JPH06321832A - シクロヘキセンクロルヒドリンの製造方法 - Google Patents

シクロヘキセンクロルヒドリンの製造方法

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JPH06321832A
JPH06321832A JP13249793A JP13249793A JPH06321832A JP H06321832 A JPH06321832 A JP H06321832A JP 13249793 A JP13249793 A JP 13249793A JP 13249793 A JP13249793 A JP 13249793A JP H06321832 A JPH06321832 A JP H06321832A
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JP
Japan
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cyclohexene
chlorine
water
chlorohydrin
reaction
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JP13249793A
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Masahisa Yokota
昌久 横田
Riyouji Deguchi
陵司 出口
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 シクロヘキセンと塩素とからシクロヘキセン
クロルヒドリンを製造する方法において、0.1〜1.
0Nのアルカリを含有した水溶液もしくは懸濁水と塩素
を反応させ、pHを7以下に調節した塩素水と、これに
含まれる有効塩素のモル数の1.05倍以上に相当する
量のシクロヘキセンを反応させてシクロヘキセンクロル
ヒドリンを製造する。 【効果】 農薬などの中間体として有用なシクロヘキセ
ンクロルヒドリンを、高い選択率で工業的に有利に製造
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬の中間体等に有用
なシクロヘキセンオキサイドの合成中間体等として有用
なシクロヘキセンクロルヒドリンの製造方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、シクロヘキセンと塩素とか
らシクロヘキセンクロルヒドリンを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、オレフィンと塩素とからオレ
フィンクロルヒドリンの製造は行われており、例えばプ
ロピレン,アリルクロライド等を原料とする方法が例示
される。これらの製造技術については多くの文献等に記
載がなされなおり、例えばEncyclopedia of Chemical
Technology, 3rd. Ed., Vol. 5, pp.848-864, John
Wiley & Sons, Inc.(1979)、 Ullmann′s Encyclopd
ia of IndustrialChemistry, 5th Ed., Vol. A6, p
p.565-576, VCH Verlagesellschaft mbH(1986)等が例
示できる。しかし、用いる基質によって固有の好適条
件,方法が存在することは、これら文献等からも明かで
あり、現在でもその改良の検討が続けられている。
【0003】さて、シクロヘキセンのクロルヒドリンを
製造する方法に関して具体的に記載した文献・特許等は
極めて少なく、わずかに Org. Syn. Col. vol. 1, pp.
158-159, John Wiley & Sons Inc., N. Y. (1951)
にシクロヘキセンと次亜塩素酸とから相当するクロルヒ
ドリンを合成する方法が示されている。
【0004】この方法はシクロヘキセンと塩化水銀を使
って製造した次亜塩素酸水溶液とを室温でシクロヘキセ
ンと次亜塩素酸を当量で反応させる方法である。しかし
ながら、ここで示された方法は収率が70%程度と低
く、工業的には満足のいくものとは言い難い。
【0005】また、英国特許761,213号明細書に
は、シクロヘキセンと塩素とからクロルヒドリンを製造
する際に、界面活性剤を使用し、且つ強攪拌により水と
シクロヘキセンのエマルジョンを形成し、vibromixer,
uitrasonics といった特殊な装置を用いて塩素,水を添
加し反応させる方法が開示されている。
【0006】この方法は装置が高価であるという欠点に
加え、使用した界面活性剤が例えば蒸留、抽出といった
後工程での発泡などのトラブルの原因となることが懸念
されるし、最終的に処理が必要となるなどの不便さは免
れない。
【0007】また、特公昭48−43881号公報に
は、−30〜10℃という低温でMEK等のケトンで抽
出したHOCl溶液と水とシクロヘキセンを反応させて
クロルヒドリンを製造する方法が開示されている。しか
しながら、この方法は低温の状態を作り出すのに、膨大
なエネルギーが必要であり、工業的にはきわめて不利な
ばかりか、必ずしもシクロヘキセンクロルヒドリンの収
率も満足できるものとはいい難い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の欠点を
克服し、シクロヘキセンと塩素とからシクロヘキセンク
ロルヒドリンを工業的に有利に製造する方法を提供する
のが本発明の目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、シ
クロヘキセンと塩素とからシクロヘキセンクロルヒドリ
ンを製造する方法において、0.1〜1.0Nのアルカ
リを含有した水溶液もしくは懸濁水と塩素を反応させ、
pHを7以下に調節した塩素水と、これに含まれる有効
塩素のモル数の1.05倍以上に相当する量のシクロヘ
キセンを反応させる、シクロヘキセンクロルヒドリンを
製造する方法である。
【0010】本発明者らは、まず、現在工業的に実施さ
れているプロピレンや塩化アリルのクロルヒドリンの製
造方法を参考に、攪拌した水にシクロヘキセンと塩素を
ほぼ当量ずつ添加する方法を試みたが、ジクロロシクロ
ヘキサン、2,2′−ジクロロシクロヘキシルエーテル
等の副生物が大量に発生した。
【0011】原因を追求したところ、第一にはシクロヘ
キセンは沸点が83.2℃、水への溶解度が室温で0.
