JP4279134B2 - 半導体用パッケージ及び半導体デバイス - Google Patents

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Description

この発明は、光通信、マイクロ波、ミリ波等の高周波帯で使用される半導体デバイスに係り、特に外部基板との接続の容易で且つ高周波伝送特性が良好な構成を有する半導体用パッケージ及びこれを用いた半導体デバイスに関するものである。
インターネットなどの普及により情報通信網における通信トラフィックが急激に増大している。このような現状に対応するため、光ファイバを介して光信号を伝送する光通信システムにおいても光信号の伝送速度の高速化が目覚しい。例えば、光通信システムに使用される光送受信器として、その伝送速度が2.5Gビット/秒のものから10Gビット/秒のものが主流になりつつある。さらに、現在では40Gビット/秒の伝送速度を有する光送受信器についてもその実現に向けて研究開発が進められている。このような高速の伝送速度を実現するためには、ミリ波やマイクロ波帯の高周波帯域が必要である。
上述したような光通信、ミリ波やマイクロ波帯の高周波帯域で使用される半導体チップを収納するパッケージには、例えばセラミックパッケージが使用されてきた。しかしながら、セラミックパッケージは高価であり、低コスト化の要求に応えることができない。このため、安価な金属などの導電性のケースに半導体デバイスを収納するパッケージが一般的に使用されてきている。
従来の上記導電性ケースを使用するパッケージでは、信号伝送路の特性から適用範囲が2.5Gビット/秒程度までのものが主流であった。このため、ミリ波やマイクロ波帯の高周波帯域で使用する半導体デバイスに対応して、10Gビット/秒での使用でも信号伝送路の特性が劣化しないパッケージの開発が進められている。
従来の上記導電性ケースを使用する半導体用パッケージについて簡単に説明する。
信号伝送路周辺の構成としては、差動線路とする場合、差動出力部の一方の差動出力端子に接続した出力回路の負荷インピーダンスと、他方の差動出力端子に接続した出力回路の負荷インピーダンスとがダミー用抵抗などを用いて等価で且つ互いに平衡となるように接続される。これにより、差動出力回路にとっての差動負荷のバランスがとられる。
また、パッケージケースを構成する金属製ステムに突起部を形成し、その上に絶縁体の表面をメタライズし、熱伝導性の良いサブマウントを介してレーザダイオードを実装するパッケージが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上述したような半導体用パッケージは、パッケージの気密を保ちながらパッケージ内外部で電気信号をやり取りするフィードスルー部を有している。このフィードスルー部では、パッケージに設けた貫通穴を介して内部の半導体チップに接続する信号端子を外部に導き、当該貫通穴に誘電体を埋め込んで信号端子の固定やこれらの絶縁を保持している。
このようなフィードスルー部周りの構成について、従来のパッケージでは、内部に収納したホトダイオード(光半導体)とプリアンプICとをインピーダンス整合するため、フィードスルー部の特性インピーダンスが50Ωとなるように誘電体を埋め込む貫通穴の直径と信号端子との直径との比を6:1程度とするものが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
これにより、20GHzまでの反射特性が少ない半導体デバイスが得られる。また、ホトダイオードチップと信号端子とを長さ0.5mmのワイヤボンドで接続することで、通過帯域が17GHz程度になる。
この他、従来のミリ波やマイクロ波用途の半導体用パッケージでは、フッ素系樹脂と報珪酸ガラスを適宜に組み合わせた誘電体を使用して、フィードスルー部において貫通穴の直径と信号端子の直径とを夫々の誘電率に従って適宜に変化させることで特性インピーダンスを一定に保つものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
このパッケージでは、ガラスを誘電体とした同軸構造と、ガラスよりも低い誘電損をもつ誘電体の同軸構造を重ねて配設している。これにより、特性インピーダンスを一定に保ったままで、誘電体損の小さなフィードスルー部を構成している。
さらに、従来の光通信用の半導体パッケージとして、内部に実装した電子冷却素子の静電容量による電気的共振の影響を軽減するため、誘電体にガラスを使用したフィードスルー部の直後にマイクロストリップ線路を配置するものが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
このような導電性ケースによる半導体用パッケージは、光通信用のみならず、局発発振器、VCO(Voltage Control Oscilator)、水晶発振器、表面弾性波デバイスなどのミリ波、マイクロ波デバイスなどにおいても広く利用されている。これらの用途において共通して、低コスト、小型、且つ5GHz以上か10Gビット/秒以上の高周波帯で使用可能なパッケージが要求されている。このため、インピーダンス整合した信号端子を備えた半導体用パッケージが強く要望されている。
特開平11−233876号公報(第2−6頁、図1) 特開平11−231173号公報(第2−6頁、図3、図4、図5) 特開平11−186425号公報(第2−4頁、図1) 特公平7−14102号公報(第2−3頁、図1)
特許文献1に記載される従来の光半導体素子モジュールに用いられるキャン型のパッケージでは、数百MHz〜GHz帯での使用を前提にしている。このため、信号端子のパッケージ貫通部を介した内外部での特性インピーダンスが一定に保たれておらず、高い周波数帯で使用すると反射波が発生し易いという課題があった。
また、従来のフィードスルー部では、一般的にガラスを融解して信号端子を固定するため、固定の際に信号端子間の位置がばらつくと特性インピーダンスもばらついてしまうという不具合があった。さらに、この構成では、信号端子及びこれを取り囲む誘電体がそれぞれ通常の半導体用パッケージより小さい所定の半径寸法を有していないと、特性インピーダンスが非常に低くなってしまう。これにより、インピーダンス不整合が発生し易い。
一方、特許文献2に記載される従来のキャン型のパッケージでは、10Gビット/秒代での使用を考慮している。このため、フィードスルー部の特性インピーダンスが50Ωになるように信号端子の直径を0.1mm程度にしている。しかしながら、このような寸法では、信号端子が屈曲し易くなるため配線作業などに不具合を生じる。
特許文献2に開示される半導体用パッケージにおいて、配線作業が容易な例えば0.3mmの直径で信号端子を構成すると、フィードスルー部の特性インピーダンスを50Ωとするためには、信号端子の貫通穴の直径が1.8mm程度必要となる。
一般的なキャン型パッケージは、5.6mmや3.8mm程度の直径のものが多く使用されている。しかしながら、特許文献2に開示されるキャン型のパッケージを高周波帯で使用しようとすると、当該貫通穴の大きさに起因して上記一般的なパッケージ寸法より小型化することができない。
また、特許文献2には、外部に突出した信号端子に対して一対のグランド端子を配設する旨が記載されているが、グランドを強化する目的であることのみが記載されている。このような信号端子に対してグランド端子対を配置する構成は、特性インピーダンスを設計する上で非常に重要である。
つまり、パッケージ外部に突出した信号端子の部分は、パッケージ内部へ貫通したフィードスルー部とほぼ等しい特性インピーダンスにしないとインピーダンス不整合が生じる。このため、信号端子とグランド端子の間隔を調整して特性インピーダンスを整合させる必要がある。従って、その配置間隔によっては、グランド端子を溶接やロウ付けでステム部に取り付ける操作が非常に困難になってしまう。
