JP4260730B2 - 洗濯機槽用洗浄剤組成物および洗濯機槽用洗浄製品 - Google Patents

洗濯機槽用洗浄剤組成物および洗濯機槽用洗浄製品 Download PDF

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本発明は洗濯機槽を洗浄するために好適に使用される洗濯機槽用洗浄剤組成物とこれを備えた洗濯機槽用洗浄製品に関する。
近年、清潔志向の高まりなどから、洗濯機槽を洗浄する家庭が増えてきている。また、最近では、洗濯機槽の裏側に付着したカビがアレルギー性皮膚炎の一因であることを指摘する報告もあり、洗濯機槽の洗浄を目的とした洗浄剤が種々検討されている(例えば特許文献1〜5)。
特開平9−235595号公報 特開平11−236598号公報 特開平10−110192号公報 特開平5−247496号公報 特開2004−149690号公報
しかしながら、これらの特許文献に記載された技術では、プラスチック製の洗濯機槽の洗浄には効果があったとしても、近年普及しているステンレス製の洗濯機槽に付着した汚れを十分に洗浄することは困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ステンレス製の洗濯機槽に付着した汚れであっても、効果的に洗浄できる洗濯機槽用洗浄剤組成物およびこれを備えた洗濯機槽用洗浄製品を提供することを課題とする。
本発明の洗濯機槽用洗浄剤組成物は、過炭酸塩および/または過ホウ酸塩からなる酸素系漂白剤である固体状の漂白剤(a)と、リン含有金属キレート剤であるキレート剤(b)と、前記漂白剤(a)と反応して有機過酸を生成する有機過酸前駆体(c)と、脂肪酸塩以外の陰イオン界面活性剤(d)と、脂肪酸塩(e)とを含有し、前記漂白剤(a)と前記有機過酸前駆体(c)の合計含有量と前記キレート剤(b)の含有量との質量比は、10:1〜15:1であることを特徴とする
前記漂白剤(a)の含有量は、20〜60質量%であることが好ましい
前記有機過酸は、過酢酸であることが好ましい。
前記漂白剤(a)の含有量と前記有機過酸前駆体(c)の含有量との質量比は、4:1〜30:1であることが好ましい
前記陰イオン界面活性剤(d)の含有量と前記脂肪酸塩(e)の含有量との質量比は、1:1〜1:9であって、かつ、前記陰イオン界面活性剤(d)と前記脂肪酸塩(e)の合計含有量は、0.1〜7質量%であることが好ましい。
前記陰イオン界面活性剤(d)は、アルキルベンゼンスルホン酸塩であることが好ましい。
本発明の洗濯機槽用洗浄製品は、前記いずれかに記載された洗濯機槽用洗浄剤組成物と、該洗濯機槽用洗浄剤組成物を収容する容器とを備えることを特徴とする。
本発明の洗濯機槽用洗浄剤組成物および洗濯機槽用洗浄製品によれば、ステンレス製の洗濯機槽に付着した汚れであっても、効果的に洗浄できる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の洗濯機槽用洗浄剤組成物(以下、洗浄剤組成物という。)は、固体状の漂白剤(a)と、キレート剤(b)とを含有する。
ここで固体状の漂白剤(a)とは、室温(25℃)において固体の状態にある漂白剤のことであって、このようなものであれば塩素系漂白剤または酸素系漂白剤のいずれか一方を使用できる。好ましくは酸素系漂白剤である。
塩素系漂白剤としては、ジクロロイソシアヌル酸およびそのアルカリ金属塩、トリクロロイソシアヌル酸およびそのアルカリ金属塩、高度さらし粉などが例示でき、これらのうち1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
酸素系漂白剤としては、水溶液中で過酸化水素を発生するものであればよく、例えば、過炭酸、過ホウ酸、過硫酸などの無機過酸、およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩や、アンモニウム塩などの塩が挙げられる。具体的には、過炭酸ナトリウム(炭酸ナトリウム過酸化水素付加物)、過炭酸カリウムなどの過炭酸塩;過ホウ酸ナトリウムなどの過ホウ酸塩;モノ過硫酸水素カリウム;トリポリリン酸ナトリウムの過酸化水素付加物などが挙げられるが、ハンドリング面で優れていることから過炭酸塩や過ホウ酸塩が好ましい。酸素系漂白剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。なお、モノ過硫酸水素カリウムは不安定であるため、硫酸水素塩や硫酸塩などとの複塩の形態で用いられることが好ましく、このようなものとしてはデュポン社「オキソン(商品名)」などがある。
