JP4278912B2 - 自動変速機の変速油圧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の変速油圧装置であって、特に、走行中の車両停止時にエンジンのアイドリングを停止するアイドルストップ制御装置を備えた車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、走行中において車両が停止し、かつ所定の停止条件が成立した場合に、エンジンを自動的に停止させ、燃料の節約、排気エミッションの低減、あるいは騒音の低減等を図るように構成したアイドルストップ車両がすでに実用化されている。このような車両にあってはエンジンが停止すると、エンジンにより駆動されているメインポンプが停止してしまうため、例えば、自動変速機の前進クラッチに供給されている油も油路から抜け、油圧が低下してしまう。そのため、エンジンが再始動されるときには、前進走行時に係合されるべき前進クラッチもその係合状態が解かれてしまった状態となってしまうことになり、エンジン再始動時に、この前進クラッチが速やかに係合されないと、いわばニュートラルの状態のままアクセルペダルが踏み込まれることになり、エンジンが吹き上がった状態で前進クラッチが係合して係合ショックが発生する可能性がある。
【0003】
よって、これを解決する手段として、例えば特開2000−46166号公報に記載の技術が知られている。この技術は、2台のポンプを使用するもので、メインポンプを運転して流体の供給を行い、エンジン停止時等のメインポンプ停止時に、電動モータにより駆動するアシストポンプを単独で運転して流量不足を補うことで、自動変速機への作動流体の供給確保を、バッテリの電力消費を最小に抑えながら行うことができるよう構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、エンジン停止時は常に電動モータにより駆動するアシストポンプが駆動するため、電力消費が著しい。特に、渋滞時等においては、バッテリに大きな負担がかかるとともに、アシストポンプ駆動用のモータ自身にも大きな負担がかかるという問題があった。
また、アシストポンプは電動モータにより駆動するため、ポンプ及び電動モータを自動変速機に搭載する必要があり、車両への搭載性の悪化を招くという問題があった。
【0005】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に着目してなされたもので、エンジンにより駆動されるメインポンプを油圧供給源とする自動変速機の変速油圧装置において、アイドルストップ制御時にはメインポンプが停止しても、再発進時に走行に必要な油圧を供給し、スムーズな走行をすることのできる自動変速機の変速油圧装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、予め設定されたアイドリング停止条件により、エンジンコントロールユニットに対しエンジンのアイドリング作動及び停止信号を出力するアイドルストップ制御手段を有するエンジンと、前記エンジンにより駆動するメインポンプを油圧供給源としてコントロールバルブユニットにより変速制御を行う自動変速機とを備えた車両において、ライン圧供給油路から、変速段を切り換える為のシフトバルブを介して、前進用締結要素へ油圧供給を行う通常油路と、アイドルストップ後のエンジン再始動時にライン圧供給油路から直接前記前進用締結要素へ油圧供給を行うバイパス油路と、前記バイパス油路と前記通常油路とを切り換えて前記前進用締結要素へ油圧供給を行う第1切換弁と、前記バイパス油路上であって前記第1切換弁の上流側に介装されると共に、前記通常油路の前記第1切換弁上流側が接続され、エンジン再始動時に前記バイパス油路の上流側と前記バイパス油路の下流側とを連通し、その他のエンジン運転中は前記バイパス油路の上流側を遮断して前記通常油路とバイパス油路の下流側とを連通するように切り換え作動する第2切換弁とを設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の自動変速機の変速油圧装置において、前記第1切換弁は、前記第1切換弁の作動圧が第1設定油圧未満のとき前記バイパス油路側とし、前記第1設定油圧以上のとき前記通常油路側に切り換える切換弁であり、前記第2切換弁は、前記第2切換弁の作動圧が第2設定油圧未満のとき前記バイパス油路と前記ライン圧供給油路とを連通し、前記第2設定油圧以上のとき前記通常油路と前記バイパス油路とを連通することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の自動変速機の変速油圧装置において、前記第2設定油圧値を、前記メインポンプが正常の油圧を発生していることをモニタできる信号圧値としたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3に記載の自動変速機の変速油圧装置において、前記第2切換弁作動圧を、前記コントロールバルブユニット内の指令油圧信号を出力するパイロットバルブ出力圧としたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明では、請求項2に記載の自動変速機の変速油圧装置において、前記第1切換弁及び前記第2切換弁を、電磁力により少なくとも油圧をオン・オフの二段階以上に設定可能な同一の電磁油圧制御弁の信号圧により切り換えることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
前記自動変速機を、エンジンと自動変速機を直結するロックアップクラッチを備えた自動変速機とし、
前記変速油圧装置に前記ロックアップクラッチの締結を制御するロックアップソレノイド及びロックアップクラッチ制御弁を設け、
前記電磁油圧制御弁を、前記ロックアップソレノイドとしたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明では、請求項5または6に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
前記第1切換弁及び前記第2切換弁を、スプールバルブと、該スプールバルブを所定の位置に付勢するリターンスプリングと、該リターンスプリング力を付勢するように作用する油圧を供給する前記電磁油圧制御弁から構成し、
前記スプールバルブに、前記電磁油圧制御弁の出力油圧を受ける第2受圧部と、
前記リターンスプリング力及び前記電磁油圧制御弁の出力油圧に対向する油圧として、ライン圧供給油路から供給されたライン圧又はパイロット圧を受ける第1受圧部を設け、
該第1受圧部にかかるライン圧供給油路から供給されたライン圧又はパイロット圧が所定油圧未満のときは、前記リターンスプリング力及び電磁油圧制御弁の出力油圧によるスプール押圧力により、前記第2切換弁は前記バイパス油路と前記第1切換弁とを連通状態とし、前記第1切換弁は前記第2切換弁の出力圧と前記前進用締結要素を連通状態とし、
前記第1受圧部にかかるライン圧供給油路から供給されたライン圧又はパイロット圧が所定油圧以上のときは、前記電磁油圧制御弁の出力油圧をオフとし、前記第1切換弁及び第2切換弁はマニュアルバルブ通過後の前記通常油路と前進用締結要素を連通状態とすることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明では、請求項5ないし7に記載の自動変速機の変速油圧装置において、エンジン再始動直後からライン圧が予め設定された設定圧になるまでは、前記電磁油圧制御弁の出力圧指令値を最大値とすることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明では、請求項5ないし7に記載の自動変速機の変速油圧装置において、自動変速機の入力回転数を検出するタービン回転数検出手段と、タービン回転数が予め設定された設定回転数以上低下したかどうかを判断するタービン回転数低下判断手段と、エンジンが完爆したかどうかを判断するエンジン完爆判断手段と、エンジンが完爆したと判断した後、前記タービン回転数低下判断手段によりタービン回転数が設定回転数低下したかどうかを検出する切換タイミング検出手段と、を設け、エンジン再始動直後から切換タイミングが検出されるまでは、前記電磁油圧制御弁の出力圧指令値を最大値とすることを特徴とする。
【0015】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載の自動変速機の変速油圧装置においては、従来技術のように電動式のアシストポンプ等を有しておらず、アイドルストップ制御手段によりエンジンのアイドリングを停止したときに、電動モータがアイドリング停止中も作動し続けるといったことがない。よって、バッテリや電動モータに負担をかけることなく、また低コストでアイドルストップ制御を行うことができる。
【0016】
また、マニュアルバルブ通過後のライン圧油路と締結要素の直前とを第1切換弁を介して連通するバイパス油路が設けられ、バイパス油路による前進用締結要素への油圧供給と、変速段を切り換える通常のシフトバルブを通過し前進用締結要素への油圧を供給する、通常油路による前進用締結要素への油圧供給とを切り換え可能な第2切換弁が設けられている。
【0017】
