JP4264187B2 - 医療用輸液フィルムバッグ用インサート、フイルムバッグ、およびフイルムバッグ充填脱気装置 - Google Patents

医療用輸液フィルムバッグ用インサート、フイルムバッグ、およびフイルムバッグ充填脱気装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輸液フィルムバッグの外部側と内部側とからなり、その間に位置し輸液フィルムバッグの縁部に溶接するための接続部と、内部側のヘッド部材と、内部側と外部側とを連通しかつヘッド部材内で内部側に向かって開口した流体路とを備えた医療用輸液フィルムバッグ用インサートに関する。さらに、本発明はそのようなインサートを有する輸液フィルムバッグと、輸液フィルムバッグの充填および/または脱気用の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療分野では、膨大な数のフィルムバッグが使用されている。それらは輸液を入れるために利用される一方で、大きな技術的困難を伴わずに自動製造工程で製造可能であり、また、製造コストが安いために使い捨てが可能である。さらに、フィルムバッグやその内容物は確実に無菌化されなければならない。フィルムバッグの内容物を排出させるだけでなくフィルムバッグを充填包装可能にするために、フィルムバッグ内部に進入可能なインサートが利用されている。
【0003】
そのようなインサートは様々な実施の形態で公知である(例えば、ドイツ特許DE3305365C2およびDE19634944C1、米国特許US4,410,026参照)。輸液バッグを充填包装するために、2つの製造方法が通常使用されている。一つの方法は、フィルムバッグに最初に目的の液体を充填することが可能であり、インサートはその後に、すなわち、充填作業後に、完全に密封状態でフィルムバッグに溶接する。もう一つの方法として、充填作業前にフィルムバッグ内に対応するインサートを組み込みその後充填を行う方法が公知である。この目的のため、フィルムバッグの縁部溶接時に孔(recess)によって形成され充填後に溶接または封止される別個の充填用開口が通常使用されている。このような工程は、例えば、ドイツ特許DE3305365C2から公知である。さらに、インサートに別個の充填用管路を設け充填後に縁形成、クリンプ加工、ホットシールなどにより上記充填用管路を閉じる方法も提案されている(米国特許US4,410,026参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
両方法ともに、実際に充填作業を行った後にバッグに対するシーム溶接あるいは同等の封止工程を行わなければならず、それによって生成物が含まれてしまう恐れがあるという欠点を有している。このことはこの付近での漏れの原因となる。さらに、フィルムバッグのその後の扱いが無菌化を確実にする上で不都合である。
【0005】
フィルムバッグの輸液充填包装に関するもう一つの問題は、バッグ内に閉じ込められる残留空気の量である。これはできる限り少なくしなければならない。この目的のために、フィルムバッグの内部に集められた空気を除去することができる疎水性の膜をインサートに挿入した血液用フィルムバッグが提案されている(DE19634944C1参照)。しかしながら、この公知の解決策はインサートの製造と構成の単純さに関して改良する必要がある。
【0006】
したがって、本発明の目的は従来技術において公知の問題点を回避することができる改良型インサートと最初に述べたタイプの改良型フィルムバッグを提供することであり、特に、残留空気をわずかしか含まないようフィルムバッグの輸液充填能力の向上を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、本発明に従って、最初に述べたタイプのインサートにおいて流体路の開口近傍でヘッド部材を弁座として形成しフィルムバッグを押圧して開口を閉じることにより達成される。
【0008】
したがって、ヘッド部材はフィルムバッグと協働しこれとともに弁を形成してフィルムバッグを塞ぐよう形成されている。その弁機能はこの場合ヘッド部材の弁座に対してフィルムを押圧することによって達成される。フィルムがインサートの溶接後にフィルムバッグの内部側に位置するヘッド部材の弁座に対して押圧されると、流体路が閉ざされる。したがって、流体路はフィルムバッグ自体によってのみ閉じた状態を維持することができる。弁座の近傍でフィルムバッグに対して圧力が付与されなければ、フィルムバッグは弁座から解放され弁座に緩んだ状態で付いているだけになり、したがって流体路は解放されバッグ内部と連通状態にある。