このように、半導体用パッケージにおいて、フィードスルー部と外部の信号線路との特性インピーダンスを一定にするのは、非常に困難であった。
また、特許文献2では、パッケージを接続する外部基板と当該パッケージのフィードスルー部との間における信号伝送線路がインダクタンス性を発生したり、特性インピーダンスが高くなってインピーダンス不整合を発生することを防止するため、パッケージと外部基板とを最短距離で接続する旨の開示がある。
しかしながら、このような取付方法では、フィードスルー部と外部基板との間で接続時に加えられる熱を逃がす構成を作ることができない。さらに、フィードスルー部と外部基板との間に露出した信号端子部分を設けることができないことから、外部基板と信号端子との接着部分やフィードスルー部に機械的な応力が直接かかってしまう。
このため、フィードスルー部の誘電体部分の遅れ破壊や、外部基板と信号端子との半田付け部に対する熱的、機械的応力によるクリープ減少やせん断破壊などが発生する危険性がある。また、外部基板と信号端子との半田付けの際にブリッジ半田が生じ易い。
特許文献3に記載されるパッケージにおいても、ガラスを融解して信号端子を固定しており、当該部分についての不具合は上述したとおりである。なお、特許文献3においても、フィードスルー部を介したパッケージ内外部の信号伝送路の特性インピーダンスを適切に整合させるための技術は一切開示されていない。このため、特許文献3に記載されるパッケージを高周波帯で使用すると、反射波が発生し易くなる。
また、特許文献4に記載されるパッケージにおいても、ガラスを誘電体とした同軸構造と、パッケージ内部に配設されたマイクロストリップ線路とを接続する構成が示されている。しかしながら、フィードスルー部を介したパッケージ内外部の信号伝送路の特性インピーダンスを適切に整合させるための技術は一切開示されていない。このため、特許文献4に記載されるパッケージも、高周波帯での使用では反射波が発生し易くなる。
この発明は上記課題を解決するためになされたもので、安価な導電性ケースを用い、信頼性が確立された実用的な信号ピンの直径と貫通穴の直径の範囲内の構成を有し、外部基板との接続が容易で且つ高周波伝送特性が良好で10Gビット/秒以上の高速動作を可能とする半導体用パッケージ及びこれを用いた半導体デバイスを得ることを目的とする。
この発明に係る半導体用パッケージは、パッケージ筐体を貫通して外部からの高周波信号を内部に伝送する高周波伝送線路が、パッケージ外部との隔壁部に設けられ、外部からの上記高周波信号を内部に伝する際に整合させるべき特性インピーダンスより低い特性インピーダンスを有する第1伝送線路部と、パッケージ外部に設けられ、第1伝送線路部と電気的に接続して、当該第1伝送線路部より高い特性インピーダンスを有する第2伝送線路部と、パッケージ内部に設けられ、第1伝送線路部と電気的に接続して、当該第1伝送線路部より高い特性インピーダンスを有する第3伝送線路部とからなるものである。
この発明によれば、パッケージ筐体を貫通して外部からの高周波信号を内部に伝送する高周波伝送線路が、パッケージ外部との隔壁部に設けられ、外部からの上記高周波信号を内部に伝する際に整合させるべき特性インピーダンスより低い特性インピーダンスを有する第1伝送線路部と、パッケージ外部に設けられ、第1伝送線路部と電気的に接続して、当該第1伝送線路部より高い特性インピーダンスを有する第2伝送線路部と、パッケージ内部に設けられ、第1伝送線路部と電気的に接続して、当該第1伝送線路部より高い特性インピーダンスを有する第3伝送線路部とからなるので、コストを安く維持できるとともに、高周波伝送特性が良好で10Gbps以上の高速動作が可能な半導体用パッケージを提供することが可能となる。
実施の形態1.
この発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態1による半導体用パッケージは、例えば光半導体素子モジュールに使用される。光半導体素子モジュールは、光通信によってビル内や異なるビルに設置されたサーバ間を接続するローカルエリアネットワークなどに適用されている。
そこで、以降においても、本実施の形態1による半導体用パッケージで光半導体素子を収納した光半導体素子モジュールとし、モジュール形態をキャンパッケージ型とした場合を例に挙げて説明する。また、光半導体素子としてレーザダイオード(以下、LDと称する)を内蔵する。なお、本発明における半導体用パッケージは、密閉用のキャップ(蓋)がないものも含めた概念で定義する。
図1は、この発明の実施の形態1による半導体用パッケージの外観構成を示す斜視図であり、大まかな内部構造を破線で記載している。図2は、図1中の半導体用パッケージを使用した光半導体素子モジュールの外観構成を示す斜視図である。また、図3は、図2中の光半導体素子モジュールの内部構造を示す断面図であり、(a)は内部の台座ブロックの基板配置面に対して水平な面での断面を示し、(b)は(a)の断面に対して垂直な方向で且つ長手方向への断面を示している。
なお、以降の説明では、図1に示した半導体用パッケージをキャンパッケージと称する。また、図2に示した光半導体素子モジュールは、上述したようにLDを搭載するものを例に挙げるので、表記の簡単のためLDモジュールと称することとする。
図1から図3までに示すように、LDモジュール3は、高周波信号ピン41a,41b、グランドピン42a,42b、モニタ信号ピン43及びバイアス給電ピン44a,44bがマウントされる円板状のステム10、複数のセラミック基板が搭載される台形柱状の台座ブロック11、LD40、このLD40が発生したレーザ光を集光する集光レンズ12、台座ブロック11などの内部構成を外部から密閉するための円筒形のキャップ13を備えている。
キャップ13は、図3に示すように、第1キャップ部材13a及び第2キャップ部材13bから構成される2段円筒形状を有している。第1キャップ部材13aは、プロジェクション溶接などによってステム10に固定される。また、第2キャップ部材13bは、第1キャップ部材13aの先端側に外嵌されてYAG溶接などによって第1キャップ部材13aに固定される。
もう少し具体的に説明すると、第1キャップ部材13aは、外径が異なる段付きの筒形状を有しており、外径の大きい筒部分から延びるように外径の小さい筒部分が設けられている。この外径の小さい筒部分を第2キャップ部材13bの一端側の内筒に嵌合し、貫通YAG溶接によって第1キャップ部材13aと第2キャップ部材13bが固定される。
また、第1キャップ部材13aの上記外径の小さい先端部分には、集光用レンズ12を挿入するためのレンズ挿入用の孔14が形成されている。この集光レンズ12は、ネジや接着材などによって第1キャップ部材13aに固定される。
第1キャップ部材13aの内部空間15は、ガラス製のウィンドウ16によって外部から隔離されている。これにより、台座ブロック11が収納される内部空間15は、気密状態が保たれている。なお、集光レンズ12をキャップ13の孔14に接着固定するによって内部空間15を気密状態に保つことが可能であればウィンドウ16を省略してもよい。
第2キャップ部材13bの集光レンズ12に対向する端部には、レーザ光を通過させるための孔17が形成されている。この第2キャップ部材13bを第1キャップ部材13aにYAG溶接固定するにあたり、第1キャップ部材13aに対して摺動させてレーザ光軸方向に位置決め調整し、集光レンズ12とレセプタクル2内のダミーフェルール18とのレーザ光軸方向の位置合わせが行われる。
レセプタクル2は、図2に示すように光ファイバ20が接続されたフェルール21が挿入されるフェルール挿入孔19を有している。フェルール挿入孔19内のキャンパッケージ1側には、内部に光ファイバ18aが配設されるダミーフェルール18が圧入固定されている。
