JP4262899B2 - シール作製用テープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着シートを備えたシールを作製するためのシール作製用テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
書物に見出しを付けるための付箋やその他の用途に、シールが使用される。従来のシールは、裏面に粘着剤が塗布された粘着シートと、粘着剤を使用時まで保護するために粘着シートの裏面に剥離可能に接着させた台紙とを備える。このシールを使用する際には、まず粘着シートをその端部から指でめくり上げることによって台紙から剥がし、次いで粘着シートの裏面を目的の所に貼り付ける。
【0003】
付箋として使用する場合には、粘着シートを台紙から剥がした後に、目的ページの端に粘着シートの一部分を貼り付け、粘着シートの残りの部分はページからはみ出た状態にする。そして、粘着シートのはみ出た部分を適当な箇所で裏面側に折り曲げて、裏面同士を接着させる。裏面同士が接着した部分は、見出しを記入する欄になるとともに、ページを開く際の取っ手となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のシールでは、粘着シートを台紙から剥がす際に指でめくるのが面倒くさく、特にお年寄りや指先の不器用は人は剥がすのに苦労する。さらに、粘着シートを台紙から剥がす際には、粘着シートの裏面を指で触らないといけないため、粘着剤で指が汚れる。同時に、粘着シートの裏面も汚れるので、粘着力が低下する。
【0005】
また、従来のシールでは、付箋として使用するとき、ページの端に粘着シートのどれだけの面積を貼着させるかを、貼着させる度に使用者自らが決めなければならない。そのため、1冊の書物に多数の粘着シートを付けた場合に、ページへの貼着部分の面積及び取っ手部分の面積が粘着シート間で一定に揃わないことが多く、その結果、見た目が悪くなる。それ故、本発明の目的は、台紙から剥がし易く、目的物に綺麗に貼り付けることができ、手や裏面を汚すことのない粘着シートを備えたシールを簡単に作製することができるシール作製用テープを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るシール作製用テープは、折り曲げ可能な材料からなり、裏面に粘着剤が塗布されたシートであって、裏面同士が合わさるように折り曲げるための直線状の折り目が設けられた粘着シートと、この粘着シートの裏面に剥離可能に接着し、前記折り目と平行な切り込みによって分割された台紙とを備え、前記切り込みが前記折り目から離れる方向に尖った部分を有し、この尖った部分に沿った切り込みが前記粘着シートに設けられたことを特徴とする。
【0007】
第2の発明に係るシール作製用テープは、折り曲げ可能な材料からなり、裏面に粘着剤が塗布されたシートであって、裏面同士が合わさるように折り曲げるための直線状の折り目が設けられた粘着シートと、この粘着シートの裏面に剥離可能に接着し、前記折り目と平行な切り込みによって分割された台紙とを備え、各々の前記折り目が一直線上に乗るように前記粘着シートが複数隣り合い、これら複数の粘着シートに対して一組の分割された前記台紙が接着したことを特徴とする。
これらのテープにより、粘着シートを備えたシールが以下のようにして簡単に作製され得る。
【0008】
まず、分割された台紙のうち、粘着シートに設けられた折り目と接する部分を粘着シートから剥離させる。これにより、折り目の周辺部において粘着シートの裏面が露出する。続いて、折り目に沿って粘着シートを裏面側に折り曲げることにより、折り目周辺部の裏面同士を接着させる。その結果、粘着シートの取っ手部が形成される。次に、粘着シートの台紙が接着したままの部分を取っ手部と交差するように表面側に折り曲げる。これにて、粘着シートの貼着部が形成される。このようにすると、粘着シートの貼着部の裏面に台紙を接着させたままシールを作製することができる。
【0009】
