JP2018048413A - 潜在捲縮性複合繊維、捲縮性複合繊維、及び布帛 - Google Patents

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Abstract

【課題】捲縮性、風合いに優れ、染色ムラが少ない布帛を得ることができる潜在捲縮性複合繊維を提供する。【解決手段】ポリエステルAおよびポリエステルBがサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合した潜在捲縮性複合繊維である。ポリエステルAが、ハードセグメントとソフトセグメントとから構成されるポリエステルエラストマーである。ハードセグメントがエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルであり、ソフトセグメントがポリテトラメチレングリコールである。ポリエステルBが、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルである。この潜在捲縮性複合繊維の二次ヤング率が35cN/dtex以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、粘度の異なる2種類のポリエステル成分からなる複合繊維であって、捲縮を顕在化した場合の捲縮性、風合いに優れ、染色ムラの少ない潜在捲縮性複合繊維に関する。さらに本発明は、捲縮性、風合いに優れ、染色ムラの少ない潜在捲縮性ポリエステル複合繊維、及び布帛に関する。
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルからなる繊維は、優れた機械的特性と化学的特性とを有するため、広範な分野において使用されている。ポリエステル繊維の用途の一つとしてのストレッチ機能を有する織編物を得るために、潜在捲縮性のポリエステル複合繊維を使用することが知られている。こうした複合繊維は、熱収縮特性の異なる2種類のポリエステルをサイドバイサイド型に接合されてなるものであり、製編織後の加工時に付与される熱により、捲縮性を発現する(例えば、特許文献1、又は2参照)。
特開平11−241229号公報 特開2000−212838号公報
こうした潜在捲縮性複合繊維においては、十分に捲縮性を発現する条件で熱処理すると、風合いが硬くなったり、また染色ムラが発現し染色性が不十分になったりする場合がある。つまり、捲縮を顕在化させた場合に、優れた捲縮性を維持しつつ、ソフト風合いに優れ、染色ムラが抑制された潜在捲縮性複合繊維を得ることは未だ困難である。本発明の目的は、こうした従来技術の問題点を改良し、捲縮を顕在化させた場合に捲縮性、風合い、染色性(染色ムラの少ない)バランスよく優れた潜在捲縮性複合繊維を得ることである。
本発明では、上記の課題を解決するために、2種類のポリエステル成分の組成を検討した。その結果、一方のポリエステル成分にポリテトラメチレングリコールを含有させることで、上記課題が解決できることを知見し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下の(1)〜(6)を要旨とする。
(1)ポリエステルAおよびポリエステルBがサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合した潜在捲縮性複合繊維であって、前記ポリエステルAが、ハードセグメントとソフトセグメントとから構成されるポリエステルエラストマーであり、前記ハードセグメントがエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルであり、前記ソフトセグメントがポリテトラメチレングリコールであり、前記ポリエステルBが、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルであり、二次ヤング率が35cN/dtex以下である、潜在捲縮性複合繊維。
(2)前記ポリエステルAを構成するハードセグメントとソフトセグメントとの共重合比(質量比)が、ハードセグメント/ソフトセグメント=95/5〜80/20である、(1)の潜在捲縮性複合繊維。
(3)前記ポリエステルAと前記ポリエステルBとの質量比がA/B=70/30〜30/70である、(1)又は(2)の潜在捲縮性複合繊維。
(4)前記ポリエステルAと前記ポリエステルBとの相対粘度差が0.15〜0.55である、(1)〜(3)の何れかの潜在捲縮性複合繊維。
(5)以下の物性(I)および(II)を同時に満足することを特徴とする、捲縮性複合繊維。
(I)捲縮率が50%以上
(II)捲縮弾性率が75%以上
