JP5825190B2 - アナライトを検出または定量するためのラテラルフロー型クロマト法用テストストリップ - Google Patents

アナライトを検出または定量するためのラテラルフロー型クロマト法用テストストリップ Download PDF

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本発明は、アナライトを検出または定量するためのラテラルフロー型クロマト法用テストストリップに関する。
血液、尿、唾液などの生体試料や食品の抽出試料などの試料中に含まれるアナライトを検出または定量する際に、ラテラルフロー型クロマト法用テストストリップ(以下「テストストリップ」)を用いると、検出および定量が、迅速かつ、特に大型の設備を必要とすることなく簡便にできる。そのため、テストストリップは、POCT(Point Of Care Testing)などの各種臨床検査や検定試験において汎用されている。
従来のテストストリップは、通常、メンブレンと、アナライトを含む試料が展開する方向において、当該メンブレンに、試料を添加するための試料添加部と、当該試料添加部の下流側に、アナライトと特異的に結合する標識化リガンドを含む反応部と、当該反応部の下流側に、アナライトと特異的に結合する捕捉リガンドが固定されてなる検出部とを含む。このようなテストストリップのアナライトが供される面(上面)は、特に被覆されているものではなく、開放されている。なお、このようなテストストリップは、便宜上、「開放系テストストリップ」と称することがある。開放系テストストリップの試料添加部などに試料を供すると、試料が、メンブレンの毛細管現象によって、試料添加部から反応部、検出部へと順次展開するが、試料の溶媒(通常、水)の蒸発・揮発によって、試料の展開中に、試料の粘度が上昇してしまう。すなわち、試料の展開が進むほど、試料が外気に曝される時間が多くなるため、試料の粘度が上昇してしまう。経時的な試料の粘度の上昇に伴って、アナライトと結合していない標識化リガンド(フリー標識化リガンド)も展開し難くなり、メンブレン上、特に上流側のメンブレン上に残留してしまうことがある。結果として、バックグラウンドの上昇および感度の低下を招来してしまう。
対して、特許文献1では、液体不透過性シートで、試料添加部の添加空間の一部または近傍から、少なくとも試料固定化部(検出部)までの範囲が覆われたバイオセンサ(テストストリップ)が開示されている。このようなテストストリップは、試料の展開時には、試料の溶媒の蒸発・揮発に起因する経時的な試料粘度の上昇を抑制できるため、開放系テストストリップに比べて、試料とともにフリー標識化リガンドがメンブレン上に残留することを防ぐことができ、結果として、バックグラウンドの上昇を抑制して、良好な感度を達成できる。なお、上記液体不透過性シートとしては、透明PETテープが例示されている。
しかしながら、上記液体不透過性シートが透明PETテープである場合、フリー標識化リガンドの展開には多大な時間を要し、十分な展開時間で試料を展開させると、上述のようにバックグラウンドの上昇を抑制して良好な感度を達成するものの、展開時間が短時間であると、バックグラウンドを抑制して良好な感度を達成すること、すなわち迅速かつ良好な感度でアナライトを検出または定量することは困難であった。
なお、メンブレンのポアサイズを調整することで、試料の展開速度を向上させることが知られているが、検出部における固定化リガンド(捕捉リガンド)や標識化リガンドとアナライトとの反応効率が低下することがある。そのため、却って感度が悪化することがあった。
このように、従来のテストストリップには、試料の展開速度、および試料の展開時間が短時間である場合の感度について、依然として改善の余地があった。
国際公開第09/136477号公報
本発明は、試料を迅速に展開できるとともに、試料の展開時間が短くても、良好な感度でアナライトを検出または定量できるラテラルフロー型クロマト用テストストリップを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、テストストリップにおいて、メンブレンの上面の、少なくとも反応部と検出部との間の領域が、親水性フィルムで被覆されていると、試料を迅速に展開でき、試料の展開時間が短くても、良好な感度でアナライトを検出または定量できるという知見を見出した。
このような知見に基づいて、本発明は完成されたものであって、具体的には、以下のとおりである。
[1] 試料に含まれるアナライトを検出または定量するためのラテラルフロー型クロマト用テストストリップであって、
メンブレンと、
前記メンブレンに、前記アナライトに特異的に結合するリガンドを、蛍光体を含む蛍光粒子で標識化してなる標識化リガンド(1)が含まれる反応部と、
前記反応部の下流側において、前記メンブレンに、前記アナライトに特異的に結合する捕捉リガンド(2)が固定されてなる検出部とを含み、
前記メンブレンの上面が、少なくとも前記反応部と前記検出部との間の領域が覆われるように、親水性フィルムで被覆され、
前記親水性フィルムの前記メンブレンに向き合う側の表面の空気中における水接触角度が30°以下であることを特徴とする、ラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
[2] 前記親水性フィルムのメンブレンに向かい合う面が、親水性を有することを特徴とする、[1]のラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
[3] 記メンブレンの上面が、前記反応部から前記検出部までの領域が覆われるように、親水性フィルムで被覆されていることを特徴とする、[1]または]のラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
] 前記反応部の上流側において、前記メンブレンに、前記試料を添加するための試料添加部を含み、
前記メンブレンの上面が、前記試料添加部から前記検出部までの領域が覆われるように、親水性フィルムで被覆されていることを特徴とする、[1]〜[]の何れかのラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
] 前記親水性フィルムが、親水性透明フィルムであることを特徴とする、[1]〜[]の何れかのラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