02%程度であり、プロピレン(沸点−47.7℃、水
への室温での溶解度0.04%)やアリルクロライド
(沸点45.0℃、水への室温での溶解度0.33%)
に較べて水との共存下で油相を形成し易く、またプロピ
レンやアリルクロライドのクロルヒドリンは水に対する
溶解度が高い(プロピレンのクロルヒドリンは任意に溶
解し、アリルクロライドのクロルヒドリンは10wt
%)のに対して、シクロヘキセンのクロルヒドリンは3
wt%程度と低いため、クロルヒドリン自身が油相を生
じ易い。
【0012】このような原料、生成物の物性の違いか
ら、反応中に油相を生じ、この油相に塩素ガスが吸収さ
れ副生物の生成が加速されたものと判明した。もちろ
ん、生成物の100倍といったオーダーの大量の水を用
い、油相を生じない範囲で実施すれば副生物の生成は最
小限に押さえられる事も考えられるが、工業的な見地か
らは極めて大きな不利益を生じ好ましい方法とはいい難
たい。
【0013】本発明者らは鋭意研究した結果、0.1〜
1.0Nのアルカリを含有した水溶液もしくは懸濁水と
塩素を反応させ、pHを7以下に調節した塩素水と、こ
れに含まれる有効塩素のモル数の1.05倍以上に相当
する量のシクロヘキセンを反応させることが好適である
ことを見い出した。
【0014】”Supplemennt to Mellor´s Comprehnn
sive Treatise on Inorganic and Theoretical C
hemistry, Supplement II, Part I”, pp. 544, Longm
ans,Green and Co. (1956) に示されているように、
常圧において飽和塩素水中には0.06Mしか有効塩素
を存在し得ず、その半分が遊離塩素である。
【0015】この濃度ではクロルヒドリン1molを生
成するのに約17リットルもの水が必要となる。プロピ
レンやアリルクロライドを原料とする工業的なクロルヒ
ドリンの製法においては、塩素ガスを直接反応液に吹き
込む方法を取り、水の使用量を大幅に減少させている
が、シクロヘキセンの場合、この方法は前述の理由でこ
の方法は著しい副生物の生成をもたらす。
【0016】本発明の方法では、アルカリを含有した水
溶液もしくは懸濁水と塩素を反応させ、pHを7以下、
更に好ましくは6.5以下に調節した塩素水をシクロヘ
キセンと反応させることにより、クロルヒドリンの生成
に寄与する有効塩素の水中濃度を上げることができるた
め、水の使用量を減らしても高い選択率でクロルヒドリ
ンが生成することができるのである。上記のpHの範囲
を超える場合には、著しく反応性,選択性が悪化する。
【0017】本発明に用いるアルカリはアルカリ金属、
アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、酸化物等が好ま
しく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、酸
化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等が例
示できる。アルカリを水に溶解または懸濁させる量は
0.1〜1.0Nに相当する量が好ましい。この範囲を
越える量のアルカリを用いるとジクロライド等の副生が
著しくなったり、塩素水中の有効塩素の分解が激しくな
る等の不都合を生じるため好ましくない。この範囲以下
では水の使用量が大きくなるため、できれば避けるべき
である。
【0018】さらに驚くべきことには、水中の有効塩素
と反応させるシクロヘキセンの量を過剰に使用すること
により、より高い選択率でクロルヒドリンを生成するこ
とを見い出したのである。その過剰量が少ないときは、
ジクロロシクロヘキサン、2,2′−ジクロロシクロヘ
キシルエーテル等の副生物が多く発生し、用いる塩素水
中の有効塩素のモル数の1.05倍以上、更に好ましく
