JP2005188311A - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エキサイタコイルを電源としてコントローラに与える電源電圧を出力する電源回路の出力電圧が確立する回転速度を低くし、かつ機関の高速時に点火性能が低下するのを防ぐことができるようにしたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を提供する。
【解決手段】エキサイタコイルの負の半波の出力電圧が逆流阻止用ダイオード26と電流制限用抵抗器27とを通して印加された電源コンデンサ28と、電源コンデンサの両端に接続されたツェナーダイオード29と、エキサイタコイルが負の半波の出力電圧を発生した時にトリガされて導通するサイリスタ36及び逆流阻止用ダイオード33を通して電流制限用抵抗器27の両端に並列接続された電流制限用抵抗器34と、オフ指令が与えられるまでの間サイリスタ36の導通を許容し、オフ指令が与えられた時にサイリスタ36の導通を禁止するように制御するスイッチ制御回路35とにより電源回路25を構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関により駆動される磁石発電機内に設けられたエキサイタコイルの出力で点火用コンデンサを充電するようにしたコンデンサ放電式の内燃機関用点火装置に関するものである。
内燃機関により駆動される車両等にバッテリが搭載されない場合には、いわゆるバッテリレスの内燃機関用点火装置が用いられる。
バッテリレスのコンデンサ放電式内燃機関用点火装置は、内燃機関により駆動される磁石発電機内に設けられたエキサイタコイルと、点火コイルの一次側に設けられてエキサイタコイルの一方の極性の半波の出力電圧で充電される点火用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導通して点火用コンデンサに蓄積された電荷を点火コイルの一次コイルを通して放電させるように設けられた放電用スイッチと、放電用スイッチに点火信号を与えるタイミング(点火位置)を制御するコントローラと、エキサイタコイルの他方の極性の半波の出力電圧を一定の直流電圧に変換する電源回路とを備えていて、電源回路からコントローラに電源電圧を与えることにより該コントローラを動作させるようになっている。この種の点火装置は特許文献1や特許文献2に示されている。
バッテリレスのコンデンサ放電式内燃機関用点火装置に設ける電源回路としては、特許文献1及び2に示されているように、エキサイタコイルの半波の出力電圧が逆流阻止用ダイオードと電流制限用抵抗器とを通して印加された電源コンデンサと、該電源コンデンサの両端に接続されたツェナーダイオードとを備えたものが多く用いられている。この種の電源回路では、電源コンデンサの両端の電圧が設定値に達するまでの間ツェナーダイオードがオフ状態を保持してエキサイタコイルからダイオードと電流制限用抵抗器とを通して電源コンデンサが充電されるのを許容し、電源コンデンサの両端の電圧が設定値を超えたときにツェナーダイオードがオン状態になることにより、電源コンデンサの両端電圧を一定値に保持する。電源コンデンサの両端の電圧は通常レギュレータに入力されて、更に安定化が図られる。電源回路の出力電圧の規定値は、コントローラに設けられるマイクロコンピュータを動作させるために必要な電源電圧(通常は5[V])に設定される。
この種の点火装置において、電源回路のツェナーダイオードが導通した際には、該ツェナーダイオードと逆流阻止用ダイオードと電流制限用抵抗器とを通してエキサイタコイルを短絡する短絡回路が構成される。機関の回転速度が低く、エキサイタコイルの出力電圧が低い間は、ツェナーダイオードがオン状態になる期間が短く、上記短絡回路で消費される電力量が少ないが、機関の回転速度が高くなり、エキサイタコイルの出力電圧が高くなると、ツェナーダイオードがオン状態になる期間が長くなり、上記短絡回路で消費される電力が多くなる。通常、エキサイタコイルの一方の極性の半波の出力で点火用コンデンサを充電し、他方の極性の半波の出力で電源用コンデンサを充電するようにしているが、この場合でも、エキサイタコイルから上記短絡回路を通して大きな電流が流れると、その電機子反作用によりエキサイタコイルの出力電圧が低下するため、機関の高速回転時に点火用コンデンサの充電電圧が低下して点火コイルの二次コイルの誘起電圧が低下し、点火性能が低下する傾向がある。
電源回路が点火性能に与える影響は、電源回路のインピーダンスによっても相違する。電流制限用抵抗器の抵抗値が大きく、電源回路のインピーダンスが高い場合には、上記短絡回路を流れる電流が小さくなるため、電源回路が点火性能に与える影響は小さいが、電流制限用抵抗器の抵抗値が小さく、電源回路のインピーダンスが低い場合には、機関の高速回転時に短絡回路を通して大きな電流が流れ、発電機の電機子反作用が大きくなるため、機関の高速時に点火用コンデンサの充電電圧Vcが大きく低下し、点火性能が低下する。
上記のような電源回路を設けたコンデンサ放電式の点火装置において、点火用コンデンサの充電電圧Vcと機関の回転速度Neと間の関係を与える特性は、図3に示したようになる。同図において曲線aは電源回路のインピーダンスが低い場合の特性を示し、曲線bは電源回路のインピーダンスが高い場合の特性を示している。
また電源回路のインピーダンスが高いと、電源コンデンサの両端の電圧の立上りが遅れるため、電源回路の出力電圧がコントローラを動作させるために必要な規定値まで立ち上がる回転速度Nsが高くなる。
また電源回路の出力電圧Vccと機関の回転速度Neとの関係を与える特性は図4に示した通りである。同図において曲線aは電源回路のインピーダンスが低い場合の特性を示し、曲線bは電源回路のインピーダンスが高い場合の特性を示している。
またエキサイタコイルから電源回路を見たインピーダンスと点火用コンデンサの充電電圧Vcとの間の関係及びエキサイタコイルから電源回路を見たインピーダンスと電源回路の出力電圧がコントローラを動作させるために必要な規定値(通常は5[V])まで立ち上がる回転速度Nsとの間の関係は共に図5に示した曲線のようになる。
即ち、機関の高速回転時に点火用コンデンサの充電電圧Vcを高くして点火性能を高めるためには、電流制限用抵抗器の抵抗値を高くして電源回路のインピーダンスを高くしておくことが望ましいが、電源回路のインピーダンスを高くすると、機関の始動操作開始直後に電源回路の出力電圧が規定値まで立上る回転速度Nsが高くなるため、コントローラが動作を開始する回転速度が高くなってしまい、機関の極低速回転時に点火位置を制御することができなくなる。またコントローラが動作を開始する回転速度Nsを低くするために、電流制限用抵抗器の抵抗値を大きく設定して電源回路のインピーダンスを高く設定すると、機関の高速回転時に点火用コンデンサの充電電圧Vcが低くなり、高速回転時の点火性能が低下する傾向になる。
特開平7−305674号公報 特開2003−13829号公報
上記のように、エキサイタコイルの一方の極性の半波の出力電圧で点火用コンデンサを充電し、他方の半波の出力電圧で電源回路のコンデンサを充電するようにしたバッテリレスのコンデンサ放電式内燃機関用点火装置においては、機関の高速回転時に点火用コンデンサの充電電圧Vcを高くして点火性能を高めるために、電流制限用抵抗器の抵抗値を高く設定すると、電源回路の出力電圧が規定値まで立上る回転速度Nsが高くなってコントローラが動作を開始する回転速度が高くなり、機関の極低速回転時に点火位置を制御することができなくなるという問題があった。またコントローラが動作を開始する回転速度Nsを低くするために、電流制限用抵抗器の抵抗値を大きく設定すると、機関の高速回転時に点火用コンデンサの充電電圧Vcが低くなり、点火性能が低下するという問題があった。
本発明の目的は、電源回路の出力電圧の立上がりを速くして極低速時にもコントローラによる制御を可能にしたいという要請と、機関の高速回転時に高い点火性能を得たいという要請との双方に応えることができるようにしたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、点火位置を制御するコントローラが動作を開始する回転速度を低くして、極低速回転時からコントローラによる点火位置の制御を可能にし、しかも機関の高速回転時まで高い点火性能を得ることができるようにしたバッテリレスのコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を提供することにある。
本発明は、内燃機関により駆動される磁石発電機内に設けられたエキサイタコイルと、点火コイルの一次側に設けられてエキサイタコイルの一方の極性の半波の出力電圧で充電される点火用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導通して点火用コンデンサに蓄積された電荷を点火コイルの一次コイルを通して放電させるように設けられた放電用スイッチと、内燃機関の点火位置で放電用スイッチに点火信号を与えるコントローラと、エキサイタコイルの他方の極性の半波の出力電圧を一定の直流電圧に変換する電源回路とを備えて、電源回路からコントローラに電源電圧が与えられるコンデンサ放電式内燃機関用点火装置を対象とする。
本発明においては、上記電源回路が、エキサイタコイルの他方の極性の半波の出力電圧が第1の逆流阻止用ダイオードと第1の電流制限用抵抗器とを通して印加された電源コンデンサと、該電源コンデンサの両端に接続されて電源コンデンサの両端の電圧が設定値を超えたときに導通するツェナーダイオードと、エキサイタコイルが他方の極性の半波の出力電圧を発生したときに駆動信号が与えられてオン状態になるインピーダンス切換用スイッチと第2の逆流阻止用ダイオードとを通して第1の電流制限用抵抗器の両端に並列に接続された第2の電流制限用抵抗器と、オフ指令が与えられるまでの間インピーダンス切換用スイッチに駆動信号が与えられるのを許容し、オフ指令が与えられたときにインピーダンス切換用スイッチへの駆動信号の供給を禁止するようにインピーダンス切換用スイッチへの駆動信号の供給を制御するスイッチ制御回路とを備えていて、スイッチ制御回路にオフ指令を与えることにより、エキサイタコイルから電源回路を見たインピーダンスを低い値から高い値に切り換えることができるように構成されている。
上記インピーダンス切換用スイッチは、サイリスタやFETにより構成することができる。
上記のように構成すると、スイッチ制御回路にオフ指令を与えない状態では、第2の電流制限用抵抗器がインピーダンス切換用スイッチを通して第1の電流制限用抵抗器に並列に接続されるため、電源コンデンサの充電時定数を決定する抵抗値が第1及び第2の電流制限用抵抗器の並列合成抵抗値となり、エキサイタコイルから見た電源回路のインピーダンスが低くなる。従って、スイッチ制御回路にオフ指令を与えないときに電源回路の出力電圧の立上がりを速くして、機関の極低速回転時からコントローラを動作させるために必要な電源電圧を得ることができる。
