JP4270597B2 - 電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池ケースの外部に延長されて突出する電極の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリマー電池のような、比較的偏平な電池においては、積層構造を有するフレキシブルな材料により形成される電池ケースに電池の起電部を収納し、該起電部から電極を前記ケースの外側に延長し、使用する対象の機器に該電極が接続可能に設計される。また、電池自体を薄くすることが求められ、電極としても柔軟性のあるアルミ箔や銅箔等の金属箔を用いて、フラットな端子として電池ケースの外側に延長する場合がある。
また、前記により形成される電池ケースを形成するフレキシブルな材料は、各種の素材層をラミネート等の技術により貼り合わせることによって得る事ができる。例えば、図8(a)に示すように4種の素材が接着層15a′、15b′、15c′を介して積層されて電池ケースの包装材料10′となっている。電池ケースとしては、電池起電部を保護する物性が要求される。例えば、電池ケースの包装材料として必要な条件となる水蒸気や各種のガスの透過を遮断するバリア性が求められるが、図8の例においては、12′がその目的のために用いられる層である。その層の素材としては、銅等の金属箔が前記バリア性として優れているために、前記包装材料の積層素材として用いられることが多い。
前記銅箔等の層は、バリア性に優れた特性を持つが、また、導電性があるために、以下の説明においては、導電層またはバリア層として記載する。
ちなみに、前記包装材料を構成する各素材は、最外層11′は、表面の耐磨耗性、突き刺しによるピンホールの発生防止等のために、最内層のシーラント層14′は電池ケースを形成する際のヒートシール性を有するものであり、補強層13′は、前記ケースとしての強度をさらに補強する目的のために積層された層である。
図8(a)に示すような電池ケースの包装材料10′を用いて電池ケースC′を形成する際、電池ケースC′の切断された面1′に図8(C)に示すように積層構造の導電層断面12′が露出することがある。
このような場合においては、そのケースの端部断面1′において前記導電性の端子P′と前記包装材料中の導電層12′の端部露出面とが極めて近い位置関係をなす。前記電極端子P′部が屈曲し、前記積層構造の断面1′に露出する前記導電層12′と接触する危険がある。
電池のままで保管中など、この電池を使用する前に前記接触トラブルが発生した場合には放電がおこり電池の寿命が尽きることになる。
また、該電池を対象機器に装着の際や使用中に電池ケースの端部導電層12′と電極端子P′が接触した場合には、該電池を装着した機器が機能しないことになり、さらに前記機器が故障する原因となることがある。
このような接触トラブルを回避するための対策としては、前記電池ケースC′の端部断面1′を絶縁性材料により被覆する方法があるが、前記ケースC′の成形加工において、端部断面1′を被覆することはその加工効率の大巾な低下となる。一方、フラットな電極端子P′は、金属箔単体であると折れ曲がり易く、前記電池ケースの端面断面1′と接触し易いという問題を含んでいた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
フレキシブルな積層材料によって形成される電池ケースの前記積層材料層のなかに導電層を含み、ケース端部断面に前記導電層が露出し、また、シート状電極が電池ケースに挟持されてなる電池において、ショートする危険のない電池に関する技術を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
絶縁性を有する最外層と金属箔からなるバリア層と熱接着性を有するシーラント層とを少なくとも備えた包装材料からなる一方に開放部を有する電池ケースと、シート状の金属箔からなるプラス、および、マイナスの電極端子を延設した電池起電部と、支持層および該支持層の両面に前記電極端子と熱融着可能な接着層と外層とを備えた電極保護フィルムとからなる電池であって、前記電極端子をその両面から前記電極端子の先端部に位置する切欠き部からのみ前記電極端子が露出するように前記電極保護フィルムで前記電極端子のそれぞれを被覆すると共に熱接着することにより前記電極端子に前記電極保護フィルムを固着してなる電池起電部を前記電池ケース内に収納すると共に、前記電極保護フィルムを固着してなる前記電極端子の前記切欠き部が外部に突出するように前記電極保護フィルムを介して前記電極端子を挟持した状態で前記電池ケースの開放部をヒートシールして密封してなる電池。また、前記電極端子はプラスとマイナスの電極端子が前記電池起電部から同一方向に延設されると共に、両電極端子を両電極端子の先端部にそれぞれ位置する切欠き部からのみ両電極端子が露出するように一枚のV字形状の前記電極保護フィルムで折部が両電極端子の先端部に位置するように被覆すると共に熱接着することにより前記電極端子に前記電極保護フィルムが固着されている電池。また、前記電極保護フィルムの支持層がポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネートからなる電池。また、前記電池ケースおよび/または電極保護フィルムに印刷が設けられている電池