また、レセプタクル2は、例えばYAG溶接による突き合わせ溶接でキャンパッケージ1の第2キャップ部材13bの端面に固定される。なお、レセプタクル2を第2キャップ部材13bに固定する際、互いの接合面を当接させた状態でレーザ光軸方向に垂直な2つの方向に対する位置決め調整を行う。このようにして、集光レンズ12とレセプタクル2内のダミーフェルール18とのレーザ光軸に直角な2つの方向に関する位置合わせを実行する。
光ファイバ20が接続されるフェルール21は、レセプタクル2のフェルール挿入孔19に押圧しながら挿入する。このあと、不図示のロック機構によってフェルール21はレセプタクル2に固定される。これにより、ダミーフェルール18の光ファイバ18aとフェルール21内の光ファイバ20の端面同士が当接して、ファイバ間が接続(光結合)される。
次にキャンパッケージ1の内部回路について説明する。
図4は、図1中のキャンパッケージの内部回路及びLDを駆動するためのLD駆動回路の等価回路を示す図である。LD駆動回路100は、キャンパッケージ1と電気的に接続される外部基板に搭載されている。この外部基板には、後述するマイクロストリップ差動線路70(図5、図6参照)が設けられている。
LD駆動回路100は、差動型の入力構成を有する入力バッファ102、正相信号及び逆相信号を出力する差動構成をなす一対のトランジスタ103,104、バイアス定電流源としてのトランジスタ105及びインピーダンス整合をとるための抵抗106,107を備えている。
入力バッファ102は、入力される正相信号と逆相信号の波形を整形し、整形した正相信号と逆相信号をトランジスタ103,104のベース側に出力する。差動構成をなす一対のトランジスタ103,104は、差動増幅器を構成する。トランジスタ103,104の各々のコレクタ側には、抵抗106,107の一端が接続している。抵抗106,107の他端には接地端子が接続されている。
また、トランジスタ103,104の各々のエミッタ側には、トランジスタ105のコレクタ電極が接続している。このトランジスタ105のベース側には、バイアス電源VDが接続しており、エミッタ側には負電源Vee1が接続しており、定電流動作をする。トランジスタ103のベース側は、入力バッファ102の逆相信号出力端子に接続される。一方、トランジスタ104のベース側には、入力バッファ102の正相信号出力端子が接続されている。
これにより、入力バッファ102から正相信号が入力されたトランジスタ104は、正相信号Iをトランジスタ105にて決定される電流値に変換して出力する。一方、入力バッファ102から逆相信号が入力されたトランジスタ103は、逆相信号Iをトランジスタ105にて決定される電流値に変換して出力する。
トランジスタ103,104の各々のエミッタ側の出力端子は、分布定数回路30及び整合抵抗31a,31bを介してLD40の一対の電極(カソード、アノード)に接続している。分布定数回路30及び整合抵抗31a,31bは、後述する高周波信号ピン41a,41b、マイクロストリップ差動線路基板46,47(又はグランデッドコプレナ差動線路)などから構成される。
キャンパッケージ1の内部回路は、分布定数回路30、抵抗31a,31b、集光レンズ12、LD40、空芯ソレノイド33a,33b、共振防止抵抗34a,34b、LD40と空芯ソレノイド33a,33bとを接続するためのワイヤボンド35a,35bを備えている。
抵抗31a,31bは、20Ω程度のインピーダンス整合用の抵抗である。LD40としては、高周波インピーダンスが5Ω程度のものを使用している。ソレノイド33a,33bは、高周波インピーダンスが大きいインダクタンス素子として機能する。共振防止抵抗34a,34bは、空芯ソレノイド33a,33bに並列接続されてその共振を防止する。
LD40のカソード側は、ワイヤボンド35a及びこのワイヤボンド35aに直列に接続する空芯ソレノイド33aと共振防止抵抗34aとの並列回路を介してバイアス定電流源36の一端に接続している。バイアス定電流源36の他端は、負電源Vee2に接続している。LD40のアノード側は、ワイヤボンド35b及びこのワイヤボンド35bに直列に接続す空芯ソレノイド33bと共振防止抵抗34bとの並列回路を介して接地されている。
なお、空芯ソレノイド33a,33bは、いずれも整合抵抗31a,31bよりもLD40に近い側でLD40の一対の電極(カソード、アノード)に電気的に接続している。負電源Vee1と負電源Vee2は同じ電源であることが好ましいが、それぞれ別電源としてもよい。
このように、キャンパッケージ1内のLD40の駆動構成では、空芯ソレノイド33a,33bを介してLD40のカソード及びアノードにバイアス電源(バイアス定電流源36及び接地端子)が接続される。さらに、差動型の一対のトランジスタ103,104によってLD40のカソード及びアノードに高周波の変調信号が差動で入力される。
つまり、LD駆動回路100におけるトランジスタ104がOFFからON(トランジスタ103がONからOFF)になると、LD40に電流が流れる。これにより、LD40からレーザ光が出力される。
また、トランジスタ104がONからOFF(トランジスタ103がOFFからON)になると、LD40に流れる電流が減少する。これにより、LD40からのレーザ光出力が停止される。
このように、LD駆動回路100の差動トランジスタ103,104より出力された変調電気信号は、分布定数回路30などを通じてLD40に伝送される。LD40では、当該変調電気信号を光変調信号に変換する。LD40から発生された光変調信号は、集光レンズ12によって光ファイバ18aに集光され、光ファイバ18aを通じて出力される。
次にキャンパッケージ1内部の各構成要素について説明する。
図5は、図1中のキャンパッケージのキャップを外した状態を示す斜視図である。図中の円錐形状の記載はLD40が生成したレーザ光を示しており、矢印は光ファイバ18a,20を介したレーザ光の出射方向を示している。
図6は、図1中のキャンパッケージの内部構造を示す断面図であり、台座ブロックの基板配置面に対して水平な面での断面を示している。また、図7は、図1中のキャンパッケージのステム周辺部の構成を示す図である。なお、図6は、説明の都合上、バイアス給電ピン44a,44b、モニタ信号ピン43などの配置位置が、図3、図5及び図7とは若干異なっている。
図5から図7までに示すように、キャンパッケージ1内部の主要構成部としては、複数のピンがマウントされた円板状のステム10や、ロウ付けなどによってステム10の内壁面に垂直に固定される台形柱状の台座ブロック11が挙げられる。
グランドを構成するステム10には、高周波信号ピン41a,41b、グランドピン42a,42b、モニタ信号ピン43、バイアス給電ピン44a,44b及びチップキャリア45がマウントされている。
高周波信号ピン41a,41bは、対をなして図4で示したLD駆動回路100からの差動の変調電気信号(以下、差動高周波信号とも称する)を伝送する。グランドピン42a,42bは、高周波信号ピン41a,41bの両側に配される。モニタ信号ピン43では、モニタ用の受光素子50との間での信号伝送がなされる。ここで、受光素子50として、例えばフォトダイオードが考えられる(以下、PDと称する)。
バイアス給電ピン44a,44bは、対をなしてLD40に対して外部の直流バイアス電流源からバイアス電流をパッケージ1の内部構成に供給する。チップキャリア45は、モニタ用のPD50を搭載するためのPD用のチップキャリアである。図5に示すように、例えば高周波信号ピン41aを介して図4で示した正相の電流信号Iが引き抜かれるとともに、高周波信号ピン41bを介して図4で示した電流信号Iと逆相の電流信号Iが与えられる。