(6)(5)に記載の捲縮性複合繊維を含むことを特徴とする、布帛。
本発明によれば、捲縮を顕在化させた場合に、捲縮性、風合い、及び染めムラの少ない品位良好な染色性の何れにも優れる潜在捲縮性複合繊維を得ることができる。
本発明の潜在捲縮性複合繊維の複合形状の一実施形態を示す、単繊維の横断面形状の模式図である。 本発明における、初期ヤング率、及び二次ヤング率を算出するための荷重−伸び曲線の図である。 図2の曲線において、伸びの範囲0〜50mmの部分を拡大した図である。 比較例1で得られた複合繊維における、荷重−伸び曲線の図である。 図4の曲線において、伸びの範囲0〜50mmの部分を拡大した図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
[潜在捲縮性複合繊維]
本発明の潜在捲縮性複合繊維は、横断面形状(繊維軸方向に沿って垂直に切断した断面の形状)において、2種類のポリエステル成分(ポリエステルA、ポリエステルB)がサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合して配されてなる。潜在捲縮性とは、加熱処理をした際に、コイルバネ状の立体的な捲縮(スパイラル捲縮)を発現する捲縮能を有するものである。この潜在的な捲縮性能は、複合繊維を構成する2種のポリエステルの熱収縮差によって発現するものであり、加熱処理をすることによって捲縮が顕在化する。
サイドバイサイド型とは、例えば図1(イ)に示すように、2種類のポリエステル成分の貼合わせ面が直線的でほぼ等分に貼り合わされている形状であるか、又は図1(ロ)に示すように2種類のポリエステル成分の貼合わせ面が湾曲して貼り合わされている形状である。そして、偏心芯鞘型とは、例えば図1(ハ)に示すように、一方の成分が鞘部に配され、他方の成分が芯部に配され、芯部と鞘部の中心が一致していない形状である。なお、図1(ハ)においては、通常、より低粘度のポリエステル成分が鞘部に配され、より高粘度成分が芯部に配される。
(ポリエステルA)
2種類のポリエステルのうち、一方のポリエステルAは潜在捲縮を顕在化させるための加熱処理において高収縮するポリマーであり、ハードセグメントとソフトセグメントとから構成されるポリエステルエラストマーである。ソフトセグメントを含むことで、染めムラの少ない品位良好な染色性を発現することができる。ハードセグメントはエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルであり、具体的には、エチレンテレフタレートの繰り返し単位が90%以上のPETとすることが好ましい。ソフトセグメントはポリテトラメチレングリコール(PTMG)である。ソフトセグメントとしてPTMGを用いることでソフト風合いを発現させるとともに、本発明においては、実用上問題ない強度を有しつつソフト風合いを発現させる為に、PTMGの平均分子量は400〜4000程度が好ましく、400〜3000がより好ましく、500〜2000がさらに好ましい。
上記したハードセグメントとソフトセグメントとはブロック共重合してなるものである。その共重合比(質量比)は、ハードセグメント/ソフトセグメント=95/5〜80/20が好ましく、93/7〜85/15がより好ましい。ポリエステルAにおいて、ソフトセグメントであるPTMGを5質量%以上共重合させることにより、柔らかく風合いのよい繊維製品を得ることができる。PTMGの共重合比を20質量%以下とすることで、捲縮を顕在化させた場合に、いっそう捲縮性に優れたものとなる。さらに、PTMGは染色性に顕著に優れる成分ではないが、20質量%以下という特定範囲で用いることで、染色ムラの少ない染色品位に優れた染色性を達成することができる。
(ポリエステルB)
2種のポリエステルのうち他方のポリエステルBは、非エラストマーのポリエステルであり、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルである。ポリエステルBは、潜在捲縮を顕在化させるための加熱処理において、ポリエステルAよりも収縮しにくい低収縮性のポリマーである。
ポリエステルBは、エチレンテレフタレートを主体とするものであるが、実用的な機械的強度を保持し、かつ熱安定性が良好であることから、エチレンテレフタレート成分の繰り返し単位が95%以上であることが好ましく、ホモポリマーであるポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
