JP4362689B2 - 酸素発生剤及びその使用方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、過酸化水素付加物と該過酸化水素付加物との共存下でも酵素活性が低下しにくい過酸化水素付加物に耐性なカタラーゼ製剤とを混合した、保存安定性に優れた酸素発生剤及びその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、酵素の果たす産業上の役割はますます大きくなってきており、カタラーゼについても食品、繊維、機械、電子工業等で、使用された過酸化水素の分解剤等として幅広く利用されている。
一方、過酸化水素付加物は、塩素系漂白剤に代わる塩素ガス発生の危険性のないより安全な漂白用、発泡用成分として使用されており、コンタクトレンズ洗浄剤、風呂釜洗浄剤、洗濯槽クリーナー、パイプクリーナー、自動発泡性の洗濯石鹸、自動食器洗浄器用洗剤、流し台・排水口等の台所用洗浄剤、浴槽・排水口等の風呂場用洗浄剤、トイレ用洗浄剤、排水ピット用洗浄剤、精密部品用洗浄剤、繊維加工用洗浄剤、漂白剤、かび取り剤、スプレ−用の加圧剤、及び吸引用の酸素発生剤等として衛生用、医療用、工業用の資材として広く使用されている。
しかしながら、過酸化水素付加物を水に溶解した際に起こる過酸化水素の遊離分解は速度的に遅く、そのため処理に長時間を要するか、或いは短時間で効果をあげようとする場合には加熱処理や酵素処理といった分解速度を大きくする操作を講じなければならない。そこで、過酸化水素付加物にカタラーゼを共存させ、過酸化水素付加物から遊離する過酸化水素の分解速度を大きくする方法として、過酸化物粒子をマイクロカプセル化し、その外表面にカタラーゼを付着させた酸素発生剤(例えば、特許文献1参照)、液状又は担体に保持させたカタラーゼと過酸化水素付加物より構成される風呂釜洗浄剤(例えば、特許文献2参照)等が提示されている。
【0003】
しかしながら、上記した酸素発生剤や風呂釜洗浄剤のカタラーゼは、過酸化水素付加物と該カタラーゼを混合して保存する場合、過酸化水素付加物に基づく酸化等の影響を受け、保存中にカタラーゼの酵素活性が急速に低下して行くという問題点があった。そのため、実態としては、粉体化したカタラーゼ又はカタラーゼの水溶液を、過酸化水素付加物とは別々に保存し使用直前に混合する必要があり、使用方法が煩雑になる問題があった。このようなことから、過酸化水素付加物と共存させてもその影響を受けることなく酵素活性が低下しにくい安定なカタラーゼを混合した酸素発生剤が所望されていたが、これまでにかかる問題点を解決した酸素発生剤の提案はなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−107401号公報
【特許文献2】
特開平8−283788号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、過酸化水素付加物と該過酸化水素付加物との共存下でも酵素活性が低下しにくい耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤との混合物からなる酸素発生剤及びその用途を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ね、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、過酸化水素付加物と、カタラーゼに安定化剤を添加し粉体化した後、さらにこれをコーティング剤で被覆造粒してなる耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤とを混合した、(1)から(7)に示す酸素発生剤及びその使用方法に関する。
(1)過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤との混合物であり、該耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤が、カタラーゼに安定化剤を添加し粉体化した後、さらにコーティング剤で被覆造粒したものである、酸素発生剤。
(2)過酸化水素付加物が、過炭酸塩、過硼酸塩、及び過酸化尿素の内から選ばれる一種以上である、(1)記載の酸素発生剤。
(3)安定化剤が、エタノール、若しくはエタノール及びグルタミン酸ナトリウムである、(1)、(2)の何れかに記載の酸素発生剤。
(4)コーティング剤が、糖類、ポリエチレングリコール、パラフィン、及び硫酸ナトリウムの内から選ばれる一種以上である、(1)から(3)の何れかに記載の酸素発生剤。
(5)コーティング剤として使用される糖類が、トレハロース、乳糖、及びマルトースの内から選ばれる一種以上である、(1)から(4)記載の酸素発生剤。
(6)過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤との混合物が、賦形剤、結合剤、及び滑沢剤の何れか1つ以上を添加し錠剤化されたものである、(1)から(5)の何れかに記載の酸素発生剤。
(7)(1)から(6)の何れかに記載の酸素発生剤を、コンタクトレンズ洗浄剤、風呂釜洗浄剤、洗濯槽クリーナー、パイプクリーナー、自動発泡性の洗濯石鹸、自動食器洗浄器用洗剤、台所用洗浄剤、風呂場用洗浄剤、トイレ用洗浄剤、排水ピット用洗浄剤、精密部品用洗浄剤、繊維加工用洗浄剤、漂白剤、かび取り剤、スプレ−用の加圧剤、及び吸引用の酸素発生剤として使用する方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