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は、各種電池のなかでも薄型の電池であり、柔軟性のあるシートを用いて電池ケースを形成し、電池の起電部を密封すると共に前記起電部から延長されたフラットな端子を絶縁性フィルムにより被覆することによって、前記課題を解決したもので、前記被覆フィルムの所定の位置に切欠き部を設けることにより、対象機器への接続を可能としたものである。
図1は、発明の電池ケースの電極構造について説明する図で、(a)電池の全体斜視図、(b)電池の起電部および電極端子の斜視図であって電極に保護フィルムを被覆した状態、(c)X1 −X1 (X2 −X2 )の断面図である。
図2は、電極に保護フィルムを被覆する方法を説明する斜視図で、(a)被覆前、(b)被覆後を示す。図3は、本発明の電池ケースの電極構造の実施例について説明する、(a)電池ケースの電池本体を封入する前の電池ケースの状態を示す斜視図、(b)X2 −X2 部断面図である。図4は、前記実施例による電池ケースの電極構造からなる電池の上面図である。図5は、図4における、(a)X3 −X3 (X 4−X4 )部断面図、(b)W部拡大図であり、図6は、図4における、(a)Y1 −Y1 部断面図、(b)Y2 −Y2 部断面図である。図7は、本発明の電極保護フィルムの材質構成を説明する断面図である。図8は、従来技術による電池ケースの電極構造を説明する、(a)電池ケースの材質を示す層構成の断面図、(b)従来技術による電池の斜視図、(c)Z矢視の拡大図である。
【0006】
図8(a)および図8(c)に示すように電池ケースCを形成するフレキシブルな包装材料10′中に、金属箔等の導電層12′が含まれている場合、ケースを形成する際に包装材料10′中の前記が電池ケースC′としての端部断面1′に露出し、また、電極端子P′が柔軟性のある金属箔などのシート状であると、電池の使用前または使用時に前記電極端子P′と電池ケースC′断面に露出された導電性の層12′とが接触する危険がある。
前記接触トラブルが発生すると、電池の放電によって起電力が低下し、または起電力ゼロとなる。使用対象機器の中で前記接触トラブルが発生すると、機器の機能障害または該機器の故障の原因ともなることがある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意研究の結果、前記電極の構造を以下に述べるような構造にすることによって解決することができた。
図1に示すように、シート状の電極Pの特に電池ケースの端部に挟持される部分までを含む電極の引出し部を絶縁性を有する電極保護フィルムFにより被覆することにより前記の接触トラブルを防止することが可能となった。
前記電極保護フィルムFによる電極端子Pの被覆の程度は特に限定しないが、電極であるためには、全面を被覆してはならない。すなわち、電池として用いられる相手の機器への入力端部と接触するための導電性を示す露出部(以下、接触域と記載する)を設ける必要がある。
具体的には、前記電極保護フィルムFに切欠き部2を形成して、該電極保護フィルムFを電極端子Pの両面から被覆すると、前記切欠き部2の位置電極端子は、露出して電池としての対象機器との接触域3となる。
前記接触域3の形成にあたっては、電極保護フィルムFと電極端子Pとを接着する際に接触域3に接着剤などによる絶縁皮膜を形成しないようにする。
【0007】
本発明の電池ケースCは、ヒートシール技法により組み立てられることが望ましいけれども、接着剤を用いる等他の技法でも本発明の目的に合致した電池ケースCとその電極構造が得られる方法であれば、その技法を使用してもよい。
【0008】
本発明に用いる電池ケースCの材質としては、密封系を形成することができること、極めて長期間にわたって、外部からの水蒸気あるいは腐食性ガス等が、ケース内に進入することを防止する性質、いわゆるバリアー性が良好であること、基本的な熱的条件として耐熱性及び耐寒性を有することと、またケースの外面材質および最内面材質は絶縁性を有するものとする。
