JP3438427B2 - 車両用直結クラッチの制御装置 - Google Patents

車両用直結クラッチの制御装置

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JP3438427B2
JP3438427B2 JP21698395A JP21698395A JP3438427B2 JP 3438427 B2 JP3438427 B2 JP 3438427B2 JP 21698395 A JP21698395 A JP 21698395A JP 21698395 A JP21698395 A JP 21698395A JP 3438427 B2 JP3438427 B2 JP 3438427B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、車両用直結クラッ
チの制御装置に関し、特に、車両の減速走行開始に際し
てシフトアップ変速と直結クラッチのスリップ制御とが
行われるときの変速ショックを防止する技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】トルクコンバータやフルードカップリン
グのような流体伝動装置のポンプ翼車とタービン翼車と
の間を直結する直結クラッチと、複数のギヤ段のいずれ
かへ自動的に変速される自動変速機を有する車両が知ら
れている。そして、そのような車両には、エンジン回転
速度を引き上げてフューエルカット領域を拡大するため
に、車両の減速走行時には直結クラッチを係合させたり
或いは所定量スリップさせたりすることが考えられる。
【0003】しかしながら、車両の減速走行開始時にお
いて直結クラッチを係合させたり或いは所定量スリップ
させたりするとき、直結クラッチの係合が困難となった
り、スリップ制御が不安定となる場合があった。これに
対し、車両の減速走行開始時において直結クラッチを係
合させたり或いは所定量スリップさせたりするとき、そ
れまで駆動状態であった車両のエンジン回転速度の低下
速度を抑制するエンジン回転速度低下抑制手段を設ける
ことにより、直結クラッチの係合を容易としたり、スリ
ップ制御を安定的に開始させる技術が提案されている。
たとえば、特開平7−81460号公報に記載された車
両用ロックアップクラッチの制御装置がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
制御装置では、アクセルペダルが非操作状態とされてス
ロットル弁が全閉となったことが検出されると、エンジ
ン回転速度低下抑制手段の操作出力が行われるため、た
とえばアイドル回転速度制御装置(ISC)のアイドル
回転速度制御弁(ISC弁)が所定量開かれるため、上
記スロットル弁が全閉となったことに関連して自動変速
機のアップシフト変速(パワーオフアップシフト)が実
行される場合には、変速途中において上記アイドル回転
制御弁の開きに起因してエンジン出力トルクが増加させ
られてエンジン回転速度の低下が遅くなり、変速終了時
点における駆動トルクが変動して変速ショックが発生す
る不都合があった。また、上記エンジン回転速度低下抑
制手段の操作出力量によっては、減速スリップ開始期間
内においてエンジン回転速度がタービン翼車回転速度を
上まわる車両の駆動状態が一時的に発生し、運転者に違
和感を与えるという問題があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その第1の目的とするところは、アクセル
ペダルが非操作状態とされたことに関連してアップシフ
ト変速が行われても変速ショック発生が防止される車両
用直結クラッチの制御装置を提供することにある。ま
た、第2の目的とするところは、減速スリップ制御開始
時においてエンジン回転速度がタービン翼車回転速度を
上回ることに起因する違和感の発生しない車両用直結ク
ラッチの制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる第1の目的
を達成するための本発明の要旨とするところは、流体伝
動装置のポンプ翼車とタービン翼車との間を直結する直
結クラッチと、複数のギヤ段のいずれかへ自動的に変速
される自動変速機を有する車両において、その車両の減
速走行時には直結クラッチのスリップ制御を実行する減
速スリップ制御手段と、その減速スリップ制御手段によ
るスリップ制御の開始時にはエンジン回転速度の低下を
抑制するエンジン回転速度低下抑制手段とを備えた制御
装置であって、(a) 前記アクセルペダルの非操作に関連
して実行される前記自動変速機のアップシフト変速が
の変速終了よりも所定期間前に予め定められた変速終期
に到達したか否かを判定する変速終期判定手段と、(b)
その変速終期判定手段により前記自動変速機の変速の終
期が判定されたときから、前記エンジン回転速度低下抑
制手段の作動を開始させるエンジン回転速度低下抑制開
始制御手段とを含み、前記減速スリップ制御手段は前記
変速終了に同期して前記直結クラッチの減速スリップ制
御を実行するようにしたことにある。
【0007】
【第1発明の効果】このようにすれば、エンジン回転速
度低下抑制開始制御手段によって、変速終期判定手段に
より前記自動変速機の変速の終期が判定されたときか
ら、エンジン回転速度低下抑制手段の作動が開始させら
れることから、アクセルペダルの非操作状態とされたと
きからエンジン回転速度低下抑制手段の作動が開始され
る場合に比較して、スロットル弁が全閉となったことに
関連して自動変速機のアップシフト変速が実行されて
も、エンジン回転速度の低下の遅れがなく、それに起因
する変速ショックが好適に防止される。また、変速の終
期が判定されたときからエンジン回転速度低下抑制手段
によるエンジン回転速度の低下を抑制する作動が開始さ
せられる結果、エンジン回転速度低下抑制効果によって
エンジン回転速度がタービン翼車の回転速度に接近させ
られた状態で、減速スリップ制御手段によりスリップ制
御が実質的に開始されるので、スリップ制御が当初から
安定的となるので、エンジン回転速度がタービン翼車回
転速度を上回ることに起因する違和感が好適に防止され
る。
【0008】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記変速終期判
定手段は、予め設定された関係から実際のギヤ段を含む
車両状態に基づいて変速終期の判定を実行する。この結
果、種々のギヤ段に対して良好なエンジン回転速度低下
抑制制御を実行させることができる。更に好適には、上
記変速終期判定手段は、前記自動変速機のアップシフト
変速に関連して回転速度が低下する回転部材すなわち流
体伝動装置のタービン翼車の回転速度、自動変速機の入
力軸回転速度などの回転速度が予め定められた変速終期
判断基準値以下となったときに変速終期を判定するもの
であり、その変速終期判断基準値は、予め設定された関
係から実際の車両の走行状態に基づいて決定される。こ
の関係は、エンジン回転速度制御装置の応答遅れ時間だ
け変速終了時点から前出しされるように車両の走行状態
に応じて予め実験的に求められたものであるから、結
局、上記変速終期判定手段は、変速終了時点から上記エ
ンジン回転速度制御装置の応答遅れ時間だけ遡った時点
で変速終期を判定するのである。このようにすれば、ギ
ヤ段を含む車両状態に応じて、エンジン回転速度の低下
の遅れが可及的に小さくされ且つスリップ制御の開始時
には確実にエンジン回転速度低下抑制効果が発生させら
れる利点がある。
【0009】また、好適には、前記エンジン回転速度低
下抑制手段は、ギヤ段を含む車両状態に基づいてその制
御出力を変化させる。この結果、種々のギヤ段に対して
良好なエンジン回転速度低下抑制制御を実行させること