カタラーゼは、動物、植物、微生物等起源を問わず用いることができ、また市販されているカタラーゼを用いることもできる。粉体化したカタラーゼ製剤は、カタラーゼにエタノール若しくはエタノールとグルタミン酸ナトリウムを添加した後、微粉末状、顆粒状、小塊状の粉体に処理されたものであれば良いが、表面積が小さいため吸湿性が低く、操作が容易なことから顆粒状に処理することが好ましい。カタラーゼを顆粒状に処理する方法は、流動造粒機、ハイスピードミキサー、スプレードライヤー、押し出し造粒機等を用いて行うことが挙げられ、カタラーゼ溶液を核剤に噴霧したり、カタラーゼ溶液を乾燥して得られた粉末を核剤に結合させたり、さらにはカタラーゼ溶液から直接カタラーゼの顆粒品を得ることもできる。核剤は、カタラーゼ活性発現を阻害しない物質であれば良く、好ましくは一般的に使用される澱粉、デキストリン、ショ糖、及び塩等が用いられる。
【0008】
カタラーゼに添加するエタノールの量は、脱塩処理等を施した粉体化処理前のカタラーゼ溶液に対して、3v/v%以上が好ましく、5v/v%以上がより好ましい。また、必要に応じエタノールと共に添加するグルタミン酸ナトリウムの量は、同じく脱塩処理等を施した粉体化処理前のカタラーゼ溶液の固形分重量に対して、50w/w%以上が好ましい。このように、カタラーゼにエタノール若しくはエタノールとグルタミン酸ナトリウムを添加することによって、カタラーゼ製剤の保存安定性をある程度高めることが可能となる。なお、カタラーゼ溶液を粉体化する際に、エタノール若しくはエタノールとグルタミン酸ナトリウムの他、カタラーゼ活性を阻害しない物質を添加しても良い。
【0009】
しかしながら、過酸化水素付加物と共存させても長期間にわたって良好な保存安定性を保つようにするためには、これだけでは足らず、さらにこれを特定のコーティング剤を用いて被覆することによって、過酸化水素付加物と共存させても酵素的に安定なカタラーゼ製剤となすことができる。また、耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤は、用時までは水分を回避する必要があるため、被覆されるコーティング剤は吸湿性が低く乾燥性の高いものが好ましい。糖類では、トレハロース、乳糖、及びマルトース等が好ましく、この中でもトレハロースがより好ましい。また、糖類以外ではポリエチレングリコール、パラフィン、及び硫酸ナトリウム等が好ましい。被覆されるコーティング剤の割合は、粉体化されたカタラーゼ製剤の重量に対して0.5w/w%以上が好ましく、10〜20w/w%がより好ましい。
【0010】
上記のように構成された耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤とは、過酸化水素付加物と共存させても酵素活性が低下しにくいカタラーゼ製剤をいい、過酸化水素付加物とは、過炭酸ナトリウム等の過炭酸塩、過硼酸ナトリウム等の過硼酸塩、及び過酸化尿素等、水溶液中で過酸化水素を遊離し得る物質であれば良い。耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤は、過酸化水素付加物と共存させて製品化され、用時に水を加えて酸素を発生させ、発生した酸素そのものを利用するか、酸素発生による発泡を利用する。
【0011】
過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤との混合物は、微粉末状、顆粒状、粉体状、小塊状、錠剤状のいずれの形態を呈していても良い。過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合比に特に制限はないが、耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤が過酸化水素付加物の0.001w/w%以上となることが好ましい。また、洗浄性を増すため界面活性剤等の石鹸成分を配合しても良い。過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合方法は、水等の溶剤を介することなく、過酸化水素付加物に必要量の耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤を添加する、又は、必要量の耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤に過酸化水素付加物を添加するだけで良いが、必要に応じて、回転型、振動型、攪拌型等の混合機で混合してもよい。錠剤化する場合は、過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤に必要に応じ賦形剤、結合剤、滑沢剤等を加え、回転型、振動型、攪拌型等の混合機で混合し、打錠機等を用いて押し固め錠剤とする。
【0012】
過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合物を、コンタクトレンズ洗浄剤、風呂釜洗浄剤、洗濯槽クリーナー、パイプクリーナー、自動発泡性の洗濯石鹸、自動食器洗浄器用洗剤、流し台・排水口等の台所用洗浄剤、浴槽・排水口等の風呂場用洗浄剤、トイレ用洗浄剤、排水ピット用洗浄剤、精密部品用洗浄剤、繊維加工用洗浄剤等の発泡性洗浄剤、漂白剤、及びカビ取り剤として使用する場合、該混合物に対して陰イオン、陽イオン、両性、非イオン系の界面活性剤、ビルダー、キレート剤、香料、酸、及びアルカリ等のうちの少なくとも一種を添加することができる。
