JP4271278B2 - シクロアルケンの塩素化方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術的分野】
本発明は、脂環式共役ジエンの原料として好適な3−クロルシクロヘキセンを得る方法に関するものである。特に1,3−シクロヘキサジエンの原料として好適な3−クロルシクロヘキセンを得るシクロヘキセンの塩素化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1,3−シクロヘキサジエンは、近年、リビングアニオン重合により高耐熱性、高剛性ポリマーが得られることが知られており、工業的に重要なモノマーである。
1,3−シクロヘキサジエンから高重合物を得るにあたっては、不純物としてシクロヘキセン、ベンゼン、メチルシクロペンテンが含まれていても重合に支障のないことが知られている(特開平7−196737)。しかし、本発明者らが検討したところ、1,3−シクロヘキサジエンの異性体である1,4−シクロヘキサジエンが不純物として含まれる場合、重合が円滑に進まず、低分子量体のみ得られたり、重合が全く進まなくなることが明らかになった。目的とする高分子量体を得るためには、1,4−シクロヘキサジエンの含有量は、少なくとも2%以下であることが必要であることを見出した。
【0003】
1,3−シクロヘキサジエンを製造する方法としては、種々の方法が提案されているが、高収率かつ高純度の1,3−シクロヘキサジエンを得る方法の一つは、3−ヒドロキシシクロヘキセンを硫酸などの酸類、イオン交換樹脂等の酸触媒を用いて脱水する方法である。
この3−ヒドロキシシクロヘキセンは、3−クロルシクロヘキセンの加水分解により容易に得ることができる。従って、3−クロルシクロヘキセンは、1,3−シクロヘキサジエンを得る有用な原料である。
【0004】
3−クロルシクロヘキセンから1,3−シクロヘキサジエンへの製造ルートを以下に示す。
【0005】
【化1】
Figure 0004271278
【0006】
シクロヘキセンに塩素を反応させて3−クロルシクロヘキセンが得られることは既に報告されており、下に示すtrans−1,2−ジクロルシクロヘキサン(1)、3−クロルシクロヘキセン(2)、4−クロルシクロヘキセン(3)が主に生成することが知られている。
【0007】
【化2】
Figure 0004271278
【0008】
例えば、Poutsmaらは、シクロヘキセンに暗所、25℃で塩素を反応させるとtrans−1,2−ジクロルシクヘキサン、3−クロルシクロヘキセン及び4−クロルシクロヘキセンが1.95:1.00:0.60の比率で生成することを報告している。さらに彼らは、この塩素化反応は、光照射下での塩素化が暗所での塩素化と同じ生成物比を与えると報告している(J.Am.Chem.Soc.,87(10) P.2161(1965))。彼らは、反応速度について詳細な検討を行い、trans−1,2−ジクロルシクロヘキサンがシクロヘキセンの2重結合への塩素の付加反応により生じ、3−クロルシクロヘキセンが2重結合への塩素の協奏的付加・脱離反応及び、ラジカル反応により生じ、4−クロルシクロヘキセンが、塩素のシクロヘキセンへのラジカル反応から生じることを明らかにしている。本発明者等が、この文献条件でシクロヘキセンの塩素化を行った試験結果によれば、原料シクロヘキセンの転化率が約70%以下の場合trans−1,2−ジクロルシクロヘキサン、3−クロルシクロヘキセン、4−クロルシクロヘキセンの比率は、シクロヘキセンの転化率にほぼ無関係に文献に示されている比率で一定であった。すなわち目的とする3−クロルシクロヘキセンの選択率は28%であり、収率は20%を越えることがない。また、4−クロルシクロヘキセンの選択率は、17%であり、3−クロルシクロヘキセンの約1/2量の4−クロルシクロヘキセンが副生した。
【0009】
3−クロルシクロヘキセン以外の生成物のうちtrans−1,2−ジクロルシクロヘキサンの沸点は、189℃/760mmHgであり、3−クロルシクロヘキセンの沸点(145℃〜147℃/760mmHg)との沸点差が大きく、蒸留により容易に分離することができる。しかしながら他の副生物である4−クロルシクロヘキセンの沸点は、141℃/720mmHgであり、3−クロルシクロヘキセンの沸点に非常に近いために蒸留分離が困難である。
【0010】