ポリエステルA又はBにおいては、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分が共重合されていてもよい。また、ヒンダードフェノール系化合物のような抗酸化剤、コバルト化合物、蛍光剤、染料のような色調改良剤、二酸化チタンのような顔料、酸化セリウムのような耐候性改良剤、難燃剤、静電剤、抗菌剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、セラミック等種々の改質剤や添加剤を含有してもよい。
本発明の潜在捲縮性複合繊維において、ポリエステルAとポリエステルBとの質量比は、ポリエステルA/ポリエステルB=70/30〜30/70が好ましく、60/40〜40/60がより好ましい。ポリエステルA/ポリエステルBの比が70/30より小さいと、潜在捲縮性により優れるものとなる。一方、30/70より大きいと、繊維強度、製糸性がより良好となる。
ポリエステルAとポリエステルBとにおいていっそう熱収縮差を発現させるために、両者は粘度の異なるものが好ましい。詳しくは、ポリエステルAの相対粘度がポリエステルBの相対粘度よりも高く、ポリエステルAとポリエステルBとの相対粘度差が0.15〜0.55であることが好ましく、0.17〜0.54であることがより好ましく、0.20〜0.50であることがさらに好ましい。相対粘度差が0.15以上であると、風合いにより優れるものとなり、一方、0.55以下であると紡糸性により優れる。ここで、相対粘度とは、濃度0.5質量%のフェノール/四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定された値である。
本発明の潜在捲縮複合繊維において、二次ヤング率が35cN/dtex以下である。二次ヤング率は捲縮弾性率とともにソフト風合いの指標となるものである。つまり、二次ヤング率が35cN/dtex以下、かつ捲縮弾性率が75%以上であると、ソフト風合いに優れるものとなる。二次ヤング率は35cN/dtex以下であることがより好ましく、33cN/dtex以下であることがより好ましい。二次ヤング率の下限値は特に限定されないが、20cN/dtex以上であると形状安定性に優れるため好ましい。
二次ヤング率を上記範囲とするために、例えば、上記の潜在捲縮性複合繊維において、ポリエステルAとポリエステルBとを特定の組成とし、紡糸速度を2,500m/分〜3,500m/分にすることで達成できる。
なお、本発明の潜在捲縮性複合繊維において、初期ヤング率は20〜100cN/dtexであることが好ましい。初期ヤング率がこの範囲であると、形状安定性とソフト風合いによりいっそう優れるものとなる。
初期ヤング率及び二次ヤング率は、JIS−L−1013に基づいて、以下のようにして算出される。エー・アンド・デイ社製の引っ張り試験機(テンシロン−RTC1210)を用い、0.294cN×試料繊度(dtex)の初期張力をかける。このときの応力(単位断面積当たりの力)とひずみ(伸び/試験長)との関係を示すような、図2のような荷重−伸び曲線を得る。得られた曲線において、伸び0.05%〜0.25%範囲での接線の傾きから初期引張抵抗度を算出し、それを初期ヤング率とする。また、この曲線において、伸びが2〜4%の範囲での接線の傾きから引張抵抗度を算出し、これらのうち最も低い値を二次ヤング率とする。なお、図3は、曲線において、伸びの範囲0〜50mmの部分を拡大した図である。図3に示した曲線から、本発明の潜在捲縮性複合繊維においては、伸びに対する荷重の変化量(曲線の接線の傾き)が著しく変化する特異点が存在することが十分に理解できる。
なお、二次ヤング率が35cN/dtexを超える曲線においては、ソフト風合いに劣る繊維となる。初期ヤング率が低いほど、接触時の抵抗感が小さくソフト風合いに優れることは容易に想到できる。しかしながら、同程度の初期ヤング率を示す繊維であっても、二次ヤング率が低いほどソフト風合いに非常に優れることを発明者らは見出し、本発明に到達した。本発明の潜在捲縮性複合繊維は、荷重―伸び曲線上に、伸びに対する荷重の変化量(曲線の接線の傾き)が著しく変化する特異点をもつことにより、二次ヤング率が低くソフト風合いの優れる繊維となる。
潜在捲縮性複合繊維の形態は、長繊維であるフィラメントであってもよいし、短繊維であるステープル繊維やショートカット繊維であってもよく、用途に応じて適宜選択することができる。
潜在捲縮性複合繊維の単繊維繊度は特に限定されず、例えば0.5〜4.0dtexであることが好ましく、0.8〜3.0dtexであることがより好ましい。単糸繊度が0.5dtex以上であると、捲縮性能の発現がいっそう良好となり、さらに紡糸性にも優れる。一方、単糸繊度が4dtex以下であると、ソフト風合いにより優れる。また、潜在捲縮性複合繊維の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形、扁平形、トリローバル形などの任意の形状を選択することができる。