そして、第1の発明に係るテープにおいては、台紙の切り込みに折り目から離れる方向に尖った部分が設けられ、この尖った部分に沿った切り込みが粘着シートに設けられてい ることにより、シールの作製と同時に、尖った突起を粘着シートの貼着面に形成させることができる。そのため、粘着シートを貼るだけでラップ等の包装フィルムに孔を空けることができ、よって包装フィルムをより簡単に破ることができる。切り込みに尖った部分がある場合には、粘着シートの材質としてポリエチレンテレフタレート(PET)等の硬質のものを用いるのが望ましく、またその厚みは0.3mm程度が望ましい。
【0010】
また、第2の発明に係るテープにおいては、折り目が一直線上に乗るように隣り合った複数の粘着シートに対して一組の分割された台紙が接着されていることにより、複数の粘着シートを一度で作製することができる。
【0011】
第1及び第2の各発明に係るテープでは、切り込みを折り目の左右両側に2本設けて、台紙を3つに分割するのが好ましい。このようにすると、作製された粘着シートでは、貼着部が取っ手部の左右両側に2つできるので、形状が安定する。さらに、2本の切り込みを折り目に関して対称な位置に設けると、左右の貼着部間に段差がなく、そのため目的物に貼り易い粘着シートを得ることができる。尚、折り目としては、例えば間欠的な切り込みがある。また、粘着シートの材質としては、発泡ポリエチレンテレフタレート(発泡PET)などが用いられ得る。
【0012】
第1及び第2の各発明に係るテープからシールを作製する方法は、上に示した方法に限定されない。例えば、台紙の一部を粘着シートから剥離させる前に、粘着シートを裏面側及び表面側に折り曲げても良い。このとき、台紙の切り込みは、粘着シートを表面側に折り曲げるための折り目として機能する。貼着部を取っ手部の両側に形成させる場合には、この切り込みの他に、粘着シート若しくは台紙に間欠的な切り込みなどの折り目を設けるのが望ましい。
【0013】
さらに、上に示した作製方法では台紙のうち粘着シートの折り目と接する部分を剥離させているが、折り目と接しない部分を剥離させても良い。この場合、粘着シートの取っ手部を形成させるためには、残った台紙を粘着シートの折り目周縁部まで剥がし、粘着シートの裏面同士を接着させた後に再び台紙を接着させる。このようにすると、粘着シートの貼着部を取っ手部の両側に形成させたときにも、台紙に隙間ができず、よって粘着シートの裏面が部分的に露出してしまうのを防ぐことができる。また、この要領でシールを作製する場合には、台紙の切り込みが粘着シートの折り目と同じ位置にあっても良い。
【0014】
第3の発明に係るシール作製用テープは、折り曲げ可能な材料からなり、裏面に粘着剤が塗布された粘着シートと、この粘着シートの裏面に剥離可能に接着した台紙であって、粘着シートの裏面同士が合わさるように折り曲げるための直線状の折り目が設けられ、この折り目と平行な切り込みによって分割された台紙とを備え、前記切り込みが前記折り目から離れる方向に尖った部分を有し、この尖った部分に沿った切り込みが前記粘着シートに設けられたことを特徴とする。
【0015】
第4の発明に係るシール作製用テープは、折り曲げ可能な材料からなり、裏面に粘着剤が塗布された粘着シートと、この粘着シートの裏面に剥離可能に接着した台紙であって、粘着シートの裏面同士が合わさるように折り曲げるための直線状の折り目が設けられ、この折り目と平行な切り込みによって分割された台紙とを備え、各々の前記折り目が一直線上に乗るように前記粘着シートが複数隣り合い、これら複数の粘着シートに対して一組の分割された前記台紙が接着したことを特徴とする。
これらのテープからも、粘着シートを備えたシールが簡単に作製され得る。
【0016】
これらのテープを用いると、前記のテープと同じようにして、シールを作製することができる。但し、このテープでは粘着シートを裏面側に折り曲げるための折り目が台紙に設けられているので、台紙の折り目を含む部分を剥離させる前に粘着シートを折り曲げる方が作製しやすい。また、前記のテープと同様に、台紙の折り目を含まない部分を剥離させてもシールを作製することができる。台紙の折り目を含む部分を剥離させる場合には、粘着シートの貼着部を取っ手部の左右両側に形成させるために、台紙の切り込みを折り目の両側に設けるのが好ましい。
