JP4274042B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用の点火装置に関する。
従来、内燃機関であるエンジンに装着された点火プラグに高電圧を供給する内燃機関用点火装置として、コンデンサ充放電式点火装置がある。コンデンサ充放電式点火装置において、エンジンの始動回転数が高く設定されていると、コンデンサを充電するエキサイタコイルの出力電圧が高くなる。さらに、始動回転数に達するまでコンデンサが充電されることで、コンデンサの充電電圧が高電圧となり、コンデンサが耐圧破壊する恐れがある。
コンデンサの充電電圧を制御することができる点火装置として、例えば、特開平10−141192号公報に開示されているコンデンサ放電式内燃機関用点火装置がある。この内燃機関用点火措置は、エキサイタコイルと、点火エネルギ蓄積用コンデンサと、充電電圧制御回路と、パルサコイルと、放電用スイッチとを備えている。エキサイタコイルはエンジンの回転に伴い交流電圧を出力する。点火エネルギ蓄積用コンデンサはエキサイタコイルの出力する正極性の電圧で充電される。充電電圧制御回路は、電圧検出回路と、エキサイタコイル短絡スイッチとから構成されている。電圧検出回路は、点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電するエキサイタコイルの正極性の電圧を検出し、その大きさに対応した電圧に変換して出力する。エキサイタコイル短絡スイッチを構成するサイリスタは、電圧検出回路の出力電圧が所定の制御電圧に対応した設定電圧を超えると導通して、エキサイタコイルの出力を短絡する。これにより、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電電圧は制御電圧以下に制限される。
パルサコイルは、エキサイタコイルが負極性の電圧を出力しているときに、エンジンのクランクシャフトの回転位置に応じて電圧を出力する。放電用スイッチを構成するサイリスタは、パルサコイルの出力に基づいて導通して、点火エネルギ蓄積用コンデンサに蓄積された電荷を放電する。点火エネルギ蓄積用コンデンサの放電電流は点火コイルに流れ、点火コイルは高電圧を発生する。
ところで、コンデンサ充放電式点火装置において、エンジンが逆転した場合、点火を防止することができる点火装置として、例えば、特開2003−35244号公報に開示されている磁石発電機式点火装置がある。この磁石発電機式点火装置は、磁石式発電機(エキサイタコイル)と、回転センサ(パルサコイル)と、AND回路とから構成されている。
磁石式発電機はエンジンの回転に伴い正負両極性の交流電圧を出力する。エンジンが正転すると、回転センサは磁石式発電機が正極性の電圧を出力しているときに正極性の電圧を出力する。エンジンが逆転すると、磁石式発電機と回転センサの出力電圧の極性が反転する。回転センサは、磁石式発電機が正極性の電圧を出力しているときには、電圧を出力しない。AND回路は磁石式発電機の出力電圧と回転センサの出力電圧の論理積をとる。AND回路は、磁石式発電機が正極性の電圧を出力しているときの回転センサの出力電圧によって、エンジンの正逆転を判定することができる。
特開平10−141192号公報 特開2003−35244号公報
前述した構成を組合せたコンデンサ充放電式点火装置において、エキサイタコイルの出力電圧が制御電圧を超えると、エキサイタコイル短絡スイッチがエキサイタコイルの出力を短絡する。エキサイタコイルが短絡されると、エキサイタコイルの出力電圧が変化し、エンジンが正転しているにもかかわらず逆転してると誤判定され、エンジンを始動することができなくなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、点火用コンデンサの耐圧破壊やエンジン逆転時の点火を防止するとともに、確実にエンジンを始動することができる内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、エンジンの始動時に点火用コンデンサの充電電圧を抑え、エキサイタコイルを短絡させないようにすることで、エンジンを確実に始動できることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の内燃機関用点火装置は、内燃機関の回転数に応じた大きさの交流電圧を出力するエキサイタコイルに接続され前記エキサイタコイルの出力電圧が印加されて充電される点火用コンデンサと、前記点火用コンデンサの充電電圧が所定の充電電圧閾値を超えたときに導通して前記エキサイタコイルの出力を短絡するエキサイタコイル短絡回路と、前記内燃機関の回転角度に応じて電圧を出力するパルサコイルと前記エキサイタコイルとにそれぞれ接続され前記パルサコイルと前記エキサイタコイルの出力電圧に基づいて前記内燃機関の正逆転を判定して点火のための基準信号を出力する基準信号生成部と、前記基準信号生成部の出力する基準信号に基づいて点火時期を決定して点火のための点火信号を出力する点火制御部と、前記点火制御部の出力する点火信号に基づいて前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を点火コイルの1次コイルを介して放電させることで前記点火コイルの2次コイルに高電圧を誘起させる点火回路とを備えた内燃機関用点火装置において、さらに、前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を抵抗を介して放電させることで前記点火用コンデンサの充電電圧を前記充電電圧閾値以下に制御する点火用コンデンサ充電電圧制御回路を有することを特徴とする。
請求項2に記載の内燃機関用点火装置は、請求項1に記載の内燃機関用点火装置において、さらに、前記点火用コンデンサ充電電圧制御回路は、前記点火用コンデンサに並列接続されていることを特徴とする。
請求項3に記載の内燃機関用点火装置は、請求項1に記載の内燃機関用点火装置において、さらに、前記点火用コンデンサ充電電圧制御回路は、一端が前記エキサイタコイルと前記点火用コンデンサの接続点に接続され、他端が接地されていることを特徴とする。
請求項4に記載の内燃機関用点火装置は、請求項1乃至3に記載の内燃機関用点火装置において、さらに、前記点火用コンデンサ充電電圧制御回路は、前記点火回路が前記点火用コンデンサに蓄積された電荷の放電を開始するまでの期間、前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を抵抗を介して放電することを特徴とする。
請求項1に記載の内燃機関用点火装置によれば、点火用コンデンサ充電電圧制御回路で
点火用コンデンサの充電電圧を充電電圧閾値以下にすることができる。そのため、エキサイタコイルは、出力を短絡されることなく、内燃機関の回転数に応じた交流電圧を出力する。従って、逆転していると誤判定されることはなく、確実にエンジンを始動することができる。
請求項2に記載の内燃機関用点火装置によれば、点火用コンデンサ充電電圧制御回路を
点火用コンデンサに並列接続することで、点火用コンデンサを確実に放電させることができる。そのため、点火用コンデンサの充電電圧を確実に充電電圧閾値以下に抑えることができる。
請求項3に記載の内燃機関用点火装置によれば、点火用コンデンサ充電電圧制御回路を
エキサイタコイルと点火用コンデンサの接続点と接地点との間に接続することで点火用コンデンサを確実に放電させることができる。そのため、点火用コンデンサの充電電圧を確実に充電電圧閾値以下に抑えることができる。
請求項4に記載の内燃機関用点火装置によれば、点火回路が点火用コンデンサの放電を開始するまでの間、点火用コンデンサ充電電圧制御回路で点火用コンデンサを放電することができる。点火が開始されると、点火用コンデンサ充電電圧制御回路は点火用コンデンサの放電を停止する。点火用コンデンサの放電が停止することで放電による電力損失が抑えられ効率をより向上することができる。
本実施形態は、本発明に係る内燃機関用点火装置を、スタータ始動の二輪車用エンジンの点火プラグに高電圧を供給する点火装置に適用した例を示す。
(第1実施形態)
第1実施形態における内燃機関用点火装置の回路図を図1に、図1における各部の電圧波形を図2に示す。そして、図1及び図2を参照し、構造、動作、効果の順で具体的に説明する。
まず、具体的構造について説明する。図1に示すように、内燃機関用点火装置1は、エキサイタコイル短絡回路10と、点火回路11と、点火用コンデンサ12と、点火用コンデンサ充電電圧制御回路13と、回路用電源14と、基準信号生成回路15(基準信号生成部)と、点火制御回路16(点火制御部)とから構成されている。内燃機関点火装置1には、エキサイタコイル2と、パルサコイル3と、点火コイル4とが接続され、点火コイル4には点火プラグ5が接続されている。