キレート剤(b)としては、トリポリリン酸、ピロリン酸、オルソリン酸、ヘキサメタリン酸、アミノカルボン酸、ヒドロキシアミノカルボン酸、クエン酸、リンゴ酸などのヒドロキシカルボン酸、シクロカルボン酸、ホスホン酸、エーテルカルボン酸、シュウ酸、マレイン酸、これらのアルカリ金属塩等あるいは誘導体、有機カルボン酸ポリマー、多糖類酸化物などが挙げられる。これらの中では1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、N,N,N’,N’−テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミン(EDTMP)などのホスホン酸;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリニトロ三酢酸(NTA)などのアミノカルボン酸やその塩が好ましく、特にホスホン酸やその塩などのリン含有金属キレート剤が、特にステンレス製の洗濯機槽に対する洗浄力が優れているため好ましい。
このように固体状の漂白剤(a)とキレート剤(b)とを含有する洗浄剤組成物は、プラスチック製の洗濯機槽だけでなく、ステンレス製の洗濯機槽に対して特に優れた洗浄力を発現するが、それは、このような洗浄剤組成物が、ステンレス製の洗濯機槽の表面に直に付着し汚れのバインダーとして作用する無機汚れに対して効果的に働くとともに、そのような無機汚れの上に積層した汚れに対しても有効に作用するためであると考えられる。
すなわち、本発明者らがステンレス製の洗濯機槽への汚れ付着メカニズムについて鋭意検討した結果、ステンレス製の洗濯機槽の表面は平滑であるため、補強効果を目的として縦横に凹凸が形成されたプラスチック製の洗濯機槽の表面に比べて、皮脂などの汚れは付着しにくいものの、水分が付着・蒸発を繰り返すことによりCa、Si、Alなどを含む無機汚れが広範囲に付着し、凹凸を形成する(初期段階)ことが判明した。さらに、この無機汚れ上に、図1に示すように、雑菌によるバイオフィルムを主成分とする汚れが積層し(中期段階)、最後に雑菌により繁殖するカビを主成分とする着色した汚れが積層する(飽和段階)ことが明らかとなり、ステンレス製の洗濯機槽の汚れは、初期段階に形成される無機汚れがバインダーとして作用するために、非常に落ちにくく強固であることが示唆された。なお、図1は、10台の新しい洗濯機を毎日洗濯に使用するとともに、そのステンレス製の洗濯機槽の裏側に付着した汚れの内容を経時的に目視確認した結果を示すものであって、縦軸は、バイオフィルム、カビが確認された洗濯機の台数である。
よって、このような洗浄剤組成物によれば、キレート剤(b)が、その金属捕捉能により無機汚れに作用してこれを分解し、バインダー能を低下させるとともに、固体状の漂白剤(a)が、中期段階以降に形成されたバイオフィルム、カビなどの汚れに対する剥離効果を発現して、これを洗濯機槽の表面から剥離するという優れた相乗効果を発揮する、と推測される。その結果、従来の洗浄剤では落とすことが困難であったステンレス製の洗濯機槽の強固な汚れを効果的に洗浄できる。
これに対して、親油性であるとともに補強効果を目的としてその表面に縦横の凹凸が形成されたプラスチック製の洗濯機槽には、洗濯物や残り湯など外部から持ち込まれたものに含まれる皮脂などの汚れや水分が凹部にたまりやすく、これらを栄養分としたカビは蓄積しやすいが、ステンレス製の洗濯機槽のようにバインダーとして作用するような無機汚れはほとんど形成されない。本発明の洗浄剤組成物によれば、無機汚れを介さず、プラスチック製の洗濯機槽に直接付着したこのようなカビ汚れは簡単に落とすことができる。