すなわち、従来の自動変速機の油圧回路にあっては、オイルポンプで発生した油圧を各締結要素へ供給するための油路切り換えを行うシフトバルブが設けられている。このシフトバルブが作動し、油路を切り換えることで、各締結要素等を締結可能にする。例えば1速発進状態はシフトバルブにパイロット圧が供給されることで、前進締結要素に締結圧が供給される。しかしながら、シフトバルブによる油路切り換えにはある程度の油圧が必要とされ、油圧は一端油の抜けた油路に油が充填された後に発生するものであり、油の充填に若干の時間がかかる。そのため、各シフトバルブによる油路切り換えが成されなければ、例えば図4に示すように、ロークラッチL/C,バンドブレーキB/Bのリリース室及びアプライ室及びハイクラッチH/Cに供給され、図3の締結表に示すように3速状態となってしまう。そこで、本願発明は1速状態に締結する締結要素に、シフトバルブによる油路切り換えを待つことなく油の抜けた油路に油を供給するバイパス油路を設け、締結要素の直前に直接油を供給することで締結要素に対して十分な締結圧を素早く供給することができる。
【0018】
また、マニュアルバルブ通過後の通常の前進締結要素への油圧供給油路には、オリフィスやアキュムレータ等が設けられているため、スタータモータによるクランキング時等のオイルポンプ吐出量が小さい(すなわちライン圧が所定油圧以下)ときには、通路抵抗が大きく、また、アキュムレータに蓄積されるまで前進締結要素への締結圧供給が遅延する可能性がある。しかしながら、本願発明では、極力通路抵抗の小さいバイパス油路を設けることで、オリフィスやアキュムレータといった通路抵抗を回避して締結圧を供給することが可能となり、締結要素に対して十分な締結圧を素早く供給することができる。
【0019】
また、第1切換弁と第2切換弁の2つの切換弁を設けたことで、どちらか一方側がスティックしたとしても、他方側がフェールセーフとして機能することで、オイルポンプと前進用締結要素が連通状態を維持し、他の変速段への変速を行うことができなくなるといったことがなく、また、走行中にどちらか一方の切換弁がスティックしたとしても、他方の切換弁によって確実にインターロックを防止することができる。
【0020】
請求項2記載の自動変速機の変速油圧装置にあっては、通常油路による油圧供給と、第2切換弁により切り換えられた油圧供給とを切り換え可能な第1切換弁が設けられている。これにより第1切換弁は、アイドルストップ後のエンジン再始動時にライン圧が確保されるまでは第2切換弁の油圧供給側とする。このとき、第2切換弁ではバイパス油路が選択されているため、メインポンプによって十分な油圧が発生していない場合であっても、前進用締結要素にスムーズに締結圧を供給することができる。
【0021】
また、エンジン再始動後、ライン圧が第1設定油圧以上のときは通常走行であり、第1切換弁は通常油路に切り換える。これにより、請求項1と同様の作用効果を得ることができる。
【0022】
ここで、切換弁を設けることで、アイドルストップ後のエンジン再始動時に油圧をスムーズに供給することができる一方、図3の締結論理表に示すように、通常走行時の4速時はハイクラッチのみに油圧が供給されるが、このときにロークラッチに油圧が供給されるとインターロックが発生する。よって、確実にロークラッチへの油圧供給を遮断したいが、バイパス油路はシフトバルブを経由しないため、確実にそれぞれの切換弁の作動を確保する必要がある。
【0023】
そこで、通常走行時に第2切換弁が仮に故障し、バイパス油路と前進締結要素の連通状態でスティックしたとしても、第1切換弁によって、バイパス油路からの油圧供給を遮断し、通常油路からの油圧供給を行うことが可能となり、例えば4速時に第1切換弁が通常油路を選択している状態であれば、シフトバルブによって油圧供給が遮断されているため、インターロックを確実に防止することができる。
【0024】
また、第1切換弁が故障した状態での通常走行時に、第2切換弁により切り換えられた油圧供給しか行えない場合であっても、第2切換弁を通常油路側に切り換えることで、通常油路からの油圧供給を行うことが可能となり、インターロックを確実に防止することができる。
【0025】
更に、通常走行時に第1切換弁が第2切換弁により選択された油路と連通する側にスティックし、第2切換弁が通常油路側にスティックするような2つのフェール(2つの切換弁のスティック)が重なったとしても、前進用締結要素と通常油路が連通された状態となり、通常走行時におけるインターロックを回避することができる。
【0026】
請求項3に記載の自動変速機の変速油圧装置にあっては、第2設定油圧値が、メインポンプの発生する油圧として正常な油圧値とされたことで、メインポンプが正常な油圧値を発生した上で、第2切換弁を切り換えることが可能となり、確実に前進用締結要素を締結することができる。
【0027】
請求項4に記載の自動変速機の変速油圧装置にあっては、第2切換弁作動圧が、コントロールバルブユニット内の指令油圧信号を出力するパイロットバルブ出力圧とされている。
【0028】
すなわち、パイロット圧の設定値を例えば4〜5kg/cm2とし、最低ライン圧を3〜4kg/cm2と設定する。このとき、ポンプ吐出圧によってパイロット圧の調圧ができていれば、ポンプ吐出圧が4〜5kg/cm2以上あるため、当然最低ライン圧は作れるが、その逆に最低ライン圧が作れても、パイロット圧の方が高い油圧を必要とするため、調圧ができるとは限らない。言い換えれば、パイロット圧の調圧ができていれば、少なくとも最低ライン圧は調圧できていると判断して第1切換弁に対し、通常通りの油圧を供給できるように切り換える。
【0029】
このように第2切換弁をパイロット圧により切り換える構成としたことで、第1切換弁がスティックしても、前進用締結要素に対して、マニュアルバルブから出力され、バイパス油路を経由した油圧が供給されることがなく、通常のシフトバルブから出力された油圧のみを供給することが可能となり、インターロックを防止することができる。
【0030】
請求項5に記載の自動変速機の変速油圧装置にあっては、第1切換弁と第2切換弁が同一の電磁油圧制御弁の信号圧により切り換えることで、第1及び第2切換弁の切換タイミングを電子制御することが可能となり、制御性の向上を図ることができる。また、1つの電磁油圧制御弁を共用することで部品点数の削減を図ることができる。
【0031】
請求項6に記載の自動変速機の変速油圧装置にあっては、電磁油圧制御弁が、ロックアップソレノイドとされている。すなわち、ロックアップクラッチを備えた自動変速機には、通常ロックアップソレノイドが設けられている。このロックアップソレノイドは発進時にロックアップすることがないため、通常制御時において1,2速時は使用されていない。このロックアップソレノイドを用いて、油圧源優先供給手段と通常の油圧供給手段を切り換えることで、ロックアップソレノイドの稼働率の向上を図ることができると共に、電子制御によってきめ細かな切り換え制御を行うことができる。ここで、例えば1,2速時では常にオン状態となるシフトバルブとロックアップソレノイドを接続し、シフトバルブがオン状態ではロックアップソレノイドの出力圧は第1及び第2切換弁に供給され、シフトバルブがオフ状態ではロックアップソレノイドの出力圧はロックアップクラッチコントロールバルブに供給される構成とすることで、ロックアップクラッチ締結時の油圧供給先と非締結時の油圧供給先を自動的に切り換えることができる。
【0032】
また、ロックアップソレノイドの出力圧を直接利用して第1及び第2切換弁の切換制御を行うことで、他の調圧バルブ等を介在させないため、制御の応答性を高めることができる。
【0033】
請求項7に記載の自動変速機の変速油圧装置にあっては、第1切換弁及び第2切換弁がスプールバルブとリターンスプリングと電磁油圧制御弁から構成され、第1切り換え制御手段が、切り換え用ライン圧供給油路から供給されたライン圧又はパイロット圧と、対抗するリターンスプリング及び電磁油圧制御弁の出力油圧の和との関係によって連通・非連通状態を切り換え制御する手段とされている。よって、最初に設定した付勢力から変更不能なリターンスプリングの付勢力のみでなく、電磁油圧制御弁の出力油圧によって変更可能な付勢力を得ることが可能となり、第1切換弁及び第2切換弁の切り換えタイミングの設定自由度を確保することができる。
【0034】
請求項8に記載の自動変速機の変速油圧装置にあては、電磁油圧制御弁に対し、エンジン再始動直後から予め設定された設定圧になるまで、最大油圧となる指令が出力されることで、メインポンプから十分な油圧が得られないエンジン完爆前であっても、発進用締結要素に十分な油圧を供給することができる。また、十分なライン圧が確保されて初めて第1切換弁及び第2切換弁を切り換えることが可能となり、エンジン再始動後の発進用締結要素の締結力を十分確保することができる。
【0035】
すなわち、エンジン再始動直後のフルスロットル発進を行うと、前進用締結要素の締結トルクが不足し、大きなショックを発生する虞があり、また、通常油路の管路抵抗によって圧損が生じるため実際の油圧が低くなる可能性がある。また、この圧損は油温に影響されてしまうため、制御性の悪化を招く虞がある。これらの問題点に鑑み、メインポンプから十分な油圧が確保されるまでは確実にバイパス油路と前進用締結要素を連通しておくために、第1切換弁に設けられたリターンスプリングのセット荷重を高くすることを考える。このとき、メインポンプから十分な油圧が得られたときは、リターンスプリングに対向する圧力が確保されてから、バイパス油路と前進用締結要素の連通状態が切り換えられるため、上述の問題点を解決できる。しかし、十分メインポンプの油圧が確保された通常運転のN−Dセレクト時において、通常通りシフトバルブから前進用締結要素へ油圧が供給されるが、リターンスプリングの設定荷重が大きすぎると、その前にバイパス油路と前進用締結要素が連通してしまい、セレクトショック等が発生する虞がある。そこで、必要以上にリターンスプリングの設定荷重を大きくすることなく、アイドルストップ時のエンジン再始動後は電磁油圧制御弁の出力油圧を大きくすることによりリターンスプリングの付勢力をアシストし、それ以外の場合では電磁油圧制御弁の出力油圧を小さく設定しておけば、エンジン再始動直後にフルスロットル発進したとしても、スムーズに油圧を供給し、かつ、通常制御においてもセレクトショック等を防止することができる。