【0017】
第1ないし第4の各発明に係るテープにより作製されたシールは、粘着シートが裏面同士の接着した取っ手部を有し、取っ手部は台紙の接着した貼着部と交差している。よって、このテープによると、取っ手部を指で摘んで引っ張るだけで、粘着シートを台紙から剥がすことができる。そのため、お年寄りや指先の不器用な人でも簡単に剥がすことができる。しかも、粘着シートの裏面に指を触れずに剥がすことができるので、指が汚れることもないし、裏面が汚れて粘着力が低下することもない。
【0018】
粘着シートを目的物に貼り付けるには、取っ手部を摘んで貼着部の裏面を目的物に接着させれば良い。よって、粘着シートを貼り付ける際にも、裏面に指が触れることはない。また、目的物と接着する貼着部及び取っ手部は予め設けられており、それらの面積は既に決まっているので、使用時に使用者自らが決めなくても良い。従って、1つの目的物に多数の粘着シートを貼った場合にも、見た目が綺麗になる。
【0019】
この粘着シートは、多様な用途に使用され得る。粘着シートを付箋として使用する場合には、例えば、取っ手部を摘んで、書物の目的ページの端に貼着部の裏面を貼り付け、そして取っ手部と貼着部とを平行にすると良い。貼着部が取っ手部の左右両側にあるときには、目的ページを貼着部で鋏んで貼ると良い。取っ手部は、見出しを記入する欄及び目的ページを開く際の取っ手として利用され得る。この粘着シートは、物を吊り下げるための道具としても使用され得る。この場合には、取っ手部にパンチ等で穴を空けて、目的物に貼着部を貼り付ける。そして、棚などに固定されたフックに取っ手部の穴を引っ掛けることにより、目的物を吊り下げることができる。この粘着シートは、スーパーやコンビニエンスストアで商品を吊り下げるのに便利である。
【0020】
また、粘着シートを箱の蓋に貼り付けると、粘着シートの取っ手部を摘んで引っ張るだけで蓋を開けることができる。よって、蓋に取っ手が付いていない箱、取っ手が付いているが小さすぎる箱、又は指差込口が付いているが小さすぎる箱でも、簡単に開けることができる。さらに、一対の凸部及び凹部からなるファスナーが設けられた袋を開口するために、この粘着シートを使用することができる。即ち、ファスナーが設けられた2つの面の外側に粘着シートを各々貼り付け、取っ手部を摘んで引き離すことによって、袋を容易に開けることができる。この粘着シートによると、袋の口周縁に手を触れずに開口することが可能である。そのため、手に付いた雑菌が袋内に混入する危険性が少なく、よって、微生物を含む検体を袋に入れる場合に特に有用である。
【0021】
粘着シートは、ラップ等の包装フィルムを破るための道具として使用され得る。通常、スーパーなどで販売される弁当等の商品は、ラップ等のフィルムで包んである。従来はこれを取り除くのに、フィルムの端を探して端から剥がしていくか、爪で引っ掛けて破る必要があった。しかし、この粘着シートをフィルム上に貼ると、取っ手部を引っ張るだけでラップを破ることができる。従って、本発明によると、包装フィルムを取り除くのが簡単になる。粘着シートをフィルムに2枚以上貼ると、粘着シートを逆方向に同時に引っ張ることができるため、より破りやすくなる。粘着シートを1枚だけ貼る場合には、分割可能なように取っ手部に切れ目を入れるのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の実施形態の1例を示し、本発明に係るテープから作製されるシール を示す斜視図である。
このシール1は、裏面に粘着剤が塗布された粘着シート2と、台紙3とからなる。粘着シート2は発泡PET製で複数個あり、これらが隣接して並べられている。各粘着シート2は、裏面同士が接着した取っ手部2aを有し、さらに取っ手部2aの左右両側に取っ手部2aに対して垂直に延びた貼着部2bを有する。台紙3は、粘着シート2の貼着部2bの裏面に剥離可能に接着しており、また、左右の貼着部2bの各々と接着するように2枚3a、3bに分割されている。
【0023】
