JP4277767B2 - ポリトリメチレンテレフタレート系仮撚糸およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ポリトリメチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル系仮撚加工糸に関するものである。詳細には、ソフトな風合いを有するポリトリメチレンテレフタレートによる高い伸縮性と低い熱水収縮性を有する仮撚糸とその製造方法に関するものであり、布帛において、高いストレッチ性とソフトな風合い、加工ロスの少ない製品として好適な仮撚加工糸を提供することにある。
従来、ポリエチレンテレフタレートを主たるポリマー成分とするポリエステル系仮撚糸は1段ヒーターで仮撚加工を行うものがほとんどであった。しかし、この1段ヒーター仮撚糸は、非常に大きな捲縮性を発現して高い伸縮性を持っているが、捲縮形態が粗いことによるによる編地表面のがさつき感や凹凸が発現し外観品位が損なわれてしまう。また、熱水収縮率も高いため、該仮撚糸を用いた布帛は染色時に大きく目が詰まり、風合いが硬くなる。
そこで、特開2001-348740号公報に、2次セットヒーターで弛緩熱処理することにより、熱水収縮率を低下させることで、仮撚糸のがさつき感と熱水収縮率を低減させる方法を開示している。しかし、その布帛におけるストレッチ性が低いものとなるために、布帛におけるストレッチ性をさらに向上させ、かつ熱水収縮率が低くソフトな風合いである高品位な布帛が得られる仮撚加工糸が望まれる。
特開平9−78373号公報 特開平11−93026号公報 特開2001−348740号公報
本発明の目的は、高いストレッチ性と極めてソフト風合いを有し、高い表面品位を持った布帛の製造が可能な、高い伸縮伸長率、低い熱水収縮率を持ったポリトリメチレンテレフタレート繊維の仮撚加工糸を提供することにある。
本発明者らは、ポリトリメチレンテレフタレート系繊維糸条を、2段ヒーター仮撚法を用いて特定の条件で仮撚加工することによって、ソフトな風合いと高い伸縮性を有し、加工ロスの少ない布帛の製造が可能な高い伸縮伸長率、低い熱水収縮率を持ったポリトリメチレンテレフタレート系繊維の仮撚糸を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、一方がポリトリメチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル(以下、ポリトリメチレンテレフタレートと記す場合もある)を主体としたポリエステル成分、もう一方がポリエチレンテレフタレート成分の2種類の重合体が繊維の長さ方向に沿ってサイドバイサイド型で構成された繊維で構成された仮撚糸であって、染色前の状態において、該仮撚糸の伸縮伸長率が100%以上300%以下、好ましくは100%以上250%以下、熱水収縮率が5%以下、好ましくは3%以下であることを特徴とするポリトリメチレンテレフタレート系仮撚糸である。
また、本発明は、ポリトリメチレンテレフタレート系仮撚糸の製造方法であって、加撚部ヒーター出口における糸条温度が120℃以上200℃以下、好ましくは140℃以上180℃以下、2次セットヒーター温度が120℃以上200℃以下、好ましくは非接触型の2次セットヒーターの温度が140℃以上200℃以下であり、かつ、仮撚数(T/m)Aと2次セットヒーター内のフィード率(%)Bが次式(1)〜(3)を満たす条件で仮撚加工を行ったことを特徴とするポリトリメチレンテレフタレート系仮撚糸の製造方法である。
A × B ≧ 70000 ・・・(1)
A ≧ 1500 ・・・(2)
25 ≦ B ≦ 80 ・・・(3)
(ただし、A;仮撚数(T/m)、B;2次セットヒーター内のフィード率(%))
本発明のポリトリメチレンテレフタレート2段ヒーター仮撚糸は、従来のポリエチレンテレフタレート系ポリエステル仮撚糸やナイロン仮撚糸、あるいはポリトリメチレンテレフタレート1段ヒーター仮撚糸や従来の2段ヒーター仮撚糸では達成できなかったソフトな風合いと高いストレッチ性を併せ持ち、加工ロスの少ない優れた仮撚糸であり、その仮撚糸を用いた布帛は高いストレッチ性を有し、目詰まりも小さいため風合いも極めてソフトであり、高い表面品位を持った布帛である。また、熱水収縮率が低いことで、染色・仕上げ加工時の収縮が小さく、加工ロスが少ない。