【0036】
請求項9に記載の自動変速機の変速油圧装置にあっては、エンジンが完爆したと判断された後に、タービン回転数低下判断手段おいて、タービン回転数が予め設定された設定回転数低下したかどうかが判断される。そして、タービン回転数が設定回転数低下したと判断するまで電磁油圧制御弁の出力圧指令値を最大値とし、タービン回転数が設定回転低下したと判断したときは、バイパス油路から通常油路に切り換えられる。
【0037】
エンジン再始動時はエンジンがスタータモータによってクランキングされる。このとき、タービン回転数は変動しているが、エンジンが完爆したと判断されると、エンジンの出力トルクはある程度安定し、自動変速機に入力されるトルクによってタービンが安定回転する。
【0038】
このとき、電磁油圧制御弁の出力圧指令値が最大値とされているため前進用締結要素へはバイパス油路により油圧が確実に供給され、ある程度の締結力が発生している。前進用締結要素の一方はタービンに接続され、一方は駆動輪に接続された状態である。車両は停止した状態から発進しようとするため、慣性力によって駆動輪を固定する力が働く。この慣性力が前進用締結要素を介してタービンの回転数を一旦下げる。
【0039】
すなわち、タービン回転数が上昇した後、一旦下がるときは、前進用締結要素の締結力がある程度確保され、いわゆるプリチャージが完了した段階と同等である。このタイミングにおいてバイパス油路から通常油路に切り換えることで、スムーズな切り換えを実行することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1における自動変速機の制御系を表す図である。
【0041】
10はエンジン、20は自動変速機、30はトルクコンバータ、50はコントロールユニット、60はスタータジェネレータである。
エンジン10には、燃料供給装置11が備えられ、エンジン10へ燃料を供給している。また、チェーンスプロケット12が設けられ、スタータジェネレータ60に電磁クラッチ61を介して設けられたチェーンスプロケット62とチェーン63により連結されている。このスタータジェネレータ60はエンジン10のスタータ、減速状態での発電機、並びにバッテリの蓄電状態に応じて発電する発電機として機能する場合は、電磁クラッチ61によりエンジン10と締結状態とされる。
【0042】
また、自動変速機20には、エンジン10と共に回転駆動するメインポンプ22が設けられ、油圧サーボ23へ油圧を供給している。
【0043】
コントロールユニット50には、アイドルストップスイッチ1,ブレーキスイッチ2,舵角センサ3,油温センサ4,及び車速センサ5からの信号が入力され、スタータジェネレータ60及び燃料供給装置11の作動を制御する。
【0044】
本実施の形態1では、変速機構部24にギヤ式の有段変速機を備えている。図2は本実施の形態1の有段変速機の構成を表す概略図である。
図2において、G1,G2は遊星ギヤ、M1,M2は連結メンバ、R/C,H/C,L/Cはクラッチ、B/B,L&R/Bはブレーキ、L−OWCはワンウェイクラッチ、INは入力軸(入力部材)、OUTは出力軸(出力部材)である。
【0045】
前記第1遊星ギヤG1は、第1サンギヤS1と、第1リングギヤR1と、両ギヤS1,R1に噛み合うピニオンを支持する第1キャリアPC1を有するシングルピニオン型の遊星ギヤである。
前記第2遊星ギヤG2は、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、両ギヤS2,R2に噛み合うピニオンを支持する第2キャリアPC2を有するシングルピニオン型の遊星ギヤである。
前記第3遊星ギヤG3は、第3サンギヤS3と、第3リングギヤR3と、両ギヤS3,R3に噛み合うピニオンを支持する第3キャリアPC3を有するシングルピニオン型の遊星ギヤである。
前記第1連結メンバM1は、第1キャリアPC1と第2リングギヤR2とをロークラッチL/Cを介して一体的に連結するメンバである。
前記第2連結メンバM2は、第1リングギヤR1と第2キャリアPC2とを一体的に連結するメンバである。
【0046】
リバースクラッチR/CはRレンジの時に締結し、入力軸INと第1サンギヤS1を接続する。
ハイクラッチH/Cは3速,4速の時に締結し、入力軸INと第1キャリヤPC1を接続する。
ロークラッチL/Cは1速,2速,3速ギヤの時締結し、第1キャリヤPC1と第2リングギヤR2とを接続する。
ロー&リバースブレーキL&R/Bは1速とRレンジの時に締結し、第1キャリヤPC1の回転を固定する。
バンドブレーキB/Bは2速,4速の時に締結し、第1サンギヤS1の回転を固定する。
ローワンウェイクラッチL−OWCは1速で車両が加速状態の時に作用し、第1キャリヤPC1の回転を固定する。減速中は作用しない。
【0047】
前記入力軸INは、第1リングギヤR1に連結され、エンジン回転駆動力をトルクコンバータ30を介して入力する。前記出力軸OUTは、第2キャリアPC2に連結され、出力回転駆動力を図外のファイナルギヤ等を介して駆動輪に伝達する。前記各クラッチ及びブレーキには、各変速段にて締結圧や解放圧を作り出す油圧サーボ23が接続されている。
【0048】
[変速作用]
図3は実施の形態1の変速機構部24での締結作動表を表す図である。
図3において、○は締結状態、×は非締結状態を示す。
【0049】
図4は実施の形態1における油圧サーボ23から変速機構部24へ制御油圧を供給する油圧回路を表す油圧回路図である。エンジン10により駆動されるメインポンプ22と、メインポンプ22の吐出圧をライン圧として調圧するプレッシャレギュレータバルブ47と、ライン圧をマニュアルバルブに供給する第1ライン圧油路39と、マニュアルバルブ通過後のライン圧を供給する第2ライン圧油路40が設けられている。
【0050】
また、油圧回路を切り換える第1シフトバルブ41及び第2シフトバルブ42と、各シフトバルブ41,42を作動するパイロット圧を供給するパイロット圧油路41b,42bとが設けられている。また、第2ライン圧油路40には、通路抵抗の少ないバイパス油路45が設けられている。このバイパス油路45は、ロークラッチL/Cとマニュアルバルブ213通過後の油路とを直接連通している。このバイパス油路45上にはロークラッチL/Cの連通・非連通状態を切り換える第1切換弁44と、第2切換弁15が設けられている。
【0051】
図5は第1切換弁44及び第2切換弁15の拡大断面図である。この第1切換弁44はスプールバルブ44fとリターンスプリング44gから構成されている。スプールバルブ44fには、リターンスプリング44gのばね力に対向する油圧を受ける第1受圧部44hと第2受圧部44iが設けられている。
【0052】
ポート44aにはオリフィスd1を備え、第1シフトバルブ41通過後の通常のロークラッチ圧供給油路101が連通され、ポート44a'にはロークラッチアキューム室300が連通され、ポート44bにはロークラッチL/Cが連通され、ポート44cには通路抵抗の少ないバイパス油路45であって、第2切換弁15と第1切換弁44とを接続するバイパス油路45aが連通され、ポート44dにはハイクラッチH/C圧の締結圧を供給するインターロック防止油路103が連通され、ポート44eにはマニュアルバルブ213通過前であって、プレッシャレギュレータバルブ47の出力ポート47aに連通する切り換え用ライン圧油路102が連通され、ポート44jにはプレッシャモディファイアバルブ80の出力ポート80aと連通し、スプリング力に付勢する方向に油圧を供給するプレッシャモディファイア圧Pmfv供給油路が連通されている。
【0053】
第2切換弁15はスプールバルブ15fとリターンスプリング15gから構成されている。スプールバルブ15fには、リターンスプリング15gのばね力に対向する油圧を受ける第1受圧部15hが設けられている。
【0054】
ポート15aには第1シフトバルブ41通過後の通常のロークラッチ圧供給油路104が連通され、ポート15bには通路抵抗の少ないバイパス油路45が連通され、ポート15cにはパイロットバルブ48の出力ポート48aと連通するパイロット圧PPILOT供給油路が連通され、ポート15dには、第1切換弁44と第2切換弁15とを接続する通路抵抗の少ないバイパス油路45aが連通されている。
【0055】
また、バイパス油路45の通路抵抗は、極力小さくすることが望ましい。すなわち、他の油路(特に各締結要素直前)には、締結直後のサージ圧を防止するためのオリフィスが設けられ、ライン圧の立ち上がり特性を調整している。これにより、バイパス油路45の通路抵抗を小さく設定することで、メインポンプの吐出油量の多くをロークラッチL/Cに供給することができるからである。
【0056】
ここで、第1切換弁44の切り換え設定圧力をスプリングセット加重のみで決定した場合の問題点について説明する。エンジン再始動直後のフルスロットル発進を行うと、ロークラッチ締結トルクが不足し、大きなショックを発生する虞があり、また、ロークラッチ油路の管路抵抗によって圧損が生じるため実際のロークラッチ油圧が低くなる可能性がある。また、この圧損は油温に影響されてしまうため、制御性の悪化を招く虞がある。