エキサイタコイル2は、エンジンに配設された交流発電機に巻装されているコイルであり、エンジンの回転数に応じた大きさの正負両極性の交流電圧を出力する。ここで、図1において、実線方向の電圧を正極性、破線方向の電圧を負極性の電圧とする。エキサイタコイル2の一端は、エキサイタコイル短絡回路10とダイオード17のカソードにそれぞれ接続され、ダイオード17のアノードは車体に接地されている。さらに、エキサイタコイル2の一端はダイオード18のアノードに接続され、ダイオード18のカソードは点火回路11と点火用コンデンサ12と点火用コンデンサ充電電圧制御回路13にそれぞれ接続されている。エキサイタコイル2の他端は、回路用電源14と、基準信号生成回路15と、ダイオード19のカソードにそれぞれ接続され、ダイオード19のアノードは車体に接地されている。
エキサイタコイル短絡回路10は点火用コンデンサ12の充電電圧の大きさに基づいて
エキサイタコイル2の出力を短絡する回路である。エキサイタコイル短絡回路10は、ツェナーダイオード10aと、抵抗10bと、サイリスタ10cとから構成されている。ツェナーダイオード10aのカソードはエキサイタコイル2の一端に、アノードは抵抗10bの一端にそれぞれ接続され、抵抗10bの他端は車体に接地されている。サイリスタ10cのアノードはエキサイタコイル2の一端に、ゲートはツェナーダイオード10aと抵抗10bの接続点にそれぞれ接続され、カソードは車体に接地されている。ツェナーダイオード10aと抵抗10bはエキサイタコイル2の一端、つまり、ダイオード18を介して接続されている点火用コンデンサ12の電圧が、充電電圧閾値、例えば、300Vを超えたときサイリスタ10cが導通するような最適なツェナ−電圧及び抵抗値に設定されている。
点火回路11は点火用コンデンサ12に蓄積された電荷を放電するための回路である。
点火回路11は、サイリスタ11aと、トランジスタ11bとから構成されている。サイリスタ11aは点火用コンデンサ12に蓄積された電荷を放電させるためのスイッチング素子であり、ゲートに電圧を印加してゲート電流を流すことで、アノードからカソードに向かって電流が流れる。サイリスタ11aのアノードはダイオード18と点火用コンデンサ12の接続点に、ゲートはトランジスタ11bに接続され、カソードは車体に接地されている。トランジスタ11bはサイリスタ11aのゲートに電圧を印加してゲート電流を供給するためのスイッチング素子である。トランジスタ11bのコレクタはサイリスタ11aのゲートに、エミッタは回路用電源14に、ベースは点火制御回路16にそれぞれ接続されている。
点火用コンデンサ12は、点火エネルギーを蓄積するための大容量のコンデンサである。点火用コンデンサ12の一端はダイオード18とサイリスタ11aの接続点に、他端は点火コイル4にそれぞれ接続されている。
点火用コンデンサ充電電圧制御回路13は、点火用コンデンサ12に蓄積された電荷を放電させることで点火用コンデンサ12の充電電圧を制御する回路である。点火用コンデンサ充電電圧制御回路13は、抵抗13aで構成されている。抵抗13aは点火用コンデンサ12に並列接続されている。抵抗13aは点火用コンデンサ12の充電電圧が充電電圧閾値以下になるような最適な抵抗値に設定されている。
点火コイル4は、1次コイル4aと、2次コイル4bとを有するトランスである。点火コイル4は1次コイル4aに点火用コンデンサの放電電流が流れることで2次コイル4bに高電圧を誘起する。1次コイル4aの一端は点火用コンデンサ12の他端に接続され、他端は車体に接地されている。また、2次コイル4bの一端は点火プラグ5に接続され、他端は車体に接地されている。
点火プラグ5は、中心電極5aと、接地電極5bとを備えており、2次コイル4bに誘起される高電圧によって火花放電する。中心電極5aは2次コイル4bの一端に接続され、接地電極5bは車体に接地されている。
回路用電源14はエキサイタコイル2の負極性の出力電圧から点火回路11及び点火制御回路16を作動させるための電源電圧Vdc、例えば、5Vを生成して出力する回路である。回路用電源14は、ツェナーダイオード14aと、抵抗14bと、サイリスタ14cと、ダイオード14dと、コンデンサ14eと、定電圧回路14fとから構成されている。ツェナーダイオード14aのカソードはエキサイタコイル2の他端に、アノードは抵抗14bの一端にそれぞれ接続され、抵抗14bの他端は車体に接地されている。サイリスタ14cのアノードはエキサイタコイル2の他端に、ゲートはツェナーダイオード14aと抵抗14bの接続点にそれぞれ接続され、カソードは車体に接地されている。ツェナーダイオード14aと抵抗14bはエキサイタコイル2の他端、つまり、ダイオード14dを介して接続されているコンデンサ14eの電圧が、例えば、12Vを超えたときサイリスタ14cが導通するような最適なツェナ−電圧及び抵抗値に設定されている。ダイオード14dのアノードはエキサイタコイル2の他端に、カソードはコンデンサ14eの一端と定電圧回路14fに接続され、コンデンサ14eの他端は車体に接地されている。定電圧回路14fの入力端子はダイオード14dとコンデンサ14eの接続点に、出力端子はトランジスタ11bのエミッタと後述するマイクロコンピュータ16bの電源端子にそれぞれ接続され、接地端子は車体に接地されている。