ができる。更に好適には、上記エンジン回転速度低下抑
制手段は、エンジンのアイドル回転速度を調節するため
にスロットル弁と並列に設けられたアイドル回転速度制
御弁を備えたアイドル回転速度制御装置であり、前記エ
ンジン回転速度低下抑制開始制御手段によりエンジン回
転速度の低下を抑制する作動が開始させられたときの上
記アイドル回転速度制御弁の開度は、予め設定された関
係から実際の車両の走行状態に基づいて決定される。こ
の関係は、減速スリップ制御手段によりスリップ制御が
開始されたときには、エンジン回転速度とタービン翼車
の回転速度とが略一致させられるようにアイドル回転速
度制御弁の開度を決定するためにギヤ段を含む車両の走
行状態に応じて予め実験的に求められたものであるか
ら、結局、変速終了時点すなわち減速スリップ制御の開
始時点では、エンジン回転速度とタービン翼車の回転速
度とが略一致させられる利点がある。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記第2の
目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、
流体伝動装置のポンプ翼車とタービン翼車との間を直結
する直結クラッチと、複数のギヤ段のいずれかへ自動的
に変速される自動変速機とを有する車両において、その
車両の減速走行時には直結クラッチのスリップ制御を実
行する減速スリップ制御手段と、その減速スリップ制御
手段によるスリップ制御の開始時にはエンジン回転速度
の低下を抑制するエンジン回転速度低下抑制手段とを備
えた制御装置であって、(a) 前記エンジン回転速度低下
抑制手段によってエンジン回転速度の低下が抑制されて
いるときに、車両がエンジン回転速度がタービン回転速
度を上回っている駆動状態となったか否かを判定する駆
動状態判定手段と、(b) その駆動状態判定手段によって
車両が駆動状態となったと判定された場合には、前記エ
ンジン回転速度低下抑制手段の作動を中止させる作動中
止手段とを、含むことにある。
【0011】
【第2発明の効果】このようにすれば、駆動状態判定手
段によって車両が駆動状態となったと判定された場合に
は、作動中止手段によって前記エンジン回転速度低下抑
制手段の作動が中止させられる。このため、エンジン回
転速度低下抑制手段によるエンジン回転速度の低下抑制
作動が解消されてエンジン回転速度の本来の値からの増
加傾向が解消されるので、エンジン回転速度がタービン
翼車の回転速度を下回る減速スリップ制御が安定的に継
続させられ、エンジン回転速度がタービン翼車の回転速
度を上回ることに起因する違和感が解消される。
【0012】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記駆動状態判
定手段によって車両が駆動状態となったと判定された場
合には、次回のスリップ制御に際して前記エンジン回転
速度低下抑制手段からの制御出力を学習補正する学習補
正手段がさらに設けられる。この学習補正値は、上記駆
動状態判定手段により車両が駆動状態となったと判定さ
れなくなる側へ決定される。このようにすれば、次回の
減速スリップ開始時において車両が駆動状態となること
が好適に防止される利点がある。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例の油圧制御装置
により変速制御される車両用自動変速機を示す骨子図で
ある。図において、エンジン10の出力は、トルクコン
バータ12を介して自動変速機14に入力され、図示し
ない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達され
るようになっている。
【0015】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結されたポンプ翼車18と、自
動変速機14の入力軸20に連結されたタービン翼車2
2と、それらポンプ翼車18およびタービン翼車22の
間を直結するために、軸方向に移動可能且つ相対回転不
能にタービン翼車22のハブ軸に嵌合されたピストン2
3を介して上記入力軸20に連結されたロックアップ
(直結)クラッチ24と、一方向クラッチ26によって
一方向の回転が阻止されているステータ28とを備えて
いる。
【0016】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進5段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤSo、リングギヤ
Ro、およびキャリヤKoに回転可能に支持されてそれ
らサンギヤSoおよびリングギヤRoに噛み合わされて
いる遊星ギヤPoから成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤSoとキャリヤKoとの間に設けられたクラッチ
Coおよび一方向クラッチFoと、サンギヤSoおよび
ハウジング41間に設けられたブレーキBoとを備えて
いる。
【0017】第2変速機32は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
【0018】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0019】キャリヤK1とハウジング41との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。
【0020】以上のように構成された自動変速機14で
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
前進5段のギヤ段が切り換えられる。図2において○印
は係合状態を示し、×印は非係合状態を示し、◎はロッ
クアップクラッチ24が係合或いはスリップ状態である
ときに作動させられることを示している。この図2から
も明らかなように、第3速ギヤ段から第4速ギヤ段への
3→4変速ではクラッチC2が係合させられ、第4速ギ
ヤ段から第5速ギア段への4→5変速ではクラッチC0
が解放されるとともにブレーキB0が係合させられる。
上記第4速ギヤ段では、自動変速機14の入力軸20と
出力軸42とが同じ回転速度とされる。
【0021】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管には、アクセルペダル50によって操作される
第1スロットル弁52とスロットルアクチュエータ54
によって操作される第2スロットル弁56とが設けられ
ている。また、エンジン10の回転速度を検出するエン
ジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量を
検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度を検出
する吸入空気温度センサ62、上記第1スロットル弁5
2の開度TAを検出するアイドルスイッチ付スロットル
センサ64、出力軸42の回転速度などから車速Vを検
出する車速センサ66、エンジン10の冷却水温度を検
出する冷却水温センサ68、ブレーキの作動を検出する
ブレーキスイッチ70、シフトレバー72の操作位置を
検出する操作位置センサ74などが設けられており、そ
れらのセンサから、エンジン回転速度NE 、吸入空気量
Q、吸入空気温度THa 、第1スロットル弁の開度T
A、車速V、エンジン冷却水温THw 、ブレーキの作動
状態BK、シフトレバー72の操作位置Pshを表す信号
がエンジン用電子制御装置76および変速用電子制御装
置78に供給されるようになっている。また、タービン
翼車22の回転速度N T 或いはクラッチC0のクラッチ