【0057】
上述の問題点に鑑み、ポンプから十分な油圧が確保されるまでは確実にバイパス油路45とロークラッチL/Cを連通しておくために、第1切換弁44に設けられたスプリングのセット荷重を高くすることを考える。このとき、ポンプから十分な油圧が得られたときは、スプリングに対向する圧力が確保されてから、バイパス油路45とロークラッチL/Cの連通状態が切り換えられるため、上述の問題点を解決できる。しかし、十分ポンプの油圧が確保された通常運転のN−Dセレクト時において、通常通りシフトバルブからロークラッチL/Cへ油圧が供給されるが、スプリングの設定荷重が大きすぎると、その前にバイパス油路45とロークラッチL/Cが連通してしまい、セレクトショック等が発生する虞がある。そこで、既存の信号油圧を用いることで、必要以上にスプリングの設定荷重を大きくすることなく、アイドルストップ時のエンジン再始動直後にフルスロットル発進したとしても、スムーズに油圧を供給し、かつ、通常制御においてもセレクトショック等を防止できる油圧回路を構成するものである。
【0058】
この第1切換弁44の第1受圧部44hの受圧面積をA1とし、リターンスプリング44gが収納されている収納室44jの受圧面積をA2とする。プレッシャモディファイア弁80の出力ポート80aの油圧Pmfvは、ライン圧デューティソレノイド70のデューティ比に応じて図10のPmfvで示すように、デューティ比がゼロの場合は、プレッシャモディファイア弁80に設けられたスプリング80bのセット荷重Pkx0と釣り合う油圧(約0.7kg/cm2)が発生し、デューティ比MAXの場合4.7kg/cm2の油圧が発生する。リターンスプリング44gのセット荷重kx0と収納室44jに作用するプレッシャモディファイア弁80の出力する油圧Pmfvに受圧面積A2を掛けた値の和が第1受圧部44hにかかるライン圧PLに受圧面積A1を掛けた値より大きい(kx0+Pmfv・A2>PL・A1)場合には、図5の状態となり、ポート44bとポート44cが連通し、ロークラッチL/Cには、マニュアル弁213を通過後の油圧がバイパス油路45,第2切換弁15及び油路45aを介して流入する。
【0059】
ここで、kx0は、リターンスプリング44gのセット荷重であり、受圧面積A1で割った値kx0/A1をPsであらわすと、
Pset=Ps+Pmfv・A2/A1
と定義する。ここで、Ps(=kx0/A1)は約1kg/cm2、A2/A1は1以上(例えば1.5)に設定している。
【0060】
Pset>PLの場合、第1切換弁44は、上述したように図5の状態となり、Pset>PLの場合は、図7の状態、すなわちロークラッチL/Cは、オリフィスd1,ロークラッチアキュムレータ300と連通する通常油圧回路と連通する。
【0061】
図6は実施の形態1におけるアイドルストップ制御の制御内容を表すフローチャートである。
【0062】
ステップ101では、アイドルストップスイッチ1が通電、車速が0、ブレーキスイッチがON、舵角が0、Rレンジ以外のレンジが選択されているかどうかを判断し、全ての条件を満たしたときのみステップ102へ進み、それ以外はアイドルストップ制御を無視する。
【0063】
ステップ102では、セレクト位置がDレンジかどうかを判定し、Dレンジであればステップ103へ進み、それ以外はステップ104へ進む。
【0064】
ステップ103では、油温Toilが下限油温Tlowよりも温度が高く上限油温Thiよりも低いかどうかを判定し、条件を満たしていればステップ104へ進み、それ以外はステップ101へ進む。
【0065】
ステップ104では、エンジン10を停止する。
【0066】
ステップ105では、ブレーキスイッチ2がONかどうかを判定し、ON状態であればステップ106へ進み、それ以外はステップ104へ進む。
【0067】
ステップ106では、アイドルストップスイッチ1が通電しているかどうかを判定し、通電していなければステップ104へ進み、通電していればステップ107へ進む。
【0068】
ステップ107では、スタータジェネレータ60を作動する。
【0069】
ステップ117では、セレクト位置がDレンジかどうかを判定し、Dレンジであればステップ127へ進み、それ以外はステップ137へ進む。
【0070】
ステップ127では、Dレンジでの再発進を要求されるため、ライン圧デューティソレノイド70のデューティ比の指令値として最大値(MAX)を出力する。
【0071】
ステップ137では、再発進を要求されていないため、ライン圧デューティソレノイド70のデューティ比の指令値として最小値(MIN)を出力する。
【0072】
ステップ108では、エンジン回転数Neが所定のエンジン回転数Nを越えたかどうかを判定し、越えていればステップ109へ進み、越えていなければステップ107へ進み、スタータジェネレータ60の作動を継続する。
【0073】
ステップ109では、スタータジェネレータ60をオフとする。
【0074】
ステップ110では、車速が一定速度以上か、又はスタータ再始動後一定時間経過しているかどうかを判断し、条件を満たしていなければこのステップを繰り返し、条件を満たせばステップ111へ進む。
【0075】
ステップ111では、ライン圧デューティソレノイドのデューティ比を通常指令とする。
【0076】
すなわち、運転者がアイドルストップ制御を希望しており、車両が停止状態で、ブレーキが踏まれており、舵角が0で、Rレンジが選択されていなければ、エンジン10を停止する。ここで、アイドルストップスイッチ1は、運転者がアイドルストップを実行又は解除する意志を伝えるものである。イグニッションキーを回した時点でこのスイッチは通電状態である。また、舵角が0の場合としたのは、例えば右折時等の走行時の一時停車時においては、アイドルストップを禁止するためである。
【0077】
また、Rレンジにおけるアイドルストップ制御を禁止したのは締結完了状態にするための必要油量が、1速締結状態より遙かに多くなるため十分な油量を供給できない恐れがあるからである。すなわち、図3の締結表に示すように、1速段ではロークラッチL/Cに油圧の供給が必要である。よって、各シフトバルブが油路を切り換えていない状態であってもロークラッチL/Cにのみバイパス油路45から油圧を供給すればよい。しかしながらRレンジでは、リバースクラッチR/C及びロー&リバースブレーキL&R/Bにも油圧を供給しなければならないため、エンジン始動までに締結に必要な油量を供給することが困難であるからである。
【0078】
次に、油温Toilが下限油温Tlowよりも高く、上限油温Thiよりも低いかどうかを判定する。これは、油温が所定温度以上でないと、油の粘性抵抗のために、エンジン完爆前に所定油量の充填ができない可能性があるためである。また、油温が高温状態では、粘性抵抗の低下によりメインポンプ22の容積効率が低下することと、バルブ各部のリーク量が増加するため、同様にエンジン完爆前に締結要素への所定油量が充填できない可能性があるためである。
【0079】
次に、ブレーキが離されたときは、運転者にエンジン始動の意志があると判断し、また、ブレーキが踏まれた状態であっても、アイドルストップスイッチ1に非通電が確認されるときは、運転者にエンジン始動の意志があると判断する。これは、例えばアイドルストップによりエンジン10を停止すると、バッテリに負担がかかり、エアコン等の使用ができないといった事が生じないように、運転者が車室内の温度を暑いと感じたときには、運転者の意志によってアイドルストップ制御を解除することができることで、より運転者の意図に沿った制御を実行できるように構成されているものである。これにより、スタータジェネレータ60を作動することで、第2ライン圧油路40に油圧を供給する。
【0080】
このとき、エンジン停止時はメインポンプ22が停止した状態であるため、第1切換弁44及び第2切換弁15はリターンスプリング44g,15gによりバイパス油路45,45aとロークラッチL/Cが連通した状態に切り換えられている。ここで、エンジン停止時は、ロークラッチL/Cに供給されている油も油路から抜け、油圧が低下してしまう。そのため、エンジン10が再始動されるときには、1速段走行時に係合されるべきロークラッチL/Cもその係合状態が解かれてしまった状態となっているため、エンジン再始動時に油圧を供給する必要があるからである。
【0081】
次に、エンジン再始動時に、スタータジェネレータ60の回転(約200rpm)によりエンジン10を介してメインポンプ22が十分な吐出量を確保できず、低油圧の期間は、切り換え用ライン圧及びパイロット圧が所定値以下であるため、第1切換弁44及び第2切換弁15はスプリング力によりロークラッチL/Cへの供給油路として通路抵抗の少ないバイパス油路45,45aを選択し、かつオリフィスd1を備える油路101とロークラッチアキューム室300を遮断することにより、オイルポンプの吐出する油量の大部分をロークラッチL/Cに供給することが可能となる。従って、アイドルストップ後の再発進時、ロークラッチL/Cの締結を早めることができ、エンジン完爆後はロークラッチL/Cの締結を完了することができる。この結果、車両の発進ショックを無くすことができる。
【0082】