は1.10倍以上のシクロヘキセンを用いると副生成物
が最小限に抑えられることが判った。過剰のシクロヘキ
センを用いることは、その溶解度から考えて明らかに油
相を形成するため、従来のプロピレンやアリルクロライ
ドの技術で言及されてきたことから考えると、選択率を
下げることになると予想された。
【0019】その理由は定かではないが、シクロヘキセ
ンの場合には、結果は予想に反して良好な選択率を示し
たのである。但し、過剰量を増加していっても、その効
果の差は小さい。従って、余りに過剰な量を用いること
は、工業的な見地からみて未反応シクロヘキセンの回収
等に多大なエネルギーを使用することとなるため好まし
くはなく、通常用いる塩素水中の有効塩素のモル数の1
0倍以下の範囲で実施される。
【0020】本発明の方法において、塩素水は所定量の
アルカリを含有した水に塩素ガスを接触させる方法で通
常製造される。装置は攪拌槽や、化学工学協会編「化学
工学便覧改訂五版」495〜535頁に示されたような
吸収装置が通常用いられる。その操作は連続式、回分式
いずれでもよい。操作温度は特に制限はないが、0〜1
00℃の範囲が通常用いられる。
【0021】製造された塩素水は、通常引き続いてシク
ロヘキセンと反応させるが、一端、中間貯槽に貯める等
により実施してもよい。次亜塩素酸は比較的不安定であ
り、特に高温ではその傾向が著しいので、製造された塩
素水を冷却する等の方法を採用することも好ましい態様
の一つではあるが必須ではない。
【0022】本発明の方法において、塩素水とシクロヘ
キセンは混合状態下に反応させることが望ましく、混合
攪拌状態が良い程見かけの反応速度が良好になる。その
ための方法としては、化学工学協会編「化学工学便覧改
訂五版」538〜589頁、888〜919頁、988
〜1183頁に示されたような溶液の混合装置が例示で
きるが、通常の攪拌槽で充分実施可能であり、前出の英
国特許の如き特殊な反応装置や、界面活性剤の助けはな
くとも高い選択率での製造が可能である。
【0023】本発明の方法を行うに当たり、回分式、例
えばシクロヘキセンに塩素水をフィードしていく方法や
連続式の両方が可能である。反応温度は0℃以上であれ
ば特に制限はないが、通常0〜100℃で実施される。
反応時間は温度,濃度,攪拌状態等によって異なるが、
通常数秒から数時間の間で実施される。
【0024】生成したクロルヒドリンを含有する反応液
からクロルヒドリンを単離する方法は、例えば油水分
離,溶剤を用いた抽出を行った後、蒸留分離する方法、
直接反応より蒸留分離する方法等が例示できる。また、
クロルヒドリンを中間物質とする場合、例えばクロルヒ
ドリンとアルカリとからエポキシ化合物を製造するよう
な場合には、反応液をそのまま次の工程に導くようなこ
とも可能である。
【0025】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に本発明を説明
する。但し、本発明は実施例になんら限定されるもので
はない。なお、分析にはLC,GCを用いて行った。 (実施例1)5℃において、0.25 mol/Lの水酸化
ナトリウム水溶液に塩素ガスをpHが5.0になるまで
吹き込んで塩素水を調製した。チオ硫酸ナトリウムによ
る滴定により、有効塩素量は0.24 mol/Lであっ
た。図1に示したような内容量100mLの完全混合型
流通反応装置にシクロヘキセンを15gr/Hr、上記
の塩素水を600ml/Hrの割合でフィードし、攪拌
下40℃で反応を行った(シクロヘキセン/有効塩素モ
ル比1.27)。反応が定常に達した後、留出液を分析
したところ、シクロヘキセンの転化率78.3%、シク
ロヘキセンクロルヒドリンの選択率94.5%であっ
た。
【0026】(実施例2)5℃において、0.40 mol
/Lの水酸化カルシウム懸濁水に塩素ガスをpHが5.