ドラムの回転速度(クラッチ回転速度)NCOを検出する
ことによって実質的に入力軸回転速度NINを検出するタ
ービン回転速度センサ75、および作動油温度を検出す
る油温センサ77からタービン回転速度NT および作動
油温度TOIL を表す信号が変速用電子制御装置78にそ
れぞれ供給される。
【0022】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
80を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ82を
制御し、エンジン10のアイドル回転速度制御のために
スロットル弁52、56と並列に設けられたISC(ア
イドル回転速度制御弁)弁83を制御し、トラクション
制御などのためにスロットルアクチュエータ54により
第2スロットル弁56を制御する。また、フューエルカ
ット制御では、たとえば、第1スロットル弁52が全閉
状態とされたような車両の減速走行時には、所定のフュ
ーエルカット回転速度Ncut よりもエンジン回転速度N
E が高い期間において燃料噴射弁80が閉じられる。本
実施例では、エンジン用電子制御装置76は、減速スリ
ップ制御時或いはそれと共に実行されるアップシフト変
速時において、ISC弁83を開いて燃料供給量を増加
させることによりエンジン回転速度NE の低下速度を抑
制するので、エンジン回転速度低下抑制手段として機能
している。
【0023】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROM79に記憶されたプロ
グラムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の
各電磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。たとえ
ば、変速用電子制御装置78は、第1スロットル弁52
の開度TAに対応した大きさの出力圧PSLT を発生させ
るためにリニヤソレノイド弁SLT を、アキュム背圧を制
御するためにリニヤソレノイド弁SLN を、ロックアップ
クラッチ24を係合させ或いはそのスリップ量を制御す
るためにリニヤソレノイド弁SLU をそれぞれ駆動する。
また、変速用電子制御装置78は、予め記憶された変速
線図から実際のスロットル弁開度TAおよび車速Vに基
づいて自動変速機14のギヤ段やロックアップクラッチ
24の係合状態を決定し、この決定されたギヤ段および
係合状態が得られるように電磁弁S1、S2、S3を駆
動し、エンジンブレーキを発生させる際には電磁弁S4
を非駆動とする。
【0024】変速用電子制御装置78は、さらにロック
アップクラッチ24の係合制御およびスリップ制御を実
行し、自動変速機14の第1速ギヤ段および第2速ギヤ
段ではロックアップクラッチ24を解放するが、第3速
ギヤ段および第4速ギヤ段では、予めROM79に記憶
された複数種類の関係から、自動変速機14のギヤ段に
対応した例えば図4に示す関係が選択され、その関係か
らスロットル弁開度TA、車速(変速機出力軸回転速
度)Vに基づいて解放、スリップ、係合のいずれかの領
域を判定し、解放或いは係合領域であれば、ロックアッ
プクラッチ24を解放或いは係合させる。また、スリッ
プ領域であれば、変速用電子制御装置78はロックアッ
プクラッチ24のスリップ制御を実行する。
【0025】上記スリップ制御では、車両の駆動走行状
態において運転性を損なうことなく燃費を可及的に良く
することを目的としてエンジン10の回転変動を吸収し
つつ連結させてトルクコンバータ12の回転損失を可及
的に抑制するために、ロックアップクラッチ24がスリ
ップ状態に維持される。また、車両の非駆動走行状態す
なわち減速惰行走行中でも、エンジン回転速度Ne をフ
ューエルカット回転速度Ncut よりも高めてフューエル
カット制御の制御域を拡大することを目的として、ロッ
クアップクラッチ24の減速スリップ制御が実行され
る。この減速スリップ制御は、スロットル弁開度TAが
零であること、車速Vが所定値以上であることなどを条
件として実行される。
【0026】上記のスリップ制御においては、図示しな
いスリップ制御ルーチンに従って、実スリップ量Nslip
(=NE −NT )が算出され、予め設定された目標スリ
ップ量Nslip T と実スリップ量Nslipとが一致するよう
に、例えば下記 (1)式に従ってリニヤソレノイド弁SLU
への指令値すなわち駆動デューティ比DSLU(%)が
算出され、リニヤソレノイド弁SLU から出力される制御
圧PSLU が調節される。 DSLU=DFWD+DFB ・・・ (1)
【0027】上記 (1)式において、DFWDは例えばエ
ンジン10の出力トルクの関数であるフィードフォワー
ド制御出力値であり、DFBは例えば上記目標スリップ
量N slip T と実スリップ量Nslipとの間の偏差ΔE(=
slip−Nslip T )を解消するためのフィードバック制
御出力値である。これらDFWD、DFBは、デューテ
ィ比に換算された量であってその単位は%である。上記
フィードバック制御出力値DFBは、良く知られたPI
D制御式から算出されるものである。なお、 (1)式にお
いて、上記フィードバック制御出力値DFBの負担を少
なくするための学習補正項が、必要に応じて設けられ
る。
【0028】図5は、油圧制御回路84の要部を示して
いる。図において、制御圧発生弁として機能するリニヤ
ソレノイド弁SLU は、モジュレータ圧PM を元圧とする
減圧弁であって、図6に示すように変速用電子制御装置
78から出力される駆動デューティ比DSLUに伴って
大きくなる制御圧PSLU を出力し、ロックアップリレー
弁98およびロックアップコントロール弁100へ供給
する。
【0029】ロックアップリレー弁98は、互いに当接
可能であり且つ両者間にスプリング102が介在させら
れた第1スプール弁子104および第2スプール弁子1
06と、その第1スプール弁子104の軸端側に設けら
れ、第1スプール弁子104および第2スプール弁子1
06を係合(ON)側の位置へ付勢するために出力圧P
SLU を受け入れる油室108と、第1スプール弁子10
4および第2スプール弁子106を解放側位置へ付勢す
るために第2ライン圧PL2を受け入れる油室110とを
備えている。第1スプール弁子104がその解放(OF
F)側位置に位置すると、入力ポート112に供給され
た第2ライン圧PL2が解放側ポート114からトルクコ
ンバータ12の解放側油室116へ供給されると同時
に、トルクコンバータ12の係合側油室118内の作動
油が係合側ポート120から排出ポート122を経てク
ーラバイパス弁124或いはオイルクーラ126へ排出
させられる。反対に、第1スプール弁子104がその係
合側位置に位置すると、入力ポート112に供給された
第2ライン圧PL2が係合側ポート120からトルクコン
バータ12の係合側油室118へ供給されると同時に、
トルクコンバータ12の解放側油室116内の作動油が
解放側ポート114から排出ポート128、ロックアッ
プコントロール弁100の制御ポート130、排出ポー
ト132を経て排出されるようになっている。
【0030】したがって、上記出力圧PSLU が所定値以
下の場合には、第1スプール弁子104は第2ライン圧
L2に基づく推力に従って図5の中心線より右側に示す
解放側(OFF)位置に位置させられてロックアップク
ラッチ24が解放されるが、出力圧PSLU が所定値を超
えると、第1スプール弁子104は第2ライン圧PL2
基づく推力に従って図5の中心線より左側に示す係合側
(ON)位置に位置させられてロックアップクラッチ2
4が係合或いはスリップ状態とされる。このときのロッ