洗浄剤組成物中における漂白剤(a)の含有量は、洗浄剤組成物中20〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜50質量%である。ここで漂白剤(a)が20〜60質量%であると、バイオフィルム、カビなどの汚れに対する剥離効果が十分となり、漂白剤(a)を過剰に使用することもない。
また、キレート剤(b)の含有量は、漂白剤(a)と後述する有機過酸前駆体(c)の合計含有量に応じて適宜設定することが好ましく、漂白剤(a)と後述する有機過酸前駆体(c)の合計含有量とキレート剤(b)の含有量との質量比が、10:1〜15:1であることが好ましく、より好ましくは11:1〜14:1である。このような範囲であると、キレート剤(b)が十分に作用し、上述したような相乗効果に特に優れる。
なお、有機過酸前駆体(c)を含有しない洗浄剤組成物の場合には、キレート剤(b)の含有量は、漂白剤(a)の含有量に応じて適宜設定することが好ましく、漂白剤(a)の含有量とキレート剤(b)の含有量との質量比が、10:1〜15:1であることが好ましく、より好ましくは11:1〜14:1である。
漂白剤(a)として酸素系漂白剤を使用する場合には、下記式(1)に示すように酸素系漂白剤(a)と反応して有機過酸を生成する有機過酸前駆体(c)を、洗浄剤組成物にさらに配合することにより、洗浄力、特にバイオフィルム、カビなどの汚れに対する剥離効果を一層高めることができる。
R−CO−L+OOH→R−COOOH+L
(なお、R−CO−L:有機過酸前駆体、OOH:酸素系漂白剤の活性基、R−COOOH:活性漂白種、L:脱離基、である。)
有機過酸前駆体(c)の具体例としては、グルコースペンタアセテート(PAG)、グルコースペンタプロピオネートなどの多価アルコールの酢酸またはプロピオン酸エステル;テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、テトラアセチルグリコールウリル(TAGU)などのN−アセチル化物;無水フタル酸、無水コハク酸等の有機酸無水物;アセトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(NOBS)などのアシルオキシベンゼンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの中では、長鎖脂肪酸から発生する過酸化物に比べて酸化力が強力な過酢酸を発生するものが好ましく、N−アセチル化物が好ましい。より好ましくは低分子量のため過酢酸を発生するのが効率的であることからTAEDである。
このような有機過酸前駆体(c)の洗浄剤組成物中の含有量は、酸素系漂白剤の含有量に応じて適宜設定することが好ましく、酸素系漂白剤の含有量と有機過酸前駆体(c)の含有量との質量比は、4:1〜30:1であることが好ましく、より好ましくは7:1〜15:1である。このような範囲であると、酸素系漂白剤と併用することによる洗浄力、特にバイオフィルム、カビなどの汚れに対する剥離効果を一層高めることができる。
洗浄剤組成物には、この洗浄剤組成物の汚れへの浸透性を向上させるとともに、さらにバイオフィルムやカビなどの汚れに対する剥離効果を高めるために、脂肪酸塩以外の陰イオン界面活性剤(d)を配合することが好ましい。しかしながら、このように陰イオン界面活性剤(d)を配合した洗浄剤組成物を洗濯機槽の洗浄に使用すると泡が立ちすぎ、すすぎ性が低下する傾向がある。よって、脂肪酸塩以外の陰イオン界面活性剤(d)を配合する際には、消泡剤として脂肪酸塩(e)を共に配合することが好ましい。このような配合により、特に泡が立ちやすい傾向にあるドラム式の洗濯機槽も効果的に洗浄し、すすぐことができる。
脂肪酸塩以外の陰イオン界面活性剤(d)としては、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィン脂肪酸スルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、スルホコハク酸ジエステル塩などが挙げられる。これらの中では、汚れのへの浸透性、剥離効果の点からアルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましく、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