以下に本発明について、詳細に説明する。
なお、本発明における伸縮伸長率、熱水収縮率は次の方法で測定したものである。
・ 伸縮伸長率;JIS-L-1013・伸縮性試験方法に準じて伸縮伸長率の測定を行い、10回平均値を算出する。試料の前処理として、0.3mg/dの荷重下で乾熱90℃×15分の処理を行い、12時間以上放置して測定する。
・ 熱水収縮率;JIS-L-1013・熱水収縮率試験方法に準じて熱水収縮率の測定を行い、10回平均値を算出する。試料を処理する熱水の温度は98℃で行う。
本発明において、ポリトリメチレンテレフタレート系仮撚糸の伸縮伸長率は100%以上300%以下、好ましくは100%以上250%以下、である。仮撚糸の伸縮伸長率が100%以下である場合には、ストレッチ布帛として使用する場合に十分なストレッチが得られず、また、300%以上であると布帛にふかつきが起こってしまう。また、本発明のポリトリメチレンテレフタレート系仮撚糸の熱水収縮率は5%以下、好ましくは3%以下である。熱水収縮率が5%を越える場合には、染色加工時に布帛の収縮が起こり、目詰まりを起こし、風合いが硬いものになり、布帛において加工ロスの大きいものとなってしまう。
本発明においてポリトリメチレンテレフタレート繊維とはポリトリメチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルからなる繊維である。すなわち、ポリトリメチレンテレフタレートの共重合体でもかまわないが、その場合はポリトリメチレンテレフタレート単位が50モル%以上必要であり、80モル%以上であることがより好ましく、90%以上がさらに好ましい。また、その他、本発明の特性を損なわない程度において各種の添加剤を含有していても良い。ポリトリメチレンテレフタレート系ポリエステル繊維は、ヤング率が低く、熱セット性に優れる繊維である。低ヤング率を有することからナイロン繊維に匹敵する柔らかさを持った布帛が得られ、仮撚加工による捲縮の熱セット性に優れ、バルキー性に富む仮撚糸が得られる。
本発明において仮撚加工の原糸となるポリトリメチレンテレフタレート繊維は延伸糸や部分配向未延伸糸、未延伸糸を用いることができる。また、ポリトリメチレンテレフタレート繊維の形態は、代表的に複数の単糸からなる連続フィラメント糸であり、その単糸の断面が長さ方向に均一なものや太細があるものでもよく、断面形状が丸断面、三角、Y型、八葉型、扁平等不定形なものでもよい。また、仮撚加工の原糸として、ポリマー製造過程において適当な一種又は二種以上の第三成分を添加した共重合ポリエステルからなる原糸を用いても良いし、また、他のポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートを別個に製造したした後、ブレンドしたり、複合紡糸(芯鞘やサイドバイサイド等)した原糸を用いてもよい。
ここで、サイドバイサイド型の複合繊維(原糸)は、固有粘度や共重合率等が異なる重合体を繊維の長さ方向に沿って張り合わせ、それらの弾性回復率や収縮特性の差によって、捲縮を発現するものである。固有粘度差を有するサイドバイサイド型複合の場合、紡糸、延伸時に高固有粘度側に応力が集中するため、2成分間で内部ひずみが異なる。そのため、延伸後の弾性回復率差および織物の熱処理工程での熱収縮差により高粘度側に大きく収縮し、単繊維内で歪みが生じて3次元コイル捲縮の形態をとる。
本発明において、ポリトリメチレンテレフタレート繊維として、少なくとも一方がポリトリメチレンテレフタレートを主体としたポリエステル成分であるサイドバイサイド型複合繊維を用いる場合、低収縮成分(低粘度成分)には、高収縮成分であるポリトリメチレンテレフタレートとの界面接着性が良好で、製糸性が安定している繊維形成性の重合体であれば特に限定されるものではないが、力学的特性、化学的特性および原料価格を考慮すると、繊維形成能のあるポリエチレンテレフタレートが好ましい。また、粘度の異なるポリトリメチレンテレフタレートを主体としたポリエステル成分を張り合わせたものであってもよい。