また上記のように構成すると、スイッチ制御回路にオフ指令を与えることにより、第2の電流制限用抵抗器を第1の電流制限用抵抗器から切り離して、エキサイタコイルから見た電源回路のインピーダンスを高くすることができる。従って、スイッチ制御回路にオフ指令を与えることにより、機関の高速回転時に点火用コンデンサの充電電圧を高くする特性を得ることができ、高速回転時の点火性能を向上させることができる。
本発明の好ましい態様では、上記コントローラに、内燃機関の回転速度が設定値以上になったときにスイッチ制御回路にオフ指令を与えるオフ指令発生手段が設けられる。
上記のようにコントローラにオフ指令発生手段を設けると、内燃機関の始動操作開始直後の極低速回転領域では、電源回路のインピーダンスを低くして、電源回路の出力の立上がりを速くすることができるため、点火位置を制御するコントローラが動作を開始する回転速度を低くして、極低速回転時からコントローラによる点火位置の制御を可能にすることができる。また機関の回転速度が設定値以上になると、電源回路のインピーダンスが高い値に自動的に切り換えられるため、機関の高速回転時まで高い点火性能を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、スイッチ制御回路にオフ指令を与えないときに第2の電流制限用抵抗器を第1の電流制限用抵抗器に対して並列に接続して、エキサイタコイルから見た電源回路のインピーダンスを低くすることができるため、電源回路の出力電圧の立上りを速くすることが必要とされる場合にその要請に応えることができる。またスイッチ制御回路にオフ指令を与えることにより、第2の電流制限用抵抗器を第1の電流制限用抵抗器から切り離して、電源回路のインピーダンスを高い値に切り換えることができるため、機関の高速回転時に点火用コンデンサの充電電圧を高くすることが必要とされる場合に、その要請に応えることができる。
また本発明において、内燃機関の回転速度が設定値以上になったときにスイッチ制御回路にオフ指令を与えるオフ指令発生手段をコントローラに設けた場合には、内燃機関の始動操作開始直後の極低速回転領域で電源回路のインピーダンスを低くして、電源回路の出力の立上がりを速くすることができるため、点火位置を制御するコントローラが動作を開始する回転速度を低くして、極低速回転時からコントローラによる点火位置の制御を可能にすることができる。また機関の回転速度が設定値以上になる領域では、電源回路のインピーダンスが高い値に自動的に切り換えられるため、機関の高速回転時まで高い点火性能を得ることができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態の構成を示したもので、同図において1は内燃機関により駆動される磁石式交流発電機に設けられたエキサイタコイルである。この例で用いる発電機は、機関のクランク軸に取り付けられたフライホイールの外周に永久磁石を取り付けて3極の磁石界磁を構成した磁石回転子を備えていて、エキサイタコイル1には、図6(A)に示すように、磁石回転子がクランク軸とともに1回転する間に、第1の負の半波の電圧Vn1と正の半波の電圧Vp と第2の負の半波の電圧Vn2とが順に現れる1サイクル半の交流電圧Veを出力する。図6の横軸のθはクランク軸の回転角度(クランク角)を示している。
図1において2は、一端が接地された一次コイル2a 及び二次コイル2bを有する点火コイルで、点火コイル2の一次コイル2aの他端及び二次コイル2bの他端はそれぞれ、点火用コンデンサ3の一端及び図示しない内燃機関の気筒に取り付けられた点火プラグ4の非接地側端子に接続されている。
点火用コンデンサ3の他端は、カソードを接地したサイリスタ5のアノードに接続されるとともに、カソードを該点火用コンデンサ側に向けたダイオード6を通してエキサイタコイル1の一端に接続されている。エキサイタコイル1の一端及び他端はそれぞれアノードが接地されたダイオード7及び8のカソードに接続されている。またサイリスタ5の両端にはアノードを接地側に向けたダイオード9が接続され、サイリスタ5のゲートカソード間には抵抗10及びコンデンサ11が並列に接続されている。
図示の例では、サイリスタ5により放電用スイッチが構成され、この放電用スイッチと点火コイル2と点火用コンデンサ3とダイオード6及び9と抵抗10及びコンデンサ11とによりコンデンサ放電式の点火回路12が構成されている。またエキサイタコイル1とダイオード7及び8とにより点火用コンデンサ3を充電する充電用電源部13が構成されている。
図示の点火回路12においては、エキサイタコイル1が図示の実線矢印方向の正の半波(一方の極性の半波)の出力電圧Vpを発生したときに、エキサイタコイル1からダイオード6と点火コイルの一次コイル2aとダイオード8とを通して点火用コンデンサ3に充電電流が流れて該点火用コンデンサが図示の極性に充電される。点火用コンデンサ3が図示の極性に充電されて、サイリスタ5のアノードカソード間に順方向電圧が印加されている状態で後記する回路からサイリスタ5に点火信号Vi が与えられると、サイリスタ5が導通するため、点火用コンデンサ3に蓄積された電荷がサイリスタ5と点火コイルの一次コイル2aとを通して放電する。これにより点火コイルの二次コイル2bに点火用高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグ4に印加されるため、該点火プラグで火花が生じて機関が点火される。