パルサコイル3は、エンジンに配設され、エンジンのクランクシャフトの回転位置に応じて正負両極性の交流電圧を出力するコイルである。パルサコイル3はエキサイタコイル2の出力する交流電圧が正極性から負極性に変わった直後に正極性のパルス状の電圧を出力するように設定されている。ここで、図1において、実線方向の電圧を正極性、破線方向の電圧を負極性の電圧とする。パルサコイル3の一端は基準信号生成回路15に接続され、他端は車体に接地されている。
基準信号生成回路15はエキサイタコイル2の出力電圧とパルサコイル3の出力電圧とからエンジンの正逆転を判定するとともに、点火のための基準となる点火時期信号を出力する回路である。基準信号生成回路15はAND回路15aで構成されている。AND回路15aの一方の入力端子はエキサイタコイル2と回路用電源14の接続点に、他方の入力端子はパルサコイル3の一端に、出力端子は点火制御回路16にそれぞれ接続されている。
点火制御回路16は、基準信号生成回路15の出力する点火時期信号に基づいて点火時期を制御して、点火回路11を駆動するための点火信号を出力する回路である。点火制御回路16は、波形整形回路16aと、マイクロコンピュータ16bとから構成されている。波形整形回路16aは基準信号生成回路15の出力する点火時期信号を波形整形して出力する回路である。波形整形回路16aの入力端子はAND回路15aの出力端子に、出力端子はマイクロコンピュータ16bにそれぞれ接続されている。マイクロコンピュータ16bは、波形整形された点火時期信号に基づいて点火プラグの点火時期を決定し、点火のための点火信号を出力する。マイクロコンピュータ16bの入力端子は波形成形回路16aの出力端子に、出力端子は点火回路11のトランジスタ11bのベースにそれぞれ接続されている。また、電源端子は回路用電源14の出力端子に接続され、接地端子は車体に接地されている。
次に、具体的動作について説明する。スタータによってエンジンが回転すると、エキサイタコイル2はその回転数に応じた大きさの交流電圧を出力する。パルサコイル3はエンジンのクランクシャフトの回転位置に応じた電圧を出力する。
エキサイタコイル2の出力した交流電圧の正極性の電圧は、ダイオード18を介して点火用コンデンサ12に印加される。点火用コンデンサ12に電圧が印加されると、エキサイタコイル2からダイオード18、点火用コンデンサ12、点火コイル4の1次コイル4a、車体を経て、ダイオード19、エキサイタコイル2に至る経路で充電電流が流れ、点火用コンデンサ12は充電される。点火用コンデンサ2に蓄積された電荷は、エキサイタコイル2が負極性の電圧を出力している間、抵抗13aを介して放電される。抵抗13aは点火用コンデンサ12の充電電圧が充電電圧閾値である300V以下になるような最適な抵抗値に設定されているため、点火用コンデンサ12の充電電圧は300V以下に制限される。点火用コンデンサ12の充電電圧が300V以下であるため、点火用コンデンサ12の充電電圧が300Vを超えたときにエキサイタコイル2の出力を短絡するエキサイタコイル短絡回路10は作動せず、サイリスタ10cは遮断状態を維持する。
エキサイタコイル2の出力した交流電圧の負極性の電圧は、ダイオード14dを介して回路用電源14を構成するコンデンサ14eに印加される。コンデンサ14eに電圧が印加されると、エキサイタコイル2からダイオード14d、コンデンサ14e、車体を経て、ダイオード17、エキサイタコイル2に至る経路で充電電流が流れ、コンデンサ14eは充電される。コンデンサ14eは車体に対して正電圧となる。コンデンサ14eの充電電圧が12Vを超えると、サイリスタ14cが導通してエキサイタコイル2の出力を短絡する。エキサイタコイル2の出力が短絡されることで、コンデンサ14eの充電電圧は12Vに保持される。コンデンサ14eの12Vの充電電圧は、定電源回路14fで安定した5Vに変換されて、トランジスタ11b、マイクロコンピュータ16bに供給される。
