JP4271595B2 - 形態安定性に優れた人工皮革用基体 - Google Patents

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Description

本発明は、柔軟な風合いと有形態安定性、特にバギング性に優れた人工皮革用基体に関する。
近年、極細繊維不織布を繊維基材としポリウレタンを付与して得られる人工皮革は天然皮革に近似したソフトで充実感のある風合いから、用途を問わず高級素材として採用されている。しかし、該繊維基材が極細繊維不織布のみからなるものは、容易に変形しやすいという問題がある。例えば、椅子張りの表皮に使用した場合は、長期間、繰り返し体重がかかるため、歪みを生じやすい。このような歪みを生じる問題に対して、従来、織編物を繊維基材に使用したものが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。しかし、従来の織編物を繊維基材に使用したものは、実際の長期間の使用における形態安定性という観点からは十分といえるものではなかった。
特公平4−1113号公報
本発明の目的は、極細繊維不織布を繊維基材とし、高分子弾性体を付与して得られる人工皮革において、形態安定性に優れ柔軟な風合いを有する人工皮革用基体およびその製造方法を提供することである。
本発明者らは鋭意検討を重ね、上記目的を達成することができた。すなわち、本発明は、繊度が0.5dtex以下の極細繊維不織布(A)と長さ方向または長さ方向と直交する方向の少なくとも1方向において、5%伸長時における引っ張り応力が30kg/cm以上である織編物(B)とを積層し絡合してなる3次元繊維絡合体の内部に高分子弾性体が含有してなることを特徴とする人工皮革用基体である。また、極細繊維不織布(A)と織編物(B)の積層比率が質量比で(B)/(A)≦1であることが好ましい。
そして、該人工皮革用基体を仕上げてなるスエード調人工皮革または銀付き調人工皮革である。
本発明の人工皮革用基体は柔軟な風合いを有し、形態安定性に優れ、該人工皮革用基体を用いたスエード調あるいは銀付き調人工皮革は柔軟な風合と形態安定性、特にバギング性に優れる。
本発明者らは、極細繊維を使用した人工皮革特有の柔軟な風合いを損なうことなく、優れた形態安定性を付与すべく鋭意検討し、繊維基材層が極細繊維不織布(A)と、5%伸長時における引っ張り応力が30kg/cm以上である織編物(B)を積層し絡合してなる3次元繊維絡合体の内部に高分子弾性体が含有してなることが必要であり、好ましくは、極細繊維不織布(A)と織編物(B)の質量比がB/A≦1であることにより、上記課題を解決することを見出した。
本発明に用いられる極細繊維不織布(A)を構成する極細繊維は、単成分を用いた直接紡糸から得られるもの、あるいは、少なくとも2種類のポリマーからなる極細繊維発生型繊維から製造される。上記の極細繊維発生型繊維は、例えば、海成分が溶剤または分解することで島成分がフィブリル化する抽出型繊維あるいは機械的にまたは処理剤によって各ポリマーからなる極細繊維にフィブリル化する分割型繊維等があげられる。極細繊維発生型繊維は必要に応じて延伸、熱処理、機械捲縮、カット等の処理工程を経て、繊度1〜15dtexの繊維とする。
極細繊維を構成するポリマーは、6−ナイロン、66−ナイロン、12−ナイロンなどの熔融紡糸可能なポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびそれらの共重合体の溶融紡糸可能なポリエステル類から選ばれる少なくとも1種類のポリマーが用いられる。また、抽出型繊維で抽出または分解除去される成分は、極細繊維成分と溶剤または分解剤に対する溶解性または分解性を異にし、極細繊維成分との相溶性の小さいポリマーであり、かつ紡糸条件下で極細繊維成分より溶融粘度が小さいかあるいは表面張力が小さいポリマーであり、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンプロピレン共重合体、変性ポリエステル等のポリマーから選ばれた少なくとも1種類のポリマーである。ここで、上記極細繊維の繊度は、0.5dtex以下となるようにすることが重要である。好ましくは、0.2〜0.003dtexの範囲である。極細繊維の繊度が0.5dtexより大きいと得られる人工皮革は柔軟な風合いのものが得られにくい。さらに、上記極細繊維は、本発明の効果を損なわない限りにおいてカーボンブラック等で代表される顔料で着色あるいは公知の繊維添加剤を添加することは可能である。