前記のような要求物性を満たす電池ケース用材料10としては、種々の材質が考えられるが、フレキシブルなフィルムまたは金属箔等を接着することにより得られる積層材料とすることが望ましい。すなわち、前記フィルムあるいは金属箔等の有する優れた物性を生かし、逆に、それぞれのフィルムまたは金属箔が有する欠点を補完しあうことができる。
ケースの形成方法としては、特に限定するものではなく、接着剤を用いる方法、超音波、高周波等のシール方法あるいは、加熱圧着による接着するヒートシール法等が利用できる。
本発明においては、ケースを形成する積層材料の内面材料としては熱融着可能な材料として、必要部位をヒートシールによって接着してケースの形成をすることが望ましい。
【0009】
本発明の電池ケースを形成する積層材料について具体的に説明する。
前記積層材料として具体的な層構成の実施例としては、図1(d)に示すように次のような構成とすることができる。
(外側)最外層/バリア層/補強層/シーラント(内側)層
前記の各層間はドライラミネーションあるいはサンドイッチラミネーションにより積層が可能である。
上記層構成の総厚みとしては50〜200 μmが好ましい。その総厚みが50μm未満の場合には水蒸気バリア性に劣り、電解液へ水分が入り込む危険性がある。上記層構成の総厚みが200 μmを超えると、できるだけ軽く、薄くしたいというポリマー電池の基本構想から外れてしまうとともに、水蒸気や各種ガスの遮断性等に対し、200 μmを超えた厚さの効果は期待できない。
【0010】
前記例における積層材料の各層はそれぞれの物性により選択される。
具体的な積層材料として、次のような構成とすることができる。
(外側)PET/AL/PET(またはNy/シーラント(内側)
[略号 PET:ポリエチレンテレフタレート、AL:アルミニウム(箔)、Ny:ナイロン]
最外層11は、電池ケースの表面層となるため、絶縁性を有すること、そして表面が平滑であり、耐薬品性をはじめ、耐摩擦性があり、引張りや突刺し等に対する強度を有するもので電池ケースが外部から受ける種々の物理的、化学的破損または分解から電池を保護する機能が求められる。具体的な材質は、各種樹脂、好ましくはPETから製膜される二軸延伸フィルムが望ましい。
最外層11の厚みは5 〜30μmが望ましい。最外層11の厚みが 5μm未満では外部からの突き刺しに劣り、ピンホールの発生の危険性が大きい。30μmを超える厚さではケース形成時のヒートシール性に影響する。
【0011】
前記最外層11の次にバリア層12を設けることが好ましい。該バリア層12は、特に水蒸気や各種ガスが電池ケース内に浸入または透過させないための遮断機能(バリア機能)のための材料である。エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体等からなるフィルム、または、ポリエチレンテレフタレートフィルム等に金属、酸化珪素などの無機酸化物等を蒸着したフィルム、ポリ塩化ビニリデン等のバリアコート剤を塗布したフィルム等を用いてもよいが、さらに、ハイバリアとするために、アルミ箔等の金属を用いることが望ましい。バリア層12としてアルミ箔を用いる場合には、その厚さは厚みは5 〜30μm程度が望ましい。前記アルミ箔の厚さが 5μm未満の場合ではピンホール数が多くバリア性に劣る。前記アルミ箔の厚さが30μmを超えるとケース形成時のヒートシール性に支障を及ぼす。
【0012】
前記バリア層12の内側に補強層13を設けることが好ましい。該補強層13を付加することによって電池ケースとしての強度が補強できる。特に突起物による電池ケースの損傷に対しての補強が望まれる。補強層13としては二軸延伸フィルム好ましくは、PETあるいはNy等を用いることができる。補強層13の厚みとしては 5〜30μmが望ましい。補強層の厚みが 5μm未満では内部(電池本体)からの耐突き刺し性に劣り、ピンホールを発生し易く、電解液の漏れ、デラミ等をおこす可能性がある。また、補強層13の厚さが30μmを超えると成形時のシール性に影響する。
【0013】
積層材料のシーラント層14の材料は、電池ケースCの成形において、必要部位を接着するが、前述のように、電池ケースの形成法としては熱融着による接着法(ヒートシール法)が作業性、密封性などの点で望ましい。前記ヒートシールする場合には、熱融着性を有する樹脂から選択することになるが、後述する電極端子または該電極端子の被覆材料とも熱融着可能な材料とする。
シーラント層14としては、内面同士のヒートシール性、前記のように、電極端子の金属箔または、端子の被覆フィルムに熱融着可能な材料を用いる。具体的には、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、アイオノマー等を用いることができる。シーラント層14の形成は、予め、前記の樹脂を用いて製膜したフィルムを前記補強層13の面にラミネートしても良いし、前記補強層13の面に押出機により樹脂を溶融押出しすることにより層を形成してもよい。