前述したように3−クロルシクロヘキセンは、加水分解とそれに続く脱水反応により1,3−シクロヘキサジエンに誘導されるが、4−クロルシクロヘキセンが3−クロルシクロヘキセンに含まれていると、加水分解により4−クロルシクロヘキセンは、4−ヒドロキシシクロヘキセンとなり、このものは、脱水すると1,3−シクロヘキサジエンと同時に1,4−シクロヘキサジエンを副生する。前述したように1,4−シクロヘキサジエンは、1,3−シクロヘキサジエンの重合阻害物となるため、好ましくない不純物である。また、沸点も非常に近く、蒸留分離は、困難である。
【0011】
4−クロルシクロヘキセン(4)から1,3−シクロヘキサジエン(6)及び、1,4−シクロヘキサジエン(7)が生成するルートを下に示す。
【0012】
【化3】
Figure 0004271278
【0013】
従って、1,3−シクロヘキサジエンの原料として3−クロルシクロヘキセンを得るために、4−クロルシクロヘキセンが副生しないシクロヘキセンの塩素化方法が求められていた。
オレフィンを塩素化してアリル位に塩素を導入する方法としては、プロピレンを450℃〜530℃の温度で塩素化することにより、アリルクロリドが選択的に得られることが知られている(Ind.Eng.Chem.,31 P1530(1939))。この反応は、高温で塩素がラジカル反応することにより、アリルクロリドが選択的に得られているものと考えられる。しかしながら、シクロアルケンの場合、プロピレンと異なり、2重結合から2個離れたメチレン基(ホモアリル位)を持っている。このため、通常この文献からはシクロアルケンの塩素化の場合、前述したシクロヘキセンの25℃での塩素化の例から明らかなように、ラジカル反応からは、3−クロルシクロヘキセンと4−クロルシクロヘキセンが生じることが知られており、高温での塩素化においても4−クロルシクロヘキセンが副生することが予測される。
【0014】
室温以上の温度でシクロヘキセンを塩素化している例としては、G.F.Bloomfieldが80℃で塩素化を行っている(J.Chem.Soc. P.114(1944))。彼は、シクロヘキセンに対して塩素を過剰量用いて塩素化を行い、生成物として塩素が1個入ったモノクロルシクロヘキセン(収率19%)と1,2−ジクロロヘキサン(収率28%)、トリクロルシクロヘキサン(収率11%)が得られたと報告している。しかしながら、モノクロルシクロヘキセン中の3−クロルシクロヘキセンと4−クロルシクロヘキセンの比率については、何も述べていない。本発明者らが、この文献条件でシクロヘキセンの塩素化を行った試験結果によれば、原料シクロヘキセンの転化率は、96%で、生成物中のtrans−1,2−ジクロルシクロヘキサン、3−クロルシクロヘキセン、4−クロルシクロヘキセン、トリクロルシクロヘキサンの比率は、それぞれ、48%、27%、6%、19%であり、3−クロルシクロヘキセンに対して4−クロルシクロヘキセンが18%含まれており、1,3−シクロヘキサジエンの原料とするには、不適であることがわかった。
【0015】
他の3−クロルシクロヘキセンを得る合成法としては、tert−ブチルハイポクロリドを塩素化剤に用い、ベンゾイルパーオキシド等のラジカル発生剤存在下でシクロヘキセンを塩素化する方法が報告されている(例えば、Helvetica Chemica Acta, P.130(1957))。本方法は、前記の塩素化に比較すると77%と高収率で3−クロルシクロヘキセンを得ることができ、かつ4−クロルシクロヘキセンの副生が無いが、tert−ブチルハイポクロリドは、tert−ブチルアルコールと苛性ソーダ及び、塩素から実験室的には合成されるが、このtert−ブチルハイポクロリドの製造に際して、tert−ブチルハイポクロリドが爆発することがあることが知られており、工業的に製造されておらず、安定して大量に得ることができない。また、貯蔵等の取り扱いも容易でない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、4−クロルシクロヘキセンの副生が極めて少ない、工業的に実施可能なシクロヘキセンの安定した塩素化方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明者が鋭意検討した結果驚くべきことに、塩素に対してシクロヘキセンを過剰量用い、且つ塩素化の反応温度を70℃以上の高温にすることにより、4−クロルシクロヘキセンの生成量を極めて低く抑えることができることを見出したものである。
【0018】
すなわち本発明は、
[1] シクロヘキセンを塩素を用いて塩素化するに際し、不活性ガス雰囲気下、該シクロヘキセンを塩素に対して1.05〜1.44倍モル用い、且つシクロヘキセンの沸点以上140℃以下の温度で、0℃常圧において0.01g/リットル以上2.9g/リットル以下の塩素濃度に調整した塩素−不活性ガス混合気体を用いて塩素化し、3−クロルシクロヘキセンを得ることを特徴とするシクロヘキセンの塩素化方法