脂肪酸塩(e)としては、脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの金属塩や、トリエタノールアミンなどのアミン塩が挙げられるが、特に消泡効果、入手しやすさなどの点から、例えばパルチミン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、ラウリン酸(C12)、オレイン酸(C18)、ミリスチン酸(C14)などのアルキル鎖長が8〜18の脂肪酸の塩が好ましく、なかでもナトリウム塩が好ましい。
洗浄剤組成物中における陰イオン界面活性剤(d)の含有量と、脂肪酸塩(e)の含有量との質量比は、好ましくは1:1〜1:9であって、より好ましくは2:3〜3:17である。また、陰イオン界面活性剤(d)と脂肪酸塩(e)の合計含有量は、洗浄剤組成物中好ましくは0.1〜7質量%であって、より好ましくは0.5〜5質量%である。このような範囲であると、バイオフィルムやカビなどの汚れに対する剥離効果が安定に発現するうえ、消泡効果も優れ、すすぎ性が良好となる。消泡効果の程度は、この洗浄剤組成物を実際の使用濃度である0.01〜3質量%程度で使用した際の5分後の泡高が、ロスマイルス法(25℃)により45mm以下であることが好ましく、より好ましくは25mm以下、さらに好ましくは10mm以下である。
このような洗浄剤組成物には、必要に応じて、さらに他の界面活性剤を配合してもよい。このような界面活性剤としては、アルキルグリコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー(プルロニック)、脂肪酸モノグリセライド、高級アルコールポリオキシエチレン(EO)付加物、アミンオキサイドなどの非イオン界面活性剤;モノ又はジアルキルアミンおよびそのポリオキシエチレン付加物、モノ又はジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤;カルボベタイン、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタインなどの両性界面活性剤があげられる。これらの中では、浸透力に優れ高い洗浄力を付与できるC12ポリオキシエチレンアルキルエーテル(EO7モル)などの高級アルコールポリオキシエチレン(EO)付加物が好ましい。
また、その他必要に応じて、アルカリ剤(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなど)、酵素剤、除菌剤(塩化セチルピリジニウム、ブチルパラベン、トリクロサン、トリクロカルバンなど)、酵素剤(プロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、ラッカーゼなど)、ケーキング防止剤、浸透剤、顔料、染料、香料等の任意成分を配合できる。
このような洗浄剤組成物を使用した洗浄方法としては、具体的には、洗濯機槽に高水位まで給水し、その中へ洗浄剤組成物を0.01〜3質量%、好ましくは0.05〜1.5質量%の濃度となるように添加し、数分間運転して30分〜数時間放置、その後排水し、すすぎをする方法が挙げられる。水温は10〜50℃が好ましい。ここで洗浄剤組成物の濃度を0.01%以上とすることにより、十分に洗濯機槽を洗浄でき、3質量%以下とすることにより、洗浄効果を飽和させることなく効果的に洗浄できる。
このような洗浄剤組成物によれば、プラスチック製の洗濯機槽の汚れを十分に洗浄できることはもちろん、プラスチック製の洗濯機槽よりも強固に付着したステンレス製の洗濯機槽の汚れであっても効果的に洗浄できる。その理由は、キレート剤(b)が、その金属捕捉能により無機汚れに作用してこれを分解し、バインダー能を低下させるとともに、固体状の漂白剤(a)が、中期段階以降に形成されたバイオフィルム、カビなどの汚れに対する剥離効果を発現する相乗効果によると推測できる。