【0014】
厚みとしては10〜100 μmが望ましい。シーラント層14の厚みが10μm未満では内部電池本体からの耐突き刺し性に劣り、ピンホールを発生し易く、電解液の漏れ、デラミ等をおこす危険性がある。また、シーラント層14の厚みが100 μmを超えるとシーラント層のフィルム自体の絶対吸湿量が多くなり、内側前記注出口には、内容物を吸引する際の袋の閉塞防止手段が設けられていること水分が入り込む危険性がある。
前記最外層11、バリア層12、補強層13およびシーラント層14の各層間の接着は、前述のように、ポリウレタン系接着剤によるドライラミネーションや、接着性樹脂を前記各層間に押出して接着させるサンドイッチラミネーション等の技法により積層することができる。
【0015】
次に本発明にかかる電極端子について説明する。本発明における電極端子Pは金属箔等のフラットな端子であって、前述のように、接触域3、すなわち対象機器への接続部を除く該端子の両面を絶縁性を有する電極保護フィルムFによって被覆することを特徴とする。
被覆の方法の実施例としては、図2(a)に示すように、被覆フィルムFの所定の位置に切欠き部2を設けて、2つ折りして、図2の例ではプラス電極、マイナス電極それぞれの端子Pの接触域3とすべき位置に前記切欠き部2が一致するようにして設け、2つ折りした電極保護フィルム2の間に電極端子Pを載置し、ヒートシール等の方法により、電極端子Pと接着して被覆し、また、前記端子周縁部は電極保護フィルムFの内面同士を熱融着させる。
電極端子Pへの被覆の際の接着方法としては、前記ヒートシール法以外の例えば、電極保護フィルムPの内面に接着剤を塗布して直ぐに電極端子Pを被覆し所定時間加圧状態に保持して接着してもよい。
【0016】
前記被覆において、電池の起電部D近傍部であって電池ケースCの中に位置する部分には非被覆部7があってもよいが、特に端子の電池ケースの端部断面1に位置する部分には十分な被覆領域とし、電極端子Pの折れ曲がりによる電池ケース端部断面1の導電層12への接触トラブルの発生のないようにする。
【0017】
つぎに、本発明において電極端子Pを被覆する電極保護フィルムFについて説明する。電極保護フィルムFとしては、絶縁性を有し、前記電極端子Pの面に接着可能なものであればよく、図7(a)に示すように単体フィルム(接着層21)からなるもの、図7(b)に示すように支持層22と接着層21からなる2層でもよく、また、図7(c)に示すように支持層22の片面に接着層21、接着層と反対の面に外層23を積層した3層からなるものでもよい。
前述のように電池ケースがヒートシール法により形成することが好ましいが、電極端子への被覆についても事情は同じである。
電極保護フィルム20の接着層21及び外層23に用いる材質としては、電極端子の金属箔等に熱融着可能な材質が用いられ、具体的には、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、アイオノマー等を挙げることができる。
支持層22としては、熱による伸縮の少ない、また、抗張力に優れたフィルム等を選択する。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネートからなる二軸延伸フィルムが好ましく用いられる。
【0018】
本発明の電極は、平板であり、導電性素材からなるものである。具体的には、アルミニウム、銅、錫等の金属又はこれらの金属の2種以上からなる合金を箔加工したもの等を挙げることができる。
【0019】
本発明にかかる電極保護フィルムによる被覆について、更に詳細に説明する。本発明の電極端子P部分は、電池Tとしての対象機器端子に接続し導電するために、接触域3として露出させた領域となるが、その他の部分、特に電池ケース端部断面1の近傍は電極保護フィルムFにより被覆することにより、本発明の課題であるケース用包装材料中の導電層12と電極端子Pとのショートによるトラブルを防止できた。そして、その他の部分は被覆してもよいしまた被覆しなくともよいが、電池ケースから突出した電極部が柔軟であり、電池として使用前または使用する際に、電極部が変形により、対象機器との接触不良原因となるので、前記接続のために必要な接触域以外の電極端子面は、可能な限り電極保護フィルムFによる被覆をすることが望ましい。
電極端子Pの所定の部位を露出し、その他の部位を電極保護フィルムFによる被覆する具体的な方法は、図2に示すように、電極端子Pの先端において折り込んで、その表裏を被覆するとともに、その左右の巾を越す電極保護フィルムFを用意し、電極を被覆したときの所定の位置に切欠き部を設ける。