上述した信号ピンのうち高周波信号ピン41a,41bは、パッケージ1内の気密を保ったままステム10を介して電気信号を通過させるフィードスルー部を構成している。後述するが、これら各ピンは、硼珪酸ガラスやソーダバリウムガラスなどの誘電率材料を介してステム10に対し気密封止状態で固定されている。
また、グランドピン42a,42bは、グランドを構成するステム10の外壁面に圧着及び溶接によって固着されている。PD用のチップキャリア45上にマウントされたPD50は、LD40から後方に出射されるモニタ光をモニタする。
台座ブロック11は、ステム10に対してほぼ垂直に配設される。台座ブロック11の基板配置面には、マイクロストリップ差動線路基板46,47、LD用チップキャリア48及びバイアス回路用基板49が搭載される。台座ブロック11及びステム10の各表面全体には、導電性のメッキが施されている。
マイクロストリップ差動線路基板46,47及びLD用のチップキャリア48の各裏面には、接地導体層となる平面導体板(以下、ベタグランドと称する)が形成されている。このベタグランドを介してマイクロストリップ差動線路基板46,47及びLD用のチップキャリア48は、台座ブロック11の基板配置面に半田接合される。これにより、ベタグランドと台座ブロック11表面の導電性メッキとが電気的に接続される。また、台座ブロック11は、LD40等から発生する熱の放熱経路にもなっている。
マイクロストリップ差動線路基板46は、セラミック基板51、セラミック基板51の上面に形成した一対のストリップ差動信号線52a,52b及びセラミック基板51の裏面に形成した不図示のベタグランドから構成される。
ストリップ差動信号線52a,52bの一端側には、ステム10から突出した高周波信号ピン41a,41bと接触させるためのパッド53a,53bが形成されている。ストリップ差動信号線52a,52bは、高周波信号ピン41a,41b側での信号線間隔が大きくなるように形成される。
より詳細に説明すると、図6に示すように、ストリップ差動信号線52a,52bのステム10に近い入力側の部分52dでは、特性インピーダンスが高くなるよう信号線間隔が大きく設定されている。また、部分52dより出力側において、信号線間隔が徐々に接近する部分があり、これより出力側になると信号線間隔が接近した状態で平行に配置される。
この構成を有することにより、ストリップ差動信号線52a,52bと高周波信号ピン41a,41bとの間でインピーダンス整合させることができる。この構成は、本発明の重要な特徴の1つであるので詳細については後述する。
また、ステム10にマウントされる高周波信号ピン41a,41bの端部は、マイクロストリップ差動線路基板46のパッド53a,53bにロウ付け又は半田付けによって接続固定される。
マイクロストリップ差動線路基板47は、セラミック基板55、セラミック基板55の上面に形成した一対のストリップ差動信号線56a,56b及びセラミック基板55の裏面に形成した不図示のベタグランドから構成される。
ストリップ差動信号線56a,56bは、信号線方向を略90度折り曲げるためのコーナーカーブ部を有している。ストリップ差動信号線56a,56bの途中には、インピーダンス整合用の抵抗31a,31b(図4に示す等価回路参照)がそれぞれ形成される。ストリップ差動信号線52a,52bとストリップ差動信号線56a,56bとは、ワイヤボンド57a,57bによってそれぞれ接続されている。
LD用のチップキャリア48は、セラミック基板58、セラミック基板58の上面に形成した一対のストリップ差動信号線59a,59b及びセラミック基板58の裏面に形成した不図示のベタグランドから構成されるマイクロストリップ差動線路を有している。このマイクロストリップ差動線路を構成するストリップ差動信号線59b上にLD40のアノードが当接するように搭載される。
また、LD40のカソードは、図5に示すように、ワイヤボンド60によって他方のストリップ差動信号線59aに接続される。ストリップ差動信号線56a,56bとストリップ差動信号線59a,59bとは、ワイヤボンド61a,61bによってそれぞれ接続されている。
セラミック基板58は、例えば熱伝導性の良い窒化アルミニウム(AlN)や炭化シリコン(SiC)などの材料から構成する。LD40としては、10Gビット/秒の変調が可能な、例えば分布帰還型のレーザダイオード素子が用いられる。
セラミック材からなるバイアス回路用基板49には、2本の配線パターン62a,62bと一対のインダクタンス回路が形成される。これら配線パターン62a,62bと一対のインダクタンス回路とが、図4で示したソレノイド及び共振防止抵抗の並列回路に相当する。
つまり、配線パターン62aには、空芯ソレノイド33aと、空芯ソレノイド33bの線間容量とインダクタンスとの共振を防止する共振防止抵抗34aとを電気的に並列接続した並列回路が配置される。また、配線パターン62bには、空芯ソレノイド33bと共振防止抵抗34bとを電気的に並列接続してなる並列回路が配置される。
ここで、空芯ソレノイド33a,33bは、互いの磁界が干渉しないように、各ソレノイド33a,33bの中心軸(の延長線)が交差するように、好ましくは直交するように離間配置される。また、2本の配線パターン62a,62bの各端部は、LD用のチップキャリア48のストリップ差動信号線56a,56bとワイヤボンド35a,35bを介して接続される。さらに、配線パターン62a,62bの他方の各端部には、ワイヤボンド63a,63bを介してステム10に設けられるバイアス給電ピン44a,44bが接続される。
次に、キャンパッケージ1の特徴的な構成部をより詳細に説明する。
先ず、ステム10の構成について詳述する。図4に示したLD駆動回路100の差動トランジスタ103,104から出力される差動高周波信号は、図5及び図6に示すように、マイクロストリップ差動線路70を介してキャンパッケージ1内部に入力される。
ここで、マイクロストリップ差動線路70は、基板73上に形成した一対の差動信号線71a,71bと、この一対の差動信号線71a,71bを挟むようにこれらの外側に配置したグランド線72a,72bと、基板73の裏面に形成されてグランド線72a,72bと電気的に接続した不図示のベタグランドとから構成される。なお、差動信号線71a,71bとグランド線72a,72bとの電界結合を強くしてグランデッドコプレナ差動線路としても良い。
ステム10に設けた高周波信号ピン41a,41bは、マイクロストリップ差動線路70の差動信号線71a,71bに接続固定される。また、ステム10に設けたグランドピン42a,42bは、マイクロストリップ差動線路70のグランド線72a,72bに接続固定される。
ステム10は、コバール(Fe−Ni合金)、軟鉄、あるいはCuW(銅タングステン)などの金属で構成され、その表面部にNiや金などの半田付けのためのメッキが施される。例えば、コバールや軟鉄からなるステムでは、金属板を金型で鍛造して製造することができる。また、CuWからなるステムは、メタルインジェクションモールドで作ることができる。これらのステムは、製造が簡単なことから安価である。
ステム10には、複数の孔74,75,76a,76bが分散して形成されている。これらの孔74,75,76a,76bには、誘電体77,78,79a,79bが埋め込まれる。
誘電体77には、ピン挿入孔80a,80bを形成する。これらのピン挿入孔80a,80bには、高周波信号ピン41a,41bがそれぞれ挿入されて固定される。同様に、誘電体78,79a,79bにおいても、孔(符号は省略)をそれぞれ形成しておき、各孔にモニタ信号ピン43及びバイアス給電ピン44a,44bが挿入固定される。