【0009】
このようにして充填作業が非常に単純化される。フィルムバッグは輸液が充填される前に、インサートへの接合を含む完全溶接が可能である。その内部は、残留空気量を最小限に抑えるために、インサート内の充填用管路を通じて最初に脱気するようになっている。流体路の開口とバッグ内部とはヘッド部材の弁座にバッグのフィルムを押し付けることによって閉ざされ、それによりフィルムバッグを脱気装置から外して充填装置に取り付けることができるようになる。この作業が行われると、ヘッド部材とフィルムバッグによって形成された弁は弁座に対するフィルムバッグの圧力を解放することによって開放され、流体路が再びフィルムバッグ内部と連通状態になる。引き続いて、フィルムバッグに輸液を充填することができる。フィルムバッグは、弁座に対してフィルムバッグを再度押圧することによって更なる製造工程にかけることができる。
【0010】
インサートの溶接挿入あるいはフィルムバッグとの溶接について本発明に関連する範囲内で言う場合、接着などの他の接合方法も使用の可能性を排除するものではない。しかしながら、溶接が使用されることが好ましい。
【0011】
また、フィルムバッグの内部に延びる上記ヘッド部材が互いに対向する側面を有し、これら側面の少なくとも一面にはバッグ内部側に向かって流体路が開口しており、その開口が環状のシール面に囲まれている。ヘッド部材の側面の一部によって形成された上記シール面はヘッド部材の弁座を構成している。この実施形態のヘッド部材では、流体路の開口がフィルムバッグの内部に向かって、すなわち、対応するフィルムバッグ部分に向かってほぼ垂直に配置されている。対向する両側面に流体路開口を配置することにより、ヘッド部材の近傍、精確には流体路開口の周辺領域でフィルムバッグを押圧するだけで簡単に弁機能を作動させることができる。
【0012】
上記流体路は、上記両側面のそれぞれに位置しそれぞれ環状のシール面に囲まれたバッグ内部に向かう2つの対向する開口を有していることが好ましい。流体路は互いに対向するシール面を使って簡単に閉塞することができる。この目的のため、フィルムバッグは対応する個所、すなわちヘッド部材上で単に押圧されるだけでよい。
【0013】
上記流体路はヘッド部材の近傍で横方向に延びる側孔として形成されており、この側孔は該側孔に対して垂直に配置された長尺路と流体連通状態になっている。長尺路は流体路の接続を可能にするようインサートの外部側に向かって延びている。したがって、ヘッド部材の内部に分岐部が設けられ、それにより一つの長尺路がバッグ内部側に向かって分岐して2つの開口を形成している。側孔の配置は、例えば、フィルムバッグの内部から試料を取り出す際の注射カニューレ挿入に対する保護になっている。
【0014】
バッグのフィルムが偶然に弁座を覆ったり流体路を閉ざしたりするのを防ぐために、本発明の延長として、バッグのフィルムを上記弁座のシール面から遠ざける間隔付与手段を設けてもよい。それにより、弁座近傍のバッグフィルムに外的な圧力がかからない場合、弁座とバッグフィルムとの間に流体路をバッグ内部と流体連通させるあそびあるいは隙間が存在することになる。これにより、バッグフィルムが流体路の開口に偶然に吸着されて、バッグ内部が輸液充填前に脱気される際にフィルムバッグのガス抜きを妨害するようなことが防止される。
【0015】
間隔付与手段として、上記シール面の近傍にこのシール面の反対側に膨出する少なくとも一つの突出部が設けられることが好ましい。特に、上記シール面の周囲、すなわち、実シール面の半径方向内側及び外側に、複数の円弧状のウェブが配置される。シール面自体は良好なシール効果を実現するために平坦に形成されている。突出するウェブ部分は、バッグフィルムが対応するシール面に対して外側から圧力を受けてない場合にバッグフィルムをシール面から間隔を置いた状態に保つ。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、上記ヘッド部材は、その両側面がフィルムバッグとの接触面を形成するように、すなわち、インサートのフィルムバッグへの溶接後にフィルムバッグが上記両側面とほぼ接触してシール面に対して簡単な方法で押圧されかつ常にわずかな変形だけで済むように構成あるいは配置されている。上記両側面は、特に、フィルムバッグをインサートの接続部に溶接した後バッグ内部の平坦な側面と常に向かい合わせになるよう配置される。フィルムバッグの平坦な側面はヘッド部材の側面と接触し、ヘッド部材の両側面はフィルムバッグの平坦な両側面間にサンドイッチ状に挿入される。