本発明のラテラルフロー型クロマト法用テストストリップによれば、試料を迅速に展開できるとともに、試料の展開時間が短くても、良好な感度でアナライトを検出または定量できる。
図1(1)〜(5)は、本発明のラテラルフロー型クロマト法用テストストリップおよびそれを用いたアナライトの検出または定量する方法の一態様を示す図である。 図2(1)〜(3)は、それぞれ、実施例および比較例の各テストストリップから得られたバックグランド値、シグナル値および感度(S/B)を示すグラフである。
以下、本発明に係るラテラルフロー型クロマト法用テストストリップおよびそれを用いたアナライトの検出または定量方法について、適宜、図面を参照しながら詳細に説明する。以下、本発明に係るラテラルフロー型クロマト法用テストストリップを、便宜上「本発明のテストストリップ」と称することもある。
1.ラテラルフロー型クロマト法用テストストリップ
本発明のテストストリップは、試料に含まれるアナライトを検出または定量するために用いられる。また、本発明のテストストリップは、後述するように、メンブレンと反応部と検出部とを含み、前記メンブレンの上面の、少なくとも前記反応部と前記検出部との間の領域が、親水性フィルムで被覆されていることを必須要件としている。ここで、本発明のテストストリップは、前記のような検出部等を備える限り特に限定されるものではないが、必要に応じて、任意の構成や部材を有していてもよい。例えば、図1(2)〜(5)に示されるように、テストストリップ1は、メンブレン10と、当該メンブレン10に、試料添加部11、反応部12、検出部13、コントロール部14、さらに吸水パッド15等が順次形成されていてもよい。すなわち、図1で示されるように、この態様においては、アナライト17を含む試料が流れる方向(展開方向:矢印X)において、試料添加部11、反応部12、検出部13、コントロール部14、さらに吸水パッド15の順で、これらの部位がメンブレンに形成されている。
長尺状のテストストリップにアナライトを含む試料を添加すると、試料の添加位置から、試料添加部が形成されている場合は試料添加部の位置から、試料が展開する。例えば、試料をテストストリップの端部に添加した場合、この添加位置から、もう一方の端部に向かって、主に一方方向に展開する。また、テストストリップが長尺状のみならず、L字型などの任意の形状を採り得るが、この場合、試料は、添加位置からテストストリップの形状に沿って展開する。また、上記試料の添加位置がテストストリップの端部ではなく、端部と端部との間にある場合、添加位置から両方向に展開する。
以下、本発明のテストストリップの構成部材について説明する。
(1)試料およびアナライト
試料は、アナライトとして、蛋白質、糖類、核酸、各種生理活性物質などを含むものである限り特に限定されるものではない。例えば、目的のアナライトを含む生体試料や食品の抽出液等が挙げられる。なお、生体試料としては、全血、血清、血漿、尿、唾液、喀痰、鼻腔又は咽頭拭い液、髄液、羊水、乳頭分泌液、涙、汗、皮膚からの浸出液、組織や細胞および便からの抽出液等が挙げられる。
また、試料には、必要に応じて、標識化リガンド(1)や捕捉リガンド(2)とアナライトとの特異的な結合反応が生じやすくするために、アナライトを前処理してもよい。ここで、前処理としては、酸、塩基、界面活性剤等の各種化学薬品等を用いた化学的処理や、加熱・撹拌・超音波等を用いた物理的処理が挙げられ、またその両方を用いても良い。特に、アナライトがインフルエンザウイルスNP抗原等の、通常は表面に露出していない物質である場合、界面活性剤等による処理を行うのが好ましい。この目的に使用される界面活性剤として、特異的な結合反応、例えば、抗原抗体反応等のリガンドとアナライトとの結合反応性を考慮して、非イオン性界面活性剤が用いられてもよい。
また、前記試料は、通常の免疫学的分析法で用いられる溶媒(水、生理食塩水、または緩衝液等)や水混和有機溶媒で適宜希釈されていてもよい。
前記アナライトとしては、腫瘍マーカー、シグナル伝達物質、ホルモン等のタンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチド等を含む)、核酸(一本鎖または二本鎖の、DNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等を含む)または核酸を有する物質、糖(オリゴ糖、多糖類、糖鎖等を含む)または糖鎖を有する物質、脂質などその他の分子が挙げられ、標識化リガンド(1)および捕捉リガンド(2)に特異的に結合するものである限り特に限定されないが、例えば、癌胎児性抗原(CEA)、HER2タンパク、前立腺特異抗原(PSA)、CA19−9、α−フェトプロテイン(AFP)、免疫抑制酸性タンパク(IPA)、CA15−3、CA125、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、便潜血、トロポニンI、トロポニンT、CK−MB、CRP、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、梅毒抗体、インフルエンザウイルス、ヒトヘモグロビン、クラミジア抗原、A群β溶連菌抗原、HBs抗体、HBs抗原、ロタウイルス、アデノウイルス、アルブミン、糖化アルブミン等が挙げられる。これらの中でも非イオン性界面活性剤により可溶化される抗原が好ましく、ウイルス核タンパク質のように自己集合体を形成する抗原がより好ましい。
(2)メンブレン
テストストリップに使用されるメンブレンは、一般的なテストストリップに使用されるメンブレンと同様に、例えば、毛管現象を示し、試料を添加すると同時に、試料が展開するような微細多孔性物質からなる不活性物質(アナライト、各種リガンド、各種蛍光体などと反応しない物質)で形成されているものである。具体的なメンブレンとしては、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ナイロン、ニトロセルロース又は酢酸セルロース等のセルロース誘導体等で構成される繊維状又は不織繊維状マトリクス、膜、濾紙、ガラス繊維濾紙、布等が挙げられる。中でも、メンブレンは、好ましくはセルロース誘導体やナイロンで構成される膜、濾紙、ガラス繊維濾紙等が用いられ、より好ましくはニトロセルロース膜、混合ニトロセルロースエステル(ニトロセルロースと酢酸セルロースの混合物)膜、ナイロン膜、濾紙である。