クアップクラッチ24の係合或いはスリップ状態は、出
力圧PSLU の大きさに従って作動するロックアップコン
トロール弁100により制御される。
【0031】ロックアップコントロール弁100は、ロ
ックアップリレー弁98が係合側位置にあるときに出力
圧PSLU に従ってロックアップクラッチ24のスリップ
量を制御するためのものであって、スプール弁子134
と、このスプール弁子134に当接して図5の中心線よ
り右側に示す排出側位置へ向かう推力を付与するプラン
ジャ136と、スプール弁子134に図5の中心線より
左側に示す供給側位置へ向かう推力を付与するスプリン
グ138と、スプリング138を収容し且つスプール弁
子134を供給側位置へ向かって付勢するためにトルク
コンバータ12の係合側油室118内の油圧PONを受け
入れる油室140と、プランジャ136の軸端側に設け
られ、スプール弁子134を排出側位置へ向かって付勢
するためにトルクコンバータ12の解放側油室116内
の油圧POFF を受け入れる油室142と、プランジャ1
36の中間部に設けられ、出力圧PSLU を受け入れる油
室144とを備えている。
【0032】このため、上記スプール弁子134がその
排出側位置に位置させられると、制御ポート130と排
出ポート132との間が連通させられるのでロックアッ
プクラッチ24の係合トルクが増加させられるが、反対
に供給側位置に位置させられると、第1ライン圧PL1
供給されている供給ポート146と制御ポート130と
が連通させられるので、第1ライン圧PL1がトルクコン
バータ12の解放側油室116内へ供給されてロックア
ップクラッチ24の係合トルクが減少させられる。すな
わち、上記ロックアップコントロール弁100では、ト
ルクコンバータ12の係合側油室118内の油圧と解放
側油室116内の油圧との差圧、すなわちロックアップ
クラッチ24の係合トルクが出力圧PSLU に従って制御
されるのである。
【0033】したがって、出力圧PSLU が前記所定値を
超えて増加するに伴って、ロックアップクラッチ24の
係合トルクが増加させられ、完全係合に到達するように
なっている。ロックアップクラッチ24が解放される場
合には、出力圧PSLU が前記所定値よりも小さい値とな
るようにリニヤソレノイド弁SLU が変速用電子制御装置
78により駆動される。ロックアップクラッチ24が係
合される場合には、出力圧PSLU が最大値となるように
リニヤソレノイド弁SLU が変速用電子制御装置78によ
り駆動され、ロックアップクラッチ24がスリップさせ
られる場合には、出力圧PSLU が前記所定値と最大値と
の間となるようにリニヤソレノイド弁SLU が変速用電子
制御装置78により駆動されるのである。すなわち、ロ
ックアップコントロール弁100では、図7に示すよう
に、トルクコンバータ12の係合側油室118内の油圧
onと解放側油室116内の油圧Poff とが制御圧P
SLUに従って変化させられるので、係合圧すなわちそれ
ら油圧PonとPoff との差圧(Pon−Poff )に対応す
るロックアップクラッチ24の係合トルクも制御圧SL U
に従って変化させられてスリップ量Nslipが制御される
のである。
【0034】ソレノイドリレー弁170は、ロックアッ
プリレー弁98の油室108に接続された出力ポート1
72と、ドレンポート174と、リニヤソレノイド弁SL
U の出力圧PSLU が供給される入力ポート176と、出
力ポート172をドレンポート174に連通させるロッ
クアップ解放位置と出力ポート172を入力ポート17
6に連通させるロックアップ許可位置とに切り換えられ
るスプール弁子178と、このスプール弁子178をロ
ックアップ許可位置に向かって付勢するスプリング18
0と、上記スプリング180を収容し、且つスプール弁
子178をロックアップ許可位置に向かって付勢するた
めに第3速ギヤ段以上のギヤ段において発生させられる
ブレーキB2の係合圧PB2をオリフィス181を介して
受け入れる油室182と、スプール弁子178をロック
アップ解放位置に向かって付勢するために第1ライン圧
L1を受け入れる油室184とを備えている。これによ
り、ロックアップリレー弁98は、第3速ギヤ段以上の
ギヤ段においてのみ、上記出力圧PSLU がその油室10
8に供給され得、その出力圧PSLU に従って係合(O
N)側の位置へ切り換えられ得るようになっている。前
記第2ライン圧PL2は上記第1ライン圧PL1を減圧する
ことにより調圧されたものであるから、第1ライン圧P
L1は常時第2ライン圧PL2よりも高圧である。
【0035】そして、リニヤソレノイド弁SLU とロック
アップコントロール弁100の油室144との間には油
路186が設けられており、リニヤソレノイド弁SLU か
ら出力される出力圧PSLU が上記ソレノイドリレー弁1
70を経ないでロックアップコントロール弁100の油
室144へ直接供給されるようになっている。この油路
186は、第2速ギヤ段以下でも出力圧PSLU によりロ
ックアップコントロール弁100を作動させてロックア
ップリレー弁98が係合側に位置する異常を検出可能と
するために設けられている。
【0036】図8は、変速用電子制御装置78の制御機
能の要部を説明する機能ブロック線図である。図におい
て、変速制御手段190は、自動変速機14のギヤ段を
自動的に切り換えるためのよく知られた変速制御を実行
する。すなわち、変速制御手段190は、よく知られた
変速線図から、たとえばスロットル弁開度TAおよび車
速Vによって表される車両状態に基づいて変速判断を行
い、変速判断された変速を実現するための変速出力を行
う。上記変速線図を構成する変速線はスロットル弁開度
TAが大きくなるほど高い車速となるように設けられて
いるので、車両の走行中にアクセルペダル50が非操作
状態とされた場合には、3→4変速或いは4→5変速な
どのアップシフトが実行される。
【0037】減速スリップ制御手段192は、車両の非
駆動走行、パワーオフ走行、或いは減速走行と称される
アクセルペダル50の非動作時(アイドルスイッチオン
時)において、ロックアップクラッチ24のスリップ制
御を実行する。このスリップ制御では、実スリップ量N
slip(=NE −NT )が算出され、予め設定された目標
スリップ量Nslip T と実スリップ量Nslipとが一致する
ように、例えば前記 (1)式に従ってリニヤソレノイド弁
SLU への駆動デューティ比DSLU(%)すなわちロッ
クアップクラッチ24の係合トルクが調節される。ま
た、上記減速スリップ制御手段192は、スリップ制御
の開始時において、たとえば図12に示すように、応答
性を改善するためにたとえば約80%程度の比較的高い
指令値DSLUを初期昇圧期間において出力し、ロック
アップクラッチ24の係合トルクが発生する直前とする
程度に予め設定された待機圧を発生させる指令値DSL
Uを待機圧期間において出力し、変速終了に同期してロ
ックアップクラッチ24を速やかにスリップ係合させる
ために約80%程度の比較的高い指令値DSLUを係合
開始期間において出力し、その後に、減速スリップのフ
ィードバック制御に先立って実スリップ量Nslipが目標
スリップ量Nslip T 程度となるようにロックアップクラ
ッチ24の係合トルクを増加させる指令値DSLUを係
合開始期間において出力する減速スリップ開始時制御を
実行する。
【0038】エンジン回転速度低下抑制手段(エンジン
用電子制御装置76)は、上記減速スリップ制御手段1
92による減速スリップ制御の開始時にはISC弁83
の開度を予め車両状態すなわち車速Vおよびギヤ段Gに
基づいて決定されたSLUISCとして燃料供給量を増
加させることにより、アクセルペダル50の非操作以後