上記極細繊維あるいは極細繊維発生型繊維は、カードで解繊し、ウェッバーを通してウエブを形成し、得られたウエブは、所望の重さ、厚さに積層し、次いで、ニードルパンチ、高速水流などの公知の方法の絡合処理が行われる。ウエブの目付は80〜2000g/mの範囲が好ましく、より好ましくは100〜1500g/mの範囲である。また、織編物との絡合性確保の点から、織編物と積層する前のウエブのニードルパンチ数は20〜100P/cmの範囲が好ましい。
一方、本発明に用いられる織編物(B)は長さ方向または長さ方向と直交する方向の少なくとも1方向において、5%伸長時における引っ張り応力が30kg/cm以上である必要が有り、好ましくは50kg/cm以上のものであることが好ましい。5%伸長時における引っ張り応力が30kg/cm未満の場合には、得られる人工皮革用基体の形態安定性が損なわれ、特にバギング性が低下する。
上記織編物を構成する糸は、上記物性を満足する織編物であれば特に限定することは無く公知の高強力繊維からなる糸が用いられる。例えば、ポリアクリルニトリル系炭素繊維、超高強力ポリエチレン繊維、高強力ポリビニルアルコール系合成繊維(高強力ビニロン繊維)、全芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、全芳香族ポリエステル繊維等のいずれの高強力繊維でもかまわない。織編物を構成する際の糸の撚り数は特に制限は無いが、得られる人工皮革の風合いの点から1000T/m以下が好ましく、700T/m以下の低撚り数であることがより好ましい。また、糸番手としては、目的により適宜変更可能であるが、30〜200dtexのものが好ましく用いられる。上記番手が太すぎるとニードルパンチの際、針が糸に当たったときに針の逃げが無くなり、繊維を切断し易い傾向が有る。また細すぎてもニードルパンチの際、バーブに引っかかり易くなり、やはり繊維を切断し易い傾向が有る。以上の観点から好ましい範囲としては、40〜100dtexである。織編物の目付は、得られる人工皮革の風合いの観点から、30〜100g/mが好ましく、そして、好ましくは極細繊維不織布(A)と織編物(B)の質量比がB/A≦1となるように積層することが柔軟で一体感のある風合と形態安定性を両立する点で好ましい。
上記ウエブと織編物の積層形態は特に制限は無く、ウエブの中間に織編物を積層する形態あるいはウエブの片面に織編物を積層する形態のいずれでも良いが、人工皮革用基体あるいは人工皮革の表面品位の点から、該織編物が人工皮革の表層にならないようにすることが好ましい。
上記ウエブと織編物の絡合は、特に方法を制限するものでは無いが、高目付のウエブを使用する場合、効果的に絡合させるのはニードルパンチ法が好ましい。ニードルパンチの際のパンチ数は、該極細繊維不織布と織編物を絡合一体化させるために、300〜4000P/cmの範囲が好ましく、より好ましくは500〜3500P/cmの範囲である。300P/cm未満では、該極細繊維不織布と織編物の絡合が不充分であり、4000P/cmを越える場合では、該極細繊維不織布および織編物の繊維損傷が目立つようになる。
上記3次元繊維絡合体は、表面を平滑な基体層とするため、公知の方法、例えば、高分子弾性体の含浸前に加熱プレス処理などにより表面平滑化することが好ましい。得られる3次元繊維絡合体の目付としては、150〜1000g/mの範囲が好ましい。150g/m未満の場合、高分子弾性体の含浸以降の工程での伸び等の形態変化が大きくなり、得られる製品に歪みあるいはシワが発生して外観不良を招く場合がある。また、1000g/mを越える場合、高分子弾性体の含浸や凝固および上記極細繊維発生型繊維を極細化する際の工程速度が遅くなり実用的でない。また、加熱プレス処理後の好ましい厚みとしては、1.0〜3.0mmの範囲が好ましくい。1.0mm未満の場合、ポリウレタンの含浸以降の工程での伸び等形態変化が大きくなり、得られる製品に歪みあるいはシワが発生して外観不良を招く場合がある。3.0mmを越える場合、得られる3次元繊維絡合体の厚みが厚いため、巻き取る際に表面に折れシワが生じ易くなる。
上記3次元繊維絡合体の内部に含浸する本発明の高分子弾性体としてはポリウレタンやアクリル樹脂等の人工皮革含浸用であれば公知の樹脂を用いることが可能である。中でもポリウレタン樹脂が風合や物性の点で好ましい。