前記切欠き部2により露出する電極端子部Pが電池Tとしての電極Pの接触部3となる。前記切欠き部2は、電極の片面に設けてもよいし、また、表裏両面に設けてもよく、さらに電極端子Pの先端断面または左右の両側断面を含む面積の切欠き部2として設けてもよい。
【0020】
本発明における電極端子Pへの電極保護フィルムFの被覆においては、電極の接触域3の導電性を維持させることが条件である。そのために、前記電極保護フィルムPの少なくとも電極端子Pに接着する層には、前記端子Pと熱融着可能な材質からなる層とし、前記切欠き部2を形成後に熱融着する。また、電極保護フィルムFに接着剤を塗布して前記端子Pと接着する場合には、電極保護フィルムFに切欠き部2を形成してから、その切欠き部2を除く接着層に接着剤を塗布してから電極端子Pと接着する。
最も好ましい実施態様は、前述のように前記電極保護フィルムFの少なくとも片面に、前記電極端子Pと熱融着性を有する材質からなるものを積層したものを用いて、前記抜き部を形成後、前記熱融着層面の間に電極を挟み、加圧加熱により、電極端子の面に絶縁シートを被覆接着させることである。
【0021】
本発明の電池ケースの電極構造とすることにより、電池ケースCの端部断面1と電極端子Pとのショートによるトラブルが解消され、さらに電池ケースCの外側の電極端子の補強の効果が認められた。
また、本発明の電池ケースCは、積層構造の材料からなるが、最外層11に透明性を有するフィルムを用いて、商品名、使用方法または、使用の際の注意事項等を印刷できる。更に、必要ならば、電極保護フィルムFにも印刷が可能である。この場合には、電極保護フィルムFとしては、図7(b)または図7(c)に示したように支持層22を含む積層フィルムとすることにより、前記支持層22に印刷した後に、該印刷面に接着層21または/及び外層23をラミネートする。このようにして設けたそれぞれの印刷層は、いずれもフィルムの裏刷りが可能のため、その印刷部が表面でなく層間に位置することになり印刷部の耐磨耗性に優れる。すなわち、インキとして、特に耐摩擦性を必要としない通常の印刷インキを用いることができる。
【0022】
【実施例】
電池ケースCを形成する包装材料の最外層11となる表面の材質として12μmの厚さのポリエチレンテレフタレート、ルミラー(東レ株式会社製 商品名)を用い、ポリウレタン系の2液型接着剤を用いて、バリア層12となるアルミ箔15μm(三菱アルミニウム株式会社製)を中間層として積層した。
前記ポリウレタン系接着剤は、主剤としてイソシアネート、タケラックA511(武田薬品工業株式会社製 商品名)、及びポリオールA50(武田薬品工業株式会社製 商品名)を用い接着剤としてのコート量は、3 〜5g/m2 とした。
次に、前記積層したアルミ箔面に、補強層13として、厚さ12μmの2軸延伸ナイロンフィルム、エンブレム(ユニチカ株式会社製 商品名)を、前記と同じポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネート法により積層し、前記ナイロン面に、シーラント層14としてエチレンメタクリル酸酸(EEA)、ニュークレル(三井ポリケミカル株式会社製 商品名)を50μmの厚さに押出し法により積層した。
【0023】
別に、電極保護フィルムFとして、12μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、ルミラー(東レ株式会社製 商品名)の両面に、前記電池ケース用積層材として用いたエチレンメタクリル酸酸(EEA)、ニュークレル(三井ポリケミカル株式会社製 商品名)を、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に20μmの厚さに押出し法により形成した。
【0024】
次に、前記電池ケース用の積層された包装材料Fを用いて、図3(a)に示すように開放部6を有するピロータイプの袋C0 を形成した。
【0025】
起電部Dから延長された電極端子Pは、銅箔の40μmであり、その巾はプラス、マイナス端子ともに15mm、長さは30mmである。電極保護フィルムへの切欠き部2の形成および電極端子Pへの被覆は、前記図2に示した方法で行った。
次に、前記電池ケースとなる図3(a)の開放部6から電池起電部Dと該起電部Dから延長した電極端子Pに電極保護フィルムFを被覆した電池本体を挿入し、前記電極保護フィルムFを被覆した電極端子部を挟持して、前記開放部をヒートシールして、図4にその上面図として示したポリマー電池Tを得た。
本実施例では、前記切欠き部2(電極としては接触部となる)は楕円形状とし、プラス電極、マイナス電極ともに両面に設けた。