その後、エンジン回転がアイドリング回転で安定(約600rpm)すれば、ポンプ22の吐出量が十分確保され、ポート44eに供給される切り換え用ライン圧油路102の油圧が所定圧以上となり、リターンスプリング44gのばね力及びプレッシャモディファイア圧Pmfvによる荷重に抗してスプールバルブ44fを下方(図7参照)に移動し、第1切換弁44のロークラッチポート44bは通常の締結圧供給油路101を選択することで、図7のハッチング部分に示す油路に油圧が供給され、通常時におけるエンジンアイドル回転状態のセレクトショックを回避している。
【0083】
ここで、ポート44jにプレッシャモディファイア圧Pmfvを供給しているのは、最初に設定した付勢力から変更不能なリターンスプリング44fの付勢力のみでなく、電子制御によって変更可能な付勢力を得ることで、第1切換弁44の切り換えタイミングの設定自由度を確保するためである。すなわち、エンジンがアイドル回転数以上で通常運転されている場合は、図10のPLで示すように、ライン圧デューティソレノイド70のデューティ比がMAXの場合、ライン圧PLは、12.5kg/cm2に調圧される。一方、Psetは、ライン圧デューティ比が0の場合、1+0.7・1.5=2.05kg/cm2となり、Pset<PL(ライン圧)となる。ライン圧デューティ比がMAXの場合、ライン圧PLは、12.5kg/cm2となる。Psetは、1+4.7・1.5=8.05(kg/cm2)となり、Pset<PLとなる。上記以外のライン圧デューティ比の場合も全て、Pset<PLとなり、通常運転時は常に第1切換弁は、図7で示す状態、すなわちロークラッチL/Cは、オリフィスd1,ロークラッチアキュムレータ300と連通する通常油圧回路と連通する。
【0084】
一方、アイドルストップ後のDレンジでのエンジン再始動時には、ステップ127に示すように、スタータジェネレータ60をONするとともに、ライン圧デューティソレノイド70のデューティ比をMAX指令する。すると、ポンプ22の吐出圧は、正規の最低ライン油圧(3.5kg/cm2)を確保できない期間は、ライン圧として出来なりの油圧(ポンプ22が吐出している状態の油圧)であり、Pmfv圧である。よって、この期間は、図11に示すように、常にPset>PLとなり、第1切換弁44は、図5の状態となる。
【0085】
ライン圧デューティソレノイド70のデューティ比としてMAX指令を解除する指令は、ステップ111で示すように、車速が一定速度または、スタータがONしてから、一定時間経過後までなので、その間にポンプ吐出圧が、8.05kg/cm2以上になれば、Pset<PLとなり、第1切換弁44'は、図7の状態になる。
【0086】
したがって、エンジン再始動後のロークラッチL/Cは通路抵抗の少ないバイパス油路45,第2切換弁15及び油路45aを介してライン圧が流入し、十分ポンプ能力が高くなってから、正規の油路に切り換えられるので、エンジン再始動後のエンジントルクが立ち上がる前にロークラッチL/Cの締結を完了させることができる。しかも、エンジン再始動直後からライン圧デューティソレノイド70のデューティ比をMAXにしているので、エンジン再始動後のスロットル開度の如何に関わりなく、十分なロークラッチ締結トルクを確保することができる。
【0087】
このように、プレッシャモディファイア弁80により第1切換弁44の切り換えを制御することで、既存の信号油圧を用いて第1切換弁44の作動をアシストすることが可能となり、また、プレッシャモディファイア弁80に対し、エンジン再始動直後から一定時間の間、最大油圧となる指令が出力されることで、十分なライン圧が確保されて初めて第1切換弁44を切り換えることで、エンジン再始動後のロークラッチL/Cの締結力を十分確保することができる。尚、実施の形態1では、プレッシャモディファイア弁80によりリターンスプリング44gに付勢する油圧を供給したが、この構成に限られるものではなく、リターンスプリング44gに対向する油圧を減圧することで、相対的にリターンスプリングの付勢力を調整する構成としてもよい。
【0088】
また、第2切換弁15は、パイロット圧PPILOTが所定値以上になると、スプールバルブ15fを下方(図7参照)に移動し、バイパス油路45aに油圧を供給する。ここで、パイロット圧PPILOTの所定値は最低ライン圧より高い油圧に設定することにより、メインポンプ22が正常機能になっているかどうかの判断を行うことができる。すなわち、パイロット圧PPILOTの設定値を例えば4〜5kg/cm2とし、最低ライン圧を3〜4kg/cm2と設定する。このとき、ポンプ吐出圧によってパイロット圧PPILOTの調圧ができていれば、ポンプ吐出圧が4〜5kg/cm2以上あるため、当然最低ライン圧は作れるが、その逆に最低ライン圧が作れても、パイロット圧PPILOTの方が高い油圧を必要とするため、調圧ができるとは限らない。言い換えれば、パイロット圧の調圧ができていれば、少なくとも最低ライン圧は調圧できていると判断して第1切換弁44に対し、第1シフトバルブ41から通常通りの油圧を供給できるように切り換える。
【0089】
このように第2切換弁15をパイロット圧PPILOTにより切り換える構成としたことで、図8に示すように、第1切換弁44が図8中上方にスティックしても、図3に示すように、1,2,3速時は元来、ロークラッチL/Cへは油圧が供給されるが、4速時はロークラッチL/Cへの供給を絶たなければインターロックしてしまうフェールにあっても、ロークラッチL/Cに対して、マニュアルバルブ213から出力され、バイパス油路45を経由した油圧が供給されることがなく、通常のシフトバルブ41,42から出力された油圧のみを供給することが可能となり、インターロックを防止することができる。
【0090】
また、同様のインターロックとして図9に示すように、通常パイロット圧PPILOTが確保されていればシフトバルブ41,42によりロークラッチL/Cへの油圧供給は遮断されるが、万が一4速走行時に一瞬ライン圧が低下した場合、かつ、第2切換弁15が上方にスティックしてしまった場合、第1切換弁44にライン圧がバイパス油路45を経てロークラッチL/Cへ供給され、ロークラッチL/Cも締結させて、インターロック状態となる危険性がある。
【0091】
この対策として、第1切換弁44に設けられたリターンスプリング44gの反力の対向圧となるように、ポート44eに切り換え用ライン圧油路102を連通させ、その他に、3,4速で油圧を発生するハイクラッチ圧を供給するインターロック防止油路103からハイクラッチ締結圧をポート44dにかけ、シフトバルブ41,42がスプリング反力及びプレッシャモディファイア圧Pmfvに負けて動き始める油圧よりも低い油圧で第1切換弁44が作動するように設定し、インターロックを回避している。このとき、同時にプレッシャモディファイア圧Pmfvを低下させてもよい。
【0092】
これにより、インターロック防止油路103に油圧の発生しない発進時には第1切換弁44はリターンスプリング44gの反力及びプレッシャモディファイア圧Pmfvによりバイパス油路45を連通させ、3,4速時にはインターロック防止油路103によりハイクラッチ圧が供給されバイパス油路45を遮断し、万が一、第2切換弁44が4速時に誤作動を起こし、バイパス油路45と第1切換弁44を連通しても、ロークラッチL/Cへの油圧供給を回避することができる。
【0093】
(実施の形態1の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態1における自動変速機の変速油圧装置にあっては、上述の構成をとったことにより、従来技術のように電動式のアシストポンプ等を有しておらず、アイドルストップ制御によりエンジンのアイドリングを停止したときに、電動モータがアイドリング停止中も作動し続けるといったことがない。よって、バッテリや電動モータに負担をかけることなく、また安価にアイドルストップ制御を行うことができる。
【0094】
また、マニュアルバルブ213通過後のライン圧油路40と締結要素の直前とを連通するバイパス油路45が設けられ、このバイパス油路45上に連通・非連通状態を切り換える第1切換弁44が設けられている。
【0095】
すなわち、従来の自動変速機の油圧回路にあっては、オイルポンプで発生した油圧を各締結要素へ供給するための油路切り換えを行うシフトバルブが設けられている。このシフトバルブが作動し、油路を切り換えることで、各締結要素等を締結可能にする。例えば1速発進状態はシフトバルブにパイロット圧が供給されることで、前進締結要素に締結圧が供給される。
【0096】
しかしながら、シフトバルブによる油路切り換えにはある程度の油圧が必要とされ、油圧は一端油の抜けた油路に油が充填された後に発生するものであり、油の充填に若干の時間がかかる。そのため、各シフトバルブによる油路切り換えが成されなければ、例えば図3に示すように、ロークラッチL/C,バンドブレーキB/Bのリリース室及びアプライ室及びハイクラッチH/Cに供給され、図3の締結表に示すように3速状態となってしまう。
【0097】
そこで、本実施の形態1では、1速状態に締結するロークラッチL/Cに、シフトバルブによる油路切り換えを待つことなく油の抜けた油路に油を供給するバイパス油路45を設け、ロークラッチL/Cの直前に直接油を供給することで十分な締結圧を素早く供給することができる。
【0098】