図示の例では、サイリスタ5に点火信号を与えるタイミング(点火位置)を制御するため、機関の回転速度に対して演算された点火位置で点火信号を出力するマイクロコンピュータ20Aを備えたコントローラ20と、機関の始動時及び極低速時に点火信号を出力する極低速時点火制御回路21とが設けられ、コントローラ20及び極低速時点火制御回路21がそれぞれ出力する点火信号がオア回路22を通してサイリスタ5のゲートに入力されている。また機関の回転速度が設定回転速度を超えているときに極低速時点火制御回路21から点火回路12に与えられる点火信号をキャンセルするために、キャンセル回路23が設けられている。更にコントローラ20及び極低速時点火制御回路21に機関のクランク角情報を与えるため、エキサイタコイル1の負の半波(他方の極性の半波)の出力電圧を波形整形して、クランク角情報を有する矩形波状のパルス信号を発生する波形整形回路24が設けられ、コントローラ20、極低速時点火制御回路21及び波形整形回路24に電源電圧を与えるために、エキサイタコイル1の負の半波の出力電圧を一定の直流電圧Vccに変換する電源回路25が設けられている。
電源回路25を構成するため、エキサイタコイル1の他端に第1の逆流阻止用ダイオード26のアノードが接続され、該ダイオード26のカソードに第1の電流制限用抵抗器27の一端が接続されている。電流制限用抵抗器27の他端と接地間に電源コンデンサ28が接続され、エキサイタコイル1の負の半波の出力電圧Vn1及びVn2により第1の逆流阻止用ダイオード26と第1の電流制限用抵抗器27とを通して電源コンデンサ28が図示の極性に充電されるようになっている。電源コンデンサ28の両端にはアノードを接地側に向けたツェナーダイオード29が接続され、電源コンデンサ28の両端の電圧がツェナーダイオード29のツェナー電圧以下に制限されるようになっている。
電源コンデンサ28の両端の電圧はレギュレータ30に入力され、レギュレータ30の出力電圧が出力コンデンサ31に印加されている。レギュレータ30は規定値に保たれた直流電圧Vccを出力する周知の3端子レギュレータで、電源コンデンサ28の両端の電圧が規定値以上であるときに、規定値に等しい一定の電源電圧Vcc(この例では5[V])を出力する。なお当然のことながら、ツェナーダイオード29のツェナー電圧は、電源回路25から出力させる電源電圧Vcc以上に設定されている。
上記第1の逆流阻止用ダイオード26、第1の電流制限用抵抗器27、電源コンデンサ28、ツェナーダイオード29、レギュレータ30及びコンデンサ31からなる部分は、従来のこの種の点火装置において電源回路を構成していた部分である。本発明で用いる電源回路25においては、従来用いられていた電源回路の構成に加えて更に、エキサイタコイルが負の半波の出力電圧を発生したときに駆動信号が与えられてオン状態になるインピーダンス切換用スイッチ32と、該インピーダンス切換用スイッチと第2の逆流阻止用ダイオード33とを通して第1の電流制限用抵抗器27の両端に並列に接続された第2の電流制限用抵抗器34と、オフ指令が与えられるまでの間インピーダンス切換用スイッチ32に駆動信号が与えられるのを許容し、オフ指令が与えられたときにインピーダンス切換用スイッチ32に駆動信号が与えられるのを禁止するように、インピーダンス切換用スイッチへの駆動信号の供給を制御するスイッチ制御回路35とが設けられている。
図示の例では、アノードがエキサイタコイル1の他端に接続されたサイリスタ36によりインピーダンス切換用スイッチ32が構成されていて、このサイリスタ36のカソードが第2の逆流阻止用ダイオード33のアノードに接続され、第2の逆流阻止用ダイオード33のカソードと電源コンデンサ28の非接地側の端子との間に第2の電流制限用抵抗器34が接続されている。サイリスタ36のゲートカソード間には抵抗器37とコンデンサ38とが接続され、サイリスタ36のゲートとアノードとの間に抵抗器39が接続されている。サイリスタ36は、エキサイタコイル1が負の半波の出力電圧Vn1及びVn2を発生したときに抵抗器39を通してゲート信号(駆動信号)が与えられて導通状態になる。
スイッチ制御回路35は、サイリスタ36のゲートにコレクタが接続され、エミッタが接地されたNPNトランジスタ40と、該トランジスタのベースエミッタ間に接続された抵抗器41と、トランジスタ40のベースに一端が接続された抵抗器42とからなっており、抵抗器42の他端はマイクロコンピュータ20AのポートA4に接続されている。
後記するように、マイクロコンピュータ20Aは、機関の回転速度が設定値未満のときにポートA4の電位をLレベル(ローレベル)にしており、回転速度が設定値以上になったときにポートA4の電位をHレベル(ハイレベル)にしてオフ指令を発生する。マイクロコンピュータ20AのポートA4の電位がLレベルになっているときには、トランジスタ40がオフ状態を保持してエキサイタコイル1からサイリスタ36にゲート信号(駆動信号)が与えられるのを許容する。マイクロコンピュータ20AのポートA4の電位がHレベルになったときには、トランジスタ40がオン状態になって、エキサイタコイル1からサイリスタ36に与えられるゲート信号がトランジスタ40を通してサイリスタ36から側路されるため、サイリスタ36へのゲート信号の供給が禁止される。