得られたポリマー電池Tの電池ケースの電極構造は、図5及び図6に示すように、電池端子の接触部3は端子Pの先端に近い部位に設けてあり、電池ケースの端部断面1の近傍の端子は絶縁性の電極保護フィルムFにより被覆されているため、従来のようなショートによるトラブルは皆無となった。
【0026】
本実施例の電極保護フィルムFを被覆した電池ケースの電極構造によって、前述のように電極端子部Pを折り曲げてもショートしないことはもちろん、電極としても曲がり難いので、電極端子部Pとしての補強効果が認められた。
【0027】
【発明の効果】
電池ケースを構成する積層材の金属箔と電極とがショートすることが皆無となり、安定したケース及び電極を提供できた。
電極を絶縁性シートによって被覆することにより、電池ケースの端面から先に延長した電極端子部の剛性が向上し、電池として使用する際に前記端子が折れ曲がったりすることがなくその使用の安定性がよくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池ケースの電極構造について説明する図で、(a)電池の全体斜視図、(b)電池の起電部および電極端子の斜視図であって電極に保護フィルムを被覆した状態、(c)X1 −X1 (X2 −X2 )の断面図
【図2】電極に保護フィルムを被覆する方法を説明する斜視図で、(a)被覆前、(b)被覆後を示す
【図3】本発明の電池ケースの電極構造の実施例について説明する、(a)電池ケースの電池本体を封入する前の電池ケースの状態を示す斜視図、(b)X2 −X2 部断面図
【図4】前記実施例による電池ケースの電極構造からなる電池の上面図
【図5】図4における、(a)X3 −X3 (X 4−X4 )部断面図、(b)W部拡大図
【図6】図4における、(a)Y1 −Y1 部断面図、(b)Y2 −Y2 部断面図
【図7】本発明の電極保護フィルムの材質構成を説明する断面図
【図8】従来技術による電池ケースの電極構造を説明する、(a)電池ケースの材質を示す層構成の断面図、(b)従来技術による電池の斜視図、(c)Z矢視の拡大図
【符号の説明】
T (ポリマ−)電池
C 電池ケース
D 起電部
P 電極端子
F 電極保護フィルム
1 電池ケースの端部断面
2 切欠き部
3 接触域
4 ヒートシール部
5 背貼り部
6 電池本体挿入部
7 非被覆部
10 電池ケースの包装材料
11 最外層
12 導電層(バリア層)
13 補強層
14 シーラント層
15 接着層
20 電極保護フィルム
21 電極保護フィルムの電極への接着層(接着層)
22 電極保護フィルム支持層(支持層)
23 電極保護フィルムの外層(外層)

Claims (4)

  1. 絶縁性を有する最外層と金属箔からなるバリア層と熱接着性を有するシーラント層とを少なくとも備えた包装材料からなる一方に開放部を有する電池ケースと、シート状の金属箔からなるプラス、および、マイナスの電極端子を延設した電池起電部と、支持層および該支持層の両面に前記電極端子と熱融着可能な接着層及び外層とを備えた電極保護フィルムとからなる電池であって、前記電極端子をその両面から前記電極端子の先端部に位置する切欠き部からのみ前記電極端子が露出するように前記電極保護フィルムで前記電極端子のそれぞれを被覆すると共に熱接着することにより前記電極端子に前記電極保護フィルムを固着してなる電池起電部を前記電池ケース内に収納すると共に、前記電極保護フィルムを固着してなる前記電極端子の前記切欠き部が外部に突出するように前記電極保護フィルムを介して前記電極端子を挟持した状態で前記電池ケースの開放部をヒートシールして密封してなることを特徴とする電池
  2. 前記電極端子はプラスとマイナスの電極端子が前記電池起電部から同一方向に延設されると共に、両電極端子を両電極端子の先端部にそれぞれ位置する切欠き部からのみ両電極端子が露出するように一枚のV字形状の前記電極保護フィルムで折部が両電極端子の先端部に位置するように被覆すると共に熱接着することにより前記電極端子に前記電極保護フィルムが固着されていることを特徴とする請求項1記載の電池
  3. 前記電極保護フィルムの支持層がポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネートからなることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の電池
  4. 前記電池ケースおよび/または電極保護フィルムに印刷が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電池
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