基準信号生成回路15を構成するAND回路15aは、エキサイタコイル2の他端の電圧と、パルサコイル3の電圧の論理積をとる。前述したように、コンデンサ14eの充電電圧が12Vを超えると、エキサイタコイル2の出力が短絡される。そのため、エキサイタコイル2の他端の電圧は、図2のAに示すように、エキサイタコイル2の出力する交流電圧が正極性から負極性に変わると、0Vから徐々に上昇し12Vを超えた時点で0Vとなるようなパルス状の正電圧となる。パルサコイル3の電圧は、図2のBに示すように、エキサイタコイル2の出力する交流電圧が正極性から負極性に変わった直後に出力される正極性のパルス状の電圧である。図2において、t0でエキサイタコイル2の他端の電圧とパルサコイル3の電圧がともに正電圧なり、AND回路15aの出力は正電圧となる。AND回路15aの出力する基準信号が正電圧になると、波形成形回路16aは、図2のCに示すように、正電圧を継続して出力する。波形成形回路16aの出力はマイクロコンピュータ16bに入力され、マイクロコンピュータ16bは波形成形回路16a出力に基づいて点火プラグ5の点火時期を決定して点火信号を出力する。
マイクロコンピュータ16aが出力した点火信号はトランジスタ11bのベースに印加され、トランジスタ11bは導通する。トランジスタ11bが導通することでサイリスタ11aにゲート電流が流れ、サイリスタ11aは導通し、点火用コンデンサ12に蓄積された電荷が放電される。点火用コンデンサ12の放電電流は点火コイル4の1次コイル4aを流れ、2次コイル4bに高電圧が誘起される。2次コイル4bの高電圧が点火プラグ5の中心電極5aと接地電極5bとの間に印加され、点火プラグ5は火花放電しエンジンが始動する。
以降、点火回路11は点火用コンデンサ12の充放電を繰り返し、点火プラグ5は継続して火花放電する。
最後に、具体的効果について説明する。第1の実施形態によれば、内燃機関用点火装置1は、点火用コンデンサ充電電圧制御回路13を構成する抵抗13aで点火用コンデンサ12の充電電圧を充電電圧閾値である300V以下にすることができる。そのため、エキサイタコイル2は、エキサイタコイル短絡回路10で出力を短絡されることなく、エンジンの回転数に応じた交流電圧を出力する。従って、エキサイタコイル2が短絡されてエキサイタコイル2の出力電圧が変化することで、基準信号生成回路15で逆転していると誤判定されることはなく、確実にエンジンを始動することができる。
また、内燃機関用点火装置1は、点火用コンデンサ充電電圧制御回路13を構成する抵抗13aを点火用コンデンサ12に並列接続することで、点火用コンデンサ12を確実に放電させることができる。そのため、点火用コンデンサ12の充電電圧を確実に充電電圧閾値である300V以下に抑えることができる。
なお、上述した実施形態では、抵抗13aが点火用コンデンサに並列接続されている例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、抵抗13aをダイオード18と点火用コンデンサ12の接続点と、車体との間に接続してもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における内燃機関用点火装置の回路図を図3に示す。ここでは、第1実施形態における内燃機関用点火装置との相違部分についてのみ説明し、共通する部分ついては、必要とされる箇所以外説明を省略する。なお、前記実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明する。
まず、具体的構造について説明する。図3に示すように、点火用コンデンサ充電電圧制御回路13は、点火が開始されるまでの間、点火用コンデンサ12に蓄積された電荷を放電させることで点火用コンデンサ12の充電電圧を制御する回路である。点火用コンデンサ充電電圧制御回路13は、抵抗13aと、トランジスタ13bとから構成されている。抵抗13aは、例えば、1MΩの高抵抗素子である。抵抗13aの一端は点火用コンデンサ12とダイオード18とサイリスタ11aの接続点に、他端はトランジスタ13bのコレクタに接続され、トランジスタ13bのエミッタは車体に接地されている。また、トランジスタ13bのベースはマイクロコンピュータ16bの別の出力端子に接続されている。
次に、第1実施形態と異なる点火用コンデンサ充電電圧制御回路13の動作についてのみ説明する。マイクロコンピュータ16bは、回路用電源14から5Vを供給され、作動を開始してから点火信号を出力するまでの期間、点火用コンデンサ充電電圧制御回路13を構成するトランジスタ13bを導通させ、点火信号を出力した後はトランジスタ13bを遮断させる。
最後に、具体的効果について説明する。第2の実施形態によれば、内燃機関用点火装置1は、直列接続された抵抗13aとトランジスタ13bとで構成される点火用コンデンサ充電電圧制御回路13を点火用コンデンサ12と車体との間に接続することで点火用コンデンサ12を確実に放電させることができる。そのため、点火用コンデンサ12の充電電圧を確実に充電電圧閾値である300V以下に抑えることができる。