機関の回転速度が低く、マイクロコンピュータ20Aの電源が確立していないとき及びマイクロコンピュータの電源が確立していても、機関の回転速度が設定値未満であるときにはポートA4の電位がLレベル(ローレベル)になっているため、トランジスタ40はオフ状態にある。この状態では、エキサイタコイル1が負の半波の出力電圧を発生する毎にエキサイタコイルから抵抗器39を通してサイリスタ36にゲート信号が与えられるため、エキサイタコイルが負の半波の出力電圧を発生する毎にサイリスタ36が導通状態になる。従って、第2の電流制限用抵抗器34が第1の電流制限用抵抗器27に並列に接続された状態になり、エキサイタコイル1から見た電源回路のインピーダンスが低下する。このとき電源コンデンサ28の充電時定数が小さくなるため、電源コンデンサ28の両端の電圧は速やかに立ち上がる。電源コンデンサ28の両端の電圧が設定値を超えるとツェナーダイオード29がオン状態になるため、電源コンデンサ28の両端の電圧は設定値(ツェナーダイオード29のツェナー電圧)以下に保たれる。ツェナーダイオード29がオン状態にある間、ダイオード26及び電流制限用抵抗器27の直列回路と、サイリスタ36、ダイオード33及び電流制限用抵抗器34の直列回路との並列回路とツェナーダイオード29とにより、エキサイタコイル1の負の半波の出力を短絡する短絡回路が構成される。
機関の回転速度が設定値以上になり、マイクロコンピュータ20AがポートA4の電位をHレベルにしてオフ指令を発生すると、エキサイタコイル1が負の半波の出力電圧を発生したときにトランジスタ40がオン状態になって、エキサイタコイル1から抵抗器39を通してサイリスタ36に与えられるゲート信号を該サイリスタから側路するため、サイリスタ36にゲート信号が与えられなくなり、サイリスタ36がオン状態になることができなくなる。この状態では、第2の電流制限用抵抗器34が第1の電流制限用抵抗器27から切り離されるため、エキサイタコイル1から見た電源回路のインピーダンスが高くなる。このとき電源コンデンサ28の充電時定数が大きくなるが、エキサイタコイル1が十分に高い電圧を出力する状態になっているので、電源コンデンサ28の充電が間に合わなくなることはない。またツェナーダイオード29がオン状態になったときにダイオード26及び抵抗器27の直列回路とツェナーダイオード29とによりエキサイタコイルの負の半波の出力を短絡する短絡回路が構成されるが、抵抗器34が切り離されていることによりこの短絡回路のインピーダンスは大きくなっているため、該短絡回路を通して流れる電流は制限される。従って、機関の高速回転時に、短絡回路を通して流れる電流により生じる電機子反作用を抑制することができ、機関の高速回転時に点火用コンデンサ3の充電電圧Vcが大きく低下するのを防ぐことができる。
図1に示した波形整形回路24は、エキサイタコイル1の他端に一端が接続されたコンデンサ45と、該コンデンサ45に並列に接続された抵抗値が十分に大きい抵抗器46と、コンデンサ45の他端に抵抗器47を通してベースが接続され、エミッタが接地されたNPNトランジスタ48と、トランジスタ48のコレクタと電源回路25の正極側の出力端子との間に接続されたプルアップ抵抗器49と、トランジスタ48のコレクタに一端が接続された抵抗器50とからなっている。この波形整形回路24においては、コンデンサ45と抵抗器47との接続点及び抵抗器50の他端からそれぞれ第1及び第2の出力端子24a及び24bが導出されている。
波形整形回路24は、エキサイタコイル1の負の半波の電圧Vn1及びVn2のそれぞれの立ち上がり側の零点及びピーク点を検出して、出力端子24aから図6(B)に示すような矩形波状のパルス信号Vq1及びVq2を出力し、出力端子24bから図6(C)に示すような矩形波状のパルス信号Vq1´及びVq2´を出力する。第1の出力端子24aを通して出力されるパルス信号は極低速時点火制御回路21に与えられ、第2の出力端子24bを通して出力されるパルス信号はマイクロコンピュータ20AのポートA1に入力されている。
波形整形回路24の動作は下記の通りである。すなわち、図6(A)に示すように、エキサイタコイル1が負の半波の電圧Vn1またはVn2を発生すると、コンデンサ45と抵抗器47とトランジスタ48のベースエミッタ間とを通して電流が流れる。このとき出力端子24aから図6(B)に示すようなパルス信号Vq1またはVq2が発生する。また出力端子24bの電位が低下するため、HレベルからLレベルに立ち下がるパルス信号Vq1´が発生する。負の半波の電圧Vn1またはVn2がピークに達すると、コンデンサ45に充電電流が流れなくなるため、トランジスタ48が遮断状態になる。このとき出力端子24aから出力されていたパルス信号Vq1またはVq2が消滅し、出力端子24bの電位がHレベルに立ち上がる。
したがって、波形整形回路24は、エキサイタコイル1が第1の負の半波の電圧Vn1を発生したときに、該電圧Vn1の立上り側のゼロ点及びピーク点にそれぞれ立上り側のエッジ及び立ち下がり側のエッジが一致する第1のパルス信号Vq1を出力端子24aから出力し、第2の負の半波の電圧Vn2が発生したときに、該電圧Vn2の立上り側のゼロ点及びピーク点にそれぞれ立上り側のエッジ及び立ち下がり側のエッジが一致する第2のパルス信号Vq2を出力端子24aから出力する。
またエキサイタコイル1が第1の負の半波の電圧Vn1を発生したときに、該電圧Vn1の立上り側のゼロ点及びピーク点にそれぞれ立下りのエッジ及び立ち上がりのエッジが一致する第1のパルス信号Vq1´を出力端子24bから出力し、第2の負の半波の電圧Vn2が発生したときに、該電圧Vn2の立上り側のゼロ点及びピーク点にそれぞれ立下りのエッジ及び立ち上がりのエッジが一致する第2のパルス信号Vq2´を出力端子24bから出力する。
上記のように、機関のクランク軸と同期回転する磁石式交流発電機の負の半波の電圧を波形整形することにより矩形波状の制御信号を発生させると、パルス信号Vq1(またはVq1´),Vq2(またはVq2´)のエッジ位置θ11,θ21、及びθ12,θ22が、クランク軸の特定の回転角度位置に対応することになる。