0になるまで吹き込んで塩素水を調製した。チオ硫酸ナ
トリウムによる滴定により、有効塩素量は0.73 mol
/Lであった。図1に示したような内容量100mLの
完全混合型流通反応装置にシクロヘキセンを100gr
/Hr、上記の塩素水を600ml/Hrの割合でフィ
ードし、攪拌下70℃で反応を行った(シクロヘキセン
/有効塩素モル比2.78)。反応が定常に達した後、
留出液を分析したところ、シクロヘキセンの転化率3
5.5%,シクロヘキセンクロルヒドリンの選択率9
2.1%であった。
【0027】(実施例3〜5および比較例1)5℃にお
いて、0.25 mol/Lの水酸化カルシウム懸濁水に塩
素ガスをpHが5.0になるまで吹き込んで塩素水を調
製した。チオ硫酸ナトリウムによる滴定により、有効塩
素量は0.47 mol/Lであった。図1に示したような
内容量100mLの完全混合型流通反応装置にシクロヘ
キセン及び上記の塩素水を表1に示したような割合でフ
ィードし、攪拌下70℃で反応を行っか。反応が定常に
達した後、留出液を分析した。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例2)5℃において、0.75 mol
/Lの水酸化カルシウム懸濁水に塩素ガスをpHが5.
0になるまで吹き込んで塩素水を調製した。チオ硫酸ナ
トリウムによる滴定により、有効塩素量は1.15 mol
/Lであった。図1に示したような内容量100mLの
完全混合型流通反応装置にシクロヘキセンを120gr
/Hr、上記の塩素水を600ml/Hrの割合でフィ
ードし、攪拌下60℃で反応を行った(シクロヘキセン
/有効塩素モル比2.12)。反応が定常に達した後、
留出液を分析したところ、シクロヘキセンの転化率4
6.9%、シクロヘキセンクロルヒドリンの選択率8
7.3%であった。
【0030】(実施例6)5℃において、0.10 mol
/Lの水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスをpHが3.
00になるまで吹き込んで塩素水を調製した。チオ硫酸
ナトリウムによる滴定によ、有効塩素量は0.10 mol
/Lであった。図1に示したような内容量100mLの
完全混合型流通反応装置にシクロヘキセンを15gr/
Hr、上記の塩素水を600ml/Hrの割合でフィー
ドし、攪拌下40℃で反応を行った(シクロヘキセン/
有効塩素モル比3.05)。反応が定常に達した後、留
出液を分析したところ、シクロヘキセンの転化率32.
6%、シクロヘキセンクロルヒドリンの選択率95.8
%であった。
【0031】(実施例7)5℃において、0.25 mol
/Lの水酸化カルシウム懸濁水に塩素ガスをpHが6.
0になるまで吹き込んで塩素水を調製した。チオ硫酸ナ
トリウムによる滴定により、有効塩素量は0.48 mol
/Lであった。図1に示したような内容量100mLの
完全混合型流通反応装置にシクロヘキセンを58gr/
Hr、上記の塩素水を600ml/Hrの割合でフィー
ドし、攪拌下40℃で反応を行った(シクロヘキセン/
有効塩素モル比2.45)。反応が定常に達した後、留
出液を分析したところ、シクロヘキセンの転化率40.
5%、シクロヘキセンクロルヒドリンの選択率93.3
%であった。
【0032】(比較例3)塩素水の調製において、pH
を7.5とした以外は、実施例7と同様な方法を用いて
反応を行った。反応が定常に達した後、留出液を分析し
たところ、シクロヘキセンの転化率30.0%、シクロ
ヘキセンクロルヒドリンの選択率43.0%であった。
【0033】(実施例8)5℃において、0.25 mol
/Lの水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスをpHが5.