メンブレンの形態および大きさは特に制限されるものではなく、試料の添加および展開、蛍光強度の測定などの操作を行う上で適切なものであればよい。操作をより簡便にするためには、メンブレンの裏面(試料が供される面(上面)の反対側の面)が、プラスチック製等の支持体で支持されていることが好ましい。
(3)試料添加部
本発明のテストストリップは、図1で示されるように、反応部12よりも上流側において、メンブレン10に、アナライト17を含む試料を添加するための試料添加部11を備えていてもよい。
ここで、試料添加部の構成は、テストストリップに、アナライトを含む試料を添加できるような構成である限り特に限定されなく、例えば、メンブレン上に直接形成されているものでもよく、あるいは、セルロース濾紙、ガラス繊維、ポリウレタン、ポリアセテート、酢酸セルロース、ナイロン、および綿布などの材料で構成された試料添加パッドをメンブレンに設置してなるものであってもよい。試料中の凝集物等を濾過する機能を発揮できる点で、本発明のテストストリップは、試料添加部として、試料添加パッドを有する試料添加部を含むことが好ましい。また、試料中のアナライトが試料添加部の材質に非特異的に吸着して、分析の精度を低下させることを防止するという観点からは、試試料添加パッドを構成する材料は、非特異的吸着防止処理されていることが好ましい。
(4)反応部
本発明のテストストリップは、図1で示されるように、メンブレン10に、標識化リガンド(1)12cを含む反応部12を備える。ここで、反応部12は、検出部13よりも上流側のメンブレン10に形成されている。すなわち、図1で示されるように、試料が展開する方向Xにおいて、反応部12および検出部13の順で、これらの部位がメンブレンに形成されている。また、標識化リガンド(1)とは、アナライトに特異的に結合するリガンド12bを、蛍光体を含む蛍光粒子12aで標識化してなるものである。図1(3)で示されるように、アナライトを含む試料がメンブレン10上に展開して、反応部12に至る乃至反応部12を通過すると、アナライト17と標識化リガンド(1)12cとを含む複合体(A)18が形成される。
標識化リガンド(1)を構成するリガンドは、試料に含まれるアナライトを認識し、またはアナライトに認識されて、アナライトと特異的に結合できる分子または分子断片である。このような分子または分子断片としては、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよい、DNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等、またはヌクレオシド、ヌクレオチドおよびそれらの修飾分子)、蛋白質(ポリペプチド、オリゴペプチド等)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む。)、糖質(オリゴ等、多糖類、糖鎖を含む物質等)、脂質、またはこれらの修飾分子、複合体等が挙げられる。
上記蛋白質としては、例えば、抗体やレクチン等が挙げられる。なお、本明細書において、「抗体」との用語は、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体、遺伝子組み換えにより得られた抗体、および抗体断片を包含する。
また、標識化リガンド(1)において「標識化」とは、蛍光粒子に、上述のリガンドが直接的にまたは間接的に、化学的または物理的な結合や吸着等で固定することを意味する。さらに、蛍光粒子とは、不溶性粒子に、蛍光体が直接的にまたは間接的に、化学的または物理的な結合や吸着等で固定されてなる粒子を意味する。例えば、標識化リガンド(1)は、上記リガンドに蛍光粒子が直接結合してなるものであってもよいし、上記リガンドと蛍光粒子とが、リンカー分子を介して結合してなるものや、蛍光体と上記リガンドとがそれぞれ不溶性粒子に固定されてなるものであってもよい。
蛍光粒子を構成する不溶性粒子としては、例えば、合成高分子粒子、無機化合物粒子または多糖類粒子が用いられる。前記合成高分子粒子としては、特に制限されないが、例えば、ラテックス粒子、ポリ乳酸粒子等があげられ、好ましくは、ラテックス粒子である。前記ラテックス粒子の材質としては、特に制限されないが、例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリレート共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリメチルメタクリレート等があげられ、好ましくは、ポリスチレン、スチレン−アクリレート共重合体である。前記無機化合物粒子としては、特に制限されないが、例えば、金、銀、白金のような金属粒子、または金属コロイド粒子、多孔性ガラス粒子、シリカ、アルミナ等の金属酸化物粒子があげられる。前記多糖類粒子としては、特に制限されないが、例えば、アガロース粒子、デキストラン粒子、セルロース粒子、キトサン粒子等があげられる。
また、蛍光粒子に含まれる蛍光体としては、特に限定されるものではないが、例えば、励起光として、200〜700nmの範囲内の波長の光(紫外〜近赤外光)により励起されたときに、400〜900nmの範囲内の波長の蛍光(可視〜近赤外光の蛍光)を示すものが挙げられる。具体的な蛍光体としては、フルオレセイン系色素分子、ローダミン系色素分子、Alexa Fluor(インビトロジェン社製)系色素分子、BODIPY(インビトロジェン社製)系色素分子、カスケード系色素分子、クマリン系色素分子、エオジン系色素分子、NBD系色素分子、ピレン系色素分子、Texas Red系色素分子、シアニン系色素分子等を挙げることができる。