また、マニュアルバルブ213通過後の通常の油圧供給油路101には、オリフィスd1やロークラッチアキューム室300等が設けられているため、スタータモータ60によるクランキング時等のオイルポンプ吐出量が小さい(すなわちライン圧が所定油圧以下)ときには、通路抵抗が大きく、また、ロークラッチアキューム室300に蓄積されるまでロークラッチL/Cへの締結圧供給が遅延する可能性がある。しかしながら、本実施の形態1では、極力通路抵抗の小さいバイパス油路45を設けることで、オリフィスd1やアキュムレータ300といった通路抵抗を回避して締結圧を供給することが可能となり、ロークラッチL/Cに対して十分な締結圧を素早く供給することができる。
【0099】
また、スプールバルブ44fにインターロック防止油路103から供給された締結圧を受ける第2受圧部44iが設けられ、インターロック防止油路103から締結圧が供給されているときは、リターンスプリング44gのばね力及びプレッシャモディファイア圧に抗して非連通状態とする。これにより、走行中、コースト等によりライン圧が所定圧以下になるような事が生じ、スプールバルブ44fの第1受圧部44hにかかるライン圧が低下しても、ハイクラッチH/Cの締結圧がスプールバルブ44fの第2受圧部44iにアシスト圧として作用するので、ロークラッチL/Cとバイパス油路45を連通してしまうことが無く、インターロックを確実に防止することができる。
【0100】
また、第1切換弁44がスプールバルブ44fとリターンスプリング44gとプレッシャモディファイア弁80から構成され、切り換え用ライン圧供給油路102から供給されたライン圧と、リターンスプリング44g及びプレッシャモディファイア弁80の出力油圧の和との関係によって連通・非連通状態を制御することで、最初に設定した付勢力から変更不能なリターンスプリング44gの付勢力のみでなく、電子制御によって変更可能な付勢力を得ることが可能となり、第1切換弁44の切り換えタイミングの設定自由度を確保することができる。更に、プレッシャモディファイア弁80により制御することで、既存の信号油圧を用いて第1切換弁44の作動をアシストすることが可能となり、新たな構成を追加する必要がない。
【0101】
また、プレッシャモディファイア弁80に対し、エンジン再始動直後から一定時間の間、最大油圧となる指令が出力されることで、メインポンプ22から十分な油圧が得られないエンジン完爆前であっても、ロークラッチL/Cに十分な油圧を供給することができる。また、十分なライン圧が確保されて初めて第1切換弁44を切り換えることが可能となり、エンジン再始動後のロークラッチL/Cの締結力を十分確保することができる。
【0102】
また、スプールバルブ44fにインターロック防止油路103から供給された締結圧を受ける第2受圧部44iが設けられ、インターロック防止油路103から締結圧が供給されているときは、リターンスプリング44gのばね力及びプレッシャモディファイア圧Pmfvに抗して非連通状態とすると共に、通常の締結圧供給油路とを連通する手段とされている。これにより、走行中、コースト等によりライン圧が所定圧以下になるような事が生じ、スプールバルブの第1受圧部にかかるライン圧が低下しても、ロークラッチL/C以外の締結要素の締結圧がスプールバルブ44fの第2受圧部44iにアシスト圧として作用するので、ロークラッチL/Cとバイパス油路を連通してしまうことが無く、インターロックを確実に防止することができる。
【0103】
また、バイパス油路上のマニュアルバルブと第1切換弁との間に、連通及び非連通状態を切り換え可能な第2切換弁が設けられ、前進用締結要素の締結によりインターロックを引き起こす変速段を得る締結要素の締結圧が所定油圧以上のときは、マニュアルバルブと第1切換弁とが非連通状態とされる。これにより、第1切換弁が仮に故障し、バイパス油路と前進締結要素の連通状態を非連通状態に切り換えることができなくなったとしても、バイパス油路上に設けられた第2切換弁が、前進締結要素への油圧供給を遮断することが可能となり、更にインターロックを確実に防止することができる。
【0104】
また、第1切換弁44により、ロークラッチアキューム室300に油圧を供給する油路が、ライン圧が所定圧以下の時は、非連通状態に切り換えられる。すなわち、エンジン再始動時には、優先的にロークラッチL/Cへ油圧を供給する必要がある。一方、ロークラッチL/C以外の締結要素が締結することで変速する変速時に使用するロークラッチアキューム室300には、エンジン完爆後にメインポンプの出力が十分確保されてから供給しても、走行には何ら問題はない。むしろ、エンジン再始動時におけるメインポンプの出力不足のときには、ロークラッチL/C以外の蓄圧手段への油圧の供給を極小化することで、ロークラッチL/Cに対して十分な締結圧をより素早く供給することができる。
【0105】
(実施の形態2)
図12は本発明の実施の形態2を表す油圧回路図である。基本的構成は実施の形態1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0106】
自動変速機20にはエンジン10と変速機構部20を直結するロックアップクラッチが設けられている。このロックアップクラッチは図12に示すロックアップソレノイド520とロックアップコントロールバルブ500によって、締結・解放制御を行う。
【0107】
ロックアップソレノイド520は、パイロットバルブ48の出力ポート48aと連通し、パイロット圧を元圧としている。ロックアップソレノイド520の出力油圧は、ロックアップ油路521から出力され、第1シフトバルブ41を介してロックアップコントロールバルブ500に出力される。
【0108】
第1シフトバルブ41は、図3の締結表に示すように、1,2速時はオン状態となっているため、図中上側に位置する。このとき、ロックアップソレノイド520は、ロックアップコントロールバルブ500と連通せず、第1切換弁44の収納室44j及び第2切換弁の収納室15jと連通する油路82と連通する。一方、1,2速以外の変速段では第1シフトバルブ41は、図3の締結表に示すように、オフ状態となっているため、図中下側に位置する。このとき、ロックアップソレノイド520はロックアップコントロールバルブ500と連通する。
【0109】
また、ライン圧をマニュアルバルブに供給する第1ライン圧油路39には、第2切換弁15のポート15cに連通する第2切換弁用ライン圧油路39aが設けられている。
【0110】
図13は第1切換弁44及び第2切換弁15の拡大断面図である。第1切換弁44の収納室44jに連通するポート44kには、実施の形態1ではプレッシャモディファイア圧を供給する油路81が連通していたが、実施の形態2ではロックアップソレノイド520の出力圧を第1シフトバルブ41を介して連通する油路82が接続されている。
【0111】
第2切換弁44はスプールバルブ15fとリターンスプリング15gから構成されている。スプールバルブ15fには、リターンスプリング15gのばね力に対向する油圧を受ける第1受圧部15hが設けられている。また、リターンスプリング15gを収納する収納室15jと、この収納室15jであってスプールバルブ15fに第2受圧部15iが設けられている。
【0112】
ポート15aには第1シフトバルブ41通過後の通常のロークラッチ圧供給油路104が連通され、ポート15dには通路抵抗の少ないバイパス油路45であって、第2切換弁15と第1切換弁44とを接続するバイパス油路45aが連通され、ポート15cにはマニュアルバルブ213通過前であって、プレッシャレギュレータバルブ47の出力ポート47aに連通する第2切換弁用ライン圧油路39aが連通され、ポート15kにはロックアップソレノイド520の出力ポート520aと第1シフトバルブ41を介して連通し、スプリング力に付勢する方向に油圧を供給するロックアップ圧PL/U供給油路が連通されている。
【0113】
このように第1切換弁44及び第2切換弁15の共通の切換制御信号圧として、ロックアップソレノイド520を用いることで、既存の信号油圧を用いることで、必要以上にスプリングの設定荷重を大きくすることなく、アイドルストップ時のエンジン再始動直後にフルスロットル発進したとしても、スムーズに油圧を供給し、かつ、通常制御においてもセレクトショック等を防止できる油圧回路を構成するものである。また、既存の電磁制御弁の出力油圧を共用することで部品点数を追加することなく本制御を達成することができる。
【0114】
図6は実施の形態1におけるアイドルストップ制御の制御内容を表すフローチャートである。基本的制御内容は同じであるため、異なるステップについてのみ説明する。
【0115】
ステップ201では、Dレンジでの再発進を要求されるため、ロックアップソレノイド520の指令値として最大値(MAX)を出力する。
【0116】
ステップ202では、再発進を要求されていないため、ロックアップソレノイド520の指令値として最小値(MIN)を出力する。
【0117】
ステップ203では、エンジン回転数Neが所定のエンジン回転数Nを越えたかどうかを判定し、越えていればステップ204へ進み、越えていなければステップ107へ進み、スタータジェネレータ60の作動を継続する。
【0118】
ステップ204では、スタータジェネレータ60をオフとする。
【0119】
ステップ205では、ライン圧PLが設定圧Po以上かどうかを判断し、条件を満たしていなければこのステップを繰り返し、条件を満たせばステップ206へ進む。
【0120】
ステップ206では、ロックアップソレノイド520をOFFする。
【0121】