上記シール1は、図2(A)に示すようなテープ11から作製される。このテープ11は、裏面に粘着剤が塗布された長方形状の粘着シート12と、これの裏面に剥離可能に接着した台紙3とからなる。粘着シート12の中央には間欠的な切り込み12cが設けられており、また、これが一直線に並ぶように複数(図面では7個)の粘着シート12が隣接している。尚、複数の粘着シート12をこのように隣接させるには、全粘着シート12分の大きさ(図面では粘着シート12の面積の7倍)の粘着シートを1枚用意し、これの中央に間欠的な切り込みを設けた後に切断すれば良い。一方、台紙3は、間欠的な切り込み12cと平行で且つ対称な2本の切り込み3dによって3枚3a、3b、3cに分割されている。
【0024】
上記シール1を作製する際には、まず、中間部の台紙3cを粘着シート12から剥離させる。続いて、一直線に並んだ間欠的切り込み12cに沿って、各粘着シート12を纏めて裏面側に折り曲げる。その結果、図2(B)に示すように、各粘着シート12は中央部周辺において裏面同士が接着した状態となる。そして、各粘着シート12の台紙3a、3bが残っている部分を表面側に折り曲げて、中央部に対して垂直にする。これにより、図1に示すシール1が完成する。
【0025】
このシール1では、粘着シート2を台紙3から剥がすのに、剥がしたい粘着シート2の取っ手部2aを指で摘み、これを他の粘着シート2を手で押さえながら引っ張るだけで良い。目的物に貼り付けるには、取っ手部2aを指で摘んだまま貼着部2bの裏面を目的物に接着させれば良い。よって、本実施形態によると、お年寄りや指先の不器用な人でも容易に粘着シート2を剥がし、貼り付けることができる。また、剥がす際にも貼り付ける際にも、指が粘着シート2の裏面に触れることがないので、指を汚さずに済み、粘着力を低下させることもない。さらに、目的物に接着させる部分が予め設けられているので、綺麗に貼り付けることができる。しかも、本実施形態では、複数の粘着シート2が隣接して纏まっているので、粘着シート2を紛失することがない。
【0026】
粘着シート2は、例えば、書物に見出しを付ける付箋、物を吊り下げるための道具、箱の蓋を開けるための道具、ファスナー付き袋を開けるための道具、及び包装ラップを破るための道具などとして好適に使用され得る。粘着シート2を付箋として使用する場合には、取っ手部2aの底を目的ページの真横に当て、左右の貼着部2bを各々折り曲げてページに鋏むように貼り付ければ良い。この粘着シート2では綺麗に貼り付けることができるので、多数の粘着シート2を貼ったときでも見た目が良い。取っ手部2aは、見出しを記入する欄及び目的ページを開く際の取っ手として利用される。
【0027】
物を吊り下げるための道具として使用する場合には、取っ手部2aにパンチで穴を空けた後、物に貼り付けて、棚などに固定されたフックに取っ手部2aの穴を引っ掛けると良い。この粘着シート2によると見た目が綺麗になるので、スーパーやコンビニエンスストアで商品を陳列するのに適している。粘着シート2を箱の蓋を開けるための道具として使用する場合には、箱の蓋に粘着シート2を貼れば良い。すると、取っ手部2aを摘んで引っ張るだけで蓋を持ち上げることができる。
【0028】
ファスナー付き袋を開けるための道具として使用する場合には、図3に示すように、ファスナーFが設けられた面の外側に粘着シート2を各々貼り付ける。袋を開ける際には、各粘着シート2の取っ手部2aを摘んで、互いに引き離すだけで良い。この粘着シート2によると、袋の口周縁に手を触れずに開口することが可能なので、袋内に雑菌が混入するのを防ぐことができる。
【0029】
粘着シート2を包装ラップを破るための道具として使用する場合には、図4に示すように、商品を包装しているラップの上に粘着シート2を2枚貼り付ける。ラップを破る際には、各粘着シート2の取っ手部2aを摘んで、逆方向に同時に引っ張ると良い。これにより、ラップの端を探したり爪で引っ掛けたりすることなく、ラップを破ることができる。尚、図4の例では、粘着シート2を2枚貼っているが、1枚でも良い。粘着シート2を1枚にするときには、2枚に分割可能なように取っ手部2aに鉛直方向の切り込みを入れると良い。
【0030】