【0017】
上記ヘッド部材の両側面間の間隔は、インサートの接続部に溶接されたバッグフィルムが大きなよれなどを起こすことなくヘッド部材の両側面と接触できるようにインサートの接続部の最大厚にほぼ相当することが好ましい。上記ヘッド部材の両側面はとりわけほぼ平坦に形成され、互いに平行に配置される。これら側面は上記接続部とその最も厚みのある部分でほぼ面一に連続していることが好ましい。両側面は接続部に溶接されたフィルムバッグの内側に沿って延びている。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態では、上記接続部は船状の輪郭を有しており、したがって、両側方に向かってテーパー状になっている。特に、上記接続部は対の構成でテーパー状になった側面を備えた2個の楔形状に形成されてもよい。側面は別の形状に形成されても良く、例えば、円弧状に形成されてもよい。本発明の一実施形態では、側面は直線状、すなわち、平坦面状に形成されてもよい。側面はインサートの縦軸に垂直な断面に対して垂直であること、すなわち、インサートの縦軸に平行に延びていることが好ましい。接続部は常に両側方に向かって厚みを薄くしている。これにより、インサートが溶接すべきフィルムバッグの縁部に挿入された際にスムーズなフィルムの流れが実現される。管状のインサートとは異なり、溶接時にフィルムに薄い部分が発生するのを避けることができる。この方法でいくつかの溶接方法が利用可能である。
【0019】
本発明のさらに別の延長として、インサートの外部側に上記流体路を流体管、例えば、充填装置または計量装置に接続する接続支持部が設けられ、特にインサートの本体に一体に形成されている。流体路を連続する流体管に接続するには、インサートや可撓性ホース継手の接続に通常必要とされる中間部材や嵌合ホースを使用することなく接続支持部を流体管に嵌め込むことによって直接行うことができる。その結果、必要な構成部品を一つ減らすことができる一方、中間部材の嵌合が省略されるという点で製造工程を一つ減らすことができる。
【0020】
上記インサートはプラスチックの一体成形品であることが好ましく、とりわけ射出成形品であることが好ましい。
【0021】
本発明の好ましい実施形態では、上記流体路はインサートの外部側と内部側との間で開通した唯一の通路であり、すなわち、フィルムバッグ内部への進入が上記流体路を通じてのみ可能になっている。必要に応じて、注射口などの各種ポートや連結管をインサートに組み込むこともできる。これにより、例えば、注射口を通じた輸液充填が可能になり、ホース系を予め取り付けることができる。しかしながら、流体路がフィルムバッグ内への唯一の進入路を形成している上記の構成のほうが好ましい。これにより、インサートの構成をとりわけ単純化することができる。
【0022】
上述のフィルムバッグに関する課題は、本発明に従い、インサートが上述したように設けられるという点で解決される。インサートは、上記ヘッド部材の両側面がフィルムバッグの平坦な両側面間にサンドイッチ状に挿入されるようにしてフィルムバッグの縁部に溶接されることが好ましい。本発明のさらに別の延長として、フィルムバッグは上記インサートの接続部に対してのみ接合される。特に、外周回りに一回シーム溶接が行われ、インサートとフィルムバッグとの間にはそれ以上のシーム溶接は行われない。
【0023】
本発明の別の実施形態では、移動可能で上記ヘッド部材の弁座面に対応する形状の合わせ面を端面に備えたタペットを有するフィルムバッグ充填及び/または脱気装置が提案されている。
【0024】
インサートのヘッド部材の弁座とそれに当接するバッグフィルムとによって構成された上記フィルムバッグの弁は、このタペットの助けを借りてフィルムバッグを充填または脱気するよう単純かつ精確に作動されるようになっている。上記タペットを前進させることにより、フィルムをヘッド部材のシール面に押圧して流体路を閉鎖するようになっている。タペットを上方に移動させれば、流体路は再び解放される。
【0025】