すなわち、Dレンジでの再発進を要求されるため、ロックアップソレノイド520の指令値として最大値(MAX)を出力する。エンジン回転数Neが所定のエンジン回転数Nを越えたかどうかを判定し、越えていればエンジン完爆と判定し、スタータジェネレータ60をオフとする。そして、ライン圧PLが確保されているかどうかを判定する設定圧Po以上かどうかを判断し、設定圧Po以上であれば油圧が確保されているためロックアップソレノイド520をOFFし、バイパス油路45による油圧供給から通常油路による油圧供給に切り換える。
【0122】
以上説明したように、実施の形態2に記載の自動変速機の変速油圧装置にあっては第1切換弁44と第2切換弁15を同一のロックアップソレノイド520の信号圧により切り換えることで、第1及び第2切換弁の切換タイミングを電子制御することが可能となり、制御性の向上を図ることができる。また、1つの電磁油圧制御弁を共用することで部品点数の削減を図ることができる。
【0123】
また、ロックアップソレノイド520の稼働率の向上を図ることができると共に、電子制御によってきめ細かな切り換え制御を行うことができる。
【0124】
また、ロックアップソレノイド520の出力圧を直接利用して第1切換弁44及び第2切換弁15の切換制御を行うことで、他の調圧バルブ等を介在させないため、制御の応答性を高めることができる。
【0125】
また、第1切換弁44及び第2切換弁15がスプールバルブ44f,15fとリターンスプリング44g,15gとから構成され、ライン圧とリターンスプリング44f,15f及びロックアップソレノイド520の出力油圧の和との関係によって連通・非連通状態を制御する。よって、最初に設定した付勢力から変更不能なリターンスプリングの付勢力のみでなく、ロックアップソレノイド520の出力油圧によって変更可能な付勢力を得ることが可能となり、第1切換弁44及び第2切換弁15の切り換えタイミングの設定自由度を確保することができる。
【0126】
また、ロックアップソレノイド520に対し、エンジン再始動直後から予め設定された設定圧Poになるまで、MAX指令が出力されることで、メインポンプ22から十分な油圧が得られないエンジン完爆前であっても、ロークラッチL/Cに十分な油圧を供給することができる。また、十分なライン圧が確保されて初めて第1切換弁44及び第2切換弁15を切り換えることが可能となり、エンジン再始動後のロークラッチL/Cの締結力を十分確保することができる。
【0127】
(実施の形態3)
図15は本発明の実施の形態3を表す油圧回路図である。基本的構成は実施の形態2と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0128】
実施の形態2では、第1切換弁44の収納室44j及び第2切換弁15jの収納室にマニュアルバルブ通過前のライン圧を連通していたが、実施の形態3では、パイロットバルブ48の出力ポート48aから出力されたパイロット圧を第1切換弁44の収納室44j及び第2切換弁の収納室15jに連通している点が異なる。
【0129】
図16は第1切換弁44及び第2切換弁15の拡大断面図である。第1切換弁44のポート44e及び第2切換弁15のポート15hには、実施の形態2ではライン圧を供給する油路102及び39aが連通していたが、実施の形態3ではパイロットバルブ48の出力圧を連通する油路83,84が接続されている。
【0130】
このように第1切換弁44及び第2切換弁15の共通の切換制御信号圧に対向する油圧として、パイロットバルブ48の出力油圧を用いることで、実施の形態2と同様の作用効果を得ることができる。
【0131】
図17は実施の形態3におけるアイドルストップ制御の制御内容を表すフローチャートである。基本的制御内容は同じであるため、異なるステップについてのみ説明する。
【0132】
ステップ205aでは、タービン回転数Ntが所定回転数△Nt落ち込んだかどうかを判断し、落ち込んだときはステップ206に進みロックアップソレノイド520をOFFする。落ち込んでいないときは落ち込むまで、このステップを繰り返す。
【0133】
実施の形態2では、ライン圧が設定圧Poに到達したかどうかによってロークラッチL/Cの締結力を判断したが、実施の形態3では、タービン回転数の落ち込みを検出することで、実際にロークラッチL/Cの締結力が得られているかどうかを直接検出するものである。以下、タービン回転数の落ち込みによる切換制御を詳述する。
【0134】
エンジン再始動時はエンジンがスタータモータによってクランキングされる。このとき、タービン回転数Ntは振動しているが、ステップ203においてエンジンが完爆したと判断されると、エンジンの出力トルクはある程度安定し、自動変速機に入力されるトルクによってタービンが回転する。
【0135】
このとき、ロックアップソレノイド520の出力圧指令値が最大値とされているためロークラッチL/Cへはバイパス油路45により油圧が確実に供給され、ある程度の締結力が発生している。ロークラッチL/Cの一方はトルクコンバータ30のタービンに接続され、一方は駆動輪に接続された状態である。車両は停止した状態から発進しようとするため、慣性力によって駆動輪を固定する力が働く。この慣性力がロークラッチL/Cを介してタービンの回転数を一旦下げる。
【0136】
すなわち、タービン回転数が上昇した後、一旦下がるときは、ロークラッチL/Cの締結力がある程度確保され、いわゆるプリチャージが完了した段階である。このタイミングにおいてバイパス油路45から通常油路101に切り換えることで、スムーズな切り換えを実行することができる。
【0137】
(実施の形態4)
図18は本発明の実施の形態4を表す油圧回路図である。基本的構成は実施の形態3と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0138】
実施の形態3では、第1切換弁44及び第2切換弁15の切り換えをタービン回転数から判断していたが、実施の形態4では、ロークラッチL/Cの直前にロークラッチ締結圧を検出する油圧スイッチ400を設け、油圧スイッチ400のオン・オフ状態により第1切換弁44及び第2切換弁15の切り換えを行う点が異なる。
【0139】
図19は実施の形態4におけるアイドルストップ制御の制御内容を表すフローチャートである。基本的制御内容は同じであるため、異なるステップについてのみ説明する。
【0140】
ステップ205bでは、油圧スイッチ400がオンかどうかを判断し、オンであれば十分油圧が確保されたと判断してステップ206に進み、ロックアップソレノイドをオフする。また、油圧スイッチ400がオフであれば油圧が確保されていないと判断して、油圧が確保され油圧スイッチ400がオンになるまでこのステップを繰り返す。
【0141】
このように、油圧スイッチ400を追加することで実施の形態3と同様の作用効果を得ることができる。
【0142】
(実施の形態5)
図20は本発明の実施の形態5におけるアイドルストップ制御の制御内容を表すフローチャートである。尚、油圧回路構成は実施の形態3と同一であるため省略する。また、基本的制御内容は同じであるため、異なるステップについてのみ説明する。
【0143】
ステップ301では、図21に示す油温−タイマ値マップから、油温に基づいてタイマ値τを算出する。
【0144】
ステップ302では、タイマのカウントを開始する。
【0145】
ステップ303では、タイマのカウント値Tがタイマ値τ以上になったかどうかを判断し、カウント値T≧タイマ値τのときはステップ206に進み、ロックアップソレノイドをオフする。また、カウント値T<タイマ値τのときは、カウント値Tがタイマ値τになるまでカウントを継続する。
【0146】
すなわち、エンジン完爆判定からロークラッチL/Cの締結圧がどのタイミングで確保されるかは油温によって異なる。油温が高ければポンプ損失が大きく油圧を得にくい。また、油温が低ければポンプ損失が小さく油圧を得やすい。よって、図21に示すマップから油温に基づいて設定されたタイマ値τ経過後にロックアップソレノイド520をオフし、第1切換弁44及び第2切換弁15を切り換えることで、ロークラッチL/Cの締結圧が確保されたタイミングで通常油路に切り換えることが可能となり、実施の形態3と同様の作用効果を得ることができる。
【0147】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態1,2,3,4及び5について説明してきたが、本願発明は上述の構成に限られるものではなく、例えば、ポート15aに接続する油路を第1シフトバルブ41から出力され、オリフィスd1を通過後の油路としてもよい。また、自動変速機の前進時の締結要素であればロークラッチに限らず適用することができる。また、上述の各実施の形態では有段式自動変速機の前進締結要素に適用した場合を示したが、無段変速機の前進締結要素に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における自動変速機の変速油圧装置を備えた車両の主要ユニットの構成を示す図である。
【図2】実施の形態における変速機構部である有段変速機の構成を表す概略図である。
【図3】実施の形態における有段変速機の各締結要素の締結表である。
【図4】実施の形態1における油圧回路を表す回路図である。
【図5】実施の形態1における第1切換弁及び第2切換弁の構成を表す拡大断面図である。
【図6】実施の形態1におけるアイドルストップ制御を表すフローチャートである。
【図7】実施の形態1における第1切換弁及び第2切換弁の構成を表す拡大断面図である。
【図8】実施の形態1における第1切換弁及び第2切換弁の構成を表す拡大断面図である。
【図9】実施の形態1における第1切換弁及び第2切換弁の構成を表す拡大断面図である。