に関係する。
【0019】
以下、本発明を詳細に説明する。シクロヘキセンは、員環のシクロアルケンである。ルキル置換基がシクロヘキセンの2重結合炭素に結合していてもよい。
【0020】
シクロヘキセンに塩素を反応させるに際し、反応温度を所定の範囲内に保つことが重要である。即ち70℃以上500℃以下に保つことが好ましい。さらに好ましくは、75℃以上180℃以下である。70℃未満では、4−クロルシクロヘキセン生成量が増え、結果的に1,3−シクロヘキサジエン中の1,4−シクロヘキサジエンの含有量が増え、好ましくない。また、500℃を越える温度では、生成した3−クロルシクロヘキセンの分解が顕著となる。本発明のシクロヘキセンの塩素化方法における反応温度は、シクロヘキセンの沸点以上140℃以下とする。
【0021】
反応温度がシクロヘキセンの沸点以上140℃以下の温度の場合には気相で塩素と接触させて、反応させることができる。反応は、不活性ガス雰囲気下で行われる。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン等を用いることができる。不活性ガス雰囲気下に保つ方法としては、塩素ガスを上記不活性ガスで希釈する方法が好ましい。さらに希釈率としては、0℃、常圧において0.01g/リットル以上2.9g/リットル以下の塩素濃度に調整することが好ましい。希釈を行わないと塩素化反応における反応熱のために反応温度が異常に上昇し、分解物が多くなることがある。塩素化反応を安定に行うために不活性ガスで塩素を希釈することが有効である。
【0022】
反応時の圧力に特に制限は、無いが、製造設備の大型化が容易である点からゲージ圧が1気圧以上10気圧以下が好ましい。さらに本発明では、シクロヘキセンを塩素に対して1.05〜1.44倍用いて反応を行う。モル比が10:1より少ないと十分な転化率を得ることができず、反応混合物からの3−クロルシクロヘキセンの単離に多くのエネルギーを要することとなる。また塩素が過剰の状態で反応を行うと4−クロルシクロヘキセンの生成量が増え、また、シクロヘキセンが3個以上塩素化された化合物が生成し、目的物の収量が低下する。
【0023】
また、シクロヘキセンが液体の条件で塩素化を行う場合、原料のシクロヘキセンは、無溶媒で反応させても良いし、塩素に対して不活性の溶媒を用いて希釈しても良い。溶媒としては、例えば四塩化炭素、クロロホルム、テトラクロロエチレン等のハロゲン系溶媒や酢酸、二硫化炭素などを用いることができる。気相で反応を行う場合にも、反応熱の除熱を助ける目的で窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性気体で希釈した塩素を用いることが好ましい。また、上記不活性溶媒を気相に同伴させてもよい。
【0024】
また、本発明においては、例えば鉄、酸化鉄、塩化鉄等の金属及び、金属塩を触媒として用いても構わない。
本発明においては、塩素化において塩化水素が同時に生成するので反応器材質は、高温で耐塩酸性に優れた材質を選定することが好ましく、例えば、グラスライニングを施した鉄系材料や、耐酸性のキュプロニッケルを用いることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
【実施例1】
ジムロート冷却管、ガス導入管、温度計、回転子を備えた200mlジャケットつきガラス反応器にシクロヘキセン82.0g(1mol)を仕込みジャケットに90℃に制御した熱水を流し、シクロヘキセンを還流温度に保った。反応器に塩素0.5g/minを窒素250ml/minで希釈したガスを120分間導入した。塩素導入量60g(0.846mol)。塩素導入後反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、シクロヘキセンの転化率は80%であり、生成物中の3−クロルシクロヘキセンは、32%、trans−1,2−ジクロルシクロヘキサン64%、4−クロルシクロヘキセン1%、その他は塩素が2個以上置換したポリ塩化シクロヘキサンであった。シクロヘキセンを留去した後に3−クロルシクロヘキセンを65℃〜66℃/40mmHgで減圧蒸留した。得られた3−クロルシクロヘキセンの収率は、23%であり、4−クロルシクロヘキセンが3%含まれていた。反応は、安定していた。
【0027】
【実施例2】