2つのタペットを向かい合わせの配置で設け、共通の軸に沿って近づけたり引き離したりできるように支持することが好ましい。その駆動は空気圧で行われるようにしてもよい。回転注入器に連結したり回し金(ドグ)で駆動させてもよい。
【0026】
タペットの端面は、インサートのヘッド部材のシール面に隙間なく密封状にセットもしくは押圧されるように常に形成されている。シール面が平坦に形成される場合、タペット端面の対応する合わせ面も平坦で一つの平面に形成される。合わせ面は特にタペット端面に設けられた弾性のシールリングによって形成されてもよい。上記シールリングはエラストマーからなっていてもよい。
【0027】
本発明の上記及びその他の特徴は、特許請求の範囲並びに本発明の好ましい実施形態を示す以下の記述と関連図面からも理解されるであろう。
【0028】
【発明の実施の形態】
インサートは船状の中間部1を備え、この中間部1は以下に説明するフィルムバッグ溶接用接続部となる。インサートの内部側2にはヘッド部材3が設けられており、インサートの外部側4にはその縦軸6と同軸に延びる接続支持部5が設けられている。
【0029】
上記インサートはプラスチックから射出成形され一体成形になっている。
【0030】
図2に示すように、船状の中間部、すなわち、接続部1は縦軸6に平行に延びかつ両側で一対の楔形に配置された平坦な側壁7を備えている。これら側壁7は、フィルムバッグ溶接用の側面を形成し、複数の横断ブレース23によって互いに接続されており、それにより接続部は外部側4に向かって開放した中空部に形成されている。これら側壁7は船状に形成された接続部1の底の形をとる内壁8により内部側2に向かって互いに接続されている。接続部1は、必要な場合には、中実の材料からなることもある。しかしながら、図に示す中空構成すなわちブレース構成は、材料の蓄積が避けられるという点で射出成形工程を容易かつ単純にすることができる。
【0031】
インサート内部側2に形成されたヘッド部材3は縦軸6に垂直な断面でほぼ矩形の輪郭を有している。さらに、ヘッド部材3にはインサートに安定性を付与する側方支持部レース24が形成されている。また、ヘッド部材3は互いに対向する両側面9を有し、該両側面9はほぼ平行に配置されそれぞれ側壁によって形成されている。両側面9は互いに平行に間隔を置いて配置され、図2に示すように、接続部1の最も幅広の部分にほぼ面一で連続している。したがって、ヘッド部材3の厚さ10は両側面9によって決まり、船状接続部1の一対の楔形状の外形の中央部に位置し接続部の長さ方向20に直角な方向に規定された最大厚にほぼ相当する。
【0032】
ヘッド部材3は内部側2に向かって接続部1のほぼ2倍の奥行き11を有している。この場合の奥行きとは縦軸6方向の延長距離である。
【0033】
インサートの内部側2を外部側4と連通させるために、インサート内で唯一の通路孔を形成する流体路12が設けられている。流体路12は、断面円形で外部側4の方向にわずかに円錐状の接続支持部5内に形成された外部側の方向に開放する長尺路13を備えており、この長尺路13は接続部1を介してヘッド部材3に通じている。長尺路13は、ヘッド部材3を貫通して縦軸6に垂直に延びる側孔14にヘッド部材3内で開口している。すなわち、側孔14は内部側2に向かって流体路12を分岐させヘッド部材3の両側面9上で開口している。
【0034】
両側面9上の流体路12の各開口は対応する側面9の一部を形成する環状のシール面15によって常に囲まれている。これら2つのシール面15はそれぞれ平坦で互いに平行かつ縦軸6に平行に配置されている。これにより、後述するように、タペットを共通軸に沿って簡単に上下動させることができる。
【0035】
ヘッド部材3の側孔14の開口端縁でかつ実シール面15の半径方向内側には、4つの円弧状ウェブ17が常に形成されており、対応するシール面よりもいくらか突出している。また、実シール面15の半径方向外側には、このシール面15よりも突出する別の円弧状ウェブ18が4つ配置されている。ウェブ部分は円周方向に連続するようには形成されておらず、常に互いに凹部を介するように形成されている。その結果、ウェブに接触するバッグフィルムと対応するシール面15との間に隙間が存在して、流体路12の開口から流体が半径方向に流出したり流体路12開口に向かって流れたりできるようになる。上記同心円状に配置されたウェブ17,18は円周方向の各ウェブ間の凹部よりも常に大きいサイズに形成されている。図1に示すように、内側及び外側の両ウェブ17,18はそれぞれの円周の約3分の2ないし10分の9の部分を占めている。外側ウェブ18から内側ウェブ17までの径方向距離はフィルムバッグの内部が脱気される際にバッグのフィルムがシール面15に吸着されないように寸法決定される。使用されるフィルム厚に応じて決定されてもよい。例えば、図に示す実施形態では、ほぼ側孔14の直径程度になっている。