【図10】実施の形態4におけるライン圧デューティソレノイド出力圧と各油路の油圧との関係を表す図である。
【図11】実施の形態4におけるエンジン再始動直後のポンプ吐出圧とライン圧との関係を表す図である。
【図12】実施の形態2における油圧回路を表す回路図である。
【図13】実施の形態2における第1切換弁及び第2切換弁の構成を表す拡大断面図である。
【図14】実施の形態2におけるアイドルストップ制御を表すフローチャートである。
【図15】実施の形態3における油圧回路を表す回路図である。
【図16】実施の形態3における第1切換弁及び第2切換弁の構成を表す拡大断面図である。
【図17】実施の形態3におけるアイドルストップ制御を表すフローチャートである。
【図18】実施の形態4における油圧回路を表す回路図である。
【図19】実施の形態4におけるアイドルストップ制御を表すフローチャートである。
【図20】実施の形態5におけるアイドルストップ制御を表すフローチャートである。
【図21】実施の形態5におけるアイドルストップ制御の油温−タイマ値の関係を表すマップである。
【符号の説明】
1 アイドルストップスイッチ
2 ブレーキスイッチ
3 舵角センサ
4 油温センサ
5 車速センサ
10 エンジン
11 燃料供給装置
12 チェーンスプロケット
15 第2切換弁
15a ポート
15b ポート
15c ポート
15d ポート
15h 第1受圧部
15i 第2受圧部
15f スプールバルブ
15g リターンスプリング
20 自動変速機
22 メインポンプ
23 油圧サーボ
24 変速機構部
30 トルクコンバータ
39 ライン圧油路
40 ライン圧油路
41 シフトバルブ
42 シフトバルブ
42b パイロット圧油路
44 第1切換弁
44a ポート
44b ポート
44c ポート
44d ポート
44e ポート
44f スプールバルブ
44g スプールバルブ
44h 第1受圧部
44i 第2受圧部
44j ポート
45 バイパス油路
45a バイパス油路
47 プレッシャレギュレータバルブ
48 パイロットバルブ
50 コントロールユニット
60 スタータジェネレータ
61 電磁クラッチ
62 チェーンスプロケット
63 チェーン
70 ライン圧デューティソレノイド
80 プレッシャモディファイア弁
80a 出力ポート
80b スプリング
81 油路
101 ロークラッチ圧供給油路
102 切り換え用ライン圧油路
103 インターロック防止油路
104 オリフィスd1より上流側ロークラッチ圧供給油路
105 アキューム油路
213 マニュアルバルブ
300 ロークラッチアキューム室
301,302 アキューム室
400 油圧スイッチ
500 ロックアップコントロールバルブ
520 ロックアップソレノイド
d1 オリフィス
G1 遊星ギヤ
G2 遊星ギヤ
G3 遊星ギヤ
H/C ハイクラッチ
B/B バンドブレーキ
L/C ロークラッチ
R/C リバースクラッチ
IN 入力軸
OUT 出力軸

Claims (9)

  1. 予め設定されたアイドリング停止条件により、エンジンコントロールユニットに対しエンジンのアイドリング作動及び停止信号を出力するアイドルストップ制御手段を有するエンジンと、
    前記エンジンにより駆動するメインポンプを油圧供給源としてコントロールバルブユニットにより変速制御を行う自動変速機とを備えた車両において、
    ライン圧供給油路から、変速段を切り換える為のシフトバルブを介して、前進用締結要素へ油圧供給を行う通常油路と、
    アイドルストップ後のエンジン再始動時にライン圧供給油路から直接前記前進用締結要素へ油圧供給を行うバイパス油路と、
    前記バイパス油路と前記通常油路とを切り換えて前記前進用締結要素へ油圧供給を行う第1切換弁と、
    前記バイパス油路上であって前記第1切換弁の上流側に介装されると共に、前記通常油路の前記第1切換弁上流側が接続され、エンジン再始動時に前記バイパス油路の上流側と前記バイパス油路の下流側とを連通し、その他のエンジン運転中は前記バイパス油路の上流側を遮断して前記通常油路とバイパス油路の下流側とを連通するように切り換え作動する第2切換弁と
    を設けたことを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    前記第1切換弁は、前記第1切換弁の作動圧が第1設定油圧未満のとき前記バイパス油路側とし、前記第1設定油圧以上のとき前記通常油路側に切り換える切換弁であり、
    前記第2切換弁は、前記第2切換弁の作動圧が第2設定油圧未満のとき前記バイパス油路と前記ライン圧供給油路とを連通し、前記第2設定油圧以上のとき前記通常油路と前記バイパス油路とを連通する
    ことを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  3. 請求項2に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    前記第2設定油圧値を、前記メインポンプが正常の油圧を発生していることをモニタできる信号圧値としたことを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  4. 請求項1ないし3に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    前記第2切換弁作動圧を、前記コントロールバルブユニット内の指令油圧信号を出力するパイロットバルブ出力圧としたことを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  5. 請求項2に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    前記第1切換弁及び前記第2切換弁を、電磁力により少なくとも油圧をオン・オフの二段階以上に設定可能な同一の電磁油圧制御弁の信号圧により切り換えることを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  6. 請求項5に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    前記自動変速機を、エンジンと自動変速機を直結するロックアップクラッチを備えた自動変速機とし、前記変速油圧装置に前記ロックアップクラッチの締結を制御するロックアップソレノイド及びロックアップクラッチ制御弁を設け、前記電磁油圧制御弁を、前記ロックアップソレノイドとしたことを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  7. 請求項5または6に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    前記第1切換弁及び前記第2切換弁を、スプールバルブと、該スプールバルブを所定の位置に付勢するリターンスプリングと、該リターンスプリング力を付勢するように作用する油圧を供給する前記電磁油圧制御弁から構成し、
    前記スプールバルブに、前記電磁油圧制御弁の出力油圧を受ける第2受圧部と、前記リターンスプリング力及び前記電磁油圧制御弁の出力油圧に対向する油圧として、ライン圧供給油路から供給されたライン圧又はパイロット圧を受ける第1受圧部を設け、
    該第1受圧部にかかるライン圧供給油路から供給されたライン圧又はパイロット圧が所定油圧未満のときは、前記リターンスプリング力及び電磁油圧制御弁の出力油圧によるスプール押圧力により、前記第2切換弁は前記バイパス油路と前記第1切換弁とを連通状態とし、前記第1切換弁は前記第2切換弁の出力圧と前記前進用締結要素を連通状態とし、
    前記第1受圧部にかかるライン圧供給油路から供給されたライン圧又はパイロット圧が所定油圧以上のときは、前記電磁油圧制御弁の出力油圧をオフとし、前記第1切換弁及び第2切換弁はマニュアルバルブ通過後の前記通常油路と前進用締結要素を連通状態とすることを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  8. 請求項5ないし7に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    ンジン再始動直後からライン圧が予め設定された設定圧になるまでは、前記電磁油圧制御弁の出力圧指令値を最大値とすることを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  9. 請求項5ないし7に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    自動変速機の入力回転数を検出するタービン回転数検出手段と、
    タービン回転数が予め設定された設定回転数以上低下したかどうかを判断するタービン回転数低下判断手段と、
    エンジンが完爆したかどうかを判断するエンジン完爆判断手段と、
    エンジンが完爆したと判断した後、前記タービン回転数低下判断手段によりタービン回転数が設定回転数低下したかどうかを検出する切換タイミング検出手段と、
    を設け、
    エンジン再始動直後から切換タイミングが検出されるまでは、前記電磁油圧制御弁の出力圧指令値を最大値とすることを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
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