図5は、この発明の別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。このシール21は、粘着シート2の貼着部2bが取っ手部2aの片側にのみ形成されている点及び片方の台紙3aが無い点を除いては、図1に示すシール1と同じである。このシール21は、図6に示すテープ211から作製される。このテープ211は、図2(A)に示すテープ11と同様に、粘着シート12に間欠的な切り込み12cが設けられ、これと平行な切り込み3dによって台紙3が分割されている。但し、台紙3の切り込み3dは1本であり、この切り込み3dは、間欠的な切り込み12cに関して台紙3の左端3eと対称な位置に設けられている。このシール21の作製手順については、上述した手順に従えば良い。
【0031】
図1に示したシール1と同様に、このシール21も取っ手部2a及び貼着部2bを有するので、粘着シート2を台紙から容易に剥がすことができ、また目的物に簡単且つ綺麗に貼り付けることができる。さらに、粘着シート2は、書物に見出しを付ける付箋、物を吊り下げるための道具、箱の蓋を開けるための道具、ファスナー付き袋を開けるための道具、及び包装ラップを破るための道具などとして好適に使用され得る。
【0032】
図7は、この発明のさらに別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。このシール31は、各粘着シート2の取っ手部2aにパンチで穴2dが空けられている。この点を除いては、図1に示すシール1を同じである。このシール31では、粘着シート2に穴2dが設けられているので、そこにフックを通すことが可能である。また、上記シール1と同様に、粘着シート2を目的物に綺麗に貼り付けることができる。よって、スーパーやコンビニエンスストアの商品を吊り下げる道具として好適に利用される。
【0033】
次に、図8に斜視図を示すシール41では、粘着シート2の貼着部2bより下方に鋭く尖った突起2eが設けられている。このシール41は、図9に示すテープ411から作製される。このテープ411では、台紙3の各切り込み3dに、粘着シート12の間欠的な切り込み12cから離れる方向に尖った部分がある。また粘着シート12には、この尖った部分に沿った切り込み12eが設けられている。台紙3の切り込み3d及び粘着シート12の尖った切り込み12eは、間欠的な切り込み12cに関して対称をなす。さらに、粘着シート12の材質はPETである。これらの点を除くと、図2(A)に示すテープ11と同じである。シール41の作製手順については、上記シール1と同様である。
【0034】
図8に示したシール41では、粘着シート2に突起2eがあるので、ラップで包装された商品に粘着シート2を貼ると、ラップに孔が開く。よって、このシール41は、包装ラップを破るための道具として特に適している。また本実施形態では、突起2eの位置及び向きが交互に変わるように粘着シート2を隣接させている。そのため、隣り合う2個の粘着シート2の真ん中において、各々の突起2eが鋭角をなすように互いに接する。従って、これら2個の粘着シート2を隣接させたまま貼ることによってラップに大きな孔を開けることができ、また、これらを左右に引くことによって簡単にラップを破ることができる。
【0035】
また、図10に斜視図を示すシール51は、粘着シート2に間欠的な切り込みが無い点を除けば、図1に示すシール1と同じ形状を有する。このシール51は、図11に示すテープ511から作製される。このテープ511では、間欠的な切り込み3fが、粘着シート12の代わりに台紙3に設けられている。この点以外は、図2(A)に示すテープ11と同じである。シール51を作製するには、まず、間欠的な切り込み3fに沿って粘着シート12を台紙3とともに裏面側に折り曲げ、続いて、中間部の台紙3cを剥離させる。その後は、上記シール1と同様である。
【0036】
図12に斜視図を示すシール61では、粘着シート2が一定の間隔を空けて隣り合っている。このことを除くと、図10に示すシール51と同様である。このシール61は、図13に示すテープ611から作製される。このテープ611は、各粘着シート12の間に一定の間隔が空いている点以外は、図11に示すテープ511と同じである。また、作製手順については、上記シール51と同様である。このシール61によると、1個の粘着シート2を台紙3から剥がすときに、隣の粘着シート2が一緒に剥がれてしまうのを防ぐことができる。