本実施形態では、エキサイタコイル1の負の半波の出力電圧を波形整形することにより得た第1のパルス信号Vq1,Vq1´及び第2のパルス信号Vq2,Vq2´のエッジから内燃機関の回転情報(回転角度位置の情報及び回転速度情報)を得て、始動時及び極低速時の点火位置を定めるとともに、定常運転時の点火位置の演算と、演算した点火位置の検出とを行う。
機関の始動時及び極低速時の点火位置を定めるため、いずれかのパルス信号の立上りまたは立下がりのエッジの位置を機関の始動時及び極低速時の点火位置として適した位置に設定しておく。機関の始動時及び極低速度の点火位置は、通常上死点位置(ピストンが上死点に達する時のクランク軸の回転角度位置)より僅かに進角した位置である。
機関の始動時及び極低速時に点火動作を行わせるには、エキサイタコイル1の正の半波の電圧Vp により点火用コンデンサ3が充電された後に、放電用スイッチを構成するサイリスタ5に点火信号Vi を与える必要がある。したがって、上記パルス信号の内、第2のパルス信号Vq2の立上りのエッジ位置θ21または立下がりのエッジ位置θ22(パルス信号Vq2´の立下りのエッジ位置θ21または立上りのエッジ位置θ22)を機関の始動時及び極低速時の点火位置に一致させておく。
図1に示した例では、パルス信号Vq2の立下がり(パルス信号Vq2´の立上り)のエッジ位置θ22を始動時及び極低速時の点火位置に一致させるように、磁石回転子4及び固定子7を機関に取り付けてある。
定常運転時の点火位置を演算するためには、機関の回転速度の情報を含むデータを必要とする。機関の回転速度の情報を含むデータとしては、各パルス信号の発生周期、各パルス信号の信号幅、または2つのパルス信号の発生間隔等、クランク軸が一定の角度回転するのに要する時間を用いることができる。
また定常運転時に演算した点火位置で点火動作を行わせるためには、演算した点火位置を検出できるようにしておく必要がある。そのため、クランク軸の基準となる回転角度位置を基準位置として定めておいて、演算された回転速度において基準位置から点火位置まで機関が回転するのに要する時間を点火タイマ計時データTigとして演算する。そして、基準位置が検出された時に点火タイマに点火タイマ計時データTigをセットしてその計測をスタート開始させ、その計測が完了したときに点火信号を発生させる。
基準位置は、計測すべき点火位置よりも、点火位置の進角幅以上位相が進んだ位置であればよいが、点火位置の検出精度を高めるためには、点火位置にできるだけ近い位置で発生するパルス信号のエッジ位置を基準位置とするのが好ましい。ここでは、第1のパルス信号Vq1´の立上がりのエッジ位置(Vq1の立下がりエッジ位置と同じ)θ12を基準位置として設定し、この基準位置で発生するパルス信号Vq1´を基準信号とする。
波形整形回路24の出力端子24aから得られるパルス信号Vq1及びVq2は、エミッタが接地されたNPNトランジスタ51のベースエミッタ間に抵抗器52を通して印加されている。トランジスタ51のコレクタは抵抗53を通して電源回路25の非接地側の出力端子に接続されるとともに、点火信号供給用コンデンサ54の一端に接続され、該コンデンサ54の他端は抵抗器55と、アノードをコンデンサ54側に向けたダイオード56とを通してサイリスタ5のゲートに接続されている。またコンデンサ54の他端と接地間にアノードが接地されたダイオード57が接続されている。
この例では、トランジスタ51とコンデンサ54と抵抗52及び53とダイオード57とにより、極低速時点火制御部21が構成され、この極低速時点火制御部が出力する信号が抵抗器55とダイオード56とを通して放電用サイリスタThiのゲートに点火信号Viとして与えられる。
図示の極低速時点火制御部21の動作は次の通りである。パルス信号Vq1またはVq2が立上がってトランジスタTR3 が導通すると、コンデンサ54に蓄積されていた電荷がトランジスタ51のコレクタエミッタ間とダイオード57とを通して瞬時に放電する。パルス信号が高レベルの状態にあって、トランジスタ51が導通している状態では、コンデンサ54の充電電流がトランジスタ51を通してコンデンサ54から側路されるため、コンデンサ54の充電が阻止される。この状態で与えられていたパルス信号Vq1またはVq2が立下がり、トランジスタ51が遮断状態になると、電源回路25の出力電圧により抵抗53とコンデンサ54と抵抗器55とダイオード56とサイリスタ5のゲートカソード間とを通して電流が流れてコンデンサ54が充電される。このコンデンサ54の充電電流によりサイリスタ5に点火信号が与えられる。極低速時点火制御部21からサイリスタ5に与えられる点火信号は、コンデンサ54の充電が完了して充電電流が流れなくなったときに消滅する。
図示の極低速時点火制御部21は、上記のようにして、パルス信号Vq1またはVq2の立下がりのエッジでサイリスタ5に信号幅が制限された点火信号を与える。上記極低速時点火制御部21が、エキサイタコイルの正の半波の電圧Vp よりも位相が進んだ第1のパルス信号Vq1の立下がりのエッジでサイリスタ5に点火信号を与えた時には、未だ点火用コンデンサ3が充電されていないため、点火動作は行われない。エキサイタコイル1が正の半波の電圧Vp を発生して点火用コンデンサ3が充電された後、第2のパルス信号Vq2の立下がりのエッジでサイリスタ5に点火信号が与えられると、該サイリスタ5が導通して点火用コンデンサ3の電荷を点火コイル2の一次コイル2aを通して放電させ、点火動作を行わせる。パルス信号Vq1の立下がりエッジで発生する点火信号は無駄な信号となるが、点火動作には影響を与えない。