においてそれまでの値から低下する過程のエンジン回転
速度NE の低下速度を上記ISC弁83の開度に応じて
抑制する。
【0039】変速終期判定手段196は、アクセルペダ
ル50の非操作に関連して変速制御手段190により実
行されるアップシフト(オフアップ)変速がその変速終
了よりも前に予め定められた変速終期に到達したか否か
を判定する。そして、上記エンジン回転速度低下抑制開
始制御手段194は、その変速終期判定手段196によ
り上記アップシフト変速の終期が判定されたときから、
上記エンジン回転速度低下抑制手段によりエンジン回転
速度NE の低下を抑制する作動を開始させる。これによ
り、上記アップシフト変速の終了直前でエンジン回転速
度NE がタービン回転速度NT よりも目標スリップ量だ
け低い値付近とされる。
【0040】上記変速終期判定手段196は、自動変速
機14のアップシフト変速に関連して回転速度が低下す
る回転部材の回転速度たとえばクラッチ回転速度NC0
予め定められた変速終期判断基準値NISCE以下とな
ったときに変速終期を判定するものである。この変速終
期判断基準値NISCEは、たとえば、図9に示す予め
記憶された関係から実際の車両の走行状態に基づいて、
すなわち車速Vおよびギヤ段に基づいて決定される。こ
の関係は、前記エンジン用電子制御装置76によるエン
ジン回転速度低下抑制制御作動の応答遅れ時間だけ上記
アップシフト変速の終了時点から遡った時点に上記変速
終期と判定されるように予め実験的に求められたもので
ある。なお、上記関係は、変速終期判定から変速終了ま
での時間が各ギヤ段毎に異なるため、予め記憶された複
数種類の関係から実際のギヤ段毎に応じて選択されたも
のが用いられる。第4速ギヤ段へのアップシフトである
ときに選択された関係から決定された変速終期判断基準
値はNISCE4とされ、第5速ギヤ段へのアップシフ
トであるときに選択された関係から決定された変速終期
判断基準値はNISCE5とされる。第4速ギヤ段(変
速比が1)へのアップシフトであるときは、図12の破
線に示すようにクラッチ回転速度NC0は変速終了時点で
出力軸回転速度NOUT と一致することから、図12の実
線に示す第5速ギヤ段へのアップシフトであるときに対
して異なる関係が必要となるのである。上記変速終期判
断基準値NISCE4は、第4速ギヤ段へのアップシフ
ト時にはギヤ比の変化幅分の回転変化しか発生しないこ
とを考慮して設定されるが、上記変速終期判断基準値N
ISCE5は、第5速ギヤ段へのアップシフト時には回
転部材(クラッチC0など)が止められるので、変速前
後の回転差が大きいことを考慮して設定される。図9に
示すように、車速Vが上昇するにつれて変速終期判断基
準値NISCEが変化させられているが、これは、IS
C弁83を大きく開く場合はその目標値に達するまでに
必要とする時間が長くなるからである。また、変速の種
類に応じて変速終期判断基準値NISCEを変化させる
必要性は、変速の種類に応じて回転部材(入力軸20な
ど)の回転変化幅が大きくなったり小さくなったりする
場合があり、変速時の回転部材の回転変化率や回転幅を
考慮する必要があるからである。
【0041】また、前記エンジン回転速度低下抑制開始
制御手段194によりエンジン回転速度NE の低下を抑
制する作動が開始させられたときのISC弁83の開度
SLUISCは、たとえば図10に示す予め設定された
関係から実際の車両の走行状態に基づいて、すなわち車
速Vおよびギヤ段Gに基づいて決定される。この関係
は、前記変速終期判定後に上記ISC弁83が開かれる
ことにより、減速スリップ制御のために変速完了時にロ
ックアップクラッチ24の係合が開始されるときに、エ
ンジン回転速度NE がタービン回転速度NT よりも所定
値たとえば目標スリップ量Nslip T と同等の回転速度で
ある所定値たとえば数十回転程度だけ下回る状態となる
ように予め実験的に求められたものである。上記関係
は、一定の開度θISC に対するエンジン回転速度低下抑
制効果が各ギヤ段毎に異なるため、予め記憶された複数
種類の関係から実際のギヤ段毎に応じて選択されたもの
が用いられる。これにより、図10に示すように、車速
Vが大きくなるにつれてISC弁83の開き量が増大さ
せられる。これは、車速Vが高くなるほどNE とNT
の差が大きくなる傾向にあるため、NE とNT との回転
差を所定値にするためには充分ISC弁83を開かなく
てはならないためである。また、たとえ変速の時点でN
E とNT との回転差が同じであっても、高車速と低車速
とではNE とNTとの回転差を所定値とするためには、
高車速の方がISC弁83を大きく開かねばならない。
このように、NE とNT との回転差を所定値にすること
の容易性を考慮してISC弁83の開度が決定されるの
である。
【0042】また、駆動状態判定手段200は、減速ス
リップ制御手段192によって減速走行時のスリップ制
御が開始され且つエンジン回転速度低下抑制開始制御手
段194によってエンジン回転速度の低下を抑制する作
動が開始された後において、車両が駆動状態すなわちエ
ンジンの出力トルクがエンジンから駆動輪へ向かって伝
達される状態(パワーオン状態)となったか否かを判定
する。作動中止手段202は、上記駆動状態判定手段2
00によって車両が駆動状態となったと判定された場合
には、前記エンジン回転速度低下抑制手段によるエンジ
ン回転速度低下抑制作動を中止させる。
【0043】学習補正手段204は、駆動状態判定手段
200によって車両が駆動状態となったと判定された場
合には、次回の減速走行時のスリップ制御の開始に際し
て前記エンジン回転速度低下抑制手段からISC弁83
への制御出力を学習補正する。この学習補正は、上記駆
動状態判定手段200により車両が駆動状態となったと
判定されなくなる側の値となるように実行される。
【0044】減速スリップ開始時制御判定手段206
は、減速スリップ制御手段192による前記減速スリッ
プ制御開始時制御の実行中であるか否かを判定し、その
減速スリップ制御開始時制御の実行中である場合には、
上記作動中止手段202、学習補正手段204、および
前記エンジン回転速度低下抑制開始制御手段194の作
動を許容するが、実行中でない場合にはそれらの作動を
禁止する。
【0045】図11は、変速用電子制御装置78の制御
作動の要部、すなわち減速スリップ制御開始時のISC
弁83の開度の制御を説明するフローチャートである。
図のステップ(以下、ステップを省略する)SA1で
は、前記減速スリップ制御手段192により実行される
減速スリップ制御の開始条件が成立したか否かが判断さ
れる。この開始条件とは、たとえば所定車速以上におい
てアイドルスイッチがオン状態とされていることなどで
ある。上記減速スリップ制御の開始条件が成立していな
い場合には、上記SA1の判断が否定されるので、SA
2においてISC弁83が閉じられるとともに、SA3
においてフラグF1の内容が「0」にクリアされた後、
本ルーチンが終了させられる。このフラグF1は、その
内容が「1」であるときにエンジン回転速度低下抑制制
御が開始されたことを示す。
【0046】上記減速スリップ制御の開始条件が成立し
た場合には、上記SA1の判断が肯定された後、SA4
においてオフアップ変速、すなわちアクセルペダル50
が非操作状態とされたことに関連したアップシフト変速
が前記変速制御手段190により判断され且つ実行され
ているか否かが判定される。アクセルペダル50が非操
作状態とされたことに関連する惰行走行が開始されて前
記減速スリップ制御手段192により減速走行時のスリ
ップ制御が開始されたとしても、上記オフアップ変速が
実行されない場合には、オフアップ変速を伴わない減速