本発明者らの検討により、特にステンレス製の洗濯機槽の汚れは、すでに上述したように、主に無機汚れによる初期段階と、その上にバイオフィルムが積層する中期段階と、さらにカビを主成分とする着色した汚れが積層する飽和段階の3段階で付着していくことが明らかになったが、それに加えて、毎日1〜2回洗濯機を運転するなどの一般的な使用方法で使用されるステンレス製の洗濯機槽の場合には、1〜2ヶ月おきの定期的な洗濯機槽の洗浄により、汚れの付着は飽和段階までは到達しないことも明らかとなった。以上の知見から、飽和段階よりも前の段階の汚れに対しては、少ない洗浄剤組成物の使用量で洗濯機槽を洗浄し、飽和段階以降のより強固な汚れに対しては、洗浄剤組成物の使用量を多くすることにより、洗浄剤組成物による環境へ負荷が少なく、かつ、無駄もない洗濯機槽の効果的な洗浄が可能となる。
このように洗濯機槽の汚れの付着段階に応じて、容易に洗浄剤組成物の使用量を選択できる洗浄剤組成物製品の形態としては、洗浄剤組成物と、この洗浄剤組成物を収容する容器とを備えたものであって、例えば、図2に示すように、洗浄剤組成物の最小使用量(例えば100g)を1単位として、開封用のノッチ2および内容物からガスが発生する場合にこれを逃すためのガス抜きスリット3が形成された樹脂製袋体1などの小容器に収容し、そのような小容器を複数(図示例では2つ)まとめて、その一面に使用方法が記載された欄5が設けられた1つの箱体4などの大容器に収めた形態が挙げられる。これによれば、初期段階や中期段階の汚れに対しては1つの小容器のみを開封して使用し、飽和段階以降の汚れに対しては2つなど複数の小容器を開封して使用するといった簡便で合理的な使用形態が可能となり、空気中の水分などにより分解しやすく、開封した場合には直ちに使用することが要求される成分を含有する洗浄剤組成物の場合にも、必要量のみを使用でき無駄がない。
また、その他には、図3のような定量取り出し機能付きのキャップ20を備えた樹脂などからなるボトルを例示できる。このボトルは、例えば特開平10−167303号公報などに記載されているように、粉状の洗浄剤組成物を収納したボトル本体11の口部に組付き、このボトル本体11の傾動注出操作によって、一定量の内容物を取り出すことのできる定量取り出しキャップ20を備えたものであって、このキャップ20は、カップ体12と、仕切り体13と、キャップ体14とを備えて概略形成されている。カップ体12は、ボトル本体11の口部に挿入組付きし、周壁の後側部分のやや上位に侵入開口部18を開設した有底筒形状のものである。仕切り体13は、このカップ体12の開口部内に昇降摺動可能に嵌入する内装筒部32の上端に頂壁19を連設し、この頂壁19から、カップ体12の中央部から上端にかけての内部を前室20と後室21とに仕切る仕切り壁22を垂下設し、前室20に対向する頂壁19の前半部分に注出開口部23を開設し、カップ体12に昇降動自在かつ回動不能に内装組付きしたものである。そして、キャップ体14は、仕切り体13に昇降変位不能に組付くと共に、カップ体12の上部に抜け出し不能な状態で昇降変位可能に外装組付きして、仕切り体13の注出開口部23を開閉する有頂筒形状のものである。このようなキャップ20を備えたボトルによれば、使用者の傾動注出操作により、内容物である粉状の洗浄剤組成物が所定の量だけ吐出されるため、汚れの段階に応じて、容易に洗浄剤組成物の使用量を変更できる。
さらには、図示は略すが、目盛りが付与されていて、計量カップとしての役割を果たすような蓋体を備えた樹脂製ボトルなどの容器や、計量スプーンを収納した樹脂製ボトルや箱体などの容器が例示できる。
以下本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
実施例1〜20、参考例1〜18および比較例1〜5]
表1〜4に示した質量比率で各成分を配合して、洗浄剤組成物を調製した。これを用いて以下に示す方法により洗浄力試験と泡立ち試験とを行った。結果を表に示す。
〈洗浄力試験〉
(1)汚れテストピース
飽和段階まで汚れの付着が進行し、黒カビ等が付着した全自動洗濯機のステンレス製の洗濯機槽を7cm×5cmに切断したステンレス板をテストピースとした。
(2)洗浄力評価方法
20℃の水道水1リットルに各例で製造した洗浄剤組成物3gを溶解し、1リットルの洗浄液を調製した。