定常運転時の回転速度の演算、点火位置の演算及び演算した点火位置の検出を行わせるため、CPUやROM,RAMあるいはタイマ等からなるマイクロコンピュータ20Aを備えたコントローラ20が設けられ、波形整形回路24の出力端子24bから得られる第1及び第2のパルス信号Vq1´,Vq2´がマイクロコンピュータ20AのポートA1 に入力されている。マイクロコンピュータ20Aの電源端子20aは電源回路25の正極側の出力端子に接続されていて、電源回路25の出力電圧Vccが確立したときにマイクロコンピュータ20Aが動作可能な状態になるようになっている。
マイクロコンピュータ20Aは、ポートA1 に入力される信号の認識モードを、立上りのエッジを認識する第1のモードと、立下がりのエッジを認識する第2のモードとに切り替えるようにプログラムされていて、順次入力されるパルス信号Vq1´及びVq2´の各エッジのうち、機関の回転情報を得るために必要なエッジを認識する。本実施形態では、パルス信号Vq1´の立下り及び立上りのエッジと、パルス信号Vq2´の立下りのエッジとを認識するようにしている。
マイクロコンピュータ20Aは、その電源電圧が確立して動作可能な状態になったときに、先ず波形整形回路24から与えられる一連のパルス信号のいずれが第1のパルス信号で、いずれが第2のパルス信号であるのかを判別するための処理を行う。第1のパルス信号Vq1´及び第2のパルス信号Vq2´の判別は、第1のパルス信号Vq1´が発生してから第2のパルス信号Vq2´が発生するまでの時間T2と第2のパルス信号Vq2´が発生してから次の第1のパルス信号Vq1´が発生するまでの時間T1との間にT1 >>T2 の関係があることを利用して行うことができる。このように、マイクロコンピュータの一つのポートによりパルス信号の立上りのエッジと立下がりのエッジとを認識するようにしておくと、パルス信号Vq1´及びVq2´をそれぞれ別のポートから読み込んで認識する場合に比べて、必要とするポート数を少なくすることができるため、マイクロコンピュータとして安価なものを用いることができる。
マイクロコンピュータ20Aは、波形整形回路から与えられるパルス信号の発生間隔から機関のクランク軸が一定の角度回転するのに要する時間を検出して、この時間から機関の回転速度を求め、求めた回転速度に対して点火位置を演算する。そして、基準位置θ11で基準信号(第1のパルス信号Vq1´)が発生したときに演算した点火位置を検出するための計時データを点火タイマにセットしてその計測を開始させ、その計測が完了したときにポートA2の電位をHレベルにして点火信号を発生する。ポートA2 から出力される点火信号は抵抗器58とカソードをサイリスタ5側に向けたダイオード59とを通してサイリスタ5のゲートに与えられる。この例では、抵抗器55及び58とダイオード56及び59とにより、極低速時点火制御部21の出力またはコントローラ20の出力を点火信号としてサイリスタ5のゲートに与えるオア回路22が構成されている。
オア回路22を構成する一方の抵抗器55とコンデンサ54との接続点と接地間にキャンセルスイッチ23が接続されている。図示のキャンセルスイッチ23は、エミッタが接地されコレクタが抵抗器55とコンデンサ54との接続点に接続されたNPNトランジスタ60からなり、このトランジスタ60のベースには、マイクロコンピュータ20のポートA3 から抵抗器61を通してキャンセル指令信号が入力されている。
マイクロコンピュータ20Aは、機関の回転速度が設定速度を超えているときに、第1のパルス信号Vq1´の立下りのエッジ位置θ11(基準位置)が認識されてから第2のパルス信号Vq2´の立下りのエッジ位置θ21が認識されるまでの間キャンセル指令を発生するキャンセル指令発生手段を構成するようにプログラムされていて、キャンセル指令が発生している間に極低速時点火制御部21が始動時及び極低速時用の点火信号を出力した時にトランジスタ60が導通して、該点火信号をサイリスタ5から側路するようになっている。
本発明においてはまた、マイクロコンピュータ20Aに所定のプログラムを実行させることにより、内燃機関の回転速度が設定値以上になったときにポートA4の電位をHレベル(ハイレベル)にしてスイッチ制御回路40にオフ指令を与えるオフ指令発生手段を構成する。このようにコントローラ20にオフ指令発生手段を設けておくと、内燃機関の始動操作開始直後の極低速回転領域では、前述のように、電源回路25のインピーダンスを低くして、電源回路の出力の立上がりを速くすることができるため、点火位置を制御するコントローラが動作を開始する回転速度を低くして、極低速回転時からコントローラによる点火位置の制御を可能にすることができる。また機関の回転速度が設定値以上になると、電源回路のインピーダンスが高い値に自動的に切り換えられるため、機関の高速回転時まで高い点火性能を得ることができる。
上記の実施形態では、インピーダンス切換用スイッチ32をサイリスタ36により構成したが、図2に示したように、インピーダンス切換用スイッチ32をFET70により構成することもできる。図2に示した例では、FET70のドレインが第2の電流制限用抵抗器34を通してエキサイタコイル1の他端に接続され、ソースが第2の逆流阻止用ダイオード33を通して電源コンデンサ28の非接地側端子に接続されている。FETのゲートソース間にツェナーダイオード71とコンデンサ72とが並列に接続され、FETのゲートとエキサイタコイル1の他端との間にアノードをエキサイタコイル側に向けたダイオード73と抵抗器74とが直列に接続されている。FET70は、エキサイタコイル1が負の半波の出力電圧を発生したときにダイオード73と抵抗器74とを通してゲート電圧が与えられてオン状態にされ、マイクロコンピュータ20AがポートA4からオフ指令を発生してトランジスタ40をオン状態にしたときにオフ状態にされる。その他の点は図1に示した実施形態と同様である。