図示の例では、一対の高周波信号ピン41a,41bを挿入する誘電体77の断面形状が長円形状となるように構成している。また、この他の誘電体78,79a,79bの断面形状は、円形形状としている。なお、グランドピン42a,42bは、ステム10を貫通しておらず、図6及び図7に示すようにステム10の外壁面10Zに圧着及び溶接によって固着される。
ここで、高周波信号ピン41a,41bは、高周波特性を考慮して誘電体77の少なくとも一方の外側に突出される部分の長さ(例えば、LD40側への突出長)が、モニタ信号ピン43及びバイアス給電ピン44a,44bの同部分の長さよりも短くなるように構成する。
これは、高周波信号ピン41a,41bを伝送される信号が、誘電体77の外側にでると、即座にマイクロストリップ差動線路基板46の差動信号線52a,52bに乗り移れるようにするためである。また、モニタ信号ピン43及びバイアス給電ピン44a,44bについては、高周波特性の厳しい制約がないので、ある程度の突出長を確保してワイヤボンドの接続作業などが容易になるように構成してもよい。
誘電体77は、例えば硼珪酸ガラスやソーダバリウムガラス等の材料で構成する。ちなみに、硼珪酸ガラスは誘電率εr=4.1である。一方、誘電体78,79a,79bとしては、例えばソーダバリウムガラスを使用するのが好ましく、硼珪酸ガラスを使用しても良い。
また、高周波信号ピン41a,41b、モニタ信号ピン43、バイアス給電ピン44a,44b及びグランドピン42a,42bには、例えばコバール、50%Ni−Fe合金などの金属を使用する。
モニタ信号ピン43及びバイアス給電ピン44a,44bと、誘電体78,79a,79bとをステム10に挿入固定する工程を説明する。先ず、誘電体挿入用の孔75,76a,76bが形成されたステム10上に誘電体78,79a,79bを載置した状態で振動を加える。これにより、誘電体78,79a,79bを孔75,76a,76bに落とし込む。
さらに、同様にしてピン43,44a,44bを誘電体78,79a,79bに形成した孔に落とし込む。そして、この状態でステム10を図示しないカーボン治具に挿入し、これに電気炉の中で一気に熱をかける。これにより、誘電体を一時的に溶融させて、誘電体及びピンをステム10に固定する。
ここで、ステム10、信号ピン41a,41b,・・・、誘電体77a,77b、78,・・・、及び台座ブロック11の好適な材料について説明する。これらの構成では、どのような特性を最適にするかによってその材料が変わってくる。
先ず、誘電体にクラックが発生するのを防止するための構成を説明する。
パッケージ1における気密構造の信頼性を確保するため、ピン43,44a,44bを取り囲む誘電体78,79a,79bには厚みが必要である。また、これら誘電体の材料としては、コバールガラス、硼珪酸ガラスなどのガラスを使用する。この場合、例えば通信機器の環境温度として求められる−40℃から85℃の温度変動によって、誘電体としてのガラスに割れ(クラック)が入らないようにしなければならない。
そこで、ピン及びステム10の熱膨張係数が、誘電体としてのガラスと同程度か、誘電体を若干締め付けるような熱膨張係数の関係に設定する。例えば、ステム10材料がコバールかCuWの場合では、ピン材料をコバールとして硼珪酸ガラスを使用する。また、ステム10材料が軟鉄の場合は、ピン材料を50%Ni−Feとしてソーダバリウムガラスを使用する。
次に、誘電体の放熱性を最適にするための構成を説明する。
LD40等から発生する熱の放熱性を最適にするためには、ステム10及び台座ブロック11をCuWで一体化させて構成する。これにより、ステム10及び台座ブロック11の一体構造が1つのヒートシンクとして機能し、良好な放熱特性を得ることができる。また、メタルインジェクションモールド技術を使うことにより、ステム10及び台座ブロック11の一体構造は比較的安価に作ることができる。
続いて、全体的なコストを考慮した構成を説明する。
安価なコバールを使用してステム10及び台座ブロック11を一体化させて作成するか、ステム10及び台座ブロック11を軟鉄で鍛造したものがコスト的には最適である。しかしながら、コバールは放熱性が悪いので、発熱の小さな光半導体素子用のパッケージにしか使用できない。本実施の形態のように、LDモジュールの場合は、LDの発熱は0.2W程度であるのでコバールを使用できる。
一方、トランスインピーダンスアンプ付きのPDモジュールの場合は、砒化ガリウム製のアンプの発熱が0.5W程度あるので、温度上昇が大きく、コバールを使用するのは放熱特性から不具合を生じる可能性が高い。しかしながら、最近では、シリコンゲルマニウム半導体やCMOS技術を使用した低消費電力のトランスインピーダンスアンプが開発されている。このアンプでは発熱が0.2W程度であり、コバール材も使用することができる。
最後に、上記特性を得るための構成の折衷案を説明する。
発熱源を支持している台座ブロック11は放熱性のよいCuWを使って、ステム10に安価なコバールを使うようにしてもよい。これらの接合はロウ付けとなる。また、台座ブロック11を安価な鉄で作成して、これにロウ付けによりコバールから成るステム10を接合するようにしてもよい。
次に、本発明の最も重要な特徴である、小型のフィードスルー部を介してパッケージ内外部で高い特性インピーダンスでインピーダンス整合させる構成について説明する。
先ず、フィードスルー部の構成と特性インピーダンスとの関係について述べる。
図8は、フィードスルー部の構成を模式的に示す断面図であり、(a)は2つの孔に充填した誘電体に一対の信号ピンのそれぞれを挿入してなる構成を示し、(b)は1つの孔に充填した誘電体に一対の信号ピンを挿入してなる構成を示している。
また、図9は、図8中の各フィードスルー部の構成についての誘電体半径と特性インピーダンスとの関係を示すグラフであり、(a)は図8(a)の構成について、(b)及び(c)は図8(b)の構成について示している。
図8(a)において、信号ピン601は、半径raの金属からなる信号ピンである。信号ピン601の外周には、例えば硼珪酸ガラス又はソーダバリウムガラスからなる誘電体602が充填されている。ここで、一対の信号ピン601は、ステム603に形成した2つの半径rbの孔にそれぞれ挿入される。なお、信号ピン601の断面円の中心とステム603の上記孔の中心が一致するものとする。また、信号ピン601の挿入孔を形成する前は誘電体602が半径rbを有しているので、以降の説明においてもrbを誘電体602の半径と称することにする。
フィードスルー部は、信号ピン601、信号ピン601の外周に充填された誘電体602及び誘電体602の外周を囲む金属製のステム603から構成される。また、ステム603は高周波的に接地状態にしている。図8(a)では、フィードスルー部を構成する2つの孔がステム603上で距離S1だけ離れて形成されている。
図8(b)では、ステム10に設けた孔の形状は異なるが、上述した本実施の形態によるフィードスルー部の構成を模式的に示している。図8(b)では、上述した高周波信号ピン41a,41bがそれぞれ半径Raであり、ステム10に設けた1つの孔が半径Rbである。さらに、信号ピン41a,41bは、距離S2だけ離れて誘電体610に挿入されているものとする。また、ステム10に設けた孔と誘電体610の半径は一致するので、以降の説明においてRbを誘電体610の半径と称することにする。
図8(a)に示す信号ピン601の特性インピーダンスは、下記式(1)で表すことができる。図9(a)では、図8(a)に示すステム603を接地電位とし、誘電体602について比誘電率ε=4.1、比透磁率μ=1として、信号ピン601の半径raをそれぞれ0.1mm、0.125mm、0.15mm、0.175mmとした場合の単相フィードスルーの特性インピーダンスを示している。
Figure 0004279134