[捲縮性複合繊維]
上記のような本発明の潜在捲縮性複合繊維を、例えば熱処理等に付し、捲縮を顕在化させることで、本発明の捲縮性複合繊維を得ることができる。本発明の捲縮性複合繊維は、下記(I)〜(II)の物性を同時に満足する。
(I)捲縮率が50%以上
(II)捲縮弾性率が75%以上
上記(I)について述べる。まず、本発明における顕在捲縮と潜在捲縮性について説明する。本発明の捲縮性複合繊維は顕在捲縮を有しており、この顕在捲縮はスパイラル状のものである。詳しくは、スパイラル状の捲縮とは、捲縮の形態が3次元の螺旋状構造を呈する捲縮である。本発明の捲縮性複合繊維は、複合繊維を構成する単繊維の各々がスパイラル状の捲縮を呈しているとともに、これらの単繊維からなる複合繊維としてもスパイラル状の捲縮を呈している。本発明の捲縮性複合繊維は、潜在捲縮が顕在化されることにより、顕在捲縮を有するものとなり、ストレッチバック性に優れた布帛を得ることができる。
捲縮率が50%以上であると、他素材と組み合わせて用いたり、種々の加工を施したりする場合においても、優れた捲縮性を有する布帛とすることが可能となる。捲縮率は60%以上であることがより好ましく、75%以上であることがさらに好ましい。捲縮率の上限は特に限定されないが、例えば85%以下であると、表面平滑性などがより良好となるため好ましい。

捲縮率は以下のようにして算出される。潜在捲縮性複合繊維を、検尺機を用いて5回かせ取りした後、1/6800(cN/dtex)の荷重を掛けたまま30分間放置し、次いでこの状態を維持したまま沸水中に入れ30分間処理することで、捲縮を顕在化させて、本発明の捲縮性複合繊維を得る。その後、30分間風乾し、1/570(cN/dtex)の荷重を掛け、長さ(a)を測定する。次に1/570(cN/dtex)の荷重を外した後、1/12(cN/dtex)の荷重を掛けて、その長さ(b)を測定し、次式により捲縮率を求める。
捲縮率(%)=〔(b−a)/b〕×100
上記(I)の物性は、例えば、上記の潜在捲縮性複合繊維において、ポリエステルAとポリエステルBとを特定の組成とし、紡糸速度を2,500m/分〜3,500m/分にすることで達成できる。
上記(II)について、捲縮弾性率が75%以上であると、ソフト風合いに優れるものとなる。捲縮弾性率は78%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。捲縮弾性率の上限は特に限定されないが、例えば90%以下であると、仮撚り加工性や織工程時の寸法安定性などがより良好となるため好ましい。

捲縮弾性率は以下のようにして算出される。潜在捲縮性複合繊維を、検尺機を用いて5回かせ取りした後、1/6800(cN/dtex)の荷重を掛けたまま30分間放置し、次いでこの状態を維持したまま沸水中に入れ30分間処理し、捲縮性を顕在化させて、本発明の捲縮性複合繊維を得る。その後、30分間風乾し、1/570(cN/dtex)の荷重を掛け、長さ(a)を測定する。次に1/570(cN/dtex)の荷重を外した後、1/23(cN/dtex)の荷重を掛けて、その長さ(c)を測定する。その後、2分間放置した後に1/23(cN/dtex)の荷重を外し、1/570(cN/dtex)の荷重を掛け、長さ(d)を測定する。次式により捲縮弾性率を求める。捲縮弾性率(%)=〔(c−d)/(c−a)〕×100
上記(II)の物性は、例えば、上記の潜在捲縮性複合繊維において、ポリエステルAとポリエステルBとを特定の組成とし、紡糸速度を2,500m/分〜3,500m/分にすることで達成できる。
本発明の捲縮性複合繊維は、上記の物性(I)および(II)を同時に満足するために、捲縮性、風合いに優れる。
[潜在捲縮性複合繊維の製造方法]
本発明の潜在捲縮性複合繊維の製造方法の一例について、以下に説明する。例えば、通常の複合紡糸型溶融紡糸機を用いて製造することができる。まず、紡糸口金の背面で2種類のポリエステル成分(ポリエステルA、ポリエステルB)をサイドバイサイド型又は偏心芯鞘型となるように合流させ、同一紡糸孔から吐出し紡糸する。その際、紡糸温度はポリエステル成分の極限粘度によって適宜選定されるが、通常、280〜310℃の範囲が好ましい。紡出された糸条は、冷却固化後、必要に応じて紡糸油剤を付与し、例えば2,500〜3,500m/分の速度で引き取り、一旦捲取る。その後、別工程で延伸機により熱延伸を施すことにより、本発明の潜在捲縮性複合繊維を得ることができる。