また、内燃機関用点火装置1は、点火回路11が点火用コンデンサ12の放電を開始し
エンジンを始動するまでの間、点火用コンデンサ充電電圧制御回路13で点火用コンデンサ12を放電することができる。点火が開始されエンジンが始動すると点火用コンデンサ充電電圧制御回路13は点火用コンデンサ12の放電を停止する。点火用コンデンサ12の放電が停止することで放電による電力損失が抑えられ効率をより向上することができる。
なお、上述した実施形態では、直列接続された抵抗13aとトランジスタ13bからなる点火用コンデンサ充電電圧制御回路13がダイオード18と点火用コンデンサ12の接続点と車体との間に接続されている例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、直列接続された抵抗13aとトランジスタ13bからなる点火用コンデンサ充電電圧制御回路13を点火用コンデンサ12に並列接続してもよい。
第1実施形態における内燃機関用点火装置の回路図を示す。 図1における各部の電圧波形を示す。 第2実施形態における内燃機関用点火装置の回路図を示す。
符号の説明
1・・・内燃機関用点火装置、10・・・エキサイタコイル短絡回路、10a・・・ツェナーダイオード、10b・・・抵抗、10c・・・サイリスタ、11・・・点火回路、11a・・・サイリスタ、11b・・・トランジスタ、12・・・点火用コンデンサ、13・・・点火用コンデンサ充電電圧制御回路、13a・・・抵抗、13b・・・トランジスタ、14・・・回路用電源、14a・・・ツェナーダイオード、14b・・・抵抗、14c・・・サイリスタ、14d・・・ダイオード、14e・・・コンデンサ、14f・・・定電圧回路、15・・・基準信号生成回路(基準信号生成部)、15a・・・AND回路、16・・・点火制御回路(点火制御部)、16a・・・波形整形回路、16b・・・マイクロコンピュータ、17〜19・・・ダイオード、2・・・エキサイタコイル、3・・・パルサコイル、4・・・点火コイル、5・・・点火プラグ

Claims (4)

  1. 内燃機関の回転数に応じた大きさの交流電圧を出力するエキサイタコイルに接続され前記エキサイタコイルの出力電圧が印加されて充電される点火用コンデンサと、前記点火用コンデンサの充電電圧が所定の充電電圧閾値を超えたときに導通して前記エキサイタコイルの出力を短絡するエキサイタコイル短絡回路と、前記内燃機関の回転角度に応じて電圧を出力するパルサコイルと前記エキサイタコイルとにそれぞれ接続され前記パルサコイルと前記エキサイタコイルの出力電圧に基づいて前記内燃機関の正逆転を判定して点火のための基準信号を出力する基準信号生成部と、前記基準信号生成部の出力する基準信号に基づいて点火時期を決定して点火のための点火信号を出力する点火制御部と、前記点火制御部の出力する点火信号に基づいて前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を点火コイルの1次コイルを介して放電させることで前記点火コイルの2次コイルに高電圧を誘起させる点火回路とを備えた内燃機関用点火装置において、
    さらに、前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を抵抗を介して放電させることで前記点火用コンデンサの充電電圧を前記充電電圧閾値以下に制御する点火用コンデンサ充電電圧制御回路を有することを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 前記点火用コンデンサ充電電圧制御回路は、前記点火用コンデンサに並列接続されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関用点火装置。
  3. 前記点火用コンデンサ充電電圧制御回路は、一端が前記エキサイタコイルと前記点火用コンデンサの接続点に接続され、他端が接地されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関用点火装置。
  4. 前記点火用コンデンサ充電電圧制御回路は、前記点火回路が前記点火用コンデンサに蓄積された電荷の放電を開始するまでの期間、前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を抵抗を介して放電することを特徴とする請求項1乃至3記載の内燃機関用点火装置。
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