上記の実施形態では、エキサイタコイルの負の半波の出力を利用して機関のクランク角情報を含むパルス信号を得るようにしたが、機関の所定のクランク角位置(基準位置及び極低速回転時の点火位置)でパルス信号を発生する信号発生器を別途設けて、この信号発生器が発生するパルス信号から機関のクランク角情報を得る場合にも本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の他の実施形態を示した回路図である。 本発明が対象とする点火装置の点火用コンデンサの充電電圧と機関の回転速度との間の関係を与える特性の一例を電源回路のインピーダンスをパラメータとして示したグラフである。 本発明が対象とする点火装置の電源回路の出力電圧と機関の回転速度との間の関係を与える特性の一例を電源回路のインピーダンスをパラメータとして示したグラフである。 本発明が対象とする点火装置の点火用コンデンサの充電電圧Vcと電源回路のインピーダンスとの間の関係、及び電源回路の出力電圧が確立する回転速度Nsと電源回路のインピーダンスとの間の関係を与えるグラフである。 本発明の実施形態においてエキサイタコイルが出力する電圧波形と、波形整形回路が出力するパルス信号の波形とを機関のクランク角に対して示した波形図である。
符号の説明
1 エキサイタコイル
2 点火コイル
3 点火用コンデンサ
5 サイリスタ(放電用スイッチ)
12 点火回路
20 コントローラ
21 極低速時点火制御回路
24 波形整形回路
25 電源回路
26 第1の逆流阻止用ダイオード
27 第1の電流制限用抵抗器
28 電源コンデンサ
29 ツェナーダイオード
32 インピーダンス切換用スイッチ
33 第2の逆流阻止用ダイオード
34 第2の電流制限用抵抗器
35 スイッチ制御回路
36 サイリスタ
70 FET

Claims (4)

  1. 内燃機関により駆動される磁石発電機内に設けられたエキサイタコイルと、点火コイルの一次側に設けられて前記エキサイタコイルの一方の極性の半波の出力電圧で充電される点火用コンデンサと、点火信号が与えられたときに導通して前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を前記点火コイルの一次コイルを通して放電させるように設けられた放電用スイッチと、前記内燃機関の点火位置で前記放電用スイッチに点火信号を与えるコントローラと、前記エキサイタコイルの他方の極性の半波の出力電圧を一定の直流電圧に変換する電源回路とを備えて、前記電源回路から前記コントローラに電源電圧が与えられるコンデンサ放電式内燃機関用点火装置において、
    前記電源回路は、前記エキサイタコイルの他方の極性の半波の出力電圧が第1の逆流阻止用ダイオードと第1の電流制限用抵抗器とを通して印加された電源コンデンサと、前記電源コンデンサの両端に接続されて前記電源コンデンサの両端の電圧が設定値を超えたときに導通するツェナーダイオードと、前記エキサイタコイルが他方の極性の半波の出力電圧を発生したときに駆動信号が与えられてオン状態になるインピーダンス切換用スイッチと第2の逆流阻止用ダイオードとを通して前記第1の電流制限用抵抗器の両端に並列に接続された第2の電流制限用抵抗器と、オフ指令が与えられるまでの間前記インピーダンス切換用スイッチに駆動信号が与えられるのを許容し、オフ指令が与えられたときに前記インピーダンス切換用スイッチへの駆動信号の供給を禁止するように前記インピーダンス切換用スイッチへの駆動信号の供給を制御するスイッチ制御回路とを具備し、
    前記スイッチ制御回路にオフ指令を与えることにより、前記エキサイタコイルから前記電源回路を見たインピーダンスを低い値から高い値に切り換えることができるように構成されていること、
    を特徴とするコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
  2. 前記インピーダンス切換用スイッチはサイリスタからなっている請求項1に記載のコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
  3. 前記インピーダンス切換用スイッチはFETからなっている請求項1に記載のコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
  4. 前記コントローラは、前記内燃機関の回転速度が設定値以上になったときに前記スイッチ制御回路に前記オフ指令を与えるオフ指令発生手段を備えている請求項1,2または3に記載のコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
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US8576074B2 (en) 2009-06-22 2013-11-05 General Atomics Charged capacitor warning system and method

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