そして、本発明の潜在捲縮性複合繊維は、他の糸と混繊されてもよい。また、本発明の潜在捲縮性複合繊維は、仮撚加工が施されてもよいし、仮撚混繊されてもよい。さらに実撚を付与したり実撚混繊したりしてもよく、またこれら加工を組み合わせて採用してもよい。
[布帛]
本発明の布帛は、本発明の捲縮性複合繊維を含むものである。布帛の形態は特に限定されず、通常の織物、編物などが挙げられる。布帛の製造方法についても特に限定されるものではないが、工程通過性等の作業性を考慮すると、本発明の捲縮性複合繊維を製編織等により布帛にした後、熱処理を施して潜在捲縮を顕在化させることが好ましい。なかでも染色工程で沸水処理を行い、顕在化させることが好ましい。
本発明の布帛は、本発明の捲縮性複合繊維のみからなるものでもよいし、本発明の効果を損なわない範囲で用途や目的に応じて他の繊維を含むものであってもよい。本発明の布帛は、例えば、各種の衣料分野等において好適に用いられる。
以下、実施例に従って本発明を具体的に説明する。本発明はこの実施例に限定されない。本発明の実施例における測定方法、又は評価方法は、以下の通りである。
(1)ポリエステルAの各構成成分の含有率
ポリエステルの原料チップを、重水素化ヘキサフルオロイソプロパノールと重水素化クロロホルムとを容量比1/20で混合した溶媒に溶解させ、日本電子社製のLA−400型NMR装置を用いてH−NMRを測定した。得られたチャートにおいて、各共重合成分のプロトンのピークの積分強度から、含有率を求めた。
(2)相対粘度
フェノール/四塩化エタンの等質量混合溶液(濃度0.5質量%)を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定した。
(3)捲縮率

潜在捲縮性複合繊維を、検尺機にて5回かせ取りした後、1/6800(cN/dtex)の荷重を掛けたまま30分間放置し、次いでこの状態を維持したまま沸水中に入れ30分間処理し、捲縮を顕在化させて捲縮性複合繊維を得た。その後、30分間風乾し、1/570(cN/dtex)の荷重を掛け、長さ(a)を測定した。次に1/570(cN/dtex)の荷重を外した後、1/12(cN/dtex)の荷重を掛けて、その長さ(b)を測定し、次式により捲縮率を求めた。捲縮率(%)=〔(b−a)/b〕×100
(4)初期ヤング率、二次ヤング率
上記(3)のようにして捲縮性を顕在化させた捲縮性複合繊維において、JIS−L−1013に基づいて以下のようにして算出した。エー・アンド・デイ社製の引っ張り試験機(テンシロン−RTC1210)を用い0.294cN×試料繊度(dtex)の初期張力をかけ、荷重−伸び曲線を得、得られた曲線において、伸び0.05%〜0.25%範囲での接線の傾きから初期引張抵抗度を算出し、それを初期ヤング率とした。また、この曲線において、伸びが2〜4%の範囲での接線の傾きから引張抵抗度を算出し、これらのうち最も低い値を二次ヤング率とした。
(5)捲縮弾性率
潜在捲縮性複合繊維を、検尺機を用いて5回かせ取りした後、1/6800(cN/dtex)の荷重を掛けたまま30分間放置し、次いでこの状態を維持したまま沸水中に入れ30分間処理し、捲縮を顕在化させて捲縮性複合繊維を得た。その後、30分間風乾し、1/570(cN/dtex)の荷重を掛け、長さ(a)を測定した。次に1/570(cN/dtex)の荷重を外した後、1/23(cN/dtex)の荷重を掛けて、その長さ(c)を測定した。その後、2分間放置した後に1/23(cN/dtex)の荷重を外し、1/570(cN/dtex)の荷重を掛け、長さ(d)を測定した。次式により捲縮弾性率を求めた。
捲縮弾性率(%)=〔(c−d)/(c−a)〕×100
(6)染色評価
潜在捲縮性複合繊維を用い、編機(株式会社小池機械製作所製筒編機、針数300本、釜径3.5インチ)にて、筒編地を作製した。この編地を、精練後に100℃の沸水中で30分間処理することで、捲縮を顕在化させ、次いで風乾させて捲縮性複合繊維を含む編物を得た。この編物に対し、分散染料(住友化学社製スミカロン)を用いて130℃、30分の条件で染色し、目視により下記の基準で評価した。
○:染色ムラが少なく、外観品位に優れている。
△:染色ムラが普通レベルである。
×:染色ムラが目立ち、外観品位に劣る。
(7)風合評価
潜在捲縮性複合繊維に1500T/Mの加撚(S撚、撚係数K11000)を施し、引き続き80℃、40分間の条件で真空熱セットを行った。この糸を経糸と緯糸に用いて経密度110本/2.54cm、緯密度80本/2.54cmの平織の織物を製織した。さらに精練した後、100℃の沸水中で30分間処理して捲縮を顕在化させ、次いで風乾して、捲縮性複合繊維を含む織物を得た。この織物に対し、触感で風合いを判定し、以下の基準で評価した。