スリップ制御が開始された状態であるので、減速スリッ
プ制御開始と同時にエンジン回転速度N E の低下を抑制
する従来と同様のエンジン回転速度低下抑制制御が前記
減速スリップ開始時制御判定手段206に対応するSA
9以下において実行される。
【0047】すなわち、SA9において減速スリップ制
御手段192による開始時制御が実行中であるか否かが
判断される。上記SA9の判断が否定された場合は、前
記SA2およびSA3が実行される。しかし、減速スリ
ップ制御手段192による開始時制御の実行が開始され
ると、上記SA9の判断が肯定されるので、SA10に
おいてフラグF1の内容が「1」であるか否かが判断さ
れる。当初は、そのSA10の判断が否定されるので、
SA12において、ISC弁83の開度SLUISCが
たとえば図10に示す予め記憶された関係から実際の車
速Vおよびギヤ段Gに基づいて算出された後、SA13
において前回の制御時において決定された学習補正値α
が開度SLUISCから減算されることにより学習補正
され、SA14においてフラグF1の内容が「1」にセ
ットされ、前記エンジン回転速度低下抑制開始制御手段
194に対応するSA15においてISC弁83が上記
開度SLUISCだけ開かれた後、本ルーチンが終了さ
せられる。そして、一旦フラグF1の内容が「1」にセ
ットされると、次の制御サイクルではSA10の判断が
肯定されるので、SA11において車両が駆動状態であ
るか否かが、たとえばスロットル弁開度TAなどに基づ
いて判断される。このSA11の判断が否定される場合
は、SA9の判断が否定されるまで、エンジン回転速度
低下抑制制御が実行される。しかし、上記SA11の判
断が肯定された場合は、SA16において前記減速スリ
ップ開始時制御が終了させられ、SA17において学習
補正値αに所定の加算補正値Δαが加算され、SA18
においてISC弁83が閉じられてエンジン回転速度低
下抑制制御が終了させられ、SA19においてフラグF
1の内容が「0」にクリアされた後、本ルーチンが終了
させられる。
【0048】次に、図12のt1 時点に示すようにアク
セルペダル50を非操作状態へ戻したとき、それに関連
して減速スリップ制御およびオフアップ変速が減速スリ
ップ制御手段192および変速制御手段190において
行われた場合を説明する。このような場合には、前記S
A1およびSA4の判断が共に肯定されるので、変速終
期判断基準値NISCEを切り換えるために、SA5に
おいて第5速へのアップシフト変速(4→5変速)であ
るか否かが判断され、また、そのSA5の判断が否定さ
れた場合には、SA7において第4速ギヤ段へのアップ
シフト変速(3→4変速)であるか否かが判断される。
図12のt2 はこの時点を示している。
【0049】上記SA5の判断が肯定された場合には、
前記変速終期判定手段196に対応するSA6におい
て、たとえば図9に示すような、予め記憶された4→5
変速用の関係から実際の車速Vに基づいて変速終期判断
基準値NISCE5が決定され、実際のクラッチ回転速
度NC0がその変速終期判断基準値NISCE5を下回っ
たか否かが判断される。このSA6の判断が否定された
場合は前記SA2およびSA3が実行されることによ
り、エンジン回転速度低下抑制制御が開始されないが、
上記SA6の判断が肯定されると、すなわち実際のクラ
ッチ回転速度NC0がその変速終期判断基準値NISCE
5を下回ると、前記SA9以下が実行されることにより
エンジン回転速度低下抑制制御が開始される。図12の
3 はこの時点を示している。
【0050】また、前記SA7の判断が肯定された場合
には、前記変速終期判定手段196に対応するSA8に
おいて、たとえば図9に示すような、予め記憶された3
→4変速用の関係から実際の車速Vに基づいて変速終期
判断基準値NISCE4が決定され、実際のクラッチ回
転速度NC0と出力軸回転速度NOUT との回転差(NC0
OUT )がその変速終期判断基準値NISCE4を下回
ったか否かが判断される。上記SA7或いはSA8の判
断が否定された場合は、前記SA18およびSA19が
実行されることにより、エンジン回転速度低下抑制制御
が開始されないが、上記SA8の判断が肯定されると、
すなわち上記回転差(NC0−NOUT )がその変速終期判
断基準値NISCE3を下回ると、前記SA9以下が実
行されることによりエンジン回転速度低下抑制制御が開
始される。
【0051】すなわち、減速スリップ制御手段192に
よる開始時制御の実行が開始された当初はSA9の判断
が肯定されるので、SA10においてフラグF1の内容
が「1」であるか否かが判断される。その当初は、その
SA10の判断が否定されるので、SA12において、
ISC弁83の開度SLUISCがたとえば図10に示
す予め記憶された関係から実際の車速Vおよびギヤ段G
に基づいて算出された後、SA13において前回の制御
時において決定された学習補正値αが開度SLUISC
から減算されることにより学習補正され、SA14にお
いてフラグF1の内容が「1」にセットされ、SA15
においてISC弁83が上記開度SLUISCだけ開か
れた後、本ルーチンが終了させられる。そして、一旦フ
ラグF1の内容が「1」にセットされると、次の制御サ
イクルではSA10の判断が肯定されるので、前記駆動
状態判定手段200に対応するSA11において車両が
駆動状態であるか否かが判断される。このSA11の判
断が否定される場合は、SA9の判断が否定されるま
で、エンジン回転速度低下抑制制御が実行される。そし
て、以上のステップが繰り返し実行されるうち、減速ス
リップ制御開始時制御が終了して前記SA9の判断が否
定されると、SA2およびSA3が実行されて本ルーチ
ンが終了させられる。図12のt4 はこの状態を示して
いる。
【0052】しかし、上記SA11の判断が肯定された
場合は、SA16において前記減速スリップ開始時制御
が終了させられ、前記SA13とともに前記学習補正手
段204に対応するSA17において学習補正値αに所
定の加算補正値Δαが加算され、前記作動中止手段20
2に対応するSA18においてISC弁83が閉じられ
てエンジン回転速度低下抑制制御が中止させられ、SA
19においてフラグF1の内容が「0」にクリアされた
後、本ルーチンが終了させられる。図13のt 4 時点は
この状態を示している。
【0053】車速Vが高くタービン回転速度NT がエン
ジン回転速度NE を上回っている走行状態や、車速Vは
低いがアイドルスイッチがオンとはならない状態でアイ
ドルスイッチがオンとされてスリップ制御条件が成立し
た走行状態では、図11のSA4の判断が否定されてS
A9以下が実行されることにより、スリップ制御が開始
されると同時にSA12によってISC弁83が開かれ
る。図14のt1 時点はこの状態を示す。このとき、I
SC弁83が開かれることによってエンジン回転速度N
E がタービン回転速度NT を上回ることから、SA11
において駆動状態と判定されるので、図14のt2 時点
に示すように、上記ISC弁83の開きによるエンジン
回転速度低下抑制作動が直ちに中止させられる。このよ
うにしてSA11の判断が肯定されると、SA16以下
が実行されることにより、SA17において駆動状態と
判定されない側へ学習補正値αが更新されるので、次回
のスリップ制御に際して学習補正された制御出力により
ISC弁83の開度が決定される。
【0054】上述のように、本実施例によれば、エンジ
ン回転速度低下抑制開始制御手段194に対応するSA
15によって、変速終期判定手段196に対応するSA
6、SA8により前記オフアップ変速の終期が判定され
たときから、エンジン回転速度の低下を抑制する作動が
開始させられることから、アクセルペダル50の非操作