また、両成分の複合比率は製糸性および繊維長さ方向のコイル寸法均質性の点で、高収縮成分:低収縮成分=70:30〜30:70(重量%)の範囲が好ましく、65:35〜45:55の範囲がより好ましい。なお、このようなサイドバイサイド型複合繊維は公知の方法によって製造することができる。
ポリトリメチレンテレフタレート繊維としてサイドバイサイド型複合繊維(原糸)を用いると、上述した繊維全体のクリンプに更に仮撚加工することにより、各単繊維にミクロに、細かなクリンプを付与することができるので、極めて高いストレッチ性を発現できるのである。さらに、仮撚糸特有の嵩高性が得られるので、薄地だけでなく、ユニフォーム衣料などの厚地にも採用することができるものである。
ここで、本発明の仮撚加工方法においては、ポリエステル系繊維としてポリトリメチレンテレフタレート系繊維を使用し、2段ヒーター仮撚加工することが重要であり、加撚部ヒーターと2次セットヒーター出口における糸条温度が120℃以上200℃以下とすること、さらに仮撚数を1500T/m以上とし、2次セットヒーター内のフィード率が25%以上という高いフィード率とすることを特徴とする。
2段ヒーター仮撚加工法は、繊維を1段目(加撚)ヒーターで仮撚加工を行い、この1段ヒーター仮撚に連続して仮撚糸を第2ヒーターで熱処理する方法である。本発明の仮撚加工方法においては、該繊維の加撚ヒーター出口における糸条温度が120℃以上200℃以下とすることが重要であり、好ましくは140℃以上180℃以下で加工する。加撚ヒーター温度が120℃よりも低い場合には捲縮が十分に付与されず、また200℃より高い場合には仮撚糸の強度が低下し、生産性が低下するので好ましくない。ヒーター出口における糸条温度は、ヒーター出口直後の糸条をムラテック社製非接触温度計を用いて測定した。
また、本発明の仮撚加工方法においては、2次セットヒーター温度が120℃以上200℃以下とすることも重要であり、好ましくは非接触型の2次セットヒーターを使用し、2次セットヒーター温度が140℃以上200℃以下で加工する。2次セットヒーターで熱セットすることにより、仮撚糸は熱水収縮率が低下し、ポリトリメチレンテレフタレート系繊維が本来持っているソフトな風合いを持たせることが可能となる。ここで、2次セットヒーターの温度が120℃より低い場合には、低い熱水収縮率を得ることができず、また、200℃よりも高い場合には仮撚糸の強度が低下し、生産性が低下するので好ましくない。
本発明の仮撚糸の製造方法は、仮撚数(T/m)Aと2次セットヒーター内のフィード率(%)Bが次式(1)〜(3)を満たす製造方法であり、これにより本発明のポリトリメチレンテレフタレート系繊維、すなわち伸縮伸長率が100%以上300%以下であり、かつ熱水収縮率が5%以下であるポリトリメチレンテレフタレート系繊維を製造することが可能となる。
A × B ≧ 70000 ・・・(1)
A ≧ 1500 ・・・(2)
25 ≦ B ≦ 80 ・・・(3)
(ただし、A;仮撚数(T/m)、B;2次セットヒーター内のフィード率(%))
仮撚数1500T/m以上で仮撚することにより高い伸縮を持つ加工糸となる。仮撚数が1500T/mを下回る場合には、糸条に十分な捲縮を付与することができず、100〜300%を満たすような伸縮伸長率が得られないので好ましくない。仮撚加工方法としては、一般に用いられるピンタイプ、フリクションディスクタイプ、ニップベルトタイプ、エアー加撚タイプ等、いかなる方法によるものでもよい。
更に、2次セットヒーター内のフィード率が+25%以上、+80%以下と大きなフィード率とすることで、弛緩熱処理時に捲縮状態のまま2次セットされるため、2段ヒーター加工としては異例の高い伸縮率と低い熱水収縮率を持つ加工糸の製造が可能となる。加熱ヒーターについては、接触式ヒーター、非接触式ヒーターのいずれであってもよいが、2次セットヒーターについては熱セット斑を避けるためや、ヒーターとの接触による摩擦抵抗を下げるために、非接触型ヒーターの使用が好ましい。2次セットヒーター内のフィード率が+25%以下の場合には、伸縮性が低下し、請求項を満たす伸縮伸長率が得られず、また、80%以上の場合には、2次セットヒーターでのたるみが起こり、生産性を悪化させる原因となるので好ましくない。