◎:風合いが非常にソフトで、特に優れている。
○:風合いがソフトで、良好である。
×:風合いが普通であるか、または不良である。
(実施例1)
ポリエステルAとして、ハードセグメントにエチレンテレフタレート単位を主体としたポリエステルを用い、ソフトセグメントにPTMG(平均分子量1000)を用い、ハードセグメント/ソフトセグメントの共重合比(質量比)が92/8でブロック共重合してなるポリエステルを使用した。このポリエステルAの相対粘度は1.482であった。ポリエステルBとして、相対粘度1.258のポリエチレンテレフタレートを用いた。
こうしたポリエステルA及びポリエステルBを用い、繊維横断面の形状が図1の(ロ)で示されるサイドバイサイド型となるような複合紡糸口金を使用し、ポリエステルAとポリエステルBの質量比50/50で溶融紡糸を行った。この時、紡糸温度285℃、単糸吐出量1.286g/分、紡糸速度3,250m/分の条件にて複合紡糸を行い、総繊度100dtex、総フィラメント24本である半未延伸糸(POY)の糸条を得た。得られた糸条を、延伸倍率1.790、延伸温度75℃で延伸した後に、160℃で緊張熱処理を行い、実施例1の潜在捲縮性複合繊維(56dtex、総フィラメント24本)を得た。
実施例2
ポリエステルAにおけるPTMGの量を、8質量%から20質量%へ変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例2の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例3
ポリエステルAにおけるPTMGの量を、8質量%から5質量%へ変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例3の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例4
重合工程において、重合度を制御することでポリエステルAの相対粘度を1.482から1.759へ変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例4の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例5
重合工程において、重合度を制御することでポリエステルBの相対粘度を1.258から1.307へ変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例5の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例6
ポリエステルA成分とポリエステルB成分との質量比を、ポリエステルA/ポリエステルB=60/40に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例6の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例7
ポリエステルA成分とポリエステルB成分との質量比を、ポリエステルA/ポリエステルB=40/60へ変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例7の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例8
ポリエステルA成分とポリエステルB成分との質量比を、ポリエステルA/ポリエステルB=70/30へ変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って実施例8の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例9
ポリエステルA成分とポリエステルB成分との質量比を、ポリエステルA/ポリエステルB=30/70へ変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って実施例9の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例10
紡糸速度を3250m/分から3500m/分に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って実施例10の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例11