状態とされたときからエンジン回転速度NE の低下を抑
制するためにISC弁83が所定量開かれる場合に比較
して、スロットル弁52が全閉となったことに関連して
自動変速機14のオフアップ変速が実行されても、エン
ジン回転速度の低下の遅れがなく、それに起因する変速
ショックが好適に防止される。また、変速の終期が判定
された時点t3 からエンジン回転速度低下抑制開始制御
手段194によるエンジン回転速度NE の低下を抑制す
る作動が開始させられる結果、エンジン回転速度低下抑
制効果によってエンジン回転速度NE がタービン翼車2
2の回転速度NT に接近させられた状態で、減速スリッ
プ制御手段192によりスリップ制御が実質的に開始さ
れるので、スリップ制御が当初から安定的となり、違和
感が解消される。
【0055】また、本実施例によれば、変速終期判定手
段196に対応するSA6、SA8は、自動変速機14
のオフアップ変速に関連して回転速度が低下する回転部
材すなわちトルクコンバータ12のタービン翼車22の
回転速度NT が予め定められた変速終期判断基準値NI
SCE以下となったときに変速終期を判定するものであ
り、その変速終期判断基準値NISCEは、たとえば図
9に示す予め設定された関係から実際の車両の走行状態
に基づいて決定されるが、その関係は、エンジン回転速
度低下抑制手段などの応答遅れ時間だけ変速終了時点か
ら前出しされるように予め実験的に求められたものであ
るから、結局、上記変速終期判定手段196は、変速終
了時点から上記エンジン回転速度制御装置の応答遅れ時
間Dだけ遡った時点で変速終期を判定するのであるの
で、エンジン回転速度NE の低下の遅れが可及的に小さ
くされ且つスリップ制御の開始時には確実にエンジン回
転速度低下抑制効果が発生させられる利点がある。
【0056】また、本実施例によれば、エンジン10の
アイドル回転速度を調節するためにスロットル弁52と
並列に設けられたISC弁83と、それを駆動制御する
エンジン用電子制御装置76とがアイドル回転速度低下
抑制手段として機能しており、エンジン回転速度低下抑
制開始制御手段194によりエンジン回転速度の低下を
抑制する作動が開始させられたときの上記ISC弁83
の開度SLUISCは、たとえば図10に示す予め設定
された関係から実際の車両の走行状態に基づいて決定さ
れる。この関係は、減速スリップ制御手段192により
スリップ制御が開始されたときには、目標スリップ量N
slip T が略形成されるように、換言すればエンジン回転
速度NE とタービン翼車22の回転速度NT とが略一致
させられるようにISC弁83の開度SLUISCを決
定するために予め実験的に求められたものであるから、
結局、変速終了時点すなわち減速スリップ制御の開始時
点では、エンジン回転速度NE とタービン翼車22の回
転速度NT とが略一致させられて滑らかにスリップ制御
が開始される利点がある。
【0057】また、本実施例によれば、駆動状態判定手
段200に対応するSA11によって車両が駆動状態と
なったと判定された場合には、作動中止手段202に対
応するSA18によって図13のt4 時点に示すように
エンジン回転速度低下抑制手段の作動が中止させられ
る。このため、エンジン回転速度低下抑制手段によるエ
ンジン回転速度の低下抑制作動が解消されてエンジン回
転速度NE の本来の値からの増加傾向が解消されるの
で、エンジン回転速度NE がタービン翼車22の回転速
度NT を下回る減速スリップ制御が安定的に継続させら
れ、エンジン回転速度NE がタービン翼車22の回転速
度NT を上回ることに起因する違和感が解消される。
【0058】また、本実施例によれば、駆動状態判定手
段200に対応するSA11によって車両が駆動状態と
なったと判定された場合には、次回のスリップ制御の開
始に際して前記エンジン回転速度低下抑制手段からIS
C弁83への制御出力を、その駆動状態判定手段200
により車両が駆動状態となったと判定されない側へ学習
補正する学習補正手段204に対応するSA13および
SA17がさらに設けられる。このようにすれば、次回
の減速スリップ開始時において車両が駆動状態となるこ
とが好適に防止される利点がある。
【0059】因みに、図15は、車両の減速スリップ制
御およびオフアップ変速開始時からISC弁83が開か
れてエンジン回転速度NE の低下を抑制する制御が実行
された場合を示している。この場合には、アクセルペダ
ル50が非操作状態とされたときには、それまで駆動状
態であった車両のエンジン回転速度が急に低下せず、そ
のエンジン回転速度の低下速度が抑制されるため、エン
ジン回転速度の低下を放置する場合に比較してスリップ
制御が安定的に開始され得るようになるが、上記アクセ
ルペダル50が非操作状態とされたことに関連して自動
変速機のアップシフト変速(オフアップ変速)が実行さ
れる場合には、変速途中において上記ISC弁83の開
きに起因してエンジン出力トルクが増加させられてエン
ジン回転速度の低下が遅くなり、変速終了時点における
駆動トルクが変動して変速ショックが発生する不都合が
あったのである。また、図16は、上記自動変速機のア
ップシフト変速(オフアップ変速)の終了時点でISC
弁83が開かれた場合を示している。この場合には、ア
イドル回転速度制御装置(エンジン用電子制御装置76
およびISC弁83)の応答遅れにより、ISC弁83
の開きの効果が発生するまでの期間におけるエンジン回
転速度NE が一時的に落ち込むという不都合があったの
である。なお、エンジン回転速度低下抑制制御の終了以
降、すなわち、図12、図13、図15、図16の
4 、或いは図14のt3 以後においてフューエルカッ
ト制御が実行される。
【0060】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0061】たとえば、前述の実施例において、自動変
速機14の入力軸回転速度NINすなわちタービン翼車2
2の回転速度NT 或いはクラッチC0のクラッチドラム
の回転速度(クラッチ回転速度)NCOを検出することに
よって実質的に自動変速機14の入力軸回転速度NIN
検出するタービン回転速度センサ75が用いられていた
が、車速センサ66により検出される自動変速機14の
出力軸回転速度NOUTにそのときの変速比iG を乗算す
ることにより上記入力軸回転速度NINが算出されるよう
にしてもよい。
【0062】また、前述の実施例ではISC弁83が開
かれることにより、車両の減速走行開始時のエンジン1
0の回転速度の低下速度が抑制されていたが、燃料噴射
弁80から所定量の燃料を噴射させることなどにより、
車両の減速走行開始時のエンジン10の回転速度の低下
抑制が行われるようにしてもよいのである。
【0063】また、前述の実施例の図11では、前進5
段の自動変速機14について第4速と第5速とについて
の制御内容を説明しているが、第3速についても変速終
期判断基準値NISCE3よりも実際のクラッチ回転速
度NCOが下回ったときに、第4速或いは第5速のときと
同様にエンジン回転速度低下抑制制御が実行されるよう
にしてもよい。
【0064】また、前述の実施例では前進5段の自動変
速機14が用いられているが、たとえばトヨタAS40
Eオートマチックトランスミッションのように前進4段
の自動変速機が用いられてもよい。この場合には、回転
を検出することが可能な回転部材(クラッチC0)は、
第3速への変速時に変速比1で出力軸42と同一の回転
をするように変化し、第4速でクラッチC0の回転が零
となるように変化するので、図11のSA5を第4速段
への変速判断ステップ、SA7を第3速への変速判断ス
テップとすることで対応することができる。