得られた各洗浄液をビーカーに入れ、テストピースを鉛直方向に立てて配置し、3時間浸漬した(温度は20℃)。その後テストピースを取り出し、ビーカーにためた20℃の水道水1リットル中で浸漬後のテストピースを20回上下に動かしすすぎを行った。
その後、汚れの落ち具合が何%であるか、目視により処理前のテストピース写真と比較して5人のパネラーがそれぞれ評価し、それの平均値を求めた。表中の略号は以下の内容を示す。
(3)評価基準
◎:平均値が76〜100%
○:平均値が51〜75%
△:平均値が26〜50%
×:平均値が0〜25%
〈ロスマイルス泡立ち試験〉
20℃の水道水1リットルに各例で製造した洗浄剤組成物3gを溶解し、1リットルの洗浄液を調製した。
ロスマイルス法に従い、5分後の泡高(mm)を測定した。
表中の略号は以下の内容を示す。
◎:10mm未満
○:10mm以上25mm未満
△:25mm以上45mm未満
×:45mm以上
Figure 0004260730
Figure 0004260730
Figure 0004260730
Figure 0004260730
なお、上記表中の各成分と香料の詳細について、以下に示す。
Figure 0004260730
NOBSは以下の方法により製造した。
予め脱水を行ったp−フェノールスルホン酸ナトリウム 100g(0.46mol)をジメチルホルムアミド(DMF)300gに分散させ、メカニカルスターラーで攪拌しながら塩化チオニルによりクロル化したノナン酸クロライドを50℃、30分かけて滴下し、滴下終了後3時間反応させた。その後、DMFを減圧下(0.5〜1mmHg)、100℃で留去し、アセトン洗浄後、水/アセトン(=1/1mol)溶媒中にて再結晶を行ってNOBSを得た。収率は80%であった。
Figure 0004260730
ステンレス製の洗濯機槽への汚れ付着メカニズムを説明するグラフである。 本発明の洗浄剤組成物製品の一例を示す概略図である。 本発明の洗浄剤組成物製品の他の一例を示す断面図である。

Claims (7)

  1. 過炭酸塩および/または過ホウ酸塩からなる酸素系漂白剤である固体状の漂白剤(a)と、リン含有金属キレート剤であるキレート剤(b)と、前記漂白剤(a)と反応して有機過酸を生成する有機過酸前駆体(c)と、脂肪酸塩以外の陰イオン界面活性剤(d)と、脂肪酸塩(e)とを含有し、
    前記漂白剤(a)と前記有機過酸前駆体(c)の合計含有量と前記キレート剤(b)の含有量との質量比は、10:1〜15:1であることを特徴とする洗濯機槽用洗浄剤組成物。
  2. 前記漂白剤(a)の含有量は、20〜60質量%であることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機槽用洗浄剤組成物。
  3. 前記有機過酸は、過酢酸であることを特徴とする請求項1または2に記載の洗濯機槽用洗浄剤組成物。
  4. 前記漂白剤(a)の含有量と前記有機過酸前駆体(c)の含有量との質量比は、4:1〜30:1であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の洗濯機槽用洗浄剤組成物。
  5. 前記陰イオン界面活性剤(d)の含有量と前記脂肪酸塩(e)の含有量との質量比は、1:1〜1:9であって、かつ、前記陰イオン界面活性剤(d)と前記脂肪酸塩(e)の合計含有量は、0.1〜7質量%であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の洗濯機槽用洗浄剤組成物。
  6. 前記陰イオン界面活性剤(d)は、アルキルベンゼンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の洗濯機槽用洗浄剤組成物。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載された洗濯機槽用洗浄剤組成物と、該洗濯機槽用洗浄剤組成物を収容する容器とを備えることを特徴とする洗濯機槽用洗浄製品。
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