【0036】
図3に示すように、インサートは、それぞれの縁部を周縁に沿って溶接した重なり合う2枚のバッグフィルムからなるフィルムバッグ19の縁部に溶接されている。インサートはフィルムバッグとともに溶接されてこのフィルムバッグ縁部のシームを形成する。溶接は接続部1においてこのようにして行われ、接続部1の周囲に存在する溶接シームはフィルムバッグ19のインサートに対する唯一の接合点である。
【0037】
インサートはヘッド部材3の両側面9がフィルムバッグ19の平坦な両側面に向かい合いサンドイッチ状に挟み込まれるようにしてフィルムバッグ内に配置されている。このような整列状態は、図2に示すように両側面9が接続部1の長軸20に平行に整列されている場合に自動的に発生する。
【0038】
図3に示すように、フィルムバッグ19のフィルムはその内部に延びるヘッド部材3の側面9と接触し、より精確にはウェブ17,18と接触する。外部から圧力がかからない場合には、フィルムバッグ19の対応するフィルム部分はシール面15と接触せず、したがって、インサートの外部側4は流体路12を介してフィルムバッグ19の内部と流体連通している。
【0039】
流体路12をフィルムバッグ19の内部から遮断するためには、側孔14の開口周辺のバッグフィルムを対応するシール面15に対して押圧するだけでよい。この目的のため、互いに向かい合い共通の軸に沿って近づいたり遠ざかったりできる2つのタペット21が設けられている。図2ではその一方のみを示す。タペット21はその端面にシールリング22を有しており、このシールリング22は端面に挿入可能な弾性材料、例えばエラストマーからなっている。シールリング22の直径は対応するシール面15と整合されており、シール面15に対して相補形の合わせ面を形成している。タペットが図2に示す位置からヘッド部材3上、より精確には、シール面15上まで押圧されると、シールリング22がヘッド部材3を覆っているバッグフィルムをシール面15に押圧する。このシールリングが円形に閉じた形で流体路12の開口を取り囲むと、フィルムバッグ19の内部が流体路12から遮断される。上記のようにしてインサートを溶接した後にフィルムバッグを脱気し充填するには、ヘッド部材3とそれに協働するバッグフィルムとによって構成された上記の単純な弁機構を利用することによって容易に行うことができる。流体路12はフィルムバッグを脱気するためにも充填するためにも使用可能であり、フィルムバッグに保存された医療用流体を排出するための連絡路としても利用される。これにより、フィルムバッグ内部に対してさらに進入路を設ける必要がなくなる。バッグのフィルムをシール面15に押圧することでバッグを閉塞する上記の方法は、製造時にバッグを短期間開閉する場合に特に適している。バッグは、例えば、取付けキャップ、クリップ、栓、注射口、連結ホースなどで永久に閉塞することが可能である。
【0040】
上記のインサート及び関連する医療用フィルムバッグの大きな利点はバッグ内の残留空気量を最小限に抑えることができる点である。特に、バッグを直接進入路の開口部分で閉ざすことができることは有利である。
【0041】
医療用フィルムバッグは、溶媒用バッグとして、例えば非経口的に投薬される輸液を収容するために特に有利に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施形態にかかる医療用フィルムバッグ用インサートの側面図。
【図2】 フィルムバッグを閉塞するタペットをインサートの側方に示した図1のインサートの外部側の上面図。
【図3】フィルムバッグがインサートに溶接されている様子を示す図2のA−A線縦断面図。
【符号の説明】
1 接続部
2 内部側
3 ヘッド部材
4 外部側
5 接続支持部
7 接続部側壁(側面)
9 ヘッド部材側面
12 流体路
13 長尺路
14 側孔
15 シール面(弁座)
17,18 ウェブ(間隔付与手段)
19 フィルムバッグ
21 タペット
22 シールリング