陰イオン界面活性剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩またはそのエステル、アルキルアエーテルカルボン酸塩、アルケニルエーテルカルボン酸塩、脂肪酸塩、及びアルキルリン酸塩等が挙げられる。
陽イオン界面活性剤としてはアルキルトリメチルアンモニウム塩等が、両性界面活性剤としてはカルボベタイン型、及びスルホベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、アルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキシド、及びプルロニック型非イオン性界面活性剤等が挙げられる。これら界面活性剤を添加する場合は、一種類でも良くまた複数種を混ぜて使用しても良い。また既存の粉石鹸に過酸化水素付加物と過酸化水素付加物耐性カタラーゼ製剤の混合物を添加するだけでも良い。
また、スプレ−用の加圧剤、吸引用の酸素発生剤等として使用する場合には、固体のキレート剤、香料、酸、及びアルカリ等を添加することができる。
【0013】
洗浄剤としての使用方法は、洗浄対象物に過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合物を投入し、水又は70℃以下、好ましくは50℃以下のお湯を張り、必要に応じて攪拌する。混合物の投入は、水又はお湯を張った後でも良い。
酸素発生剤としての使用方法は、容器に過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合物を投入し、水又は70℃以下、好ましくは50℃以下のお湯を張り、必要に応じて攪拌する。混合物の投入は、水又はお湯を張った後でも良い。ただし、人間が吸入する場合は、酸素発生時間を長くするためお湯ではなく室温程度の水を用い過酸化水素の分解速度を小さくすることが好ましい。
スプレー用の加圧剤として使用する場合は、例えば、スプレー缶に目的とする内容物を投入し、次いで過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合物を投入しスプレー缶の蓋を閉め、酸素をスプレー缶の中で発生させ加圧する。
【0014】
過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤とを混合した酸素発生剤の使用量は、例えば、過酸化水素付加物として過炭酸ナトリウムを使用した場合、過炭酸ナトリウム4モルから酸素を3モル発生させることができることから、目的の用途に必要とされる酸素量に応じて決定される。耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤は、過酸化水素付加物の分解による酸素発生を触媒するもので、短時間で酸素を発生させる場合には混合量を多くするか反応温度を高めにし、長時間にわたって徐々に酸素を発生させる場合には混合量を少なくするか反応温度を低めにすることで酸素発生時間をコントロールできる。
【0015】
【実施例】
次いで、本発明を実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
カタラーゼ製剤の製造
製造例1
6,000mlのカタラーゼ溶液(アスクスーパー:三菱瓦斯化学株式会社製)を限外濾過モジュール(マイクローザUFラボモジュールACP−1010:旭化成工業株式会社製)を用いて6倍濃縮した後、濃縮液に等量の水を加えて濃縮液を脱塩する操作を3回繰り返した。得られた溶液1,000mlを流動造粒機フローコーターFLO−5(フロイント産業株式会社製)にて、流動させた核剤のノンパレル101(フロイント産業株式会社製)4,000gへ噴霧し、乾燥させて顆粒状のカタラーゼ製剤を得た。
【0016】
製造例2
濃縮・脱塩処理を施したカタラーゼ溶液1,000mlに対して、酵素安定化剤としてエタノールを5.0v/v%、グルタミン酸ナトリウムを該カタラーゼ溶液の固形分重量に対して50w/w%添加した以外は、実施例1と同様な操作を行ない、顆粒状のカタラーゼ製剤を得た。
【0017】
製造例3
製造例1で得られた顆粒状のカタラーゼ製剤4,000gに対し、10.0w/w%のトレハロース400g(10.0w/w%)をコーティング剤として用い、被覆造粒した顆粒状のカタラーゼ製剤を得た。
【0018】
製造例4
製造例2で得られた安定化剤を用いた顆粒状のカタラーゼ製剤4,000gに対し、製造例3と同様な操作を行ない、被覆造粒した顆粒状の耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤を得た。
【0019】
過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合物による酸素発生
実施例1
過酸化水素付加物である過炭酸ナトリウム10gに、製造例4に示した耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤0.05gを加え良く混合したものを酸素発生剤の試験検体とした。
300ml容の三角フラスコに精製水200mlを加え30℃で20分間予熱したものに、マグネティックスターラー撹拌下、試験検体全量を加え、30℃で5分間放置し、その間に発生した酸素量をメスシリンダーで測定した。