【0037】
図14に斜視図を示すシール71では、台紙3が切り込みによって分割されておらず、さらに粘着シート2の一方の貼着部2bから台紙3が外側に延びている。これらの点を除くと、図10に示すシール51と同様である。このシール71は、図15に示すテープ711から作製される。このテープ711は、台紙3の切り込み3dが1本のみである点を除いては、図11に示すテープ511と同じである。
【0038】
シール71の作製手順は、以下の通りである。まず、台紙3の間欠的な切り込み3fに沿って各粘着シート12を纏めて台紙3とともに裏面側に折り曲げる。次に、台紙3の切り込み3dに沿って各粘着シート12及び台紙3を表面側に折り曲げ、さらにこれと対称になるように反対側においても各粘着シート12及び台紙3を表面側に折り曲げる。すると、図16(A)に示すような状態となる。そして、台紙3の間欠的な切り込み3fを含まない方3bを完全に剥がした後、もう一方3gを間欠的な切り込み3f周縁部まで剥がす。このとき、切り込み3dがあるため、これら3b、3gを剥がし易い。続いて、図16(B)に示すように各粘着シート12の裏面同士を接着させ、その後、台紙3gを再び粘着シート12に接着させる。これにより、図14に示すシール71が完成する。
【0039】
図14に示すシール71では、台紙3が切り込みによって分割されていない。そのため、台紙3の隙間から粘着シート2の裏面の一部が露出するのを防ぐことができる。よって、このシール71によると、使用前に粘着力が低下してしまうことがなく、台紙3を触ってもべと付くことがない。
【0040】
さらに、図17に斜視図を示すシール81は、台紙3が粘着シート2の外にまで延びていない点、及び取っ手部2aの高さとその左右の各貼着部2bの長さとが同じである点を除くと、図14に示すシール71と同様である。このシール81は、図18に示すテープ811から作製される。このテープ811は、台紙3に間欠的な切り込み3fの代わりに切り込み3hが設けられており、またその切り込み3hと台紙3の右端との真ん中に切り込み3dが設けられている。これらを除けば、図15に示すテープ711と同様である。
【0041】
シール81の作製手順については、上記シール71について述べた手順に従う。但し、粘着シート12及び台紙3を裏面側に折り曲げる際に中央の切り込み3hに沿って折り曲げ、さらに粘着シート12から台紙3を剥がす際に左端部3b及び中間部3iを完全に剥がす。このシール81では、シール71と同様に、台紙3が分割されていないので粘着シート2の裏面の露出を防ぐことができる。しかも、台紙3は全面において粘着シート2と接着しており、余計な部分を有していない。よって、このシール81は、図14に示したシール71よりもコンパクトである。
【0042】
【発明の効果】
第1ないし第4の各発明に係るシール作製用テープを使用すると、粘着シートを台紙から剥がし易くなり、綺麗に貼り付けることができ、また、手を汚すこともないし、粘着剤を汚して粘着力を低下させることもなく、多様な用途に使用され得る粘着シートを備えたシールを簡単に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態の1例を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。
【図2】 (A)は、図1に示したシールを作製するためのテープを示す斜視図であり、(B)は、テープからシールを作製する手順を説明するための斜視図である。
【図3】 図1に示したシールの粘着シートの使用例を示す縦断面図である。
【図4】 同じく図1に示したシールの粘着シートの使用例を示す斜視図である。
【図5】 この発明の別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。
【図6】 図5に示したシールを作製するためテープを示す斜視図である。
【図7】 この発明のさらに別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。