さらに具体的には、5−カルボキシ−フルオレセイン、6−カルボキシ−フルオレセイン、5,6−ジカルボキシ−フルオレセイン、6−カルボキシ−2’,4,4’,5’,7,7’−ヘキサクロロフルオレセイン、6−カルボキシ−2’,4,7,7’−テトラクロロフルオレセイン、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン、ナフトフルオレセイン、5−カルボキシ−ローダミン、6−カルボキシ−ローダミン、5,6−ジカルボキシ−ローダミン、ローダミン 6G、テトラメチルローダミン、X−ローダミン、及びAlexa Fluor 350,Alexa Fluor 405、Alexa Fluor 430、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 500、Alexa Fluor 514、Alexa Fluor 532、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 555、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 610、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 635、Alexa Fluor 647、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680、Alexa Fluor 700、Alexa Fluor 750、BODIPY FL,BODIPY TMR、BODIPY 493/503、BODIPY 530/550、BODIPY 558/568、BODIPY 564/570、BODIPY 576/589、BODIPY 581/591、BODIPY 630/650、BODIPY 650/665(以上インビトロジェン社製)、メトキシクマリン、エオジン、NBD、ピレン、Cy5、Cy5.5、Cy7等を挙げることができる。単独でも複数種を混合したものを用いてもよい。
なお、蛍光粒子を構成する不溶性粒子が、ラテックス粒子などの高分子化合物製の粒子である場合、蛍光体が、該粒子の表面に露出するように、あるいは、蛍光検出時に検出可能な限り、該粒子の表面近くに存在するように、練り込まれていてもよいし、該粒子の表面に吸着されていてもよい。
上記リガンドを、蛍光粒子または不溶性粒子に固定化させる方法としては、上記リガンドを蛍光粒子または不溶性粒子に物理的に吸着による方法と、化学的な結合として共有結合による方法に大別できる。前者としては、例えば、不溶性粒子として、シリカ粒子や金粒子がコロイド状に分散した溶液に、上記リガンドを添加した後、所定の時間放置して物理吸着させるような方法が挙げられ、このような方法には操作が簡便であるという利点がある。一方、後者としては、例えば、蛍光粒子または不溶性粒子の粒子表面に導入したカルボキシル基と上記リガンドのアミノ基を縮合剤を用いてアミド結合で結合する方法や、いわゆる架橋試薬を用いて蛍光粒子または不溶性粒子と上記リガンドとを結合する方法が挙げられ、このような方法には上記リガンドを蛍光粒子または不溶性粒子に定量的かつ不可逆的に導入できるという利点がある。また、上記のような方法により、上記リガンドを蛍光粒子または不溶性粒子に固定した後は、牛血清アルブミン溶液のようなブロッキング剤を添加して抗体が未結合な状態である粒子表面をブロッキングすることが好ましい。
より検出感度を向上させることや、テストストリップ上での展開性の向上という観点からは、不溶性粒子の平均粒子径は、好ましくは50nm以上、1000nm以下であり、より好ましくは100nm以上、500nm以下である。該平均粒子径が上記下限値よりも小さい場合、蛍光検出時に、蛍光粒子の蛍光強度が小さくなることがあり、該平均粒子径が上記上限値よりも大きい場合、蛍光検出時に、バックグラウンドの蛍光強度が大きくなることがある。なお、上記平均粒子径とは、動的光散乱法で測定された平均一次粒子径の値である。
(5)検出部
本発明のテストストリップは、図1で示されるように、前記反応部12の下流側において、メンブレン10に、アナライト17に特異的に結合する捕捉リガンド(2)13aが固定されてなる検出部13が含まれる。図1(4)に示されるように、アナライト17を含む試料がテストストリップ上に展開して、標識化リガンド(1)12cとアナライト17とを含む複合体(A)18が検出部13に至る乃至検出部13を通過すると、複合体(A)18が、アナライト17と特異的に結合する捕捉リガンド(2)13aに接触して、標識化リガンド(1)12cとアナライト17と捕捉リガンド(2)13aとを含む複合体(B)19が形成される。
検出部は、メンブレンに、捕捉リガンド(2)が直接固定されてなるものであってもよいし、あるいは捕捉リガンド(2)をセルロース濾紙、グラスファイバー、および不織布等からなるパッドに固定させ、捕捉リガンド(2)が固定されたパッドを、メンブレンに固定させてなるものであってもよい。
本明細書における「捕捉リガンドが固定された」とは、テストストリップに試料を提供した場合においても、捕捉リガンドが、検出部から移動することないように、メンブレンまたはパッドに直接的にまたは間接的に、物理的または化学的な結合や吸着等によって不動化している状態を指す。
メンブレンへ捕捉リガンド(2)を固定するに当たって、例えば、マイクロシリンジ、調節ポンプ付きペン、インキ噴射印刷等、種々の技術を用いて、メンブレン上の所望の箇所に、捕捉リガンド(2)を含む溶液を塗布して、必要に応じて乾燥させることで、所望の箇所に検出部を形成できる。
なお、捕捉リガンド(2)を固定した後、非特異的な吸着により分析の精度が低下することを防止するために、必要に応じて、メンブレンに、公知の方法でブロッキング処理を行うことが好ましい。一般にブロッキング処理には、ウシ血清アルブミン、スキムミルク、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質が好適に用いられる。かかるブロッキング処理後に、必要に応じて、Tween20、TritonX100、SDS等の界面活性剤を1つ又は2つ以上組み合わせて洗浄してもよい。
(6)コントロール部
本発明のテストストリップは、図1に示されるように、検出部13の下流側において、メンブレン10に、標識化リガンド(1)12cと特異的に結合する捕捉リガンド(3)14aが固定されてなるコントロール部14を備えていてもよい。複合体(A)18を形成しなかった標識化リガンド(1)(フリーの標識化リガンド(1))は、検出部13で捕捉されずに、検出部13を通過するが、図1(4)に示されるように、アナライト17を含む試料がテストストリップ上に展開して、試料の展開前線Fがコントロール部14に至る乃至コントロール部14を通過すると、コントロール部14において、この標識化リガンド(1)は、捕捉リガンド(3)14aによって捕捉され、標識化リガンド(1)と捕捉リガンド(3)とを含む複合体(C)20が形成される。