ポリウレタン樹脂は平均分子量700〜3000のポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルエーテルジオール、ポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオールなどから選ばれた少なくとも1種のポリマージオール、芳香族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートから選ばれた少なくとも1種の有機ジイソシアネートを主体に、必要に応じて他の有機ジイソシアネートあるいは有機トリイソシアネート、および低分子ジオール、低分子ジアミン、ヒドラジン、ヒドロキシアミンなど活性水素原子2個を有する化合物とを溶液重合法、溶融重合法、塊状重合法などによって重合して得たポリエステルエーテル系ポリウレタン、ポリラクトン系ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタンなどが好ましく挙げられる。ポリウレタンの付与方法としては特に制約は無く、上記3次元繊維絡合体をポリウレタン溶液または分散液中でディップおよびニップする方法や、該3次元繊維絡合体上にポリウレタン溶液または分散液を付与し高速回転するロールで摺り込む方法等が挙げられる。ポリウレタンの凝固方法としては、ポリウレタンの非溶剤を含む液に浸漬して湿式凝固するか、ゲル化させた後加熱乾燥して乾式凝固する方法などが挙げられる。
上記ポリウレタン溶液または分散液中には、必要に応じてカーボンブラックや顔料などの着色剤、凝固調節剤、酸化防止剤、分散剤等の添加剤を配合することができる。繊維基材に占めるポリウレタン等で代表される高分子弾性体の比率は、人工皮革に柔軟な風合いと弾性回復性を持たせるために、極細繊維化する前で、固形分として質量比で10%以上、好ましくは30〜50%の範囲で含有させるのがよい。高分子弾性体の比率が10%未満の場合には、緻密な弾性体スポンジ(多孔構造)が形成されにくく、柔軟な風合いが得られにくい。
次に、極細繊維発生型繊維を用いた場合には、該極細繊維発生型繊維を、繊維構成ポリマーのうちの少なくとも1成分(好ましくは海成分構成ポリマー)を溶解剤若しくは分解剤で処理して、または機械的若しくは化学的処理により極細繊維あるいは極細繊維束に変性して人工皮革用基体を得る。極細繊維発生型繊維の変性処理は高分子弾性体溶液の付与前であってもよいが、極細繊維束に変性後に高分子弾性体溶液を含浸、凝固すると、高分子弾性体が極細繊維に接着し風合いが硬くなりやすいため、高分子弾性体溶液付与後に極細繊維束に変性することが好ましい。高分子弾性体溶液付与前に変性処理を行う場合には、極細繊維と高分子弾性体が接着しないようにポリビニルアルコールなどの溶解除去可能な仮充填剤を不織布に付与した後に高分子弾性体溶液を付与し、その後に該仮充填剤を除去することが好ましい。
本発明の人工皮革用基体の見かけ密度は、風合いの点で0.2〜0.7g/cmであることが好ましい。
上記で得られた人工皮革用基体はスエード調人工皮革あるいは銀付き調人工皮革のいずれにも仕上げることが出来る。スエード調人工皮革に仕上げる場合は、上記人工皮革用基体をスライス、バフィング等により所望の厚みに調整した後、必要により該高分子弾性体を溶解させる溶剤と非溶解性の溶剤の任意の割合の混合液を表面に塗布し該高分子弾性体を溶解させた後、サンドペーパー等による公知の方法でバフィングすることにより上記基体表面の極細繊維束を起毛し、染色することによりスエード調人工皮革となる。
銀付き調人工皮革に仕上げる場合は、上記人工皮革用基体をスライス、バフィング等により所望の厚みに調整した後、表面に乾式法、湿式法等の公知の方法により銀面を形成し、銀付き調人工皮革とする。
得られるスエード調人工皮革あるいは銀付き調人工皮革の定荷重伸びは10%以下であり、残留歪みは3%以下であることが形態安定性、特にバギング性の点で好ましい。そして上記範囲を満足する人工皮革を椅子等の上張り材として用いたインテリアは物性や長期使用時に変形を起こさない高級感に優れたものとして最適である。なお、人工皮革の定荷重伸びおよび残留歪みは、自動車シート表皮用布材料試験方法JASO M 403−88の6.5に記載の方法による。定荷重伸びおよび残留歪みの数値が低い方が、実際の椅子張り表皮に使用した際、長期間の使用に際しても形態安定性が良い。
以下本発明の実施態様を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部および%はすべて質量に関するものである。なお、実施例および比較例で得られた人工皮革用基体および人工皮革の定荷重伸びおよび残留歪みは、自動車シート表皮用布材料試験方法JASO M 403−88の6.5に記載の方法による。