さらに、仮撚数(T/m)Aと2次セットヒーター内のフィード率(%)Bが式(1)の関係を満たすことも重要である。すなわち、1次ヒーターと仮撚数により十分な捲縮がセットされ、かつ、その捲縮形態がなくならない程度のフィード率で2次ヒーターによる熱セットを行うことにより、高い伸縮性と低い熱水収縮性を併せ持つ繊維となり、本発明に到達するに至った。
以下、本発明の実施の形態を、比較例と照らし合わせて説明するが、実施例などにより何ら限定されるものではない。
なお、評価は以下の測定方法でおこなった。
伸縮伸長率;JIS-L-1013の伸縮性試験方法に準じて伸縮伸長率の測定を行い、10回平均値を算出した。試料の前処理として、0.3mg/dの荷重下で乾熱90℃×15分の処理を行い、12時間以上放置して測定した。
熱水収縮率;JIS-L-1013の熱水収縮率試験方法に準じて熱水収縮率の測定を行い、10回平均値を算出した。試料を処理する熱水の温度は98℃で行った。
仮撚り数:検撚機を用いて測定した。
[実施例1〜2]
ジメチルテレフタル酸と1,3−プロパンジオールおよび触媒としてテトラブチルチタネート、艶消し剤として二酸化チタンを添加し、エステル化反応を行った後、重縮合反応を行いポリトリメチレンテレフタレートを得た。この方法で得たポリトリメチレンテレフタレートを通常の紡糸機により形状が丸断面で24孔の口金を用いて吐出し、未延伸糸を得た。
上記の方法で得られたポリトリメチレンテレフタレートの未延伸糸を、村田機械製MACH33H仮撚加工機(加撚部ヒーターは接触式、2次セットヒーターは非接触式、加工機構はベルトニップ方式)を用いて、加撚部ヒーター温度160℃、2次セットヒーター温度160℃、加工速度300m/分、延伸倍率1.35、仮撚数2300T/mで2段ヒーター仮撚加工を行い、84T-24Fの加工糸を得た。加撚部ヒーター出口における糸条温度は、158℃〜160℃、2次セットヒーター出口における糸条温度は、158〜160℃であった。ここで、2次セットヒーター内でのフィード率を表1に示す条件で作製し、得られた仮撚加工糸の伸縮伸長率、沸騰水収縮率を測定した。この測定結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1〜2と同じ未延伸糸、同じ仮撚加工機を用い、加撚部ヒーター温度160℃、2次セットヒーター温度160℃、加工速度300m/分、延伸倍率1.35、仮撚数3500T/m、2次セットヒーター内でのフィード率を65%で2段ヒーター仮撚加工を行い、84T-24Fの加工糸を得た。得られた仮撚加工糸の伸縮伸長率、沸騰水収縮率を測定した。この測定結果を表1に示す。
[実施例4]
固有粘度(IV)が1.40のポリトリメチレンテレフタレートと固有粘度(IV)0.60のポリエチレンテレフタレートをそれぞれ別々に溶融し、紡糸温度275℃で24孔の複合紡糸口金から複合比(重量%)50:50で吐出し、紡糸速度1400m/分で引き取り、185dtex、24フィラメントのサイドバイサイド型複合構造未延伸糸を得た。さらに75℃のホットロールと170℃の熱板にて、延伸倍率3.3倍で延伸し、連続して0.9倍でリラックスして巻き取り56dtex、24フィラメントの延伸糸を得た。
上記の方法で得られたサイドバイサイド型複合糸を、実施例1〜3と同じ仮撚機を用いて、加撚部ヒーター温度160℃、2次セットヒーター温度160℃、加工速度300m/分、延伸倍率1.02、仮撚数3000T/mで2段ヒーター仮撚加工を行い、84T-24Fの加工糸を得た。加撚部ヒーター出口における糸条温度は、158℃〜160℃、2次セットヒーター出口における糸条温度は、158〜160℃であった。ここで、2次セットヒーター内でのフィード率を表1に示す条件で作製し、得られた仮撚加工糸の伸縮伸長率、沸騰水収縮率を測定した。この測定結果を表1に示す。また、本発明糸を使用し、ツイル織物を作成したところ、ストレッチ性にも優れ、ソフトな風合いを持ち、シボやイラツキのない高品位のものであった。
[比較例1〜2]