また、後述する工程(ii)において、検出部とともに、コントロール部でも蛍光強度が測定されることにより、テストストリップに供した試料が展開して、反応部および検出部に到達し、検査が正常に行われたことを確認できる。コントロール部は、捕捉リガンド(2)の代わりに捕捉リガンド(3)を用いることを除いては、上述の検出部と同様にして作成され、同様の構成を採ることができる。
(7)吸水パッド
本発明のテストストリップは、メンブレンに、コントロール部が形成されていない場合は、検出部よりも下流側に、あるいは図1(A)の付番15に示されるように、コントロール部14が形成されている場合は、コントロール部14よりも下流側に、吸水パッドを備えていてもよい。
吸水パッドは、例えば、セルロ−ス濾紙、不織布、布、セルロースアセテート等の吸水性材料から形成される。添加された試料の展開前線(フロントライン)が吸水パッドに届いてからの試料の移動速度は、吸水パッドの材質、大きさなどにより異なるので、その選定によりアナライトの検出・定量に合った速度を設定できる。
(8)親水性フィルム
本発明のテストストリップでは、図1に示されるように、メンブレン10の上面(試料が供される側の面)の、少なくとも反応部12と検出部13との間の領域が、親水性フィルム16で被覆されている。このような構成を採ることで、試料を迅速に展開できるとともに、試料の展開時間が短くても、良好な感度でアナライトを検出または定量できるようになる。ここで、「反応部12と検出部13との間の領域」とは、反応部12の下流側末端と、検出部13の上流側末端とに挟まれた領域を指す(後述する「試料添加部と反応部まで間との間の領域」や「検出部と給水パッドとの間の領域」についても同様である)。このような構成を採ることで、試料(そこに含まれることとなる、反応部12においてアナライトと標識化リガンドが反応して形成される複合体(A)や、未反応の標識化リガンド)を迅速に展開することができるとともに、試料の展開時間が短くても、良好な感度でアナライトを検出または定量できるようになる。
親水性フィルムとメンブレンの上面との間は、アナライトを含む試料がメンブレン上を展開できる程度の空間があることが好ましく、必要に応じて、親水性フィルムのメンブレンに向き合う面および/またはメンブレンの上面に、スペーサーなどが形成されていてもよい。
上記のように、親水フィルムの被覆範囲は、少なくとも反応部と検出部との間の領域であるが、展開速度をより向上させ、試料の展開時間が短い場合における感度をより向上するためには、反応部から検出部との間の領域であることが好ましい。
また、本発明のテストストリップが試料添加部を備える場合、試料添加部と検出部との間の領域においても展開速度を向上させるという観点からは、メンブレンの上面の、試料添加部と検出部との間の領域が、親水性フィルムで被覆されていることが好ましい。また、本発明のテストストリップが吸水パッドを有する場合、検出部と吸水パッドとの間の領域においても展開速度を向上させるという観点からは、メンブレンの上面の、反応部と吸水パッドとの領域が、親水性フィルムで被覆されていることが好ましい。 これらの態様において、展開速度の向上等の作用効果を考慮すれば、親水性フィルムは、前記各部位の間の領域の全てを被覆する(少なくとも、一方の端部が上流側の部位に接し、もう一方の端部が下流側の部位に接する)ことが好ましいが、当該領域の一部だけを被覆していてもよい。また、試料添加部、反応部、検出部、吸水パッドそれぞれも、前記各部位の間の領域を被覆する親水性フィルムによって、全部被覆されていてもよい(親水性フィルムが各部位の全体を被覆する長さを有していてもよい)し、部分的に被覆されていてもよい(親水性フィルムが各部位の一部と重畳し、その一部を被覆する長さを有していてもよい)。なお、図1では、親水性フィルム16は、反応部12および検出部13を全部被覆するとともに、コントロール部14の上流側端部に接している態様を示す。
また、本発明における「親水性フィルム」とは、通常、少なくともフィルムの、メンブレンに接する側(メンブレンに向き合う側)の表面が親水性を有するフィルムを指し、さらに「親水性」とは、空気中における水接触角が、通常50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下である表面を有することを指す。ここで、「水接触角」は、空気中における水とフィルム表面とが為す静的接触角であり、より具体的には、フィルムに水を滴下した際に生じる水とフィルム表面とのなす角度である。さらに換言すれば、「水接触角」は、水滴の気−液界面がフィルム表面と接する点において、この水滴の気−液界面とフィルム表面とがなす角度である。一般に、フィルム表面の親水性が高いほど、水接触角は小さい(すなわち0°に近い)。この水接触角は、空気中での水接触角として、θ/2法など種々の従来公知の方法により測定することによって評価できる。より具体的には、上記水接触角は、23℃、50%RHの雰囲気下で、純水2μリットルを滴下し、接触角計(協和界面化学社製、型式:CA−X150)を用いて、θ/2法により算出される。
親水性フィルムは、上記のような親水性の表面を有するものであれば特に限定されない。親水性フィルムは、例えば、セロハンなどの親水性ポリマーからなるフィルムであってもよい。また、疎水性ポリマーに改質剤を添加して調製される、親水性が付与されたポリマーまたは組成物から得られたフィルムであってもよいし、疎水性ポリマーからなるフィルムの、少なくともメンブレンに接する側の表面を、親水性を付与するために表面処理して得られたフィルムであってもよい。
上記疎水性ポリマーとは、その表面の水接触角が通常50°を超えるものであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロースエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、メラミン樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニルなどが挙げられる。