例えば、LD駆動回路100を単相で使用する場合、図8(a)に示すステム603を接地電位とし、信号ピン601の特性インピーダンスをLD駆動回路100の一方の出力端子の出力インピーダンスである50オーム(Ω)にインピーダンス整合させれば良い。
図9(a)に示すように、信号ピン601の半径raを光半導体モジュールのパッケージとして一般的な値である0.15mmとした場合、特性インピーダンスを50オームとするには誘電体602の半径rbが0.8mm程度必要となる。これでは、一般的なキャン型パッケージが5.6mmや3.8mm程度の直径であることを考慮すると、パッケージが大型してしまうことは否めない。
また、信号ピン601の半径を小さくし、誘電体602の半径を小さくすると以下のような不具合が生じる。フィードスルー部と回路基板70との間での空走部(図5及び図6中に記号Aで示したパッケージ1外部のピン部分、以降、空走部Aと称する)は、インダクタンス性のインピーダンスになりやすい。この空走部Aを接地電位とした金属で取り巻く同軸構造をフィードスルー部に採用したと仮定しても、上記(1)式から特性インピーダンスは比誘電率の平方根分の1で変化し、インピーダンス不整合による反射波が発生する。
さらに、フィードスルー部を特許文献2に開示されるような構造にしたとしても、特性インピーダンスの変化が大きかったり、インダクタンス性を少なくするために最短距離で回路基板70に接続するなどの工夫が必要である。しかしながら、これらの方法では、本発明が解決すべき課題にも挙げたように、回路基板との隙間管理を高精度に実施しなければならなかったり、半田付け箇所やガラスの信頼性などに問題がある。
そこで、図9(a)に示すように、信号ピン601の半径raを0.15mm、誘電体601の半径rbを0.4mmとして、単相のフィードスルーとしての特性インピーダンスが30オームとなる寸法を選択し、隙間S1を仮に0として2つの信号ピン601を並べる。
このようにフィードスルー部を構成すると、空走部Aにおいて本実施の形態と同様に信号ピンの両脇に一対のグランドピン(例えば、図5中のグランドピン42a,42b)を配置すれば、フィードスルー部の差動としての特性インピーダンスが60オーム、空走部Aの差動インピーダンスが140オーム程度になる。
また、図8(b)に示すように、ステム10を貫通する高周波信号ピン41aと高周波信号ピン41bとの電磁界が結合した結合差動線路としてフィードスルー部を構成しても良い。このような差動線路としての特性インピーダンスは、下記式(2)で求めることができる。なお、下記式(2)は、単位がオーム(Ω)であり、Rb>Ra、S>2Raの条件で式構成を簡略化している。
Figure 0004279134
図9(b),(c)は、図8(b)の構成について上記式(2)で特性インピーダンスを算出した結果を示すグラフである。図において、信号ピン41a,41bの半径Raがそれぞれ0.15mm、間隔S2が0.8mm、誘電体半径1.3mm程度で差動の特性インピーダンスが60オーム程度になる。これにより、当該構成では、図8(a)で示すフィードスルー部よりも小型のフィードスルー部が実現可能である。
また、図9に示した各グラフを参照すると、信号ピンの位置や誘電体の半径のばらつきに対しては特性インピーダンスの変化が小さい。ここで、図8(b)に示すフィードスルー部の構成で特性インピーダンスを100オームにしようとする場合、誘電体610の半径Rbを大きくしても効果が少なく、信号ピン41a,41bの半径Raを約0.1mmにする必要がある。
これでは、信号ピンが細くなり過ぎるために取扱いが困難になる点は図8(a)の構成と同様である。なお、上記式(1)及び上記式(2)は、下記文献に記載されている。
小西義弘著、「マイクロ波回路の基礎とその応用(第1版)」、総合電子出版社、1990年8月20日、第16頁。
このように、光通信用として一般的に利用されているキャンパッケージの直径5.6mmというサイズを維持あるいはこれより小型化を図ろうとすると、フィードスルー部の特性インピーダンスとして100オーム程度の比較的に高い特性インピーダンスを設定しようとすると、上述したような不具合が発生して実効性のあるキャンパッケージを得ることができない。
例えば、誘電体として硼珪酸ガラスやソーダバリウムガラスを使用し、取付時における誘電体への熱負荷や作業性を考慮して最も扱いやすい信号ピンの半径である0.15mm程度とすると、図9に示すように、フィードスルー部の特性インピーダンスが30オーム程度になってしまう。
そこで、本発明の発明者が研究解析を繰り返し試行錯誤した結果、上記不具合を解消することができる特有のパッケージ構造を見出すに至った。具体的には、フィードスルー部(第1伝送線路部)については整合すべき特性インピーダンスより低い特性インピーダンスとし、このフィードスルー部に電気的に接続するパッケージ内外部の信号線(第2伝送線路部、第3伝送線路部)としてフィードスルー部より高い特性インピーダンスを有するものを配設する。これにより、負荷に整合抵抗を付けたときの入力インピーダンスが整合し、且つ位相の変化が少ないパッケージを得ることができる。
次に、本発明に特有な上記パッケージ構造について詳細に説明する。なお、この説明では、フィードスルー部及びその周辺部をカスケード接続された高周波伝送線路として扱い、高周波伝送線路の計算方法として利用価値が高いABCD行列法を用いる。また、上記計算にスミスチャートや散乱行列を利用しても良い。
図10は、実施の形態1によるパッケージにおけるフィードスルー部及びその周辺部を3段階に接続されたカスケード線路として模式的に表した図である。図において、特性インピーダンスは、整合すべきインピーダンスで規格化した値を用いている。
規格化特性インピーダンスηで、位相定数と線路長との積がδである第1の高周波伝送線路(第1伝送線路部)は、本実施の形態によるパッケージ1のフィードスルー部に相当するものである。当該フィードスルー部は、図6を用いて説明したように信号ピン41a,41bの誘電体77に取り囲まれた部分、誘電体77及びステム10から構成される。
また、規格化特性インピーダンスηで、位相定数と線路長との積がδである第2の高周波伝送線路(第2伝送線路部)は、本実施の形態によるパッケージ1の空走部Aに相当するものである。空走部Aは、図6を用いて説明したように、ステム10からパッケージ1外部に位置する信号ピン41a,41bの部分及びこれの両脇に配置されたグランドピン42a,42bから構成される。
さらに、規格化特性インピーダンスηで、位相定数と線路長との積がδである第3の高周波伝送線路(第3伝送線路部)は、本実施の形態によるパッケージ1内部のマイクロストリップ差動線路52a,52bの高インピーダンス部分に相当するものである。当該線路の高インピーダンス部分は、図6を用いて説明したように、マイクロストリップ差動線路52a,52bの符号52dが付された信号線間距離の大きい高インピーダンス部分である。
ここで、各段階の線路を全て無損失と仮定すると、図中の電圧V,Vと電流I,Iは、下記式(3)で表すことができる。
Figure 0004279134
なお、上記式(3)において各特性インピーダンスを整合すべきインピーダンスで規格化しているので、電圧と電流の関係についても規格化されたものとなる。また、通常は単相駆動の場合は50オーム、差動の場合は100オームに整合させることが多い。
例えば、フィードスルー部においてパッケージ1の気密封止する、ガラスなどの誘電体の厚さは1mm程度必要である。また、フィードスルー部と回路基板70との間に介在する第2の高周波伝送線路である空走部Aの長さは、通常2mm程度である。
ここで、真空中での10GHzの1波長が約30mm、5GHzの1波長が約60mmであることを考慮し、各伝送線路の電気長がcos(δ)=1、sin(δ)=δの関係が成り立つと仮定する。これにより、低い周波数において、上記(3)式は、下記(4)式のように近似して簡略化することができる。