実施例1〜3と同じ未延伸糸、同じ仮撚加工機を用い、加撚部ヒーター温度160℃、加工速度300m/分、延伸倍率1.35、仮撚数2300T/mの条件で1段ヒーター仮撚加工を行い、仮撚数を表1に示す条件で作成し、84T-24Fの加工糸を得た。加撚部ヒーター出口における糸条温度は、158℃〜160℃であった。得られた仮撚加工糸の伸縮伸長率、沸騰水収縮率を測定した。この測定結果を表1に示す。
[比較例3〜4]
実施例1〜3と同じ未延伸糸、同じ仮撚加工機を用い、加撚部ヒーター温度160℃、2次セットヒーター温度160℃、加工速度300m/分、延伸倍率1.35、仮撚数2300T/m、2次セットヒーター内でのフィード率を表1に示す条件で2段ヒーター仮撚加工を行い、84T-24Fの加工糸を得た。加撚部ヒーター出口における糸条温度は、158℃〜160℃、2次セットヒーター出口における糸条温度は、158〜160℃であった。得られた仮撚加工糸の伸縮伸長率、沸騰水収縮率を測定した。この測定結果を表1に示す。
[比較例5]
実施例1〜3と同じ未延伸糸、同じ仮撚加工機を用い、加撚部ヒーター温度160℃、2次セットヒーター温度160℃、加工速度300m/分、延伸倍率1.35、仮撚数1400T/m、2次セットヒーター内でのフィード率を表1に示す条件で2段ヒーター仮撚加工を行い、84T-24Fの加工糸を得た。加撚部ヒーター出口における糸条温度は、158℃〜160℃、2次セットヒーター出口における糸条温度は、158〜160℃であった。得られた仮撚加工糸の伸縮伸長率、沸騰水収縮率を測定した。この測定結果を表1に示す。
[比較例6]
実施例4と同じ未延伸糸、同じ仮撚加工機を用い、加撚部ヒーター温度160℃、加工速度300m/分、延伸倍率1.02、仮撚数3000T/m の条件で1段ヒーター仮撚加工を行い、仮撚数を表1に示す条件で作成し、84T-24Fの加工糸を得た。加撚部ヒーター出口における糸条温度は、158℃〜160℃であった。得られた仮撚加工糸の伸縮伸長率、沸騰水収縮率を測定した。この測定結果を表1に示す。
[比較例7]
実施例4と同じ未延伸糸、同じ仮撚加工機を用い、加撚部ヒーター温度160℃、2次セットヒーター温度160℃、加工速度300m/分、延伸倍率1.02、仮撚数3000T/m、2次セットヒーター内でのフィード率を表1に示す条件で2段ヒーター仮撚加工を行い、84T-24Fの加工糸を得た。加撚部ヒーター出口における糸条温度は、158℃〜160℃、2次セットヒーター出口における糸条温度は、158〜160℃であった。得られた仮撚加工糸の伸縮伸長率、沸騰水収縮率を測定した。この測定結果を表1に示す。
Figure 0004277767
実施例はいずれも高い伸縮性と低い熱水収縮率を有し、その布帛は高伸縮性を有し、染色加工時の目詰まりも小さく、風合いもソフトであり、シボやイラツキのない品位の高いものであった。これに対し、本発明の製造方法によらない比較例は、いずれも伸縮伸長率が100%以上300%以下、かつ熱水収縮率が5%以下という値を達成できていないことがわかる。

Claims (1)

  1. ポリトリメチレンテレフタレート系仮撚糸の2段ヒーター仮撚加工による製造方法であって、加撚部ヒーターおよび2次セットヒーター出口における糸条温度が120℃以上200℃以下であり、かつ仮撚数(T/m)Aと2次セットヒーター内のフィード率(%)Bとが次式(1)〜(3)を満たすことを特徴とする、一方がポリトリメチレンテレフタレートを主体としたポリエステル成分、もう一方がポリエチレンテレフタレート成分の2種類の重合体が繊維の長さ方向に沿ってサイドバイサイド型で構成された繊維で構成された、染色前の状態において伸縮伸長率が100%以上300%以下であり、かつ熱水収縮率が5%以下であるポリトリメチレンテレフタレート系仮撚糸の製造方法。
    A × B ≧ 70000 ・・・(1)
    A ≧ 1500 ・・・(2)
    25 ≦ B ≦ 80 ・・・(3)
    (ただし、A;仮撚数(T/m)、B;2次セットヒーター内のフィード率(%))
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