また、改質剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、変性ポリビニルアルコール(アクリルアミド、不飽和カルボン酸、スルホン酸モノマー、カチオン性モノマー、不飽和シランモノマー、不飽和エチレンオキサイドモノマー等との共重合体)、変性ポリビニルピロリドン(酢酸ビニル、不飽和イミダゾール、ビニルカプロラクトン等との共重合体)、親水性アクリル系ポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリアクリルアミド、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリホルムアミド、ポリエチレングリコール、デンプン、変性デンプン、ゼラチン、カゼイン、アルギン、セルロース化合物(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)、親水性ウレタン系ポリマー、セルロース化合物、水溶性ナイロン、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルベンザール、ポリウレタン、セロハンなどの親水性ポリマー;
キチン類、キトサン類などの多糖類;
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテルなどの防曇剤(界面活性剤);
シリカ、アルミナ、イットリア、ジルコニア、チタニアなどの無機酸化物;
が挙げられる。
なお、改質剤が親水性ポリマーや多糖類である場合、疎水性ポリマーに、該改質剤とともに、カルボジイミド化合物、ポリイソシアネート化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物などの架橋剤を添加して、疎水性ポリマーと前記改質剤とを架橋させてもよい。
また、改質剤が無機酸化物である場合、疎水性ポリマーに、該無機酸化物として、無機酸化物の粒子を添加してもよいし、水に無機酸化物が分散されてなる無機酸化物ゾルを添加してもよい。改質剤としての無機酸化物は、無定形チタニア、含水チタニアなどの光触媒作用を有するものであってもよい。
疎水性フィルムの表面処理としては、放射線、紫外線等の照射、アーク、直流グロー、高周波、マイクロはコロナ放電等によるプラズマ処理などの電気化学処理、水酸基やカルボキシル基等の親水性基を有するカップリング剤等による化学的な表面処理が挙げられる。なお、カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などが挙げられる。
親水性フィルムは試料の展開後は不要であり、試料の展開後に蛍光強度を測定する場合は、親水性フィルムをテストストリップから剥がしてから検出部等の蛍光強度を測定してもよいので、親水性フィルムの色調や透明性などは特に限定されるものではない。しかしながら、上記のような親水性フィルムの剥離を不要とし、さらに試料の展開が完了する前から蛍光強度の経時変化をリアルタイムで測定できるようにもするためには、照射光および励起光を吸収や散乱が蛍光強度の測定に対して実質的に影響しない、色調や透明性を有するフィルム(親水性透明フィルム)であることが好ましい。そのような親水性透明フィルムの具体例としては、高い光透過率を有する、TACフィルムや、ポリカーボネート、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製フィルムが挙げられる。
また、親水性フィルムは、粘着剤を介してメンブレンの上面を被覆していてもよい。例えば、親水性フィルムにおいて、そのメンブレンに向き合う面の、例えば、全体または周縁部などに、粘着剤層が形成されていてもよい。
上記粘着剤層を形成する粘着剤の種類は特に限定されるものではなく、例えば、デンプン、天然ゴム、カゼイン、ゼラチン等を主成分とする天然系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、エーテル系セルロース系粘着剤、エポキシ系粘着剤、塩化ビニル系粘着剤、クロロプレンゴム系粘着剤、酢酸ビニル系粘着剤や、これらのエマルジョン系粘着剤、シアノアクリレート系粘着剤、シリコーン系粘着剤、水性高分子−イソシアネート系粘着剤、スチレン−ブタジエンゴム溶液系粘着剤、ニトリルゴム系粘着剤、ニトロセルロース粘着剤、フェノール樹脂系粘着剤、変性シリコーン系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤などが挙げられる。
2.本発明のテストストリップを用いたアナライトの検出または定量方法
本発明のテストストリップは、公知のテストストリップと同様の態様で、アナライトを検出または定量に用いることができる。
具体的には、以下の工程(i)〜(ii)を順次実施することで、アナライトを検出または定量できる。
工程(i):アナライトを含む試料を、本発明のテストストリップに供し、試料を、試料の展開前線が、検出部に至るまで乃至検出部を通過するまで、テストストリップ上に展開させる工程。
工程(ii):テストストリップに、テストストリップの標識化リガンド(1)に含まれる蛍光体を励起させるための光(励起光)を照射して、蛍光体に蛍光を生じさせて、生じた蛍光の蛍光強度を測定する工程
上記工程(i)では、アナライトを含む試料を、本発明のテストストリップに供し、試料を、試料の展開前線が検出部に至るまで乃至検出部を通過するまで、テストストリップ上に展開させる。通常、図1(2)〜(4)に示されるように、通常、試料の展開前線Fが、反応部12、検出部13およびコントロール部14を通過して、更に吸水パッド15に至るまで、試料を展開させる。ここで、試料の展開前線Fが、反応部12に至る乃至反応部12を通過すると、試料に含まれるアナライト17は、標識化リガンド(1)12cに接触して、アナライト17と標識化リガンド(1)12cとを含む複合体(A)18が形成される。更に、図1(4)に示されるように、試料の展開前線Fが検出部13に至る乃至検出部13を通過すると、検出部13では、複合体(A)18に含まれるアナライト17が、捕捉リガンド(2)13aに接触して、複合体(A)18と捕捉リガンド(2)13aとを含む複合体(B)19が形成される。
なお、図1(4)に示されるように、テストストリップ1が、コントロール部14を有する場合、試料の展開前線Fがコントロール部14に至る乃至コントロール部14を通過すると、複合体(A)18を形成しなかった標識化リガンド(1)12c、すなわちフリーの標識化リガンド(1)12cは、コントロール部14に固定された捕捉リガンド(3)14aによって捕捉されて、標識化リガンド(1)12cと捕捉リガンド(3)14aとを含む複合体(C)20が形成される。