Figure 0004279134
特性のよい半導体パッケージの信号貫通部(フィードスルー部及びその周辺構成部)を構成するためには、図10に示すように、並行に配置された高周波伝送線路間に負荷として整合すべき抵抗を付けた場合、入力側から見て電圧波と電流波の位相がずれないようにする必要がある。
そこで、上記式(4)において位相定数と線路長との積δが小さいことからδの2乗項以上は無視できると仮定して、下記式(5)で与えられる近似解を得ることができる。
Figure 0004279134
ここで、3つの高周波伝送線路のうち、いずれか2つの高周波伝送線路の規格化インピーダンスとその位相定数と長さの積とが既知であり、これらのパラメータが未知の高周波伝送線路における位相定数と長さの積が決まれば、上記式(5)の2次方程式を解くことで、未知の高周波伝送線路の規格化インピーダンスを得ることができる。
例えば、第1及び第2の高周波伝送線路の規格化インピーダンスη,ηと、その位相定数と長さの積δ,δとが既知であり、第3の高周波伝送線路における位相定数と長さの積δが決定された場合、第3の高周波伝送線路の規格化インピーダンスηは、下記式(6)で与えられる。
Figure 0004279134
3つの高周波伝送線路の位相定数と長さの積がそれぞれ等しくδ=δ=δであるものとし、第1の高周波伝送線路(フィードスルー部)と第2の高周波伝送線路(空走部A)の規格化特性インピーダンスη,ηをそれぞれ0.6,1.4とする。この場合、上記式(6)より第3の高周波伝送線路の規格化特性インピーダンスηは約1.2となる。
図11は、図10で模式化して示した本実施の形態1によるフィードスルー部の特性を説明するためのグラフであり、(a)は図10中の負荷に整合抵抗を接続した場合におけるフィードスルー部の規格化特性インピーダンスの実数部についてのδ依存性を示すグラフ(上記式(3)から算出した値)、(b)は(a)の関係を有するフィードスルー部の位相特性についてのδ依存性を示すグラフである。
図において、実線は、第3の高周波伝送線路(高インピーダンス部分52d)の規格化インピーダンスを上記式(6)から求めた値に設定した場合の特性を示している。また、鎖線は、第3の高周波伝送線路の規格化インピーダンスを上記式(6)から求めた値の1.2倍とした場合の特性を示している。さらに、一点鎖線は、第3の高周波伝送線路の規格化インピーダンスを上記式(6)から求めた値の1.4倍とした場合の特性を示している。
また、各グラフにおいて、下記式(7)の関係からδを2πで割った値を横軸に記載している。下記式(7)では、線路長lと比誘電率εが決まれば、δを2πで割った値は周波数fに比例する。なお、下記式(7)において、βは各線路における位相定数、lは各線路の線路長、εsiは各線路の比誘電率、cは光速、λは各線路に伝送される高周波信号の真空中での波長、fはその周波数である。
Figure 0004279134
図11(b)より明らかなように、第3の高周波伝送線路のインピーダンスを上記式(6)より約1.2倍大きい鎖線の状態としたとき、δ/2πが0.1近くに至るまで位相の周波数依存性が少なくなっていることがわかる。
上記式(7)から、各線路ついての比誘電率εsiを1、その長さlを2mmとすれば、δ/2π=0.0066がf=10GHzに対応する。従って、図11(b)に示すように、δ/2π=0.0066では、かなり広帯域に位相変化が押えられる。
また、図11(a)より明らかに、第3の高周波伝送線路のインピーダンスを上記式(6)から求めた値より大きくすることで、より広い周波数帯域で一定の入力インピーダンスが得られる。
なお、第1の高周波伝送線路の上記所定の特性インピーダンスより第2,第3の高周波伝送線路の特性インピーダンスが高いという本発明の趣旨を逸脱しない範囲内であれば、第2,第3の高周波伝送線路の位相定数と長さの積がそれぞれ等しくδ=δであってもよい。これら位相定数と長さの積の同一性は、完全に一致させた場合の他、上記本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で差異があってもよい。つまり、上記本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で第2,第3の高周波伝送線路の位相定数と長さの積がほぼ等しい場合も本発明に含まれるものとする。
さらに、第1の高周波伝送線路の上記所定の特性インピーダンスより第2,第3の高周波伝送線路の特性インピーダンスが高いという本発明の趣旨を逸脱しない範囲内であれば、第2,第3の高周波伝送線路の特性インピーダンスがそれぞれ等しくてもよい。これら特性インピーダンスの同一性は、完全に一致させた場合の他、上記本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で差異があってもよい。つまり、上記本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で第2,第3の高周波伝送線路の特性インピーダンスがほぼ等しい場合も本発明に含まれるものとする。
上記各線路のパラメータに対して実際のパッケージにおいて設定される値を代入しても、上記構成によれば熱的又は機械的な応力緩和構造を設ける長さとして実用的な範囲のものが得られ、とても使い易い。
実際のパッケージにおける各パラメータ値として、例えば第1の高周波伝送線路であるフィードスルー部の比誘電率εs1を4.1、その長さlを1mm、第2の高周波伝送線路である空走部Aの比誘電率εs2を1、その長さlを2mmとしても実用的な範囲の線路長や径を有するパッケージが得られる。
また、上記構成によって、差動として比較的に高い特性インピーダンスである100オームに整合させると、フィードスルー部の特性インピーダンスは60オームとなる。これは、信号ピン41a,41bとして半径0.15mmのリードを使用することができ、取扱いも容易である。
さらに、上記構成にすることによって、第3の高周波伝送線路(高インピーダンス部分52d)を小型化するには、比誘電率εs3が10程度のアルミナセラミック材を使用すると、その長さを0.8mm程度に短くすることができ、小型化に有効である。
以上のように、この実施の形態1によれば、整合すべき特性インピーダンスより低い特性インピーダンスを有するフィードスルー部と、このフィードスルー部にパッケージ1内外からそれぞれ電気的に接続し、上記フィードスルー部より高い特性インピーダンスを有する、空走部A及び高インピーダンス部分52dからなる信号線を備えるので、比較的に高い特性インピーダンスでインピーダンス整合することができることから、高周波伝送特性が良好で10Gビット/秒以上の高速動作が可能なLDモジュールを提供することができる。また、安価な導電性ケースを用いることができる上、信頼性が確立された実用的な信号ピンの直径と貫通穴の直径の範囲内で構成することができる。さらに、当該パッケージは外部基板との接続が容易である。
なお、上記実施の形態1では、マイクロストリップ差動線路基板46,47を用いる例を示したが、図12に示すようなグランデッドコプレナ差動線路基板46b,47bで構成してもよい。グランデッドコプレナ差動線路基板46b,47bは、セラミック基板上に一対の差動信号線52a,52b,56a,56bを形成し、これら一対の差動信号線を挟むように外側にグランド線120a,120b,121a,121bを配置し、セラミック基板の裏面にベタグランドを配置して構成される。
これらグランデッドコプレナ差動線路基板46b,47bでは、差動信号線とグランド線とが近接して配置されてその電磁界結合が強く、基板裏面にもベタグランドを設けるので、良好な接地安定性を得ることができる。