また、保存安定性の確認試験として、試験検体を30mlのポリエチレン容器に取り、37℃で保存し、2ヶ月後に上記と同様に酸素発生量を測定した。結果を表1に示す。
【0020】
比較例1
製造例1に示したカタラーゼ製剤0.05gを用いた以外は、実施例1と同様にして行なった。結果を表1に示す。
【0021】
比較例2
製造例2に示したカタラーゼ製剤0,05gを用いた以外は、実施例1と同様にして行なった。結果を表1に示す。
【0022】
比較例3
製造例3に示したカタラーゼ製剤0,05gを用いた以外は、実施例1と同様にして行なった。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
Figure 0004362689
【0024】
過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合物による洗浄試験
実施例2
25℃の温度下で以下の試験を実施した。ガラスフィルター(型番50G1細孔直径100〜130μ)をブフナーロート型カラムに固定し、カラム内に水100gとセライト545を1g入れ懸濁した後、カラム下部より水を吸引してガラスフィルターを目詰まりさせた。このガラスフィルターをカラムから取り外してシャーレに置き、水を4ml添加し、更に過炭酸ナトリウム0.18gと耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤0.2gを混合したものを添加し、10分間漬け置きした後ガラスフィルターを取り出し200mlの水中で軽く振り洗いした。このガラスフィルターを再度カラムに固定し、カラムに水道水を入れ、液面がガラスフィルターから60mmの高さより21mmの高さまで低下する透水時間を測定し、透水倍率を算出した。
透水倍率は、対照として、セライト545で目詰まりさせる前のガラスフィルターをカラムに固定し、カラムに水道水を入れ、液面がガラスフィルターから60mmの高さより21mmの高さまで低下する時間を1とし、上記透水時間の倍率を求めた。結果を表2に示す。
【0025】
比較例4
過炭酸ナトリウムと耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤の混合物を使用しなかった以外は実施例2と同じ試験を行い、透水時間の倍率を求めた。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
Figure 0004362689
【0027】
過酸化水素付加物と耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤との混合物の錠剤化、及び保存安定性の確認試験
実施例3
錠剤1個当たり、過炭酸ナトリウム1.365g、過酸化水素付加物耐性カタラーゼ製剤0.075g、結合剤0.03g、及び滑択剤0.03gを含む混合物を用い、打錠圧力1t/135mm2で錠剤化した。
300ml容の三角フラスコに精製水100mlを加え30℃で20分間予熱したものに、錠剤化した試験検体1錠を加え、30℃で60分間放置し、その間に発生した酸素量をメスシリンダーで測定した。
また、保存安定性の確認試験として、錠剤化した試験検体10錠を100mlのポリエチレン容器に取り、30℃で保存し、1ヶ月と2ヶ月後に上記と同様にして酸素発生量を測定した。結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
Figure 0004362689
【0029】
【発明の効果】
本発明の酸素発生剤を用いれば、使用するカラターゼ製剤が耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤であるため、過炭酸ナトリウムや過硼酸ナトリウム、及び過酸化尿素等の過酸化水素付加物と混合した一体品の形で製品化できる。そのため従来のようにカタラーゼと過酸化水素付加物とを別体としなければならなかった問題が解消できる。このように、用事に二剤混合の手間を要さず水を加えるだけで簡単に酸素を発生できるという特性は、コンタクトレンズ洗浄剤、風呂釜洗浄剤、洗濯槽クリーナー、パイプクリーナー、自動発泡性の洗濯石鹸、自動食器洗浄器用洗剤、流し台・排水口等の台所用洗浄剤、浴槽・排水口等の風呂場用洗浄剤、トイレ用洗浄剤、排水ピット用洗浄剤、精密部品用洗浄剤、繊維加工用洗浄剤、漂白剤、かび取り剤、スプレ−用の加圧剤、及び吸入用の酸素発生剤等のコンパクト化や汎用化を促し産業に寄与するところが大である。

Claims (2)

  1. 過炭酸塩と該過炭酸塩に対して0.001w/w%以上の量となる耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤との混合物であり、該耐過酸化水素付加物カタラーゼ製剤が、カタラーゼ溶液の容量に対して3v/v%以上のエタノールとカタラーゼ溶液の固形分重量に対して50w/w%以上のグルタミン酸ナトリウムを安定化剤として添加し粉体化した後、さらにコーティング剤として粉体化されたカタラーゼ製剤に対して0.5w/w%以上の量となるトレハロースで被覆造粒されたものである、酸素発生剤。
  2. 過炭酸塩と耐過酸化付加物カタラーゼ製剤との混合物が、賦形剤、結合剤、及び滑沢剤の何れか1つ以上を添加し錠剤化されたものである、請求項1に記載の酸素発生剤。
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