なお、工程(i)の後、かつ工程(ii)の前に、テストストリップの洗浄工程を実施してもよい。この洗浄工程では、洗浄液でテストストリップを洗浄することで、複合体(B)を形成していない標識化リガンド(1)(フリーの標識化リガンド(1))が除去される。ここで使用される洗浄液としては、例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝液等の生化学検査で汎用される緩衝液等が挙げられる。
前記工程(ii)は、図1(5)に示されるように、テストストリップ1に、テストストリップの標識化リガンド(1)に含まれる蛍光体を励起させるための光(励起光)を照射して、蛍光体(具体的には、複合体(B)および複合体(C)に含まれる蛍光体)から蛍光を生じさせ、該蛍光の蛍光強度を測定する工程である。ここで、励起光の波長は、蛍光体の種類に応じて適宜選択される。上記蛍光強度を測定する手段としては、CCD検出器等の公知の蛍光シグナルの検出機器を、必要に応じて、特定の波長のシグナルをカットできるフィルターとともに用いることができる。
また、工程(ii)では、通常、親水性フィルムをテストストリップから剥がしてから、検出部の蛍光強度を測定するが、親水性フィルムが親水性透明フィルムである場合、親水性フィルムをテストストリップから剥がすことなく、検出部等の蛍光強度を測定できる。そのため、迅速なアナライトの検出または定量が可能になる。
なお、図1(5)に示されるように、テストストリップ1にコントロール部14が形成されている場合、コントロール部14にて、複合体(C)20が形成されているために、工程(ii)において、テストストリップ1に、蛍光体の励起光を照射すると、検出部13における蛍光発光S1とともにコントロール部14においても蛍光発光S2を生じさせることができる。そのため、測定された蛍光強度S2に基づいて、テストストリップ1に供した試料が展開して、反応部13および検出部14に到達したか否かを確認できる。すなわち、コントロール部で蛍光が検出されなければ、検査失敗であると判断できる。
以下、実施例を用いて、本発明を詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
1.蛍光ビーズ標識化抗体液および捕捉抗体液の調製
抗A型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体(Millipore社製、Anti-Influenza A, nucleoprotein, clone A3)を50mM MES(2-Morpholinoethanesulfonic acid, monohydrate: 同仁化学社製)緩衝液(pH6.0)で透析した後、蛍光ビーズ(FC02F8612(平均粒径0.39μm、Bangs Laboratories社製))を、アミノ基を介して、前記モノクローナル抗体と結合させて、蛍光ビーズ標識化抗体液(1)を調製した。
また、抗A型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体(Millipore社製、Anti-Influenza A, nucleoprotein, clone A3)を10mM Tris−HCl(pH7.5)に透析し、透析後に孔径0.22μmのフィルターでろ過を行い、10mM Tris−HCl(pH7.5)で希釈して抗A型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体を含む捕捉抗体液(2)を調製した。
さらに、抗マウスIgG抗体(Adar Biotech Ltd.社製、Anti-IgG, Mouse, Goat-Poly)を10mM Tris−HCl(pH7.5)に透析し、透析後に孔径0.22μmのフィルターでろ過を行い、10mM Tris−HCl(pH7.5)で希釈して抗マウスIgG抗体を含む捕捉抗体液(3)を調製した。
[実施例1]
下記(1)〜(7)の工程を順次実施して、テストストリップ1を作製した。
(1)トリニトロセルロースメンブレン(Millipore社製、白色、幅60mm×長さ350mm)上に、該メンブレンの端部から展開方向に(前記端部からもう一方の端部に向かって)7mmの位置および14mmの位置に、陽圧噴霧装置(BioJet;BioDot社)を用いて、それぞれ、捕捉抗体液(2)および捕捉抗体液(3)を線状に塗布し、45℃の温風を10分間吹き付けた後、乾燥させて、それぞれ、検出部およびコントロール部を形成した。
(2)ポリエステル製不織布(幅6mm×長さ10mm)に、蛍光ビーズ標識化抗体液(1)を含浸させ、この不織布を、前記メンブレンの前記検出部の上流側に載せて固定し、反応部を形成した。
(3)メンブレンを固定し、かつ強度を向上させるため、メンブレンの裏面にプラスチック製バッキングシート(BioDot社製)を接着した。
(4)幅15mm、長さ10cmに切断したセルロース不織布を、メンブレンの上面に、メンブレンの上流端と2mm重なるように貼り付け、試料添加部を形成した。
(5)幅30mm、長さ10cmのセルロースろ紙(ワットマン社)を、メンブレンの上面に、メンブレンの下流端と5mm重なるように貼り付け、吸収パッドを形成した。
(6)上記工程により作製した構造物を、長軸方向に沿って6mmずつ切断して、幅6mmのテストストリップ1´を作製した。
(7)被覆フィルムとして6mm幅のセロハン製粘着テープ(セロテープ(登録商標)、ニチバン製商品名)を、テストストリップ1´のメンブレンの上面に、コンジュゲートパッドの下流側端部から吸収パッドの上流側端部までの領域が覆われるように、貼り付けて、被覆フィルムが積層されたテストストリップ(テストストリップ1)を作製した。
なお、上記被覆フィルムの水接触角を、23℃、50%RHの雰囲気下で、純水2μリットルを被覆フィルムに滴下し、接触角計(協和界面化学社製、型式:CA−X150)を用いて、θ/2法により算出した。
[2]蛍光強度の測定
アナライトとしてインフルエンザA型ウイルスを、280.0pfu/ml(pfu:プラーク形成単位)になるように、緩衝液(20mM MES緩衝液(pH6.0)、1(W/V)% TritonX-100、2(W/V)% アルギニン塩酸塩、1.0(W/V)%ウシ血清アルブミン)に添加し懸濁して、試料を調製した。
調製された試料を、テストストリップ1の試料添加部に添加し、該試料を、試料添加部から吸水パッドまでテストストリップ1上で展開させた。ここで、試料の展開前線(フロントライン)が、試料添加部へ試料を添加してから、反応部の展開方向側の端部から9mmおよび18mmの位置に達するまでに要した時間(秒)を測定した。