塩素0.5g/minを窒素250ml/minで希釈したガスを45分間導入した後に、ジャケット温度を110℃にして塩素ガスをさらに90分導入した他は、実施例1と同様に塩素化反応を行った。合計塩素導入量67.5g(0.95mol)。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、シクロヘキセンの転化率は90%であり、生成物中の3−クロルシクロヘキセンは、33%、trans−1,2−ジクロルシクロヘキサン65%、4−クロルシクロヘキセン0.7%、その他は塩素が2個以上置換したポリ塩化シクロヘキサンであった。実施例1と同様にして3−クロルシクロヘキセンを蒸留して得た。3−クロルシクロヘキセンの収率は、26%であり、4−クロルシクロヘキセンが2%含まれていた。
【0028】
【実施例3】
内径1インチ、長さ40cmのパイレックス製ガラス管に直径1mmのガラスビーズを長さ20cmの高さで充填した。ガラス管を140℃に加熱し、あらかじめ140℃に加熱したシクロヘキセン(5g/hr)と窒素(100ml/min)で希釈した塩素(3g/hr)をガラスビーズ直下で混合しながら導入した。ガラス管出口の10℃に冷却したフラスコ及び、さらにその先に−20℃に冷却したトラップにより、反応生成物及び、未反応シクロヘキセンを回収した。4時間反応を行い、フラスコ及びトラップに貯まった生成物をガスクロマトグラフィーにより分析した。シクロヘキセンの転化率は65%であり、生成物中の3−クロルシクロヘキセンは、42%、trans−1,2−ジクロルシクロヘキサン52%、4−クロルシクロヘキセン0.2%、その他は塩素が2個以上置換したポリ塩化シクロヘキサンであった。実施例1と同様にして3−クロルシクロヘキセンを蒸留して得た。3−クロルシクロヘキセンの収率は、25%であり、4−クロルシクロヘキセンが0.5%含まれていた。
【0029】
【比較例1】
反応温度を20℃に制御した以外は実施例1と同様に塩素化反応を行った。その結果、シクロヘキセンの転化率は、65%であり、生成物中の3−クロルシクロヘキセンは26%、trans−1,2−ジクロルシクロヘキサン61%、4−クロルシクロヘキセン13%であった。実施例1と同様に蒸留を行うと、3−クロルシクロヘキセンと4−クロルシクロヘキセンが2:1の比で混ざった混合物が22%の収率で得られただけであり、4−クロルシクロヘキセンを蒸留で除くことはできなかった。
【0030】
【比較例2】
塩素を120g(1.692mol)シクロヘキセンに導入した他は、実施例1と同様に塩素化を行った。その結果、シクロヘキセンの転化率は、100%であり、生成物中の3−クロルシクロヘキセンは、5%、trans−1,2−ジクロルシクロヘキサン31%、4−クロルシクロヘキセン1%、その他は塩素が2個以上置換したポリ塩化シクロヘキサンであった。シクロヘキセンを留去した後に3−クロルシクロヘキセンを65℃〜66℃/40mmHgで減圧蒸留した。得られた3−クロルシクロヘキセンの収率は、3%にすぎなかった。
【0031】
【比較例3】
反応温度を80℃に制御し、塩素73g(1.03mol)を不活性ガスで希釈することなくシクロヘキセンに導入した他は、実施例1と同様に反応を行った。塩素化反応は、発熱が大きく反応温度の制御が難しかった。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、シクロヘキセンの転化率は、96%であり、生成物中の3−クロルシクロヘキセンは、27%、trans−1,2−ジクロルシクロヘキサン48%、4−クロルシクロヘキセン6%、その他は塩素が2個以上置換したポリ塩化シクロヘキサンであった。実施例1と同様に蒸留を行ったところ、28%の収率で4−クロルシクロヘキセンを18%含む3−クロルシクロヘキセンが得られた。4−クロルシクロヘキセンを蒸留で分離することは、できなかった。
【0032】
【発明の効果】
本発明の塩素化方法、即ち反応温度を高温に保ち、シクロヘキセンを塩素より過剰量用いることにより、4−クロルシクロヘキセンの含有量が極めて少なく、高純度の1,3−シクロヘキサジエンに誘導可能な3−クロルシクロヘキセンを容易に安定して製造することができるものである。

Claims (1)

  1. シクロヘキセンを塩素を用いて塩素化するに際し、不活性ガス雰囲気下、該シクロヘキセンを塩素に対して1.05〜1.44倍モル用い、且つシクロヘキセンの沸点以上140℃以下の温度で、0℃常圧において0.01g/リットル以上2.9g/リットル以下の塩素濃度に不活性ガスで希釈した塩素ガスを用いて塩素化し、3−クロルシクロヘキセンを得ることを特徴とするシクロヘキセンの塩素化方法。
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