【0065】また、前述の実施例では、ISC弁83の
制御がエンジン用電子制御装置76により実行されてい
たが、入力信号或いは出力信号を相互に伝送することに
より変速用電子制御装置78により実行されてもよい。
【0066】また、前述の実施例のSA11では、スロ
ットル弁開度TAに基づいて車両の駆動状態が判定され
ていたが、アイドルスイッチのオフ状態に基づいて判断
されてもよいし、減速スリップが開始されたときのロッ
クアップクラッチ24のスリップ量の正負や大きさに基
づいて車両の駆動状態が判定されてもよい。
【0067】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の制御装置によってロックア
ップクラッチが制御される車両用自動変速機の構成を説
明する骨子図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の摩擦係合装
置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関
係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路およ
び電気制御回路を含むブロック線図である。
【図4】図3の実施例において、ロックアップクラッチ
の解放領域、スリップ制御領域、係合領域をそれぞれ示
す図である。
【図5】図3の油圧制御回路の要部を説明する図であ
る。
【図6】図5のリニヤソレノイド弁の出力特性を説明す
る図である。
【図7】図5の油圧制御回路における制御圧PSLU とロ
ックアップクラッチの係合側油圧Ponおよび解放側油圧
off との関係を示す特性図である。
【図8】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
【図9】図8において変速終期判断基準値NISCEを
決定するために用いられる関係を示す図である。
【図10】図8においてISC弁の開度SLUISCを
決定するために用いられる関係を示す図である。
【図11】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部
を説明するフローチャートである。
【図12】図11の制御作動を説明するタイムチャート
である。
【図13】図11の制御作動を説明するタイムチャート
であって、ISC弁の開きによって車両が駆動状態とな
った場合を示している。
【図14】図11の制御作動を説明するタイムチャート
であって、アップシフト変速を伴わない減速スリップ制
御開始時に車両が駆動状態となった場合を示している。
【図15】従来の制御装置の作動を説明するタイムチャ
ートであって、アクセルペダルが非操作状態とされたと
きからISC弁が開かれた場合を示している。
【図16】従来の制御装置の作動を説明するタイムチャ
ートであって、アクセルペダルが非操作状態とされたこ
とに関連して発生するオフアップ変速の完了時点からI
SC弁が開かれた場合を示している。
【符号の説明】
10:エンジン 14:自動変速機 24:ロックアップクラッチ 76:エンジン用電子制御装置(エンジン回転速度低下
抑制手段) 83:ISC弁(アイドル回転速度制御弁) 192:減速スリップ制御手段 194:エンジン回転速度低下抑制開始制御手段 196:変速終期判定手段 200:駆動状態判定手段 202:作動中止手段 204:学習補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16H 59/46 F16H 59/46 61/14 601 61/14 601A 601E 601J (56)参考文献 特開 平7−81460(JP,A) 特開 昭61−102341(JP,A) 特開 平6−127292(JP,A) 特開 平3−32939(JP,A) 特開 平5−280632(JP,A) 特開 平5−178126(JP,A) 特開 平7−127490(JP,A) 特開 昭61−113526(JP,A) 特開 平8−86356(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/06 F02D 29/00 F02D 41/04 315 F16H 61/14 601

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体伝動装置のポンプ翼車とタービン翼
    車との間を直結する直結クラッチと、複数のギヤ段のい
    ずれかへ自動的に変速される自動変速機とを有する車両
    において、該車両の減速走行時には該直結クラッチのス
    リップ制御を実行する減速スリップ制御手段と、該減速
    スリップ制御手段によるスリップ制御の開始時にはエン
    ジン回転速度の低下を抑制するエンジン回転速度低下抑
    制手段とを備えた制御装置であって、 前記アクセルペダルの非操作に関連して実行される前記
    自動変速機のアップシフト変速が該変速終了よりも所定
    期間前に予め定められた変速終期に到達したか否かを判
    定する変速終期判定手段と、 該変速終期判定手段により前記自動変速機の変速の終期
    が判定されたときから、前記エンジン回転速度低下抑制
    手段の作動を開始させるエンジン回転速度低下抑制開始
    制御手段とを含み、 前記減速スリップ制御手段は前記変速終了に同期して前
    記直結クラッチの減速スリップ制御を実行するようにし
    ことを特徴とする車両用直結クラッチの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変速終期判定手段は、予め設定され
    た関係から実際の車両の走行状態に基づいて決定される
    ものである請求項1の車両用直結クラッチの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記エンジン回転速度低下抑制手段は、
    予め設定された関係から実際の車両の走行状態に基づい
    て、そのエンジン回転速度の低下を抑制するための制御
    出力を変化させるものである請求項1の車両用直結クラ
    ッチの制御装置。
  4. 【請求項4】 流体伝動装置のポンプ翼車とタービン翼
    車との間を直結する直結クラッチと、複数のギヤ段のい
    ずれかへ自動的に変速される自動変速機を有する車両に
    おいて、該車両の減速走行時には該直結クラッチのスリ
    ップ制御を実行する減速スリップ制御手段と、該減速ス
    リップ制御手段によるスリップ制御の開始時にはエンジ
    ン回転速度の低下を抑制するエンジン回転速度低下抑制
    手段とを備えた制御装置であって、 前記エンジン回転速度低下抑制手段によってエンジン回
    転速度の低下が抑制されているときに、車両がエンジン
    回転速度がタービン回転速度を上回っている駆動状態と
    なったか否かを判定する駆動状態判定手段と、 該駆動状態判定手段によって車両が駆動状態となったと
    判定された場合には、前記エンジン回転速度低下抑制手
    段の作動を中止させる作動中止手段とを含むことを特徴
    とする車両用直結クラッチの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動状態判定手段によって車両が駆
    動状態となったと判定された場合には、次回のスリップ
    制御に際して前記エンジン回転速度低下抑制手段からの
    制御出力を学習補正する学習補正手段をさらに含むもの
    である請求項4の車両用直結クラッチの制御装置。
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