【図8】 この発明のさらに別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシール示す斜視図である。
【図9】 図8に示したシールを作製するためテープを示す斜視図である。
【図10】 この発明のさらに別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。
【図11】 図10に示したシールを作製するためテープを示す斜視図である。
【図12】 この発明のさらに別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。
【図13】 図12に示したシールを作製するためテープを示す斜視図である。
【図14】 この発明のさらに別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。
【図15】 図14に示したシールを作製するためテープを示す斜視図である。
【図16】 図14に示したシールの作製手順を示す図である。
【図17】 この発明のさらに別の実施形態を示し、本発明に係るテープから作製されるシールを示す斜視図である。
【図18】 図17に示したシールを作製するためテープを示す斜視図である。
【符号の説明】
1、21、31、41、51、61、71、81 シール
11、211、411、511、611、711、811 テープ
2、12 粘着シート
2a 取っ手部
2b 貼着部
12c 間欠的な切り込み
3 台紙
3d 切り込み
3f 間欠的な切り込み
Claims (8)
- 折り曲げ可能な材料からなり、裏面に粘着剤が塗布されたシートであって、裏面同士が合わさるように折り曲げるための直線状の折り目が設けられた粘着シートと、
この粘着シートの裏面に剥離可能に接着し、前記折り目と平行な切り込みによって分割された台紙とを備え、
前記切り込みが前記折り目から離れる方向に尖った部分を有し、この尖った部分に沿った切り込みが前記粘着シートに設けられたことを特徴とするシール作製用テープ。 - 折り曲げ可能な材料からなり、裏面に粘着剤が塗布されたシートであって、裏面同士が合わさるように折り曲げるための直線状の折り目が設けられた粘着シートと、
この粘着シートの裏面に剥離可能に接着し、前記折り目と平行な切り込みによって分割された台紙とを備え、
各々の前記折り目が一直線上に乗るように前記粘着シートが複数隣り合い、これら複数の粘着シートに対して一組の分割された前記台紙が接着したことを特徴とするシール作製用テープ。 - 前記切り込みが前記折り目に関して対称な位置に2本設けられた請求項1又は2に記載のシール作製用テープ。
- 前記折り目が、間欠的な切り込みである請求項1〜3のいずれかに記載のシール作製用テープ。
- 折り曲げ可能な材料からなり、裏面に粘着剤が塗布された粘着シートと、
この粘着シートの裏面に剥離可能に接着した台紙であって、粘着シートの裏面同士が合わさるように折り曲げるための直線状の折り目が設けられ、この折り目と平行な切り込みによって分割された台紙とを備え、
前記切り込みが前記折り目から離れる方向に尖った部分を有し、この尖った部分に沿った切り込みが前記粘着シートに設けられたことを特徴とするシール作製用テープ。 - 折り曲げ可能な材料からなり、裏面に粘着剤が塗布された粘着シートと、
この粘着シートの裏面に剥離可能に接着した台紙であって、粘着シートの裏面同士が合わさるように折り曲げるための直線状の折り目が設けられ、この折り目と平行な切り込みによって分割された台紙とを備え、
各々の前記折り目が一直線上に乗るように前記粘着シートが複数隣り合い、これら複数の粘着シートに対して一組の分割された前記台紙が接着したことを特徴とするシール作製用テープ。 - 前記切り込みが前記折り目に関して対称な位置に2本設けられた請求項5又は6に記載のシール作製用テープ。
- 前記折り目が、間欠的な切り込みである請求項5〜7のいずれかに記載のシール作製用テープ。
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