JP4271595B2 - 形態安定性に優れた人工皮革用基体 - Google Patents
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Description
そして、該人工皮革用基体を仕上げてなるスエード調人工皮革または銀付き調人工皮革である。
極細繊維を構成するポリマーは、6−ナイロン、66−ナイロン、12−ナイロンなどの熔融紡糸可能なポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびそれらの共重合体の溶融紡糸可能なポリエステル類から選ばれる少なくとも1種類のポリマーが用いられる。また、抽出型繊維で抽出または分解除去される成分は、極細繊維成分と溶剤または分解剤に対する溶解性または分解性を異にし、極細繊維成分との相溶性の小さいポリマーであり、かつ紡糸条件下で極細繊維成分より溶融粘度が小さいかあるいは表面張力が小さいポリマーであり、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンプロピレン共重合体、変性ポリエステル等のポリマーから選ばれた少なくとも1種類のポリマーである。ここで、上記極細繊維の繊度は、0.5dtex以下となるようにすることが重要である。好ましくは、0.2〜0.003dtexの範囲である。極細繊維の繊度が0.5dtexより大きいと得られる人工皮革は柔軟な風合いのものが得られにくい。さらに、上記極細繊維は、本発明の効果を損なわない限りにおいてカーボンブラック等で代表される顔料で着色あるいは公知の繊維添加剤を添加することは可能である。
上記織編物を構成する糸は、上記物性を満足する織編物であれば特に限定することは無く公知の高強力繊維からなる糸が用いられる。例えば、ポリアクリルニトリル系炭素繊維、超高強力ポリエチレン繊維、高強力ポリビニルアルコール系合成繊維(高強力ビニロン繊維)、全芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、全芳香族ポリエステル繊維等のいずれの高強力繊維でもかまわない。織編物を構成する際の糸の撚り数は特に制限は無いが、得られる人工皮革の風合いの点から1000T/m以下が好ましく、700T/m以下の低撚り数であることがより好ましい。また、糸番手としては、目的により適宜変更可能であるが、30〜200dtexのものが好ましく用いられる。上記番手が太すぎるとニードルパンチの際、針が糸に当たったときに針の逃げが無くなり、繊維を切断し易い傾向が有る。また細すぎてもニードルパンチの際、バーブに引っかかり易くなり、やはり繊維を切断し易い傾向が有る。以上の観点から好ましい範囲としては、40〜100dtexである。織編物の目付は、得られる人工皮革の風合いの観点から、30〜100g/m2が好ましく、そして、好ましくは極細繊維不織布(A)と織編物(B)の質量比がB/A≦1となるように積層することが柔軟で一体感のある風合と形態安定性を両立する点で好ましい。
上記ウエブと織編物の絡合は、特に方法を制限するものでは無いが、高目付のウエブを使用する場合、効果的に絡合させるのはニードルパンチ法が好ましい。ニードルパンチの際のパンチ数は、該極細繊維不織布と織編物を絡合一体化させるために、300〜4000P/cm2の範囲が好ましく、より好ましくは500〜3500P/cm2の範囲である。300P/cm2未満では、該極細繊維不織布と織編物の絡合が不充分であり、4000P/cm2を越える場合では、該極細繊維不織布および織編物の繊維損傷が目立つようになる。
本発明の人工皮革用基体の見かけ密度は、風合いの点で0.2〜0.7g/cm3であることが好ましい。
銀付き調人工皮革に仕上げる場合は、上記人工皮革用基体をスライス、バフィング等により所望の厚みに調整した後、表面に乾式法、湿式法等の公知の方法により銀面を形成し、銀付き調人工皮革とする。
得られた基体の片面を180番のサンドペーパーによりバフィングし、厚みを0.7mmとした後、反対側の面にDMF30部とアセトン70部の割合で混合した溶剤を200メッシュのグラビアロールを用いて8g/m2塗布した後乾燥し、グラビア面を240番のサンドペーパーで2回および400番のサンドペーパーで2回順次バフィングし、染色前のスエード調人工皮革を得た。
極細繊維不織布の目付が400g/m2であり、織物を積層しないこと以外は、実施例1と同様の方法にて、人工皮革用基体を得た。得られた人工皮革用基体は柔軟な風合を有しており、定荷重伸びは縦10% 横25%、残留歪みは縦3% 横13%であった。該人工皮革用基体を用いて実施例と同様の方法でスエード調人工皮革を製造した。得られたスエード調人工皮革は、定荷重伸びが縦12% 横 24%、残留歪みが縦4% 横 15%であった。得られたスエード調人工皮革を椅子の上張りに用いた場合、1時間連続して使用した後で座面には歪み、しわが見られ、しばらく歪みが残るものであった。
織物が83dtex/76f、撚り数1000T/mのポリエステル生糸使いの平織物(織り密度90本×80本/inch5%伸長時における引張り応力(縦8kg/cm横9kg/cm)であること以外は、実施例1と同様の方法にて、人工皮革用基体を得た。得られた人工皮革用基体は柔軟な風合を有しており、定荷重伸びは縦4% 横13%、残留歪み縦2% 横4%であった。該人工皮革用基体を用いて実施例と同様の方法でスエード調人工皮革を得た。得られたスエード調人工皮革は、定荷重伸びが縦5% 横14%、残留ひずみが縦 3%横5%であった。得られたスエード調人工皮革を椅子の上張りに用いた場合、1時間連続して使用した後で2,3分で回復したものの、使用直後には座面には歪み、しわが見られた。
Claims (4)
- 繊度が0.5dtex以下の極細繊維不織布(A)と長さ方向または長さ方向と直交する方向の少なくとも1方向において、5%伸長時における引っ張り応力が30kg/cm以上である織編物(B)とを積層し絡合してなる3次元繊維絡合体の内部に高分子弾性体が含有してなることを特徴とする人工皮革用基体。
- 極細繊維不織布(A)と織編物(B)の積層比率が質量比で(B)/(A)≦1である請求項1に記載の人工皮革用基体。
- 請求項1または2に記載の人工皮革用基体を仕上げてなるスエード調人工皮革。
- 請求項1または2に記載の人工皮革用基体を仕上げてなる銀付き調人工皮革。
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