0になるまで吹き込んで塩素水を調製した。チオ硫酸ナ
トリウムによる滴定により、有効塩素量は0.24 mol
/Lであった。図1に示したような内容量100mLの
完全混合型流通反応装置にシクロヘキセンを25gr/
Hr、上記の塩素水を1000ml/Hrの割合でフィ
ードし、攪拌下40℃で反応を行った(シクロヘキセン
/有効塩素モル比1.27)。反応が定常に達した後、
留出液を分析したところ、シクロヘキセンの転化率7
8.2%、シクロヘキセンクロルヒドリンの選択率9
4.5%であった。
【0034】(実施例9)5℃において、0.25 mol
/Lの水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスをpHが5.
0になるまで吹き込んで塩素水を調製した。チオ硫酸ナ
トリウムによる滴定により、有効塩素量は0.24 mol
/Lであった。図1に示したような内容量100mLの
完全混合型流通反応装置にシクロヘキセンを7.5gr
/Hr、上記の塩素水を300ml/Hrの割合でフィ
ードし、攪拌下40℃で反応を行った(シクロヘキセン
/有効塩素モル比1.27)。反応が定常に達した後、
留出液を分析したところ、シクロヘキセンの転化率7
8.4%、シクロヘキセンクロルヒドリン選択率94.
4%であった。
【0035】(実施例10)攪拌器とガス吸収塔Bを備
えた容量100mLの完全混合型流通反応装置Aおよび
攪拌器を備えた2基の容量100mLの完全混合型流通
反応装置Cを図2に示すようにつなぎ、Aに塩素ガスを
0.61 mol/Hr、Bの塔頂部より0.25 mol/L
の水酸化カルシウム懸濁水を1200mL/Hrの割合
でフィードして攪拌下に塩素水を連続的に合成した。定
常時にはAの液温度は36℃であり、0.49 mol/L
の塩素水が得られた。
【0036】この塩素水を連続的にそのままCにフィー
ドし、同時にシクロヘキセンを62gr/Hrの割合で
フィードし攪拌下に反応させた(シクロヘキセン/有効
塩素モル比1.28)。定常ではCの液温度は55℃で
あり、Cより得られる留出液を分析したところ、シクロ
ヘキセンの転化率77.5%、シクロヘキセンクロルヒ
ドリンの選択率93.5%であった。
【0037】(比較例4)図3の様な攪拌器を備えた容
量200mLの完全混合型流通反応装置に、水を120
0mL/Hr、塩素ガスを0.60 mol/Hr、および
シクロヘキセンを62gr/Hrの割合でフィードし、
攪拌下60℃で反応を行った(シクロヘキセン/塩素モ
ル比1.26)。定常に達した後、留出液を分析したと
ころ、シクロヘキセンの転化率は72%、シクロヘキセ
ンクロルヒドリンの選択率は71.3%であった。
【0038】
【発明の効果】本発明の方法により、シクロヘキセンと
塩素とから、農薬などの中間体として有用なシクロヘキ
センクロルヒドリンを、高い選択率で工業的に有利に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のフロー図である。
【図2】本発明の一実施例のフロー図である。
【図3】本発明の一比較例のフロー図である。
【符号の説明】
A 反応器 B ガス吸収塔 C 反応器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シクロヘキセンと塩素とからシクロヘキセ
    ンクロルヒドリンを製造する方法において、0.1〜
    1.0Nのアルカリを含有した水溶液もしくは懸濁水と
    塩素を反応させ、pHを7以下に調節した塩素水と、こ
    れに含まれる有効塩素のモル数の1.05倍以上に相当
    する量のシクロヘキセンを反応させることを特徴とす
    る、シクロヘキセンクロルヒドリンを製造する方法。
JP13249793A 1993-05-11 1993-05-11 シクロヘキセンクロルヒドリンの製造方法 Withdrawn JPH06321832A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11322645A (ja) * 1998-05-15 1999-11-24 Asahi Chem Ind Co Ltd シクロアルケンの塩素化方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11322645A (ja) * 1998-05-15 1999-11-24 Asahi Chem Ind Co Ltd シクロアルケンの塩素化方法

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