島成分が極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレート60部、海成分がMFR=40の直鎖状低密度ポリエチレン40部の海島型複合繊維(島数20、繊度4.0dtex、繊維長51mm、捲縮数12山/inch)を使用してカード、クロスラッパーの工程を経て、ウエブを作成し、プレパンチで40P/cmのニードルパンチを行い、目付300g/mの極細繊維発生型繊維からなる不織布を得た。該不織布に、56dtex/48f、撚り数500T/mのパラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸のポリエステル共重合体からなる全芳香族ポリエステル系溶融液晶ポリマー繊維(商品名ベクトラン:(株)クラレ製)よりなる平織物(織り密度56本×56本/inch、目付約50g/m、5%伸長時における引張り応力(縦・横共に50kg/cm)を積層して、シングルバーブの針を使用してウエブ側から600P/cm、織物側から600P/cmのニードルパンチを行い、370g/mの3次元繊維絡合体を得た。ニードルパンチの際、織物側からの針深度は、バーブがウエブ表面に突き出ない針深度とした。得られた3次元繊維絡合体にポリエーテル系ポリウレタンの15%ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す。)溶液を含浸し、DMF水溶液により湿式凝固し、水洗した後85℃トルエンにより海成分のポリエチレンを抽出除去し、目付240g/m、厚み0.8mmの人工皮革用基体を得た。得られた人工皮革用基体は柔軟な風合を有し、定荷重伸びは縦1% 横2%、残留歪みは縦0.5% 横1%であった。
得られた基体の片面を180番のサンドペーパーによりバフィングし、厚みを0.7mmとした後、反対側の面にDMF30部とアセトン70部の割合で混合した溶剤を200メッシュのグラビアロールを用いて8g/m塗布した後乾燥し、グラビア面を240番のサンドペーパーで2回および400番のサンドペーパーで2回順次バフィングし、染色前のスエード調人工皮革を得た。
次にこのスエード調人工皮革を80℃、20分間湯通しし熱水になじませると同時に生地をリラックスした後、高圧液流染色機を使用し、浴比1:15で、分散染料染色を行い、染色されたスエード調人工皮革を得た。得られたスエード調人工皮革の定荷重伸びは縦 1%横 2%、残留歪みは縦0.5% 横1%であった。また、得られたスエード調人工皮革を椅子の上張りに用いた場合、1時間連続して使用した直後でも座面に特に歪み、しわは見られず高級感のある外観を有するものであった。
比較例1
極細繊維不織布の目付が400g/mであり、織物を積層しないこと以外は、実施例1と同様の方法にて、人工皮革用基体を得た。得られた人工皮革用基体は柔軟な風合を有しており、定荷重伸びは縦10% 横25%、残留歪みは縦3% 横13%であった。該人工皮革用基体を用いて実施例と同様の方法でスエード調人工皮革を製造した。得られたスエード調人工皮革は、定荷重伸びが縦12% 横 24%、残留歪みが縦4% 横 15%であった。得られたスエード調人工皮革を椅子の上張りに用いた場合、1時間連続して使用した後で座面には歪み、しわが見られ、しばらく歪みが残るものであった。
比較例2
織物が83dtex/76f、撚り数1000T/mのポリエステル生糸使いの平織物(織り密度90本×80本/inch5%伸長時における引張り応力(縦8kg/cm横9kg/cm)であること以外は、実施例1と同様の方法にて、人工皮革用基体を得た。得られた人工皮革用基体は柔軟な風合を有しており、定荷重伸びは縦4% 横13%、残留歪み縦2% 横4%であった。該人工皮革用基体を用いて実施例と同様の方法でスエード調人工皮革を得た。得られたスエード調人工皮革は、定荷重伸びが縦5% 横14%、残留ひずみが縦 3%横5%であった。得られたスエード調人工皮革を椅子の上張りに用いた場合、1時間連続して使用した後で2,3分で回復したものの、使用直後には座面には歪み、しわが見られた。
本発明の人工皮革用基体を用いたスエード調あるいは銀付き調人工皮革は、柔軟で形態安定性に優れ、インテリア用途特に車のシート、椅子およびソファの上張り材として好適に用いられる。

Claims (4)

  1. 繊度が0.5dtex以下の極細繊維不織布(A)と長さ方向または長さ方向と直交する方向の少なくとも1方向において、5%伸長時における引っ張り応力が30kg/cm以上である織編物(B)とを積層し絡合してなる3次元繊維絡合体の内部に高分子弾性体が含有してなることを特徴とする人工皮革用基体。
  2. 極細繊維不織布(A)と織編物(B)の積層比率が質量比で(B)/(A)≦1である請求項1に記載の人工皮革用基体。
  3. 請求項1または2に記載の人工皮革用基体を仕上げてなるスエード調人工皮革。
  4. 請求項1または2に記載の人工皮革用基体を仕上げてなる銀付き調人工皮革。

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