性バインダー、並びに架橋剤を含む薄膜にチオール基含有化合物を含む試料を接触させる工程;及び
(2)チオール基含有化合物と上記微粒子との相互作用により生じた該薄膜上の色の変化を検出する工程を含む方法。 - 金、銀、金化合物、及び銀化合物からなる群から選ばれる物質が、コロイド金、コロイド銀、塩化銀、臭化銀、及びヨウ化銀からなる群から選ばれる物質である請求項1又は2に記載の方法。
- 微粒子の平均粒径が0.001μm以上0.1μm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
- 該チオール基含有化合物がアルキルメルカプタン類、アリールメルカプタン類、アミノ酸及びその誘導体、ペプチド化合物、並びに蛋白質からなる群から選ばれる化合物である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
- チオール基を含む試料がヒトを含む哺乳類から分離・採取された生体試料である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
- 生体試料が癌組織切片である請求項6に記載の方法。
- 金、銀、金化合物、及び銀化合物からなる群から選ばれる物質の微粒子と親水性バインダーとを含み、チオール基含有化合物測定用に用いる薄膜であって、前記チオール基含有化合物と前記微粒子との相互作用により色の変化を生じる薄膜。
- 金、銀、金化合物、及び銀化合物からなる群から選ばれる物質が、コロイド金、コロイド銀、塩化銀、臭化銀、及びヨウ化銀からなる群から選ばれる物質である請求項8に記載の薄膜。
- さらに架橋剤を含む請求項8又は9に記載の薄膜。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法に使用するための薄膜。
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