Claims (20)

  1. 輸液フィルムバッグ(19)の外部側(4)と内部側(2)とからなり、上記外部側と内部側との間に位置し輸液フィルムバッグの縁部に溶接するための接続部(1)と、上記内部側(2)に位置するヘッド部材(3)と、上記内部側と外部側とを連通し上記ヘッド部材内で内部側に向かって開口した流体路(12)とを備え、バッグのフィルムを押圧することで上記流体路を遮断するよう上記ヘッド部材(3)が流体路開口の近傍で弁座(15)として形成されており、
    上記ヘッド部材(3)は互いに対向する側面(9)を有し、上記流体路(12)は上記少なくとも一方の側面で開口しており、該開口が環状のシール面(15)で囲まれているインサート。
  2. 上記流体路(12)は上記両側面(9)のそれぞれに開口を有し、これら開口のそれぞれに対応する環状のシール面(15)が設けられている請求項1記載のインサート。
  3. 上記流体路(12)は、上記ヘッド部材(3)内で延びる側孔(14)と、該側孔に流体連通する長尺路(13)とを備えている請求項1または2記載のインサート。
  4. バッグのフィルムを上記弁座(15)から遠ざける間隔付与手段(17,18)が設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載のインサート。
  5. 上記弁座(15)の近傍に該弁座の反対側に膨出する少なくとも一つの突出部(17,18)が上記間隔付与手段として設けられている請求項4記載のインサート。
  6. 上記弁座(15)の周囲の半径方向内側及び外側の少なくとも一方に複数の円弧状ウェブ(17,18)が上記間隔付与手段として配置されている請求項4記載のインサート。
  7. 上記ヘッド部材(3)の両側面(9)はバッグフィルムとの接触面を形成しており、上記フィルムバッグ(19)の接続部(1)への溶接後にバッグ内部の平坦な側面と常に向かい合わせになるよう配置されている請求項1ないし6のいずれかに記載のインサート。
  8. 上記ヘッド部材(3)の両側面(9)間の間隔(10)は上記接続部(1)の最大厚にほぼ相当する請求項1ないし7のいずれかに記載のインサート。
  9. 上記ヘッド部材(3)の両側面(9)はほぼ平坦に形成され互いに平行に配置されており、上記接続部(1)とはその最も厚みのある部分でほぼ面一に連続している請求項1ないし8のいずれかに記載のインサート。
  10. 上記接続部(1)は船状の輪郭を有しており、両側方に向かってテーパー状になった側面(7)を備えた2個の楔形状に形成されている請求項1ないし9のいずれかに記載のインサート。
  11. 上記流体路(12)以外の通路開口がない請求項1ないし10のいずれかに記載のインサート。
  12. インサートの外部側(4)に上記流体路(12)を流体管に接続する接続支持部(5)が一体形成されている請求項1ないし11のいずれかに記載のインサート。
  13. 射出成形により形成されたプラスチックの一体成形品である請求項1ないし12のいずれかに記載のインサート。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載のインサートを有するフィルムバッグ。
  15. 上記インサートのヘッド部材(3)の両側面(9)がフィルムバッグの平坦な両側面間にサンドイッチ状に挿入されてこれら平坦な側面に接触している請求 項14記載のフィルムバッグ。
  16. 上記ヘッド部材(3)の弁座(15)とバッグフィルムがフィルムバッグの充填及び脱気の少なくとも一方を行う充填用弁を構成している請求項14または15記載のフィルムバッグ。
  17. 上記インサートがその接続部(1)にのみ接合されている請求項14ないし16のいずれかに記載のフィルムバッグ。
  18. 移動可能で上記ヘッド部材(3)の弁座面(15)に対応する合わせ面(22)を端面に備えたタペット(21)を有する請求項14ないし17のいずれかに記載のフィルムバッグ充填脱気装置。
  19. 上記合わせ面はシールリング(22)によって形成されている請求項18記載のフィルムバッグ充填脱気装置。
  20. 一対のタペット(21)が向かい合わせの配置で設けられ互いに近づいたり離れたりできるように支持されている請求項18または19記載のフィルムバッグ充填脱気装置。
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