試料を吸水パッドまで展開させた後、テストストリップ1を、試料添加部へ試料を添加してから5分後、10分後、15分後、20分後および30分後において、蛍光測定装置に供し、波長660nmの励起光をテストストリップ1に照射して、波長700nmの蛍光強度を測定した。
なお、上記蛍光測定装置は、蛍光体を励起させる励起光を照射するための発光部と、蛍光体の蛍光発光を受光して電気信号に変換する受光部とを備え、発光部が、蛍光体で正反射した励起光が受光部に入射しない角度から励起光を照射するように構成されている。
測定された蛍光強度および下記式(1)を用いて、シグナル/バックグラウンド比(S/B)を算出した。結果を表1に示す。
ここでバックグラウンドの蛍光強度とは、検出部とコントロール部とを除くテストストリップ全体の蛍光強度である。
[実施例2]
実施例1において、被覆フィルムとして、セロハン製粘着テープの代わりに、「くもらないフィルム」(RP東プラ社製商品名)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして、テストストリップ2を作製し、それを用いて行った蛍光強度の測定結果から、作製されたテストストリップ2のシグナル/バックグラウンド比(S/B)を算出した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1で作製されたストリップ1´を用いたことを除いては、実施例1と同様にして蛍光強度の測定を行い、その結果からストリップ1´のシグナル/バックグラウンド比(S/B)を算出した。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、被覆フィルムとして、セロハン製粘着テープの代わりに、表面疎水性のポリオレフィン系フィルム(Rapid EPS, バイオクロマト社製商品名)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして、テストストリップ2´を作製し、それを用いて行った蛍光強度の測定結果から、作製されたテストストリップ2´のシグナル/バックグラウンド比(S/B)を算出した。結果を表1に示す。
表1に示されるように、テストストリップの上面が親水性フィルムで被覆されている場合(実施例1〜2)では、テストストリップがオープン型(開放系)である場合(比較例1)やテストストリップの上面が疎水性フィルムで被覆されている場合(比較例2)に比べて、試料の移動速度が大きいことが分かる。特に、試料の展開前線が反応部の下流側端部から9mmの地点に到達してから同18mmの地点に到達するまでに要される時間において、実施例1および2は比較例1および2よりも顕著に短くなっており、反応部から比較的離れた領域において親水性フィルムで被覆することの効果が表れやすくなっている。
また、表1および図2(1)〜(3)に示されるように、テストストリップの上面が親水性フィルムで被覆されている場合(実施例1〜2)では、テストストリップの上面が疎水性フィルムで被覆されている場合(比較例2)に比べて、試料の展開時間が短くても(例えば、5〜15分であっても)、シグナル/バックグラウンド比(S/B)が大きいことが示されている。
これらの結果から、本発明のテストストリップは、試料を迅速に展開することができるとともに、試料の展開時間が短くても、良好な感度でアナライトを検出または定量できることが理解される。
1´:親水性フィルムで被覆されていないテストストリップ(オープン型(開放系テストストリップ)
1:本発明のテストストリップ
10:メンブレン
11:試料添加部
12:反応部
12a:蛍光粒子
12b:リガンド
12c:標識化リガンド(1)
13:検出部
13a:捕捉リガンド(2)
14:コントロール部
14a:捕捉リガンド(3)
15:吸水パッド
16:親水性フィルム
17:アナライト
18:複合体(A)
19:複合体(B)
20:複合体(C)
X:試料の展開方向を示す矢印
F:試料の展開前線(フロントライン)
S1:複合体(B)の蛍光粒子12aから生じる蛍光発光
S2:複合体(C)の蛍光粒子12aから生じる蛍光発光

Claims (5)

  1. 試料に含まれるアナライトを検出または定量するためのラテラルフロー型クロマト用テストストリップであって、
    メンブレンと、
    前記メンブレンに、前記アナライトに特異的に結合するリガンドを、蛍光体を含む蛍光粒子で標識化してなる標識化リガンド(1)が含まれる反応部と、
    前記反応部の下流側において、前記メンブレンに、前記アナライトに特異的に結合する捕捉リガンド(2)が固定されてなる検出部とを含み、
    前記メンブレンの上面が、少なくとも前記反応部と前記検出部との間の領域が覆われるように、親水性フィルムで被覆され
    前記親水性フィルムの前記メンブレンに向き合う側の表面の空気中における水接触角度が30°以下であることを特徴とする、ラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
  2. 前記親水性フィルムのメンブレンに向かい合う面が、親水性を有することを特徴とする、請求項1のラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
  3. 前記メンブレンの上面が、前記反応部から前記検出部までの領域が覆われるように、親水性フィルムで被覆されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
  4. 前記反応部の上流側において、前記メンブレンに、前記試料を添加するための試料添加部を含み、
    前記メンブレンの上面が、前記試料添加部から前記検出部までの領域が覆われるように、親水性フィルムで被覆されていることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載のラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
  5. 前記親水性フィルムが、親水性透明フィルムであることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載のラテラルフロー型クロマト用テストストリップ。
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