分子量が1000であるPTMGに代えて、分子量が2000であるPTMGを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例11の潜在捲縮性複合繊維を得た。
比較例1
ポリエステルA成分を、相対粘度が1.759であるポリブチレンテレフタレート(PBT)へ変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例1の潜在捲縮性複合繊維を得た。
比較例2
ポリエステルA成分を、相対粘度1.385がポリエチレンテレフタレート(PET)へ変更した以外は、実施例1同様の操作を行って、比較例2の潜在捲縮性複合繊維を得た。
比較例3
紡糸速度を3250m/分から4000m/分に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って比較例3の潜在捲縮性複合繊維を得た。
実施例1〜11、比較例1〜3で得られた潜在捲縮性複合繊維の評価を表1にまとめて示す。
表1から明らかなように、本発明の潜在捲縮性複合繊維は、捲縮を顕在化した場合の捲縮性、染色性及び風合いの何れにも優れていた。特に、実施例1においては、実施例2又は3と対比すると、ポリエステルAにおけるPTMGの量が好ましい範囲であったために、風合いにより優れていた。また、実施例1は、実施例5と対比するとポリエステルAとポリエステルBとの粘度差がより好ましい範囲であったために、捲縮率がより高く好ましいものであった。また、実施例1は、実施例8又は9と対比すると、ポリエステルAとポリエステルBとの質量比がより好ましい範囲であったために、風合いにより優れていた。
実施例4においては、実施例1と対比すると、ポリエステルAとポリエステルBとの粘度差が特に好ましい範囲であったために、捲縮率がより高く捲縮性により優れていた。
比較例1においては、ポリエステルAとしてPBTを用いたために、染色ムラが目立つとともに、二次ヤング率が本発明の範囲を満足しておらず風合いに劣っていた。なお、図4は比較例1の複合繊維についての荷重−伸び曲線を示したものであり、図5は図4の曲線において、伸びの範囲0〜50mmの部分を拡大した図である。図4および図5から、二次ヤング率が35cN/dtexを超える繊維は、特異点を有していないことが十分に理解できる。
比較例2においては、ポリエステルAとしてPTMGを含有しないPETを用いたために、染色ムラが目立つとともに、二次ヤング率が本発明の範囲を満足しておらず、風合いに劣っていた。比較例3においては、紡糸速度が4000m/分と過度に速かったために、捲縮率、捲縮弾性率、および二次ヤング率が、本発明の範囲を満足しておらず、風合いに劣っていた。

Claims (6)

  1. ポリエステルAおよびポリエステルBがサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合した潜在捲縮性複合繊維であって、
    前記ポリエステルAが、ハードセグメントとソフトセグメントとから構成されるポリエステルエラストマーであり、前記ハードセグメントがエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルであり、前記ソフトセグメントがポリテトラメチレングリコールであり、
    前記ポリエステルBが、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルであり、
    二次ヤング率が35cN/dtex以下であることを特徴とする、潜在捲縮性複合繊維。
  2. 前記ポリエステルAを構成するハードセグメントとソフトセグメントとの共重合比(質量比)が、ハードセグメント/ソフトセグメント=95/5〜80/20であることを特徴とする、請求項1に記載の潜在捲縮性複合繊維。
  3. 前記ポリエステルAと前記ポリエステルBとの質量比がA/B=70/30〜30/70であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の潜在捲縮性複合繊維。
  4. 前記ポリエステルAと前記ポリエステルBとの相対粘度差が0.15〜0.55であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の潜在捲縮性複合繊維。
  5. 以下の物性(I)および(II)を同時に満足することを特徴とする、捲縮性複合繊維。
    (I)捲縮率が50%以上
    (II)捲縮弾性率が75%以上
  6. 請求項5に記載の捲縮性複合繊維を含むことを特徴とする、布帛。
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