また、上記実施の形態1では、空走部Aとして高周波信号ピン41a,41bの外側にグランドピン42a,42bを配設する例を示したが、グランドピン42a,42bを省略した実施形態も可能であり、小型化には有効である。
なお、この際、第2の高周波伝送線路である空走部Aをグランド−信号−信号−グランドと並ぶピン配列で構成する例を示したが、フィードスルー部として図8(a)の構成を採用し、信号ピンの間にグランドピンを配設してグランド−信号−グランド−信号−グランドと並ぶピン配列で構成しても良い。
また、上記実施の形態では、第3の高周波伝送線路がマイクロストリップ差動線路基板46上に形成した高インピーダンス部分52dである場合を例に説明したが、台座ブロック11を接地電位として信号ピン41a,41bをパッケージ1内部にさらに突き出して当該突出部を第3の高周波伝送線路としても良い。
台座ブロック11を接地電位として信号ピン41a,41bをパッケージ1内部にさらに突き出す場合、マイクロストリップ差動線路基板46,47の代わりに、突き出した信号ピン41a,41bの間隔を狭くして特性インピーダンスを下げるように構成してもよい。
また、上記実施の形態1では、高周波信号ピン41a,41bは一定の太さのものを用いたが、一部分を太くして特性インピーダンスを下げるようにしてもよい。
なお、上記実施の形態1では、差動信号を入力する構成をLDモジュール3に適用したが、当該構成を電界吸収型光変調器(EA変調器、Electro-absorption Modulator)が搭載されたEAモジュールや受光素子が搭載されて光信号を受信するPDモジュール又はトランスインピーダンスアンプ付きのPDモジュールに適用してもよい。勿論、LDの温度調整用のペルチェ素子を用いたものであってもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態では、差動信号を使用する例を示したが、単相信号を使用する場合に本発明を適用しても同様の効果が得られる。
この発明の実施の形態1による半導体用パッケージの外観構成を示す斜視図である。 図1中の半導体用パッケージを使用した光半導体素子モジュールの外観構成を示す斜視図である。 図2中の光半導体素子モジュールの内部構造を示す断面図である。 図1中のキャンパッケージの内部回路及びLDを駆動するためのLD駆動回路の等価回路を示す図である。 図1中のキャンパッケージのキャップを外した状態を示す斜視図である。 図1中のキャンパッケージの内部構造を示す断面図である。 図1中のキャンパッケージのステム周辺部の構成を示す図である。 フィードスルー部の構成を模式的に示す断面図である。 図8中の各フィードスルー部の構成についての誘電体半径と特性インピーダンスとの関係を示すグラフである。 実施の形態1によるパッケージにおけるフィードスルー部及びその周辺部を3段階に接続されたカスケード線路として模式的に表した図である。 図10で模式化して示した本実施の形態1によるフィードスルー部の特性を説明するためのグラフである。 グランデッドコプレナ差動線路を示す斜視図である。
符号の説明
1 キャンパッケージ(半導体用パッケージ)、2 レセプタクル、3 LDモジュール(半導体デバイス)、10 ステム、10Z ステム外壁面、11 台座ブロック、12 集光レンズ、13 キャップ、13a 第1キャップ部材、13b 第2キャップ部材、14 レンズ挿入用孔、15 内部空間、16 ウィンドウ、17 孔、18 ダミーフェルール、18a,20 光ファイバ、19 フェルール挿入孔、21 フェルール、30 分布定数回路、31a,31b 整合抵抗、33a,33b 空芯ソレノイド、34a,34b 共振防止抵抗、35a,35b ワイヤボンド、36 バイアス定電流源、40 半導体レーザダイオード(半導体素子)、41a,41b 高周波信号ピン、42a,42b グランドピン、43 モニタ信号ピン、44a,44b バイアス給電ピン、45,48 チップキャリア、46,47 マイクロストリップ差動線路基板、46b グランデッドコプレナ差動線路基板、49 バイアス回路用基板、50 フォトダイオード(半導体素子)、52a,52b,56a,56b,59a,59b ストリップ差動信号線、52d 高インピーダンス部分(第3伝送線路部)、53a,53b パッド、57a,57b,60,61a,61b,63a,63b ワイヤボンド、62a,62b 配線パターン、70 マイクロストリップ差動線路、71a,71b 差動信号線、72a,72b グランド線、77a,77b,78,79a,79b 誘電体、80a,80b ピン挿入孔、100 LD駆動回路、101 外部基板、102 入力バッファ、103,104,105 トランジスタ、120a,120b,121a,121b グランド線、601 信号ピン、602,610 誘電体、603 ステム。

Claims (8)

  1. パッケージ筐体を貫通して外部からの高周波信号を内部に伝送する高周波伝送線路を有する半導体用パッケージにおいて、
    上記高周波伝送路は、
    パッケージ外部との隔壁部に設けられ、外部からの上記高周波信号を内部に伝する際に整合させるべき特性インピーダンスより低い特性インピーダンスを有する第1伝送線路部と、
    パッケージ外部に設けられ、上記第1伝送線路部と電気的に接続して、当該第1伝送線路部より高い特性インピーダンスを有する第2伝送線路部と、
    パッケージ内部に設けられ、上記第1伝送線路部と電気的に接続して当該第1伝送線路部より高い特性インピーダンスを有する第3伝送線路部とからなることを特徴とする半導体用パッケージ。
  2. 第2伝送線路部及び第3伝送線路部は、高周波信号を伝送する際の位相定数とその伝送路長との積がほぼ等しいことを特徴とする請求項1記載の半導体用パッケージ。
  3. 第2伝送線路部及び第3伝送線路部は、高周波信号を伝送する際の特性インピーダンスがほぼ等しいことを特徴とする請求項1記載の半導体用パッケージ。
  4. 第2伝送線路部及び第3伝送線路部が差動伝送路であり、第1伝送線路部が結合差動伝送路であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の半導体用パッケージ。
  5. 第3伝送線路部は、比誘電率が1より大きい誘電体材料からなることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の半導体用パッケージ。
  6. 第1伝送線路部は、パッケージの隔壁部に設けた孔に信号リードを挿入し、上記孔を硼珪酸ガラス又はソーダバリウムガラスで気密封止してなることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の半導体用パッケージ。
  7. パッケージの隔壁部は、軟鉄材、鉄ニッケル合金材及び銅タングステン合金材のうちの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の半導体用パッケージ。
  8. パッケージ外部との隔壁部に設けられ、外部からの高周波信号を伝送する際に整合させるべき特性インピーダンスより低い特性インピーダンスを有する第1伝送線路部と、パッケージ外部に設けられ、上記第1伝送線路部と電気的に接続して、当該第1伝送線路部より高い特性インピーダンスを有する第2伝送線路部と、パッケージ内部に設けられ、上記第1伝送線路部と電気的に接続して、当該第1伝送線路部より高い特性インピーダンスを有する第3伝送線路部とからなる高周波伝送路を有した半導体用パッケージと、パッケージ内部に収納され、上記高周波伝送路を介して外部から上記高周波信号を入力して動作する半導体素子とを備えた半導体デバイス。
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